真の御父母様の生涯路程 6
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第三次七年路程

第二節 一九七六年 子女による天国実現

一 一九七六年の出発と摂理的意義(一九七六・一・一、アメリカ、ベルベディア修練所)

 新年の七六年を迎え、真の御父母様は、アメリカ、ベルベディア修練所で「神の日」の行事を主管され、年頭標語として、「子女による天国実現」を発表された。特に、その席で真のお父様は、「今年は統一教会において悲壮なT年」であると語られながら、アメリカ独立二百周年記念祝祭の準備等に万全を期すよう要請された。


元旦の祝祷

 愛するお父様、歴史的な一九七五年がたった今過ぎ去りました。今また新たな歴史を背負い、勝利の凱歌を歌うために前進すべき一九七六年が始まりました。

 お父様、振り返ってみますと、一つの国を探し求めて数多くの国を訪ねてこられたお父様であり、イスラエルを求めて四千年苦労されたのちにイエス・キリストをこの地上に送られたのですが、あなたの願われたみ旨を果たし得ず、歴史的な恨を抱いて延長されていくキリスト教の受難の道を眺めるお父様の労苦が、お父様の悲惨さと悲痛さとがどれほど大きかったのかを私たちは再度回想するものです。

 そこから西欧に向かったキリスト教文明が霊的世界の使命を担い、アジアを経て新しいアメリカ大陸に訪ねてくるまで、どれほど多くの善人とあなたの子女が血の代価を支払ったのかということをもう一度心深く回想せざるを得ません。

 このように積み重なった恨を再び清算するため、この息子は、三十年の生涯を闘いの道を進みながら、韓国から日本を通ってこの場にまで上陸するようになりました。今この場において、霊的な勝利の基盤を受け継いで韓国と共に肉的な勝利の基盤を造成し、再び霊肉を中心として世界的な基盤を完結させるために、一九七五年から七六年、七七年まで、この三年間を中心としてアメリカ大陸との闘いに臨んでおりますので、ここにお父様が親しく共にあってください。

 中心的な使命はあなたのみ旨の完結です。地上に新しい天国を実現するというあなたのみ旨があることを私たちは知りましたがゆえに、今、その使命を遂行しておりますので、一九七五年にアジアで勝利したすべてのものを、一九七六年のこの年に、新たにこのアメリカの地で再び完結するよう許諾してくださいますことを切にお願い申し上げます。

 この日、この時間をあがめつつ、韓国と日本と、アメリカにいるすべての食口がこの場に向かって頭を垂れ、祝賀いたしますので、お父様が喜ばれる中で祝福してくださり、永遠の生命の門を大きく開かれ、お父様の能力でお父様がいらっしゃることを証できる一九七六年とならしめでくださいますことを切にお願い申し上げます。悲しい歴史を取り除き、喜びと幸福と栄光を褒めたたえることができる歴史が一九七六年から始まるようにしてくださいますことを切に切にお願い申し上げます。

 一九七六年こそ勝利する年とならしめてくださいますことを切にお願いしながら、すべてのみ言を真の御父母様のみ名によってお祈りいたします。アーメン。


年頭標語:子女による天国実現

 皆さんが御存じのように、今年は重要な年です。天と地が注視する年であり、今日の歴史的な問題をすべて解決しなければならない、重要な課題を掲げた年であることを私たちは知っています。今年の標語を皆さんに発表します。「子女による天国実現」です。このような標語を立てました。

 皆さんは、人類始祖の堕落以後、神様のみ旨が成されていないことを知っています。それゆえに、地上には天国が実現されませんでした。この天国実現を失敗させた責任が誰にあるのかというと、神様にあるのではなく私たち人類にあるのです。すなわち、アダムとエバが神様の子女として責任を果たせなかったことによってこのような失敗をもたらしたので、その責任は父母の前に立った子女がもつという結果になるのです。救いの歴史は復帰歴史であり、復帰歴史は再創造歴史だということを私たちは学びました。この復帰歴史の目的は何かというと、新しい天国を実現することです。

 息子と娘であるアダムとエバが堕落したので、息子と娘になることができる人間がこれを再び復帰してさしあげなくてはなりません。多くの能力をもつ神様、全知全能の神様、絶対的な神様が、どうして長い歴史を通じて、御自身の願う天国を地上に実現できなかったのかということが問題です。神様が思いどおりになさっていれば、既に一瞬のうちにこれをすべて解決できたはずです。しかしながら、堕落は神様がさせたのではなく人間がしたことなのです。それゆえに、そこには人間の責任分担が残っているので、その責任を全うしなくては神様の願う天国実現は不可能なのです。

 皆さんがこの朝から完全に変われば、ここから新しい分野の天国の実現が一歩一歩近づいてくるのです。それは、天国が神様によって実現するのではなく、息子、娘によって天国がつくられるということです。神様を絶対的に信じていれば、アダムとエバは神様の息子、娘になったはずです。しかし、アダムとエバは神様のみ言を絶対的に信じることができなかったので、サタンの息子、娘になりました。堕落してしまったというのです。

 それではこの時において、どのような息子、娘にならなければならないかというと、神様のみ言を絶対的に信じる息子、娘とならなければなりません。それゆえ、先生のみ言を神様のみ言として絶対的に信じれば神様の息子、娘になるのです。それで、きょうの朝、先生が提示することは、皆さんがすべての面で変わらなければならないということです。

 神様の真の子女として、アダムとエバに代わって完成したという資格を備えた息子、娘として、毎日のように変わり、その方向へと継続的に前進すれば天国が実現するのです。そのようにして一生を生きたのちに霊界に行く人は、間違いなく天の国の王国に入っていくことでしょう。

 皆さんは神様の娘となり息子となったので、天国実現は当然のこととして間違いないものです。これが結論です。どこかの空から雷が落ちたり火が落ちたりするのではありません。生活において天国をつくっていかなければならないのです。

 皆さんによる天国実現なのです、先生による天国実現ではありません。昨年までは漠然と「天国実現」だと言いましたが、今は、私たち子女による天国実現なので、その天国実現の内容は具体的な内容なのです。


一九七六年の時

 一九四五年から一九七五年まで満三十年なのですが、これを三十三年まで延長するのです。イエス様の年齢が三十三歳だったからです。それで、一九七八年が三十三年目だということを皆さんは知らなければなりません。さあ、その時まで私たちは世界的峠を越えなければなりません。これはイエス様の三十三年路程と同じなので、その期間に対する期限をきちんと定め、いかなる迫害やいかなる困難があっても歯を食いしばり、死を覚悟しながらこの基盤を築こうというのです。

 それで、今年一九七六年は、統一教会において悲壮な年です。統一教会において歴史になかった年だと考えるのです。私がこれまで三十数年、統一教会を指導してきましたが、その中で最も重要な年が今年です。日本でも問題になり、ドイツでも問題になり、フランスでも問題になり、アメリカでも問題になり、多くの国で統一教会が問題となりました。統一教会が攻撃されるのは、摂理的に見て、第三次七年路程の二年目がイエス様を中心とした国家的な三年公生涯路程の二年目に該当する時であるからです゜ですから攻撃を受けなければならないのです。

 また、アメリカは一七七六年に独立しました。二百年間が祝福期限です。ですから一九七六年は、アメリカにおける祝福の限界線です。ですからいくらも残っていません。七年圏を残したその時はアメリカの運命を分ける時です゜これは私たちの第三次七年路程に該当する時です。

 それで、キリスト教の二千年歴史を代表したアメリカの二百周年記念式が、国家的基準の第二次七年路程を越えて歩んでいる統一教会の第三次七年路程における三年路程の第二年目であると同時に、統一教会が二十年になる年とぴったり一致したのは、数理的な神様の摂理による不可避的結論であることを知らなければなりません。

 彼らの協助を受けることなく、私たちの力で、私たちが団結して、アメリカの政府と国民が一緒になってするものよりも盛大にアメリカ二百周年の祝祭を神様の栄光の祝祭としてなしてさしあげることにより、私たちは、新しい三世紀を精神的文明の世紀へと越えていこうという信念をもたなければなりません。

 さあ、それで今回ニューヨークでの二百年祝祭は、レバレンド・ムーンが記録を出すことでしょう。また、ワシントンD・Cでの祝祭もレバレンド・ムーンが記録を出すことでしょう。これが神様の願いだということを知っているからです。外部の白人は反対しますが、内部の白人は一つとなって、天の前に栄光をお返ししなければなりません。そのようにすることにより、反対した外的な白人世界を救ってあげられる一つの次元をつくろうというのです。そのようにして、彼らを救ってあげようというのです。


二 世界的な反対事件と言論の関心

フランス、パリ、ヴィラ・オブレ(Vilia Aublet)教会爆破事件(一九七六・一・二三)

 今回フランスにおける爆破事件などは、み旨から見て相当な被害だと思うでしょうが、私は、そのようには思いません。むしろ良い兆候であると思うのです。この少人数の小さな団体である統一教会を全世界の共産党と既成教会が攻撃するという事実は、大きな者が弱者を攻撃することだという結論が出てくるのです。皆さんは昨日、ニューヨーク・タイムズで見たかもしれませんが、共産党や保守主義のカトリックや既成教徒たちがデモをするという事実は、彼らは私たちに「反対する」と言っているのですが、それは全体的な傾向から見るとき、大衆が私たちに同情できる良い内容だと考えるのです。皆さん、強者が弱者を打てば、人の心理というものは弱者に同情するのです。

 ところが、統一教会には間違ったことが一つもありません。今回も「統一教会をなくそう」と言うとき、フランス警察では「宗教の自由を許す国として国家に被害となることをしていないので、どうすることもできない」と言うのです。このようなことを見ても、一般の人々がそのような観点から理解するようになり、それが弱者を陥れるためにしたことだという認識さえもつならば、大衆は完全に私たちの側に回ってくると考えるのです。

 さて、今回のことで民主世界の注目がフランス事件に集まり、共産世界の注目も、キリスト教の注目も集まります。この世界を見れば、民主世界、共産世界、キリスト教世界、それからキリスト教の嫌うイスラム教世界、そのようにすべて連結されているので、これは世界的な事件だというのです。我々を中心としてすべてが問題になったという事実、また、このように疑い、攻撃しているという事実は、私たちが今後攻撃できる条件をもつ良い機会だと考えるのです。

 今回のフランスの爆発事件で、男性の食口と女性の食口が負傷しましたが、そのおかげで彼らは英雄になりました。また、フランス人ではなくてオランダとノルウェーから来た人たちが負傷したということは、さらに歴史的なことです。外国人が犠牲になったということは、国際機動隊の伝統がしっかりと立つ良い歴史的材料になったと私は思うのです。私たちがフランスのため、ヨーロッパのために生きてこのようになったということをフランスが知れば、フランスの国民はみなオランダに頭を下げなければなりませんし、ノルウェーにも頭を下げなければならないのです。

 国際機動隊にアメリカ人やフランス人、ドイツ人が多くても、ほかの国から来た一人がこのようになれば、その一人の人によってその国は世界的に尊敬を受ける国になるのです。このような事実を考えるとき、自分の国のために一人ぐらい犠牲になることは、その国の国民としての義務であると私は考えるのです。

 これを見れば、それはいかに驚くべき事件ですか。この事件により、国際機動隊は生命を捧げながら死ぬ時まで天のために闘ったというそのような伝統を立てることができたし、新たな輝かしい歴史的な基準がそこに残されたという事実を考えるとき、世界歴史において彼らは英雄になったという事実を知らなければなりません。

 その負傷した手を見て、「ああ、アメリカ人が負傷できなくて悔しい」と思いましたか。「ああ、フランス人が負傷すればよかったものを」というような考えをもったのかというのです。片方の足が切れて助かったならば、今後その足は、数十億人類を教化できる材料となり得るのです。それをもってその時の熾烈なフランスの実情を話せば、すべての聴衆に涙を流させ、「我々がそのような怨讐の世界を撃破しよう」という決意をさせる良い材料になるのです。そのような伝統の世界において歴史を動かす人となり得るのに、足一本ぐらい何が問題かというのです。そして、フランスのその場所は、将来、統一教会の歴史を追求する数多くの人々が巡回する聖地となり得るという事実を知らなければなりません。

 フランスで統一教会が爆破されたという事実は、統一教会が歴史的な蕩減条件を立てるように、サタンが打ってはならない圏を打ったというのです。それは、私たちが攻勢をかけられる一つの条件になったと考えるのです。ゆえに、このようなすべてのことが起きたのは偶然ではありません゜結局は、統一教会が勝利できる外的条件を天が立てていくのです。


アメリカの反対と関心の高調

 フランスの爆破事件をめぐっては、アメリカの国会議員から朝野にいる人々までが、それを見て「統一教会に反対する人たちはひどすぎる」と思ったというのです。「彼らは悪くないのになんてひどいことをするんだ」と言うのです。反対する人たちでもそのように思うというのです。それは私たちにとって一大勝利の基盤を築いていくものだということを知らなければなりません。

 アメリカでもそのような現象が起こる可能性があります。ベルベディアも爆破するというので、消防署から来たり、警察が動員されたりしているのです。実際にフランスでそのような事実があったので信じざるを得ないのです。それは、保守の既成教会と共産党が共謀してやったというのです。そのことをニューヨーク・タイムズが正式に報道したので、今はもう「共産党が背後で操っている」と白昼堂々と宣伝しても、アメリカの国民はそれに反対できなくなったのです。

 今回、ニューヨークで私に対する反対デモがあり、ありとあらゆる輩が来て大騒ぎになりました。デイリー・ニュースは、四ページにわたって五日間、毎日のようにシリーズで私たちの記事を載せました。第一級の新聞社がそうであれば、これは言論界における爆発的な事件です。ニクソンの時もそこまでにはなりませんでした。それだけ私が問題になっているのです。これからは攻勢を仕掛けて越えていくのです。

 それで、大学街ではどのようになっているのかというと、レバレンド・ムーンの写真を持たないで歩く人は時代の分からない人だという風潮になっているのです。そのような運動が起きているのです。(笑い)今回、朴普煕氏が先生の写真を事務室に掛けるために、額縁を頼みに行ったのですが、そこの主人がびっくりしながら、「この方はレバレンド・ムーンではないか」と言ったというのです。それで、「そうだ」と言って「どうして知っているのか」と聞くと、彼が説明するのに、「自分の娘が今有名なミシガン州立大学に通っているのだが、そこの風潮がそのようになっていて、自分の娘も仕方なく先生の写真をどこからかもらってきて、持ち歩きながらこの方がレバレンド・ムーンで有名な方だと紹介した」ということなのです。そのようなブームが起きているのです。そのようなことを見れば、アメリカは本当におもしろい国です。

 先生は、韓国や日本で三十年間苦労して反対を受けてきましたが、誰一人として「文なにがし、頑張れ、頑張れ」と言う人はいませんでした。私がどんなに研究してそのような人をつくり出そうとしても、そのような輩は一人もいませんでした。材料があってこそできるものでしょう?ところがアメリカという国はそうではないのです。「あなたに反対する人はたくさんいますが、私はあなたを支持しますから闘ってください」と言うのです。激励の手紙が飛んでくるのです。それはとてもすてきなことです。そのようにしてお金まで飛んでくるのです。「どれくらいのお金が必要ですか、自分が後援しますから、いつか一度会える日が来ることを願っています」というような激励の手紙がたくさん来るのです。

 ニクソン大統領は追い込まれて辞任しましたが、ニクソン大統領がいたならベトナムの事態はあのようにはならなかったのです。ニクソンは過ちを犯しましたが、レバレンド・ムーンが唱える「愛して許せ」という立場に立っていれば、アメリカがこのように恥ずかしい立場には立つはずがなかったというのです。今や時がたてばたつほど、「本当に、レバレンド・ムーンの言うとおりにしていればアメリカはこのようにはならなかったはずだ」と強く感じることでしょう。それゆえ、公義の一つの絶対的基準を立てておいたその基準というものは、いかなる国家、いかなる個人、団体もこれを崩してしまうことはできないという事実を知らなければなりません。それで、レバレンド・ムーンに対してアメリカの朝野が多くの関心をもっているのです。私が行ったことの中で、アメリカの議事録に記録されているものが実にたくさんあります。


日本で始まった反対父母の会

 皆さんもよく御存じのとおり、ソ連が一九一七年に革命を起こし、中共に工作員を投入したのが一九二二年です。五年目に、未来にアジアを制覇しようと工作員を投入したという事実から見れば、アメリカに対しては、工作員をいつから投入したのでしょうか。それは言うまでもなく、十年内で完全にアメリカの地に工作員を投入したと見るべきです。それゆえ、今日、国務省の麾下にあるすべての官公署の底辺には、必ず組織化された共産主義の体制が強化されていると見なければなりません。それは表面には出てきません。しかし、将来自由世界を赤化するために背後から影響を及ぼしているのです。そのようにしながら共産主義の陰謀圏が、アメリカで世界的な組織網を構築しているという事実を推察しなければなりません。

 それで、統一教会はこれまで、そのような背後のすべてのものを探知するため、様々な所を調査をしてみました。マフィアを通じ、暴力団を通じ、労働組合を通じ、あるいは警察の背後や、それからCIAの関係などを全部調査してみると、そこには共産主義を支持する系列が必ず隠れているというのです。

 では、このような状況で、私がアメリカを中心として反共体制を強化させ、反共戦線の第一線に立っていれば、世界的な総攻勢を受けるというのです。このような問題を中心として見て、今後共産党は統一教会をたたきつぶすために攻勢をかけてくるだろうと私は判断したのです。ましてや日本においては、統一教会は共産党をたたきつぶした張本人です。ですから、アメリカの共産党も十年もすれば間違いなく日本の共産党が出くわした運命と同じ運命をたどるであろうというのです。これが世界の共産主義者たちが下した結論なのです。ですから間違いなく言論機関を通じて攻勢を仕掛けてくるということを予想したのです。

 おもしろいことがあります。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト紙が統一教会に反対し、全面的な攻勢に出てきたとき、見れば「反対父母の会」というものがあるのです。「若者たちがレバレンド・ムーンにみなついていって、統一教会の洗脳工作で全員狂った」と、このような悪宣伝をするために、若者たちを拉致していき、ディプログラミング(注一逆洗脳する)するといった「反対父母の会」というものがあるのです。その「反対父母の会」がある一方で、私たちはそれに対峙するための「支持父母の会」という組織をもっています。

 ところが言論機関では、「反対父母の会」で三百五十人が集まれば「丸」を一つ加えて「三千五百人」と言い、三十五人が集まれば「三百五十人」と言うのです。私たちがその時に七百名近く集まって「支持父母の会」の会議をしたのですが、これは「丸」を一つ取ってしまい、「七十人」として載せたのです。それは何を物語っているかというと、アメリカの言論界には既に共産主義が浸透しているということです。共産主義によって完全に左右される言論界であると思わなければなりません。

 さあ、そのような闘いをするので、これはもう、レバレンド・ムーンを打倒するためにすべての言論界を集結させる立場だったのです。ワシントンD・Cを中心として、一九七六年度が最大の激戦の時期でした。

 ところで、なぜ今、反対父母たちが現れるのでしょうか。共産党が背後で操っているのです。日本で約五百名の反対父母が便乗したのですが、そこに父母と名の付くものが、食口の父母が一人もいないというのです。叔父が一人です。叔父万人が共産党に混じって、統一教会をなくすために反対したのです。そして全世界的にその旋風が吹いたのです。父母たちが世界的な反対活動をしているのは、現在、日本の反対父母たちがしているのではありません。日本の共産党が世界的共産党の背景を中心として反対しているのです。なぜでしょうか。レバレンド・ムーンが恐ろしいのです。今はもう勝共戦線において名のあるレッテルが張られたでしょう? 大韓民国でもやはり同じです。日本においてもそうです。


三 真の御父母様の帰国と特別記念行事

真の御父母様の帰国と四十日期間(一九七六・一・二八〜三・七)

 今回、私が行くのは相撲をしに行くのです。ヤコブがヤボク川の川辺で相撲するのと同じような責任を負って行くのだということを皆さんは知らなければなりません。時がそのような時だというのです。それで今回、推進を連れていこうと思います。推進はアメリカで生まれたので、アメリカ人として、アメリカを代表して連れていこうというのです。そのような闘いをしに行くのです。この闘いで勝利すれば、アメリカのヤンキー・スタジアム大会が問題ではありません。また、ワシントン大会が問題ではありません。

 本来、巡回する時間はないのですが、韓国はやはり特別に私が巡回したほうが良いと思ったのでそうしているのです。まあ、見た目にはハンサムでもない人が巡回したところで、何か特別な利益はないでしょうが、それでも韓国全域を回りながら、私が祈祷もしてあげ、意識もしてあげれば「韓国の民にとても良いはずだ」ということが感じられたので巡回するのです。そうでなければ、既に飛んでいったことでしょう。

 今回来たのはほかでもありません。すべての国家的情勢などで、今年が世界的に峠を越える時だからです。それは一般人には分かりません。私だけに分かるそれを何と言いましょう? 天運と言いましょうか。皆さん、運が好きでしょう? 「ああ、きょうは運が良かった! ついていた!」。これと同じように、個人の運よりも天運を迎える、そのようなことを考えるところでは、「世界の二番目になりなさい」と言われてもできない、何かが先生にはあるのです。時に関することを知っているのです。

 韓国が今後どこに行くべきか、アジアがどこに行くべきか、このようなことが私には分かるため、特別に今回、皆さんの知らない霊的背後の何かを感じて、四十日の間私が過ごしてあげなければならないと決めて来たのです。ですからアメリカの忙しい仕事はすべて後回しにして、今回、韓国のために来たのです。

 四十日の間、国のために特別に祈祷しなければなりません。アジア情勢を見れば、誰もどうなるのか分からないのです。このようなことを考えたとき、今日、韓民族は歴史始まって以来、未曾有の非常事態に置かれているのです。誰が主権者か、誰が民かを論ずるところではありません。全体が団結して前進を図る、その道だけが生きることのできる道だと考えるのです。


統一式挙行(一九七六・一・三一 〔陰暦一・一〕前本部教会)

 今回、訪ねてきたのは、すべての歴史を蕩減するために来たのです。それで統一式をしたのです。ここへ来て何をしたのかというと、正月の一日に統一式をしたのです。これまでは、霊界と肉界を中心として、国家が勝利した基盤で出発できる統一的起源をもつことができなかったのです。その式を行うために来たのです。

 その統一の式というのは、どのような時にすることができるのでしょうか。少なくとも現在、キリスト教が世界的基準であり、世界的民主主義国家を中心として発展してきたので、世界的基盤が築かれるときに初めて統一できるのであって、その道が築かれなければ統一の基準を連結させることができないのです。その時までは、国家的基準を中心として世界基準に向かうだけであり、それをもっては決定することができないというのです。それを固着させてしまうことはできないというのです。

 ところで、これまで先生がアメリカヘ行って築いた基盤によって、今、正にこれを連結させることができるのです。国家と世界が連結される時が来たのです。そのような世界的基準を中心として、霊的基準が世界基盤に連結されるとき、初めて霊界も連結されるのです。霊界では、大韓民国の霊人や日本の霊人がみな連結されていません。それぞれの国の霊人たちが自分の国にだけ連結されているのであって、世界的な一つの道に集めて「どこどこに行きなさい」と言っても、全体が動員するようにはなっていないのです。それは、まず地上で解決してあげなければ、霊界でそのような整理ができないということです。

 ですから、霊界を見れば、日本人と韓国人とが怨讐になっているのです。日本人と中国人とがみな怨讐だというのです。国家間において、そのような怨讐の霊たちがどれほど多いことでしょうか。その怨讐の霊たちを連れてきて、反対しているのを連結させました。それで昨年の五月一日に何をしたかというと、総解怨式をしたのです。全体を解放してあげ、許してあげる解怨式をしたのです。サタンまでも解放できる道を開いてあげたのです。総解怨式をすることによって、怨讐を怨讐として対することなく、すべてを許すのです。先生から見ればサタンが怨讐なのですが、サタンまで許してしまえば、もうそれ以上の怨讐はありません。神様が怨讐をもっていないのと同じようにです。

 今年がどのような時かというと、第三次七年路程の第二年目なのです。これは蘇生と長成の時なので最も重要な時です。三年路程の一番中心的な年なのです。蘇生時代がアダム時代であり、長成時代がイエス時代であり、完成時代が再臨時代であるように、この運命を必ず決定すべきイエス様の時と同じなのです。ですから、一年目が蘇生時代ならば二年目は何ですか。長成時代です。

 イエス時代は国家的基準の上に世界的時代を連結した時だと考えるのです。それで、地上で世界基盤が連結され、霊的世界に連結できる内容があってこそ、これを一つにすることができるのです。それで現在、二年目に入ってきたので、これを霊的基準として地上の横的基盤と霊的世界とを連結させなければなりません。これを連結させようとすればアメリカでありとあらゆる反対をしても、大勢が統一教会側となってレバレンド・ムーンが優勢となる時まで越えていかなければなりません。それで、「今年の新年を迎えるまでは、反駁声明をしないように!」と指示したのです。今はどのような時かというと、これが統一される時になったのです。

 これまで先生が様々に複雑な環境を経てきましたが、今はすべて一つに収拾しなければなりません。原則的な基準を中心として収拾していかなければなりません。それで今回、崔先生を連れてきませんでした。今年からは、できれば家庭を中心として収拾すべき環境となるため、内外の様々な問題、子供を中心とした教育問題など、そのような問題を解決しなければなりません。これまでは先生が一線で闘ったのですが、もうそのような時は過ぎ去りました。これからはお母様が一線に立つべき時が来るのです。それで、内外においてすべての秩序を立てなければなりません。

 これまでは秩序を立てることができませんでした。いまだに定着できていないというのです。なぜ定着できなかったのでしょうか。堕落していないアダムの位置は世界史的な位置ですが、国家を超えて世界の起源と世界的な基盤の定着ができる蕩減条件を立てずしては、個人が定着できません。しかし今はその条件を立てたので、個人から定着し、家庭で定着し、氏族を中心として、民族を中心として、国家を中心として、世界まで定着できる段階へ越えていくのです。

 イエス様について見てもそうです。イエス様を中心として蕩減復帰し、十二支派長を代表に立てて彼らを先祖とし、その次に七十門徒と百二十門徒を立てて、彼らを中心として一つの条件を立てて越えていかなければならなかったのですが、それに失敗したというのです。蕩減復帰してこれをつくり上げることによって、すべて越えていくことができるのです。それで、きょうここに「百二十家庭まで参加しなさい」と言ったのです。また、大韓民国の九つの地区長たちは国の代表、世界の代表であり、地の代表です。ですから、たとえ大韓民国の教会本部の二階で行う式であっても、これは世界的な式なのです。

 これまではその境界線が定まっていませんでしたが、今は個人から家庭、氏族、民族、国家、世界まで境界線が一直線に成される時なので、これから私たちは、すべてのことにおいて勝利することでしょう。この式は、そのような意味をもっています。ですから、統一教会で最も貴い式だと思うのです。


真の御父母様の御聖誕慶祝行事(一九七六・二・五〔陰暦一・六〕中央修練所、干名)

 統一式を終えてみると、今年の先生の誕生日は歴史的な誕生日であるというのです。なぜ歴史的な誕生日なのでしょうか。あの世に行った霊人たちは、真の父母の誕生日を統一された立場に立って一度も迎えたことがありません。祝賀しようとしても祝賀できる資格がないのです。また、世界にいる万民、世界にいるその後孫は、真の父母の誕生を祝賀できる恵沢圏内にいないのです。なぜでしょうか。霊的基準と肉的基準が連結されていないからです。

 ところが、そのような恵沢圏が霊肉を中心として広がるので、霊界が加担することによって、その後孫を通じて復帰がなされるのです。それは、原理的立場ではどういうことかというと、先祖は天使長型であり、後孫はアダム型になるのです。天使長がアダムを創造するみ業に協助したからです。ですから、霊界にいる彼らが統一されることにより、地上でのアダムの創造に協助できる圏が広がるので、後孫に対して干渉できる時代圏に入っていくという論理が成立するのです。

 ゆえに、今回、真の御父母様が韓国に来て誕生日を祝うこの日は、歴史的な一つの起源を設ける日なのです。言い換えれば、霊界に行った数多くの霊人たちが真の父母の生誕を祝賀できる同参(注:共に参加すること)の恵沢を受けるということです。本部でその式を行ったのです。このようにすることによって、この地上でまだ統一教会を知らない後孫までも再創造できる、すなわち神様が天使長の協助によってアダムを創造したように、先祖である霊人を動員してアダムの立場にいる地上の後孫を再創造して出発できる時代圏へと移っていくのです。そのような論理があるので、今日、全世界の万民も真の御父母様の誕生を祝賀できる恵沢圏内へと入っていくというのです。

 それでは、真の御父母様の生誕を祝賀できる息子、娘とは何でしょうか。彼らは、神様の圏内で支配を受けることのできる人になるという結論が出てくるのです。それにより、今からサタン世界の権限が後退しなければならないという論理が成立するのです。ゆえに、これからは攻勢時代に入っていくのです。言い換えれば、歴史的な転換期が来るということです。

 このように、天運をすべて集めて一つの道に行くことができるようにする道案内を誰がしてあげるのかというと、地上の人間がしてあげなければなりません。今日、道を信じ、宗教を信じる責任者たちがそれをなすべきなのですが、そのようなことは夢にも思わずに妄想的な信仰をしながら「天国へ行こう」と言っている、そのような気の狂った人たちが大勢いるというのです。

 そのような意味で、きょう、真の御父母様の誕生を祝う日とはどのような日ですか。歴史的な、いや天宙史的な意義をもつ日であるというのです。そのようにして真の御父母様の生まれた日を本当に祝賀できる人であってこそ、その人は、自分の生まれた日を祝うことができる権限をもつのです。


権進様一歳の誕生日記念式(一九七六・二・二〇〔陰暦一・二一〕前本部教会)

 私の子供たちの名前は本当に絶妙だというのです。孝進は孝行したという条件を立てるということです。そして孝行することにより、祝福を受けて興るというのです。それで興進です。その次に顯進。興るので顕れるのです。祝福を受けて初めてすべて表に顕れるのです。その次には國進です。では、どこに顕れるのでしょうか。国に顕れるのです。国の運を集めることができるのです。國進にはそのような責任があります。その次に、権進は何でしょうか。権勢をもたらすというのです。統一教会に権勢をもたらす時だというのです。事実、統一教会が権道をアメリカに連れていくことにより、゛私が有名になったのです。アメリカでブームに乗ったし、多くの表彰状をもらって有名になりました。名前と摂理史的な面が一致するのです。それで今回、権進を連れてきたのです。

 きょう、皆さんが権進の一歳の誕生日を記念するため、この場に集まってくれたことに感謝します。また、今回このように特別にこの日を祝うのはなぜでしょうか。権進はアメリカで生まれ、アメリカの市民権ももっています。それでいながら韓国人です。このことは何を意味するのでしょうか。西欧文明がアジア文明と連結できる一つの条件基台を立てるのに重要な意義をもったとみなすのです。

 先日、真の御父母様の聖誕日を祝いましたが、今まで霊界に行ったすべての霊が真の父母の生まれた日を祝ってみたことがなかったのです。現在、霊界にいる数多くの霊たちが真の御父母様の生まれた日を記念し祝賀できる立場に立っていないのはもちろんのこと、真の子女の生まれた日を祝賀できない立場に立っているのです。しかるに霊界において、真の父母と真の子女の生まれた日を祝賀できる恵沢がこの時間をもって決定されると見るのです。

 ゆえに、霊界は今、一つの秩序を整え、一つの世界へと向かっていくのです。皆さんが統一式というものをしたので、全世界を中心として、霊界は天使世界に該当する立場に立ち、アダム家庭において真の御父母様に侍り、真の御父母様の子女を中心として侍ることのできる起源を決定する時代へと移っていくのです。

 今回、この権進の誕生日は権進自身の生まれた日ですが、霊界も肉界も世界史的な子女を祝賀する誕生日として開門するのです。そのようになることにより、霊界の人々も地上の人間も真の御父母様の誕生日を祝賀したので天国に立つのです。そのようにして、四位基台完成の基準を中心とした息子、娘、すなわち子女の誕生日まで祝ったので、間違いなく神様の理想を成し遂げることができる圏の上に立ったという結論になるのです。

 このような統一式を行う以前には、真の御父母様の誕生日を祝賀するために、子女の誕生日を祝賀するために門前までも来ることができなかったのです。一九七五年が過ぎて、陰暦で一九七六年を迎えるこのような期間に、このことをなすために先生は来たのです。これを見るとき、韓国ではこの上なく光栄なことであり、韓国の地で天地を開門するという驚くべきことになるのです。

 このようにして見ると、今はどのような時でしょうか。蕩減復帰時代というものを中心にして、昔は縦的に上がっていく蕩減時代でしたが、今は、横的に広がっていく蕩減復帰だというのです。そのように異なるのです。昔は、縦に上がっていくので、上がっていくところでは力が必要であり、逆に上がっていくので消耗戦だったのです。ところが今は、横的に蕩減復帰が起こるので、神様が土台をすべて準備したので、奪い取ればどんどん広がっていくのです。ですから、反対されればされるほど広がっていくのです゜時代が変わったのです。


四 ニューヨーク、ヤンキー・スタジアム大会
(一九七六・六・一、五万名、主題:神のアメリカに対する希望)


 七六年六月一日、ニューヨークのヤン牛−・スタジアムで、アメリカ建国二百周年を記念する祝典が挙行された。悪天候の中で開催されたこの日の大会において真のお父様は、「神のアメリカに対する希望」という主題で講演をされた。


世界的善悪の分岐点

 マディソン・スクェア・ガーデン大会を蘇生とするならば、今回のヤンキー・スタジアム大会は第二次的であるので長成とみなすのです。

 二千年歴史を、アメリカは二百年間で蕩減しなければなりませんが、私たちは二十年の蕩減をすればよいのです。それで三次の七年路程で、一九六九、七〇、七一年の三年と、一九七二、七三、七四年までで第二次七年路程を終え、一九七五、七六、七七年までで第三次七年路程の三年路程が終わるのです。ゆえに、今年が三年路程の中心となる年です。その年が二百年とぴたっと一致したというのです。その決着をどこでつけるのかというと、ヤンキー・スタジアムだというのです。

 ここにおける勝利は、カインの失敗を蕩減復帰できるものであり、ノアの失敗、アブラハムの失敗、モーセの失敗、洗礼ヨハネの失敗、イエス様の失敗、これまで誤ってきたキリスト教のすべての失敗を、一つの世界的国家を代表し、総結実して清算するのです。

 第三次七年路程の今は完成時代に該当する時なので、世界的な中心であるアメリカで決戦をするのです。それがヤンキー・スタジアムを中心とした六月一日の闘いです。そのようにして、サタン世界の六数を蕩減して七数へと越えていく時なので、六月一日が良いと考え、六月一日に決定したのです。

 霊界に通じる人たちが「一九七六年の六月は世界的な転換期だ」と言っているのを見ても、これが摂理と一致する事実であることを十分に感じさせるのです。ヤンキー・スタジアム大会が歴史的な分岐点となり、総蕩減的な基準となるのです。これが善悪の分岐点になるのです。善悪の分岐点が世界史的なこのヤンキー・スタジアム大会だと考えてみてください、どれほどすごいことですか。

 先日、霊界に通じるおばあさんや、おばさんたちが、一九七六年度は天地が開闢する時だ」と言っていました。ある人などは、「六月に大きな朗報がある」とも言うのです。それが六月一日です。五月にしようと思ったのですが、なぜか六月一日なのです。サタン数の六数を蕩減復帰していくのです。ノアの時の審判も六月一日だったのです。そのような意味で歴史的な意義があるのです。

 もともと、五月二十八日にしようと思っていたのですが、その日は市が使うのでできず、三日延ばして六月一日にすることになりました。その日にヤンキー・スタジアム大会を開くことになりました。時間は午後七時になるだろうと考えています。


大会への人員動員活動

 皆さんはこれから六十日間をどのように過ごすのですか。六千年歴史を代表して過ごさなければなりません。六十日を二十日、二十日、二十日と分けるのです。アダムとエバが堕落して落ちていったのをここから復帰しなければなりません。ゆえに私たちは、縦的な六千年歴史を六十日間で横的に総蕩減しようというのです。

 ゆえに、歴史時代のノアよりも、アブラハム、イサク、ヤコブよりも一生懸命にしなければなりません。それからモーセ、洗礼ヨハネ、イエス様よりも一生懸命にしなければなりません。この時代においては、統一教会の先生と韓国の食口よりももっと一生懸命にしなければならないというのです。そのようにすれば越えていくのです。それができますか。

 この期間だけは、疑うということを絶対にしてはいけません。既に歴史がこのようになっているではありませんか。アメリカのことを考えてみなさい。アメリカをそのままほっておけば滅びるのです。

 この六十日間は、私たちがアメリカを生かすことのできる期間です。滅びようとしている民主世界を復活させることのできる期間なのです。共産党の脅威を食い止めることができる堤防をつくる期間なのです。青少年たちの倫理的破綻を食い止めることができる一つの期間となるのです。さらには、キリスト教が滅亡するのをここで食い止め、新たに復活させることのできる期間だというのです。この期間さえ過ぎれば、神様が摂理のみ旨を新たにヤコブ時代へと転換させる大宇宙史的な時代が来るということを知らなければなりませバツ

 今ニューヨークが病気になって伏しているので、新米の医者たちがニューヨークという大きな病人をメスを持って臨床実験をするのだ、そのように皆さんは考えなくてはなりません。インターン生活をしている新米の医者たちには何が必要でしょうか。主治医の絶対的な指示が必要なのです。

 このビラは何でしょうか。「良い医者がいる、良い医者がいる」と知らせる宣伝です。「良い医者であり、ニューヨークを生かすことができる素晴らしい医者が現れた」と宣伝するのです。そのようにすれば訪ねてくるのです。訪ねてきたとき、皆さんは注射を打つことができますか。切開することができますか。これは例え話ではありません。事実、アメリカがそのような立場にあり、アメリカの中心であるニューヨークがそのような立場にあるということを皆さんは、はっきりと知らなければなりません。

 私たちはお金もうけをする医者ではありません。生命を生かす医者だということを知らなければなりません。ですから、私たちは困難な病気、病気の中でも一番治しにくい病気だけを治療しなければならないのです。そのようになればなるほど名医となるのです。ですから、レバレンド・ムーンは、病気になったアメリカをすべて切開して手術しなければならないと考えているのです。


大会開催前最後の三日

 もう三日しか残っていません。三日の峠を越えようというのです。第一日目は先生の日としてもいいです。二日目は皆さんの日としてもいいです。三日目はニューヨーカー(注:ニューヨーク市民)の日、ニューヨークの日としてもいいのです。

 これまで皆さんが四十日の活動をしてきたことは知っていますが、今回の三日作戦のいかんによって運命が決定するのです。今回の三日間に統一教会が運命を懸けざるを得ないということは、歴史的にいえるのです。

 アブラハムを見れば、イサク献祭をするためにモリヤ山上に行くまでの三日間の闘いで彼は勝利したということを私たちは知らなければなりません。また、ヤコブが母方のおじ、ラバンを欺いてハランの地を出発し、三日間死ぬか生きるかの決戦で勝利したということを知らなければなりません。その三日間がイスラエルの家庭が立つか立たないかという決定的な期間だったことを私たちは知らなければなりません。

 それからモーセにおいても、パロ宮中において十度の災禍を加えるたびに、パロがかたくなになって、反対してくるにもかかわらず、三日期間を立てて逃げてくる期間が民族的に勝利する三日間であったということを知らなければなりません。

 そして、イエス様における十字架の三日です。勝利の三日をもたなければならなかったイエス様の時、勝利の三日をもつことができずに死の三日をもつことにより、キリスト教が新しい出発をして、今日の霊的世界キリスト教が出発する歴史的転換点になったということを知らなければなりません。

 私たち統一教会においても、世界史的なアメリカの三年路程において、ヤンキー・スタジアム大会を中心としたこの三日期間こそ、世界の運命を決定する歴史的な期間であるということを知らなければなりません。それで、皆さんと天が三日を勝利することにより、ニューヨークが反対してきた境界線を越え、解放の旗を掲げ、世界に出動できる新しい起源がつくられるという事実を知らなければなりません。


開会直前の三時間と劇的な勝利

 雨が降って、全員が雨に打たれているのに、逃げ出すことも忘れ、バンドを動員してラッパを吹き鳴らし、ユー・アー・マイ・サンシャイン(You are my sunshine)の歌を歌うとき、どんなに悲しく哀れだったことでしょう。口では歌を歌うのですが、目からは涙が出てきて、涙と雨が混ぜこぜになって、みな涙を流したことでしょう。

 そのようにしながら「雨がやんでくれたらどんなに有り難いことか。雨よ、早くやめ」と叫びたい思いでしたが、その声が出ないのです。雨がやまなければ天下がすべて崩れてしまったことでしょう。そのように思わなければ人間ではありません。その思いが統Tなのです。完全統一です。神様がこれを見ながら「やあ、私の作戦がうまく当たった」と言って笑われたことでしょう。(柏手)

 二十分間でそのような教育ができる能力は神様だけがもっているのです。ですから、私は「ああ、私の愛する神よ」と言いながら感謝の祈祷をしたのです。皆さん、アメリカの若者たちに神様の心情を教えてあげられませんでしたが、彼らはきのう教わったのです。そうでなくてはなりません。それで有り難い雨だというのです。「雨よ、やめ」という、そのような心情で統一されて世の中を愛することができる位置が神様の心情圏の位置だと考えるのです。数千名がこのような心を学んだのであれば、それは偉大な贈り物をもらったというのです。

 第二は何でしょうか。私が三日前に、「この三日間はイエス様が十字架で亡くなり、地獄に行って伝道する三日間に該当する期間だ」と言いました。そのように言ったのですが、「いやあ、私が話したように三日間雨が降るなあ」と思ったのです。イエス様が十字架で亡くなったということは霊と肉が分かれたということです。半分のみ旨が成され、半分のみ旨が成されなかったのです。

 そのため、私たちのこの集会がそのような結果になるだろうという予感がしたのです。それゆえ、統一教会が肉的復活を成就させるためには、外的な肉的基準を中心として打たれなければならないのです。それゆえ「ここで何かがあるはずだ」と心でそのように思ったのです。

 イエス様が「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」(マタイ二七・四六)と祈祷する時にも天をぎゅっとつかんだように、私たちにも神様をぎゅっとつかんで死ぬことができる役事が起こらなければなりません。それが正に雨です。雨が降り、全部散り散りになるはずのところで、私たちは団結してお父様を呼び求めたのです。それは、お父様と一つとなれる良いチャンスであったと思うのです。(拍手)イエス様が十字架で亡くなったのち、三時間の暗やみが続きましたが、統一教会は三十分もしないで光明の日の光を受けたのです。これは希望的です。(拍手)

 その次には、どのようなことが起きたのでしょうか。第三にどのような利益があったかというと、見てください。七百名近い皆さんの父兄が来ていましたし、その上、ここには韓国の僑胞たちが来ていたのです。これを聖書の歴史で見れば、カイン・アベルとちょうど同じ立場だというのです。彼らはみな批判的で、これまで公平でない立場で自分なりの目で見てきたのですが、この時間だけは一つになったというのです。これは驚くべき事実です。(拍手)

 歴史はカインとアベルの闘いです。カインとアベルの闘いで、分立して一つになれなかったのですが、ここでカインとアベルが外的、内的に一つなったという事実にはここに世界史的な原因があることを知らなければなりません。これを見たとき、レバレンド・ムーンは韓国の国と一つとなる立場を代表したのであり、皆さんは皆さんの家庭と一つとなる立場を代表したので、これさえ一つになれば、ここから世界を動かすことができる起源が芽生えてくると考えるのです。(拍手)それゆえ、世界的な新しい出発ができるのです。そうあってこそ原理に合うのでしょう。

 その時間に先生の写真が壁からガタンと落ちたのです。その時、レバレンド・ムーンは天に対して、「神様! これは何ですか」と言ったのではなく、「感謝いたします!」と祈祷したのです。その時、この神山氏が入ってきて泣きわめく、そのような状況だったのです。日本から来たあるアポジは霊界に通じるのですが、彼が見ると「雨はすべて霊人体たちだ」と言うのです。イエス様が十字架で亡くなるとき、神殿の幕が裂けて死んだ霊たちが復活して降りてきたのと同じことが起きたというのです。

 そのような中で、ゴー・ワールド・ブラスバンドを中心として歌を歌いました。そこに聴衆が完全に一つなったのです。それは何かというと、イエス様の公判廷に来た聴衆たちがすべて途中でやめて一つになったのと同じだというのです。イエス様の時の暗やみの三時間と同じく、先生にもその三時間は暗やみの時間でした。同じように苦痛を受けたのです。そのようにして結局は、イエス様が死んだのちに天変地異が起こったのですが、同じように天の奇跡が起きて、目が出てきて再び光明な天地を迎えたのです。内的、外的にそのような環境を経て暗やみで復活圏を備え、勝利の立て札を立てたというのです。


大会の整理と新しい目標

 ニューズ・ウィーク紙(六・一四)では、レバレンド・ムーンを一九七六年度の人物として記事に載せました。彼らは私のことが好きで載せてくれたのでしょうか。それが事実だから載せたのです。

 ヤンキー・スタジアム大会のとき、私が言ったことは何かというと「私はアメリカが病気になったので医師として来たのであり、アメリカが火事になったので消防士として来た」ということです。そのようなことを誰が言えますか。アメリカ大統領がそのようなことを言えますか。アメリカのどの青年が言えますか。ビリー・グラハム牧師が言えますか。ロマン・ビンセントが言えるのかというのです。歴史的事件です。

 これから皆さんには、悲しいこともあるでしょうし、ぶつかって困難なこともあるでしょう。そのたびに考えることは、私たちがヤンキー・スタジアムで贈り物として受けた「ゴー・オーバー(go over:乗り越えろ)」という標語です。その標語を常に思い、すべての困難を克服しようというのです。そのようにすれば喜びが来ることは間違いありません。ですから、そのような希望をもって、越えに越えて、再びワシントン・モニュメントで出会おうというのです。

 今回ヤンキー・スタジアム大会のために活動した皆さんについても、すべて推薦することになっていますし、統計が出たら、表彰すると言いましたが、これからはバスを何台動員するかによって表彰するつもりです。先生が表彰します。今回、一等をとった人には、私が良い車を買ってあげるつもりです。ベンツ480を一台買ってあげます。そのようにすれば、このベンツがワシントン・モニュメントと共に永遠の宝物になるのです。彼は統一教会の歴史における英雄になることでしょう。(拍手)見ていなさい。将来、このような人たちを中心として活動した活動記が出るようになりますが、これを統一教会の生きた歴史として千秋万代に残さなければならないと考えているのです。

 また今回、日本の一人の食口が死にましたが、死んだ彼の父母に対して私は本当に申し訳ないのです。それで久保木会長に指示して、「日本の食口たちがそこに行ったなら彼の墓地を訪問するように」と言いました。それらすべてのことは、将来統一教会の使徒行伝のような歴史的資料として残るので、その家は今後歴史的な追慕の対象になるであろうし、彼の行跡は永遠に若者の胸に火をつけるだろうと思うのです。(拍手)ですから、私たちがみ旨のためにあらゆる情熱を投入し、また投入すれば、歴史を再創造するための礎がここから築かれるのだという驚くべき事実を私たちは知らなければなりません。

 先生が今回講演した内容を皆さんは聞きましたが、今後皆さんには、伝統を受け継ぎ、(アメリカ建国後の)新しい三世紀に「ワン・ワールド・アンダー・ゴッド(One World Under God !神様のもとに一つの世界)」という偉大な使命を完遂すべき責任があります。ですから、私たちはそのコーナー・ストーン(注:礎石)を置かなければなりません。私たちが礎石を置くために、日本人も入っていき、白人も入っていき、それから黒人も入っていき、すべてが入っていって一つのみ旨の前に超民族的に神聖な群れが現れることを私は願うのです。そのように理解し、私たちは、宿願である神聖な神様のみ旨と人類の望みを解決できる一つの責任を負った勇士のプライドと自負心をもって、良く闘わなければなりません。


五 ワシントン・モニュメント大会
(一九七六・九・一八、五十万名、主題一アメリカと神様のみ旨)

 七六年九月十八日、アメリカのワシントン・モニュメント広場で歴史的な大会が聞かれた。アメリカ建国二百周年記念行事の一環として聞かれたこの日の行事は、五十万名が参加して盛況を呈した。真のお父様は三十五分間にわたり、「アメリカと神様のみ旨」という主題で講演をされた。


世界的蕩減路程の最後の峠

 ワシントン大会をする時というものは、六千年歴史の交差がなされる瞬間であり、世界をかけて天地の蕩減が起きる瞬間です。息詰まる緊迫した時間が私たちの目の前に待ちかまえているのです。それがワシントン大会であることを皆さんは知らなければなりません。それゆえ全言論界でレバレンド・ムーンを総攻撃し、国務省やアメリカが総攻撃し、アメリカは韓国政府と一つとなって私をたたきつぶす工作までしたのです。過去においては、ローマとイスラエルが一つとなってイエス様を捕らえて殺したのですが、今日、アメリカと韓国が一つとなってレバレンド・ムーンを捕らえて殺そうとしているのです。

 命を懸けてやるのです。自分のものはありません。そこにはレバレンド・ムーンの欲望はありません。所有観念も何もないのです。すべてを蕩減復帰しようというのです。私のためではなく神様を自覚するために、神様の所有のために、神様の勝利のために、神様が保護せずに人類が反対したことを完全に蕩減復帰して収拾して越えていくために、全世界が反対し、神様が協助しなくても私は行くと考えるのです。それだけではなく、統一教会の者までも、「先生、行かないでください、行かないでください」と言って引っ張るのです。今や残ったのは誰ですか。先生だけです。先生だけが残ったという、そのような息詰まる時間に向かって越えていくということを知らなければなりません。トイレに行こうがどこに行こうが、寝ても覚めても、目を開けさえすればそのような思いなのです。それはかわいそうな人、寂しい人なのです。そこには同伴者がなく、友達がいないのです。神様も協肋することができません。

 死んで行くのではありません。死んで行くのであればアダムが失敗したことを生きて復帰できなかったことになるのです。先生の六十一歳までの生涯の間において、世界的路程を蕩減する夢を実現できる最後の峠がワシントン大会であることを知らなければなりません。これは生きてゴルゴタを越える峠であることを知らなければなりません。

 今私たちは、一九七六年にアメリカ独立二百周年祝祭の年を迎えると同時に、最後の統一教会の闘いが何かというと、ワシントン大会です。それでは、統一教会がワシントン大会をする理由は何でしょうか。摂理路程における個人的な失敗、家庭的な失敗、氏族的な失敗、民族的な失敗、国家的な失敗、世界的な失敗を復帰しようと誓い、最後の戦線に臨むのがワシントン大会であるということを皆さんは知らなければなりません。

 それで見てみなさい。アメリカ国務省も「レバレンド・ムーンが大会をしなければいいのだが、追い出してしまえばいいのだが」と考えているのです。韓国もそうなのです。韓国も外交政策上、アメリカが反対すると困るので、「レバレンド・ムーン、大会をしないでほしい」と私に通告してきたのです。また、既成教会でも「いやあ、このままでは我々の立場はどうなるのだ」と言い、共産党も「統一教会が基盤を築いたらどうするか」と言っているのです。

 そのように、すべてが大会をしないでほしいと思っているのです。すべてが反対なのです。ユダヤ教まで反対しているのです。「ワシントン大会をすれば、レバレンド・ムーン、お前は死ぬぞ」という脅迫までしているのです。そうかといってやらずにいられますか、行かずにいられますか。天地を懸け、命を懸けてやるというのです。神様と人類の天国圏を懸けてやるというのです。打ってみなさい! 打つことができますか。打たれないというのです。


大会開催許可と四十日準備期間

 公園には管理するものがたくさんあるので、公園警察があるのです。それでワシントン大会を進めるにおいて、本部に許可をとらなければならないのですが、ホワイトハウスと新聞社が反対するのです。六月一日ヤンキー・スタジアム大会を終えたのち、ワシントン大会を百日前にして、交渉を始めるや否や、めちゃくちゃに反対したのです。国務省が妨害しました。結局、千辛万苦の末に勝利したのです。そのように許可を得るのが難しかったのです。

 もしワシントン大会でレバレンド・ムーンが失敗すれば、国務省が私たちの幹部を中心に告訴しようとしていることをすべて知っていました。それゆえに生死の決断をもってなさなければならなかったというのです。そして許可が出たのがおよそ四十日前でした。これを組織編成し、すべての仕事を遂行していくには、他の人であれば三年計画を立てるでしょうが、私たちは組織訓練がなされているので短い期間で可能なのです。

 この四十日間を中心として、アダムからイエス様までの四千年と、ヤコブから再臨時代までの四千年歴史を蕩減するのです。ゆえに、私は国家の代表であり世界の代表として、カインの立場において、アベルに対して最高の忠臣の立場に立っていくという信念をもたなければなりません。いかなる歴史的困難があったとしても、「私はこの期間だけは不平を言わずに行く」という信念をもちなさい。

 さあ、そのようにして先生の二十代から六十代に該当する四十年期間の闘いを、「四十日間で闘って引き継いでいく」という信念を皆さんがもってくださることを望みます。この期間、ほかのことを考えてはいけません。皆さんの頭の中には神様とアダムとエバ以外にはないというのです。それだけを考えなければなりません。「私には親戚もいない! 私には何もない! すべてサタン側だ!」と、この期間だけは、そのような心をもって越えていくべき時であることを皆さんは知らなければなりません。先生に、あらん限りの力を尽くすのです。統一教会のあらゆる力を尽くす時であり、先生の生涯のすべてを投入する時だというのです。

 それゆえに、今指示したいことは、皆さんは人と物をこの大会に投入しなければならないということです。なぜそうなのでしょうか。堕落した所から取り戻そうとするため、先に私たちからすべてを投入してこそサタン世界に対する条件が立つのです。今からその伝統を立てなければなりません。これはアメリカのためにするのではなく、世界のため、天地のためにするのだという思想を立てていかなければなりません。お金もなく、人も多くはないのですが、条件でも立てなくてはなりません。ですから、そのことを理解して、七百ドルとか、千二百ドルとか、二千百ドルの三つの中から必ず条件を立てていかなければなりません。そして、人は三名以上、皆さんまで入れて四人に責任をもたなければなりません。


刑場に立つ深刻な心境

 神様が自分に近い人々を犠牲にし、怨讐を自分の子供以上に愛する天理を立てられたがゆえに、私たちもそれに従わなければなりません。このような観点から見たとき、ワシントン大会をなぜするのでしょうか。私のために、統一教会のためにするのではありません。それを知らなければなりません。統一教会にとっては犠牲です。損害が多いのです。人的資源を犠牲にし、経済的な犠牲をし、あらゆる面を犠牲にしていることを知らなければなりません。そして先生は死を覚悟してやっているのです。

 ヤンキー・スタジアム大会の時には、十二の団体が私の殺害を謀議してきたという知らせを聞いています。ワシントン大会にはもっと来るだろうというのです。ですから、すべての反対派も、ワシントン大会が最後の峠なのでレバレンド・ムーン自身が全力を投入するということを知っているのです。それゆえ、反対派もあらん限りの力を尽くし、クラブをつくって、反対するために謀議をしているということを知っているのです。「いかなる暴動を起こそうとも、どんなことをしてでもこれを失敗させなければならない」と言いながら、共産党まで加わって謀議しているのです。国務省や上部に通じて、レバレンド・ムーンができないようにしようと、ありとあらゆる手を尽くしているのです。

 このようにして、組織編成をしながら、三週間後に打診してみたところ、どのくらいになったかというと、参加人数が全部で何名だと出ましたか。ようやく一万八千名が決定したという結論が出たのです。大会を成功させるためには三十万から五十万の人を動員しなければならないのです。考えてみなさい。ここでもし失敗すれば、木っ端みじんに砕け散るのです。それで先生の心はどうだったでしょうか。ワシントン大会に向けていく心情は、刑場に行く死刑囚以上に深刻だったのです。絞首台に進み出る男の運命よりも、もっと悲惨に闘ったのです。

 一九七六年九月十八日、私は、死刑宣告を受けた人が刑場に出ていくよりもっと深刻な思いをもって前に立ったということを皆さんは知らなければなりません。それ以前には朝を夕方と誤解し、夕方を朝だと思ったことが何度もあったということを知らなければなりません。トイレに行って小便をするのに、ほかの所に行って小便をしたときが何度もあったのです。それは私と神様だけが知っていることです。どれだけ深刻であったか皆さんは分からないのです。

 歴史上、レバレンド・ムーンにとって最高の精誠を尽くす一つの転換点として、万民のための祭祀の日として、私はそれを神様の前に設定していくのです。神様は間違いなく、そのような時を、そのような時間を迎えることを待っていらっしゃったので、その時間に出ていく私自身は、祭司長の責任を負い、世界を代表し、数多くの宗教を代表して、神様の心情を地上に引き降ろす業をなすことができなければ、世界が滅びると考えたのです。

 あの日、あれほど多くの人々が集まり、あれほどきれいに、あれほど事故なく行うことができたということ、それはすべてレバレンド・ムーンがなしたことではありません。神様がなしてくださったのです。私は、「赤ん坊がいなくなった」ということを聞いて、「そのいなくなった子が見つかることによって、世界の人が取り戻されるであろう」というような祈祷をしたのです。

 赤ん坊一人がいなくなり、のちに見つかったということ、そしてそのほかには事件一つなくその大会が終了したということは、今後アメリカの乳児たちはすべて復帰されるだろうということです。それ以外には何の事件もなく、あのようにやり終えたということは奇跡だということを知らなければなりません。アメリカの二世たちが統一教会に入ってくる日は遠くないと私は考えるのです。


主題講演と祝祭

 一九七六年九月十八日、ワシントン・モニュメント大会で私は宣言しました。「神様はこの国に新しい啓示を伝えるために私を送られました。そして、アメリカの未来の指導者になる若者たちを神様の前に導きなさいと私を特別に召命されました」と。

 ワシントン大会において「退廃的なアメリカの青年たちを救うために、あすの希望の若者へと導くために来ました」と堂々と宣布したのです。アメリカの有名な教授たちがそのような話をしますか。アメリカのどの宗教指導者がそのような話をしますか。アメリカの大統領がそのような話をしますか。ジミー・カーター大統領が「アメリカの青年たちをあすの希望の青年へと導くために努力します」という話をしますか。しかしレバレンド・ムーンは歓迎される立場ではなく、反対を受ける立場で堂々とそのように話したのです。その言葉がニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト紙で全部宣伝されたのです。ですから「私はレバレンド・ムーンを知らなかった!」というのは話になりません。

 ところで、今回、私は原稿を四回書き直しました。祈祷して祈祷して、精誠を尽くして尽くして、それでもそれは収拾がつきませんでした。では、神様はなぜそのような作戦をするのでしょうか。日はだんだんと近づいてくるし、語るべき内容は決定していないし、先生の心は、言い表すことのできない境地に入っていくのです。それで、一週間前までかかるだろうと思いました。天は先生のことを知らなくてそのようにするのではありません。

 それゆえ、「私が語るその時間に天は必ず影響を及ぼすだろう」と私は思ったのです。そうであればあるほど、必ずそのみ言には何かしら威力があり、何かしら愛の心情が溶け出し、何かしら人々が巻き込まれていくだろうと思ったのです。ですから、ワシントン大会をするその時間、人々が相当に霊的な雰囲気に巻き込まれて思わずみな喚声をあげたのではないかと私は思うのです。その時間になる前までは、寝ても、夢の中でもそのことをするのです。船に行って座っても、魚を釣ることではなく、心はすべてそれを考えているのです。思索の世界で闘ったのです。重要であるだけに、そうでなくてはならないのです。蕩減復帰はのちに決定するのです。それで原稿ができたのが三日ほど前だったのです。

 講演のあとの花火は、天地が一つとなる行事でした。五大洋六大州が一つとなるというのです。ワシントンD・Cに住む人の中でそれを見ない人はいなかったことでしょう。窓を開けておいてでも見たことでしょう。ワシントンD・Cの市民がすべてそこに参加したと私は思っているのです。


世界が記念すべき勝利の日

 世界の頂上の終点にまで向かい、最後の世界の堕落圏を貫いていって世界に勝利圏を築いたのです。言い換えれば、アベル圏の弟の位置が変わり、カイン圏の兄の位置を奪い取ったのです。その奪い取った記録を残す日が一九七六年九月十八日です。

 ところで、兄を屈服させることができる位置に立ったのですが、父母がいなくてはなりません。今日、統一教会で有り難いことは真の父母という名前をもったということです。真の父母の位置をもったということは素晴らしいことです。弟の位置にあって、兄のカイン的基準を世界的に蕩減復帰できる位置の上に真の父母の位置を立てることによって初めて神様と天使と真の父母と兄が一つになったため、弟圏内にいるすべての人を思いどおりに屈服させることができるのです。

 さあ、ではサタン自体から見れば、兄圏を奪い取られたので、今は行く所がありません。地球上に行く所がないので、統一教会に屈服するか、弟の位置に立てば生き残ることができるのです。

 では弟の位置に立ったとすれば、今後、どうなるのでしょうか。父母と兄の立場をもったので、創造原理により、父母がいない時は兄が弟を支配するのが原則ですから、サタン自体が自動的に屈服しなければならないという原理圏内に入っていくのです。それゆえ、これまでの歴史で、サタンにとって最も怨恨の日であり、一番悔しく、無念な日が一九七六年九月十八日です。その九月の九数もそうであり、十八日は三・六=十八(三×六=十八)でサタン完成数なのです。

 私たちは、ワシントン・ポストの広告で記録を出しました。十二日間続けて広告を出した記録がありません。「ワシントン・ポスト」といえば「レバレンド・ムーン」を考えるようになったというのです。ワシントン・ポスト紙の広告欄を見る人はみな、レバレンド・ムーンのことを思い浮かべるのです。その思い浮かべ方がおもしろいのです。

 ワシントン・ポストといえば、ニクソン、ウォーターゲート、レバレンド・ムーンというように連結するのです。(笑い、拍手) ニクソンは退きましたが、レバレンド・ムーンは今なお退いていないというのです。ですからレバレンド・ムーンがどうだ、というように考えるのです。そのような段階まで来たのです。これは、大きいといえば大きな事件でしょう。

 また「アメリカ」といえば、ワシントンが立てた国です。「ワシントン・モニュメント」といえば、ジャクソン記念碑、リンカーン記念碑がある広場をいうのですが、政治家は、「やあ、ここの芝生はいいなあ。ここで一度、数万の群衆を集めて政治演説をしてみたい」と思うのです。事業家は、「やあ!・ ここで一度世界的な大会をしてみたい」と思うというのです。みなそのような夢を見るはずですが、そのことを考えながらワシントン・モニュメントを見れば、ビリー・グラハム、マーティン・ルーサー・キング、レバレンド・ムーン、これらの宗教指導者たちのことを思い浮かべ、その中での一番がレバレンド・ムーンだったと考えることでしょう。一番大きかったのです。(拍手)

 また、見てください。アメリカが滅びずにいられる動機とは何でしょうか。統一教会の信徒たちはワシントン・モニュメントを眺めるたびに、九月十八日を中心として勝利したことに対し神様に感謝し、その勝利の雰囲気をこの世界を救う時まで永遠にもって進んでいく力の動機とするのです。素晴らしいことです。今後、数多くの統一教会の人々が訪ねてきて涙を流して祈祷する所になったのです。九月十八日を祝日として、私たち統一教会がワシントン・モニュメント大会をしたその日を世界の記念日として守れば、将来、ワシントンD・Cの市民全体もその日を祝日として守る時が来ることでしょう。

 本来、ワシントン大会は一九七七年にする予定でしたが、一九七六年にしてしまいました。もともと、ヤンキー・スタジアム大会を中心として、アメリカのキリスト教徒や上院議員などの政治家を完全に押さえておこうとしたのです。数十万で埋めれば完全にひっくり返せるのです。ところが雨が降りました。神様がそのようにさせたのです。それは短縮させるための作戦であったと私は思うのです。六月から八月までの百日以内に、すべて計画しなければなりませんでした。全部整理してワシントン大会をしなければならないのですが、既に二ヵ月、六十日しか残っていませんでした。そして活動する期間は四十日しかなかったのです。

 このワシントン大会はアメリカの歴史における記録でしょう。宗教集会や、あらゆる集会の記録を破ったのです。レバレンド・ムーンが来てこのワシントン大会をしたということは、アメリカ政府がなしたこと以上であると評価をせざるを得ません。短期間で活動して五十万の人を集めたという事実は、研究に研究をすべき問題です。驚かざるを得ないことです。


霊肉界全体の恨の解怨

 皆さん、イエス様が十字架を背負うとき、クレネのシモンという黒人が協助したように、ワシントン大会は黒人が協助するということを私は感じたのです。不思議です。ぴったり一致しているのです。そのようにして一つとなり、レバレンド・ムーンは死ななかったのです。皆が滅びることを望み、失敗することを望んでいたのに、西洋人たちは誰もがみな、アメリカ国民は誰もがみな反対したのに滅びませんでした。さあ、このようにして、アベル圏の統一教会とカイン圏の外的世界とが一つとなって、私たち統一教会は条件をかけて彼らを救うために四十日間にあらゆる精誠を尽くしたのです。

 ワシントン大会を前後して、私たちの行った清掃作業や、ポスターはがしなどを見て、アメリカにはない唯一の団体であり、アメリカ人の中に探し出すことができない唯一の人たちであると決定したのです。結局、統一教会という団体は、二百年歴史過程において探し出すことのできなかった団体であり、二百年歴史過程において誰もなし得なかったことをした団体として決定したのです。さらに問題は何かというと、白人、黒人、黄色人などが集まれば刃物を振り回すけんかが起きるはずなのに、彼らが一つになって「レバレンド・ムーン、やあ!」と言うのです。ですから、一つになった私たちアベル圏をやたらにたたいたところ、反対に激しくたたかれて頭を下げるようになったのです。そして今から私たちは跳躍するというのです。

 そのようにして最後に出た決定は何かというと、統一教会はこの世界に二つとない最大のスーパー・レリジョン(注:超宗教)だということです。それはどういうことかというと、歴史的な人物たち、すなわち霊界にいる東洋人と西洋のすべての黒人や白人の善なる霊たちが互いに一つとなって、統一教会のレバレンド・ムーンを守護しているということです。また地上では、白人、黒人、黄色人が一つになってレバレンド・ムーンに従っているのです。ですから地上協助、天上協肋が完結したというのです。このようなことはアメリカの歴史にありませんでした。また今後の歴史においてもあり得ないことです。(拍手)

 アジアの共産圏において、今後私たちが闘っていく共産圏において、一番主導的な責任者が毛沢東です。その次に韓国の金日成です。毛沢東は共産圏の世界的代表であり、金日成は共産圏の国家的代表として黄色人種の魁首になっているのです。そのような立場に立っている毛沢東が、私が世界的基盤に上がって立ったその瞬間、地に入っていったというのです。皆さんが知っているようにワシントン・ポスト紙の前面の中心はレバレンド・ムーンに関する記事であり、毛沢東の記事は十八ページに出たのです。その結果どのようになったかというと、「あー、統一教会は尋常ではない団体だ。恐ろしいといえば恐ろしい団体であるし、大きなことを起こそうと思えば起こす団体だ」と考えるようになったのです。

 このような観点から見れば、このワシントン集会は世界史的意義をもっているのです。この大会により、レバレンド・ムーンの位置、統一教会の位置が強固になったのであり、イエス様がローマに入って霊界と肉界の世界史的宣布式をもったのと同じことになったのです。結局、イエス様の恨を解いたというのです。また、神様が恨を解くことができるというのです。それから、すべての聖賢と義人とイエス様、すなわちメシヤを殺したことが恨となり、今なお地上でその恨を解くことができずにいる人たちの恨をすべて解いたのです。また、先生の一代における宿命的な恨をすべて解いたというのです。

 このようにして、霊界の恨、地上の恨を解いてあげられる条件が成立したので勝利したと言えるのです。勝利したということは、そのすべての条件を解いてあげると同時に、そこに引っ掛かっていたすべてのものを指導できるということを意味します。

 世界的な一時が来る時までは、メシヤが来られる時までは、それぞれ自分の団体のために準備してきたので、これまでは塀を築いてきたのです。人間の堕落によって生じた神様の恨とイエス様の恨と先生のこれまでの恨を霊界と肉界ですべて解く基準ができるまでは、その塀を崩すことはできませんでした。しかしワシントン大会で勝利したことにより、そのような恨を解くことができるのです。それで霊界が統一されるのです。霊界が今や一つの組織体となり、それに伴い、地上も相対的に一つとなるのです。(拍手)そのようにすれば、どのような結果が起きるのでしょうか。「神様と、アダム、エバと、天使長の三つが一つになっていれば、堕落のない世界になっていた」というのが原理です。それで、どのようなことが起こったかというと、神様、アダムとエバ、そして先生を中心として、皆さんを中心として、今天使長圏が開かれたというのです。

 では、それはどの基準かというと、世界的基準に上がってきたのです。最高のアベル圏の基準で勝利したというのです。そのようになることによって、今サタンは、神様とアダムとエバと天使が一つになるのを攻撃できなくなりました。もし打てば、倍にして損害賠償をしなければなりません。ゆえにこれからは、サタンが打てば、どんどん奪ってくるのです。福をみな奪ってくるというのです。


大会の結果の広報極大化

 このワシントン大会の成果により、政府や一般社会人やあらゆる有識者は、このレバレンド・ムーンについて、好きであれ、嫌いであれ、調べなければならない段階に入ってきたのです。

 言論界がワシントン大会の動員数を五万名と言いましたが、五万名と言わず、五千名と言ってくれたらどんなに良かっただろうかと私は思います。五万名ではあまりに多すぎます。そうすれば、何日もせずに、「五千名と放送した」といって激しくたたかれる時が来るのです。(拍手)「これほど多くの五千名の群れは歴史上見ることができないから、ワシントン広場に集まった五千名の群れを見てみなさい」と言って、一度フィルムを回してみたら、どんなにおもしろいでしょうか。(笑い)それがどんなにすてきだろうかというのです。

 彼らは一度通り過ぎるだけですが、私たちは永遠にわたって用いるのです。さあそれでは、ワシントン大会のフィルムがいかに偉大であるか考えてみてください。原子爆弾よりも、いかなる武器よりも強い威力をもっているのです。これさえ一度見せれば、説明の必要がありません。そのような意味で、皆さんは新聞のために気分を悪くしたでしょうが、私は、「あー、あいつら、五百名や五千名ぐらいにしておいてくれたらいいものを、多くしすぎた」と、そのように思ったのです。ところでけさ、朴普煕氏が「韓国の東亜日報では二十万だ、三十万だと言っています。先生、やりました」と言うのです。(拍手)東洋と西洋の闘いに火がつきました。

 三年前、先生と皆さんは首都を攻撃するために、このようにどん底から上がってきました。しかし今は次元が違い、時が違うのです。そのような責任的分野を見るとき、皆さんが皆さんの国に対して出発するのは、先生がアメリカに来て出発したときよりも高い次元の責任を担って出発するということを知らなければなりません。それゆえ、皆さんはそのような武器をもって、すなわち映画や一切の材料をもって行くのです。今回、ワシントン大会の広告を三つの新聞に四面ずつ二日も出したのを見れば、ワシントンD・Cの闘いがいかに熾烈だったかを知ることができます。これは歴史において、私たち教会の一つの宝物になるのです。

 「その時ワシントンD・Cが全部ひっくり返った」と言っても、皆さんの国の人々がそのフィルムを見れば「そんなことはない」と否定できません。また、ワシントン・ポストが私たちに反対し、ニューヨーク・タイムズが私たちに反対したのですが、市民が全部連結したので、私たちをたたくことができず、反対できませんでした。新聞記者たちが取材内容をこのように記録したという条件的な新聞も出たというのです。なぜそのようになったのでしょうか。市民がすべて方向転換したので大変なことになったのです。十八日の新聞に出た記事を見ても、毛沢東の葬儀を執り行う様子とワシントンで起こったレバレンド・ムーンの事件とを比較すれば、その次元がいかに差があったかを知ることができます。ワシントン・ポスト紙がそれを如実に証したのです。それはすべて証拠材料です。

 これから皆さんの国に帰っていき、都心から全国の村まで復帰するのです。総攻撃です。それから三年間にしたことをすべて写真にしなければなりません。そしてデイ・オブ・ホープ(Day of Hope:「希望の日」)という本が二巻出ますが、それは千ページを越えます。これらのこともすべて二年間でしたのです。これにヤンキー・スタジアムからワシントン大会まで載せれば、およそ二千ページになるでしょう。そのようにすれば、その本を見れば、三年半の間に、この人がこれこれのことをしたということが分かるようになるでしょう。


モスクワ大会宣言

 このアメリカでマディソン・スクェア・ガーデン、ヤンキー・スタジアム、ワシントンと三次にわたる挙国的な大会をすることにより、韓国が備えた勝利的結果をアメリカの地で実体で成したのです。それにより世界的な一つの中心型を成し、新しい道を開放できると考えるのです。

 私たちの目的は反共ではなく、共産世界の解放です。二九七六年、私たちはワシントン・モニュメント広場でアメリカ人五十万人が集まった集会を開きました。これは先生がアメリカで行った大衆演説の絶頂でした。すぐその翌日、先生は、次のそのような形態の集会はモスクワで開催されるだろうと公表しました。この解放運動の原動力は憎悪でなく、まさしく真の愛です。私たちはすべての人間の自由を勝ち取るために努力しなければなりません。そして、全世界の隅々に自由の鐘が鳴り響くようにしなければなりません。

 共産独裁治下で暮らしている二十億に近い人々が解放の日をひたすら待ち望んでいるという事実を先生は知っています。自由世界の人々の義務感が欠如し、優柔不断で、躊躇している間に、他方では数百万の人が毎日死んでいっているということを私たちは忘れてはなりません。

 それで、ワシントン大会を終えると同時にモスクワ大会を宣布したのです。モスクワのクレムリン宮殿を突破していってこそ神様の解放が起き、人類の解放が起きるのです。その大会のために今準備しているのです。熾烈な準備をしています。皆さんの知らない中、衛星国家の地下では今も、雪の降る場所で、あるいは夜の一時、二時に、み旨のために命を懸けた闘争が繰り広げられているという事実を知らなければなりません。

 皆さんはモスクワ、モスクワと言いますが、私にはマスト・ゴー(must go:行くべきだ)です。モスクワはマスト・ゴー・ゼア(must go there :行くべき所)です。(歓呼。拍手)皆さんは知りませんが、共産党にはそのことが分かるためにレバレンド・ムーンを一番嫌うのです。それを見るとき、レバレンド・ムーンに対する共産党の積極的な反対よりも、レバレンド・ムーンに対する若い人の積極的な支持のほうが大きくなくては勝利できないのです。そうでなければモスクワに行けません。皆さんの力のほうがもっと大きくなければなりません。


六 「天勝日」の宣布(一九七六・一〇・四、アメリカ、ベルベディア修練所)

 アメリカ、ニューヨークのヤンキー・スタジアム大会とワシントン・モニュメント大会を成功裏に終えた真の御父母様は、西大門刑務所の出監記念日である七六年十月四日、「天勝日」を宣布された。天が勝利したという意味をもつ「天勝日」を期して、霊界も新たに組織されるというみ言を語られた。


二つの解放の祝賀の日

 これまで歩んできながら、一九七六年の霊肉を中心とした世界史的なこの闘いにおいて、ワシントン大会を掲げ、その闘いの勝利の一日をもたらしたことが基盤となり、初めて民主世界に対するカインとアベルの勝敗が転換されました。それが一九七六年九月十八日です。その日、ワシントン大会により歴史的な転機を迎えたのです。そのようにして、その二週間後を中心として「天勝日」を設けたのがきょうであることを知らなければなりません。

 きょうは皆さん御存じのとおり、一九七六年十月四日です。ワシントン大会は九月十八日に終わりましたが、皆さんの活動はきょうまでやって終了することになっています。きょうが何の日かというと本当に良い日です。九数は完成数でサタン世界の終わりを意味し、十数というのは天を象徴し、天に入っていく数であり、始めた所に帰っていく帰一数だということを皆さんは知っているでしょう。また、四数というのは四位基台を意味する数です。ですから歴史発展においては四数が基盤となり、四十年、四百年と、ずっと蕩減の必要要件になっていたことを皆さんは知っているでしょう。そして四数は地の数にもなります。天と地が一つになれる良い数なのです。

 皆さん、きょう十月四日は先生にとって忘れられない解放の日でもあります。私が韓国で、西大門という所にある刑務所に入って、そこから出てきた日(一九五五・一〇・四)でもあるというのです。そこから始めてこのアメリカに入り、今日ワシントン大会まで勝利し、解放を記念する一日として意義あるこの日を迎え、二つの解放を祝うこの日を迎えたことを有り難く思うのです。まずは神様の前に感謝し、その次には皆さんに感謝申し上げる次第です。

 それで、きょうがワシントン大会の勝利を祝う日であると同時に、膨大な内容と天的な意義をもっている日なので、きょう、この日を私たち統一教会において歴史的に守るべき記念日として策定しました。それで、きょうを天が勝利した「天勝日」という祝祭日として定めます。


霊界の統一組織と地上協助時代

 皆さんのこれまでの生活は、上がったり下がったりしていました。復帰路程では、できなければまたやり直すこともありますが、これからは違います。上がることだけの時代に入っていくのです。

 なぜそうなのでしょうか。これまでは、世界的基準で堕落綿を越えることができなかったからです。そのような結果として、霊界は天使世界に該当し、地上はアダム世界に該当するのですが、霊界の善なる霊と天使たちが、今までアダム世界に該当する地上の宗教を信じる人々を全面的に後援できなかったのです。なぜかというと、アダム世界にいる人々が堕落圏世界を越えることができなかったからです。しかし、一九七六年のワシントン大会によって、霊界の善なる霊たちが地上に協助できる世界的版図時代に入っていくのです。

 では、霊界が天使世界に該当するとすれば、どうなるのでしょうか。皆さんの先祖も天使圏内の使命を引き継ぐことができるようになるのです。神様の創造の偉業に天使が協助したように、皆さんの先祖がアダム完成の再創造目的のために協助できるのです。

 それはどういうことかというと、私たちが復帰摂理をするにおいて、神様と私たちの先祖が直接的に後援することによって、発展する軌道に乗ることができると同時に、サタンに対して闘うところにおいて、私たちの先祖、すなわち善なる天使世界型が闘って責任を負ってくれる時代に入っていくということです。言い換えれば、彼らがサタンを防御し、サタンに対して直接闘ってくれる時代に入っていくということです。それゆえに、これからは世界に統一的な現象が起き、一つの地上作戦命令によって動員される時代に入っていくと考えるのです。

 霊界には「アメリカだ」、「イギリスだ」などという、そのようなものはありません。全くありません。一つの国が目標だというのです。では、いかなる形態になっているかというと、宗教型になっています。仏教圏、キリスト教圏、イスラム教圏などの宗教圏、系列的な数多くの宗教圏があるのです。しかし、今までは、それが系列的にすべて分立されていて、横的な連絡ができなかったのです。

 ところが今回、ワシントン大会を終えることで、これを横的につないであげる秩序を立てることのできる時になったのです。そのようにして、霊界が統一的な組織形態を備えていくので、地上世界も統一的な組織形態を備えていくのです。このような統一的な組織形態には、サタンがいくら反対したところで成果がないので反対できないのです。結局は霊的に優勢な立場と劣勢な立場が入れ替わるのです。

 そのような意味で、この大会がいかに歴史的な大会であり、一九七六年がいかに歴史的な時代であったかを知らなければなりません。歴史的な転換の年だったことを皆さんは知らなければなりません。これにより、霊界のすべての霊たちがレバレンド・ムーンを歓迎一色で迎えるようになりました。レバレンド・ムーンによってアフリカ、アジア、西欧、白人、黒人、キリスト教、イスラム教、仏教など、分かれているすべての霊人たちが一つになって歓迎できる一つの雰囲気がつくられたのです。それで一九七六年十月四日を中心として地上において「天勝日」が策定できたことを知らなければなりません。

 霊界には今まで、仏教の群れ、キリスト教の群れ、儒教の群れ、イスラム教の群れといった多くの境界線がありました。ところがそれをすべて統一したのです。それで「天勝日」というのです。「天勝日」というのは神様が勝った日なのです。霊界がそのようになったため、地上でも間もなく国境線撤廃運動が起きるのです。それはできるのです。それで各民族を中心として、ソビエトのクレムリンにまでも霊たちが再臨し、統一教会の宣伝運動をしているということを知らなければなりません。レバレンド・ムーンに対して反対すれば霊界が黙っているかどうか見ていなさい。霊界は黙っていないのです。

「天勝日」がもたらしてくれたことは、神様と天使世界が霊的な仕事を主にして地上の仕事を間接的にしていたのを、霊的な仕事を間接的にして、地上を中心として直接的に仕事をするようになったということです。これが「天勝日」がもたらしてくれた結果だということを知らなければなりません。

 今から皆さんは祈祷しなさい。「先生のみ言と共に、『天勝日』であるこの十月四日の日と共に、善なる霊たちが私の言葉どおりに再臨してこの地上にいる悪い後孫を除去してしまい、善なるあなたの懐を通じて天国に導いてください!」と命令すれば、その命令が可能な時代に入っていくのです。なぜそうなのでしょうか。私たちはアダム時代圏内にいて霊人たちは天使世界圏内にいるので、天使はアダムのために協助するという原理原則があるがゆえに、動かざるを得ないという結論が出てくるのです。


神様の愛と生命と血統の解放と転換

「天勝日」の意義とは何かということを知らなければなりません。「天勝日」は、神様の血統を中心として、血縁関係において、サタン世界に転換時期をつくった世界的な代表の日です。それから、死んで地獄に行かざるを得ない人々を接ぎ木をして、死亡の生命から永遠なる生命へと転換させることができる世界的な基準を立てた日です。また、死亡世界の塗炭の苦しみの中で呻吟していた人類が神様の愛を中心として解放圏で喜ぶことができる日を、全世界を懸けて復帰し勝利の杭を打ち込んだ日が「天勝日」なのです。

 では、「天勝日」が天側を中心としてどの基準になったのでしょうか。サタン世界の個人が反対をすることは問題になりません。家庭的サタン反対圏、氏族的サタン反対圏、国家的サタン反対圏、世界的サタン反対圏がレバレンド・ムーンの前で、真の御父母様の前で、対抗できずに後ろを向いて地獄に向かっていく、そのような世界に転換される時です。真の御父母様が貰いのはなぜでしょうか。真の御父母様をつかめば、そこから永遠なる神様の血縁的関係が、そこから神様の生命の関係が、そこから神様の愛が生まれてくるのです。それゆえに私の父、母、家族、息子、娘までみな迫害を受けたのです。しかしながら、そのように反対する時代圏は過ぎ去ったというのです。

 「私は解放された人である!」。何からですか。サタンの血縁世界から解放されたというのです。サタンの生命圏から解放された、サタンの愛の圏から解放された、サタンの文化背景を中心とした国家、民族、伝統から解放されたというのです。それらすべてのものはサタン側でしたが、今から新しい伝統を受け継いだ私たちにも国があり、世界があるのです。統一教会の私たちには、個人もあり、家庭もあり、氏族もあり、民族もあります。そして全世界五色人種が便乗して国家と民族解放時代へと越えてきているのです。闘わなくても解放が起きるようになっています。解放の世界へ前進すべきです。(アーメン)。(拍手)

 そのようなことを標準にして誇る日が「天勝日」です。この「天勝日」の伝統を中心として、私たちは一つのアダム文化圏、一つの真の父母文化圏、真の神様の文化圏を創造する勇士として生きなければなりません! (アーメン)。アーメンという群れが統一教会の群れだということを忘れてはいけません。(拍手)

 一九七六年に世界的にサタン全体が動員したのです。すべてのサタン世界とレバレンド・ムーン一人が闘ったのですが、神様の愛に一致した者は世界の何者が反対しようと除去できないという事実が天下に判明したのです。そのような勝利の基準を立てた標準の日とは何の日ですか。「天勝日」です。

 「天勝日」というのは、個人の責任分担完成の基盤の上に立ち、間接主管圏と直接主管圏に入ったと言うことができる、私個人を中心として神様の愛の結集体が地上に設定されたと言うことができる、そのような勝敗の基盤を決した日です。家庭でも同じです。今まで神様と家庭が心情圏を中心として一つになれなかったのですが、一つになれば反対を受けません。氏族もそうであり、民族もそうです。

 アメリカの反対を受けながら、そのようにしてきたのです。このようにしながら三次七年路程を一九七六年までですべて終わらせたのです。四年を短縮させました。これを延長したら大変なことになるのです。


七 アメリカ三万要員の確保と事業開拓

地上天国実現とアメリ力

 神様にはメシヤを再び送られる前に必ず成就すべき二つの重要な宿題がありました。その一つは、高度な物質文明の発達です。神様のみ旨が成されるということは、すなわち地上天国が成されるということですが、それは霊的天国だけを意味するのではなく、肉的天国、すなわち物質的楽園も意味するのです。ですからメシヤの降臨に合わせて成就すべき高度な精神文明を入れることのできる器、すなわち高度な物質文明の世界を準備する必要があるのです。

 さらに神様の理想は世界が一つの国になることですから、その世界が科学の発達により交通と通信手段が高度に発達して、全人類が一日生活圏の中で暮らすということは地上天国建設においてとても重要な要素です。これは統一世界文化創造に必要不可欠な条件です。

 神様が準備すべきもう一つの宿題は、メシヤが降臨される環境を造成しなければならないということです。それは、むやみに人を捕まえて殺すことができない法治制度の創建のことを言うのです。

 民主主義は人権を尊重する制度です。民主主義は少数派も多数派の中に混じって生き残ることができる制度です。すなわち民主主義とは自由を保障する制度です。その自由は、すなわち言論の自由であり、宗教の自由であり、結社の自由であり、出版の自由であり、集会の自由です。その民主主義の代表と言えるアメリカの憲法を見れば、自由の中で最も絶対的な自由が宗教の自由です。アメリカ議会と政府は、宗教を規制し得るいかなる法もつくることができないようになっています。すなわちこの制度は神様の息子が再び現れて革命的な布教をしても、彼が再び十字架にかかることなく生き残ることができる制度です。これは神様が再臨の一日のために努めて準備なさった制度です。

 そして、実際に再臨の時が近づいてくれば、神様は第二イスラエルの世界的版図の中に、神様が中心となるキリスト教国家を選ぶ必要ができてくるのです。神様がなさろうとする究極の地上天国の理念は地上に実際に成される理念なので、ある中心点から出発して徐々に世界へと波及しなければなりません。いわゆる標本となる国家がなければならないということです。そして言うまでもなく、末世にその中心的な神様の摂理をなし得る国として、遠い昔から予定され、その予定に従って選ばれた国がすなわちアメリカなのです。


三万人確保の課題(一九七六〜一九七八)

 ところが、そのアメリカが一九四五年の第二次世界大戦の勝利から今日に至るまで、神様の本然のみ旨から離脱していく不吉な兆候が見えており、これは甚だ恐ろしいことと言わざるを得ません。

 しかもアメリカは、自由陣営を守護すべき聖職から後退することにより、ベトナムのようにアメリカの保護下にあった国々をあっという間に共産圏に祭物として渡してしまいました。これによりアメリカの国際的威信は地に落ち、恨みの声は日に日に高まりつつあります。

 今日、国連はその本然の機能を喪失したまま、共産国家の宣伝の舞台になっています。それだけでしょうか。アメリカでは尋常でない様々なことが日増しに増えつつあります。人種問題が正にそれであり、若者たちを腐敗させる麻薬問題がそれです。青少年の淪落と家庭破綻、そして日ごとに増していく暴力犯罪など、どれ一つを取ってみても深刻でないものがありません。その中でも、浸透してくる共産主義問題は最も致命的な打撃です。このまま行けば、著しく個人的な人生観と価値観で肉体的な享楽にふけるアメリカの現社会からは、明らかに神様が離れていくでしょうし、神様の願いと望みと計画を、アメリカが失敗に導くことは火を見るより明らかです。

 それで今年、三千人を配置します。一九七八年に三万人の教育さえすれば、そのあとは私が責任を負います。そのようにしてアメリカでブレーキをかけるつもりです。アメリカに入ってきたすべてのものにブレーキをかけるつもりです。そのようにすれば、統一教会は天下に現れることでしょう。さあ、その期間、先生は工場労働者になるつもりです。そのようにして皆さんが想像もできない仕事を身もだえしながらしなければ、そこに到達したとき、それを抱いて踊れる経済基盤を築くことができないということを知っています。それゆえに、これは先生だけがなすべき責任であると理解し、皆さんに負けない仕事をするつもりです。

 さあ、このようにしてうまくいけば、第三次七年路程が終わる一九八〇年代にはアメリカで相当に希望的な問題が、決定的な問題が起こることでしょう。それで自由世界においては、新しい大潮流のような、全世界が巻き込まれていく基準をつくらなければならないと考えるのです。ここに歩調を合わせ、それぞれの国でも、その国に該当する活動を本格的に強化しなければなりません。それで今後、欧州の各国では、少なくとも一つの国で三百人の機動隊員をいかに確保するかということを早く研究しなさいというのです。それをあと何年間でするかということは皆さんの努力にかかっています。


活動の表彰制度

 一人が一ヵ月に一万二千ドル突破運動をしています。大学教授が二年間ひたすら汗を流して稼ぐお金を、私たちはあっという間に稼ぐのです。私と皆さん以外にはする人がいないのです。アメリカの大統領も、ソ連のコスイギンもブレジネフもできないのです。また、独裁者ヒトラーだ、ナチスだと騒いだりしますが、彼らでさえ月給をあげてこき使ったのです。

 それで今回、表彰制度をつくりました。六ヵ月間継続して三千ドル以上をする人が一級です。純利益だけでです。すべて差し引いて、純利益金だけで六ヵ月間続けて三千ドル以上をする人が一級です。それは誰でもできるのです。それで、それを一級にしました。一万二千ドルの突破が目標です。ですから三千ドルは初級です。次に四千ドルを六ヵ月すれば二級、そして五千ドルは三級です。六千ドル、七千ドル、八千ドル、九千ドル、一万ドル、一万一千ドル、一万二千ドル、このように十段階つくりました。現在の記録は、一ヵ月で一万三千七百五十ドルです。

 そして伝道は、十二人を伝道すれば一級です。それから二十、三十、四十、五十、六十、七十、八十、九十、百、百十、百二十というように、十二人から段階にして表彰するようにしました。一級なら星一つです。もし経済活動をしていて、六ヵ月間三千ドルをして、また六ヵ月すれば二つもらうのです。そのようなやり方です。ですから、三千ドルをして星一つのメダルを三つ、四つもっているということは自慢になりません。それよりも星二つのメダルを一つもっているほうが自慢なのです。ですから一生懸命にするようになっているのです。

 アメリカで定めたことを基準にして、ドル交換率やGNP、すなわち国全体の所得比率を基準にして換算して定めるのです。三千ドルの六分の一はいくらですか。五百ドルです。一ヵ月に五百ドル稼がなければなりません。五百ドルなら、五・六=三十(五×六=三十)、三十万ウォンですから、一日に一万ウォンずつ稼がなければなりません。そのようにするのです。

 再創造歴史だからです。再創造歴史はどのようになされるのでしょうか。神様がまず何を創造されたかというと、万物を創造し、それから人間を創造されました。私たちは堕落したアダムとエバの立場を免れることはできないので、神様の代わりに再創造の使命を完結しなければなりません。

 全世界のすべての万物を取り戻さなければなりません。その次に失った人類を取り戻してこなければならないのです。取り戻してくるには強制的に取り戻すことはできないので再創造法度を利用して取り戻さなければなりません。それゆえに、神様が万物を創造されたのと同じように、あらゆる精誠を尽くして経済的基盤を築かなければなりません。それが統一教会の行くべき道です。


世界的な事業基盤造成

 それで今、お金をいかにして稼ぐかという経済的な問題を考えているのです。ブームを起こしてその数を確保したら、今後は世界的な活動をするための経費をアメリカで調達しなければならないと考えるのです。各国でこれを負担するのは不可能ですから、これは必ずアメリカでしなければなりません。それで先生は、アメリカで一九七八年までに整地作業を終えなければならないと考えるのです。そのようにして、一九七九年、一九八〇年、一九八一年の三年間で、私たちがいかに経済基盤を確保するかということが今から研究すべき課題だというのです。

 それで、今先生が考えていることは、高麗人参エキスの販売と水産事業と造船事業です。これらを今推進しているのです。それで日本や東洋人を中心として、そこで伝統を立てながら、今後西欧の人たちに影響を及ぼそうと思っているのです。それで日本の祝福家庭の食口たちを派遣し、日本人とアジアの人々を西欧の人たちと接するようにする事業を今から準備しているのです。

 この基盤がある程度までできれば、日本から毎月五百名ずつ来て、三ヵ月で交代するのです。ですから常に千五百名が基準であり、五百名ずつ三ヵ月で交代するのです。これまで商社で人参茶を直接販売していたアジア人、特に日本人たちをアメリカに連れてきて、アメリカ人たちに販売する方法を教育してあげようと考えているのです。

 今から私はアメリカで水産事業に手をつけようと思っています。これが一番的確なことだと分かったのです。それで今年の夏、ツナ販売をしました。私が捕って売ったのです。雨の降る日でも、常に出掛けました。風が吹いても出掛けたのです。ですから、ニュー・ホープ号の船長に「きょう、出るか?」と聞けば、雨が降ろうが風が吹こうが「はい」と答えるのです。「出るのか、出ないのか?」と聞けば、「出ます」と答えます。伝統がそのようになったのです。(笑い)

 先生は三年間、船に乗って多くの時間を過ごしましたが、船が好きでそのようにするのではありません。涙を流しに行ったのです。それは誰も分かりません。皆さんはそのことを知らなければなりません。先生が皆さんの知らない中で涙の道を歩んでいることだけは間違いないということです。疲れていても「疲れた」と言えません。痛くても「痛い」と言うことができないのです。眠る時間も我慢し、休む時間も我慢しなければなりません。

 私たちには今、何がありますか。私たちには、統一産業の機械工場があり、一和の人参某工場があり、チタニウムエ場があり、それから石材工場があります。皆さんはそこに関心をもたなければなりません。それを私の工場だと思わなければなりません。

 さあ、それでは今後、全世界において二番問題になることは何でしょうか。現代文明を指導しているのは機械文明です。そのような面で、ドイツやアメリカや日本など、世界のどの国ももち得ない技術を私たちがもつためには、開拓していかなければならないと考えているのです。それで、日本の食口の中で優秀な人たちを、日本の機械工場の設計する所や、技術が一番難しい所に配置しました。

 では、アメリカはどうなるのでしょうか。アメリカの大きい工場も同じです。統一信徒を配置するのです。ドイツにも配置するつもりです。フランス、イタリア、イギリスもそのようにすべき時が来ました。それで「全世界の技術者たち、全員集合!」と言えば、最高の技術をもって一箇所に集まるのです。今後はソ連にまで人を入れなければなりません。

 今回、統一産業で新しい工場を造るときも、文社長が来て自分の方式で「何がどうで何がこうで」とやっていたのですが、私は、「それはやめなさい。アメリカの大きい工場をすべて見て回りなさい。ドイツ、イギリスもすべて見て回りなさい」と言いました。「おい、お前、時間が問題ではない」と言って、すべてを見て回らせ、設計をやり直して最新式の工場を建てました。韓国の昌原に移したのですが、その工場を見学に来る人がたくさんいます。良い機械は全部そこにもっていって設置しました。もう何でもつくることができます。設計図だけもっていけば何でもつくることができるのです。昔、水澤里にあった工場とは次元が異なります。

 そのようにして何をするのでしょうか。今後、アメリカでも部品工場を造らなければなりません。そして、イギリス、フランス、イタリア、ドイツの若い人たちをみな連れていき、一年半の間、そこで訓練させようと思っているのです。訓練してどうするのでしょうか。将来自分の国に帰ったら工場を造らせるのです。短期間で工場を造ることができるよう、工場を造るために必要な機械までをそこで作って送ってあげようと思っています。

 ニール(Neil)は、直ちにアメリカにいる電気科、機械科、化学工学科、工科大の出身者をすべて糾合しなければなりません。フランスの責任者、ドイツの責任者、それからイギリスの責任者! 分かりましたか。今から来年の四月まで、これに該当する人員を徐々に移動させるということを知らなければなりません。さあ、該当する人たちをすべて選抜して文書で送りなさい。朴普煕氏! 全部書き取るように。機械工学においては統一教会が一番になるのです。


八 アメリカ主要行事

四十三階ニューヨーカー・ホテル購入(一九七六・五・一二)

 統一教会は五月十二日、アメリカ・ニューヨーク、マンハッタン三十四街に位置するニューヨーカー・ホテルを四百六十万ドルで購入した。二千室以上の部屋と、グランド・ボール・ルームを備えた四十三階のこのホテルは、世界宣教本郎等に使用されている。

 さあ、レバレンド・ムーンがアメリカの言論機関で問題となり、アメリカ国務省で問題となり、ニューヨークで問題になるのです。ある人が無一文でニューヨークに来て「私は三年でニューヨーカー・ホテルを買う」と言えば、「狂っている」と言うことでしょう。では、「十年後」と言えばどうでしょうか。それも信じないのです。ところが私は誰もできないことをなしたのです。ですからこれが話題に上らないわけがありません。

 皆さんを入らせるため、聖別式をするのに五時間もかかりました。一番上からするのですが、足が痛ければ「この足め」と言って、ひたすら汗を流しながらやったのです〇その時間は、小便をしにいってもいけないのです。水を飲んでもいけません。休んでもいけないというのです。それでも「ああ、これで終わればいい」というのでなく「もっとあればいい」と思うのです。仕方がありません。小使をズボンにもらしても、「もっとあればいい。私の足が動かなくなっても、私が倒れても、もっとしたらいい」と思うのです。そのようにすれば、神様がもっと祝福をしてあげるというのです。祝福をもっとしてあげるのです。


第五回「科学の統一に関する国際会議」
(一九七六・一一・二六〜二八、ワシントンD・C、ヒルトン・ホテル、五十三ヵ国、四百数名)



 第五回「科学の統一に関する国際会議」が「科学の調和と絶対価値の探求」を主題として、七六年十一月二十六日から二十八日まで、アメリカ、ワシントンD・Cのヒルトン・ホテルで開催された。十数名のノーベル賞受賞者等、六十ヵ国四百名以上の碩学が参加した本大会の開会式で、真のお父様は基調演説をされた。

 この科学者大会(科学の統一に関する国際会議)のほうがワシントン大会より比重が大きいということを知らなければなりません。ワシントンD・Cでレバレンド・ムーンが論難の対象となりました。大会を盛大にしたあと、「レバレンド・ムーンは大会だけやって消えてなくなるものだろう」と思っていたら、その次にはワシントンD・Cに現れたのです。科学者大会(科学の統一に関する国際会議)をして世界の科学者に対して私が一度「ドーン」と演説すれば、知性人たちはみな衝撃を受けるのです。それでワシントンD・Cに決定したのです。

 アメリカの政策樹立者や上院議員、学者たちが顧問になったりするのです。また、世界によく知られている人たちが集まってきてレバレンド・ムーンの話をするのです。上院議員、下院議員、それから学者たちがレバレンド・ムーンの宣伝をすれば問題が大きいということを知らなければなりません。それによってアメリカ首脳部や学界、知識人たちに与える影響は膨大なものです。

 さあ、それで、科学者大会と私たちの使命は何でしょうか。その第一は何かというと、重要要員を選抜することです。そのために皆さんが推薦してあげなければなりません。重要要員というのは学者たちのことを言うのです。重要な学者を選抜しなければなりません。

 それから、二番目は何かというと長期的紐帯の造成です。一時だけするのではなく長期的紐帯を結ぶ努力をしなければなりません。科学者大会に一回出て、それで流れてしまってはいけません。今後皆さんは、学者たちの名前まですべて覚え、何度か会ってそのような関係を結ばなければなりません。

 三番目は何でしょうか。今後、州から来る教授たちの費用の一切はその州が責任を負い、国から来る教授たちの費用の一切はその国で責任を負うことができる組織をつくらなければなりません。そのようにしてこそ世界的な発展をするのです。ですから一遍にできなくても、できれば今年、皆さんは一人ずつでも責任を負う運動をしなければなりません。

 その次には、統一教会にこの教授が必要かどうかということを鑑定しなさいというのです。教授の必要可否、選出可否というのは何かというと、今後、私たちの大学をつくるとき、「この教授は連れてこなければならない」というにふさわしい教授なのです。皆さんが将来私たちの大学のために、教授を引き抜く立場にあると思わなければなりません。選出する立場に立つのです。

 ですから、皆さんは、周囲にいる少なくとも十名以上の教授たちの名簿をつくって一人ずつ研究し、み言も伝えてみて、あらゆる面でテストしておかなければなりません。そのようにすれば今後、各国、各州の有名な教授を私たちの大学に引き抜いてきて、私たちの大学が有名になるのです。各国から有名な教授を引き抜いてきてこそ有名になるのです。その方法に特別なものはありません。

 四番目に何かというと論説委員としての活用可否です。将来、私たちの国際新聞社をつくるとき、この人たちに論説委員としての能力がどれだけあるのかを知り、活用することを今から準備しなければなりません。そのような責任を皆さんがもたなければなりません。科学者大会を中心として重要人物の選出、長期的紐帯、資金負担をすること、これらが私たちにとって必要な使命なのです。これは大学街とか言論問題を中心として、今から皆さんは、全員この科学者大会に関心をもちなさい。

 ワシントン大会やヤンキー・スタジアム大会、あるいは汝矣島集会のようなものを見れば、それは素晴らしいのですが、大抵一時で過ぎ去るものなのです。先生が死ねば、それはみんな流れていきます。しかし、世界的な大学者たちが集まって、すべての学問を超越して一つの方向に向かうことができる伝統をつくったという事実は、地上世界において永遠に褒めたたえられる材料として残されます。それゆえに、実際に今後、そのような映画の一場面というものは、永遠に貴重な宝物として残されると思うのです。

 そのようなものを映画で見て、その伝統を思い起こすたびに、「レバレンド・ムーンがどのような思想をもって行動し、その思想によってあのような反応が起きた」ということが世界的な動機となり、すべてが蘇生するのです。


《基調演説:科学の調和と絶対価値の探求》

 皆さんは、多年にわたって「絶対的な価値」の問題について討議してこられましたが、今年も「絶対価値の探求」という主題のもとにここに集まってこられました。

 絶対的価値を究明しようとすれば、人間と宇宙万象の存在の始原を明らかにしなければなりません。宇宙の始発が有からか、無からかということが問題になりますが、皆さん御存じのとおり、自然科学も、社会科学も、哲学や宗教も、無の世界から真理を探求するのではなく、有の世界からある原因的存在を探し、そこから始めて、生成された人間を含む森羅万象の存在と運行の原理を見つけだそうというものです。結局、存在の内容を明らかにし、存在物の間を関係づけることによって、すべての存在の理由と価値を探し立てようということなのです。

 物質形成に必要な最小単位を元素とすれば、それは有として規定されています。その元素形成の基本が無であるはずはなく、絶対有から始まったという論理が成立するのです。現代科学は、物質の最小単位である素粒子までも、その根本となるある力によって存在すると見ていますが、その力もやはり有から生じたという結論が出るのです。

 極小から拡大した大宇宙であり、原因から出発した結果だという観点から考えるとき、私たち人間も原因的存在ではなく、あくまでも結果的な存在なので、その原因的な存在が必ずあるということが分かります。無から有が発生したという一部の学者たちの非論理性を是正し、起源的な絶対有から小有、大有に生成、発展したという論理体系を立てるのです。すなわち、この上なく科学的な存在がまず存在し、それが万有の原因となり、その結果である小有から大有までを連結して有機的に作用させているのです。

 主体的存在と対象的存在が作用するところでは、常にある共同利益のために授け受けしながらより大きい存在に発展するのです。この広大無辺な大宇宙は、主体と対象の共同目的体なので、それ自体を保護する宇宙力をもっており、同時に主体と対象が完全に一つとなった存在を保護育成しています。その一方で、主体と対象が一つとなれない存在や、一つになったものを侵害する存在があるとき、これを排斥する作用をするのです。このことのゆえに存在の永続性が可能なのです。このように助ける力を相応作用といい、反対の力を相克作用ということができます。あるいは作用、反作用ということもできます。

 以上のような論理により、ある主体と対象が授受作用によって一つになれば、宇宙的保護圏に入っていくようになるのです。私たちが見る宇宙の中のどのような作用も、第一原因的存在に由来する結果的作用であるため、その中心となる原因的作用体とじての存在があるということは当然の理論です。子女が父母に似るように、結果は原因に似るため、万物を見てその原因的存在を解明できるのです。

 すべての生物の主体と対象が授受作用によって一体化すれば、人間なら人間、植物なら植物は、その原因に似て繁殖するのであり、結局根本に還元されるのです。これらすべてが究極の第一原因に似ているとすれば、その第一原因的存在も主体と対象が完全に一体化した基本形態として、すべての存在に対して主体格をもっているという結論になります。

 今日、進化論や、唯物弁証法、唯心論、唯物論などにより、世界の思想界は矛盾と混乱に陥ってしまっているので、これを再検討し、絶対真理を樹立してこそ絶対的価値の世界の形成が可能です。絶対価値的な存在は永遠、不変、唯一なる存在です。それでは宇宙の中で、永遠、不変、絶対の原理とは何かというと、原因と結果、主体と対象の関係だという結論になります。

 愛の究極的根源は、私たち人間から始まったのではなく絶対不変の原因的主体から始まったのです。それゆえに、その原因的主体を中心とした愛の家庭は、人間社会の理想具現のための愛の家庭から国家、世界へと拡大するのです。そのようにして、愛を完成した統一圏の世界、絶対価値の永遠なる幸福が約束された理想世界は必ず来るのです。


洪順愛大母様独身祝福式(一九七六・一二・二一 〔陰暦一一・一、イースト・ガーデン)

 先生は、母親も父親も伝道したことがありませんし、親戚を伝道したこともありません。それはなぜでしょうか。イエス様が氏族を中心として復帰しなければならなかったのに、それができなかったからです。母と父が責任を果たせなかったため、母と父が責任を果たせなかったことをすべて蕩減してあげたのちに、初めて母と父を伝道できるのです。そうでなければ伝道ができません。お母様のお母さんが今イースト・ガーデンにいらっしゃいます。たった今、私が独身祝福をしてきました。これまでは、近所の人のように、あたかも隣近所の女中のおばあさんのように扱ったのです。

 イエス様が三年路程で終わったのは彼の母親が誤ったからです。しかし、私が民主世界に対して世界史的な使命を果たし、今こそ先生が祝福してあげる時が来たので、祝福してあげたのです。それで「こうこうこのように進みなさい」とすべて指示してあげて祝福をしました。今は先生自身もその方(洪順愛大母様)に対して、この世の母親のようにしてあげることができる、そのような時になりました。そのように蕩減は厳格なのです。

 この世であれば、そのようなことがあり得るでしょうか。それは、一般人には理解できません。お母様のお母さんなのに、なぜあのようにするのかというのです。その方は私さえ見れば恐れ、私さえ見れば相当に気を遣うのです。それはお母様もよく知りません。私が、今話すので分かるのであって、お母様もよく知らなかったのです。なぜ祝福をしてあげないのかというのです。ほかの人たちはみな祝福してあげて、なぜうちのお母さんには祝福をしないのかというのです。「あの洪順愛おばあさんをいつ祝福してあげるのですか」という話を私は何度も聞きました。それでも何も言いませんでした。現在、お母様と結婚してから十六年が過ぎ、二十年近くなります。そして今にしてやっと祝福してあげたのです。

 それゆえに親戚関係は近ければ近いほど責任が重いのです。責任と使命が終わらなくてはなりません。そのような道理があるので、神様は一番愛する人を死の立場に追いやり、苦労させるのです。愛する息子、娘を打ち、自分の側を打って犠牲にしながら、ほかの人を、世の中を救おうとしたのです。ですから、先生もそのようにするのです。同じ道理です。

 お母様と先生が世界的な峠を越える時までは、お母様は、お母様のお母さんに対し、母親扱いできないのです。自分の血族に対して血族扱いできなかったのは、原理的見解がそのようになっているからです。今や外的な立場でみな整えたので、初めて家庭に戻って家庭の面倒を見ることができる時になりました。

 今からは、どのおばあさんよりも良くしてあげなければならないと思っています。今は世界的峠を越えたのです。このアメリカまで来ても、条件に引っ掛かりません。お母様がそのような基準を築いておかなかったら、子供たちがすべて引っ掛かっていました。全部が問題になるのです。復帰歴史はそのように大度なのです。


既成家庭三十五組祝福式(一九七六・一二・二一、ベルベディア修練所)

 先生もアメリカで三年半を標準として活動する公式的な原理路程を歩みました。すべての犠牲を覚悟して、死を覚悟してでも、その期間にその道を行くことができなければならないのです。

 復帰路程には、中心人物が必要であり、それから祭物、条件物が必要であり、期間が必要です。期間は三大条件の中の一つです。それを人間が調整することはできません。絶対的です。それを勝手にできますか。皆さんがこのような観念もっていなければ、原理も知らず、何も知らない人たちです。それはこの世の考え方です。

 ここにいる古い人たちの中で、今回ワシントン大会をして祝福を受ける人たちは、それがこの上なく有り難い事実だということを知らなければなりません。何年待つことが問題ではありません。皆さんが祝福を受けようとすれば、イエス様より優れていなければなりません。本来は十二弟子と七十二門徒の八十四人を全部探し立てたのちに祝福を受けるのが原則なのです。「七年路程で、一ヵ月に一名ずつ伝道しなさい」という話は、それで出てきたのです。本来は個人の蕩減路程の三年半期間があり、祝福されたのちに三年半をして七年路程になることを知らなければなりません。

 先生がこれまで三十六家庭、七十二家庭、百二十家庭、四百三十四家庭、七百七十七家庭、千八百家庭を通して、穴のあいたすべてのものをつなぎ、皆さんの家庭で崩れたすべてのものを整備し、天に通じることができる門を開いておいたために、皆さんがその状態で「祝福を受けに行こう」と言うことができるのです。この驚くべき事実を皆さんは知らなければなりません。

 皆さんのために、皆さんの知らない中で、これまで韓国の先輩家庭を通してこのような基盤を築き、また先生がそのような代表的使命をなし、全体の責任を負い、すべての門を開いておいたのです。各分野で過ちを犯したことをすべて整備して門を開いておいたので、皆さんはその恵沢によってこの場で祝福を受けることができるのです。

 先生を幹に例えれば、その中心の枝のような三十六家庭を通して皆さんがそこにぶら下がっているのです。ですから今、皆さんが祝福の場にいるのです。そうでなければ、絶対に不可能です。本来、既成家庭を祝福してあげるのは、切り捨てる代わりに接ぎ木してあげるのと同じです。そのような意味で、皆さんがどのような立場にいるかを知り、必ず先祖家庭、先輩の家庭を常に尊重視しなければなりません。

 その次に、皆さんが祝福を受けたのちは、アメリカ人であってもアメリカ人ではありません。天の国の子女だということをまず考えなくてはなりません。この国、アメリカまでも私たちの手で救わなければならないと考えなくてはなりません。そのような権威をもたなければなりません。アメリカ人にばかにされ批判される、そのような人、そのような家庭になってはなりません。イギリス人であってもイギリス人ではなく、ドイツ人であってもドイツの民ではありません。これまでは国から、家庭から糾弾を受け、嘲弄されていたとしても、彼らをすべて指導できる、天の選んだメシヤ的家庭として立ったということを考えなければなりません。そのような自覚をもちなさい。

 本来、神様の祝福は、世界の上でするのです。ところが私たちはそうではなく、今教会の中で祝福しています。「私たちには国もない」ということを知らなければなりません。本来、祝福は国を代表して受けるのです。国の峠を越えるところで受ける祝福です。ですから世界の峠を越える祝福の過程が残っているということを知らなければなりません。


日刊紙「ニューズ・ワールド(News World)」創刊(一九七六・一二・三一)

 新聞社をなぜつくったのでしょうか。レバレンド・ムーンのための新聞社ではありません。人類のために、神様の名のために公義の論説ができる新聞社をつくろうとしたのです。ワシントン・ポストと闘い、逆襲しようというのです。

 これまでの言論界が正義の言論界ではなく不正の言論界だったので、私たちは正義の言論界のために立ち上がるのです。言論界が世の中を滅ぼす元凶になっているため、これを正すことができなければ、アメリカを救うことはできません。直接的な問題が引っ掛かっているため、私が手をつけるのです。宗教指導者が新聞社をやって、何をするのでしょうか。共産世界の通信を切ってしまわなければなりません。今、世界の言論機関を共産党がすべて握っています。三分の二を占領しています。

 さあ、このようにして私たちは、東京に新聞社を一つもち、ニューヨークに新聞社を一つもって、それからロンドンには七八年までに新聞社をつくるのです。これは言論人たちの理想であり、夢です。三つの世界的な新聞社をもつということは言論人たちの最高の理想なのです。それはなぜかというと、アジア各国の取材を総合する所が東京であり、南・北米におけるAP、UPIは、その取材総合地がニューヨークであり、欧州全体の取材総台地がロンドンだからです。私たちはその夢を実践するのです。

 さあ、それでは、どのような利点があるのでしょうか。皆さん、百二十ヵ国の宣教部に出掛けた人は、今後みな特派員となり、すべての国の取材源を綿密に取材できるため、将来AP、UPIよりも強力な通信社をつくることができるのです。AP、UPIでは、各国に三名が行き、その国の人々を最低でも何人か使うのですが、私たちは統一教会の食口を中心として専門分野、その国の政治、経済、文化まですべて研究してデータまでもち得る基盤をもっているのです。それができるのは私たちしかいません。

 それと同時に、科学者大会(科学の統一に関する国際会議)を通して、今後有名な学者たちを特派員や国際的な論説委員として、世界の言論機関に組み込むのです。そして、その国の有名な教授と皆さんを中心として、研究分野において組織編成し、その国がなし得ない理想の言論体制をつくるのです。

















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