神様の摂理から見た
  南北統一

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四.今後韓民族が成すべきこと

 過ぎ去った歴史をたどってみるとき、今後韓民族が成すべきことは何でしょうか。これから天運と共に一つの世界史的な核心基盤を必要とする時を迎えて、伝統的な理念を世界の前に残さなければなりません。

 今まで「科学の統一に関する国際会議」(ICUS)を数回開催してきながら因縁をもった、世界各国の碩学たちをたくさん知っています。彼らは私に協助しようとしているのですが、もし、私が韓国に国際的な大学をつくって、私との因縁によって、韓国を経験していくことを熱望するその世界的な碩学たちを韓国に呼び集めることさえできれば、韓国は必ず、世界を主導できる華やかな文化の花を咲かせることができるだろうと確信しています。

 皆さんもご存じのとおり、私は今まで絶対価値を主題とした「科学の統一に関する国際会議」を十年以上開催してきながら莫大な資金を投入しました。私はお金を惜しむことを知らずにこのようなことをしたのではありません。代々永久にわたって繁栄し得るこの民族の明日のために、人類の永遠の解放と平和のためにそうしたのです。

 悲運と受難によって点綴されてきたこの民族の恨が解かれるその一日、新しい世界の建設のための生きた道場たる韓国を中心として、アジア、ひいては世界の全域に神様の勝利の旗を高々となびかせながら、この民族が世界に堂々と立つことのできるその一日のためにそうしたのです。世界全人類が一つに糾合され、さらに、お一人の神様を中心とした神主義によって、武装されて統一された新しいキリスト教文化圏がこの地球上に出発し得るその一日のために、私はこのような運動を展開させてきたのです。

 私は遠からず共産勢力を完全にこの地球上から退治して、神様の善主権のもとに全人類の解放を讃揚するその一日が来るであろうという確かな信念によって、誰も分からない道を自ら進んで歩んできたのです。(一〇九―二五五)

 イスラエル民族は、その涙ぐましい受難の歴史の中でも選民思想をもっていたので、ゲルマン民族の迫害に勝ち抜くこともでき、アングロ・サクソン族を除去して世界舞台の上に先進的な文化を創造する国家として前進しています。ところで韓国は何をもって世界舞台に出ることができるのでしょうか。私は今まで、科学の統一に関する国際会議を中心として毎回絶対価値を主張してきました。十二回会議から確固たる組織を編成して、新しい文化革命を成し遂げなければならないと考えています。絶対価値を中心として宗教のすべての思潮を革新させ、キリスト教の神学体系をつくり直さなければならないのです。あらゆる経済体制も絶対価値の基盤の上につくらなければなりませんし、哲学やすべての学問も、またあらゆる文化形態も絶対価値の基準で分析し直して検討されなければなりません。このようなことは韓国を核として行い、広めているのですが、これは韓国が今後世界の歴史上で全世界の歓声を受けながら現れ得るという希望があるからであり、そのような事情を知っていたので、私は迫害を受けながらも気の狂った人のように飛び回っているのです。まさに皆さんの祖国であるこの韓国のためにです。

 皆さん、韓国に困難があったとしても、きょう文なにがしがお話ししたことを忘れないでください。そうして先祖を代身して明日の希望を受け継いで難局を打開していく愛国的な主導者になると、皆さんが誓うならば、大韓民国は絶対に滅びないでしょう。私が迫害の中でも滅びずに生き残ったように、大韓民国の民も私のように忍苦しながら国と世界のために生きていくならば、絶対に滅びません。

 そのようになれば、金日成は何年ももたなくなるでしょう。大韓民国が一つになって自主統一を成し遂げることのできる実力基盤をもつようになるとき、金日成は荷物をまとめて逃げ出すしかない運命になるのです。そして、世界共産党も落ち葉のように落ちていくのです。(一〇九―二五八)

 我が統一教会の指導理念は、国が安息する前に家庭が安息することはできないし、国が安息する前に統一氏族は安息できないし、国が安息する前に統一民族は安息できないというのです。我々の悲しみは国の悲しみと直結します。我々の家庭の悲しみは国の悲しみと直結するのです。皆さんはこのことを知らなければなりません。

 では、大韓民国が行くべき道は何でしょうか。大韓民国は外的な使命に責任をもっているので、経済の復興のために闘争していかなければならないのです。これがある限界点に達するようになれば、何をしなければならないのでしょうか。内的な精神問題を掲げて現れなければならないのです。(三〇―三二八)

 現在我が国は南北に分かれています。この三十八度線という境界線が、今後において我が民族が行くべき道の前に障害物としてふさがっていることを考えるとき、これは重要な問題にならざるを得ません。これを打開しなければならないのですが、解放以後、今まで我々が生きてきた態度と生活方法ではこれを打開できないのです。なぜなら、時日がたつに伴い、北韓は強力な軍事的な施設を整えて南韓をうかがっているからです。このような実情において、我々はより強力な精神的な結合と、より強力な闘志を備えなければ、難しい国運を打開していくことはできないという事実を考えるのです。

 これは単に、我が民族だけが望んだのでは三十八度線は解決され得ないのです。強力な共産主義の思想によって精神武装され、理念化された体制のもとで団結した共産国家と対決している我々韓国は、彼ら以上の精神的な団結と精神的な結合をし得る内容を備えなくては彼らを追い出すことはできません。そして韓国が単独で対抗していては、これを克服することはできないという事実を我々はよく知っています。

 このような観点から見るとき、この民族は大韓民国の単独的な立場にいるのではなく、この大韓民国をアジア諸国と世界とどのように連結させるのかということが問題です。ところが今、民主主義を主導しているアメリカが韓国から後退している時点であることを考えるとき、我が大韓民国は現在、緊迫した実情に置かれていることを考えざるを得ないのです。(四二―一四一)




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