八、僕の僕から王の王まで

・大いなる特権

 摂理歴史は人間堕落の所産であり、堕落の故にのみ摂理が必要となった。これまで語ったことを通して、二十四年前の先生の心情を偲び、少しでも感じてほしい。当時それは、不可能に近いほど困難な道であった。またなんと寂しい孤独な道だったことだろうか。

 当時先生は、頻繁に取り調べを受けけながら、苦難の道を歩んでいた。先生の未来に果たすべき天宙的使命を知る者もなく、一人先生自身のみ、人知れず自分が何者であり、未来に何を成し、どこに行かんとしているかを知っていたから、ひと度天の前になした誓いと決意を不変のものとしながらここまで歩み続けてきた。

 多くの人々が、一度は先生を信じて従いながらも、結局自己中心的な人であった場合、この道を歩むことに疲れ果てて、耐えきれずにこの運動から去っていった。御旨のために自分なりの人生というものを完全に断念し、自らの生命を捨てることのできた者のみ、最後まで先生について歩むことができるのである。

 先生が四十年間で歩んだ公式路程を七年間で歩むというんだから、その圧縮された七年間は急速に駆け足で過ぎ去る。だから一点の間違いもなく、絶対的基準で行くべきで−のる。

 そしてこの期間において、個人のためだけでなく、家庭、氏族、国家、世界のために、心の張り裂けるような痛みと涙に満ちた体験をたくさん持つべきである。そのためには安易な道を願うのではなく、眠ることも忘れるほど御旨に燃えた生活を送らなければならない。最低の所から出発して、毎日、前日より自分自身の心霊基準がより高められたことをはっきり自覚しうるくらい、確実に具体的に成長し、上がっていくべきである。そういう実感は、自分自身が感じるだけでなく、瞬間瞬間にあなた方の成長を待っている霊界がそのように命じ、感ずるものでもある。

 今後先生の教えが更に綿密詳細になり、より分析、整理されて、直接的、字義的に表わされてくる時、そこまで実体的に真理を知ることのできる君たらは、なんと大いなる時に、黄金の細く貴重なる時に生きている君たちだろうか。

 可能な限りの最短の時間圏内に、かくも膨大なる七千年分の路程を踏破した条件を持つことができ、神の歴史に偉大なる貢献をなす人物となりうる立場が保証されている時が、まさに今なのである。

 今我々は、神の歴史の登場人物となり、創造者ともなって、神の歴史の最後の一章を書き下してフィナーレを告げんとする、まさに復帰歴史の原点に生きているのである。そして生きている先生と共に働くことができるという偉大なる特権に与っている君たちである。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送