真の御父母様の生涯路程 2
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 韓国解放と摂理の出発

第一節 解放を前後した摂理的基台
       一九四五・八・一五 前後

一 第二次世界大戦とキリスト教文化圏

世界のキリスト教歴史の主流

 キリスト教文化圏は、女性文化圏、新婦文化圏です。東洋文化圏は、新郎文化圏です。すべての教祖たち、新郎たちは、東洋から出てきました。新郎であられるイエス様は、東洋文化圏内のすべての宗教圏、インドの仏教や中国の儒教など、東洋の宗教文化圏を吸収しなければなりませんでした。ローマは女性と同じなので、声だけ張り上げても、吸収するようになっていました。

 しかしイエス様は、死んで体を失ってしまったために、霊的な国家基準のみを代表するようになったのです。死んだので、アジア大陸を失ってしまったのです。再び来る時は、これを取り戻さなければなりません。復活させなければならないのです。

 そして、イタリア半島で誤りました。ローマ教皇庁、ローマ民族を選び立てたのは、ローマ民族第一主義のためではありません。ローマ民族を選び、ローマにキリスト教王国を立てたのは、世界を救うためだったということを知りませんでした。ローマのためのキリスト教文化圏ではなかったのです。

 この文化圏は、新教と旧教の戦いによりイギリスに渡っていき、そこで基盤を築いたのです。それでイギリスは一時、「五大洋六大州に日の沈むことのない帝国」というほどになったのです。世界のどこでも、自由自在に動ける版図をもつようになったのです。これはイギリスを通して、世界を救おうとする神様のみ旨があったからです。それをイギリスは知らなかったのです。

 ところで、そこにおいて、再び新教と旧教が戦うと新教の清教徒たちは大西洋を渡り、アメリカに行き、そこで新教の独立国家を立てたのです。それは神様が立てたのです。それでアメリカは二百年間に、欧州のすべての精髄を抜いてきました。人脈から信仰の骨髄を全部抜いてきて、太平洋を望みながら、女性文化圏、キリスト教文化圏を中心として、二百年間で二千年歴史を、もう一度新たに結実させたのです。


キリスト教文化圏と民主世界

 このように今まで二千年の歴史を経ながら、個人から家庭、国家、世界圏をつくり、今日アメリカという国を中心として一つの新教国家を建設することにより、ここから新たに霊的世界を動かすことができる勝利的土台を築いた、と見るのが原理観なのです。

 それでは、アメリカとは、どのような国なのでしょうか。霊肉を中心としたキリスト教の犠牲の代価として、結実された国です。アメリカがそのような国であるため、神様の摂理は、ここでキリスト教をどう統合するか、ということを考えざるを得ないのです。

 ところで、イエス様当時のローマは、「反対することができるローマ」でしたが、今日、アメリカは、キリスト教を中心とした世界時代圏内に入っているのです。ですから「支持することができるローマ」と同じ形態になったのです。その当時は国家時代であったために世界の基盤ができていませんでしたが、今日は世界時代であるので、世界の基準が天側に立つことができる、讒訴圏を越えた段階に来た、ということを知らなければなりません。そこが違うのです。それは、キリスト教の功労です。キリスト教世界の外的環境によって、神様の主管圏内に入ってきたために、それが可能なのです。ですから世界圏内にメシヤが来るのです。

 それで、全世界のキリスト教文化圏を中心とした民主世界は第二イスラエル圏になり、キリスト教は第二イスラエル圏の思想的な指導を受けもつ立場、すなわちイスラエルの国の前のユダヤ教と同じ立場になります。イスラエルとキリスト教は、そのように霊的に連結されるようになっているのです。


国際連盟失敗と第二次大戦勃発

 近代史に至っては、世界は二回にわたる世界大戦を行いました。一九一四年、サラエボでオーストリアの皇太子を暗殺した一発の銃声により点火された第一次世界大戦では、たちまちのうちにヨーロッパ全域を火の海にして、十六カ国が参戦した中で、三千万人の死亡者を出すという凄惨な戦争となりました。

 このヨーロッパの惨状を見て世界の指導者たちは、いかなる代価を払っても、再び戦争を引き起こしてはいけないという骨身にしみた覚醒から、アメリカのウィルソン大統領の提唱により、「国際連盟」(League of Nations)を結成しました。しかし、「国際連盟」は、四十余種の国際紛糾を処理しましたが、強大国間の紛糾の処理に失敗し、ウィルソン大統領の遠大なる夢は跡形もなく消え去り、アメリカ上院の批准も受けられないまま、結局失敗して、幕を下ろしてしまったのです。戦争を防ごうとする人類の渇望は、挫折しました。

 そして、それから二十年もたたずして、再び世界は第二次大戦の惨禍の中に巻き込まれていきました。


第二次大戦の摂理的意義

 宗教の目的とは何でしょうか。アダムを完成することです。また神様の救援摂理の目的とは何でしょうか。アダムを完成することです。神様の目的や天使長の目的がアダムを完成することにあるので、その基準を世界において、霊界と肉界において再蕩減しなければなりません。霊肉を中心として、サタン世界と天側の天使圏が戦って勝敗を競うというのが第二次大戦であったと見るのです。聖書から見れば、ハルマゲドン戦争なのです。

 その第二次大戦がどんな戦争かといえば、イギリスとアメリカとフランスが連合して、日本とドイツとイタリアに対して戦った、世界的な戦争です。

 さて、堕落する時に植えたとおりに刈り入れなければなりません。すなわち、アダム・エバ、その次にはカイン・アベルが蒔かれました。したがって天の側もサタンの側も、アダム・エバ、カイン・アベル、というように二組に分かれるのです。

 それで天の側ではイギリスはエバ、アメリカはアベル、フランスはカインです。サタン側では日本はエバ、ドイツはアベル、イタリアはカインです。このように対が生じたのです。日本は女性神の天照大御神を信じながら、ドイツはゲルマン民族を中心として、イタリアもファシズムを中心として、世界を制覇しようという夢をもって出てきました。

 それでキリスト教文化圏の抹殺運動をしたのです。ヒトラーはユダヤ人六百万人を虐殺し、イタリアもプロテスタント抹殺運動をしました。完全にサタン側です。それは歴史的事実なので、否定できません。

 ところで、ドイツは大陸国家であり、日本は島国で、イタリアは半島国家です。そしてアメリカを見れば、アメリカは大陸に属しており、イギリスは島国に属しており、フランスはイベリア半島に属する国です。大きく見れば、そうなるのです。それゆえにこれは、世界史的な、地球の全体を総合した戦争です。海までも全部連結させた戦いです。そして、この民主主義陣営の三国と同盟国の三国とが戦って、民主陣営が勝たなければならないのです。


連合国勝利の摂理的結果

 今日までの歴史は、長子権復帰の歴史でした。これを省いては、なんにもなりません! 第二次大戦直後に、その長子権を復帰することができた基盤になったのです。その時を見れば、天の側の母を中心として天の側のアベルが長子になるのです。天の側のアベルが長子になって、サタン側(カイン圏)がアベルのあとに従ってくるようになっていました。負けたから屈服しなければならないのです。天の側の母であるイギリスと、長子圏を復帰したアメリカ、そしてカイン圏のサタン世界の版図です。カイン的な世界が、弟の立場に立って従うようになったので、父母が来るのです。歴史始まって以来、キリスト教文化圏を中心として長子権復帰形態が完成し、統一世界になったのはその時が初めてでした。

 第一次、第二次世界大戦で、どれほど多くの人々が虐殺され、犠牲になったでしょうか。そのような勝利的基盤を築いて、第二次大戦以後に、アメリカを中心として一つの世界形態をつくり、何をしようとしたのかというのです。それはメシヤのためです。ただメシヤお一人を迎えるためです。

 したがって第二次大戦が勝利に終わったという事実は、霊界の天側の天使圏と地上の天使圏が、サタン世界に対し勝利したということです。ですから、アダムが現れることができる時が来るのです。それで第二次大戦直後に、再臨主が顕現する時代が来るのです。


アメリカの戦後処理責任

 第二次世界大戦は、大西洋のみならず、太平洋までも大の海にしました。数千万の人々が殺傷され、ついに二発の原子爆弾の投下により、ようやく終結しました。世界が再びそのような生き地獄になるのを防ぐために、今度は、一九四五年四月二十五日、サンフランシスコで、「国際連合」(United Nations)、すなわち国連(UN)を創設するに至りました。

 国連機構が出てくることにより、弱小民族の解放が起こります。歴史上に、そのようなことはありませんでした。それでは国連機構が出てきて、なぜそうなったのでしょうか。真の御父母様が来られる時であるためです。

 カインがアベルを打った歴史を、ある一時において、カインがアベルを愛したという条件として立てなければなりませんでした。そのため、敗戦国家を解放してやることにより、初めて歴史的な解怨成就を通して解くことができる一時を、歴史の終末時代に準備しなければならないのです。

 そして、国連が何をしなけれぱならなかったのかといえば、キリスト教を中心として新しい党をつくらなければならなかったのです。キリスト教民主党を中心とした国連機構が生じなければならなかったのです。そのような背景のもとに、国連は世界の党であるキリスト教民主党を支持する機関にならなければならなかったのです。それは全世界のキリスト教国家の国会なのです。

 神様のみ旨から見れば、本来国連は、キリスト教精神を中心とした世界の国、が、結束する本営にならなければなりませんでした。共産主義国家を含む国連は、絶対に神様のみ意ではありませんでした。

 ところでアメリカは、戦争に勝ったのち、戦後処理を誤りました。第二次大戦に勝利した連合国と、敗戦した同盟国が統治していた国々まで正しく保護して、天のものとして管理する責任がアメリカにありました。もし、アメリカが神様のみ旨を正しく知っていたならば、その時は、サタン側国家であるソ連を堂、と制圧して、世界中の自由国家を集めて民主世界へ結束させ、神様のみ旨の中で全世界を復帰できる、良い機会だったのです。しかし、アメリカは、当時のアジア諸国と東欧衛星国家を共産側に渡し、韓国とドイツを両断する悲劇を招来させてしまったのです。


摂理圏のアジア委譲

 第二次大戦によって、アジアの全域を掌握することができました。全体を掌握することができたのです。そうして何をするのでしょうか。イエス様がアジアを中心として成そうとしたそのみ旨を、キリスト教がアジア圏を中心として、世界を一つにする運動をしなければなりません。それにより、ここに再臨主が来て、これを肉的基盤に連結させて、全世界解放運動をされるのです。今、世界のすぺての人々は、「太平洋文明圏時代が来る」と言っていますが、それはなぜでしょうか。歴史の起源がここにあるのです。イエス様が体を失ってしまったために、霊的キリスト教を中心としたアメリカが、太平洋を渡り、アジアに行かなけれぱならないという歴史的な使命をもつために、このような時代が来るということは、必然的な結論です。

 それゆえに、イギリスのような島国に回っていこうするので、イギリスに匹敵するアジアの国がどの国かが問題なのです。それが日本なのです。日本が百二十年間アジアを制覇したのは、イギリスが全世界に影響を及ぽしたことと同じで、アジアに影響を及ぼす圏をつくらなければならないために、日本がこのような文明の恵沢を受けるようになったのです。それゆえに、近代日本文明は、イギリスからそのまま受け継いだものです。

 その次には、イタリアのような半島を蕩減できる所がどこかというのです。摂理的に見れば、どのようになっていますか。怨讐の国を通じなければならないのです。ですから日本の基地を中心として、韓半島を訪ねていく道しかないという結論が出てくるのです。

 それゆえに、韓国は昔のローマ文明のような新しい文明を中心として、神様の前に霊的なものだけでなく、霊肉を中心として貢献できる、そして、西欧文明がアジアに訪れてくる時に、その文明を受け継ぐことができる一つの拠点だということを、摂理観的な立場で結論づけることができるのです。それで肉的な立場で、教皇庁のような使命をしなければならない所が、韓半島なのです。


二 韓民族の日帝四十年の受難とキリスト教

新しい選民、韓国

 国家から世界へ出発するその基準が、本来メシヤが行くことができる道です。ところがその道を形成できなかったために、終わりの日には失敗したことを必ず復帰して、勝利の基盤を準備しなければなりません。そうでなければ、世界的勝利圏を連結させることができる基盤が生じないのです。

 それゆえに、イスラエルの国と同じ特定の民族が出てこなければならないのです。そのようなある特定の民族が出てきて、イスラエルの国とユダヤ教ができなかったことを、新たに果たさなければなりません。新しいキリスト教が、その民族を中心とした国を中心として、使命を全うすることができる受難の路程を経なければなりません。終わり日には、そのような特定の国が登場しなければならないのです。天は特定のその国を通して、一次イスラエル圏の失敗を再び収拾するための地上摂理をせざるを得ないのです。その国が、どの国でしょうか。今日、私たちの原理で指摘しているように、韓国がその国にならなければなりません。

 韓国はいくつかの点から見る時、唯一の特性をもった国です。第一に、韓国民族は単一民族です。第二に、韓国人は非常に宗教的です。韓国人は天性的に宗教を深く理解しています。第三に、韓国人は苦痛を理解します。韓国人は、歴史を通して限りない試練と困難を経験しなければなりませんでした。このような条件のもとで、韓国人は忠誠と献身ができる精神で、不滅の霊的基台を発展させてきました。これらすべてのものが、神様が選択する民族がもつべき、最も重要な特性です。それは、神様の性稟と符合するのです。


四十年の民族的受難

 第二次世界大戦の間、韓国は日本の統治下にありましたが、韓国の愛国志士たちの中には、日本の圧制に対抗して戦った人々がたくさんいます。

 皆さんが原理を学んで知っているように、神様は四位基台を失ってしまいました。それゆえ、神様の復帰摂理の目的は、四位基台を復帰することでした。それで聖書と神様の摂理の中に、四数が多いのです。聖書には四十年と四百年の蕩減期間がたくさんあります。すべての復帰、蕩減が、この原理に従って成されました。

 日本は、どのように四十年間、韓国を支配したのでしょうか。サタン側のエバは、将来、天の国のアダムが来ることを知っていたのです。すなわち、四千年歴史を終結することができる真の主人が来ることをサタンが既に知っていて、これを滅ぼすために、四十年間占領をしたのです。それでアジア大陸を侵略したのです。

 そのように見れば、摂理的な歴史において、韓国が中心国家となる天のみ旨があるために、そして、真が現れる前に悪が現れることが発展的路程の原則になっているために、悪なるサタンが四十年間支配して、アジアを蹂躙したことを知ることができます。

 今後、半島を中心として、中国を越えて、イスラエルまで大陸を統合する時代が歴史の終末時代に訪れることを知っているために、サタンは崩壊作戦を準備してきたのです。それで韓国の十二歳から四十歳になる、最も中心になる女たちを挺身隊に引っ張っていき、韓国の民族性に汚点を残そうとしたのです。根本的に荒廃化させようとしたのです。


キリスト教の受難と愛国運動

 イスラエルの国とキリスト教が、霊肉を中心としてサタン圏で支配を受けながら戦ってきたのと同じように、韓国も四十年間、肉的な面で怨讐に支配を受けながら、霊的な面でこの国のために生命を捧げることを覚悟する群れを中心として、独立運動をしてきました。このような精神を中心として、神様は摂理の因縁を立ててこられたと、私たちは見なければならないのです。そうして民族を糾合して結束させて、キリスト教を主とした人々が指導者となって、国を立てるようになったのです。

 そのようにキリスト教の信者たちが、霊的な面で日帝四十年の弾圧の中で、国もない中で死の道を自ら進んでいきながら、国を愛する忠節の道理を立てたことは、摂理史的に重大な意義があるのです。

 時が第二次世界大戦の終末に近づくに従って、圧迫はより一層過酷になりました。日帝末期に、日本人は圧迫を加重して、キリスト教徒たちに神社参拝を強要しました。篤実なキリスト教徒たちは、神社参拝を拒否して地下に隠れました。ある人々は満州に行き、ある人々はソ連に行き、ある人々は山に行って隠れて生活しました。神様を信じながら、日本から解放されるその日を渇望する多くの人々がいました。日本政府と内通していたキリスト教の牧師たちも、たくさんいました。彼らは、日本の指示に従って行動しました。しかし一方では、地下で、山で、変わらずに信仰を守り、解放のその日を待ちながら戦った、愛国的で篤実なキリスト教徒たちが、たくさんいたのです。

 一九四四年末ごろになると、日本政府からキリスト教に対する迫害がピークに達しました。日本政府が一九四五年八月十五日に降伏したのですが、その時、もし三日後の十七日を過ぎて降伏していたならば、キリスト教徒がおよそ二十万人近く虐殺されていたはずです。日本が、十七日ごろにおよそ二十万近いキリスト教徒を虐殺しようと計画していたので、十五日より三日間だけ過ぎていれば、大虐殺が起きたはずです。完全にキリスト教をなくそうとしていました。そのように、サタン世界の極悪さが最高の基準に至ってこそ、天はいつも転換点をつくってきたのです。


神霊役事とキリスト教の内的復興

 韓国が日本の支配をどんなに受けたとしても、解放を中心として、ここに必ずアダム的な主体の権限をもって現れる役事がなければならないのです。それがいかなる役事かというと、正に神霊の役事です。このような役事をする集団が、必ず現れなければなりません。エバ国家である日本に圧制を受ける韓国でしたが、未来にアダムの特権、ひいては神様の権限をもって日本に対して備え、立つことのできる摂理のみ旨があったがゆえに、圧制を受ける基盤内でも飛躍的な復興をもたらすようになったのです。キリスト教が、その期間に発展しました。

 西洋の宣教師たちが、最初に我が国に入って伝道した一九一〇年代、一九九二〇年代には、彼らは人としての扱いを受けられずに、追い回されました。その後、一九三〇年代に入り、一九三六年度までが全盛時代でした。

 神様は今まで、韓国の地で、既成教会を中心として神霊役事をしてこられました。解放前、一九三〇年代と一九四〇年代を中心として、神様は準備してきました。

 不信してイエス様を追放した使徒たちが活動して、再び信任できる基盤を築いたその基盤の上に、再臨歴史が始まらなければならないのです。それゆえに、解放を前にして、霊界に通じる人々が、自分はペテロだ、ヨハネだ、パウロだ、あるいはアブラハムだ、などと言って、歴史上に生きて逝った数多くの預言者を代表する人々が一度に、この平面的な韓国の神霊界を中心として現れるようになるのです。それでエデン復帰派が、たくさん出てくるようになったのです。

 特にエデン復帰派として、旧約エデン復帰派、新約エデン復帰派、成約エデン復帰派があったのです。そのような準備を中心として、人間が犯した罪を清算するためのすべてのプログラムを全部教えてあげ、悟らせて、その峠を越える役事をするのです。

 この三種類の人々が、全部表面上に現れたのです。彼らは互いに一つにならなければならないのに、互いに「自分たちを中心として神様のみ旨が成される」と言っていました。


男女相対的な役事

 この韓国の地を中心として、ある天的な摂理があるとすれば、この地で内的使命を果たす運動が始まらなければならないのです。その中で、外的使命は男性たちが責任を負わなければなりませんが、内的使命は女性たちが責任を負わなければなりません。堕落した型を見れば、エバがアダムを主管したがゆえに、復帰路程では婦人がアダムに代わって内的使命に責任を負ってきます。アダムがエバの主管を受けたがゆえに、男性たちは復帰路程で外的使命を担当して、堕落した当時の基準を尋ねていくのです。

 しかし全般的な内外のすべての内容を収拾して、勝利の基準を築くためには、必ず決定的な権限がなければなりません。これは再び来られる主、すなわち第三次アダムとして来られる主だけが解決することができる問題です。

 韓国の地は東と西に分けられます。東側には山が多く、西側は平野が多いのです。韓国の東側は男性的な姿をしていて、西側は女性的な姿をしています。神様の摂理も韓国の地形と同じ形態を取りました。すなわち、東側部分には男性的な特質を、そして西側部分に女性的な特質をもたせたのです。

 それゆえに、西側の鉄山では婦人たちが神霊役事をし、東側の元山を中心として男性たちの神霊役事が展開しました。

 女性たちを中心として、三代の女性が天の摂理に備え、それを迎えるための準備をしなければならないのです。なぜでしょうか。エバが堕落したために、エバが天の前にまず呼ぱれて、女性として、今後、主がどのように来られるかを知って、これを三代を経て準備しなければならないという、摂理史があるためです。そのような混乱期において、皆さんが知っているように、金聖道から、許孝彬から三代を経てきたのです。

 すなわち女性を中心とした摂理は、金聖道、許孝彬、主なる神の夫人だと主張する朴老婆につながり、男性を中心とした摂理は、白南柱、李龍道、金百文につながりました。


神霊教団と既成教団

 神様がユダヤ教を中心として役事された内容と、ヨセフ家庭を中心として役事された内容とは、大いに異なります。それと同じく、キリスト教を中心として今まで役事してこられたことと、韓国で成された新しい神霊役事も違うのです。神様は、み旨を立てるべき様々な神霊団体をして、ヨセフ家庭と同じ使命を果たすことができるようにさせました。

 言い換えれば、歴史的なすべての蕩減条件を引き受けて出ることができる家庭的基盤を準備するために、このようなものを一〇〇パーセント準備したのです。しかしその当事者たちは現れる結果は分かりましたが、その内容を理解して責任を負って出る人はいませんでした。

 数多くの歴史路程を通じてこの時代圏内に現れたその集団の歴史は十余年にすぎませんが、その歴史の背後には六千年の長い摂理の内容が連結していたのです。それゆえ彼らが新しく来られる主と完全に連結され、すべての社会と環境をここに一致させ、一つの盾となり、完全な軸となって、その周囲を完全に守ることができる基盤になっていれば、そのような基盤の上で新しい歴史を出発させることは難しくなかったでしょう。それが実現さえすれば、キリスト教が信じようが信じまいがそれは問題になりません。

 それゆえ結局、神霊集団がキリスト教を引っ張っていかなければなりません。キリスト教と神霊集団が、カインとアベルの立場に立つようになるのです。神霊的集団がアベルならば、神霊的でないキリスト教はカインです。既成教団の神社参拝をしたすべての者は、サタン側に行きました。そのような俗化されたキリスト教は、カインの立場にいるのです。サタン圏内の支配を受けたために、これを一つにしなければなりません。それでそのようなことを連結させるために天は様々な神霊的団体をつくったのです。


三 金聖道氏の聖主教と白南柱牧師

「新しい主」金聖道女史

 皆さんは、鉄山の金聖道ハルモニをよく知っているでしょう。この金聖道氏が、ほかならぬ鄭錫温氏の母親です。その金聖道氏が、韓国におけるエバ格の使命、すなわち韓国復帰の使命を果たすことにおいて、開門した代表的な女性です。その女性は、普遍的な系統を踏んで嫁に行って、家庭を成してはならないようになっているのです。間違いなくそうなっています。それゆえ鄭錫温氏には、母親が二人いなければなりません。分けて別々のものにして摂理されるために、必ずそうした血統に従ってこなければ復帰できません。二筋ならば、一つは天側、一つはサタン側です。

 新しい主とは、新しい主人をいうのですが、婦人を指して「主」と言ったのです。なぜそうだったのでしょうか。創造理念から見る時、夫婦は一体になるように造られたために、一体理念を中心として役事するのです。新郎新婦の立場は、創造理念が成された立場であるために、その最高の基準を中心として教えてくれるのです。主はすなわち天であり、地は婦人なのですが、夫婦は一体なので、地で「主だ」と言う者がいるのです。それで婦人なのに、「主だ」と言う人がたくさんいるのです。


金聖道女史の信仰と神様の啓示

 その婦人の夫は、彼女がキリスト教徒になることを良く思いませんでした。しかも彼女は常に、夜中の一時に起きて朝方まで祈祷をしました。知らない者には、そのような行動は理解できませんでした。夫の迫害にもかかわらず、そのようなことを続けました。信仰のために命を捧げる準備ができていました。それで霊界によって、その当時、韓国で特別に篤実なキリスト教徒として認められました。

 神様と直接的な対話をもち、直接啓示を受けました。すなわち、その婦人は天から多くの教えを受けました。韓国解放の正確な日を聞きました。再臨主が肉身をもった人間として、韓国に来るであろうということも聞きました。さらにまた、主によって韓国が特権をもった国になり、韓国によって全世界が神様に復帰されるということを知りました。

 天が、鉄山を中心として、このような基盤を築きながら準備をしてきたのです。ここにおいては、エデンの復帰がどのようになされ、エバがどのように堕落したかということを、詳細には教えてくれませんが、大体その輪郭的な内容は霊界から教えてくれたのです。


感謝の歌

 彼らは感謝する集団です。こうでも感謝し、ああでも感謝するのです。よく考えてみれば、それは正しいことです。感謝することのできる人には、サタンは侵犯できません。サタンが侵犯しかけても、逃げていくのです。たとえサタンの侵犯を受けても、「全体を蕩減させるために、神様が私に試練を与えたのだなあ」と、このように考えるのです。

 このような観点から、今日の韓国キリスト教の新興宗派の中から、鄭錫温の母親である金聖道を中心とした感謝集団が現れたのです。このような事実は、今日私たちの信仰生活に、戒めと悟りの心を高めてくれます。必ず感謝の生活を履修しなければならない絶対的な二乗団を代表して、彼らが出てきたという事実を知らなければなりません。ですから、こうでも感謝、ああでも感謝しなければなりません。そのようにできる皆さんになって、父の前に生涯をみな捧げる時には、神様は、皆さんが死の中にいるとしても、復活させて、天上世界に立たせて自慢されるのです。


夫、鄭恒俊氏の激しい迫害

 夫人がこのような役事をする時、その夫は全力を尽くして反対したのです。それはなぜでしょうか。蕩減原則が、そうなっているためです。もともとサタン側の主管を受けていた女ですが、天側に奪われる立場に立ったために、サタンはとても激しく反対をするのです。しまいには、のどに刀を突き付けることまでするのです。そうしなくては、復帰になりません。普通の女では耐え抜くことができない悲惨な運命にぶつかり、天命による志操を立てなければなりません。

 すなわち、神様が選んだ新しい娘の立場で、歴史時代の女性に代わって、その志操と忠節を全うしなければなりません。そうして、神様だけが愛することができるという認定を受けなければなりません。そのような苦難の道を、二十年以上行かなければなりません。

 このように反対を受けるところにおいて、この金聖道ハルモニが果たすべき責任とは何でしょうか。反対するのを、完全に占領しなければなりません。必ず占領しなければなりません。この男は、女に屈服させられなければなりません。なぜなら、エデン’の園でエバがアダムを主管したために、この復帰摂理歴史の過程で、そのおじいさんは夫人に従っていかねばなりません。夫人のスカートの端だけつかんで、言われるままにしぶしぶでもするならば、これは天地の福を受けるのです。蕩減復帰の原則がそうなっています。

 ところでそのおじいさんは、天の前に度が過ぎた反対をすることによって、この地で正常な死の道を行くことができませんでした。「薬を飲んで死んだ」と言ったでしょう。そのようになります。


二人の息子、鄭錫天、鄭ピョンファと長男の嫁、崔愛善

 ところで、この金聖道ハルモニには息子がいなければなりません。少なくとも二人以上の息子がいなければなりません。この家庭を中心として、エデンの園でアダム家庭が失ってしまったカイン・アベルの蕩減役事をするのです。長子と次子になるのです。

 もしここで、その息子の兄弟が母親と完全に一つになって、母親に侍っていたならば、その家庭の代を継いで、来られる主を迎えるための準備をすることができる基準を立てたはずです。ところで、ここで誰が責任を果たせなかったかというと、鄭壽源の父親である鄭錫天長老です。それにより、その家庭はどうするのでしょうか。母親、父親を中心として、再蕩減役事をしなければならないのです。

 長男の嫁は、ある牧師の娘でした。その牧師は、非常に篤実な牧師でした。その嫁も同様に、霊的な体験をたくさんしました。それでその嫁は、姑が天から受ける啓示を理解しました。長男は、彼の母親がすることを信じはしましたが、そのことに積極的に関与しませんでした。その老いた婦人は、彼女の息子と嫁に「夫婦生活をしてはいけない」と言いました。しかし、息子は、母親の話に服従せず、妻と共に生活しました。その結果、霊界が彼女を連れていきました。その当時、その老いた婦人は蕩減の原理を知りませんでしたが、夫があまりにも自分を過酷に迫害したために、夫の行動を蕩減するために、そうなったと考えました。


白南柱牧師と聖主教団認可

 元山の白南柱氏は、スウェーデンボルグを研究し、彼の本を翻訳した人です。彼は、主が韓国に来られるという啓示を受けて、主の役事をし、その苦難を蕩減するために、鉄山の金聖道のところに裸足で歩いて行き、会って、金聖道集団を「聖主教」という名前で、総督府に登録をしてあげました。彼は、韓国における最初の洗礼ヨハネ使命者でした。

 またそこに、その男の相対だった一人の女がいました。名前は劉明花でした。彼女にイエス様が現れて、彼女を通してイエス様が白氏に語り始めました。彼女は、「主が私と共におられて、主が私を通して語られる」と言いました。それで白氏はひざまずいてその婦人に言いました。「あなたが語りたいことを私に語ってください」と。それから問題が生じ始めました。

 その二人に起きたことが牧師たちに伝えられ、牧師たちはそれを聞いて、その二人を迫害し始めました。それで、そのような霊的な団体と既成教会が、戦い始めました。たとえ彼らが啓示を、またみ言を受けたとしても、彼らは霊的な運動の内部は分かりませんでした。それゆえに彼らはそのような霊的現象をコントロールできなかったのです。


金聖道女史と白南柱牧師の決裂

 サタン世界において、女一人で国家を中心として戦ってはなりません。必ず男と二人で、一つとなって共同作戦をすることによって、一つの基盤を成さなければならないのです。白南柱氏が聖主教の登録をしてくれました。ところで、ここで金型道氏と完全に一つになるべきであったのに、そうできませんでした。この白南柱という人も、霊界の啓示を通して、今後、韓国が神様の特別な摂理の役事を奉ずることができる国になるということは知っていたのですが、その具体的な内容は知りませんでした。鉄山を訪ねていき、鉄山の側と死のうが生きようが一つになって、相談しながら行くべきであったのに、そうした使命を果たすことができずに分かれてしまいました。

 それゆえ、復帰摂理の第一代的な基盤に問題が起きました。それで、この使命は他に移されます。鉄山の金聖道女史を代表して、開拓者の基盤を中心として基盤を築こうとした神様のみ旨が成されないことにより、一代においてはみ旨を解決することができず、二代に移っていくようになりました。

 完全に二つに分かれてどちら側にも立てなかったのです。神霊役事側にも、真理側にも、それが全的に神様のみ旨だということを確定できなくなったのです。


聖主教の受難と金聖道女史の他界

 家庭で起こったその女性の事件が、教会の牧師を通して社会に連結され、それがのちには国の問題にまでなるのです。この鄭壽源のおばあさんの金聖道氏も、そのような場合に該当するのです。家庭で迫害されたのが、教会と牧師に迫害されるようになって、これが国の迫害まで受けるようになると、監獄まで連結する問題が起こるのです。

 すべての既成教会が、彼らを迫害し始めました。それは、日本人の圧迫が最もひどい時でした。しばらくして、日本人が滅びるようになるだろうと啓示を受けました。彼らに啓示されたことを、彼らは何年もかけて伝播しました。これは広く知らされました。そのようなことが牧師たちの耳にまで入っていきました。牧師たちはこの集団を滅亡させようとして、日本政府の官吏の所に行き、そのようなことを話しました。その牧師たちの告発によって、その老いた婦人は投獄されました。彼女はむごい拷問を受けました。それで釈放後に、彼女は死にました。


四 李龍道牧師の「新イエス教」と許孝彬女史の「腹中教」

李無道牧師の復興運動

 次の摂理は、西側は許孝彬氏に移っていき、東側は李龍道牧師に移っていくのです。白南柱はアダム型ですが、この人が責任を果たせないことによって、李龍道牧師が出てきます。彼は許孝彬氏とは派が少し異なっていました。本来、彼らは一つにならなければなりません。ところで、一時は一つになりましたが、再び分かれてしまいました。そうして、李龍道牧師は何をつくったのでしょうか。イエス教会をつくったのです。

 中央神学校校長だった李浩彬牧師や朴在奉牧師は、韓国キリスト教に火を付けた人たちです。一九三〇年代に、李龍道牧師は韓国に、正にエリヤ的な火をもってきたのです。この人が講義をすると、数多くの群衆が天の役事に浸るようになるなど、天の恩恵を水を注ぐように降り注いでくれました。

 なぜ水を注ぐように恩恵を注いでくれたのでしょうか。イスラエルとユダヤ教が一つになって、ローマに反駁すべきであったように、韓国においても、キリスト教が韓国を完全に背負っていき、反対する日本を退けて、天の権威を立てるべき戦いが残っていたためです。

 天は彼に強力な火を与えて、全キリスト教が一つになり得る道を模索しようとしたのです。そうして、全キリスト教が完全に一つにさえなっていたならば、絶対に神社参拝をしなかったはずです。全部一致団結して、日本に反対して出れば、鉄刀を突き付けることができないようになっていました。なぜですか。アダムの権限を主張できる位置に立つためです。


既成教会の反対と李龍道牧師の他界

 ところで、このような特定の使命を担って来た人々に、反対する者が出てきました。その反対した代表者が誰かといえば、金麟瑞(一八九四〜一九六四)です。この人が、李龍道牧師に反対して現れました。挙国的な煽動をしました。天が使者を送り全国のキリスト教を統一させようとしたのに、このようなことをしたのです。もちろんその背後に、キリスト教の幹部たちが加担していたのですが。

 そうして平壌を中心として出発し、新イエス教運動をした李龍道牧師は、一九三三年に死にました。その時の年齢が何歳かというと、三十三歳でした。イエス様の年齢と同じです。彼が三十三歳の若い年齢にもかかわらず、韓国キリスト教界に旋風を巻き起こした事実は、神様の役事でなくては到底不可能なことです。

 霊的な運動も、二種類の形態に分けられました。すなわち、一つは内的であり、もう一つは外的でした。その時、これらの二つ教会、すなわち「腹中教」と「新イエス教会」を統一せよという、天からの教えがありました。それで西側集団が一つになるために、東側集団がいる所に行ったのですが、東側集団は彼らを受け入れてくれませんでした。これら二つの集団の統一を成すことに失敗することによって、神様は一つの新しい運動、新しい分野の開拓者を必要としました。それで神様は、御自身の指示を受け入れることができる、別の一人の人をもつことを願われました。その人が金百文氏でした。


李龍道牧師のために追悼した女性たち

 ここでおもしろい事実が何かというと、神霊に通じる人々がこの地に責任を負って来たのち、逝く時には、彼のために祈祷する人がいるということです。李龍道牧師は一人寂しく元山で死んでいきましたが、彼が亡くなる瞬間、神様が選んだ人々は遠い距離を超越して、天の前に特別な祈祷を捧げたのです。世の中のキリスト教徒たちは、うれしいと踊りを踊ったかもしれませんが、彼が死んだのち、三日間、白い服を着て追悼を捧げた人がたくさんいるのです。

 それは神様が、この国とこの民族を捨てまいとされる摂理、隠れたみ旨があったからです。それを、皆さんは知らねばなりません。そうしたみ旨を尊んで、他人が知らない中で精誠を込めた婦人たちがいたがゆえに、摂理の代を継いで続いてきたのです。

 先生は、数多くの教派の神霊に通じる人々に対して探究するのです。そうして彼らの役事を知るようになるのです。吉善宙牧師や李龍道牧師の摂理に対しても、すべて知っています。その人たちがどんな時代に、どんな使命者として来たのか、ということをです。その人たちの使命期間が終われば、必ずこれを引き継がなければなりません。


許孝彬女史夫婦と腹中教

 鄭氏家門の天的な功績が大きいので、天は彼らを愛されて恩賜を下さったのですが、その息子、娘たちがそのみ旨を信奉できなければ、彼女に従っていた信徒が引き継ぐようになります。そうなると、すべてのものが移るようになります。それで、その使命を引き継いだ人が誰かといえば、そのお母さんに精誠を尽くして侍った一人の婦人でした。

 彼女が、許氏の夫人です。その時は、一段階下がります。自分が主だと証するのでなく、主の新婦だと言って、主を生むと言うのです。腹中を通して主が生まれるというのです。それは復帰であるために、そうなっているのです。それはマリヤ的使命です。最初の金聖道氏はエバ的使命であり、その次の許孝彬氏はマリヤ的使命です。

 本来アダムとエバは、神様の体です。神様が、彼らの直系の父にならなければなりません。それゆえに、神様を中心として見る時、その夫の李一徳は、奸臣と同じ立場に立っているのです。これを蕩減復帰するためには、その夫は地上で男としては到底できないことでもしなければならないのです。今まで、女を蹂躙して利用してきた男の世界のすべてのことを蕩減復帰するために、ありとあらゆることをさせるのです。甚だしくは、その夫によって、裸になって追い回されるようなことまで命令するのです。

 それでは、この夫婦のなすべきとこととは何でしょうか。この夫婦はヨセフとマリヤの型です。それで、ヨセフとマリヤがイエス様を信奉できなかった怨恨、また洗礼ヨハネが信奉できず、ユダヤ教団とイスラエルの国が信奉できなかったすべての怨恨が天上世界に積もり、神様の心に積もっているために、これを解かなければなりません。解放前にそのような基盤を築かなければなりません。それでその婦人が日帝時代に、サタン側のエバ国家である日本と戦いました。サタン側のエバ国家と、天側のエバが戦うのです。


許孝彬女史に降りたイエス様の啓示

 ところで、啓示が、許孝彬氏の腹を通して伝達されたので、その集団を「腹中教」と言ったのです。「腹中教」という名前は、自分たちの集団でつけたのではなく、その時のうわさによって作られた名称です。

 彼らは、金女史の仕事を受け継ぐことを願いました。それで彼らは、金女史を通したこの仕事が神様の真の摂理として信じながら、熱烈に祈祷しました。その時に、イエス様が彼女に現れました。イエス様は、この夫婦に啓示を下ろし始めました。イエス様は彼らに、どんな境遇にあってもすべての困難に耐え抜いて、自分のみ旨に奉じることを頼みました。

 その婦人は、生活のすべてを主を中心としてなしてきました。そうすると、天は一番最初に、罪を脱ぐ方法を教え、その次には、生活する方式を教え、またその次には、主が来られたのちに子女を育てる方式を教えてくれます。順序がそうです。

 その許氏の夫人は、主を迎えて生活する法度と、全体的な規範を立てて準備しました。マリヤ的使命なので、許氏の夫人はイエス様を生んで育てる体験をしたのです。イエス様が生まれて、過ごしたすべてのことを体験したのです。イエス様が三十余年を過ごされながら、この地上でみ旨を成し遂げられずに逝かれたので、そのすべての恨を解くための一切の準備、蕩減的な一切の準備をしなければならないのです。


腹中教の侍る訓練と準備

 腹中教の仕事が、それです。主を迎えることができる完全な準備をすることです。ですから、イエス様の時の、すべての恨を解いてあげられる準備をするのです。その次には、主がこの地上に来て、最高の生活ができるようにしなければならないのです。誰をもうらやむことのない、イギリス王室さえもうらやむことのない生活をしなければならないのです。事実、そうでしょう?ゆえに、それを準備するために、主が着る服の寸法とか、すべてを教えてくれるのです。

 彼らは、「イエス様が幼い時から三十三歳の時まで着る服を作れ」という啓示を受けました。イエス様が三日ごとに着替えられるほど多くの服を、一度は韓国服で、そして一度は洋服で、三日ごとに着ることができるようにしました。また、彼らがその服を作る時に、ミシンを使うことができませんでした。彼らは「一度に三針以上縫うな」と言われており、また、服を作るために彼らは、部屋中をきれいに清掃しなければならず、一着すべて作るまでは、立ち上がることができませんでした。

 トイレに行くことも許されませんでした。「たとえお前たちがそのような代価を払っても、お前たちは主を迎えることができないだろう」と、天は彼らにそう言ったのです。そして、彼らが何かで間違った時には、天から過酷な罰を受けました。それで彼らは、天の指示に従わざるを得ませんでした。服の大きさは、イエス様の成長に従って、だんだん大きくなりました。そして、彼らがイエス様の服を作り終えると、次は、「来られる主のための服を作れ」というみ言を受けました。彼らは、「その主の服を作るにはもっと多くの精誠を込めよ」という啓示を受けました。彼らは三食を、あたかも宴会の膳のように準備しました。一日に三度、肉を供えました。

 その婦人は、主の学問的な背景をはじめ、すべてのことを天から聞きました。それで彼らは、主に会う日を待っていました。主を迎えることを、毎日毎日待ちました。そして、その婦人に従う者たちは、もし命令を受ければ、いつでも倒れて死ぬことができるぐらいの覚悟ができていました。彼らは、自分の生命を捧げる準備ができていました。

 すべての摂理が、エバの役事を中心とした歴史時代のすべての摂理と連結させた因縁を中心として出てくるのです。それゆえ、金聖道氏の代を許孝彬氏が継いで、許孝彬氏の娘が主を迎えるように準備されたのです。そこで十二弟子のような、そのような準備をしたことを見れば、本当に不思議なことです。

 また敬礼を、どれくらいしたのでしょうか。三千回は普通で、七千回までしたのです。敬礼を三千回しようとすれば、五時間ないし六時間かかります。七千回しようとすれば、十時間近くかかるのです。ところで、朝から、あるいは明け方から始めて、御飯も食べないで七千回敬礼をしながら侍る訓練をした集団が、その行く道をつかむことができずに、みな壊れていったのです。


解放前後の腹中教の受難

 また彼女は、日本が一九四五年八月十五日、陰暦では七月七日に降伏すると証言しました。彼女は、天から受けた内容を度々、公然と話しました。彼女が日本の警察により釈放される前日、彼女は、天皇の頭の上に一人の天使が立って、天皇に「お前たちは天の怨讐、だからお前たちは滅亡するだろう」と言っている幻想を見ました。彼女はまた、「次の日何時に天皇が放送するだろう」ということも聞きました。正にその翌日、日本の天皇はラジオ放送で、降伏すると語りました。

 彼女が天から受けたすべてのことが、そのまま実現されたので、彼女のすべての弟子たちは、彼女に従わざるを得ませんでした。そのようにして彼らは解放の日を迎えることができました。彼らはまた、「日本が滅亡する時、お前たちは再臨主に会うだろう」という啓示を受けました。彼らは監獄から解かれた時、うれしくて踊りを踊りました。しかし、彼らは相変わらず既成教会から迫害を受けました。

 結局、韓国で婦人として、初めて役事を始めた人は金聖道ですが、これを蘇生として、許孝彬を経て、朴老婆につながりまし。


五 氏族的信仰基盤と真のお父様

真のお父様の内的な準備完結

 私が育った時は、日帝の圧制を受けていた時代でした。それゆえに、どんなに大きな抱負をもち、どんなにあふれんばかりの希望を胸に抱いていても、自分のすべての内的心情を吐露できる環境が与えられていませんでした。新しい何かの話、奇抜な何かの考えをもっていても、その目新しい話や考えを話すには、必ず周囲を注意深く見て、内外でそれを鑑定しなければなりませんでした。そうして安心できる結果が感じられなくては、いくら立派な思想や理念をもったとしても話せる時代ではありませんでした。すなわち、不自由な時代でした。

 そのような環境で、先生は他人が知らない復帰の路程、原理の中に現れた復帰路程をたどって戦いながら、準備をしてきました。

 私はその時、原理を宣布してはなりません。原理は天が最も求める人に最初に宣布しなければなりません。原則がそうなのです。この原理は誰のためにこの地上に立てられましたか。私がこのような原理を探し立てたことは、すなわち天の代わりにこのようなみ旨を立ててきたことは、誰のためでしょうか。その主人がいるために、主人に会う以前には口を開くことができないのです。具体的な話はできません。


従祖父文潤國牧師

 私の従祖父(祖父の弟)であるおじいさんは、李承晩博士と友達でした。三・一独立宣言文を起草した五人の中の一人です。崔南善とも友達です。この方は平壌神学校を出て、英語も上手で、漢学にも堪能な人なのです。そのおじいさんは男前でした。李昇薫氏が五山学校を設立する時は、背後で私のおじいさんが共に動いて建てたのです。

 そう、定州から今まで人材がたくさん出てきたのは、この五山学校があったためですが、ここから愛国的な思想を中心として抗日闘争の思想的基盤が準備されました。

 そのおじいさんは牧師でしたが、三・一運動当時、北側五道の代表でした。それゆえに本来、三・一万歳運動の時、三十三人の中に入るはずでしたが、李明龍氏という私のおじいさんの教会の長老だった人が、代わりに、その三十三人の中に入りました。

 天は、本当に家庭的によく準備しておいたのです。私の従祖父が、私と共にいたならば、孫から全部教育を受けて、牧師でも何でも、すべて辞めていたはずです。


忠母様と大兄様

 私の母は、私をどれほど愛したか分かりません。母の心は、自分の心ではありませんでした。私がこのような人になることを母は既に知っていたのか、身内で私しか信じる人がいないと思って、私が何か言えば、母はどんなことでもしたのです。ですから蕩減復帰も知らずに、母子協助が、すべてなされたのです。

 また、私の兄は、弟である私に対しては絶対的でした。カインの立場で完全に蕩減できる基台が自然に造成されたのです。歴史上に数多くの兄がいて数多くの弟がいましたが、兄は弟である私に対して、他のことは分からなくても、自分の弟は歴史的な弟だと知っていました。ゆえに、私が何か言うことに対しては、絶対的に従順でした。

 私が「こうだ」と言えば、そのまま一〇〇パーセント信じ、疑いがありません。ゆえにカイン復帰がなされました。また母子協助も終わっていたのです。


崔氏新婦と妻の実家の信仰

 先生は何かと言えば、旧約の完成、新約の完成、成約の出発です。そうして旧約エバ、新約エバ、成約エバが出発できる基盤をつくるために、聖進のお母さんと結婚式を挙げたのです。そのため、そこにはいくらかの危険と負担を抱えて、出発せざるを得なかったということを知らなければなりません。

 では、聖進のお母さんは何の代表だったかといえば、神霊女性集団の代表的な女性でした。その代表的な女性を選んだのです。その集団の責任者が、この上なく愛する人を引き抜いたのです。

 そのお兄さんは、その時まで神社参拝した既成教会を信じ、母親とこの娘は、再建教会を信じました。それはカインとアベルです。再建教会を信じる人々は、神社参拝をしなかった人たちだからです。このように韓国の教会から見れば、お兄さんは蘇生であり、母親は長成であり、聖進のお母さんは完成として、ぴたっと連結されたのです。聖進のお母さんは私に属しているために、蘇生、長成、完成になるのです。

 その当時、聖進のお母さんに、今私が皆さんに話してあげるみ言をみな教えてあげていたならば、すぐに信じたはずです。そして聖進のお母さんが、全キリスト教の基盤の上に立つ母の立場に立ったならば、それが可能だったのです。しかしキリスト教全体を代表した基盤の上に立ち得なかったために、全体の基盤を築く時までは教えてあげられないのです。

 エデンの園で、男が女の主管を受けることによって完全に堕落したために、今度は女が男に無条件に屈服して、無条件に従うことができる基盤を立てなければならなかったのです。そうでなくては復帰できないのです。

















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