天宙の王座
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 この講演文は、韓国8か都市での天宙平和統一国大会(10.29〜11.6)、日本8か都市での天宙平和統一国大会(11. 5〜11.12)、そしてアメリカ8か都市での天宙平和統一国大会(11.26〜12.15)で講演されたみ言である。


6.神と人類が求める平和の国と世界

1 尊敬する各界の指導者の皆様、きょう歴史的な大転換の時を迎え、韓国の統一と世界の平和を憂える指導者たちが一堂に会しました。

2 去る9月11日、ニューヨークとワシントンD.C.で起きた惨劇は、全世界に驚くべき衝撃を与えました。現代文明と人類の未来についての深刻で根本的な問いを提起することとなりました。

3 おりしも、去る10月19日から22日まで、ニューヨークで意義深い国際会議が開かれました。私が創設した「世界平和超宗教超国家連合」と世界の NGO の連合である「WANGO」の共同主催により、全世界101か国から前職・現職の国家元首、ユダヤ教、キリスト教、回教、仏教、儒教など主要な宗教の最高指導者、学界、各国の NGO 団体の代表など400余名が参加し、今日の世界が直面している危機を平和的に解決するための方案を、真摯に、かつ深刻に討論しました。

4 世界で唯一残された分断国家である韓半島は、中東地域とともに、地球上で最も注目されている紛争地域の中の一つです。

5 恒久的で根本的な平和世界の実現についての私の構想を、開会演説で明らかにしましたが、きょうこの時間、それに対する私の所見の一端を分かち合おうと思います。きょうお話する題目は「神と人類が求める平和の国と世界」です。

6 人類は歴史を通して絶えず平和世界を希求してきました。しかし、その夢は一度も実現しませんでした。振り返ってみると、政治的、および軍事的に激しく対立していた冷戦が終息すると、多くの人々は、高度化した科学文明の基盤の上で、人類が念願してきた平和と安定の新時代が来るものと期待していました。

7 ところが、葛藤と憎悪、そして利己的な欲望が私たちの中にそのまま残っており、また別の形態のより大きな災禍を招来したことを遅まきながら実感しています。罪無き人々への暴力が罪悪であるのは自明であり、そのような行動は必ず終息されなければなりません。

8 そのような葛藤と闘争を根源から除去することができる解決策は何でしょうか。憎しみと葛藤、そして闘争の種はどこに植えられ、根を下ろしているのでしょうか。それは人類始祖の家庭に植えられ、根を下ろしました。その根から、人類の葛藤と闘争が育つようになりました。

9 そうであるなら、その葛藤と闘争を解消し、平和を実現する道はどこに求めなけれぱならないでしょうか。これまで人類は、葛藤と闘争を克服し平和を実現しうる道を、政治や外交的な努力、あるいは、経済的な力や軍事力を通して、探そうと試みてきました。

10 しかし、そのような方法は根本的な解決策にはなりませんでした。根本的で唯一の方法は、失ってしまった人間始祖の家庭、すなわち、神の理想家庭を復帰することです。神を中心に侍った家庭、真の愛を中心として完成した家庭を復帰するのです。

11 神は、真の愛の本体としておられ、人類にとっては無形の真の父母であられます。愛は一人では成り立ちません。必ず相対を通して結実します。人間は、神の真の愛の実体対象としてつくられた子女です。

12 神は、人間に「生めよ」と言われた第一祝福を下さいましたが、その祝福は、人間は真の愛の完全な相対、すなわち真の人になれというものでした。だれもが自分よりも相対が優れていることを願います。

13 神は真の愛の相対である人間に対し、投入して忘れ、さらに投入して忘れながら、無限に与えたいと思う父であられます。愛の出発は無限に、為に生きるところから始まるからです。

14 神は、人間に「ふえよ」という第二祝福を下さいました。人間始祖は神の子女として育って完成し、神と心情圈の一体を成して真の夫婦とならなければなりませんでした。さらに彼らは、神から相続した真の愛、真の生命、そして真の血統を子女に伝授する真の父母とならなければならなかったのです。

15 このように神の創造理想は、人類の最初の家庭から、縦横に真の愛の完成をなすことでした。神の愛が絶対、唯一、不変、永遠なものであるように、神に仕える家庭も真の愛を中心として、絶対、唯一、不変、永遠でなければなりません。

16 ここから人間は神と一心一体となった実体となり、完全な自由と幸福、そして平和の理想を完成するようになります。このとき、人間は宇宙万象に歓迎される真の愛の主管主となるのです。

17 これが神の人間に対する第三祝福です。第三祝福は、人間が万物を主管しながら、幸福な生活条件を備える祝福です。それは生態系と自然を真の主人の立場で保存しなければならない管理の責任も含まれているものです。

18 ところが、人間始祖は神の真の愛の家庭を築くことができませんでした。真の愛を中心とした真の人、真の夫婦、そして真の父母になることができなかったのです。

19 人間始祖が神に逆らい、堕落し、楽園から追われた後、神の祝福とは何の関係もない偽りの愛を中心として夫婦となり、子女を生み、今日の人類世界が形成されました。

20 有史以来、人類は神に侍る真の愛の基盤から生まれることができず、心と体が葛藤する矛盾を抱えたまま生きてきました。その葛藤は、人間始祖の最初の家庭で、兄弟間の憎悪と殺人という悲劇として現れました。神を離れた家庭の悲惨な実状でした。

21 人間が中心となった家庭、人間の関係だけを基礎とする家庭は本然の理想家庭ではありません。神と垂直的な真の愛の軸と連結された家庭が理想家庭です。そのような真の愛の縦的な軸を共有する兄弟間に完全な和平の関係が築かれます。

22 真の愛は理想家庭の中で体得され、結実します。家庭は唯一の愛の学校です。真の愛は権力や知識、あるいは力ではつくり出すことができません。

23 尊敬する各界の指導者の皆様、皆様が今日の世相を見渡すとき、また、若者たちに接するとき、何を感じますか。希望に満ちた明るい未来だけを感じますか。

24 日ごとに増加する若者の犯罪率、暴力と麻薬乱用、不倫と退廃、十代の未婚の母の問題と価値観の混沌などにより、未来社会を否定的に予測し、苦悩することが多いことでしょう。なぜ若者がこのようになったのでしょうか。

25 もちろん、より良い学校教育や制度と環境の改善も、部分的な解決策にはなるでしょう。しかし、根本的な解決策はそのようなものではありません。真の愛の最初の家庭を失った人類が、歴史の結実期を迎え、家庭が崩壊しつつあるからです。

26 そのような家庭の崩壊現象は、唯一の愛の学校が破損することと同じであり、その否定的な波及効果はとてつもないものです。それが社会的に様々な不安要因となるのはもちろん、国家的、世界的に多くの問題点を併発します。特に青少年たちには情緒的な不安を感じさせることにより、生の座標を失わせ、脱線と放縦の直接的な原因となったりもします。

27 結婚を忌避する現象や離婚率の増加など、家庭基盤が急速に破壊する現実は、将来を憂える指導者たちが先頭に立って必ずや解決すべき課題であると言えるでしょう。

28 神の第一祝福と第二祝福を失ってしまった人類は、神聖であり永遠な夫婦の愛を実現することができる真の愛の重要性が分かりません。

29 また、青少年たちは、婚前純潔と真の愛を中心とした人格についての教育を受けることができません。ですから、喜びと幸福、そして理想の根本である真の愛の価値が分からないのです。

30 今まで人類社会は、夫婦間の信義と貞節が軽んじられ、結婚の神聖さが無視される風潮の中で、とてつもない悲劇と災いを内的に蓄積してきました。

31 男女間の愛が刹那的なものであり、肉的であり、そして享楽的なことだけに走るフリーセックスと世俗の文化の中で、真の愛は立つ瀬を失いました。急速に拡大するエイズと性行為感染症(STD)は人類の生存自体を脅かしています。

32 エイズからの安全地帯はないといいます。今、世界を震撼させているテロリズムよりも恐ろしい脅威が、私たちすべての間近に追っているのです。一度、エイズに感染すれば、幸福と理想、そして生命もすべて放棄しなければならないという災いを解決できなければ、私たちはどうして、この時代の指導者ということができるでしょうか。

33 また、「万物を主管せよ」と言われた神の第三祝福の前でも、人間は真の愛の管理責任を果たせずにいるのです。万一、自然が人間の虐待に対して反抗し、人間を拒否したとすれば、どうなるでしょうか。既に、そのような兆候が出ているではありませんか。

34 生態系と自然環境が無言のうちに、人間の傲慢さに懲罰を与える前に、人間は真の愛の人格を回復して、万物の前に現れるべきです。

35 尊敬する各界の指導者の皆様、今日の問題をもう少し根本的に掘り下げて調べてみるために、神の創造理想を中心とした、真なる「私」と「私たち」の関係について考えてみようと思います。

36 人間は堕落によって真の「私」の位置を探し出すことができかったので、神も「私たち」という言葉を使ってみることができませんでした。創造理想的な意識圏内に立つことができる神ご自身が「私のもの」「私の子ども」と言える、そのような関係を結ぶことができなかったのです。

37 したがって、私たちがもっている「私」という概念は、神の本来の創造理想とは、何も関係がないものなので、私たちは完全に自己否定しなければならないのです。

38 神はご自身が安心して「私たち」と呼ぶことのできる真なる男性と真なる女性、すなわち神の真の息子、娘を探し求めて、復帰摂理を展開してこられたのです。

39 神は愛の主体であり、生命の主体であり、血統の主体であられるだけに、永遠に一体不可分の基準に立っている、そのような真の息子、娘を探し求めてこられたのです。私たちはまず、心と体の統一によって個人完成し、その基盤の上に神と父子間の縦的関係を樹立しなければなりません。

40 しかし、縦的な関係だけでは「私たち」という言葉は成立しません。そこには必ず横的な関係が調和を成さなければならないのです。したがって、男性と女性が、真なる祝福結婚を通して真なる夫婦関係を結び、子女を生んで真なる家庭を築き、三代を中心として四位基台を完成すれば、初めて天は、家庭単位で「私たち」と呼ぶことができるようになるのです。

41 ならば、私たちはどのようにすれば、そのような位置まで進むことができるのでしょうか。神は、心と体が完全に一つになった立場で万物を創造されました。それは絶対愛と絶対信仰を中心とした絶対投入でした。

42 そこには、ご自身の利益や事情を考える余裕などありません。完全に100パーセント与えても、また与える、為に生きる愛の始原がまさしくそこにあったのです。

43 それは私たちの家庭においても同様です。神の立場にいる父母は真の愛を中心として完全投入、絶対投入することによって、「正分合」の論理から見ると、「正」の立場で子女を生み養育して縦的な「私たち」の軸を立てなければなりません。

44 そして横的には、夫婦が「分」の立場で真の愛を中心として完全一体になって横的な軸を立てるようになれば、子女たちは「合」の立場で自動的に縦横の軸に合わせて一つになり、兄弟間には前後関係という、またもう一つの軸が立てられるようになり、そのときに初めて縦横と前後で完全な「私たち」の概念が実体的に展開するのです。

45 ですから、家庭がとても大切です。家庭こそ、天が私たちに与えられた最も貴い贈り物であらざるをえません。家庭という環境がなければ、いかにして私たちがこのような絶対的基準の「私」を探し出し、縦横や前後で完全な「私たち」というものを考えてみることができるでしょうか。


   家庭こそが愛と平和と幸福のゆりかご

46 ならば、真なる「私」はどこから探し出すことができるでしょうか。それは、為に生きる愛を実践する生活から可能です。自分をゼロ点で完全に否定し、家庭のために生き、国のために生き、世界人類のために、そして神のために生きるようになれば、自ずと真なる「私」が探し出されるのです。

47 私たちは自らを矢面に立て、「私」をむやみに主張してはいけません。非常に長い歴史の裏通りで真なる「私」を主張することができる子女を探して、恨で絡み合った復帰摂理を展開してこられた神の心情を少しでも知るならば、むやみに「私」を主張することはできないはずです。私たちは寝ても覚めても理想家庭の完成のために生きなければなりません。

48 神の創造本然の世界である平和世界、神が千年、万年、待ち続けてこられた理想家庭さえ立てるならば、それがまさしく地上天国の出発地となるでしょう。そこで、かわいそうな神の恨を解くことができるようになるでしょう。

49 皆様、太陽を見つめても恥ずかしくなく、海の水を見てもやましくなく、万物の前でも一点の隠しごとのない真なる「私」を取り戻し、神が「私たち」と呼んでくださる家庭を立てましょう。

50 そうして、神と人間の間に、真なる父母と子女の関係が成立しなければなりません。人類の真なる父母であり、愛と生命、そして血統の根源であられる神は、人類の主管者であり、真の王であられます。しかし、エデンの園における人類始祖の堕落により、神は、そのすべての位置を失ってしまわれたのです。

51 私は、復帰摂理の進展に従って、海洋還元、陸地還元、天宙還元とともに、第四次アダムの心情圈還元を宣布し、その土台の上に、失われた神の王権を取り戻してさしあげる「神様王権即位式」を、去る1月13日に挙行しました。

52 本来、アダムの家庭が人類のすべての家庭の根本です。家庭の王が国家の王座を受け継がなければならず、天宙の王座を受け継がなければなりません。それでこそ本然の理想的な天国圈が連結されるのです。

53 今や蕩減の時代が終わって、入籍を通して本然の定着時代に入っていくことによって、国の王が連結され、世界の王が連結されるのです。

54 それで、「世界平和統一家庭連合」では、昨年の「子女の日」に、天地父母が家庭の王として君臨するようになったことを宣布し、入籍した家庭から天の父母を王として侍る時代に入っていくことを宣布しました。

55 したがって、すべての祝福家庭は、天地の王に侍る伝統を立てなけれぱならないという事実を知らなければなりません。それで教会の時代は終わり、家庭連合の時代が開かれるようになったのです。

56 宇宙全体が一つの核を中心として、連休として連結しているのと同じように、皆様の家庭がそのような核の立場で万物を愛することができなければなりません。それで、皆様の家庭が神の愛を中心として一休園を成し、天地父母に仕える礎石のようにならなければなりません。

57 尊敬する指導者の皆様、今や人類は独善と無知と利己心、そして憎悪心を自ら反省し、神の前に謙虚に頭を垂れ、天道に従うべき時点に至りました。

58 私は神に召命され、神が願い、人類が願う平和世界を実現するために、生命を捧げてきました。本日私は、平和のための重要ないくつかの点について語ろうと思います。

59 第一に、私たちは人のために生きる生活をしなければなりません。利己的な生活は他人を不快にすることはもちろん、天道に逆らうものです。すなわち、他のために生きる生活は、神に似ることの実践です。

60 神の真の愛を相続し、家庭、社会、国家と世界を愛するのは、宇宙の基本秩序に順応することです。真の愛の実践を通してのみ、人格を完成した真の人間、真の父母、真の師、そして真の主人となります。それでこそ平和を成し遂げる主体となるのです。人のために生きる生活は、平和に向かう最初の関門です。

61 それと関連づけて、平和に至る道は神主義と頭翼思想によらなければならないという結論を述べようと思います。神主義と頭翼思想とは、カインとアベルの葛藤を始まりとして発生したこの世の中のすべての葛藤的な要因と思想、そして結実を、すべて和合して包容することのできる主義であり思想です。

62 人間の世の中の葛藤と憎悪の連鎖を何によって断ちますか?すべての憎悪に対してさらに大きな憎悪で反応することは、さらに恐るべき憎悪と破壊を招くだけです。それは平和への道にはなりえません。もっぱら、人間たちが対立し仲違いするすべての葛藤の要因は、真の愛によってのみ、教育され包容されうるのです。

63 神を中心とした真の愛は、超国家的なものです。また、真の愛は宗派間の垣根も飛び越え、人種間の垣根も飛び越える超宗教的、超人種的なものです。

64 神の理想を中心とした真の愛によってのみ、左右、前後、上下、内外の様々な葛藤と対立の要因は克服され、永遠な平和の理想世界が建設されうるのです。

65 第二に、平和の世界と国家を成す基礎単位である真の家庭を築かなければなりません。既に言及したように、今日のすべての対立と葛藤の根が始祖の家庭にあったために、理想的な真の父母の家庭ができない限り、平和の世界は実現しえません。

66 ですから、私が世界的に展開してきている国際祝福結婚は、単純な一教団の結婚儀式ではありません。神の愛の伝統を立てる救世の運動です。青少年たちのためには、婚前純潔運動を展開し、成人たちのためには、神の真の愛を中心として夫婦間において絶対的に信義と貞節を守るという誓約の下で祝福結婚をする運動を展開するのです。すなわち、それは真の愛を中心とし、真の家庭と真の父母を成す神聖な運動です。

67 このような理想を中心とした教育を受けて結婚する家庭は、エイズの危険を感じる理由がありません。彼らにはエイズの予防が風邪の予防よりも簡単なことなのです。

68 世界のすべての若者たちがこのような教育を受け、実践するならば、エイズは完璧に予防することができます。真の愛の家庭は、家庭の崩壊を防ぎ、国と世界に平和の礎石を据えるのです。

69 特に、政治的、歴史的に怨讐の関係にあった国家間の人々が、超国家的に真の愛の関係を結ぶようになるので、平和の基盤は人種を超越するようになるのです。

70 本当の平和に至る公式は、怨讐の関係にある家門と国家の子女たちどうしで、交差的に結婚し、真の愛の家庭を完成することです。そのような家庭が、神が願い、人間が願う永遠の平和世界の始まりとなるのです。

71 第三に、超宗教的な和解と協力は平和世界に至る必須条件です。過去50余年間、私は超宗教的な和合と対話のための運動を展開するにおいて、チャンピオンとして活動してきました。統一教会の発展のためよりも、はるかに多くの予算を支援しながら、この運動を展開してきました。このような愛の実践は簡単なことでしょうか。決してたやすいことではありませんでした。

72 教団間の和解と協力がない限り、世界の平和は期待することができません。神の理想である平和世界へ案内する案内者は、宗教指導者と信仰者たちがならなければなりません。

73 もし宗教が偏狭な教派主義だけを強調し、宇宙的な真の愛を教えることにおいて失敗するならば、人類は葛藤と戦争の恐怖から自由になることはできません。地球星の危機の前に宗教指導者たちは謙虚に神のみ旨に従い、超宗教的に手を握り合って、真の愛を実践しなければなりません。

74 すべての人間たちが、宗教の感化力によって、和平に満ちた人格を形成し、自我主管力を養い、歴史的な憎悪と怒りを消化することにおいて、真実の平和を実現することができるのです。もし、各宗教が教理や儀式の違いを超えて、神の理想を中心として、互いに愛し合い、協力し、奉仕することをこの世の中に示してくれるならば、世界は変わりうるはずです。

75 第四に、もう一度、平和世界を築くための国連の役割を強調します。これまで国連は、代表的な世界平和機構として、多大な寄与をしてきました。しかし、その創設時とは大きく変わった世界の事情と、多元化によって多くの問題が発生していますが、その問題の解決方案を、昨年私は提案したことがあります。国連に上院のような特別機構を置き、宗教と道徳、そして霊的な次元の世界問題を審議するようにしようということでした。

76 国連が国家的な利益に基礎を置いた政治や外交力によって管掌される次元を超えて、地球星的な理念と神の理想を中心として管掌される機構となってこそ、万民の権益を保護し、平和世界を創建することができるのです。

77 それだけでなく、今後の世界的な秩序のためには、政治的な主権が、道徳と霊的な価値と別個に作用してはなりません。そのようになれば、公益と平和を保障するのは難しいのです。神の理想を基礎に据えて、宇宙的な公法と通ずる道徳と霊的な指導力が要請されるのです。

78 また、国連は非政府民間団体であるNGOの意見を取りまとめなければなりません。それで私は、世界 NGO の連合である WANGO を創設しました。すべてのNGOは、対話と協力の増進により、本来の創設精神を失ってはなりません。

79 尊敬する指導者の皆様、だれでも自ら実践せずに平和を語ることは、真の指導者の道理ではありません。また、私たちが座して平和を待つほど余裕がある世界の状況でもありません。

80 平和大使たちだけではなく、私たちすべてが平和運動の主体となって、必ずや平和世界を創建しなければなりません。国連をはじめとするすべての国際機構が、平和大使館を中心として、歴史的な宿願である世界平和の理想国家を建設する運動に積極的に協力、支援するようになることをお祈りします。

81 各界各層の指導者である皆様は、一心一体となって共に人のために生きる生活により、真の愛を実践し、天運の助けを得る平和の先駆者たちとなってくださるようお願いいたします。そして、皆共に統一された祖国と平和の理想世界を建設する役軍となりましょう。神の祝福が皆様のご家庭に共にあらんことを願います。ありがとうございました。*












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