神様の摂理から見た
  南北統一

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第六節 今後の韓国が行くべき道

一.歴史の念願が絡み合った韓民族

 第二次世界大戦当時、ユダヤ民族は六百万が虐殺される悲惨で困難な身の上を、選民思想によって打開しました。それで彼らは再び復興することができました。

 我が国もユダヤ民族と同じ悲惨な運命の歴史を経てきながら、天を裏切りませんでしたけれども、ユダヤ民族のような選民思想はありませんでした。したがって、「天が記憶なさることができ、天の前に誇ることのできる立場に立つことができるように誰が導いてくれるのだろうか。また、何をもって天がこの民族を記憶なさるようにするのだろうか」というのが、極めて重大な問題にならざるを得ません。

 したがって、我が民族にもユダヤ民族の選民思想以上のものが必要なのです。我が民族にそのような選民思想はありませんけれども、幸いにも「選民思想以上の思想をこの民族がもつことができたなら。歴史上に流されたこの民族の悲しい涙が人類に貢献できる、そのような涙になったなら。ひいては、我々の周囲にある強大国を凌駕できる力を育成して、輝く祖国を創建できるようになったなら」という念願は、我々の先祖の魂の中に深く根づいていたのです。そして、この根はある時になれば必ず生い茂って成長し、幹になって現れるはずであり、枝が出て、葉が出て、花がいっぱいに咲き、実を結ぶ時が来るだろうと私は確信しています。

 私は、このような歴史の念願が絡み合った一人の後孫として生まれてこの場に立ったので、過去の歴史時代の先祖の恨と涙を、自分が体恤できる道を自ら進んで歩んでいかなければならないし、我々の先祖が天をつかんで訴えてきたその基準の道を継承していかなければならないと考えます。ですから、どんなに越え難い受難の道が敷かれていたとしても私は克服していくつもりです。そして私は、たとえこの民族が分からずに反対したとしても民族を恨むのではなく、むしろ、この民族の明日を心配するのです。より次元の高い涙を流すことがあったとしても、天と因縁を結び得る道があったなら、民族の前にそれ以上に新しい歴史の基盤を整えることはできないものかと考えながら、さまざまな苦難と受難を顧みずに民族とこの国の明日のために生きる仕事をしてきたのです。(一〇九―二二七)

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