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二 宇宙の根本を探して


 この講演文は、1996年8月1日、アメリカのワシントンD・Cで開かれた「世界平和家庭連合」創設大会で宣布されたみ言です。


1 尊敬する御来賓の皆様、そして紳士淑女の皆様!

2 冷戦の終息とともに平和と社会正義に対する新しい希望が急速度に全地球星に拡大しています。新しい世界的現実を無視したり、直視できない指導者たちは津波のように押し寄せる変化に流されてしまいます。今、私たちは新しい世紀の分岐点に立って、私たちの伝統的な思考方式を再検討してみて、新しい機会と価値観を迎えるのに、果敢に進んでいくべき時だと信じます。そのような意味で、私はきょう、生涯を懸けて主唱してきた「世界平和の実現と真の家庭の価値」についてお話をすることができるようになったことを大変な栄光と存じます。

  ◆ 神様は宇宙と愛の根元

3 この世の中には男性と女性の二性が暮らしています。ところで、彼らは互いに立場を変えることはできないのです。皆様も自らが願ってそのように生まれたのでしょうか。そうでなければ、私たちは願わないのに、そのように生まれたのでしょうか。私が考えもせず、願いもしなかったのに、そして原因はもちろん、結果や過程も知らないのに、そのように生まれたのです。

4 人がいくら偉大だとしても、原因的な存在ではなく、結果的な存在であることを否定することはできません。したがって、第一原因である存在がなければなりません。そうすると、そのお方は誰でしょうか。男性でしょうか、女性でしょうか。その第一原因的な存在を神様と呼ぼうと、でなければどのような名で呼んでもいいですが、その原因的な存在がなければならないのです。きょう、ここには世界的に我こそはと思われる著名な方々がお集まりになっています。皆様は「神様がどこにいるのか。見せてくれれば私が信じよう!」とおっしゃるかもしれませんが、少なくとも、その原因的な存在がなければならないということを、否定してはならないということを、まず私は指摘するものです。

5 きょう、私は「宇宙の根本を探して」というテーマでお話しいたします。

6 私たちが宇宙の根本を探していけば神様に帰着しますが、そのお方は男性格と女性格の二つの性品を所有しておられるということを知らなければなりません。宇宙の出発の原因がどのようになっているでしょうか。神様に対してはまだ分からないとしても、私たち人間は男性と女性、そして主体と対象から成っています。鉱物界の分子を見れば、陽イオンと陰イオンから構成されており、植物界は雄しべと雌しべから、動物界はオスとメスから、そして人間は男性と女性から成っていることを見ることができます。

7 存在界を調べれば、鉱物界、植物界、動物界、どの世界を問わず、次元がより高い陽性と陰性が、より低い陽性と陰性を吸収して、存在、発展していることを知ることができます。なぜこのような現象が生じるのでしょうか。このすべての存在世界は万物の霊長である人間を完成させるべき責任があるからです。鉱物界を見ても陽性と陰性、すなわち主体と対象が愛という概念のもとに、互いに一体となって存在をしており、植物界も同様に、すべて雄しべと雌しべとがあり、主体と対象が愛を中心として、一つに結合して存続するのです。最近、医学界では病原菌までも陽性と陰性があると言っています。

8 主体と対象、すなわち陽性と陰性が一つになるのに何を中心として一つになるのでしょうか。キスすることによってでしょうか。愛は概念であると同時に実在なのです。その愛が定着することのできる実在は何でしょうか。ここに各界の指導者の方々、フォード元大統領、ブッシュ前大統領、皆様が集っていらっしゃいますが、自信があれば答えてみてください。皆様方にも知らないことがあるということです。男性が男性になり、女性が女性になるようにするものが何であるかを知らなかったというのです。それがまさしく生殖器です。それを卑しく思う人がいますか。貴く思うとすれば、どのくらい貴く思うでしょうか。今まではそれが善くないものと考えたとしても、今からは貴く思わなければなりません。

  ◆ 変わらない宇宙の鉄則

9 未来の世界はどのような世界でしょうか。生殖器を絶対的に貴く思う世界になるなら、その世界が善い世界でしょうか、悪い世界でしょうか。栄える世界でしょうか、滅びる世界でしょうか。冗談で言っているのではありません。神様が人間を創造なさる時、最も重要視して、精魂を込めてお造りになった箇所とはどこでしょうか。目ですか、鼻ですか。心臓でしょうか。でなければ頭脳でしょうか。これらは全部、死んでなくなってしまうのです。実際、そうではないでしょうか。

10 世界平和のための家庭連合の目的は何でしょうか。道徳と宗教など、すべての分野を完全に超越し、夫婦が完全に一つとなって、神様までも拍手で歓迎することのできる人が暮らす世界があるなら、どのような世の中になるでしょうか。男性と女性が生まれる時、彼らの生殖器の主人は誰でしょうか。夫の生殖器の主人は妻であり、妻のものの主人は夫です。今日まで、人類は生殖器の主人が互いに取り替えられていることを知りませんでした。明快な真理です。これを否定できないというのです。千年、万年、歴史がいくら流れても、この真理は変わりません。

11 あらゆる男性たちはそれが自分のものだと考え、またあらゆる女性たちもそれが自分たちの所有だと考えたために、世の中がこのように滅びつつあるのです。互いが主人を間違えているという話です。すべての人たちは、愛は絶対的であり、永遠なるものだといいながら、夢のようなものとだけ考えていますが、その永遠の愛の主人がひっくり返っているということをはっきり知るなら、世の中がこれほどまでにはならなかったはずです。

12 博士や学者は数多くいますが、これ一つ考え抜いた人がいないというのです。皆様はこの真理を否定できますか。皆様の父母、祖父母、曾祖父母、そして人類の先祖たるお方と、さらには宇宙の根本であられる神様に尋ねても、全部、同意するようになっているのです。これが鉄則なのです。この真理こそ、宇宙が億万年過ぎても原理原則として残るので鉄則です。そして、この鉄則によって、神様の前に出ていけば、正しい人と間違った人の判定を受けるようになるのは当然なのです。旧約聖書に出てくるアダムとエバの堕落も知ってみれば、正にこの鉄則に背いたところに由来しているのです。

13 アダムやエバは自分たちの生殖器が自分たちの所有だと錯覚したのです。考えてみてください。神様が善悪を知る木の実を取って食べたからといって、アダムとエバを追い出しますか。神様はそれほどいい加減な神様ではありません。アダムとエバは根本的な問題を誤って、宇宙のどこからも公認を受けられなくなったので、追放されてしまったのです。鉱物界や、植物界や動物界のオスとメスもすべて、愛の相対のために自分の生殖器を保管しているということを、アダムとエバが知らなかったというのです。では、生殖器は何のために存在するのでしょうか。それは愛のためです。愛を探すために男性と女性として生まれたというのです。

  ◆ 神様と人間は父子の関係

14 神様の属性は何でしょうか。神様は絶対的、唯一、永遠不変であられるお方です。そうだとすれば、愛の主人は誰でしょうか。男性でもなく、女性でもありません。そのお方が正に神様であられます。愛を中心として愛を通してのみ、神様と人間が一つになるのです。なぜなら、神様にも人間にも愛が絶対に必要だからです。

15 神様が必要とする愛は、果たしてどのような愛でしょうか。絶対的愛を願われます。皆様はどうでしょうか。私たちも同じです。神様が絶対的愛、唯一の愛、不変の愛、永遠の愛を必要とするように、私たち人間も絶対、唯一、不変、永遠なる愛を必要とするのです。皆、神様に似なければならないのです。

16 神様自身が男性格と女性格をもっていらっしゃるお方なので、そこから分立された実体対象として創造された人間も、男性と女性として創造されたのであり、彼らが結婚すれば、実体として神様に代わる陽性と陰性になるのです。このように結婚を通して縦的な神様の愛が、横的に完全統一されるように追求したものが神様のみ旨だったのです。

17 人間の体はこの地を代表した横的なものです。すなわちそれが肉身です。それと反対に良心はいつも縦的なものを愛し、縦的に高いものを求めるのです。したがって、人間は神様の縦的な基準と一つになり得る点を探していくのです。その点は中心点でなければならず、正にこの点で男性と女性が共に出会わなければなりません。そうして、この中心点から出生した人間は、愛と共に幼児の成長過程を経て、兄弟姉妹の愛、そして夫婦の愛を経験しながら成長するのです。

18 この時、肉身は地を代表して成長するようになり、心は神様を中心として成熟して、ついに体と心が縦的、横的に一つになって、幸福の基地を築くようになるのです。そのようなところであってこそ、絶対的な愛を中心として絶対的存在である神様も喜び、その愛の対象体である夫婦も幸福になるのです。

19 このように上下の関係である父子の関係、東西の関係である夫婦関係、前後関係である兄弟姉妹関係が一点を中心として完全に一つになる時、理想的な球形をつくるようになります。このような由縁で、父子の関係を東洋では一つの体だといいます。さらには夫婦関係も一つの体であり、兄弟姉妹も一つの体として考えています。何を中心として、このように言うことができるのでしょうか。真の愛を中心としてこのすべての関係が四方に球形をつくるとき、このすべてのことが可能になるのです。一点で出会って、球形をつくらなければならないのです。その点は一つです! 一つなので、統一が可能なのです。神様と人間も父子の関係なので、一つにならなければならないのです。それは真の愛を中心としてです。

 人間と完全一体であられる神様
20 人間の欲望がどれほど高いでしょうか。皆様の心の欲望は、神様よりも高くなることを願ったりもします。いくら劣った人でも、神様よりも勝った世界の代表者になろうという欲望はもつことができるのです。

21 もし、皆様が神様の愛する息子なら、「お父様、いらしてください!」という時、神様はそれを拒まれるでしょうか。皆様の妻がいくら劣っているとしても、本当に愛するなら、妻が呼ぶ時、夫は従うのです。このように真の愛で一つになれば、妻が夫を呼んでもついていき、兄さんが呼べば弟がついていき、弟が呼べば兄さんがついていき、皆が絶対に離れたがらなくなるのです。神様も独りでいれば寂しいでしょうか、寂しくないでしょうか。どうして分かりますか。

22 紳士淑女の皆様、愛をもっていますか。生命をもっていますか。皆様の血統をつなぐことのできる精子と卵子をみな、もっているでしょう。良心ももっていますか。それなら、愛を見たことがあるでしょうか。生命、血統、良心を見ましたか。触ってみたことがありますか。その存在の現象は知っていますが、触ることも見ることもできないということを知らなければなりません。ただ心で感じてのみ知ることができるのです。同じ論理として、神様がいるか、いないかというとき、または神様を見たか、見なかったかと尋ねてみると、見なかったとはいえないのです。

23 見えるものと見えないもの、どちらが重要でしょうか。見えないものがもっと貴いということを知らなければなりません。お金、地位、名誉は見ること、または触ることができますが、愛、生命、血統、良心は見ることも触ることもできないのです。みなもっているのに、なぜ見ることができないのでしょうか。それは一つになっているからです。体と心が絶対的にバランスを維持していれば感じないのです。

24 皆様は、自分の目が瞬きするのを感じながら暮らしているでしょうか。三時間だけ数え続けてごらんなさい。また、息をするのを数えながら暮らしているでしょうか。では、右手を挙げて、左側の胸の上にあててみてください。どういう音がしますか。鼓動の音、心臓の鼓動の音を感じます。その鼓動の音を皆様、一日に何度くらい聞いているでしょうか。聴診器で聞いてみれば、爆弾が爆発するような音が聞こえるのに、私たちは一週間、一カ月……。忙しい時は何カ月間もそれを感じないで暮らしているのです。考えてみてください! 小さい蝿が一匹だけ頭の上にとまっても、すぐに感じる私たちが、何百倍大きな鼓動の音を聞いても、なぜ感じられないかというのです。それは一つになっているからです。

25 上品な壇上からこのような話をすれば失礼だと思われるでしょうが、実感の出る話なので、一つ例を挙げてみましょう。皆様、毎日、朝起きてトイレに行くでしょう。大便をするとき、マスクを使って大便をするでしょうか。笑いごとではなく、真面目な話です! もし、ほかの人がそばで大便をして、そのような臭いを漂わせれば、すぐに鼻をふさいで何万里でも逃げ出すはずなのに、なぜ自分の大便の臭いはそのままかいで、座って、平気なのでしょうか。自分の体と一つになっているから、自分の大便を汚く感じないのです。

26 皆様、幼い時、鼻くそをほじくってなめてみたことがありますか。その味が甘かったでしょうか、塩辛かったでしょうか。辛いですって。その味を知っているのをみると、皆様、経験者ですね! なぜ、その鼻くそが汚く感じられなかったのでしょうか。それが正に私たちの体の一部分だったからです。この世の誰も知らなかったことをレバレンド・ムーンが初めて発見したのです。皆様、咳をして、痰が出れば、ごくっと飲み込んだりもするでしょう。ここに列席なさった大統領の皆様はいかがでしょうか。そのような経験はありませんか。気取らないで率直に答えてみてください。なぜ、汚く感じないのでしょうか。みな一つになっているからです。

27 私たちはみな、朝、昼、晩、三食ずつ毎日食べていますが、口から一尺だけ下りれば、肥料工場があります。毎日、三食ずつ食べて、その肥料工場に原料を供給しているのです。ワァー! それを知っても、箸とスプーンが口に入りますか。おなかの中に肥料工場があることを知りながらも、感じないで私たちは生活しています。なぜ、感じられませんか。一つになっているからです。

  ◆ 神様の創造目的

28 愛、生命、血統、良心があっても一つになっていて、完全にバランスを取れば、感じられないのです。私たち人間がそうであるように、神様も愛、生命、血統、良心、みなもっていますが、独りではそれを感じられないのです。完全にバランスを取っているので、感じることができないのです。ですから、神様も相対が必要なのです。

29 相対の必要性をここから見つけることができるのです。男性でも女性でも、独りの時は愛を感じられませんが、男性の前に女性が現れ、女性の前に男性が現れる時は、相対的に刺激的な愛と血統が雷と稲妻のように衝撃を受けて問題を起こすことを知らなければなりません。だから、しっかりしなければなりません。このような真理を知らずに生きてきたのです。神様も絶対的に愛の相対が必要だという論理を、人間が悟ることができなかったというのです。

30 それなら、神様の愛の相対は誰でしょうか。猿でしょうか。人間が結果的存在であるならば、猿がその原因的存在、すなわち私たちの先祖になれるでしょうか。それではお話にならないというのです。アメーバから始まった生命体が人間に至るまでは、数千の段階の愛の門を通過しなければならないのです。

31 ただ無条件に上がっていきますか。とんでもありません。あらゆる動物もみな、同じです。種の区別は厳格です。誰も占領できません。唯物論を信奉する共産主義者たちが猿を先祖として信じ、猿と人間を交配させたとして、新しい生命体(人間)が出てくると思いますか。百年、千年しても無駄骨です。なぜ、できないのでしょうか。考えてみるべき問題です。

32 そうだとすれば、神様も何を必要とするでしょうか。何か器官をもっと必要とするでしょうか。目でしょうか、手でしょうか。必要とされるのは、私たちが考える五官ではありません。神様は男性格と女性格の二つの性品をすべて所有していらっしゃいますが、父としていらっしゃるためには男性格主体として存在なさるお方です。

33 このような基準で見るとき、神様も愛のパートナーが必要ではないでしょうか。被造世界の誰が果たして神様の愛のパートナーになるでしょうか。男性独りででしょうか。女性独りだけでパートナーになれますか。神様はどんなパートナーを願われるでしょうか。お金のパートナーですか。知識のパートナーですか。権力のパートナーですか。違います! 神様は愛のパートナーを願われるので、夫と妻が生殖器を通して一つになるその場を中心として顕現なさり、人間と出会うのです。

34 なぜその場が神様を中心として一つになる場なのでしょうか。愛は絶対的であり、男性と女性が絶対的に一つになることを願う所が正にその場だからです。横的に見れば、陽性である男性がその中心に向かって近づき、陰性である女性がまた近づき、神様も男性の性格である陽性と女性の性格である陰性が合わさって、大きく陽性的立場で、大きな陰性と合わさって一つになるのです。いつそのようになるかということが問題です。

35 結婚とは何ですか。なぜ結婚が重要なのですか。結婚は愛を探していく道だからです。愛する道、生命を創造する道です。男性と女性の生命が一体になる道です。男性と女性の血統が混ざる所です。結婚を通して歴史が生じ、ここから国が生じ、理想世界が始まるのです。これがなければ個人もなく、国もなく、理想世界もありません。これが公式になっています。

36 男性と女性は絶対的に一つにならなければならず、父母と子供たちは絶対的に神様と一つになり、神様を愛し、神様と共に生きてから、死んでそのまま霊界に行けば、そこが天国なのです。しかし、そのような人、そのような家庭、国家、世界、そのような理想的な人がいないので、神様が理想とする天国は空いているのです。今まで死んでいった人類はすべて、地獄に落ちています。天国に入れなかったという話です。

37 このような観点から見るとき、イエス様も人類を救うための救世主として来られましたが、昇天したのち、天国には行けず、楽園に行っておられることを知らなければなりません。天国に行くためには、家庭を築いて入らなければならないので、イエス様も再臨なさることを願われるのです。イエス様も結婚して家庭を築き、その家庭と共に神様に侍って暮らしてから、共に天国に入れるのであって、独りでは天国に入れないので、聖書でも「あなたがたが地上でつなぐことは、天でも皆つながれ、あなたがたが地上で解くことは、天でもみな解かれるであろう」(マタイ一八・一八)と書かれているのです。地上で解決しなければなりません。地上で病気になったので、その病気になった場所で治さなければなりません。

  ◆ 堕落世界を収拾できる思想

38 今日、人類は堕落した後孫となって、堕落圏の下に落ちているので、この圏を突破して上がらない限りは、天国に入れないのです。堕落圏内にいる人間は、いかなる困難があっても、その圏を突破しなければならないのです。それゆえ、イエス様も「生きんとする者は死に、死なんとする者は生きん」(参照 マタイ一〇・三九)と言ったのです。この道を行くためには全生命を懸けて、突破して上がらなければならないのです。

39 皆様の家庭は堕落圏内の家庭です。氏族、国家も同様です。闘って勝たなければなりません。アダム家庭で覆されたのです。アダムとエバが赤ん坊を生んだのちに追い出されましたか、追い出されたのちに赤ん坊を生みましたか。彼らは追い出されたのち、神様と無関係な立場で子供を生んだのです。このようなことも知らずに天国に行くことができるのでしょうか。とんでもないことです! 無知からは理想も生まれず、完成もありません。しっかりしなければなりません! これが皆様方に対する私の警告です。

40 レバレンド・ムーンの話が正しいか、正しくないか祈祷してみてください。私がこの道を見いだすためにどれほどの受難の道を歩んできたか、誰も知りません。罪なしに監獄に六回も入るほどの苦難に遭い、探し出してきた道です。ところが、他人の大切な息子、娘たちを連れていって、このような真理を教え、短時間に方向転換させるので、皆が洗脳したというのです。無神論者には、神の存在を詳しく科学的に理論的な基盤をもって証明してあげるので、無神論は崩れていくのです。

41 それとは反対に、キリスト教徒たちは自分たちが信じている教理と違うといって、異端だと責め立てながら、私たちを取り除こうと大騒ぎしているのです。しかし、彼らが唱える異端が正統なのです! 反対になることを知らなければなりません。サタンが嫌うものは神側であり、神様が嫌うものはサタン側だということを知らなければなりません。

42 思想的空白期に置かれている旧ソ連の若い青年たちも、レバレンド・ムーンの思想を中心として出版された中学校、高等学校、大学校の教材を通して、そして甚だしきに至っては、刑務所の罪人までもその教材を通して、思想武装をしています。ロシアの三千六百の学校でレバレンド・ムーンの思想の教材を使っているのです。彼らは叫んでいます。「私たちがアメリカに勝らなければならない! レバレンド・ムーンに反対するアメリカに勝らなければならない!」と、西洋の腐敗した退廃風潮であるホモセクシャル、フリー・セックスなどを収拾する道は、レバレンド・ムーンの思想だけだと彼らは信じ、急いでいるのです。アメリカより先にレバレンド・ムーンに従っていこうと、叫んでいます。

  ◆ 不倫の罪悪の根は「不倫なる性関係」

43 皆様! 神様がお好きですか。レバレンド・ムーンがこのようなことを展開しているのを御覧になる神様は喜ぶでしょうか。教皇庁の教えと今度の大会に列席したロバート・シューラー牧師の教えが同じであり得ますか。もちろん、大きく違います。そうだとすれば、誰の教えが正しいか神様に尋ねてみてください。

44 イエス様と聖母マリヤに対する皆様の理解が間違ったものだと、いくら教えてあげても、それ自体が統一教会に利益になることがあるでしょうか。しかし、皆様が間違いなく知らなければならない一つのことは、「地上で解かなければ、天でも解くことができない」ということです。それを早くから知ったレバレンド・ムーンは、生涯を懸けてこの道を歩んできたのです。

45 皆様、イエス様が結婚をしなければならないでしょうか。結婚をしなければなりませんでした。イエス様は女性ですか、男性ですか。聖女がいるなら、イエス様も彼女と結婚をしたくないでしょうか。神様はエデンの園にアダムとエバを創造なさりながら、彼らに生殖器をもつことを共に許されましたが、何のためにそうされたのでしょうか。彼らが成長すれば、神様が彼らを結婚させてくれるでしょうか、させてくれないでしょうか。問題は彼らの堕落にあります。堕落ゆえに血統が変わったのです。それゆえ、神様は彼らをエデンの園から追い出されたのです。

46 本来、神様の体となるべきアダムと、神様の夫人格に立つべきエバが堕落することによって、神様自身の体と理想を病気にかからせ、怨讐になったので、それを御覧になった神様の心情がどれほど大変だったでしょうか。堕落は自らを埋葬する墓です。人のものを奪い取っていく行動です。言い換えれば、堕落はフリー・セックスの根になり、個人主義の先祖になりました。

47 今日のアメリカはどのような国ですか。極度の個人主義、過分なる私生活の追求、フリー・セックス……このようなものを神様が好まれるでしょうか。行き過ぎた個人主義が追求するものは何でしょうか。彼らの話のとおりであるなら、天と地、世界、国家、社会、家庭、甚だしきに至ってはおじいさん、おばあさんまでも全部、ほうり投げてしまい、父母と兄弟も失ったまま、ジプシーやヒッピーになってさまよい、雨が降り、雪が降れば、行くところがないので、自殺して、一生を終えようという話ではないでしょうか。

48 しかし、人間の本心は極度の個人主義や、過分なる私生活の保障を願ってはいません。宇宙と国家、町や村、そして父母の愛を受けて暮らしたいのが、私たちの本心が願うところです。しかし、そうすることができないで、反対の道を行くうちに、良心が燃え尽き、本心との相反を感じるようになって、むしろ薬でも飲んで自殺するのが良いと判断し、自ら命を絶つ現象がだんだん増えていくのです。

49 「蒔いたとおりに刈り取る」(参照 ガラテヤ六・七)という真理が的中するのを目撃するわけです。アダムとエバがエデンの園にどんな種を蒔いたでしょうか。フリー・セックスの種を蒔きました。それを否定できますか。

50 そうしたために、彼らが下半身を覆ったのです。幼子たちも父母が隠しておいた大切なお菓子を盗み食いして、見つかれば隠すのが本性の作用ではないでしょうか。もし、善悪の実を取って食べたなら、その取って食べた手や口を覆うべきはずであるのに、なぜ下半身を覆ったのかというのです。堕落は淫乱によって引き起こされたということを否定することができません。

51 アダムとエバが堕落して落ちたものを救ってあげるためには、堕落した方向と一八〇度違う逆の経路を通してこそ、救ってあげられるということは、この上なく理論的です。堕落によって地獄行きの血統を受け継いだので、メシヤが来なければならないのです。

  ◆ 再臨メシヤの使命と真の父母、真の家庭

52 メシヤは堕落前、神様が創造したエデンの園の場で、家庭を築くことのできる主人として来られるお方です。それをはっきり知らなければなりません! 理論的に合わなければなりません。メシヤはまず、神様に侍る家庭を築き、その家庭を通して国家を立てなければならないのです。このように、家庭が問題です。メシヤの家庭を中心として、接ぎ木する摂理をしなければならなかったのです。この死亡の世界で、誰が自分を救ってくれるかが問題です。それゆえに反対を受けたのです。

53 旧約時代は、「目には目、歯には歯」(出エ二一・二四)という原則のもとに蕩減してきました。イサクの妻であったリベカを御覧なさい。長子であるエサウと夫までもだまし、次子であるヤコブに祝福を奪い与えた女性ではありませんか。そのような女性を神様はなぜ愛したのでしょうか。そのような神様をどうして信じることができるのでしょうか。今まで、このような疑問を誰も解決できませんでした。レバレンド・ムーンが初めて解いてあげているのです。レバレンド・ムーンだけが神様の秘密をみな、知っているからです。

54 では、どこで天国と地獄が分かれるか調べてみましょう。空中ですか。どこでしょうか。正に皆様の生殖器です! 深刻なことです。これが天地をひっくり返しました。この事実を誰が否定できますか。レバレンド・ムーンが発表した原理の本の堕落論に説明がなされています。疑問に思えば神様に尋ねてごらんなさい。皆様としては夢にも想像できない内容と理論をもって、体系立てておいたレバレンド・ムーンの原理の本に誰しも反対することはできないのです。

55 レバレンド・ムーンが天国に行くか、行かないか、気掛かりなら、死んで霊界に行ってみれば、分かることです。きょうの夕べ、私の話を聞いて気分が悪くなったのなら、割腹をして死んでいただいても結構です。そうすれば、分かるでしょう! レバレンド・ムーンがこの道を探すために、死の道を何度も超えてきたことを、皆様は知らなければなりません。神様を数百回も泣かせた人がレバレンド・ムーンです。歴史始まって以来、誰もレバレンド・ムーンほど神様を愛した人がいません。それゆえ、いくら世の中がレバレンド・ムーンを滅ぼそうとしても、私は絶対に滅びません。神様が保護してくださるからです。皆様もレバレンド・ムーンが教える真理圏内に入ってくれば、神様が共に保護してくださいます。

56 生殖器を、目がつぶれた盲人のように、方向を失ったまま使用すれば地獄行きであり、反対にこれを神様の絶対愛に基準を合わせて使えば天国の高い所に行くのです。これは明白な結論です。今、青少年の問題が深刻な問題です。エデンの園でアダムとエバが、青少年期に日陰で淫乱によって堕落して、フリー・セックスを蒔いたので、取り入れの時期である終わりの日には、必ず世界的に青少年たちのフリー・セックスの風潮が蔓延するようになる現象が現れるのです。

57 終わりの日には再臨主が神様の真の愛を中心として、堕落圏内に陥った人類を絶対愛圏内に引っ張り上げ、救われる戦略を、サタンは知っています。ですから、サタンはどこにも愛の基準を置くことができないので、アダムとエバを堕落させるときに天使長がそうしたように、全人類をフリー・セックスに押しやって、裸になって死んでいく方向に全世界を引っ張っていくのです。人類がすべて天使長の後裔たる末路に直面するようになるのです。

58 エデンの園からサタンの支配圏内に陥ったアダムとエバの後孫が、今日の人類なので、サタンは堂々と神様の前でも、この世界のすべての男性と女性を引っ張っていき、自分のやりたいとおりにすることのできる権限を主張するというのです。神様はサタンが何を願うかを御存じなのです。サタンはフリー・セックスを通して、ただの一人も神様の前に帰れないように、言い換えれば、全人類を完全に駄目にしてしまい、地上地獄をつくろうとするのです。

59 今日、私たちが生きているこの世界が、地上地獄となっていく世界でなくて何でしょうか。したがって、このように地上地獄になったこの世界と一八〇度異なる、正反対の道を求めていけば、天国に行く道があるのです。再臨主が来て、この世の中を救ってくれるのも、正にこのような一八〇度反対の道を教えてくれて、天国に導くことなのです。

60 それでは、フリー・セックスの道と一八〇度異なった正反対の道とはどのような道でしょうか。偽りの父母が現れて、つくっておいた道がフリー・セックスの道なので、真の父母が現れて、この間違った道を正してあげなければならないのです。神様は干渉なさることができません。その地の主権や軍事力、経済力、政治力でも手をつけることのできない問題です。偽りの父母によって引き起こされたことなので、真の父母がメスをもって手術しなければ、決して人類は救われる道がないのです。

61 罪を犯した者がその罪を蕩減しなければならないのです。家庭で結婚を誤って、血統が一八〇度ねじれてしまったので、真の父母が来て、結婚させ、一八〇度原状に戻すことによって、天国に行く道を開いてあげるようになるのです。

  ◆ 純潔と真の家庭運動を通じた平和世界の実現

62 神様がアダムとエバに期待したのが何だったでしょうか。絶対愛を期待したのです。この場にお集まりの世界の指導者の皆様が、このような内容を知って、お帰りになって、皆様方の国で絶対愛を探す運動をお始めになれば、皆様の家庭と国は、そのまま天国に直行できるということを、御理解くださるようお願いいたします。絶対愛が存在する所には絶対相対が誕生するようになり、自動的にフリー・セックス、ホモ、レズビアンという言葉は消えるようになるのです。このような運動を世界的に広げるためにレバレンド・ムーンは一生を捧げて、受難の道を克服してきました。今は勝利のファンファーレを響かせ、世界に号令をかけ得る時が来たので、天の前に感謝をするものです。

63 世界平和に向かっていくことのできる礎石を置くのも家庭であり、世界平和への道を破壊し得るのも家庭です。人類の希望と幸福の土台が破壊された所がアダム家庭でした。したがって、きょう、このように「世界平和家庭連合」を創設し、皆様の家庭も、今からはサタン世界と一八〇度異なる方向に行くことのできる道を開くようになったことを、天の前に感謝せざるを得ません。この道でなくては、自由も幸福も理想もありません!

64 皆様は今、絶対、唯一、不変、永遠の生殖器を中心として、これを基盤にして神様をお求めになるようお願いします。この基盤が真の愛の基盤、真の生命の基盤、真の血統の基盤、良心の基盤にならなければならず、ここから正に地上天国と天上天国が生じることをお分かりにならなければなりません。

65 すべての男女が自分たちに所属した生殖器が、実は、自分のものではなく、主人が自分の相対だということを認定するようになれば、私たちすべては頭を下げ、謙虚な姿勢で愛を受け入れるようになることでしょう。愛は相対なしには来ないのです。相対から来るということを知らなければなりません。「ため」に生きないところには、愛があり得ないのです。絶対、「ため」に生きるところで絶対愛を見いだすことができるということを肝に銘じられ、皆様も今からお帰りになれば、サタン世界との一戦を覚悟なさるようにお願いいたします。

66 どこに行かれても、テレビやその他、言論機関を通してレバレンド・ムーンの話を伝えてみてください。絶対に滅びません。地獄になったこの世界を果たしてどんな力で変えることができるでしょうか。神様の愛、すなわち絶対、唯一、不変、永遠であられる神様の真の愛を中心として、私たちの生殖器も絶対、唯一、不変、永遠の基準に立て、生きていかなくては不可能なのです。私たちの生殖器の本来の主人は神様であられます。

67 今、私たちすべてが共にこの目的のために前進しましょう。神様の真の愛を実践する前衛隊になりましょう。今から家にお帰りになられたら、夫と妻でもって、自分たちの生殖器が絶対、唯一、不変、永遠な器官であることを互いに確認し、それが正に自分のものではなく、あなたのものであり、あたなが今までよく保管してきたものが自分のものだと宣言し、互いのために生き、永遠に奉仕し、感謝しながら生きようと、お誓いください。

68 そのような家庭であってこそ、永遠に神様がとどまるようになり、そのような家庭を中心として世界的な家庭編成がなされるのです。

69 そうして、皆様共に次回三百六十万双の祝福結婚式に列席なさり、地上天国に入籍する真の家庭になるようお願いいたします。ありがとうございました。



















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