真の御父母様の生涯路程 6
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第三次七年路程

第四節 一九七八年 公式路程を通しての天国実現

一  一九七八年の出発と摂理的意義
(一九七八一・一、ニューヨーク、マンハッタン・センター)

年頭標語:公式路程を通しての天国実現

 個人において心と体が闘っています。そのため、体の欲するままにすれば天国に行けません。絶対に行けません。個人は家庭を通じ、家庭は氏族を通じ、氏族は民族を通じ、民族は国家を通じ、国家は世界を通じ、世界は天宙を通じなければなりません。天宙を通じてのみ神様の愛の世界に入っていくのです。それは公式になっているのです。ゆえに、公式路程を通しての地上天国実現です。

 今年の統一教会の目標は何ですか。「公式路程を通しての天国実現」です。それは何でしょうか。父母と息子、娘が神様を中心とした一つの心情を備えることです。家庭においてと同様、すべての責任者は母の立場にあるので、責任者はそのような心情的因縁の絆をもたなければなりません。それを中心として雄々しく勇進しなさい。そのように闘っていかなくてはなりません。

 統一教会の信徒たちが韓国でも国家を懸けて闘い、日本でも国家を懸けて闘い、アメリカでも国家を懸けて闘うのは喜んでしているのです。統一教会の信徒以上に誰が国をより愛しましたか。日本ならば日本を誰がより愛しましたか。韓国ならば韓国を誰がより愛しましたか。誰がアメリカをより愛しましたか。それで神様の愛を中心としてタイトルを懸けて厳粛に実践していくのです。

 「公式路程を通しての天国実現」、それが摂理観であり、公式です。カインがアベルを打つ場において、アベルは打たれながらカインを自然屈服させ、弟の立場から兄にならなければなりません。ゆえに、ヤコブが兄を欺いて長子の嗣業を奪う役事はその歴史的な判決のためにありました。ですから、統一教会の文なにがしという人は、キリスト教に対しては弟ですが、打たれながら兄になる道を築いてくるのです。


一九七八年の時

 きょうは、一九六〇年から十八年が過ぎて十元年目を出発する日です。父母の日を中心として十元年目を出発する日です。十八は六数の三倍です。これからの三年間、十元年目から二十一目までのこの三年が最も貴重な時です。二十一年の間にたまった川の水がダムを壊すのです。いくつかの小さなダムを壊して水を流せば、大きなダムはドッと崩れるのです。それを三年の間にしなければなりません。きょうから三年間で最後の決着をつけなければなりません。

 地獄のどん底を爆破するために、自分が熾烈な受難の道に召命されたと思い、それをなすことがいかに幸福で満足なことかを感じなければなりません。そのようにすれば、間違いなく皆さんは残る人になり、歴史に記録される人になり、天の国に記録される人になることでしょう。

 霊界は、「先生は苦労するために生まれた」と思うでしょうか。そうでなければ何のために生まれたと思うでしょうか。神様が見ればどうでしょうか。「苦労するために生まれた」と思われるでしょうか。キリスト教が反対したので、先生は苦労の道を歩んだのです。二千年間のキリスト教の犠牲を二十年間で蕩減しようとしたので苦労したのです。

 それが一九七六年で終わったので、一九七七年から一九八一年の満四年間が短縮されました。もし一九八一年まで蕩減復帰していれば、キリスト教には生きる道がありませんでした。今からでも第三次七年路程が終わる前にやれば、キリスト教は生き返ることができます。そうでなければ生きる道がありません。みな流れていくのです。

 それで、超教派運動をしている李載錫氏を呼び、特別な指示をしました。彼らは怨讐ですが兄の立場にいます。しかし私も皆さんも食べないで、彼らに食べさせてあげるのです。彼らを生かしてあげようとしているのです。

 今統一教会は、世界的な家庭的カナン復帰時代におかれています。ゆえに、荷物を多くつくればつくるほど私たちにとって損害です。ですから第三次七年路程が終わるまでは、家を買わないでください。荷物を大きくしてはいけません。先生もアメリカヘ行って初めて家を買いました。自分の故郷を取り戻したのです。私が家もなしに闘えば神様の威信が立ちません。韓国には私の家がありませんでした。国ができてから家をもたなければなりません。国がないままで家をもてば、いつ盗まれるか分かりません。


二 アメリカ三万名確保と三百六十家庭教会運動

年始めの四十日伝道活動(一九七八・一〇〜二・二〇)

 一月十日から、全国の統一教会の要員を四十日開拓運動にすべて投入しなさい。ニューヨークならばニューヨーク教会で三百六十軒を選定し、そこで四十日伝道に出掛ける時と同じように積極的な活動をしなければなりません。責任者も同様です。責任者もそれぞれ同じ責任をもたなければなりません。今まで先生と約束してもできなかったことがあれば、すべてこの期間にしなさい。

 そして、州の責任者は講義をしなさい。午前に二時間以上、午後に二時間以上、それから夜に二時間以上講義しなければなりません。そのように一日に三回以上講義しなさい。皆さんがそのようにすると同時に、すべての人々にも講義をさせなさい。講義できなければ、訪ねていって本やカセット・テープを配って、そこで聞かせなさい。

 昨年、一九七七年二月二十三日、先生の誕生日の時に新しい時代に入っていくという宣布をしました。その日に合わせ、今年一九七八年一月十日から二月二十三日まで(四十日目が二月二十日です)、四十三日間活動して四十四日目で終了するのです。そのような四十日の特別伝道期間を設定しました。

 今回、日本の巡回師はもちろん、日本の婦人たちにまで「五時間以内に世界宣教本部に来なさい!」と命令し、緊急動員をしました。日本にいる巡回師を緊急動員しました。彼女たちはみな家庭をもって子供を生み、基盤を築いて生活している人たちです。ところが、その妻たちが出動命令によって、一人も漏れることなく、ぱっと飛んでくるのです。


カープの伝道活動

 原理のみ言で人を再創造することほどおもしろいことはありません。目がすべてみ言に集まり、その目がみな一つになって神様を仰ぐようになります。神様がアダムとエバを造ってから「はなはだ良かった」とおっしやったその心を私たちは感じなければなりません。なぜでしょうか。全体が一つになって自分に入ってくるからです。そのような意味で、今回カープ活動をジョー・タリー・チームと松崎チームの東部と西部に分けました。それで、今後はカープ(活動)も、教会(活動)もしなさい。二部制でしなければなりません。

 カープの活動にも行かなければなりませんが、行くためには自分の代わりの学生を必ず一人伝道して教会においてから行きなさい。そのようにして教会で六ヵ月間過ごしたのちに行かせるのです。なぜそのようにするのでしょうか。カープの学生は教会を知りません。教会の壮年やおじいさん、おばあさん、高校生や小学生とのハーモナイズを知りません。みな孤立していて使いものにならなくなるおそれがあります。ですから、教会で伝道して、六ヵ月間教育したのちにカープに送るのです。このような期間によって空白が生じても、それを克服しなければなりません。


三万名確保と家庭教会活動(一九七八・四・一から)

 アメリカが本当に大変なことになっています。カーター大統領になる以前は、一年間で取り扱った共産党関連の事件が全国で二万八千件でしたが、今では一年に六百八十件にしかなりません。それではどうなるのですか。「CIAも解体し、FBIも縮小しよう」となるのです。ゆえに国民運動を起こさなければなりません。

 では、そのような国民運動は誰がするのでしょうか。一九七八年までにこの基盤を築かなければアメリカは滅びるでしょう。ですから先生は、七八年に三万名の要員が必要だと思っています。そのようにすればブレーキを掛けることができます。ですから、国民運動を起こさなければなりません。

 それで、カセットを買い、またテープをつくるのに数十万ドルをかけました。お金があるからするのでしょうか。そうではありません。「三万名を一九七六年から七八年までに確保する」という計画をどのようにして実行するのかというのです。

 「カセット・テープを聞く」という人がいればカセット・テープをあげ、あるいは「原理の本を読む」と言う人がいれば、原理の本をあげなさい。あるいはビデオを持って行って、見せたりしなさい。「ビデオが見たい」と言う人には、講義ができるように準備しておいて見せるのです。ですから、各自がホーム・チャーチ運動をする責任者になるのです。各地域を開拓するためにホーム・チャーチ運動を展開するのです。

 原理の本三十冊、カセット・テープ三十本、ビデオ・テープ三十本、そのように九十家庭に配ることができる物が九十個あります。これを一週間に一度ずつ回覧すれば、四・九=三十六(四×九九二十六)ですから、ちょうど一ヵ月で三百六十家庭に回るのです。そのようにして割り当てられた地域は、一ヵ月間で完全に私たちの物を見たり聞いたりするのです。

 そして、今私がホーム・チャーチのために考えていることとは何かというと、私たちの工場からビリヤード台を一台ずつ原価で購入し、人を呼び集めて遊ばせたり、それから農場に行って馬に乗せたり、ピアノを買って歌を歌ったりすることです。そのような面をすべて連結しなければなりません。多くのお金はかかりません。また、ビリヤード台を兼ねた卓球台もつくるのです。ビリヤード台の上にネットを取り付ければ卓球台になります。それから、鉄棒をつくってバーベルなどの運動器具を何種類かそろえれば、「来るな」と言っても若い者たちが集まってくるのです。

 その町にホーム・チャーチ食口が二十人いれば、清掃運動や落書き消し運動をするのです。短期間ですっかり新しい町にしてしまうのです。二十人いれば、三百六十軒は十分にきれいにすることができます。「ほうきを持って集まるように」と言えば、いち、にっ、さんと三百六十軒がすべてほうきを持って出てくるようになります。そのようになれば、「公園に行きましょう」と言って、さらに拡大するのです。私たちがもっているバス十台くらいを出して、三百六十軒をすべて動員し、公園も掃除し、マンハッタンも掃除するのです。

 三百六十軒のホーム・チャーチの中に、サン・バーストのようなピアノを弾きながら歌もできるチームをつくるのです。町の人たちはラッパを吹いたり、太鼓をたたくのを嫌がりますが、その時には町全体が太鼓をたたいたり踊ったりするのです。三百六十軒すべてが踊ったりするのです。(笑い)それは可能です。

 それからちり紙を私たちがすべて買ってあげるのです。朝は新聞配達をします。それから生産地に行って服を買い、一つのセンターで電話注文を受けてどんどん分けてあげる運動をするのです。

 周藤氏! 三百人を中心としてホーム・チャーチをすぐにしなさい。四月、五月の二ヵ月以内で必ずホーム・チャーチの基盤を築きなさい。六月一日からは三つに分けます。またその時には、テレビセットを六百台準備するつもりです。そして三百六十軒の一区域に一台ずつあげるのです。そのようにして、九月には、ここにいる人たちをすべてその区域に送り出します。自分が責任をもったその区域で生活できる基盤を築かなければなりません。

 そして皆さんが行き、皆さんの代わりの人をニューヨーカー・ホテルに必ず送らなければなりません。そのようにして訓練させるのです。路傍伝道をさせたりして、市街で大運動を展開するのです。清掃運動などの市街を生かす運動を、新しく来た人からまた始めるのです。それで、一千名をどのようにして五千名まで増やすかということを考えています。そのようにすれば、一千のホーム・チャーチが、三千、五千のホーム・チャーチになります。それを来年六月までにつくれば、ニューヨークは完全に解放できる基盤になるでしょう。そのようにして、一つのホーム・チャーチが十人に増えれば、五万人になるという科学的なデータが出てきます。


機動隊再配置活動

 神山氏! 神山氏は、五・一六広場大会、ワシントン大会、マディソン・スクェア・ガーデン大会などのビデオ・セットとモニターを積んだバンで機動隊を編成しなさい。そのようにして十台のバンで機動隊を編成し、父母を集めて講義させなさい。

 いいですか。皆さんが故郷に行き、「世界にない千八百組合同結婚式という素晴らしい結婚式の映画を見せてあげるから来てください」と言えば、友人や近所の親類縁者などがたくさん集まるようになっています。「世界で一番の、一度しかない映画を見せてあげるから来てください」と言えば、みな来るようになっています。なぜでしょうか。もちろん父母もそれに関心をもちますが、とりわけ若い人たち、結婚をしていない人にとっては、それはもっと関心事だからです。(笑い)これはすべて心理的作戦による計画です。

 今回このパサテナ教会に来たのは、機動隊を新たに配置したからです。ボストンからダラスを通ってここに来ました。これからコロンバスを経由していかなければなりません。

 先生は、ここアメリカ大陸に来て、一九七三年に本格的な活動を開始しましたが、その時から機動隊をつくりました。二百十名の機動隊をつくり、全米五十州をすべて巡りながら物議を醸しました。そのような期間を通じて、三年半という期間にマディソン・スクェア・ガーデン大会、ヤンキー・スタジアム大会、ワシントン大会という摂理的な蕩減期間を送りながら力を注いできました。

 今新たに編成された機動隊は、主にアメリカの食口たちです。今はアメリカの青年たちですが、最初に編成された機動隊員は、日本の食口とヨーロッパの食口が主なメンバーでした。アメリカの食口は七十名ぐらいにしかなりませんでした。このような活動を始めたときは、日本から来た食口も、またヨーロッパから来た食口も英語があまりできない中で、皆さんが今責任を負っている一日のゴールを果たさなければならない立場にいたということを知らなければなりません。七十名ずつ三チームに分けて二週間間隔で活動したのです。

 今回、中央はやめておいといて、東部と西部を強化すべきだというのがアメリカに対する先生の作戦です。なぜかというと、ここアメリカの東部で問題が起きれば一遍にヨーロッパに連結し、また西部で問題が起これば一遍にアジアに連結するからです。東部で話題に上ったり問題が起きたりすれば、直接欧州と連結するのです。東部はヨーロッパと最も緊密な連絡のある所です。ヨーロッパの観光客が東部に集中するのを皆さんはよく知っています。

 それでは、東部ではどこを中心的にするのでしょうか。ニューヨークを中心に、ボルティモア、フィラデルフィア、ボストン、ワシントンD・Cの五大地域の都市が重要です。それでは、これをどのように拡張させるかという問題、どのように力を注ぎ、短期間で私たちの影響圏をつくるかということは、とても重要な問題です。

 その次は西部はです。中部はこの二箇所から影響が及べば、どちらにも自然に従っていくようになっています。皆さんが知っているように、既にこのニューヨークでは、四十日伝道期間で三千名の伝道を目標として出発しました。今や全般的な人事措置をしなければなりません。

 ですから、機動隊はモービル・チャーチ(注:移動教会)です。このようにして一人がひと月で一名以上伝道するのです。この基準をどのように突破するのでしょうか。五十州を中心としてこのような活動を行い、その基準を打破できる伝統を立て、全体がその伝統に従ってその方法を平準化させ、発展段階を高めていかなければなりません。それ以外に方法はありません。

 そして機動隊の活動では、十チームのバンを編成しますが、その機動隊の指揮下で散人ずつでも開拓することを許すつもりです。州の教会責任者の指揮下で開拓するのではなく、機動隊の指揮下で定着活動を開始するのです。そのようにしてモービル・チームの精神をもって全員が開拓運動を展開するのです。それでそこに行き、できれば一名から三名までが一緒に開拓するようにするのです。そして、そこで本格的に十人確保運動を推進するのです。


弱小民族協会結成準備

 今年からスペイン系協会をつくります。先生は、昨年周藤健氏に「スペイン系協会をつくりなさい」と言ってすべて話しました。

 次に黒人協会をつくるつもりです。その次にアジア協会をつくります。ここアメリカでの差別を誰が解決しなければなりませんか。白人の皆さんがしなければなりません。今まで先生はその準備をしてきました。それは一九七八年が峠になるだろうと思っています。それで皆さんが知らないうちに南米やヨーロッパに特別措置をしています。先生は、アメリカは捨てても人類は捨てられません。人類を早く救うことができる道を探しているのです。そのことを知らなければなりません。先生はこの国で精誠と責任をすべて果たしました。ですからこの国が責任を果たせなければ、別の国を選びます。

 フランス系はスペイン系と近いのです。ですから、フランスの食口がハーレムに行って祭物になった(一九七八・二、フランス食口のクリスチャン・コスト嬢がニューヨークで殉教した)のも、「これは、私がそのように考えたのでサタンが蕩減条件として要求した」と先生はそのように思っています。その食口が模範的に死んでいったということを思うとき、これからは急速に発展するだろうと思っています。

 今、皆さんは新聞を販売していますが、六〇パーセント以上はスペイン系の人が買っているということを知っていますか。読めないのに買ってくれるのです。(笑い)みなレバレンド・ムーンのファンです。レバレンド・ムーンの絶対的支持者です。自分たちが今まで白人に迫害を受けてきたので、人種差別問題のために買ってくれていると思っています。

 今、アメリカの恩讐は南米です。カナダではなく南米です。フランス系列を中心としたスペイン系と、昔フランク王国系列に属していたすべての民族は、アングロサクソン民族に対して怨讐です。ここで統一教会が中間に立てば、今後私たちは、南米のすべての難しい問題を調和させることができます。

 白人、黒人、スペイン系をどこで、どのように一つにするのでしょうか。み旨のために苦労しながら、最も反対される立場で同じ涙を流す中で一つになるのです。そこで伝統を立てるしかありません。そのようにして三人が手を取り合って泣き、天を仰いで「人類を愛します」と言えば、神様が泣き、霊界が共に涙ぐむようになるのです。霊界で涙する場合は必ず後援を受けます。協助を受けるのです。天はそれを願っています。


三 『おお! 仁川』映画製作(一九七八・五、撮影開始)

『おお! 仁川』映画とマッカーサー将軍

 レバレンド・ムーンが何のためにマッカーサー将軍の映画をつくるのでしょうか。何のためにつくるのか、はっきり知らなければなりません。西欧文明はアジア文明と双子のようなものなので、アジア文明と手をつながなければ、いずれ西欧文明は滅びます。西欧人がいくらアジアが嫌いでも、神様の摂理がこれを連結させようとするところにあるという事実を先生は知っています。それでは、アジアと連結させる運動をすることができる思想や団体や国家がありますか。今は一つもありません。アメリカはすべて手を引こうとしています。すべてけってしまおうとしています。

 ですから、特別な人物でも立てて、一つの民族と国家を動かし、ここで一つの西欧化文明圏に連結できる橋をつくらなければなりません。それでは西欧文明に接続させるべき国はどの国でしょうか。日本と韓国です。

 それでは、日本で救世主の役割を果たした人は誰でしょうか。韓国で救世主の役割を果たした人は誰でしょうか。マッカーサーがそのような責任を果たしました。日本の敗戦ののち、日本が祝福される基盤を築いたのがマッカーサーです。敗戦国にむちを加えるのではなく人格と愛で優待した行為は、今までの歴史上にないことです。その時マッカーサーが日本に莫大な損害賠償を請求していれば、今日の日本はこの世界において、今なお第三国どころか、第五国、第六国の位置にも上がってこられなかったでしょう。

 それからまた、共産圏を中心として南北が決裂したとき、マッカーサー将軍は韓国の防御において、韓国を救ってくれた救世主です。仁川上陸作戦によってソウルを完全に奪還し、マッカーサー将軍が李大統領に政権を委譲しました。「この国をあなたにお返しします」とした事実は、国を救う責任を果たしたということです。

 トルーマンがマッカーサーを現職から退けた行為は間違いでした。情勢を見切れなかったのです。それにより民主世界は数十年間の被害を被りました。ヨーロッパがすべて共産主義の影響圏内に入っていき、南米がすべて共産主義の影響圏に入っていったのは、すべてトルーマン大統領の決定的失策によるものだということを私たちは宣布しなければなりません。

 トルーマンがマッカーサーの話を聞いていればよかったのです。その時はソ連に原子爆弾もない時です。共産圏を制圧して一つにすることができる良い機会と、自由環境をつくって世界を地上天国にすることができる機会を喪失してしまったのです。そのようになっていれば、今日の中共のような存在はなかったはずです。中共を中心としてソビエトのハバロフスクやシベリア圏までも影響を及ぼし得るアメリカの版図になっていたことでしょう。マッカーサーを切ったのはトルーマンの失策です。そのことをアメリカの青年は正しく知り、マッカーサーを英雄視し、「あの時代における我が国の産んだ英雄として推戴しなければならない」という運動を起こさなければなりません。

 見てみなさい。今、世界の世論調査を見れば、どのようになっているかというと、八〇パーセントの人が韓国が北侵したと思っています。世界の八〇パーセントがそのように思っています。アメリカの若い人たちがそのように思っています。日本でもそのように思っています。全世界の八〇パーセントがそのように思っているのです。

 そのようになれば、民主斯界の面目はどのようになりますか。「アメリカ帝国主義の侵犯だ、韓国動乱もすべてアメリカが起こした」と絶えず言い続け、「すべての戦争、現在起きているすべての暴動もアメリカが起こした」と言っているのです。共産党の手法がそのようなものであることを知っていますか。世界はそのことを知らずにいます。ですから、この映画をつくることによってソ連や中共や北朝鮮の大使館が、どれだけ苦痛を受けるか分かりません。


製作準備と撮影開始

 今回、私は日本を旅行しながら東宝映画会社の社長に会いました。会ってそれについて、全般的な討論をしました。「これこれこのようにして、アジアに後後会をつくりなさい。アジアの英雄をつくることができるように準備し、映画が売れるように宣伝する基盤を築いておきなさい」と指示しました。

 私が直接会社に出向いて仕事をすることができないので、行ったり来たりしながら、誰が何をして、どのような手順でどのように推進すべきかということをすべてコーチしなければなりません。韓国から男女共に代表となる俳優を決定し、アメリカでも「誰々がしなさい」としっかり決定しておきました。

 それで、現在韓国において国軍を動員するためには文化公報部(注:文化・芸術・公報・放送などを管轄する中央行政機関)から、文教部(注:日本の文部省に当たる)、そして国防部まで、すべての決裁を受けなければなりません。既に決裁をすべて受けました。約十万名が動員できるように韓国軍からも決裁を受けました。そして今回、アメリカ国務省からも決裁が出ました。監督も決定し、シナリオも既にできあがりました。既に校正も四次まで終わりました。監督とシナリオ作家、そして彼らが使うものすべての契約が既に終わり、支払いもすべて済ませました。

 結局は石井氏が英雄になりました。「映画も知らないやつがハリウッドに来て、大きな爆弾を投げている」と言われたのです。「金も全くもっていない者が大きな声を張り上げている」と後ろ指をさされたりしたのです。しかし、今では信じるようになりました。背後に私がいることを知ったのです。(笑い)

 今後の先生の計画とは何かというと、ハリウッドにいるすべての映画俳優、金で堕落した者たちをすべてつかんで青年運動をさせることです。「この死にゆくアメリカを生かすために青年運動を行うので、君たちがお金を出しなさい! 若い人々のために君たちが基金を集めなさい!」と言うのです。「今後青年運動をするときには、君たちが理事会をつくり、組織をつくらなければならない」と言いました。税金の七〇パーセント、八〇パーセントを回して寄付することができる基盤をつくろうと思っています。

 任導淳氏を使うことにどうのこうのという話も聞こえてきています。しかし賭けをするのです。統一教会の財産をすべて使っても、一本の映画の半分にもなりません。会社のすべてを投入しても、映画の半分の金額にしかなりません。工場をすべて売り払っても映画の半分の値段にもなりません。

 宗教指導者が「おお! 仁川」という映画をつくって何をしようというのですか。これから、それを宣伝し、会社をつくって軌道に乗せて所期の目的を達成しようとすれば、三千五百万ドルの現金を投入しなければなりません。それ以上かかるかもしれません。

 俳優は二十五ヵ国から四百名を集めて使いました。なぜでしょうか。韓国動乱の時、十六ヵ国の兵隊が来たので、その兵隊をすべて準備しようとすればそのようにしなくてはならないのです。それで石井氏がそれらの国に行って募集したのです。そのようにして準備し、言葉もできないまま二十五ヵ国の人々を連れて回ったのです。おしです。(笑い)

 お金を稼ぐためにそれをするのですか。石井氏がお金をもうけようとしてしたのですか。そうであったとすれば、既に逃げだしていたはずです。先生が教えるものは、神様のみ旨と自由世界の愛のために行動することです。このみ旨のためには、ハリウッドで今までつくられたいかなる映画よりも多くのお金をかけたとしても、私はするのです。これは神様のみ名により神様とアメリカと自由世界のために絶対的に必要なものなのでするのです。

 このような伝統に従って行動するので、私は何をしても神様と人類の前に讒訴を受けません。統一信徒たちにも讒訴を受けません。良心の呵責も受けないのです。もし赤字が出て元手が一銭も取れなくても、惜しくはありません。ハリウッドに思想の基準を立てるのだと決心したので、私が死んだのちであってもやらなければなりません。

 それで何をするのでしょうか。将来、ハリウッドにムーニーの世界的な大学をつくるのです。ここは淪落の巣窟であり、麻薬の巣窟であり、フリー・セックスの巣窟ですが、この地に、世界中の人々が夢中になっているのです。ですからそのままにしておいてはいけません。

 皆さんを苦労させても私は良心の呵責を受けません。アベルが行く伝統の道を正しく立てるためなので、皆さんは従っていかなければならないのです。


四 アメリカ国会ロナルド・フレーザー小委員会

 アメリカ下院の国際関係小委員会(委員長:ロナルド・フレーザー委員)は、韓米関係聴聞会を開催し、朴普煕宣教師を七八年三月二三日と四月十一日、そして四月二十日と六月二十日の合計四回にわたり証言台に呼んだ。フレーザー委員は、統一教会の聴聞会を通じて、「コリア・ゲートの実情を暴露する」と言ったが、結局、自身が上院議員選挙で落選の苦杯を飲む不運に遭った。

攻勢時代とフレーザーとの闘い

 先生が世界復帰摂理に責任を負い、初めて公席に現れて大衆講演をしたのはアメリカからです。韓国では一回もしませんでした。私が大衆の中に出ていけば、必ず反対を受けるようになっています。それで一九七四年までが第二次路程期間ですが、一九七三年から世界へ行くことができる基盤を準備しました。一年先駆けて準備をしたのです。ですから期間が重複しているのです。第二次七年路程を完結すると同時に、一九七五年から第三次七年路程を出発する準備をしました。

 本来は一九七七年までの三年と考えていました。それを繰り上げて、ヤンキー・スタジアム大会、ワシントン大会を一九七六年にすべて済ませてしまったのです。それを考えると、ヤンキー・スタジアム大会の時、雨が降ったことなど、すべてのことが本当に良かったのです。そうでなければ、一年延長して一九七七年にしていたはずです。ヤンキー・スタジアム大会は死んでから復活した大会なのです。その時からを第三次七年路程として、先生は本格的な闘いに入っていきました。

 それで第三次七年路程を繰り上げ、アメリカ政府を中心として三年間闘うのです。またここに共産党が介入してきて闘うのです。これは、摂理的に見ると本当に良いことです。民主世界が一つになったのちに共産党が出てこなければなりませんが、前もって今出てきて闘うのは、神様が復帰摂理を短縮させるためにした作戦なのです。

 ワシントン大会を中心として、アメリカ政府、国務省、司法省すべてが反対しました。世界がワーッと反対し、レバレンド・ムーンの追放運動が起きました。世界中が反対しました。宣教師を世界に送ってから二年目です。二年目になるときに完全にぶつかることができるように、全世界の反対にしっかり対抗できるようにしたのです。このようにして全世界から総攻撃を受ける中で、ワシントン大会を中心として角の突き合いをしたのです。ここで個人、家庭、氏族、民族、国家、世界的な蕩減条件を中心として、完全に清算して越えていったのです。統一教会ができて以来、全世界とサタンが統一教会を排除しようとした最後の戦争でした。

 ワシントン大会の会場へ出ていく時は悲惨でした。死刑囚が死刑場に出ていくほうがもっと易しいのです。ところがそれが成功裏になされました。神様の御加護があって夢のようなことが起きたのです。地獄から復活しました。ですからワシントン当局も手を付けることができませんでした。市民と少数民族系統を通じて、いつの間にかレバレンド・ムーンがこのような基盤を築いたので手出しすることができなかったのです。それで彼らは延長作戦をしたのです。そこで「レバレンド・ムーンを世界的に徹底的に締め上げて首を切らなければならない」と考えたのです。それを代表的にしたのがフレーザー議員です。そこに共産党とユダヤ人とキリスト教とアメリカ政府が協力して攻撃しました。

 それにより新たな時代、新たな次元の摂理的時代に入っていくと発表したのが一九七七年二月二十三日です。いつの時代もカインがアベルを攻撃してきました。アベルは常に保守的で、カインは常に攻勢的だったのです。それが逆になったのです。ですからその時「フレーザー議員を打ちなさい!」と私のほうが攻撃できるのです。カーターが私たちを打つことにより、守勢の私たちが攻勢に変わりました。逆になったのです。今までは法廷というものはサタンの利用物でしたが、これからは神様が利用できる時になっていきます。それでフレーザー議員を告訴し、ニューヨーク・タイムズを告訴する事件が起きました。日本でも告訴しなさい! 韓国でも告訴しなさい! 韓国でも反対する連中を告訴しなさい。新しい時代になったのです。今からはそのような時代に入っていくのです。


フレーザーの国際関係小委員会聴聞会
(一九七八・三・二二〜六・二二、朴普煕宣教師が四次の証言)


 レバレンド・ムーンは独りです。韓国までアメリカの影響を受けて、内的には先生を支持するのですが、外的には支持することができない立場にあります。さらにカーター政権がコリア・ゲートとか何とかいって、フレーザー議員を先頭に立て、朴ドンソン事件によって統一教会をたたきつぶそうとしたのです。その韓国の問題とレバレンド・ムーンの問題が米国会からアメリカ全体の問題として登場するようになりました。このようなことを見れば、これは世界史的な問題です。ゆえに、神様の摂理史的な立場から、韓国と統一教会が共に打たれる立場にあるので、一つにならざるを得ません。

 それで、フレーザー議員に対して統一教会のミスター朴が代表して闘うのですが、韓国の国民が全神経を集中して「統一教会頑張れ、頑張れ」と言っているのです。(拍手)アメリカが反対することにより、韓国と統一教会が一つになったことを知らなければなりません。

 先日、朴ドンソン事件が起きたので、統一教会がKCIAの手先だといって、最近は統一教会の調査で大騒ぎしています。しかし、いくらそのように思っても、何の証拠もありません。それはどれほど素晴らしい作戦でしょう。億千万回殴り、足が折れるほどにありとあらゆるまねをしたのですが、それは結局、一朝にして水泡に帰すのです。レバレンド・ムーンはただ鼻で笑うだけです。

 考えてみてください。一九七六年に韓国政府の大使館が使った費用は二十万ドルです。私たちが使ったのは二千五百万ドルです。韓国政府が大使館を差し置いて、レバレンド・ムーン個人に二千五百万ドルというお金を出してくれるでしょうか。そのような証拠があるでしょうか。私たちが一ヵ月間で使うお金を韓国大使館では二年間かけて使っているのです。(笑い)ですから、アメリカCIAの責任者たちがどれだけ鼻で笑うことでしょう。また韓国のKCIAの責任者たちがどれだけ鼻で笑うことでしょう。私も鼻で笑い、統一教会の責任者たちも鼻で笑うのです。

「お前、東洋人がどれほどすごいのか、また統一教会の文なにがしがどれほどしつこくて怖い人かを知らないようだな。よりによって、そのような大変な人と面と向かって闘おうとしているのか、こいつめ!」(笑い)と言ったのですが、結局は言うことを聞かずに、ただのぼろ切れになり、崖から転がり落ちたようにこなごなになったのです。「こいつ、尻の穴を突っつけば、もっと汚いものが出てくるかもしれない」と言ったのです。

 今日のアメリカのような所でフレーザー議員と闘うとき、先生がまごまごして「後退だ。ああ、世界を支配している国とどうしてぶつかることができようか」と言って小心者のようにしていれば、神様のみ旨を成すことはできません。完全に消されてしまいます。ゴリアテと戦ったダビデのように、すべてを恐れずに真っ向からたたくのです。飛んでいく砲弾のように、飛んでいく矢のように、心臓を突き抜いていくという決意で、「お前をぶち抜いてやる」というような闘いをしました。ですから、アメリカがぶち抜かれたのです。

 世界人類を滅ぼそうとする親王、サタンの親玉であるお前たちが先に打ったので、正当防衛として打つのだというのです。それを知らなければなりません。ですからアメリカの朝野が私たちを見て、「狂った者たちだ」と言いました。誰が狂っているのですか。私ではなく、アメリカ国民が狂っているのではありませんか。彼らは「ソ連も恐れ、世界中が恐れているアメリカから、文なにがしと統一教会が今踏みつけられて死のうとしている」と言うのです。それに対して私は「こいつ、お前たちはこの世を基準にして動いているが、私は神様のために闘っているのだ。誰が死ぬか見てみようではないか」と言ったのです。そのような時は強く雄々しくあれというのです。命令に一致して、強く雄々しくあれというのです。

 ですから、私たちは神様のみ名によって進んでいくのです。「お前たちはアメリカの名で進んでいきなさい。私たちは神様と天宙の名で進んでいくのだ」と言うのです。霊界と全体が一つになって闘ったのです。それは本当におもしろかったのです。三次戦、四次戦までして、四次戦で彼らが逃げ出したのです。


フレーザーの上院議員選挙予選落選(一九七八・九・一三)

 フレーザー議員との闘いは間違いなく原理数の闘いです。私は五月十三日にイギリスに行ったのですが、九月十三日が百二十日になる日です。その日が何の日かというとフレーザーが審判を受ける日です。彼は六月六日に私への攻撃を始めました。サタン数が六数でしょう。

 今回、フレーザー議員が選挙で負けたのはレバレンド・ムーンと闘ったからだということを世間はみな知っています。新聞四ページにわたって記事を書いたのは世界の歴史上で記録でしょう。それは言論界の最後の攻勢だと思っています。「フレーザー、勝て勝て」と喜んでいた共産党、ワシントン・ポスト、何々新聞など、すべて一遍にさっと消してしまいました。首をへし折ってあげたのです。(笑い)どうすればあのようにはらはらと落ちるのでしょうか。彼らは最後の闘いで敗れたのです。ヤコブが天使と闘うとき、天使をつかんで放さなかったのですが、天使は勝てそうもないので、もものつがいを外したのですが、それでもヤコブは放しませんでした。それで、祝福をしてあげました。そのような闘いをしたのです。

 今回、レバレンド・ムーンと統一教会さえ反対しなければ、彼は既に上院議員になっていて、大統領の夢も十分にもつことができる人なのです。金城鉄壁の基盤をもっているのです。カーター大統領が推し、モンデール副大統領が推し、ミネソタ州のすべての言論が推し、民主党全体が推して一〇〇パーセント当選できる環境があったのです。

 それなのにどうして彼が負けたのでしょうか。西欧式にしたのですが、負けました。夕方には勝っていたのですが、朝になると負けていたのです。(笑い) いずれにしろ絶対勝つようになっていたのに、あっという間に負けたのです。狐に化かされたように負けました。二千七百票で負けたのですから、満天下が「それは統一教会に反対したから負けたのだ」ということを認めるのです。子供たちまでも認めるのです。

 サタンを屈服させなければなりません。アメリカを愛する以上に神様を愛するという立場でこれを帰結させてこそ、初めて世界史的な審判過程をなすことができます。そのような歩みをしたのです。今はどのような時代でしょうか。昔イエス様が来られたその時代とは異なるのです。イエス様が来られた時代とは異なる世界的な基準を立てました。アメリカと韓国は、昔のローマとイスラエルの関係と全く同じです。韓国は文化的な属国です。すべての面で属国と同じです。

 先生がアメリカに行って全国を席巻してしまったのが何かというと、ローマの属国であるユダヤの国に生まれたイエス様がローマに行き、ローマを相続したことと同じです。ローマと闘って、イエス様の弟子がみな犠牲になったでしょう? 本来は犠牲になってはなりません。そこで勝利しなければならないのです。世界を代表した国家を懸けて闘って勝たなければならないのです。そして今、そのようになったので、これから統一教会では、すべての闘争の時代が過ぎ去っていくのです。

 朴普煕氏はフレーザーと闘うとき、「やあ、大変だ。駄目だったら大変だ」と言っていたのです。先生はその胸中がよく分かります。イギリスにいるとき、ワシントンから先生のところに報告をしてくるのですが、「三十分後に最終的な決定が出ます」と言って、約四十分が過ぎたのちに報告の電話をかけてきたのですが、受話器をもつや否や「万歳」と叫ぶのです。(笑い)

 朴普煕氏の報告がそうだったのです。フレーザーに勝ってうれしくて、電話で「先生、マンセー」と叫ぶので「こら、口を閉じなさい」と言いました。天が罰を与えた者をむち打つ者は、後世にその後孫が罰を受けるということを私は知っているのです。「こら、口を閉じなさい。落ちつきなさい。かわいそうではないか。そのようなことを言えば、フレーザーの後孫とお前の後孫が怨讐になるのだ。レバレンド・ムーンとお前の後孫が、彼の後孫と怨讐になるのだ。その後孫に何の罪があるのか。我々はその後孫を救ってあげなければならないだろう」ということも言いました。

 負けた人は弱者ですが、天は弱者を打つことができません。「弱者を保護してあげるのが天が行く道なので、どうか統一教会はフレーザーに勝ったからといって、喜びすぎて、通りに出て踊ったり、誇ったりはしないでください」と言いました。(笑い、拍手)それはフレーサーにも勝つと同時に、フレーザーの後孫にも勝つことです。


フレーザー敗北の根本原因

 フレーザー議員は去る九月十三日、民主党の予選でついに落選してしまいました。人間的に見れば、彼は大変かわいそうな人です。私は「怨讐であっても愛さなければならないので、彼のために祈祷しなさい」と信徒たちに働きかけました。今回、彼にとって負けられない闘いで敗れました。その理由は何でしょうか。彼は天意に背くことによって敗れたのです。聖賢の言葉に「天に順ずる者は存続し、天に逆らう者は亡びる(順天者存逆天者亡)」とあります。いわば彼は、今回神様の審判を受けたのです。

 韓国を第二のベトナムにしようとする彼の努力は、韓国を通して天の大きな摂理を成そうとされている神様のみ旨とは正反対の努力でした。このような神様の摂理を知ってみれば、韓国は重要な国だったのです。今後韓国は世界が共産化されるのを防ぐために決定的な役割を果たすべき国です。神様は、共産主義の究極的目標である世界制覇を許すことができません。これは神様御自身の敗亡を意味するからです。そして、この歴史的な有神論と無神論の二つの理念の最後の対決で、韓国は神様の選手として選ばれたのです。

 ですから、韓国を破壊しようとするフレーザー議員の陰謀は、到底許すことのできない行為でした。私は、神様の審判が彼に下されるだろうということをはっきり予知できました。彼は「逆天者」の立場に立っていたので、たとえその威勢が一時はすさまじいものであったとしても、彼の末路は悲惨だということが分かっていました。誰も天理に背いては生き残る者はいません。それゆえ、今回フレーザー議員の敗北は、神様の審判だと言わざるを得ません。

 私一人死ぬことが問題ではありません。アメリカが滅びるのも問題ではありません。しかし、自由世界が滅びることに誰が責任をもつのですか。さらには、神様の摂理が破綻することに対する責任を誰がもつのですか。君たちがもつことはできないではありませんか。しかし、私は、自由世界の運命と神様の摂理の破綻を防御する努力をしているのです。神様は誰の味方になりますか。私の味方になるのです。ゆえに、困難な法廷闘争に対しても強く雄々しく押し進んでいくのです。

 私一人を捕まえて殺そうと、米国会から国務省全体が動員されて総射撃してくるのです。しかし総射撃を受ければ、打たれて落ちていくのではなく上がっていくのです。神様が危ないのでもち上げてくれるのです。国会で共産党の旗手フレーザーが騒動を起こして滅びましたが、アメリカでは大きな役事が起きました。訳もなくフレーザーが滅びたのではありません。それを知らなければなりません。自由主義的色彩を帯びていたすべての系統が影をひそめてしまいました。それによって新たな保守的な若者層が勢力を得るという新しい一つの交差点をつくったのです。


五 イギリス巡回と攻勢的活動(一九七八・五・言下九・二回

最高の峠を越える百二十日の期間(一九七八・五・一三〜九・一三)

 今回、アメリカを中心としてフレーザー委員会で私たちは闘いました。また、日本を中心として共産党と闘っています。今、統一教会と日本共産党が大々的に闘っているのです。韓国でも日本でもアメリカでも共産党と闘っているのです。アメリカのフレーザー議員は共産党です。

 今、私はイギリスに来て仕事をしていますが、イギリスは補助国です。イギリスはソ連と先に近くなりました。中共も最初に公認しました。中国の選手も自由世界の中でイギリスに最初に行ったではありませんか。しかし今はソ連に対して反対すべき時になりました。イギリスは下降し、悔い改めるべき機会が来たのです。それで、先生は今この時に現れてイギリスを転換しようと思っているのです。

 アメリカの若者は、昔のイギリス統治時代の誰よりも、イギリスを愛することができる歩みをしなさい。そのようにすればすべて連結されます。アメリカの独立以前、イギリスの支配下にあったアメリカで生きたいかなる愛国者よりもイギリスを愛さなければなりません。そのようにすればイギリスはアメリカについていこうというのです。そして、「アメリカとイギリスは一つだ」と言わなければなりません。そのようにしてこそアメリカもイギリスも生きるのです。ソ連が攻撃するときに一つになれば生き、一つにならなければ滅びます。アメリカの協力なくしてイギリスは生きることができますか。

 それで、今回責任者を決めるのが二回日になります。一回目はヨーロッパの人々を混ぜましたが、今回はすべてアメリカの人々です。ヨーロッパとアメリカが一つにならなければならないので、アメリカの人々をすべて責任者として立てました。

 そして、今回の巡回師は、韓国人が入り、日本人が入り、そしてアメリカ人が入りました。三つの国の人が立ったのです。巡回師の総責任者は韓国の金元弼氏です。イギリスの責任者はデニス氏です。そして、その頂上に私が入ります。そのようにして発展するのです。今年から本格的にホーム・チャーチ・システムに入っていくのです。皆さんもこれからホーム・チャーチ運動のためにロンドンに来て、そのようにすることがすべて条件です。

 皆さんがこのイギリスで責任を果たしてからアメリカに戻れば、アメリカが先生を冷遇したことに対しても自然に蕩減条件を立てることができます。皆さんが先生を迎えに来たということになるのです。「先生、ヨーロッパ人の過ちをすべて蕩減してあげ、アメリカ人の過ちも蕩減してあげます。許してあげて戻りましょう」ということです。

 皆さんは、先生が韓国に帰るとき、勝利して見送りをしなければなりません。それがどのくらいになるかというと、百二十日です。百二十日間作戦をしようというのです。五月十三日から九月十三日までが最高の峠です。なぜでしょうか。ワシントン大会をした日が一九七六年九月十八日です。その時から満二年になるからです。歴史に二度とない日です。二年が過ぎれば越えていくと思っています。そして三年さえ過ぎれば良いのです。それでは、今の時がいかなる時でしょうか。最高の激戦時代であることを知らなければなりません。

 それで、私たちは栄光の出征をするのです。まだこの出征の勝敗は決定していません。今まで虐待され、悔しかったすべての恨みを解くことができる環境になってきています。それで、イギリスではこれを刈り取ることができる大勝利を収めなければならないと思っています。アメリカで役事を出発するとき、私がすべて先頭に立って引っ張っていきました。しかし、ここではできれば皆さんを先頭に立てようと思っています。皆さんには迫害がないのです。

 ここにいる神学生は九月十三日ごろには帰るでしょう。ですから、その間に三人から六人ずつ伝道して行きなさい。皆さんは出征してきたのです。アメリカから飛んできました。それでは、勝者になろうとすれば、どのようにしなければならないのでしょうか。命を懸けて闘わなければなりません。戦闘が熾烈であればあるほど、勝利の栄光は大きいのです。

 では、何ヵ国になるか国を数えてみましょう。四十ヵ国ですね。(拍手)四十ヵ国には意味があります。先生は、四十ヵ国を中心として百二十箇所の聖地を策定しましたが、それはすべて数が合っているのです。さあ、もう出征しました。これからは闘いです。

 今回私はロンドンに滞在しながら、神学大学を卒業した百五十名の者たちにスパイ命令を下しました。「君たち、鉄のカーテンであるソ連の衛星国家にスパイとして行きなさい。行きますか、行きませんか」と言って訓練をしました。行くや否やその日の夕方にみな追い出しました。「出ていきなさい! 街に出ていって数日内でそこに定着しなさい」と言いました。戻ってくることはできません。一週間でみな定着しました。それを見れば、統一教会人は本当に恐ろしい者たちです。


攻勢的なイギリスでの活動

 民主世界と対決する時は過ぎ去り、残されたのは民主世界の個々の国との闘いです。世界的闘いは既に過ぎ去り、国家的闘いだけが残っているのです。そして、その国家的闘いも世界的患難時代、世界的迫害時代を乗り越えることによって、国家時代圏内での迫害時代は過ぎ去りました。それゆえに、今回イギリスに行って闘いました。裁判にかけて、内務省を激しく攻撃しました。お前たちはなぜ人間扱いをしないのかというのです。有名な弁護士を使ってぐうの音も出ないほど激しく攻撃しました。それをしておかなければ、私がヨーロッパを行き来するときに常にくだらないうわさが立つのです。それで妥協しなかったのです。このような時代が到来したことを知らなければなりません。

 今日、世界的な思潮に対してどのような主体的な内容をもっていくかということについて韓国自体が苦悩しているのと同様、統一教会も今は国家的次元を超えて世界的次元の時代へと超えていく時が来ました。なぜでしょうか。霊肉を中心とした国家的蕩減時代は既に過ぎ去っているからです。先生が勝利の基盤を築いたので、皆さんが今国家を越えて世界的蕩減路程に行ったとしても皆さんの迫害時代は既に過ぎ去っているのです。

 今回私がイギリスに行く前後一週間を中心として熾烈な闘争をしました。しかし、そのあとからは、内務省と闘って完全にひっくり返り、国会議員が統一教会に謝り、一晩でイギリスの世論が変わりました。それで、「罪のない統一教会をいたずらに無視したのは共産党だ」ということになったのです。それで今回、十チームのブラスバンドをつくり、「吹きまくりなさい!」と言いました。それが最も宣伝効果があるのです。食事の時以外は、二十四時間ただひたすらドンチャン、ドンチャンとやりながら通りをくまなく巡っていくのです。ドンチャンすれば「あれは何だろう?」となり、「レバレンド・ムーンを中心とする国際機動隊だろう」となるのです。知らない人がいないようにたたきまくったのです。それで有名になりました。反対する時代は過ぎ去ったのです。

 もし今イギリスが動けば、イギリスはイギリス連邦でしょう。イギリス連邦とは何かというと二十九ヵ国の植民地からなるコモンウェルス(注:連邦)ですが、その二十九ヵ国の基盤が今でも生きているのです。ここで旗さえ掲げれば、カナダやオーストラリアやニュージーランド、シンガポールなど、イギリス連邦のどこへ行ってもそのまますべて無事通過になるのです。


イギリスの歓迎と今後の進路

 今回、ポロズラという国会議員が、統一教会に完全に屈服しました。レバレンド・ムーンが闘っていたものは裁判にかけてすべて屈服させました。イギリス全体が完全にひっくり返りました。「統一教会が悪いと思ったら、統一教会が一番良い!」となったのです。統一教会の人と会ってみれば、それで十分です。それで、ロンドン市が問題となり、三代の市長が来て「研究しなければならない」と言って原理の勉強をしています。話題になっているのです。

 今回イギリス内務省との問題が生じた時も、教授たちが手紙を書いてレバレンド・ムーンを支持し保護したのです。このイギリスの地において、それは簡単なことですか? 目に見えないそのような世界的基盤が築かれたのです。

 今回、ヨーロッパに滞在しながら、ドイツとイギリスを結びつけ、アメリカと日本を結んで世界的な計画もしているのです。イギリスを生かしドイツを生かさなければ、今後行く道がありません。レバレンド・ムーンの言うことを聞けば生きるのです。ですから、今やそれだけレバレンド・ムーンが有名になったのです。ただ有名になったのではありません。それだけの基盤をもっているのです。

 アメリカ人が反対する統一教会のレバレンド・ムーンをイギリス人が歓迎したという事実、統一教会の群れを歓迎したという事実は、アメリカ人よりもイギリス人のほうが良いということです。ですからアベルの立場が逆になりました。アメリカ人はレバレンド・ムーンを歓迎しませんでしたが、イギリス人は歓迎したのです。ゆえに、これは自由世界に、また全世界にとって良いことです。

 それでは、これからイギリスはどのようになるのでしょうか。既に先生は、次のように結論づけています。すなわち、イギリス国民として世界の数多くのイギリス連邦国家に対し、昔犠牲にした何十倍も喜んで犠牲になろうという思想をもたずしては世界へと発展する道はないだろうと思っています。

 それではどのようにすべきでしょうか。どのような道を歩むべきでしょうか。かつては一番上から「お前たち!」と言って命令したのですが、今は一番下に行って僕の生活をしなければなりません。僕の生活をして主人の資格を取り戻す運動をしない限りは、世界に再び進み出ることができるイギリス、第二のイギリスはないはずです。

 私がイギリスをたつ日ももう遠くはありませんが、イギリスをたつときに、イギリス国民の前で何を語ってあげ、イギリスの若者の前に何を残してあげるのでしょうか。この思想を残してあげたいのです。そのようにすれば、イギリスは今後、レバレンド・ムーンという人が来たということが歴史における一つの転換をする助けになったという結論が立つと思うのです。

 新しい時代は何が違うのでしょうか。今まで霊界にはグループを中心とした群がありました。それをすべて壊すのです。それで韓国に帰ってきました。ところで、イギリスとアメリカは相対的関係です。そのようなアメリカとイギリスの基盤を連結させて世界的な霊界統一をするのです。すべての霊界の群を完全に突き崩すのです。そして完全に解放するのです。


六 株式会社一和脱税容疑事件

創業の動機と脱税容疑事件(一九七七・一・二一、十名拘束→三・五起訴→四・一二、
一次公判→一九七八・五・三〇、無罪言い渡し)

 自分の家を買うとき以上の精誠をもって神様が臨在できる家を買います。先生もアメリカに行くまでは家がなかったことを知っているでしょう? 学校の本部を建てる土地を買い、後世のための世界的大学を建てるために人知れず準備したのです。ところが統一教会の幹部たちは「やれやれ、先生はお金があるとどこに使うか分からない。フー!」と言いました。しかし私がそのように出資したことを今になって有り難く思っているのです。

 ですから私は工場をもっていますが、それはすべて天のものとだ思っています。一和工場には大韓民国のあらゆる人が出入りしました。あざ笑う人も多いでしょう? その人たちが出ていくときは、災いがかえって福になるということを知らなければなりません。

 一和事件でもそうです。災いが福になっただけではありません。民主世界のすべての事件もそうです。福になっただけではなく、レバレンド・ムーンが有名になったでしょう? 私がどこへ行って叫んでも、町の犬がほえないぐらい有名になりました。

 私が現政府に反対しようと思えば反対する材料はいくらでもあります。しかし、それは神様が望まれる道ではありません。大韓民国の将来がすべてふさがってしまうのです。今まで大韓民国を中心として世界的な道を築こうとしてきたのです。ですから、やりきれなく悔しいことがあっても我慢しなさい! 一和事件なども、その報告を聞いて血が煮えたぎるような事実がたくさんあります。普通の人であれば刀を抜いてありとあらゆることをしたかもしれませんが、私はしませんでした。一和や統一教会が問題ではありません。今後大韓民国が世界へと進んでいく道をどのように立て直していくのかということが問題なのです。


悲惨な幹部たちの生活状態

 この乞食の群れ! なぜ大乞食の群れにしたのでしょうか。大乞食の群れですからついてくる人がいません。ですから安全地帯です。統一教会が行くところはすべて臭いがします。統一教会の大部分は市街のどぶがあって臭いのする三角地帯にあります。ですから、統一教会は探しやすいのです。私はそのように思います。そこにはサタンも来たがりません。(笑い)

 私たち統一教会は献金しようとしても献金するお金がありません。(笑い)麦飯の塊しかありません。いくら私が様々な問題を抱えていようとも、何をしたとしても、社会が統一教会を訴える道理がありません。刑事が調査に来れば、かえって自分の昼食を食べるお金を全部出して帰らなければなりません。それなのに、何が不正腐敗ですか。

 先日の一和事件では、七十二億を脱税したといって調査を受けました。ところが、その調査官たちの話では「統一教会の幹部の家に行ってみると、あまりに悲惨だった」というのです。ほかの会社の取締役の家に行けば、この世にうらやむものはないというほどに飾って暮らしているのに、統一教会の幹部の家には何もなく、唯一あるのが文総裁の写真だったというのです。冬になっているのに火もつけずに冷たい部屋にいたというのです。それは、誇らしいことです。(拍手)

 そのような意味で、文総裁を指摘して「うちの先生は間違っている」と抗議する者を見たことがありません。私の前に出てくると、あれはどの悲惨な暮らしをしながらも、まだまだ足りないといって恥ずかしく思うのです。そのように生きてきた統一教会の人には、同じ民族としての隠れた情で結ばれたものがあるため、先生に従ってきているという事実を私は知っています。


七 約婚式および祝福式

日本の既成家庭の祝福(一九七八・二・一一、十六組、アメリカ)

 昨日、日本の既成家庭に祝福をしてあげました。彼ら日本人は三十年前には先生と闘った怨讐です。そのような日本人が自分の父母と国に背き、すべてを捨ててレバレンド・ムーンの祝福を受けるために太平洋を渡ってきました。その場に参加することができなくて悲しがる人もいるということです。私が命令をすればどのようなことでもするという覚悟をもっているのを見るとき、それはなぜでしょうか。何がそのようにさせたのでしょうか。レバレンド・ムーンがそのようにさせたのではありません。神様の愛がそのようにさせたのです。


ヨーロッパ未婚者の約婚および祝福
(一九七八・五・二一、百十八組祝福、九・一四、二百四組約婚、イギリス、ロンドン)


 私は、最近ヨーロッパに来て、百十八組を結婚させてあげました。ところで、その結婚は同じ国の人同士でしたでしょうか。混ざり合っていたのです。計画的にそのようにしたのでしょうか。先生の頭に「フランスだ」「イギリスだ」などの考えがあったでしょうか、なかったでしょうか。なかったのです。

 今までの歩みは何かというと、愛の教えです。それゆえに、アメリカ人もドイツ人も私のあとに従ってこようとするのです。見てください。今回、九月にヨーロッパの約二十七ヵ国の人が集まり、そこで私が祝福をしてあげました。しかし、イギリス人同士が結婚したケースは二パーセントです。ドイツ人とフランス人は怨讐です。イギリス人とドイツ人は怨讐です。ですから昔は考えるだけでも嫌だったのですが、統一教会に入ってとても似合いのカップルになったのです。


日本未婚者の約婚(一九七八・九・二一、千六百十双、日本、埼玉県)

 私は悪口を言われないようにする方法も知っています。機嫌を取る方法も知っています。人があのような顔をしていればどのような行動を取るだろうかという心理分析までできる人間です。それゆえに、今回日本に立ち寄り、千六百十組を二日間で約婚させたのです。これが紙だったとしても、千六百十組ならば合計で三千二百二十枚です。この三千二百二十枚を合わせることも大変です。それを二日間でなしたのです。

 今回日本に来て、二日間で千六百組を結ぶのに夜があるでしょうか。昼も夜もありません。飛行機に二十六時間乗ってきて到着すると同時にすぐに向かい、十時半に到着して一時から始めれば、いつになったら千六百組が組み終わるでしょうか。恐ろしいほど集まりました。三千二百名、幹部まで含めると四千名が集まりました。それで、「何が何でも結婚するぞ」といって座っているのです。これを考えてみてください。(笑い)若い青年たちがにらむようにして見つめ「私は結婚するぞ」と、このようにしているのです。その状況を考えてみてください。

 私はきょう九月二十五日に韓国に来ました。二十三日に来る予定でしたが、そこで二日間延長しました。結婚式だけ残し、それ以外はすべてしました。婚約結婚祝福式です。婚約にもなり、結婚にもなるのです。それで仕方なく名前をつけました。「婚約結婚祝福式」です。(笑い)ですから、もうウェディング・マーチだけをすれば良いのです。


韓国未婚者婚約および聖酒式(一九七八・一。・三一〜二・三、中央修練所、六百九組)

 天の喜びの勝利の時が来れば、特赦を下さなければなりません。本来男性は二十七歳で結婚するようになっています。それでイエス様のように三年路程を歩み、三十歳で結婚式を挙げ、再び三年路程を歩むのです。そのように三年半、三年半と歩んで七年路程を経て、三十三歳を越えて初めて結婚生活をするのです。それは統一教会の文なにがしの計画ではありません。天倫がそのようになっているのです。父母がそのように歩んだので、子もそのように行かなければならないのです。それは仕方のないことです。

 ですから、この西欧の人たちを見ると、三十歳になると年齢に比べて老けて見えます。目がこのようになって、ここにしわができて半分老人になっているのです。ぜいぜいしながら待たなければなりません。それで、やむを得ずそれを短縮してあげなければならないと思ったのです。

 そのようにしようとすれば、ある条件がなくてはなりません。それで今回このような喜ばしい知らせをもってくる時なので、本来は二十七歳で祝福してあげるところを、二十四歳へと引き下げるのです。婚約して三年が過ぎれば、二十七歳で生活圏内に入っていくのです。このように、三年短縮の恵沢を付与しました。レバレンド・ムーンがそのようにしますといったら、神様も「そうか、そうか、そのようにしなさい」と言ったのです。(笑い)

 先生が今まで築いた基盤は世界的な基盤になっています。今はもう韓国的な基準のコンパスだけをもってすべてを測ることはできません。世界というコンパスをもってぐるりと円を描かなければなりません。地球が丸ければ、それ以上の大きなコンパスで円を描いてこそすべて入るのです。地球の中の韓国というコンパスをもっていくら円を描いても常に余ってしまうのです。

 それで、今後私が全面的に支援したいものは何でしょうか。国際結婚をした家庭を支援しなければなりません。先生がどこに行ったとしても、先生が世界をかき回すようにして回りながら活動するときに、その基礎工作をさせ、付き人として連れて歩くのは、できれば国際結婚家庭を先頭に立てなければならないというのが先生の計画です。

 今回「さあ、祝福だ」となったところ、アメリカの男性たちがどこに思いを寄せたかというと、みな「東洋! 東洋!」と言うのです。日本の女性は嫌だというのです。同じ価値ならば韓国の女性をもらいたいといって、みな韓国に飛んでいくことにしたというのです。

 それで報告を受けたのがどれくらいになったと思いますか。「どれくらい来るのか」と聞くと「五百人を越えるようです」と言うのです。それで「七十人台に切りなさい。そこから最も優秀な人だけ選んできなさい!」と言って非常措置を取りました。このようにして約五十名が選ばれて来きました。その結果、来たのがすべてアメリカの責任者だったのです。ここで言えば、教区長や、何かの長です。長の山が飛んで来たのです。

 ですから、アメリカのお嬢さんたちが「ええっ!」となるのです。(笑い)自分たちが相対として夢に描いていた人々がみな飛んでいってしまったのです。また、日本の若い女性たちが「ひょっとすると」と思っていた人々もさーっと飛んでいってしまったのです。


韓国既成家庭祝福(一九七八・二・七、中央修練所、二百十三組)

 皆さんが祝福結婚を受けるとき、「既成祝福を受けよう」と言って、昔から暮らしていた相対がいると思うでしょうが、そうではありません。皆さんは、互いに夫もなく、妻もない立場で苦労し、み旨を中心として神様と絶対的に一つになった男性の前に絶対的に一つになることができる夫人にならなければなりません。また女性が先に統一教会に入ったならば、その夫人の前に絶対的に一つになろうという男性にならなければなりません。ところで、そのような男性になったからといって、祝福を受けるのではありません。歴史的なすべての蕩減路程を経験しなければなりません。

 もともと未婚の男女は関係がない立場から結びますが、皆さんは既にペアになっているので約婚したものと認めて結婚式をします。約婚段階で堕落したのでしょう? それをすべて解かなければなりません。既に結婚した皆さんは約婚段階を絶対にもつことができません。もつことができまぜんが、統一教会の先生が現れてすべて打破してしまい、再創造をするのです。再創造という原則を掲げてくるので、皆さんに再創造の約婚期をつくってあげることができるのです。

 堕落して、アダム自体が天使長の立場になってしまいました。一段階落ちたのです。落ちたら上がらなければなりませんが、男性の世界には上がっていくことができる道がありません。上がっていく道がないので、仕方なく女性に橋を架けて天使長の立場から上がっていくのです。

 ところで、天使長の位置からどのようにしてアダムになるのでしょうか。天使長の位置にありますが、本来アダムは神様の息子です。息子になる資格をもった者だったのです。二重の立場です。天使長の息子になりましたが、その息子は本来神様の息子となるべき原理基準があるので、エバが完成した位置に立つことによりエバを通じて復帰されるのです。エバがアダムに「ねえ、アダム、取って食べて」とささやいたのでしょう? ですから、今度はエバの言葉を聞いて「あっ、そうか、そうしよう」と言って絶対服従することによって初めて復帰されるのです。そのようにすることによって心情圏が復帰されるのです。心情圏が復帰され、血統が復帰されるのです。心情圏と血統、愛と血筋が復帰されるのです。今はこれが一番であり、宝物です。


韓国独身祝福(一九七八・一一・七、中央修練所、百一名)

 本来、祝福というものは一人では受けられません。本来、エデンの園における祝福は、女性の前には男性がいなければなりません。本来の創造理想から見るとき、男性と女性が神様の前で祝福を受けることが原則です。ところが、これは非正常的なのです。

 しかし、皆さんが今祝福を受ければ、将来霊界に行って相対を選択する権限をもつことができるのです。婦人たちが先に祝福を受けるのです。男性は本当に難しいのです。そして婦人たちが先生を通じて祝福を受ければ、将来霊界に行って数多くの霊人の世界から男性を選ぶことができるのです。

 そのようにして霊界にいるある霊人、将来の夫と皆さんは今祝福を受けるのです。それで、皆さんが霊界に行けば、このような式を再びしなければなりません。そのようにすることができるという許しを地上で受けるのです。真の御父母様のみ名によって許しを受けるのです。

 本来、創造原理にはそのようなものはありません〇しかし、堕落圏内におかれ、高齢の方が今まで苦労したので、そのような条件をもって未来に霊界で行うための条件を立て、永遠の世界に行って再びするという原則のもとで、この祝福がなされるということを知らなければなりません。

 未来の夫のために、今先生がエバを復帰してあげるのです。そのようにして、エバが天の側に立つことによって初めて未来の夫を救ってあげることができます。エバの話についていってアダムが堕落したので、復帰時代においては完成したエバの話を聞くことができる霊人を探し、彼と一つになることによって復帰するのです。

 このようなことが可能になったのは、イエス様が十字架で亡くなられることによって霊肉が分立され、相対の理念を備えてきた内容があるからです。そうでなければ不可能でした。そのようにして霊界の相対と約婚式をし、その次にエバの復帰式をして、それから聖酒を通じて霊的な愛を復帰してあげる式をします。それをして霊界に行けば、皆さんにはあの世での選択権があり、そこには待っている霊人がたくさんいます。数多くの玄人が自分を相対として選んでくれることを望んでいるのです。


八 統一解怨式と韓国家庭教会運動

 真の御父母様の帰国と家庭教会運動の指示
(一九七八・九・二五、本部教会、真の御父母様の帰国歓迎集会)


 真の御父母様は、アメリカ、イギリスを中心とした熾烈な摂理的闘いに勝利を収められ、七八年九月二十五日、二年半ぶりに帰国され、「堕落した人間が復帰することができる蕩減条件は三百六十家庭教会」というみ言を語られ、十月一日から家庭教会活動を実施することを指示された。第三次七年路程の後半期を迎え、真の御父母様の世界的勝利基盤を相続して子女として責任を果たすためには、三百六十家庭を伝道して氏族的メシヤの責任を果たさなければならず、この運動さえ完遂するならば、韓国は地上天国を成すことができるようになると語られた。

 世界において、次子の立場で長子と闘い、それに勝利して帰ることができるときには、国のために帰っていくのです。もちろん国のために帰るとしても、その国が反対する国となってはいけません。歓迎する国に帰らなければなりません。それでは、反対するときはどうしますか。その国の中にいる自分の氏族のところに帰っていくことができるのです。それを知らなければなりません。


 それで、世界で勝利して帰ってくる時には、その版図が世界的に公認された基準となっているので、家庭に帰ってきたとしてもその世界的な蕩減基盤を相続できるようになります。そして、家庭を世界的蕩減の五パーセントの舞台とし、そこにそれを活用すれば、その位置で完全に蕩減条件を立てて天国へと行くことができるのです。例を挙げて言うと、ソウルのような大都市の判事であろうと鼻くそほどの田舎の判事であろうと同じだということです。その権限は同じです。なぜでしょうか。彼らは法的な条件によって同等の立場にあるからです。

 ぞれゆえに、世界を代表する位置で世界的勝利をし、その世界的勝利の権限を受け継いで同じように勝利すれば、すべての世界的な蕩減の苦難を乗り越えることができるのです。同等の価値になるというのです。その蕩減条件という言葉はそのように適用されるのです。

 それでは、レバレンド・ムーンが今まで闘ったことは何かというのです。私たち統一教会の信徒は、韓国の地にもいますが、アフリカの地にもいます。そのように世界を代表した蕩減舞台で三百六十軒をもってするのです。それでは、なぜ三百六十軒なのでしょうか。原理的数字のすべてが入るからです。一も入り、十二数も入り、百二十の三倍も入り、すべて入るのです。三数、四数、十二数も入り、すべてが入るのです。これは歴史的な期限も意味しています。また、三六〇度というすべての立体的内容も備えているのです。そこには四季があり、またこれは十二ヵ月を合わせた数になっています。

 このような国には、結局十二ヵ国の人が入っていかなければなりません。それで、今まで先生はイギリスを訪れていました。アメリカを出発してどこを訪ねたのかというと、イギリスのロンドンを訪ねていったのです。なぜでしょうか。そこには世界各国の人が集って暮らしているからです。それでは、訪ねていって何をするのでしょうか。反対する国家と対決して闘ったのです。裁判をしたという報告を聞いたでしょう? すべてがレバレンド・ムーンを追い出そうとしましたが、百二十日が過ぎる前には追い出すことができません。ちょうど百二十日間で基盤をすべて築いたのです。日本でも祝福をしてあげ、今ここ韓国に帰って来たのです。

 それでは、このような蕩減条件を立てたものを、今晩、皆さんにすべて相続してあげるのです。相続を受ければ皆さんがどのようになるのかというといえば、韓国の地にいながら「自分を中心とした三百六十軒は、世界的蕩減圏を縮小した地上天国である」ということです。そして先生が築いた世界基盤に連結されるのです。それゆえ、皆さんは先生のように苦労をしなくてもいいのです。ではどのようにして引き継ぐことができるのでしょうか。先生と皆さんは父子関係にあるのです。統一教会の特徴は父子関係です。父母が勝利したものを子に引き継がせてあげるのです。

 また、先生が大きな木になれば、そこに皆さんが接ぎ木されるのです。先生が幹になれば、皆さんは一本の枝として接ぎ木されるのです。そのようなことと同じです。それゆえに、接ぎ木されるというそのこと自体が、その木全体の樹液と通じることができる一本の木になるということです。

 それで、三百六十軒は、百二十の国家を三倍にしたことにもなります。それは三時代であり、旧約時代、新約時代、成約時代です。そのようなすべての総合的な数です。皆さんは、三百六十軒を中心として死を覚悟した決断をしなければなりません。先生などは世界舞台をもつために一生涯このように苦労し、ひどく抑圧されたりもしましたが、皆さんは三百六十軒を今や一つにしなければなりません。


「祖国よ、輝け」
(一九七八・一〇・一九、ソウル、朝鮮ホテル、韓国地域社会開発研究院月例朝食会講演)


 本人は、様々な逆境の中でもひたすら神の国具現のために海外での宣教事業に没頭してきました。そのような中で、ついに二年半ぶりに再び懐かしき祖国の地を踏みました。普通ならば、その間何度も帰ってくるべき祖国ですが、しかし今回は、二年半の間、しつこく食い下がってきたフレーザー議員との熾烈な対決で最後の決着をつけてから帰ってきたため、気がつくと懐かしき祖国に帰ってくる道が二年半も遅れるようになりました。

 帰ってくると同時に、本人は美しい祖国韓国の地を南北に走ってみました。我が山河は一際青く美しく、世界で類のない秀麗な山河でした。そして、民族中興に向けて走る祖国復興の姿はほほえましいことこの上ありませんでした。

 「光は東方から!」という言葉はトインビー博士の有名な千百です。革命的な発言になるかもしれませんが、きょう本人は、トインビー博士の言ったその光、すなわち世界を生かすことのできる新しい宗教理念は、韓国から出現するだろうとためらうことなく宣言する次第です。そればかりでなく、その精神革命ののろしは既に韓国で揚げられ世界に向かってあかあかと燃え上がっています。既に西欧文明の中に飛び火し、超国家、超民族的な次元で数千、数万、数十万の若者たちの胸に火をつけました。彼らに新しい価値観と新しい人生観が植えつけられました。徹底した道徳革命が起きています。世界人類の救いのための犠牲的奉仕が実践されています。その精神革命ののろしが正に統一教会運動です。

 韓国のセ・マウル運動(注:一九七〇年に韓国政府が始めた地域社会開発運動)は、「私たちも豊かに暮らそう」という次元で終わってはなりません。韓国のセ・マウル運動は、世界が豊かに暮らす運動へと昇華されなければなりません。そのようなセ・マウル(新しい村)運動がセ・マウム(新しい心)運動へと前進することはあまりにも神様のみ旨に合致することです。セ・マウル運動が、私たちの体が豊かに暮らすようにする運動であるとすれば、セ・マウム運動は私たちの霊魂を豊かに暮らすようにする運動だからです。そして、このセ・マウム運動は忠孝精神を中枢としているので、このセ・マウム運動が世界に広がれば、世界は私たちから真なる忠孝精神を学ぶことでしょう。しかし、このセ・マウム運動も、もう一歩前進しなければなりません。

 究極において、私たちが展開すべき運動はセ・サラン(新しい愛)運動です。セ・サラン運動は、神様を父として愛し、私の隣人を私の体のごとく愛する運動です。セ・サランの極致は犠牲です。神様と世界と国と同胞のために犠牲となることができる運動へと昇華されるべきです。

 現在統一教会は、そのセ・サラン運動を五大洋六大州の百二十数ヵ国において展開しています。そして、この運動は神様が共にいらっしゃる運動になることでしょう。この運動により、五色人種が名実共に一つの兄弟になるという理想が実践されつつあります。統一教会が導いているこのセ・サラン運動の本郷こそ我が祖国、大韓民国です。

 「私の愛する祖国よ、輝け! ついにお前は神様の召命を受けたのだ! 世界を生かすセ・サラン運動の本郷になったのだ!」。これがけさ、皆さんに捧げる本人の証言のすべてです。

 私たち韓民族にとって急務なことは、自覚することです。悟ることです。私たちは悟らなければなりません。私たちが神様に召命されたことを悟らなければなりません。私たちが選民になることを悟らなければなりません。自分が豊かに暮らすための選民ではなく、世界が豊かに暮らすようにするための選民であることを悟らなければなりません。この使命を悟り、一致団結してこの仕事を実践すれば、神様の祝福が永遠に私たちの祖国と共にあり、私たちは神様の王子の立場から新時代の先駆者となり、祖国の栄光は永遠無窮となることでしょう。


統一解怨式―文氏氏族解放と世界氏族解放宣布(一九七八・一一・二、清平修練所)

 今年一九七八年十一月二日を中心として、先生が韓国で何の式をしたかというと、主流的宗教と傍系的宗教が一つになる式、統一解怨式をしました。そして、氏族とこれが一つになる式をしました。それにより、宗教を信じる人も信じない人も同じ時代に入ったというのです。霊界が一つになるのです。それで、霊界のすべての霊人は地上再臨をして、塀を壊す運動をするのです。皆さんが息子だとすれば、これ(霊人)は養子です。養子は天使長です。養子は従順な天使長と同じであるため、天が自動的に主管できるのです。それゆえ、既に地上には数多くの霊界の霊人たちが自由自在に再臨できるときに入ってきたのです。全面的に再臨できる時が来たのです。

 霊界では国境を認めません。国境を超越しているのです。統一教会の信徒は、このようなみ旨を主導する立場にあるので、私たちは氏族を超越し、国境を超越しなければなりません。摂理から見るとき、アダムの三人の息子の中で、白人は三番目の息子で、黒人は二番目の息子で、黄色人は一番目の息子です。その三人が一つにならなければなりません。

 このような摂理時代に入ったので、統一教会は超国家的な立場から、新しい世界を代表した一つの祭物を用意することができます。それがホーム・チャーチです。それは霊界と肉界を合わせた地球星を意味するのです。

 先生の氏族を中心として全世界の傍系的氏族を一つにする儀式を行い、統一教会を中心として傍系的宗教が一つになり、統一される式を行いました。そのような式を清平で執り行いました。

 それで、その式を執り行うことにより、統一教会に過ちがあれば蕩減条件があるだろうと言いましたが、案の定、三週間も経たずに大きな事故が起きました。四人の食口がそこでおぽれて死にました。また、ニュージーランドでも食口が死にました。そのような蕩減が起きたのです。それによって二つの世界がすべて連結して一つになりました。群がすべて崩れ落ちるのです。

 ですから、霊界にいる皆さんの先祖は、どこへでも思いのままに遮るものなく降りてくることができます。昔は、霊界から降りてこようとしても、とても難しくて降りてくることができませんでした。しかし、今では霊界と地上が一つになった統一圏となっているので、今後は統一教会に反対すれば滅びていくのです。


九 アメリカでの主要行事

第七回「科学の統一に関する国際会議」(一九七八・一一・二四〜二六、アメリカ、ボストン・
シェラトン・ホテル、五十七ヵ国、四百五十名、主豊11既存価値の再評価と絶対価値の探求)



 第七回「科学の統一に関する国際会議」が七八年十一月二十四日から二十六日まで、アメリカのボストン・シェラトン ホテルで開催された。ノーベル賞受賞者六名を含む五十七ヵ国の四百五十名の碩学が参加した今回の会議では、「既存価値の再評価と絶対的価値の探求」という主題のもとで各分野の学問が協力し、現代人が直面している問題に対する解快方案を論議した。

 理想と価値体系が崩れてしまった現代社会において、根本的な価値体系の定立は、何よりも急を要しています。しかし、相対的な世界で生きている人間自体だけでは絶対的価値を定立することもできず、またその価値を最後まで追求する能力をもつこともできません。そして、結果世界だけでは、どこにも、どのような状況でも、絶対価値を見つけることはできません。

 絶対価値の実現は、絶対者自身も必要としています。絶対価値は宇宙の第一原因者、すなわち絶対者の理想(目的)の中からのみ探すことができるのであり、結論的に言えば、絶対者の理想、すなわち愛の中から探し出すことができるのです。

 ところで、結果世界の中心であり総合実体相である人間は、絶対者の愛の理想の前に最も貴い対象存在であるので、絶対者も人間を通じてその愛の理想の完全実現、すなわち絶対価値の実現を望むのです。それゆえに、絶対愛の理想が人間を中心として成し遂げられる起点は、人間が絶対者の対象体として完成する瞬間です。すなわち、絶対的主体の愛の前に相対的対象として一致調和すれば、愛の理想が実現される起点となるのです。

 人の心身が一体となる度数の高さと純粋さの程度に比例して、主体的な絶対世界がその人に和して共鳴する程度が変わります。ゆえに、絶対愛のもとで心と体が完全に一つになった理想的個体は、また別の理想的個体と合わさって理想的家庭へと発展し、この理想的家庭が理想的社会、国家、世界へと発展することによって、絶対愛に対する感応から得た喜悦と幸福が、全体と永遠へと波及し、調和するのです。

 知識の世界は認識を通じて啓発されますが、情の世界は啓発されることがありません。ゆえに、絶対価値は知識の次元ではなく絶対愛の次元です。このような点から、第一原因者は私たちの認識圏内で探すことができるものではなく、情緒的な次元で感応し体恤するものだと言うことができます。

 愛の立体的内容が欠乏した価値は、永遠不変にはなり得ず、いつかは流れていってしまいます。今までの様々な系統の主義や思想は、一面においては人類にとって助けとはなりましたが、むしろ人類の思想体系を間違った方向へと導き、歴史を発展的に導くことができなかった面も多かったと思います。そのような意味で、既存価値体系の再評価は避けられないことだと思います。それだけでなく、各分野の学問的研究の業績が、価値体系の混乱と転倒により誤用されているケースが非常に多いということも嘆息せざるを得ないことです。

 間違った方向に導かれている価値観を正すことに、これ以上学者たちは傍観していてはならないと思います。そして、この仕事に対しては、ある特定の専攻分野を選んではなりませんし、各分野の学者が使命意識をもって協力することを通してその成果を収めることができると思っています。


重大転換期と「私の日」の策定(一九七八・一二・三一、アメリカ、ベルベディア修練所)

 一九七六年九月十八日までが霊的闘いの期間ならば、その後の一九七八年九月十八日までは肉的闘いの期間になります。そして、ここで勝利した立場で長子となったので、この長子が国の長子にもなり、民族の長子にもなり、氏族の長子にもなり、家庭の長子にもなることができるのです。この本然の位置に長子として戻ってくるのです。今はどこへでも行くことができます。

 アダムの位置はすべての長子の位置です。個人的長子の位置であり、家庭的長子の位置であり、氏族的、民族的長子の位置であり、国家的長子の位置です。すべての長子の位置なのです。本然のアダムがそこから現れるのです。ですから、このように勝利して帰ってくることにより、本然のアダムの位置に戻ってくるのです。

 私たちがフレーザー議員と闘って勝利したこともそうです。霊的に条件を立てたので、攻撃をするのです。その次には裁判をします。ニューヨーク・タイムズをめぐって裁判をするのです。今見てみると、フレーザーを中心として統一教会に反対していた人々はその後みな落ちていきました。

 そして、先生がそのような闘いをしたので、今回イギリスに行ってから韓国に行くというコースをたどって戻ってきたのです。そのようにして、この期間に韓国に行ってきたのです。ちょうど六ヵ月です。韓国が歓迎しました。韓国が歓迎したのです。そのような基準ができたので、先生は、国家的基準では今はもうどこでも思いどおりに移動することができるのです。

 また、世界のサタンたち、反対していた者たちは既に負けたので、反対する者はいません!いくら反対したところで全体を奪うことはできません。それはどのような意味かというと、全世界のすべての国を洗礼ヨハネ国家にしたということです。それならば、統一教会の信徒は何なのでしょうか。長孫(訳注:初孫、すなわち長男の長男)になったのです。

 皆さん、今回ジム・ジョンソンという者がガイアナ事件を起こしましたが、その事件を契機として、その事件に関連させて統一教会が悪いと言っています。私はそのようになったことを悪いとは思っていません。そのような者が現れることによって、司法省が国務省に対して「レバレンド・ムーンをすべて調査しなさい!」ということになったのです。そのようになれば、国務省はじっとしていることはできません。天はそのような活動をさせることによってアメリカ政府からレバレンド・ムーンを保護するための法的発表をさせるような作戦を取ったのです。(歓呼、拍手)

 その次には何かというと、共産党の思想をもった宗教は、あのように滅びるということを見せてくれました。国家的にも、宗教的にもすべての内容が統一原理に完全に一致し得るものに整備されていくと私は思っています。「レバレンド・ムーンはジム・ジョンソンとは違う!」ということが分かりさえすれば、その時からは完全にひっくり返るのです。そのような時です。ゆえに、このような判定的事実を見れば、歴史的な転機が来るだろうということを察することができるのです。

 今まで統一教会に反対していた九つの宗教団体と統一教会まで合わせた十の宗教団体が一つになって、すなわちレバレンド・ムーンとキリスト教が一つになって統一教会に反対するアメリカと上院に対して攻撃することができたということは、歴史的に驚くべき事実だということを知らなければなりません。

 ガイアナ事件を中心として、宗教においては今の時代にそのような役事が現れざるを得ない悲惨な状態になってしまいました。その宗教はサタン側宗教の代表型です。ところがドール上院議員はガイアナ事件をきっかけとして統一教会をたたきつぶそうとするのです。皆さん、ニューズ・ワールド紙にも紹介しましたが、イエス様が生まれるときに九百五十名がいました。その時の九百五十名は、宗教的に言えばサタン世界の祭物のような立場です。今この時のガイアナの事件は、宗教形態をもった共産党中心の偽りの宗教が激しく打たれるということです。

 これを見れば、ガイアナ事件のようなものを祭壇にして統合運勢をつくろうとすることが神様の作戦ではなかったのかと思うのです。この「ガイアナ」という言葉は実におもしろい言葉です。私が行くべきか、行かざるべきかを問うている言葉です(注:韓国語ではカヤハナ)。真の宗教か、偽りの宗教かということが分からないというのです。どうしてそれが分かるのかというのです。

 このようなことを見れば、今先生の話す歴史的方向やすべてのものが、このような帰趨となって一つの歴史的な転換点をなすためには、必ずけってこそ回るということです。そのままでは回りません。反動を与えてこそ回るのです。

 摂理的に見たとき、今のこの時は重大転換期、エマージェンシー・ターニング・ポイントです。それでは、個人の救いのためにも死の場に臨んでいき、自分の一族の救いのためにも死の場に臨んでいくのに、全体の救いのためのこの時において、できないことがあるでしょうか。それさえなせば、共産世界が問題ではありません。すべての民族を総合して形成した国家であるアメリカがキリスト教思想のゆえにセメントのように固まっていたのですが、それがすべてなくなったのです。ですから、今や統一教会によって、次元の高い人類平和の天国に向かって前進できる日が、目の前に近づいているではないかというのです。

 オリンピック大会に出場する選手がチャンピオンになるのは、その何時間かの間でなるのではありません。その走る時間は短いのです。チャンピオンを決定する時間は短いのです。この世界の摂理歴史の中で、今後の決定的闘いの期間は短いのです。そのために皆さんが訓練し、準備してきたのです。もうその時は来ました。今や最後の決戦のために総進軍するのです。それができなければ滅びます。皆さんを信じて今まで私は闘ってきました。もしこれが駄目ならば、荷物をまとめてほかのところへ行きます。お母様に「いつでも荷物をまとめておきなさい」と言いました。そのような運命を懸けて闘っているということを知らなければなりません。

 きょう一九七八年十二月三十一日のこの時間がターニング・ポイント(注:転換期)です。皆さんはそのターニング・ポイントがいつなのかということを知らなかったでしょう? 知りませんでしたが、今知ったので、あすからは根本的に変わらなければなりません。あすからは私の時代です。私の時代、私の日、私の誕生日、すべて良いのです。(笑い)私たちは全員今から新しい姿にならなければなりません。

















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