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2 医者としての牧会者

P98
 皆さん、神様の目から見れば、堕落した人間はみんな死の病にかかっているのです。最近の不治の病は癌だといいます。ですから、癌にかかったとしたなら、その人をどれだけかわいそうに思いますか? あの人は最後の道を行くのだなあと思うのです。

 けれども、堕落によって生じた病は、それ以上のものです。そのような病気にかかった人々に、その病気を治すことのできる注射と薬があって、その病気を治す立場に立ったとすれば、その父母や兄弟はどれほど喜ぶでしょうか? 時間を争って、その薬を投与するのではないかというのです。

 そのような立場から見るとき、私たちの原理運動というものは、神様が見て死ぬしかない人、神様の子女のようであるが、それこそ永遠に死ぬしかない人、病気にかかって死ぬようになった人々に、急いで薬を飲ませたい神様の立場でする運動だということです。

 六千年間という長い間、人間がこの病気にかかっているが、治そうとする人もなく、薬を探してみた人もいない不治の病気であったのです。これを治せる薬があり、彼らを生かすことのできる立場にあったなら、神様はどれほど忙しく動かれるだろうかというのです。神様は、全世界人類を生かしてあげたがっているのです。原理運動に参加する人々は、神様の特命を受けて、そのような病人たちを生かしてあげるために、注射を打つ人であるということを皆さんは知らなければなりません。原理のみ言を受ければ、注射を打たれたのと同じです。心に喜びが来るし、慰安が来るのです。こうして、再び生き返ることができるという事実を考える時に、これを見つめられる神様は、どれほど喜ばれるでしょうか。皆さんが、その神様の息子、娘であるならば……。その兄弟が死地から生き返り、兄さんや姉さん、兄嫁が生き返ったのと同じ立場に立ったと考えれば、どれほどうれしいだろうかというのです。

 死地にいる人で、自分が一歩歩むことによって生き返ることのできる道があるということを知りながら動かない人がいるとすれば、それは悪なる人です

 私たちは、生命を救うための目的をもった人々です。ですから、いい加減にできない問題であることを、皆さんは知らなければなりません。注射を与えるのに、むやみに与えることはできません。生命を扱うことは厳粛なことであるので、厳粛な姿勢で、天命により生死を判決する、そういう立場に立たなければならないということを、皆さんは自覚しなければなりません。

 もし、この薬を飲めば生きるにもかかわらず、どんな薬も、この世で作った薬はすべて飲んでみたが、効果がないのでいっさい薬は飲まないという人に会ったとき、本当に、この薬を飲めば良くなると考える皆さんの表情はどれほど深刻だろうかというのです。

 また、この世で一番愛する人、一生を通じて会いたいと願ってきた人に会えるのですが、同じ時間に自分が助ければ、死地にある人を生かすことができるというとき、どうしますか? 愛する人に会うのか、この死地にある人を救ってあげるのか、ということを考えるときには、数十年ぶりに会う、愛する人を後回しにして、死地にあるこの人を生かしてあげるのが、人生の道理だと見るのです。

 皆さんが、そのような姿勢で一歩一歩、神様と共に、神様に侍り生命問題を扱っているという、そのような厳粛な心情をもっていけば、必ず神様は共にいてくださるし、何か分からず押される、何か分からないが引っ張られる、そんなことを感じるようになるのです。(六九・一六三)

 統一教会は今、伝染病が世界に広がっているので、これを治してあげようと、みんなが統一薬局を設けているのです。先生も、その仕事をし、小さいもの、中間のもの、大きいものの区別なく、みんな瓶を持って三千里(注:韓半島)津々浦々に……。瓶とは何の瓶ですか? 薬の瓶だというのです。注射器を持って、注射薬瓶を持って、三千里半島に出向いて、注射を打たれまいとする人をつかんで打ってあげようとするのです。言うことを聞かなければ、「こうしてこそ治る。絶対損にはならないから、一度打ってみなさい」と言って打ってあげるのです。そうして一度打ってみると、前より気分が良いので、次には「来るな」と言ってもついてくるのです。分かりますか? そのような仕事をしようとするので、統一教会の信徒たちは三千里を夜昼なく、慌ただしくひたすら走るのです。

 では、それは良いことですか、悪いことですか? 死ぬべき病気にかかった人を治してあげる日には、死ぬ時も「アイゴー、あの先生!」と言って探すようになっているのです。そして、医者の先生が立派で、死ぬべき病気を治してあげれば、もう一度死ぬべき病気にかかって死にそうな時、その先生を呼ぶのです。呼びませんか? 呼ぶでしょう? それよりもっと悪い病気にかかっても「アイゴー、この世には、なにがし先生しかいない。また治ればいいなあ」と。救い主と呼ばれる医者になることができるのです。分かりましたか?

 統一教会の人たちは、先生から何の薬をもらったか分からないのです。統一教会の薬を飲んで少し良くなった人々は、死ぬような病気になっても、「先生ー」と言うようになっています。気分が悪いですか、いいですか? その時、病気が違うものになれば、そこには違う処方が出てくるようになります。統一教会の処方は一つだけでないことを知らなければなりません。ですから、三千里半島、世界がこのようになっているので、世界に伸び進んでいかなければなりません。これが私たち統一教会の使命です。(六三・一八一)

 私たちは、金をもうけるための医者ではないというのです。生命を生かすための医者だということを知らなければならないのです。ですから私たちは、険悪な病気、病気の中でも一番治るのが難しい病気を占領しなければならないというのです。そうであるほど、名医になるというのです。(八七・八八)

 皆さんが名医になろうと思えば、多くの問題にぶつかり、鍛練しなければならないのです。ですから、千人であれば千人、万人であれば万人に対するたびごとに、生命を扱うので、その生命の動向に対して検討しなければなりません。

 皆さんが伝道するとき、どれほど生命を重要視しながら伝道したのか、ということを反省してみようというのです。医者には自分がどこか痛くても、体の悪い人間が訪問してくれば、彼のために治してあげなければならない責任があるのです。

 もし、その病気が私にしか治せないとすれば、そして手術をしなければならないのならば、メスを執って、自分の病気を忘れ、何時間でもその生命のために対応しながら、その人のために自分の技術を投入するのが医者の道理ではないですか。そのような医者は、医者の中の真の医者だと見ることができるのです。もし、手術を終えるや否や医者が死んだとしても、その医者は、医者として真の生涯を終えた人だということができるのです。もしそのようにしてその病気が治った人がいるならば、彼は一生の間、その恩徳を忘れることができないだろうし、そのような事実を自分の後孫に遺言にしてまで残そうとするというのです。

 皆さんが、将来指導者になる時には、真心から病人を治療する、そのような医者の立場に立たなければなりません。病気になった人の心霊状態が低下したときには、夜でも昼でも時間を選ぶことなく、夜通しその人と共に涙を流して、その人を治療してあげるために努力しなければならないのです。それが霊的な指導者なのです。皆さんは生命を生かしてあげるために、何日夜を明かしてみたのですか? 命を救うためにどれだけ忙しい歩みをしてみたのですか? そのようなことが、これから皆さんが霊界に行くようになれば、表彰の対象になるでしょうし、一つの人格的な基準になるのです。

 皆さんは名医になりたいですか、そうでない医者になりたいですか? (名医です)。そうなりたければ鍛練しなければなりません。それを仕方なくするのでなく、研究心をもって、「私でなければ駄目だ」というそのような心をもってしなければなりません。

 このような運動は多くの人々がしなければなりません。病院を設ければ、人がたくさん来なければならないでしょう。たくさん来るようにするためには、それに対する訓練が必要なのです。病気になった人が、「一度病院に行ったのだが、あそこは注射をやたらに打つんだ」と言うようにでもなれば、再度行くでしょうか? 今、病気がいくらか良くなっていても、次に薬を誤って使えば、駄目にしてしまうというのです。原理のみ言を語っても、この言葉を相手が受け取るか受け取らないかを見て、語らなければならないのです。

 患者が一番喜ぶ言葉は何かといえば、医者が「あなたは、こうこう痛いでしょう?」と言えば、一番うれしいというのです。言葉は言わなくても……。(六九・一六五)

 皆さん方は神様と人類に愛の注射を打つ医者であり、看護婦です。患者が「嫌だ」と悪口を言っても、気にせずにそうしなければなりません。子供たちが病気になって注射を打つ時には、大騒動になるというのです。(笑い) それでも注射を打たなければならないでしょう。「嫌だ」とみんな言いますが、すぐに分かるのです。

 体の悪い人には注射が必要なのです。初めは皆さんを迫害するでしょうが、あとで病気が治れば、皆さんを理解してくれるのです。人々は、皆さんに反対したことが正しくないということが分かるようになり、謝るようになるのです。私によって、ムーニーによって、統一教会によって……。さあ、愛の注射を打つのに、逆に打っては駄目ですよ。「神様の心情!」と言って打たなければならないのです。(九八―七九)












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