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文鮮明師 講演文

"In the beginning was the Word, and the Word was with God, and the word was God." John1:1


「文明間の対話と調和」

01.01.27 WCSF2001世界指導者会議 ニューヨーク国連本部)



 尊敬する議長、世界各国から来られた前・現職の国家元首、各界を代表する世界指導者の皆様。

 皆様は各国の多様な活動現場から、今回の会議の主題である「文明間の対話と調和―家庭と普遍的価値と世界平和」を論議するため集まりました。これは簡単な主題ではありません。この対話は超越的な平和文化世界を志向するこの時代にあって、道徳的責任を実践する人類の良心の理想的広場として見なければならないものです。

 私たちは歴史を通し多くの文明が興亡盛衰を繰り返してきたことを知っています。文明が一時は巨大で隆盛でありながらも、やがては滅亡し失われていきました。このような文明の衰退は疾病、または外からの侵略や自然災害のような外的原因によるものでしたが、大部分は内的な腐敗、特に宗教や道徳性が衰退したことにより起こったものです。

 現在、私たちは宗教間の誤解や不調和によって発生した多くの紛争とその深刻な危険の増大に直面しています。宗教が超宗教的対話や調和を優先し、これを実践しなければ、文明間の調和と平和は不可能です。

 宗教が世界文明の内的な中心だといっても、その基礎の中心には家庭があります。私たちすべてがよく知っているように、人類は両親の愛の関係の因縁を通して生まれ、また代を重ねてきました。

 家庭は個人的人格を発展・育成させることにおいて、学校や政府よりさらに重要な訓練場です。また、家庭は文化や文明を創造、発展、再生産する源泉的役割をしてきました。文明は家庭がなければ、時代を超え、続いていくことができませんでした。家庭は私たちが愛を習う最初の学校です。父母と子女間の愛、夫婦間の愛、兄弟姉妹間の愛、このような愛は神様の真の愛に基づくものでなければなりません。家庭が神様の真の愛と直接的に連結されているとすれば、その家庭は神様の真の愛の文化の実体を実現するものです。真の愛と平和の文明はここから創建されるのです。

 真の家庭は真の男と女二人にかかっています。真の家庭完成はすべての人類と世界の問題解決のモデルとなります。いま、私たちが暮らす国と世界を見ても、悪なる戦争の歴史で成り立っている事実を私たちは知っています。

 私たち自身を省みても、心と体が争っているのです。であるならば、人類始祖アダムとエバが愛によって夫婦関係を結んだとき、喜びの関係ではなく、不義の関係からだったため、それが争いの起源となったということは実に論理的であります。

 下半身による堕落行為は淫乱から始まったものです。私たちの体の中に、神様の姦夫となったサタンの血が流れているという事実が問題なのです。

 本然の人間は心身(プラスとマイナス)が統一されたもので、サタンの血を受けたプラスとプラスが不義の闘争の始まりとなったという事実をはっきりと認識しなければなりません。

 今の時代は終末となり、個人主義王国時代であり、フリーセックス時代、父母不貞時代、夫婦不貞時代、子女不貞時代であり、ホモ、レスビアン、エイズと麻薬が理想家庭を完全に破壊する地上地獄時代です。神様はこれを天国に転換しようと、メシアを再臨させたのです。メシアは真の父母として来られ、心と体の統一、夫婦統一、子女統一、家庭統一、国家統一、世界統一を成就して行かれるのです。

 現在の私たちの体は地獄の基地となっており、良心は天国の基地となって、二つの世界の分岐点を自体の中に持っていることを知りませんでした。良心よりも肉心が強くなったのは堕落の時にサタンと関係を結んだ偽りの愛の力が良心の力より強かったことに原因があります。従って、この点が人生問題の重要な解決点となるのです。

 このようなことをよくご存じの神様は宗教をたて、良心の前に肉心を弱め、救援的な体制をたててこられたのです。過去も宗教、現在も宗教が必要なのです。

 そうであるならば、宗教が果たさなければならない使命は何でしょうか。身体が一番嫌うことを実践させるのです。断食せよ、奉仕せよ、そして犠牲となれ、果ては自分自身を供え物とせよ、と。供え物は血を流し、命を捧げなければならないものです。

 堕落した人間は偽りの愛の根を中心として、偽りのオリーブの木となり、真のオリーブの木となれませんでした。これはどのように清算しなければならないものでしょうか。

 終わりの日に再臨のメシアである真の父母が来て、神人愛一体を完成し、真の生命、真の血統の家庭を実現します。地上のすべての人間はもちろん、天上のすべての霊人たちもここに連結し、真の家庭、真のオリーブの木となるため、まず祝福結婚を受け、復帰を完成するものです。そうして、本然の血族をたて、真の家庭、真の国家、真の地上・天上天国に入ることができるのです。

 私はこの間、世界平和実現のためには、超宗教、超文化、超人種、超国家的祝福結婚による真の家庭を実現することが、非常に重要な神様のみ旨だと教えてきました。私は全世界で、この崇高な理想を実現すると決意し、これに同意、参加する数億双に祝福行事を与えてきました。理想社会と平和世界の礎石となる真の愛の家庭のため、私は生涯をなげうって参りました。

 すべての偉大な宗教を研究すれば、そこには文化と人種、宗教と国家を越えた人類の普遍的な価値があります。宗教の教えは結局、真の愛の実践を通し、絶対者との関係を復縁するものです。信仰を通し、絶対、唯一、普遍、永遠な神様とひとつとなるとき、人間は神様と父子の関係を回復し、その本然の価値を取り戻すのです。

 真の愛で成し遂げた心情圏はいくら小さくても、宇宙と連結しています。人々は神様との初恋の中でのみ、共生共栄共義理想を実現できるのです。霊界を含めた天宙は、すべて同一な神様の真の愛の原理の下の存在であるためです。

 きょう、私たちは平和の殿堂として設立された国連で対話をしています。国連がその創立精神を実現する平和機構の役割を果たせるよう、私たち全員が積極的に支援しなければなりません。人類は超国家的な公益をまず心配しなければならないときを迎えています。国家の公共機関はもちろん、超宗教活動とともに、非政府、民間機構が力を合わせ、真の愛、真の家庭実践運動をしなければ、平和世界は実現できません。他人のために真の愛の運動と真の家庭運動に積極的に参加し、新しい心情文化の世界を実現していくようにお願いします。神様の祝福が皆様と皆様の家庭の上に常にありますことをお祈りします。ありがとうございました。

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