神様の摂理から見た
  南北統一

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二.韓国の劇的状況と民族の進路

 韓国は今、民主世界と共産世界の祭物になっています。共産党を赤龍といい、民主世界を白龍というならば、赤龍が北韓の地にかみついており、白龍が南韓の地にかみついている状況が韓半島の情勢です。もし、その赤龍、白龍がかみついて切断されようものなら、民族の運命はそれで終わるでしょう。けれども、もし切断されないならば新しい問題が起こるようになるのです。

 言い換えれば、我が国が共産主義と民主主義の双極、相反する両極の対立の決戦で、その状況を克服して自主的な主権国家としての権威と位置を構築できるならば、我が韓国は民主と共産に両極化されている今日の世界の現実において、世界を主導する国家として新しい文化を創建することができ、世界史的な新紀元を創出できる国家になるのです。

 今、韓民族を中心とした世界情勢は、民主と共産の二大陣営が綱引きしている形勢です。一歩過って踏み出せば共産世界であり、一歩動かしても民主世界です。朝夕に、いえ、毎時間ごとに、このような南と北が対峙した劇的状況を皮膚で感じられる地域はここ韓半島だけです。ですから、民主と共産が代表的に韓半島で休戦ラインを引いて劇的に出合っているのです。(一〇九―二二八)

 もう一度考えてみましょう。北側ではソ連がふさいでおり、西側では中共が、東側では日本がふさいでいます。これが韓国の地政学的な現実です。西・北側の大陸の強国が南進するためにその橋を必要としたのが韓半島でしたし、南側の日本が大陸を侵略するためにその橋として必要としたのが韓半島でした。このように、歴史的に痛嘆するしかない絶望的な悲運を負った民族が韓民族でした。では、今後もずっと韓民族はこのような周辺の強国から受難を被らなければならないのでしょうか。あるいは、いつかある時、積まれ積まれた民族の恨と鬱憤を昇華させ、周辺の強国を屈服させることのできる世界強国として現れることができるのでしょうか。後者の立場を我々が期待するなら、誰がこの民族の恨を解怨してくれ、民族の進路を提示してくれるのでしょうか。それは日本の助けを受けてできることではありませんし、中共やソ連の助けを受けてできることでもありません。それはひたすら、神様お一人に頼り、そのお方を中心としてこの民族を団結させて、ある力の母体をつくり出す方法しかありません。

 天を中心として、民族的な次元ではなく世界史的な次元で、正義具現と人類の平和のために闘争する歴史的な内容がなくては、この民族を救い出すことのできるいかなる内容にもならないのです。

 ですから、民主世界のキリスト教を中心として、一つの統一的な宗教的体制を模索しなければならないということを私は切実に感じていましたし、そのような仕事をするために今まで心血を注いできたのです。(一〇九―二三〇)




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