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環太平洋摂理
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  4.アダム国復帰のための摂理的展開

   (1)日本、アメリカ、ドイツを中心とした摂理

 死亡の種を受けたエバが生命の種を受けるためには、アダムを中心としてカインとアベルの二人の息子を抱いてこなければなりません。蒔いたとおりに刈り取らなければならないのです。第二次大戦時、島国であるイギリスは、エバ国家としてアメリカというアベル的な息子を生み、天使長であるフランスを抱かなければなりませんでした。
 カインとアベルを抱かなければなりません。そこに相対しているのが島国である日本ですが、日本は、エバ国家としてドイツとイタリアを抱いたのです。全く同じです。ドイツのヒトラーはキリスト教破壊主義者です。ゲルマン民族第一主義思想をもって、精神的に、思想的にすべてのものを破壊しようとしたのがヒトラーの思想です。そして、行ったり来たりするイタリアは天使長です。サタン側の母の前に二人の息子と同じ立場に立ったのです。これを世界的に清算する闘いが第二次世界大戦です。そのように蒔いたので、秋になれば「毒麦」は切って捨てなければなりません。それを切って捨て、一人の主人圏内のキリスト教文化圏に統一したのが第二次世界大戦です。
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 アダムとエバが堕落する前は、アダムとエバを中心として神様と三人の天使長がいました。アダムを中心として見るとき、エバはアダムに従い、三人の天使長もアダムに従っていかなければなりませんでした。アダムを中心として、エバと三人の天使長が神様と一つになって天国に入っていくのが理想です。ゆえに、今アダム格の代表である先生が、エバ国家である日本を動かし、アメリカを動かし、中国を動かし、ソ連も動かしているのです。それで、三人の天使長とエバ圏を迎える位置に戻ってきたのです。
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 韓国はアダム国家であり、日本はエバ国家です。なぜ日本がエバ国家なのでしょうか。日本は島国です。島は、常に陸地を慕うのです。海は女性を象徴しているではありませんか。ですから、島国は女性を象徴するのです。これが韓半島と日本を中心として成立したのです。ここに三人の天使長と同じ国があるのです。そのアジア的天使長が中共であり、西欧キリスト教的な天側の天使長がアメリカであり、悪魔的な天使長がソ連です。これが、三人の天使長です。
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 イギリスはエバ国家です。失われたアダム家庭においてエバが誤ったのです。その次はカインとアベルです。カインとアベルが一つになれずに堕落しました。それを世界的国家形態で復帰し、結実したのがイギリスです。イギリスは島国です。島国はいつも陸地を慕います。これはエバを象徴するのです。母の象徴です。そしてアメリカは、アングロサクソン民族を中心としてエバ国が生んだ国です。ゆえに、アベルです。それからフランスは天使長です。イギリスとも闘い、アメリカとも闘って怨讐ですが、これが終末になって連合軍を中心として、イギリスとアメリカとフランスの統一が起きたのです。
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 今まで、先生がアメリカでしたこととは、アダム国家とエバ国家、それからカイン国家とアベル国家の復帰です。アダムが堕落して種を蒔いたので、これを世界的国家基準において蕩減復帰しなければなりません。韓国がアダム国家、日本がエバ国家、それからアメリカがアベルの立場です。長子権復帰を成し、主権復帰を成すために出てきたのがアベル国家です。それからドイツは、サタン側のカイン国家でしたが、日本がエバの位置に立ったので、ドイツが天の側のカイン国家になるのです。
 この四つの国が世界的な舞台の上で一つの国の伝統を立てなければなりません。その舞台がアメリカです。自由世界のキリスト教文化圏であり、世界を指導するアメリカにおいて、先生を中心として日本人、ドイツ人、韓国人、アメリカ人が一つにならなければなりません。アメリカが滅びるようになっているのです。アベル国家型が崩壊してきているのです。このようなことを収拾しておかなくては、アダム国家とエバ国家の立つ位置がありません。いくらアダム国家の位置にいたとしても、これが完全に崩壊してしまってはいけません。ゆえに、先生はこれを収拾するためにアメリカに行くのです。また、それをするのは、韓国人と日本人を連れていってアメリカ人を教育し、ドイツ人と一つにさせるためです。これらは怨讐の国です。すべて怨讐関係にある国です。
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 先生は、韓国をアダム国家、日本をエバ国家に立てましたが、アメリカに行ってすべてが出会うのです。カインとアベル、旧教と新教が結束した基盤の上で、今までアダムとエバを中心とした結束運動を十二年間してきたのです。
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 エバ国家がすべてなし、アダム国家がすべてなせば、その次には天使長国家です。三大天使長です。中国はアジアの天使長、アメリカはキリスト教文化圏である西洋の天使長、ソ連はサタン側の天使長です。この三人の天使長がアダム国家とエバ国家と神様と一つとなり、本然の相続権が引き継がれれば、それによって初めて、堕落しなかった個人的エデンの園の神様とアダムとエバと三人の天使長の位置を世界的に蕩減復帰するのです。そこに真の父母が設定されることにより、真の父母の名前がある所には悪魔の勢力がいなくなっていくのです。
 今はその時が来たので、真の父母を世界的に宣布するのです。歴史はそのように流れていくのです。この話は、私の話ではありません。
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 アメリカは摂理的に見れば倉庫番です。知識倉庫、軍隊倉庫、物質倉庫、科学技術など、あらゆるものをもっています。しかし、主人ではありません。主人ではなく、その管理人です。ゆえに、これらをすべて世界に分け与えてあげなければなりません。ところが、アメリカは、何が何でもそれを独占しようしています。倉庫は、天がコントロールするのです。その倉庫をアジアに移してくるのです。今は、それを日本がすべて引き継ぐのです。そうでしょう? 
 日本はエバ国家なので、天使長と一つになって失ってしまったものを再び取り戻すのです。エバがこのようにするのは、アダムのためです。ですから、どこに行くのでしょうか。アダムの所に帰っていくのです。今、アメリカは、韓国を捨てれば滅びます。カーターは、そのようにしたので首が飛びました。それは、意味もなくなされたことではありません。このようなことは、すべて摂理的見地からなされているのです。
 皆さんは「なぜアメリカは天使長国家なのだろうか」と言って寂しく思うかもしれません。しかし、キリスト教がそのようになっているのです。相対的です。再臨する時は、エバ国家を中心としてすべて民となるのではないですか。キリスト教文化圏は、新婦圏をつくるためにあるのです。すべての国は天使長国家となるのです。


   (2)二次大戦前後の蕩減復帰摂理

 イギリスはエバ国家です。そのエバが息子として産んだのがアメリカです。フランスは怨讐です。この三カ国が連合国です。それから、枢軸国はどこかというと、島国であるエバ国家日本です。サタン側も神側と全く同じです。島国日本を中心として、ドイツもサタン側の息子のように極悪です。
 第一次大戦以降、日本は大東亜戦争を中心として、フランスの領土であるベトナムをあっという間に占領し、またシンガポールもあっという間に占領してしまいました。ドイツは、日本が自らの怨讐国をこのようにあっという間にやっつけるのを見て「日本を中心として一つになれば世界をのみ込むことができる」と考えたのです。それで、日本とイタリアと三国同盟を結んだのです。イタリアは天使長圏なので、行ったり来たりするのです。
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 キリスト教を抹殺しようとしている国を中心として、本来のエバ国家であるイギリス、また本来のアベル国家であるアメリカ、そして本来のカイン国家であるフランスの代わりとして立てなければなりません。キリスト教文化圏を身代わりしたものをすべてサタンがもっていったので、アダムの位置にアメリカを置いてエバを選択するのです。
 神様の好きなイギリスという頭をサタンが占領したので、神様は仕方なくそのしりとなる日本をつかんでくるのです。その次にはアメリカのしりをつかむのです。その次にはドイツのしりをつかんだのです。そのようにして、エバ国家、アベル国家、カイン国家の形態を再びつくりあげ、四千年の歴史を四十年間で蕩減しながら峠を越えていくのです。そのようにしなければ世界が滅びるのです。
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 キリスト教を中心としてエバ国家を代表したのがイギリスです。カインはフランスです。それから、アベルはアメリカです。アメリカは、イギリスが生んだ息子と同じです。世界的にそのような種を蒔いたので、そのような国が世界的に実を結ぶのです。そのように実を結んでこそ、お互いに闘ってきた国同士が反対に天の側に復帰される立場となるので、イギリスを中心としてアメリカがアベル国家であり、フランスがカイン国家となるのです。
 この三カ国が一つになって連合国となるのです。サタン側はその反対です。日本はサタン側のエバ国家です。天照大神は女性神でしょう? これを中心として、サタン側のアベル国家がドイツです。ドイツは、歴史時代に六百万人ものユダヤ人を虐殺しました。キリスト教全体を虐殺し、この世界を一掃しようとしたのです。
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 日本はサタン側のエバ国家です。ドイツのヒトラーは、日本をはじめとしてイタリアと三国同盟を結びました。なぜでしょうか。ドイツにとっては、フランスとイギリスを打ち破ることが最高の目的となっているのですが、日本がフランス領であるベトナムとイギリス領であるシンガポールを侵攻し、それをあっという間に席巻するのを見て「日本と同盟を結べば、アジア的勝利圏を連結することができる」と考えたのです。そして「このように一つになって勝利したとすれば、その時はドイツが主体となる」と考えたのです。「日本は大陸ではなく海洋国なので、日本が勝利しても大陸の主体である自分たちのあとに従ってくるしかないはずだ」と考えたのです。
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 神側の連合国と同じように、サタン側でも編成するのです。日本、ドイツ、イタリア、この三カ国が枢軸国です。同盟国を中心として見るとき、日本がエバ国家です。誰が闘いを始めたのかというと、東洋では女性が先に始めました。東洋全体をまとめようとしたのです。また、西洋ではどうだったのでしょうか。ドイツは体を象徴しています。そのようなドイツが西洋全体を占領してまとめようとしたのです。全体的に見るとき、先に闘いを始めたのは日本であり、ドイツです。イタリアという国は、それについて回るこぶです。
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 第二次大戦の時、連合国であるイギリス、アメリカ、フランスと、枢軸国である日本、ドイツ、イタリアが闘いました。これは何でしょうか。エデンの園で蒔いた種を、その蒔いたとおりに刈り取るのです。母親とカイン、アベルです。これが神様のみ旨の中で、内的なものと外的なものという二またに分かれたのです。それゆえに、内的なエバ国家と外的なエバ国家、内的なカイン国家と外的なカイン国家、内的なアベル国家と外的なアベル国家として大きくなってくるのです。それが右翼と左翼です。
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 神様のみ旨においては、二度選んで使うことはありません。しかし、アメリカを除いてしまえば、統一教会とキリスト教、そして統一教会とユダヤ教の文化圏が分裂していくのです。それで、仕方なく泣き泣き芥子を食べて(注:嫌なこともやむを得ずするという諺)アメリカを選んだのです。なぜ私がアメリカに行って闘わなければならないのでしょうか。それは、私がアメリカを選んだからです。ゆえに、エバ国家の日本人を連れていってアメリカが失敗したものをすべて整えてあげるのです。
 アダムが蒔いた罪が世界的に実を結んだので、それをすべてめちゃくちゃに打たなければなりません。根本を見れば、神様、アダムとエバ、そして三人の天使長です。これを見れば、韓国がアダム国家であり、日本がエバ国家です。ですから、交差結婚をするのです。アダムとエバは、個人的に結婚することによって死亡世界をつくりました。しかし第二世は、韓国民族の二世と日本民族の二世が交差結婚をするのです。
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 もしアメリカまで放棄していれば、自由世界とキリスト教文化圏は完全になくなるのです。誰がアメリカをアベルの位置に再び立たせたのかというと、私です。それは、神様が選んだのではありません。一度失敗すれば、それで終わるのです。しかし、父母によって誤ったものをアベルを通して救った歴史があるので、私がアメリカをアベルの位置に選び、イギリスの代わりのエバ国家として日本を選び、フランスの代わりにサタン側にいた、極悪なサタンの最も愛する怨讐国家ドイツを奪ってきたのです。
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 サタン側と天側の二種類の人を立てました。サタン側のエバ国家、サタン側のアダム国家、サタン側の天使長国家を立ててぶつかったのが第二次大戦です。ここでサタン側が屈服することにより、キリスト教文化圏がアメリカに入っていきました。新教文化圏がアメリカに入っていったのです。アメリカが韓国の統一教会と一つになり、文総裁と一つになっていれば、今日のようにはなっていません。共産主義は出てこなかったのです。
 ゆえに、アメリカが韓国を手放せば滅びます。それで先生は、日本をエバ国家として育て、統一教会に反対したアメリカを天使長国家として育てたのです。それは、アメリカや日本が自らそのようになったのではありません。文総裁がそのようにしたのです。
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 私は、解放後の七年間で世界のキリスト教を統合する責任を果たそうとしました。歴史を代表して誇ることができる偉大な人物が四十年蕩減路程を経て、今日七十歳となって戻ってきました。ですから、アダム国家とエバ国家が統一されることによって、反対していた天側の天使長アメリカ、アジアの天使長中共、共産党の天使長ソ連、この三人の天使長が自然屈服して、韓国を中心として従ってくるようになる時は、世界におけるサタン世界の血統を根絶し、天国の血統と交替することができる平和の王国時代が到来するのです。
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 先生を中心として中共とアメリカとソ連が一つになるということは、エデンの園でアダムとエバを中心として三人の天使長が一つになったことと同じなので、このようになればすべてが終わるのです。そのような環境で蒔かれたものが世界的次元に発展し、そこでそれを蕩減復帰して清算しなければなりません。ゆえに、韓国がアダム国家であり、日本がエバ国家であり、その周辺の国々が三大天使長国家です。ちょうどそのようになっています。神様とアダムとエバを中心として三大天使長圏ですが、その三大天使長圏がどこの国かというと、中国とアメリカとソ連です。これが今では神側に反対しません。先生を中心としてすべて連結されたのです。
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 神様とアダムとエバの周辺に三人の天使長がいたように、神様を中心としてアダム国家を形成しなければなりません。個人的に蒔いたすべてのものが国家的、世界的に実を結んでこそ終わるのです。ですから、神様、アダム国家、エバ国家、そしてその横に三人の天使長です。これは何かというと、韓国と日本がアダム国家とエバ国家です。そして、三人の天使長とは、アジアの天使長、天側のキリスト教天使長、それから世界的な悪魔側の天使長のことをいうのです。この三人の天使長が集まってエバを奪い取ろうとするのです。もしアダムとエバを再びもてあそぶようなことがあれば、世界的にすべて終わるのです。そのようになれば終わりです。
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 来られる主が世界の全権をもって天地を統治する基盤をすべて連結させ、統一王権を中心として世界を一つにしなければなりませんでした。それが神様のみ旨だったのですが、キリスト教文化圏であるアメリカを中心として統一教会の文先生に反対することにより、サタン圏内に完全に倒れていったのです。そのような状態で、文総裁が何ももたずに決起したのです。サタン側のエバ国家である敗亡した日本を支え、アメリカを支えたのです。


   (3)アダム・エバ・天使長国家の摂理

 摂理観から見るアダム国家とエバ国家と天使長国家を、いかにして一つの国のようにするかということが問題です。この話は何かというと、今後は韓国人、日本人、アメリカ人、ドイツ人が一つの家で暮らさなければならないということです。天国に行こうとすれば、それをここで準備しなければなりません。天国に、ドイツ人やアメリカ人や韓国人や日本人というものがありますか。天国では、すべて一つの国の人です。しかし、霊界はすべて分断されています。これを一つにしようとすれば、地上で一つにしなければなりません。地上で一つにして上がっていかなければなりません。それが問題です。
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 もしイエス様が死ななければ、中国とインドを二人の息子のように抱かなければなりませんでした。それらの国がそれをしなければなりませんでした。母の格位であるイスラエルの国が、その新郎として来られるイエス様をアダムとして侍る立場で、インドと中国というカイン、アベルを中心として一つにならなければならなかったのです。そのようにしてメシヤがアダム国家の主権を立てなければなりませんでした。しかし、イスラエル民族がメシヤに侍ることができなかったので逆の方向に行くのです。ローマという半島から、島国へ回っていくのです。
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 宗教が果たすべき責任とは何かというと、母親に侍る歴史的基盤を築くことです。それは世界的でなければなりません。そのような意味から、宗教圏を中心として世界が一つになることができる摂理的帰結点を神様が考えざるを得ないと思うのです。その時がいつなのかというと、第二次大戦の時でした。それで、エバ国家、カイン・アベル国家、アダム国家を立てなければなりません。彼らがアダムとして来られるお父様に侍り、世界の頂上で接ぎ木をする工作をして統一国をつくろうとされたのが神様のみ旨でした。歴史をこのように見なければなりません。
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 統一教会は異色な四大文明圏、すなわちアダム国家とエバ国家と天使長国家、そしてカイン・アベル国家、このように怨讐と同じ四大文化に基盤をおいたのです。すべて背景が異なり、相いれない立場にあるものを伝統基盤とし、出発基地としようというのは恐ろしいことだということを知らなければなりません。これがどれほど偉大な事実かということを知らなければなりません。それを出発点とするのは難しいことだと考えるかもしれませんが、それが統一教会において何よりも誇り得る伝統基地であるということを知らなければなりません。
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 本来蒔かれたもの、すなわちアダムとエバと天使長が失敗したものを、国家的次元で収穫期の結実として、アダム国家、エバ国家、天使長国家を中心として蕩減してくるのです。もし先生を中心としてイギリスとアメリカとフランスさえ一つになっていれば、韓国はアダム国家となるのです。天の国、縦的な国の主権を中心としたアダム国家となり、イギリスをエバ国家として率い、アメリカを長子として率いていたのです。
 アメリカはアベル圏として世界の主導権を握り、世界の版図を率いるのです。世界の国家的な主導権をアベル的立場に立ったアメリカが初めてもったのです。それ以外の国々はカイン的立場です。そして、カイン的立場の国々はアメリカに従っていくのです。ゆえに、長子権復帰の世界化時代に合わせて統一されたキリスト教文化圏時代の上に主が来られ、母子協助基盤と連結させれば、すべての問題が解決するのです。
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 文総裁がアメリカに行って成したこととは、世界的な西欧文明のすべての潮流をアジアの潮流へ引き込むことでした。今まではアジアから盗んでいったのですが、今からは引き込むのです。引き込むにおいて、その最初が日本です。日本はエバ国家として祝福を受けたので、アダム国家を訪ねていかなければなりません。
 エバが堕落することによって、万物とあらゆる権威をサタン世界が奪っていったので、回復時代においては、世界の潮流が逆に流れる時代に入ってくるのです。イギリスを「日の沈まぬ国」と言ったように、今日、日本を中心として経済圏とあらゆる権限がアジアに集中するのです。そのようにして日本に従って、韓国を経て大陸に行き、そこで定着するのです。


  5.私たちが取り戻さなければならない祖国

   (1)祖国光復は人類すべての願い

 本来、人間始祖のアダムとエバが堕落していなければ、どのようになっていたのでしょうか。アダム家庭でのアダムは、族長となるのです。族長となると同時に民族長となるのです。また、国家の代表者となってアダム王となるのです。したがって、この世界はアダム主義一つに統一されていくのです。つまらない主義が出てきて世界を撹乱しているので、私たちはこのような主義を根元から抜き取ってしまわなければなりません。
 主義もアダム主義、言語もアダム言語、文化もアダム文化、伝統もアダム伝統、生活様式もアダム生活様式、制度もアダム制度、すべてのものがアダム国家の理念制度にならなければなりません。このような主義が「神主義」です。神様の心によって神様と一体とならなければならないので、「神主義」というのです。
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 アダムとエバが堕落していなければ、神様は何をしてあげようとされたでしょうか。神様の祝福による結婚式をしてあげ、神様が喜ばれる息子、娘を生ませ、神様が喜ばれる家庭を編成し、これを繁殖させて氏族と民族を編成しようとされたのです。これがさらに広がれば、その世界は「神主義」の世界であると同時に、アダム主義世界となるのです。
 その世界に理念があるとすれば、それはアダム主義理念であり、宇宙観があるとすればアダム主義宇宙観であり、天宙観があるとすればアダム主義天宙観であり、生活観があるとすればアダム主義生活観です。そして、そこに五色人種がいることは問題ありません。それは環境によって変化したものなので、皮膚の色が異なったりしているのは問題ないのです。それでは、どうして数多くの民族の言語が変わったのでしょうか。それは人類始祖が堕落することによって、天が分立させたのです。
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 神様が創造された世界に国境はあり得ません。そこでは、白黒の人種は問題となりません。善悪の闘争もそこでは必要ないはずです。このような観点から見るとき、私たちの住んでいる世界には、各国ごとに国境があります。そして、白黒の人種問題だけでなく、家庭における夫と妻、また父母と子女の間に分裂が起きています。善人と悪人が闘っています。このような状態を見るとき、来られる主は、国境のない国をつくり、人種問題を超越して世界を一つにしなければなりません。分裂した家庭をすべて統一し、善と悪が争っているこの世界に平和の王国をつくらなければなりません。
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 理想天国とはどのようなものでしょうか。統一教会の食口のような人々が全世界で暮らすことです。それが地上天国です。この地上のすべての人々が統一教会の食口のように生きれば、それが地上天国です。それはどのような世界かというと、神様と共に暮らす世界です。その世界では誰も「神様はいない」と言わず、また神様に対して疑うことがありません。神様を「私たちの父」と言いながら、すべてが一つになる世界です。それから、サタンの誘惑がありません。サタンがいないのです。神様が主管する世界、それが地上天国です。神様が私たちと共に暮らすのです。
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 その国は、神様を中心として直系の子女たちが天命に従って神様を身代わりした命令をもち、その王権によって統治する国であることに間違いはありません。そこには民主主義や共産主義というものはあり得ません。一度形成されれば、その国家体制は永遠に続くのです。そのようなことを考えれば、私自身がそのような国の民となることができなかったという事実が悔しいことではないかというのです。私自身がそのような国で暮らすことができないことを嘆かなければなりません。そのような国をもっていないことを嘆かなければなりません。そのような不変の主権をもっていないことを私たちは嘆かなければならないのです。
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 神様の理想国家の実現、すなわち祖国光復はどこから実現されるのでしょうか。怨讐を愛する思想をもった個人から出発するのです。それゆえに、神様が存在される限り、「愛によって国境を壊し、すべての環境と文化的な垣根を越えて怨讐までも抱こう」という運動を提示したキリスト教は、世界的な宗教にならざるを得ないのです。大豆を植えれば大豆が出るし、小豆を植えれば小豆が出るし、真っ赤な花の種からは真っ赤な花が咲くのです。同じように、恨みを晴らすサタンの種を蒔けば、恨みを晴らす悪の木が育つのですが、怨讐を愛する善の種を蒔けば、怨讐を愛する善の木が育つのです。これは自然の道理です。
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 本然の地とはどのような所でしょうか。そこは悪が宿る所ではなく、悪と絶縁し、あふれ出る本然の愛を中心として、幸福を永遠に謳歌しながら暮らす永遠の統一世界です。今までそのような所で生活をした人はいたでしょうか。一人もいなかったのです。歴史上、数多くの人々がそのような世界を追求してきましたが、この地上にそのような世界が立てられたことはありませんでした。その世界がいかなる世界かを言葉で表現した人はたくさんいましたが、自ら実践してそのような世界をつくりあげた人はいませんでした。
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 今まで、世界の数多くの民族、あるいは五色人種がつくってきた文化圏の世界をすべて打破し、一つの文化圏をつくらなければなりません。言い換えれば、神主義的な家庭制度、神主義的な社会制度、神主義的な国家制度、神主義的な内容を備えた理想世界ができてこなければなりません。そのような主義が、堕落することのない完成したアダム主義です。共産主義でも民主主義でもないアダム主義です。
 それは「神主義」を訪ね求めていく過程です。主義というものは、ある目的を訪ね求めていく杖のようなものです。主義というものは、それ自体が要求されているのではなく、あくまでも目的を果たすために必要な過程です。したがって、この主義というものは変遷するのです。
 今日、アメリカは民主主義の宗主国として先進国家だといっていますが、今後金銭問題で腐敗することによって民主主義を嫌う時代が来るはずです。今、大韓民国にもそのような現象が起きています。民主主義は、良いことは良いのですが、我が国では金銭問題ゆえに、ありとあらゆる謀略中傷が起きて「政権を奪取しよう」という争いが展開しています。それが民主主義ですか。それは特権主義的な状態で展開する現象です。
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 南北が分離し、その貧富の格差が広がっていることを一つにしなければなりません。また、東西の文化を一つにしなければなりません。それから、人種差別、文化の差別をなくして一つにしなければなりません。何によって一つになるのでしょうか。これが絶対的な一つの愛から出発することができなかったので、この絶対的な愛によって宇宙版図の上に立てば、統一教会に反対する叫び声はなくなるはずです。世界は、老若男女を問わずこの愛のふろしきで一つに包まれるのです。それだけでなく、霊界にいるすべての霊人もこのふろしきに包まれることを願っているのです。ゆえに、天宙統一というのは可能な話なのです。
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 神様がいらっしゃるということをはっきり知るようになれば、神様のみ旨に従っていかざるを得ません。神様のみ旨とは何でしょうか。この世界人類を御自分の愛される民族とし、この地球星を御自分の愛される国土とし、この国土と民族を合わせて一つの主権国家をつくろうとされるのが神様のみ旨です。
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 人は誰でも自分の国で生きなければなりません。それは、人間に賦与された絶対的な条件です。一人も漏れることなく、その国とその義のために、希望にあふれた義の生活をしなければなりません。理想郷を思い描き、生活で義の法度を立てながら、その国とその義のために生きなさいというのです。
 皆さんにそのような国がありますか。なければ、その国を探し出し、それをつくりあげなければならないのではありませんか。その国はどのような国でしょうか。理想の国、統一の国です。万民が行くことのできる国です。国をつくるにおいて例外はありません。ここには家庭も協助し、民族も、世界もすべて協助するはずです。そして、個人を統一し、家庭、氏族、民族、国家、世界を統一することができるのです。
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 普通、世界主義というと、民族と国家を無視して全世界を一つの国家、すべての人類を同胞として見るという意味にとどまりますが、統一教会において唱える世界主義は、家庭からその壁を超越するのです。父母であられる一人の神様と、血のつながった実の兄弟と変わらないすべての人類が一つの世界を成し遂げるという世界主義です。これは、いかに素晴らしい世界主義でしょうか。


   (2)新しい祖国の定礎石をおこう

 人間の力、人間の知恵、人間の文化、そのいずれをもってしても真の意味での平和世界や一つの統一された世界を願うことはできません。このような立場において、世界文化を解決するために、最も中心的な問題は何でしょうか。何よりも重要な問題は、神様がいるのか、いないのかという問題をはっきり解明することだと思います。神様がいらっしゃるということをすべての人類が知り、神様のみ旨がいかなる世界を目指しているかということを知るようになれば、その世界は正に一つの世界、平和の世界、理想の世界になるに違いありません。
             *
 私たち統一教会が違う点はこれです。統一教会は父母を愛するように兄弟を愛し、民族を愛し、国家を愛そうというのです。父母を捨ててでも国を愛そうというのです。世界を愛するためには自分の国も捨てなければなりません。また、天を愛するためには世界まで捨てようというのです。より遠く大きいもののために、自分に近く小さいものを犠牲にする愛の道を訪ね求めていくのが統一教会の主流思想です。
             *
 皆さんは民族主義者になりますか、それとも世界主義者になりますか。宗教は、世界主義というだけではありません。人間だけ喜ぼうという主義ではなく、神様まで喜ぶようにしようという主義です。しかし、共産主義や民主主義は人間だけが喜ぼうという主義です。そのような人間だけが喜ぼうという主義と神様まで喜ぶようにしようという主義とでは、どちらが良いですか。神様も喜び、人間も喜ぶ主義が良いですか、それとも主人を除き、僕たちだけが喜ぶ主義が良いですか。宗教は、神様までも喜ぶようにしようという主義なので良いのです。
             *
 最後に残る思想とは何でしょうか。世界のために自分の国や民族よりも世界を愛し、神様を愛する運動だけが最後まで残る主義となり、思想となるはずです。したがって、その国を越えることができる超民族的な運動を世界的に提示し、超民族的に神様が愛する場所、あるいは世界人が愛する場所に自由に行くことができる道をいかに模索するかという主義だけが問題になるのです。
             *
 今後、この世界を引き継ぐ主義思想は、自分の国を犠牲にしてでも世界を救おうという主義思想です。そのような思想をもった国、そのような新しい運動を中心とした国家や国民が登場すれば、この世には新しい希望の世界が顕現するはずです。国を越えることができない国家観や歴史観は、神様の理想世界を引き継ぐことはできません。
             *
 黄色人種は長男であり、黒人は二番目の息子であり、白人は三番目の息子です。韓国は、争っているこれらの人種を、「統一思想」を通じて統一することができるのです。このようになれば、神様を中心とした理想的祖国が創建されるのです。そこから初めて平和の世界、統一の世界、勝利の世界に収拾されていくのです。
 そして、地上に天国を形成すると同時に、神様と一致しなければなりません。天上天国の主体であられる神様に地上で侍り、統一された一つの天国を形成しなければなりません。これが、統一信徒たちの果たすべき使命だということを、はっきりと知らなければなりません。そのような基盤のもとで父母と一つになることによって、初めて平和な天国生活が始まることでしょう。
             *
 統一教会とはいったい何でしょうか。右翼を抱き、左翼を抱いて、これを互いにつかんでどこに行くのでしょうか。ここから闘争の世界を越えて神様が導かれる幸福の世界、ユートピアの世界へ行くのです。これを抱いて平面的に行ってはなりません。それは何の話かというと、体制によって没落し失敗したことを、統一教会が思想的にすべて収拾できる論理体制を備えると同時に、これを抱いて横的に動かすことができる霊的体験の基盤を中心とした超越的実体を追求しなければならないということです。
 人間的な面での人本主義や物本主義、そして過去のあらゆる神本主義も体系的に理論化させ、それを統合できる内容をもつと同時に、縦的な面において宗派を超越して連結していくことができる超自然的な体験の宗教思想にならなければならないという事実を知らなければなりません。
             *
 皆さんの願う国とは、どのような国ですか。その国は、今日皆さんが暮らしている、このような国ではありません。このような国は、いずれ決別を告げなければならない国です。皆さんがこのような国と因縁があるとすれば、それは罪悪の因縁があるのです。皆さんは、その国の願いと神様の願いが結びつく善の因縁を最初から結ぶことができない、堕落した人間の子孫として生まれたということを自らよく知っているのです。
             *
 国がなければ国籍がないということです。国がなければ入籍できる基盤がないということです。私たちは、民族を編成して新たに入籍しなければなりません。この地上に天国を編成し、その国籍をもって愛国し、愛族する真の善の父母の血統を受け継いだ勝利的息子、娘となり、自らの一族、あるいは家族を率いて生きていってこそ、天上世界の天国に入っていくことができるのです。それが原理です。
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 国があって初めて、私たちの子孫に、千秋万代にわたってそのまま残してあげることができる伝統も残るのであり、血と汗を流した私たちのすべての努力も残るのです。また、神様の勝利を祝うことができる記念塔がこの地上に造られ、すべての栄光の足跡がこの地上に残されるのです。しかし、国がなければすべては無駄になるのです。今日、世界のキリスト教に残された十字架やすべての文物も、神様が探し求めようとされる国がなくなるような場合は、すべて川に流し、火で燃やしてしまわなければなりません。サタンの籠絡によって、すべて滅びていくということを知らなければなりません。ですから、国が問題です。そのことを皆さんは知らなければなりません。
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 真の父母の愛を受け、神様の愛を受けなければなりません。しかし、神様の愛は、国なくしては受けることができません。本来アダムは、一人でも彼が国の始まりでした。サタン世界のサタンの国よりも良い国があってこそ、神様の愛を受けるのです。私たちは、神様の愛を受けはしますが、直接受ける立場にはありません。真の御父母様の愛は受けることができますが、神様の愛を受けようとすれば国まで備えなければなりません。なぜそうなのかというと、サタンがいて、サタンの国が残っているからです。それよりも上がっていかなければなりません。そのような道を皆さんが行かなければならないということを、はっきりと知らなければなりません。
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 私たちが取り戻さなければならない祖国は、今日この地上にあるような、ある歴史と伝統をもった国ではありません。そのような国とは本質的に次元が異なります。次元の異なるその国を私たちが受け継ごうとすれば、そのようにすることができる思想的な主体性をもった国民とならなければなりません。その主体的な思想は、絶対的な創造主の思想と一致する思想でなければなりません。絶対者の願う国ができるためには、その国の主権を中心として、その国の国民が一致することを願わなければなりません。そのような国民性と国家形態を備えなければなりません。
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 一つの国が形成されるためには、主権と民族と国土がなければなりません。天国もやはり同じです。主権を代表したものが父母であり、民族を代表したものが息子、娘であり、国土を代表したものが国です。このうちのどれ一つとして除くことができるものはありません。これは鉄則です。
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 国が形成されるためには、国土があり、民族と主権がなければなりません。主権とは何でしょうか。根源的な神様と因縁を結ぶことです。国を治める人たちは、その民が深く寝静まったのちに神様と因縁を結び、政治をしなければなりません。そして、主権者はその民と一つにならなければなりません。民と一つとなり、自らにあるすべてのものは自分のためにあるのではなく、国のためにあるものだと考えなければなりません。そのようになれば、その国は繁栄するのです。
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 いくら大きい社会、いくら大きい国家であっても、それは人間に似ていなければなりません。それは、神様が御自身の形状に似たものを喜ばれるからです。それでは、人間が最も喜ぶものは何でしょうか。自らの形状に似たものです。したがって、理想的な国家とは人間に似ていなければなりません。それは、天地人に似ているということです。
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 私が行ったり来たりするのも、その国を取り戻すためです。祖国光復のための建国の功臣となるためにそのような使命を担い、あるいは天の密使として指令を受け、今日の悪の世の中に来て、このことをしているという事実を思いながら生きていかなければなりません。そうでなくては、皆さんは、今後訪れてくる国の国民として、その威信と体面を立てることができないということを知らなければなりません。






























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