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人間の生と霊魂の世界
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 はじめに


 「人生の夕暮れは美しい。夕暮れの美しさは、日が昇る日の出の美しさよりももっと感激的である。人生が夕暮れにさしかかった時、うろたえることなく最後の光を輝かせていくのが勝者の生き方だ」。

 人間の死は、日が西の山に傾くように、神様が下さった精気と知恵と時間をすべて使い果たし、最後をより美しく飾っていくことだということです。しかし、まだ多くの人々は、死に対する疑問と不安と恐怖から抜け出すことができず、死後の世界に対しても確信をもつことができずにいます。

 死は「存在の終わりなのか」、そうでなければ「また別の何かの始まりなのか」、「死んだのち、来世はあるのか」、もしあるとすれば「その世界はどのような世界か」という疑問をめぐり、今まで多くの論争が続けられてきました。

 このような人間最大の関心事である死と死後の世界に対する究極的な疑問について、真の御父母様はそのみ言を通して明快に明らかにされました。それだけでなく、人間の根本と、霊界と肉界の調和する人生の生き方についても教示されました。

 霊界は本質の世界です。地上よりもより深く、より広い世界であり、神様を中心として永遠に生きていく心情の世界です。その世界は、真の愛の成分で満ちあふれた世界であり、真の愛さえもつならば万事が通じる愛全能の世界です。

 霊界は、人と調和して喜びと幸福を満喫しながら、お互いが「ために生きる」共生共栄の世界です。

 果てしなく広がる霊界は、神様と人間、そして人間と万物が自然な関係をもちながらも、天理法度がより厳格に適用される世界です。そして、そこは地上生活の延長線上にあるので、そこでは鏡に映るように地上での生活の姿がそのまま映し出されます。ゆえに、霊界を訪ねていく時は、自らが審判し、自らの霊的基準に合わせて訪ねていくのです。それゆえに、真の御父母様は、地上での生活がとても重要であるとおっしゃいました。

 この本は、真の御父母様のみ言選集の中から霊界の実相に関する部分を抜粋したものであり、人間の正しい地上生活と永生の本体である霊人体の成長の秘法を明らかにしたものです。ゆえにこの本は、人間が真の人生を生きていく上でこれ以上ない貴重な本となるはずです。

 どうか真の御父母様のこのみ言を通して真の生命の道を悟り、地上生活がより価値のある生活となることを切に望みます。

 二〇〇一年三月






















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