神様の摂理から見た
  南北統一

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第二節 アジアに対する神様のみ旨

一.アジアに対する神様のみ旨

1 アラブ圏を中心とした統一文化圏を築いてこられたイエス様

 本来イエス様は神様のみ旨のために、今のアラブ圏、中東、すなわち、イスラエルの国のヤコブの後孫である十二支派を中心として……。今のアラブ国はその当時、メシヤを望む信仰の国家として訓練された選民国だったのです。もしその時、ローマ帝国の植民地であるイスラエルの国にメシヤが誕生して民族を結束させ、団結させて、独立できる立場になれば、ユダヤの国は、必ずローマの邪魔者になるのです。そうすれば、ローマの弾圧を受けるようになっています。

 そして、イスラエル民族は弾圧を受ければ受けるほど、メシヤに侍るようになるのです。そのようになったならば、ヤコブの後孫である十二支派、今のアラブ圏はローマの植民地圏内にあったので、完全に統一されてしまったのです。完全に統一されるのが神様のみ旨です。ローマが怨讐なので、反作用として民族的な感情を通して結束させるための神様のみ旨があったので、救世主として来られたイエス様は、一時にアラブ圏を統一させて、ローマに対抗したはずです。

 このようになったならば、どうなっていたでしょうか。時代的に見れば、古代のローマ帝国は世界的な強大国だったので、世界が恐れる国でした。東洋にまで版図を広げて影響を及ぼしたので、古代文明圏内にあるインドや中国のような国々は、すべてローマに対してよく思いませんでした。これは政治的な立場で見れば、イエス様が中東圏を中心としてローマを屈服させようとするとき、東洋の強大国、すなわち、インドと中国は、イエス様の支援国家になったのです。そのようになったならば、キリスト教が西洋に行くのではありません。イエス様は中東を中心として摂理していかれたはずです。

 堕落の道は復帰の道であり、復帰の道は再創造の道です。堕落することによって心と体が分かれました。東洋と西洋が分かれ、天と地が分かれ、その次には、民族と民族がすべて分裂したのです。それゆえ、内的文化圏をつくって、外的文化圏を結束させなければならないという結論が出るのです。その中心的な宗教を立てて、外的、傍系的な宗教を結束させるという話が成立するのです。

 このようなことをすべき神様は、将来、アジアと中東を中心として結束させる準備を歴史時代になさらなければならなかったので、既に四百年ないし六百年前に、東洋の諸国に孔子のような聖人を送って宗教的な基盤を築き、良心的な教理の基盤を築き、釈迦牟尼を送って仏教の道を築き、ソクラテスのような哲人を送って、思想的な最高の理念を出発させるものをすべて準備しておいたのです。ローマが問題になったので、結束させ得るチャンスをもって、東洋の諸国とアラブ圏が一つになったならば、心と体が、つまり内的な文明と外的な文明圏の結束が繰り広げられたのです。

 それゆえ、キリスト教のメシヤ思想を中心とした内的な神様の主流宗教と、外的な神様の体的存在である宗教、すなわち、東洋の宗教を吸収した統一的な文化圏が繰り広げられれば、そこから世界統一が起こったのです。これが神様の摂理的な歴史観だというのです。

 神様は、そのようになり得る万端の準備を終えておいたのです。ですから、ローマという強大国に圧制を受けるようにしたのです。これは新しい次元で結束するための強力なメシヤ思想を中心として、歴史時代により次元の高い主流思想を確立させるための神様の作戦でした。(八一―二三五)

2 終末に西欧文明は必ずアジアを訪ねてこなければならない

 イエス様が亡くなることによって、心と体とが分かれたのと同じになったのです。霊と肉が分かれたのです。アラブ圏は内的なので心のようであり、アジア圏は外的なので体のような立場になったのです。心はアベルの立場であり、体はカインの立場なのですが、この二つが一つになるときに、神様のみ旨が成し遂げられるのです。これが原理です。

 本来はアジアを中心として成し遂げるみ旨が、イエス様が亡くなることによって霊的な基盤を築かなければならなかったので、仕方なく怨讐の世界に入っていって、一周して霊的基盤を築いたのちに、肉的基盤となるアジアを再び訪ねてくるのです。そのことを知らなければなりません。ローマはだめなのです。終末になれば西欧文明は必ずアジアを訪ねてこざる得ない歴史的な原因が、ここにあるということを知らなければなりません。それは霊的です。霊だけではだめなのです。西欧文明は霊的世界を代表し、東洋文明は肉的世界を代表します。そのことを知らなければなりません。

 これも復帰なのです。イエス様の時にアラブ圏とアジア圏が一つになっていたなら、心と体が、霊と肉が一つになっていたはずですが、そのようにできなかったので、この霊的文化圏を受け継いで、肉的文化圏であるアジアを再び訪ねて入ってくる役事をせざるを得ないのです。

 終末になれば、西欧文明の没落とともにアジアに期待をもつようになります。また、アジアの人たちは、西欧の現在の物質文明に関心をもつのです。いいですか。アジア文明は体的であるにもかかわらず、精神を第一とし、西欧文明は霊的であるにもかかわらず物質文明を受け継ぎました。これは真に、皮肉な問題です。このようにして二つが一つになるようになれば双子です。

 それでは、創造するときに霊を先に造ったのか、肉を先に造ったのかという問題が現れます。アジアは、神様がいらっしゃることのできる体を造るみ業をされたのです。すなわち、人を取り戻すみ業をされたのです。そのようにしながら、これは全体のために生きる思考方式でした。キリスト教思想を受け継いだ西欧文明は、全体ではなく、すべて個人的に離れて自分を考える立場だったのです。反対です。

 例えば、正分合作用による四位基台がこのようになっていたなら、これが分かれています。一つはこちら側にあり、一つは反対側にありますが、二つが合致する運動をするのです。いいですか。一方の西洋文明は精神のために生きる前に物質を中心として個人主義化し、また、東洋文明は内的な立場に立って物質的な面ではすべて失ってしまったのです。物質を中心として、西洋ではすべて取り戻すみ業をし、東洋では失ってしまったのです。ですから、お互いが必要とするのです。

 それは何かといえば、分かれてしまったイエス様の体を取り戻す運動と同じです。それゆえ、西欧文明は必ずアラブ圏を中心として、アジア文明をカイン的な立場に立てて成し遂げられなかったものを再び取り戻さなければなりません。そのようにしてカイン的文化圏を連結させて、一人の完成した人のような文化圏をつくっていくのが神様の摂理だというのです。皆さん、これは最も重要なことです。ここで神様の摂理観を中心とした歴史が解かれていくのです。これが歴史観です。

 それでは、この西欧文明はどこに行かなければならないのでしょうか。「アメリカ大陸に行かなければならない」と、そうですか。(違います)。どこに行かなければならないのでしょうか。アジアを訪ねていかなければなりません。ですから、イエス様の霊的文明圏を受け継いだこのキリスト教文明は、イエス様の肉的文明圏を受け継ぐことのできるアジア諸国と一つになって、イエス様が死なないで成し遂げなければならなかった一つの統一的理想世界を建設しなければならないのです。これがまさに、神様が文明を発展させた目的だということを知らなければなりません。(八〇―二五四)

3 西欧文明の実を結んだアメリカが行くべき道

 西欧文明、精神的な文明、心的な文明を受け継いで世界的な実を結んだ所がアメリカです。ですから、アメリカは第二イスラエルの中心国家だということを知らなければなりません。

 それでは、キリスト教文明国であるアメリカは、どこに行かなければならないのでしょうか。アメリカ大陸を越えて、どこに行かなければならないのかというのです。アメリカの人たちは、「アメリカはアメリカ自体としていなければならない」と言うのです。今日のアメリカ議会の議員たちは、「アメリカは汎民主主義として、アメリカ自体であればよい」と言っています。しかし、神様のみ旨は、西欧文明とアジア文明を一つにすることです。

 では、西欧の精神文明、精神の基準を中心としたキリスト教が実を結べば、その次にすべきことは何ですか。体を探し求めなければなりません。イエス様の体を探し求めなければなりません。そうですね? (はい)。その体をどこに行って探さなければなりませんか。本来、イエス様を中心としてアラブ圏が一つになったなら、その体のようなものはアジアの文明圏だと言いました。ですから、西欧文明はどこに行くのでしょうか。アジア文明圏、すなわち失ってしまったイエス様の体を探し求めることのできる所に行かなければならないという結論が出るのです。

 それゆえ、今もそうではありませんか。今、西欧文明は没落したので、すべてアジアの精神文明が支配せざるを得ないというのが、トインビーの結論なのです。反面、アジアは西欧文明に関心をもっています。お互いに関心をもつのです。ですから、一つにするための作戦をしなければなりません。それが今、すべて熟しました。アメリカ人自体だけではもはや生きられず、世界のどこにも行く所がないということをみな知っています。アジアしか期待する所がないというのです。アジアの人たちも西欧の物質文明を待ち、お互いに望んでいるのです。

 それはおかしいのです。キリスト教文化圏を中心とした西欧文明が、なぜ物質的な祝福を受けたのでしょうか。イエス様の体を探し求めるのです。このようにして、イエス様の体のようなものをつくって、どこに行かなければならないのでしょうか。本来行かなければならなかったアジアまで、東西が一つになり得る所に移っていかなければならないのです。

 それゆえ、アメリカはアジアを援助しなければならないのです。ヨーロッパよりもアジアに援助をしなければならないということを知らなければなりません。今までそのようにしてきたのです。ところが、ケネディ大統領時代から外国援助を縮小してきたために、ケネディも暗殺され、すべてそうなるのです。それはすべて何かがあるというのです。国連総会に共産党を引き入れ、大々的に歓迎したのは、ハマーショルドです。そのような時代にすべてそうだったというのです。本来、そこに共産党を突っ込むのではありません。最近は共産党に足をすくわれて、隅に追われて身じろぎできずにいます。(八〇―三一三)

4 アメリカはアジアを通して世界統一を成さなければならない

 本来、神様のみ旨は、アジアを中心として世界を統一することでした。そうだったのですが、ユダヤ教を中心としてイエス様を殺すことによって、その福を誰がもっていったのでしょうか。ローマがもっていったのです。それゆえ、それを取り戻そうとするので、ローマを中心として再び世界を一周して、アジアに帰っていかなければならないのです。なぜですか。ローマが福をすべてもっていってしまったからです。ユダヤ教が受けた福をすべてローマがもっていったというのです。それがローマ、イタリア半島を中心として、それから英国を中心として太平洋を越えてアジアへと行く道です。第二次世界大戦によってアジアの全域をすべて掌握することができたのです。

 そのようにして何をするのでしょうか。イエス様がアジアを中心として成し遂げようとしたそのみ旨をキリスト教が、アジア圏を中心として世界を一つにする運動をしなければなりません。それゆえ、ここに再臨主がやって来て、これをすべて再び肉的基盤に連結させ、全世界の解放運動をしようというのです。

 さあ、中東とアジアにおいて、キリスト教の中心国家がどこですか。日本でもなく、中国でもなく、中東でもなく、韓国だということを知らなければなりません。韓国だということを知らなければならないのです。それで、韓国を祭物のように分けておいたのです。神側とサタン側に分けておいたのです。アブラハムが祭物を分けましたね? そのようにして、その二つに分けておいたものを巡って、神様をサタンが讒訴したように、ここに板門店というものが、ちょうど……。お互いに自分の土地だと主張して争う、韓国はここが自分の土地であり、北韓も自分の土地であると、みな自分のものだと言って争っている所は世界で板門店一つしかないということを知らなければなりません。これが神様とサタンと争う公判廷です。南北が一つになって、神側に戻ってくれば、共産世界は倒れるのです。

 アメリカはアジアを連結させなければなりません。イエス様が死んだので、恨を解くためには、アジアでみ旨を成し遂げることのできるキリスト教が勝利をしなければならないはずなのに、韓国を失おうものなら、アジアのキリスト教が絶滅し、アジアから神様を追放することになるのです。それに誰が責任をもたなければならないのでしょうか。アメリカがもたなければなりません。アメリカが韓国を捨てようものなら、アジアのキリスト教をすべてサタンに譲り渡すことになるのです。その次には、神様をアジアから追放することになるのです。そのようになればアメリカは滅びます。韓国が滅ぶ前に滅びるのです。何のことか分かりますか。神様が打つということを、はっきりと知らなければなりません。

 このような事情によって来るべき情勢となって、神様は忙しいのでレバレンド・ムーンを送られました。アジアを強化しようと、仕方なくアメリカにやって来て、アジアのための基盤を築く運動を展開したのです。アメリカの若者たちを再度糾合して、アジアを連結させる準備をしているという事実を知らずに、アメリカは先生に反対しました。皆さん(アメリカの食口)の心はアジアにありますね? そうですね? (はい)それゆえ、アメリカが責任を果たせなかったことを、皆さんが責任をもって果たすという条件を立てなければなりません。もし、アジアが共産党に降伏しようものなら、我々統一教会の若者を糾合して、アジアを再度共産世界から奪還しなければなりません。(九二―一七六)




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