真の御父母様の生涯路程 7
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解放後四十年と第二回第三次7年路程

第二節 一九八二年 家庭教会勝利

一 一九八二年の出発と摂理的意義(一九八二・一・一、ニューヨーク、世界宣教本部)

元旦の祝祷

 愛する神様! たった今、一九八二年の元旦を迎えました。あなたの保護の中で一九八一年が、何秒か前に過ぎ去り、新しい年を迎えることを感謝申し上げます。

 ここに立っているこの息子が三十代、四十代を中心として世界舞台に立つことを望まれましたが、今日、六十代を過ぎています。六十代、七十代、八十代を目標として新たに摂理史を再蕩減しなければならないため、一九六〇年代から一九八〇年代までの二十年路程を中心として二千年歴史を再蕩減しました。同時に、アダムが失敗して失った霊肉を合わせ、肉的条件まで合わせて蕩減するために、その霊肉を合わせて一体となった基準を通してアダムの個人的基準から、アダムの家庭的基準、アダムの氏族的基準、アダムの民族的基準、アダムの国家的基準、アダムの世界的基準までの再蕩減路程を経て、この一九八一年を中心として第一回三次七年路程を終え、今、第二回三次七年路程を発表できるこのような恩賜を立ててくださり、世界史的な勝利の基盤を築いたことを私たちは知っています。

 統一教会が一つの教団を中心として、カイン的な共産世界と民主世界の前に勝利の基盤を結びつけたこの基盤の上に、条件的基準ではありますが、お母様を中心として勝利の基盤を築いてくださったお父様の恩賜に感謝申し上げざるを得ません。

 これを縮小させてつくったホーム・チャーチという基盤のもとで、これらの者たちが新たに子女の名分をもって死の迫害を乗り越えて、歴史的過渡期において歓迎する世界へ向かって越えていくという途方もない第二歩を踏み出すこの瞬間でありますので、この一九八二年度に、この統→教会においてホーム・チャーチを中心として役事すべき新しい時代的起源を整えると同時に、新しい伝統を設定することにすべての精誠を尽くすことができるよう許諾してくださいますことを切にお願い申し上げます。

 過去のすべての先祖たちが、今ホーム・チャーチを中心として霊的天使圏世界を地上に形成するために総動員することができるよう、この時間、お父様が命令してくださいますことを切にお願いいたします。今まで中間霊界がこの肉界を侵攻しましたが、ホーム・チャーチ基盤の特権を中心として、これを防ぐことができる条件を立てることにより、霊界の解放圏も成就されると信じますので、この時間から、このことが成されるようお父様の前にお願い申し上げます。

 万万事の恩賜と愛でこの日の朝を祝福してくださり、愛で一九八二年を何度も祝福してくださるようお願いいたします。すべてを真の御父母様のみ名によってお祈り申し上げました。アーメン!


年頭標語:家庭教会勝利

 ホーム・チャーチを本格的に始めたのは一九七九年でした。その時の年頭標語は何でしたか。「ホーム・チャーチによる天国完成」でした。その次に一九八〇年は何かというと、「ホーム・チャーチは天国基地」です。その次の一九八一年は「ホーム・チャーチは私の天国」です。さあ、それでは今必要なものとは何でしょうか。天国完成、天国基地、私の天国ですから、今は勝利しなければなりません。三年を経たので、今はホーム・チャーチが完全に終わるべき時なのです。

 今年の標語は「家庭教会勝利」です。年頭辞で「家庭教会勝利」と言えば、家庭教会の勝利を中心として、二年間、常にそのタイトルを中心として考え、実践しなければなりません。

 そこで第一には由来です。アダムが最初の父母であり、イエス様は第二の父母であり、血石父母が第三の父母です。この三父母が失敗したすべてのことを受け継いだので、皆さんがそれを蕩減しなければならないのです。誰が誤って失敗したのでしょうか。アダム以後は、息子、娘がみな誤りを犯し、罪を犯したということを知らなければなりません。イエス様の時も、子女となるはずの人々がイエス様を信奉しなかったのです。ですからイエス様は死ぬようになったのです。今日の統一教会の時代も、先生を中心として子女となり得る立場にいるキリスト教の人々がみな信じず、受け入れないで反対したので、先生がすべて自分の蕩減として負ったのです。子供たちが誤ったためにそれを負ったのです。

 その次には個人勝利です。家庭教会は個人が勝利しなければなりません。アダムとエバ、それから子女と万物、これらを復帰してこそ「私」という人間が個人勝利をすることができるのです。それでは、アダム自体を復帰すること、すなわち「私」を復帰することはいかに難しいことでしょうか。ここでもカイン・アベルが問題です。カイン・アベルが一つにならなければなりません。心と体が一つにならなければならないのです。そのような「私」となり、そして夫と妻が一つとならなければなりません。

 その次には、個人勝利をすれば、子女を天の前に探し立てなければなりません。子女は、生きている小さな神様だと思わなければなりません。父母のことを、天が監督するし、子女が監督するということを知らなければなりません。

 このように二人が一つとなれば、その家庭を中心として、その次にはどのようになるのでしょうか。アベル家庭になるのです。そしてアベル氏族圏ができるのです。アベル氏族圏ができてカインを復帰していくのです。氏族基盤が垣根とならなくては家庭の立つ場所がありません。氏族基盤が備えられたのちにおいてこそ完成するのです。第一にアベル家庭の成立、第二にカイン家庭の勝利、第三に氏族基盤となるのです。そして家庭完成です。

 そののちにアベル氏族の成立、カイン氏族の勝利、民族基盤、氏族完成です。その次に氏族が完成すれば民族勝利と、一段階上に上がるのです。アベル民族の勝利です。民族とは何かというと、イスラエル民族が移動したように、定着できず、移動しながら国を探してさまよう遊離過程のことをいうのです。そこには主権がありません。

 民族勝利はアベル民族の成立、カイン民族の勝利、国家基盤、そして民族完成というようにしてなされるのです。その次はアベル国家成立、カイン国家の勝利、世界基盤、そして国家完成です。公式はこのように進んでいきます。その次にはアベル世界の成立です。これは民主世界のことをいいます。その次はカイン世界の勝利です。その次は天宙基盤です。そして世界完成です。

 その次にはアベル天宙の成立ですが、これは地上のことをいいます。地上完成世界のことをいうのです。霊界にもアベル圏があるでしょう? ですから地獄世界まで救わなければなりません。地獄を先に解放しなければなりません。善霊たちが地上救援のために天宙まで上がっていけば、あとから地獄解放が起きるのです。その次にカイン天宙の勝利、そして神様の基台です。神様を解放してさしあげなければならないということです。その次には天宙勝利、天宙完成がなされるのです。そうして初めて天宙完成圏の上に神様が本然の天宙統一圏を形成されるのです。

 その次には神様の勝利です。その次には天使世界の勝利、アベル天宙の成立です。天使長は本然の世界へと入っていくのです。天使長圏成立、言い換えればアダム霊界の勝利です。その次には人間世界の勝利です。これができた基盤の上に、神様の勝利圏が基台となって神様の愛の完成が成されるとみなすのです。その次には愛の天国完成です。

 皆さんは、あの世に行って永遠無窮に解放圏で暮らさなければなりません。皆さんが霊界に、その愛の圏の世界に入っていくようになれば、不可能がないというのです。神様が願われることに従って、私たちは何でも可能にすることができる世界です。そのような家庭教会の勝利者となるために、ここにそれを縮小させて蕩減していくのだということを知らなければなりません。カナンの地を復帰するためにエジプトから出動するとき、三百六十軒が一家庭も漏れずにすべて出ていくことができる家庭とならなければ、その全体が天の国に入っていくことができません。それを三年間で備えなければなりません。三年間というと、先生がみ旨の路程を出発してから四十年になるのです。ですから、今から八五年まですれば、すべてのものが終わります。その期間に、先生は世界的な宗教基盤を強固に築かなければならないのです。


二 孝進様の聖婚(約婚:一九八一・一一・二二、ソウル、新門路公館、
   聖婚:一九八二・一・七、米国ベルベディア)


真の御子女様聖婚と真のお母様四十歳

 一九八一年十一月二十二日、ソウルの新門跡公館で約婚式を挙げられた孝進様は、一九八二年一月七日、アメリカのニューヨークのベルベディア修練所で、約百名の祝賀客がすべて礼服姿で集う中、真の御父母様の主礼により聖婚式を挙げられた。

《祈祷》

 今、この日、この朝がお母様においては四十夜を迎える新しい日となります。幼い体をもって、師のような、父母のような、あるいは兄のようなこの夫に侍り、今日、統一教会の歴史を創建するにおいて、血のにじむ道を歩みながら耐えてくれたお母様を、お父様、あなたが愛してください。彼女は大きな心を抱き、怨讐の子供まで愛し、自分の子供も愛することができる位置に立ちました。

 統一家において、統一教会の祝福を受けた家庭と、真の御父母様の家庭を中心とした娘・譽進と息子・孝進の家庭が一つにならなければならない歴史的な使命がありますが、三次七年路程が終わる年に約婚と結婚を挙行することができました。この驚くべき事実を、お父様の前に心から感謝申し上げます。今、この二人の息子、娘の家庭が今日の統一家の家庭の模範となるべき歴史的な使命を担っていることを彼らは知らずにいますので、お父様、今周囲を取り巻いているカイン的家庭が、天使世界が天の家庭を守ることができなかった歴史的恨を再び解くために、精誠を尽くして垣根となり、すべての面で模範となって厳粛に天の前に孝行の道理を尽くすことができるよう、見せてあげ、教えてあげられるようにしなければなりません。

 このようなことを通じて平和の基準を備えることによって、そのような基盤が家庭圏を中心として氏族圏、民族圏、国家圏を成すとき、そこで初めて真の御父母様の家庭が、国家的真の父母の基準を通じて世界的真の父母の過程を経て天上世界の真の父母の家庭となり、万世の恨を抱いた神様が天上世界で王として君臨することができる基盤が備えられるというこの驚くべき事実を再度思いつつ、意義ある一九八二年を迎えたこの時間を、お父様、祝福してくださるよう再度お願い申し上げます。

 真のカイン子女と真のアベル子女がいなければなりません。そして、二つが一つにならなければなりません。そうでなければ真の父母の立つ位置がありません。そうでなければ、天国へと戻っていくことができないのです。アダムには二種類の息子、娘がいます。一つは連れ子である庶子であり、一つは直系の子女です。

 それで三次七年路程が終わったのち、昨年内に、譽進と孝進も約婚してあげたのです。皆さんは「先生の息子、娘は年も若いのに」と、そのように言うことでしょう。十六歳から二十一歳までが引っ掛かるのです。アダム・エバが何歳の時に堕落したと思いますか。未成年の時です。十五、十六歳の時です。それを蕩減しなければなりません。それでお母様も、ティーンエージャーの時に先生と結婚したのです。お母様もそうであり、息子、娘もみなそのようになるのです。

 アダム・エバ・カイン・アベル、この四人が問題です。アダムとエバの堕落の結実であるカインとアベルによって堕落世界が完全に横的な実を結んだのです。ですから歴史過程では、カイン・アベルを中心としてこれを一つにするのです。一つにすれば単位が上がっていきます。個人から家庭単位へと上がり、氏族単位へと上がり、民族単位へと上がっていくのです。

 ここでどのようなことをより重要視すべきでしょうか。母親はカインをより愛さなければなりません。そのようにすればどのようになるでしょうか。そのカインは、母親が自分を愛する以上にアベルをもっと愛することを願うようになるのです。そうするとこの兄弟は、母を忘れない限り完全に一つになることができます。母を記憶している限り、カイン・アベルを引き裂くことができないのです。

 それで母であるエバは、二人の息子を一つにします。それでは、長子を次子に、次子を長子にして、アベルを右手に抱き、カインを左手に抱いて、どこに行かなければならないのでしょうか。アダムのところに行かなければなりません。そうすれば、アダムが受け入れるのです。ですから今まで、お母様が四十歳まで何をしたのかというと、そのことをしたのです。自分の息子、娘の家庭とカインの息子、娘の家庭を抱いて夫のところに行くのです。その次には、夫はこれを中心として、神様の前に行くのです。


真の御子女様の家庭と祝福家庭

 先生の息子、娘を先生が教育すればどれほど良いでしょうか。あなた方に注ぐように愛を注ぐことができれば、どれほど良いでしょうか。しかし、そのようにしてはいけないのです。自分の子女を育てたなら天の国の天使長が出てきません。三六〇度の防御を代表した三十六家庭が、すべての垣根となって伝統を伝授してあげなければなりません。

 そうしたのちに、自分の息子、娘を連れて入っていくのです。霊の息子、娘を愛したのちに自分の息子、娘を愛さなければならないのです。蕩減過程では、その公式を経ていかなければなりません。霊の息子、娘を蘇生とすれば、父親は長成です。その次に、その父親の息子が、ヤコブと同じ完成段階に立つということを知らなければなりません。長成段階にいるすべてのものに二番目が責任を負わなければなりません。二番目がすべての蕩減をしなければならないのです。

 そのようにしてこそ、自分の息子、娘が従ってきても面目が立つのです。自分の息子、娘が従ってきても、責任を果たしたという条件が成り立つのです。「おい! お前、ついてきなさい。私が準備し、天の国の長子に対して教育する天使長の責任をすべて果たした」と言うことができるのです。皆さんは・、天使長の息子、娘として生まれたので、真の父母の息子となる位置に入っていこうとすれば、養子の立場から直系の息子を長子として侍り、直系の息子をお兄さんとして侍らなければなりません。そのようにすることによって、養子の立場から直系子女の立場へと移っていくのです。

 先生が意味もなく、息子、娘をみな二十歳ぐらいの年で結婚させたと思いますか。譽進もそうですし、孝進もそうです。今まで皆さんは、カイン家庭を探し立ててこそ入っていくことができました。しかし、今はどのような時かというと、カイン家庭ではなく、長子の家庭を探し立てなければならない時です。そして、先生の息子、娘が先に生まれた長子となるのです。ですから皆さんは、先生の息子、娘に対して「お兄さん、お姉さん」と言うのでしょう? 先に生まれた長子がいるのです。それで、先生は孫までもち、三代をもったのです。今日、この地上にいるすべての家庭の三代圏家庭はカイン的家庭ではありますが、アベルが長子の位置に立った天の国の家庭をもったため、長子を復帰することなくそのまま自然に天国に入っていくことができるのです。


孝進様の家庭と祝福家庭の二世

 皆さんは本当に重要な立場にいます。伝統をまっすぐに立てるべき立場にいます。孝進は、長子の伝統をまっすぐに立てなければなりませんし、皆さんは、次子の伝統をまっすぐに立てなければなりません。皆さんのお父さんとお母さんは何ですか。天使長として天使長の息子、娘を生んだのです。ですから長子と次子を一つにし、次子を先頭に立て、霊の息子、娘と長子の間に皆さんと皆さんの母親が立ち、それぞれが蘇生、長成、完成として一つになってこそ、この門を通過するのです。

 家庭的カイン・アベル圏が生まれたのです。先生は、四十代に聖婚しましたが、皆さんは二十代ですから四十代まで待って、母親のような年齢の嫁をもらっても不平を言うことはできないようになっています。そう、孝進も結婚については考えもしなかったでしょう。物の怪にとりつかれたように、自分の思いではないのです。時がそのようになったのです。旋風に巻き込まれるのです。参進お姉さんのようにしなければなりません。そうでなければ連結ができません。今や、家庭的なアベル圏が生まれたのです。

 それで、あの世の果てまで行くのです。世界の果てまで行っても、皆さんは、孝進、譽進の家庭をあがめ奉らなければなりません。お兄さんの家庭のために、お兄さんがなすべきことを、私たちが代わりに道を築いてあげようと思って仕事をしなければなりません。よく覚えておきなさい。

 孝進は、彼らのために祈ってあげなければなりません。お父様の代わりに祈ってあげなければなりません。もう君の時代になったのです。この父には蕩減復帰の道をすべて一代で清算すべき責任がありますが、既に長子と次子がそのまま自然に行くことができる道を築いておいたので、長子が伝統を立てなければなりません。

 父母の家庭から受け継いだその伝統を中心として、それを厳粛に考えなければなりません。二世が問題です。ファースト・ジェネレーション(第一世代)が問題ではなく、セカンド・ジェネレーション(第二世代)が問題です。


三 ニューヨーク地方裁判所脱税容疑裁判と特別宣布式

霊・肉界統一式(一九八二・二・二二、以北入監日三十四周年)

 一九八二年二月二十二日の三十四周年を迎えた以北入監日に真の御父母様は特別祈祷を通して霊剣の統一を宣布された。

 韓国が出発したのは一九四八年です。先生も一九四八年に出発しました。二九四八年に国と共に出発して、一九八八年までが四十年期間です。これは世界荒野時代です。統一教会において世界荒野時代四十年期間だというのです。統一教会が幕屋を建て、あちこちに逃げ回りながら神様に仕える期間です。そして世界のエリコ城を奪わなければならないのです。

 先生が監獄に入っていった日が一九四八年二月二十二日です。その日からきのうの月曜日で三十三年が過ぎ、きょうは三十四年目になる日です。これはイエス様の三十三年を蕩減するものです。

 今は先生の名前をもってすべての宗主を動員することができる時代になりました。キリスト教のイエス、仏教の釈迦、儒教の孔子、イスラム教のマホメットを私が呼び出すことができるのです。

 そうしようとすれば、降りてこれる基盤がなければなりません。彼らはどこに降りてこようとするのでしょうか。そこが何かというと、本然の基準と同じ理想郷です。それがホーム・チャーチです。道主たちも、ここに協助することによって世界へと通じるのです。ですから降りてこざるを得ません。地上と霊界の宗主と道主、それから皆さんの善の先祖が、このホーム・チャーチに降りてこなければならない、その原因を知らなければなりません。

 また、皆さんがメシヤの名をもったので、旧約時代において、メシヤが来るときに四千年歴史の先祖たちがみな連結したように、皆さんの先祖たちも自動的に、即座に連結されるのです。皆さんの先祖たちが身分証明書を必要とするのです。

 先日私が神様の前に祈祷するときに、二月二十二日を中心として祈祷をしました。「きょう、この日を中心として、このことが可能な時代に入ります。神様、真の父母の名によってこれを提示いたしますので、これを許諾してください」。聖地で先生はこのような祈祷をしました。

 このポイントが連結されるところでは、国家的基準を越えて世界的基準でしなければなりません。その日が一九八二年二月二十二日です。三十四歳圏は、イエス様が死なずに生きて出発をする時です。復活圏に入っていくのです。歴史時代にこれをすべて蕩減したので、もう迫害はいくらも残っていません。

 先生が法廷に行くようになったその内容を見れば、第一にユダヤ人が先生を追い込み、第二にキリスト教徒が追い込み、第三に共産党が追い込み、第四はアメリカが追い込んだというのです。それはどういうことかというと、全宗教と全世界がそれを望んだということです。

 この法廷闘争を通じて、共産主義者たちには、レーガン政権にレバレンド・ムーンを追い込ませようとする策略があったということを、レーガン政権は知らなければなりません。引き離そうというのです。引き離しておかなければ共産党が大変なことになるというのです。その闘いをしたのです。摂理的に見るとき、すべての天と地がここにかかってくるのです。

 これを越えて立てば、サタンの讒訴圏を完全に抜け出し、この基準へと上がってくるので、本来の平行線に入っていくのです。歴史上、初めて水平線が始まるということを知らなければなりません。それによって、引き離されていた神様とアダムと天使長が完全に一つになります。それは原理です。

 それで定着時代へと入っていきます。全霊界がこのライン、この圏内に降りてくるのです。そのような時が、この日から始まります。この点だけを見ても、ここに来て協助しなければ、離れていかなければなりません。そのような時が、この日から始まります。それで、霊界と肉界、霊肉の統一式を宣布する記念の日が成立するのです。縦的なラインは霊界のことをいうのであり、横的なラインは肉界のことをいうのです。何と結合するのでしょうか。真の愛、真の父母と結合するのです。

 四十年となる今からの七年間で、すべてのものが終わらなければなりません。そうすると一九九〇年代になるでしょう? その時は統一教会に反対する人を見つけようとしても見つけられないようになります。ですから、共産世界まで越えていかなければなりません。

 それならば、歴史時代において統一教会員が心情的に一つになることができる良い機会はいつなのかというのです。この法廷闘争を中心として、すべての統一教会員が心を一つに合わせなければなりません。


ニューヨーク地方裁判所、十二名の陪審員の構成(一九八二・四・一)

 ニューヨーク連邦地方裁判所は、一九八二年三月一日、真のお父様の脱税容疑に対する起訴を棄却せよという弁護人側の主張を一蹴し、三月二十二日、裁判を始めよという命令を下した。これにより、この日から陪審員選定作業に入っていった。四月一日、同支所のジェラルド・ゴーテル(Gerard L. Goettel)判事は、十二名の陪審員団(男二人、女十人)の構成を完了、発表し、これに対して弁護人側では、陪審員団構成が不公正になったという理由を挙げ、陪審員による裁判を拒否した。それは、当初から我々の側で願わなかった陪審員制度を採択したからだ。

 先生は、きょうから法廷に立ちますが、統一教会の教会員たちは悲しむ必要はありません。米国政府はアメリカのためだけに働きますが、私は、米国政府よりももっと高い次元の公的な道を歩んでいるのです。アメリカが私を批判し、私にどのような刑を負わせたとしても、天の公法によって私は勝利者として残るという事実を知らなければなりません。ゆえに私は何度も法廷に立ちましたが、少しも恐れを抱きませんでした。

 先生がアメリカで何万ドル脱税したと言って騒ぎ立てていますが、私がこの国にいかに多くのお金を投資しましたか。なぜ、そうしたのでしょうか。それは、アメリカが自由世界の中心国家だからです。衛星国家を犠牲にしてでもアメリカを保護することによって公的な基盤を世界に築くためです。アメリカは自由世界の中心なので、自由世界の一部を犠牲にしてでも、その中心国家を生かすことによって全世界が生き返るのです。(拍手)

 歴史は誰に従っていくのでしょうか。アメリカの国民も行政府の行く道に従っていくのではありません。法廷闘争の道があってもレバレンド・ムーンが行く道に従っていくだろうというのです。米国行政府もレバレンド・ムーンの行く道に従っていくのです。現在の立場にいるアメリカ国民よりもさらに公的な思考方式をもったアメリカ国民が出てくれば、彼らはみなレバレンド・ムーンのあとに従っていくことでしょう。ですから、私たちは勝利の道を歩んでいるのです。

 ゆえに、今日先生が公判廷に立ったように、皆さんにおいても、将来この宇宙の公判廷に立つ日が来るという事実を知らなければなりません。もし、レバレンド・ムーンが一審で有罪となり、二審で有罪となり、三番で有罪となったとしても、天国の法廷で無罪たというときには、これらがすべて否定されてしまうのです。そこは最高の歴史的最高裁判所なのです。

 アメリカ人は高等裁判所、最高裁判所まで上訴しますが、レバレンド・ムーンには大歴史的最高裁判所が残っているのです。皆さんもいつの日か、その法廷に立つようになっています。先生がもし、そこに立つようになれば、生きて判決を受けるということです。それは、いかに栄光なことでしょうか。そうすれば死んだときには、その公判廷に立たなくても無事通過なのです。ゆえにどれほど栄光ですか。いかに素晴らしいことかというのです。

 税金は、いくらですか。それが一万ドルちょっと越えたのを調査するために、数百万ドルのお金を使って大騒ぎしたのです。(笑い)これはいかに愚かで、ずうずうしいことですか。もし私が白人であれば、政府が「百万ドルをあげるから調査しろ」と言えば、するのかというのです。第三者が「百万ドルあげるから調査してくれ」と言ったら、するのかというのです。それを思うと、どれほど悔しいでしょうか。

 罪のない人を捕まえて裁判するのを見るとき、私の性格上、刀で腹を切り裂いてしまってもすっきりしません。罪があるのなら知りませんが、罪もないのに罪をなすりつけるのです。それは、イエス様の十字架の心情、怨讐を愛する心情をすべて感じることができる立場だという結論が出てくるのです。そこで「私は法廷闘争をしても死なないだろう」と思いました。

 これは、アメリカと韓国の立場が、イエス様の時代のローマとユダヤの立場と同じ立場にあったということです。イエス様がローマの元老院に行って闘って勝利し、勝利の勝ちどきを上げていれば、キリスト教が血を流すことはなかったはずです。ゆえに、ここでもし私たちが勝利すれば、世界の統一教会の宣教史に、血を流す歴史は絶対にないと考えるのです。このように思うとき、私たちの闘う戦場、働くべき仕事場は、今や目前に迫ってきています。ですから、皆さんは、総力を動員して、聖人の精神と義人の精神を通して突進しなければなりません。アーメン。


陪審員裁判の有罪評決と神山氏裁判準備(一九八二・五・一八)

 一九八二年五月十八日、真のお父様の脱税容疑裁判は、アメリカ連邦地方裁判所の陪審員によって有罪評決を受け、同様に、補佐官神山威氏も有罪判決を受けた。

 私は陪審員を信じませんでした。最初から陪審員は嫌だと言っていたのです。陪審員はやめなさいと言ったのです。それは政府が職に就けた人たちです。先生を有罪にして全世界の統一教会の教会員を憤慨させたのです。

 このように見るとき、歴史的に一つに結ぶ時です。一つに結ぶための歴史的な起源をつくって越えていく時です。白人にも涙を流す人がいるでしょうし、黒人にも涙を流す人がいることでしょう。黄色人種もそうです。この期間に、五色人種の目から涙が流れたはずです。それは驚くべきことです。自分の国とレバレンド・ムーンのために涙を流したのではありません。レバレンド・ムーンと神様と世界のために涙を流したのです。それを考えなければなりません。

 見てみなさい。レバレンド・ムーン一人が原因で、世界人類が神様のために涙を流すようになり、レバレンド・ムーンのゆえに、神様を通じて人類のために涙を流すことができたというのです。これは驚くべき歴史的連結です。

 摂理史的にすべてのものが連結されたのです。今回が、神様と先生と全世界人類が同じ立場に立つことができるチャンスだったというのです。ですから、歴史的な一つの転換期です。心情的に一つの高地を占領して越えていく時ではないのかというのです。

 復帰摂理は、万物復帰と人間復帰と父母復帰です。それでは、アメリカは今までレバレンド・ムーンを中心として何をしたのでしょうか。すべてのものを否定したのです。すべてを台無しにしたのです。アメリカと共産党が組んで、すべて追放してしまおうとしたのです。

 何万ドルかの税金を支払わないようにするために陰謀を企てたりするでしょうか。今後アメリカは、この歴史的な恥をどこに行って隠すつもりですか。大変なことをしました。顔も上げられなくなったのです。すべて記録が残っています。それをどうするのですか。皆さんは、今後外国にも行くでしょうが、統一教会の教会員になったアメリカ人にとっても恥ずかしいことです。この恥をどうするつもりですか。この国の後孫たちに対して、この恥をどのようにして免れるつもりなのかというのです。

 それでは、皆さんはどのような決心をしなければなりませんか。アメリカにいる食口の皆さんは、このような国家的な恥と未来の歴史的な恥を防ぐため、七月十四日まで大同団結してあらゆる精誠を尽くさなければなりません。そして、何をすべきでしょうか。未来に責任をもち、今後アメリカの恥を防ぐために全国に正義を訴え、アメリカの国民を正しい方向に転換させるチャンスをつくらなければなりません。

 この時間が終われば、全体動員です。アメリカにいる人は全体動員です。今まで先生がしなさいと言ってできなかったことを、いま一度することができる期間が、七月十四日までの期間です。私たちは人員が必要です。この期間に三倍化運動をしましょう


霊界統合宣布式(一九八二・六・二一〔陰暦五・一、「万物の日」、三十四周年興南入監日、
ベルベディア修練所)


 真の御父母様は、「万物の日」であると同時に、第三十四周年興南徳里特別労務者収容所入監日である一九八二年六月二十一日(陰暦五月一日)、ベルベディア修練所で「霊界統合宣布式」を挙行された。

 今、先生の時代は、ユダヤ教と洗礼ヨハネとザカリヤ家庭が一つとなり、死なずに生きてメシヤとなったイエス様の立場を、国境を超越して数多くの氏族と数多くの民族の前に整えたのです。これは、ユダヤ教と神様がつくっておいた四千年間の基盤を横的にどこにでもつくることができる時代になったということです。国境がないということを知らなければなりません。

 それはどういうことかというと、皆さんがイエス様の直系であるヨセフ家庭とザカリヤ家庭を身代わりしたのと同じことになったということです。そうすることによって過去の先祖や未来の後孫が神様の選民圏へと入っていくことができるのです。

 それにより、皆さんの善なる先祖は、モーセやアブラハムなど、今まで苦労したすべての人と同じ位置をそのまま引き継ぐのです。横的な面で歴史的な先祖がそのような祝福を受け、縦的な面でも後孫がそのような祝福を受けることができる圏内へと入っていくのです。ですから皆さんは、過去の氏族を救うことができる平面的な氏族的メシヤであり、未来のメシヤでもあるということを知らなければなりません。

 ここにいるスミスやデイビッドなど、その一族がイスラエルと同じ祝福圏内の位置を引き継いでいくのです。イスラエル一族という一つの単一民族が、複合民族、世界的な基盤として拡大されるのです。

 それゆえに、皆さんは文字どおり氏族的メシヤです。皆さんの先祖も救い、今生きているスミスならスミス白体も救うことができるのです。そして、後孫も自動的に救いを受けるようになるのです。そのようなメシヤです。イスラエル民族は、今まで二千年、二千年、二千年と、このように六千年を流れ下ってきたのですが、今日私たち統一教会は、この六千年の価値を六年間で引き継ごうとしているのです。

 すなわち、宗教を知らない人が宗教の恵沢圏内に入ってくるということです。選民思想を立てることもできなかった人が選民思想に、わっと入ってくるということです。氏族的メシヤには、縦的、横的な内容がすべて入っています。

 それで一九八二年六月二十一日に、先生が「霊界統合宣布式」をしたのです。この日は、昔、先生が監獄に入っていった日です。先生が監獄に入ったのが一九四八年でしたから、それから三十四年になる日です。三十三年が終わり三十四年へと入っていった日だというのです。

 それは何かというと、イエス様の三十三年生涯の全体歴史を統一教会で蕩減復帰したということです。この時が、アメリカと闘った時です。アメリカの最先端に立ったのが統一教会です。そして、霊界にいるすべての先祖たちは、皆さんのホーム・チャーチ基盤を通じて全体が再臨するのです。

 それでは、霊界にいる皆さんの先祖はいかなる立場かというと、天使世界の天使に匹敵するのです。そして、皆さんの世界は、アダムとエバの世界に匹敵するのです。また、今後の後孫は、未来に匹敵するのです。皆さんはメシヤの立場、アダムの立場であり、霊界はそのアダムを協助すべき立場なので、霊界にいる皆さんの先祖たちは地上に来て天使世界の使命を協助するのです。協助することによってこれが一つになれば、結局は解放がなされるのです。

 皆さんは真の父母をもっています。ゆえに、皆さんは真の父母の子女です。父母と子女は一つです。ですから皆さんは、本然のアダムの位置を復帰するのです。そうすれば天使は、自動的に皆さんを助けるのです。それは原理です。そのようになれば、サタンはもうそれ以上ホーム・チャーチにとどまることはできません。自動的に退くようになっています。


一審判決の言い渡し
(一九八二・七・一六、真の御父母様:十八ヵ月、二万五千ドル、神山威:六ヵ月、五千ドル求刑)


 一九八二年七月十六日、アメリカ、ニューヨーク連邦地方裁判所のジェラルド・ゴーテル判事は、一九七三年から一九七五年までの三年間、真のお父様が統一教会の食口たちの献金した百六十万ドルをニューヨークのチェース・マンハッタン銀行に預金した際、そこから発生した利子十一万二千ドルに対する所得税千ドル(当時のウォンで約七十万ウォン)を「脱税を目的として申告しなかった」という容疑で、懲役十八ヵ月の刑と罰金二万五千ドルを宣告した。この日、経理責任者である神山城氏は、懲役六ヵ月と罰金五千ドルを求刑された。

 私はゴーテルのような人をさほど重要には思っていません。ゴーテルが審判を左右するからといって、私は彼の判断によって消えてなくなる人ではありません。彼を踏み台にして上がっていくのです。米国政府が何だというのです。米国政府を越えていくのです。米国政府に引っ張られていく私ではありません。私はアメリカ人を教育してでもそのようにするつもりです。(拍手)

 レバレンド・ムーンの行く道においては、昼だけがあるのです。夜はありません。夜はジャンプして飛び越えていくのです。ここで何を復帰し、何を満たし、何を残していくのかということが問題です。

 私が法廷に立つことによって天が私のために悲しめば、私は「私のことを心配しないでください」と言って天を慰労するのです。「私は日ごと未来を確固たるものとする時間をもっています」と言って慰労するのです。天と地のことを考えてあげるのです。天のことを思い、人類のことを思ってあげているのです。私が悪であれば結局は下がっていくでしょうし、米国政府が善ならば、米国政府が上がっていくことでしょう。米国政府が上がっていくならば、打たずに従っていかなければなりません。しかし、私が善である場合は、米国政府を捨ててでも私はその道を行きます。(拍手)

 最も困難な時に天を慰労し、最も困難な時に人類を愛することができる人には昼夜の区別がありません。その道は、聖人の行く道です。私が刑を受けることについては心配していません。統一教会をどのようにして収拾するかという問題、従ってきている弟子たちにどのようにして力を与えるかという問題を心配しているのです。私が刑を受けるということは忘れ、神山氏の刑を軽くしてあげることに心を砕いているのです。そのような思いで法廷に立っているのです。

 私が以北(北韓)の監獄に入って、そこから出てきたときは、以南(南韓)に基盤を築きました。もし、ここアメリカで監獄に入っても出てくるときには、ソ連に基盤を築くのです。公義の道を行くのです。ゆえに、私と共にあることは、神様と共にあるということです。そのように堂々としているというのです。

 先生が今どのような状態にいるとしても、たとえ死んだとしても、このことを続けるのです。この人(先生)は、死んでもこのことをするのです。死んでも正義は成すことができますが、正義に反対した人はそこでストップです。公義の目的は何ですか。法廷を経たからといって、レバレンド・ムーンがアメリカに悪いものを残すことはできません。より良いものを残してあげなければなりません。アメリカの国民が見いだすことができる新しい人格を植えつけるのです。レバレンド・ムーンを研究した人が法廷に来てストップするようになりますか、ジャンプするようになりますか。これは大きな問題です。私たちには希望があります。

 レバレンド・ムーンは、一生の間反対を受けました。このような公判廷で闘うのは今回で四度目です。日帝の時の日本政府から、北韓から、南韓から、そしてアメリカにおいてです。この国を生かしてあげ、この国の未来の若者たちを生かしてあげるために、自由世界を生かすことができる人間をつくりあげるために努力していたら反対を受けたのです。

 既に三次まで闘わなければならない状況になっています。二番で勝利する見込みはありません。公義の真理、天理はそのように教えるものだということをレバレンド・ムーンが教えました。先生がこのような話をするのは、先生に責任がないということではありません。責任を負っているがゆえにこのような話をするのです。皆さんがこのような重荷を負わなければならないということを知るとき、皆さんに対する思いは、より深刻なのです。子供たちの将来を祝福しようとするのが父母の心情です。公の道は、そのような法度の道を行かなければなりません。それゆえに、歩んでいくべき法度の道が残っているという事実を皆さんは知らなければなりません。

 イスラエル民族がイエス様に背いて十字架を負わせたとき、その一人を殺すことによってどのような問題が起きたのかというのです。宇宙の天理が問題となるのです。米国大使に反対すれば、米国という国に反対するのと同じことになるように、神様が送った人に反対すれば、神様に反対することになるのです。その人が大使であると同時に、天の息子であったとすればどうするのかというのです。そのようなことをすれば、神様の心を解く道がありません。その神様の息子以上に天のことを思う道を発見する人はいないということを知らなければなりません。

 先生は、法廷闘争期間には深刻でした。「私はこのように行く」と堅く決心して出発したのです。私は悪なる心をもってこの国を呪ったこともなく、悪なる心をもってこの検事、判事を呪ったこともありません。公判の件で私が検事たちと握手をするのですが、討論するところで泰然と握手するので、ジョ・アン・ハリス(Jo Ann Harris:政府側の検事)は逃げていってしまいました。きょう、この場が正義の審判の場だというのです。私は、神様の前に行っても堂々とできます。アメリカの善なる先祖たちの前でも堂々とできるのです。


四 アメリカを中心とした基盤強化

在米僑胞勝共講演会(一九八二・二・二八〜四・一八、六大都市、二万名以上参加)

 今から、私たちは勝共大会をするのです。勝共大会をして何をするのでしょうか。共産党をすべて破壊するのです。ここにいる韓国の僑胞から始めるのです。アメリカにどれくらい僑胞がいると思いますか。六十万人です。昔の荒野時代におけるユダヤ民族六十万とちょうど同じです。

 今は、カナンの福地を復帰する荒野時代です。レバレンド・ムーンが韓国民族を固く結束させれば、誰も韓国が転換する道を遮ることはできません。そのような時代であることを知らなければなりません。

 キリスト教のアメリカを精神的に革命することにおいて、韓国民族が主導的な道を行かなければならないということを皆さんは知らなければなりません。それで「一つになりなさい」と言うのです。これが一つになれば、世界が生きるのです。

 不思議なことに、韓国の僑胞が七年間でこれほどまでに増えたのです。当時は、二十万くらいでしたが、七年間で六十万になったのです。エジプトでユダヤ民族の子孫が生み増えた時と同じです。アメリカ国内においては、ユダヤ人と韓国人が問題です。アメリカはキリスト教国家です。ユダヤ人はユダヤ教を信仰し、アメリカはキリスト教を信仰し、韓国はユニフィケーション・チャーチ(統一教会)を信じるのです。これら三つの民族が一つになれば世界が回るのです。それをいかにして成すのかというのです。

 それを成してこそ、統一教会は、イエス様が宗教を一つにできなかったことを蕩減復帰するのです。それが残されています。これらが一つになれば世界が一つになるのです。レバレンド・ムーンは、これを可能にするためにゴッド・カンファレンス(神様会議一一九八一年から毎年開催されている世界の宗教指導者たちの集まり)をつくり、イスラム教、キリスト教など、多くの宗教をすべてこの中に入れたのです。

 今からは、ユダヤ教と統一教会とキリスト教の接近時代へと入っていくのです。そのようになればすべて終わりです。ユダヤ教、キリスト教、統一教会の一体化が可能になれば、世界は一つの世界へと移行していくのです。共産世界は、なすすべもなく崩壊していくのです。

 ここで反対現象が起こります。民主世界ではキリスト教運動に反対する運動が起き、共産世界ではキリスト教運動を支持する運動が起きるのです。全く反対の現象が起きるのです。そのような時代になってきます。ゆえに私たちは、今いかなる時にいるのかということをはっきりと知らなければなりません。


文鮮明研究所(Moon Institute)創設(一九八二・四・一、ワシントンD・C)

 一九八二年四月一日、アメリカのワシントンD・Cで、神学的、宗教学的次元など、様々な方面から真の御父母様と真の御父母様の思想を研究する団体である「文鮮明研究所(Sun Myung Moon Institute)」が創設された。同研究所は、真の御父母様に関して西洋で発刊されるすべての刊行物を管轄し、有名な学者たちが真の御父母様の思想の背景を学問的に研究できるように支援している。

 青少年をはじめとするアメリカのすべての人々は、私に対して多くの関心をもっています。出版されている本だけを見ても数十冊です。今後は数千冊になることでしょう。十年後には三千冊を越えるだろうと思っています。そのようになれば、図書館の一角を独占するようになります。そして、その内容を知れば迫害時代は過ぎ去るのです。

 それで、現在私が準備していることは、世界的な大学者を立てて、ムーン・インスティテュート(文鮮明研究所)をつくることです。よこしまな反対者たちによって、未来の歴史過程に多くの教派が生まれるはずです。そうなれば、国家分裂、民族分裂、人種分裂が再起する危険性があるため、これをすべて本然の出版物を中心として、矯正、修正して方向を正さなければなりません。そのようなことまで心配しているのです。

 文なにがしを滅ぼそうとする多くの反対映画が作られています。本もたくさんあります。なぜでしょうか。あまりに様々な説があるためです。甲論乙駁すると言うではないですか。仕方がないので、世界の著名な各界人士を集めてワシントンD・Cに文鮮明研究所をつくるのです。未来の歴史の混乱を防ぐために、行くべき道をつかまなくては、私が不十分な人、悪い人になるのです。


日刊新聞「ワシントン・タイムズ」創刊(一九八二・三・一、試作版、五・一七、創刊)

 「一九八二年三月一日に試作版を発行した日刊紙「ワシントン・タイムズ」の正式創刊号が同年五月十七日に発行された。ワシントンD・Cに本社を置き、朝刊として、毎日二十面以上、十二万部を発行する。発行人および編集人には、ジェームズ・ウェラン(James Whelan)氏。同紙は、「ワシントン・ポスト」と共にワシントンD・Cの二大新聞になる。

 私が一つ話をしますが、アメリカの著名人士たちは、「世界のために働いている人は、レバレンド・ムーン一人しかいない」と言っています。アメリカの多くの事業家や、有名な人たちは、みな自分の名誉のために動いていますが、レバレンド・ムーンはそうではないのです。

 その例が何かというと、「ワシントン・タイムズ」です。ところでこれは、裁判が最も熾烈な時に法廷闘争をしながらつくったものです。法廷闘争を通じて私を監獄にほうり込んで追放しようと、ありとあらゆることをするアメリカは、怨讐の中の怨讐です。爆破装置を仕掛け、火をつけて爆破して粉々にすべきところですが、そのようなアメリカが滅びざるを得ない危機に瀕しているので、手を添えて助けてあげなければならないと思ったのです。

 ですから、レーガン政権が発足したアメリカのワシントンD・Cにおいて「ワシントン・タイムズ」をつくったのです。ワシントンD・Cは政界における世界の首都です。そのような中で「ワシントン・ポスト」は、西欧の「プラウダ」(注:ソ連の党機関紙)と呼ばれているのです。これは完全に共産主義者の新聞です。

 上院議員、下院議員から、すべての各機関、また行政府の各部署に入っている官吏だけ見ても七万人以上になります。秘書だけでも六万人以上になります。「ワシントン・ポスト」のために、それらの若者たち、アメリカの中心の芽となるべきそれらの人々が、みな打撃を受けているのです。この芽が、すべてゆがんでしまって方向をつかむことができず、嘆息の局地に追い込まれているのです。

 それで、レーガン大統領が財閥を集めて保守系の新聞をつくることを決定したのです。しかし資本主義者のアメリカ人が、損するようなことをすると思いますか。「自分と国が何のかかわりがあるのか」と言うのです。

 そのような富豪を五名ほど集めてつくろうとしたのですが、みなふろしきをまとめて逃げていってしまいました。ですから、誰もする人がいないのです。それで、アメリカが「怨讐だ」と言って追い出そうとしているレバレンド・ムーンが、そこに足を踏み入れたのです。正月一日に始めて、二百名を派遣して「三月一日までの五十八日間で新聞を出しなさい!」と言ったのです。そのような歴史はありません。

 見てみなさい。私が法廷闘争をすることによって、アメリカが滅びていくのは火を見るよりも明らかです。それなのに、なぜ多くのお金を投資して「ワシントン・タイムズ」をつくったり、ホワイト・ハウスとアメリカを助けてあげようとしたりするのでしょうか。このような狂った者がどこにいますか。

 それは天道を明らかにしなければならないからです。私が投資したお金は、夜も寝ないで身もだえしながら一銭、一銭集めたお金です。そのようにして集めたお金をそのまま流してしまうわけにはいきません。生きていらっしゃる神様を証するのです。今まで私を捕らえてなくしてしまおうとしていたこの環境の中でも、彼らのために生きる道を開いてあげ、世界的に生きる道を開いてきたのです。

 アメリカは、アメリカのためだけにあるのではありません。自由世界の運命を担った責任者としてのアメリカなのです。ですから、アメリカ自体は私に過ちを犯しましたが、自由世界は私を後援し、また将来自由世界が残ることを私は知っているので、その自由世界のために莫大な出血をしながら「ワシントン・タイムズ」をつくったのです。

 そのようにして、一九八二年五月に「ワシントン・タイムズ」をつくりました。誰が損害を覚悟してまで、アメリカを救い、自由世界を救うためにつくりますか。アメリカの富豪が夢にも思わず、みな放棄してしまっているものを、なぜ何の関係もないレバレンド・ムーンがするのでしょうか。「この国よ、永遠に滅びてしまえ」と言って踏みつけて呪うべきところなのに、なぜこのようにしなければならないのかというのです。

 その富豪たちは、レバレンド・ムーンは貧乏人の一人だと思っているのです。「富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい」(マタイ一九・二四)といいますが、私がこの国において、富豪たちのできないことをして、新しい世界において、弱小民族を助けてあげなければならないのです。アングロサクソンの白人たちは滅んでも、追いに追われてきたマイノリティー(少数民族)を助けてあげる責任者になろうというのです。それを知らなければなりません。


モスクワに言論人使節団を派遣

 それで今、何ヵ月目ですか。五月から六月、七月、八月、九月、十月です。六ヵ月目にして名実共に保守党の機関紙のような位置を確立したのです。

 保守党には、新保守派と旧保守派がありますが、すべてキリスト教が関連しています。今まで、その保守派が世界の二国家をなくすことは問題ではありませんでした。判だけ「ボン」と押せば、そのまま吹っ飛んでいくのです。薬を与え、病気を与え、ありとあらゆることをしたでしょう。しかし、世の中は人間の思いどおりにはいきません。いかに強力で頑丈な基盤をもっていても、天意に背けば、なすすべなく崩壊していくのです。それを私はこの目で見てきました。歴史過程を経ながら実際に体験したのです。それで仕方なく手をつけたのです。

 今は、ソ連に入っていかなければなりません。私はモスクワ大会を宣布したので、ソ連に行く方法をあらゆる手を尽くしてでも準備しなければなりません。それで、ソ連から来た芸術家、スパイ工作をしている者たちのあとを追い掛け回して連結する仕事をしているのです。夢のような話でしょう。

 そして、「ワシントン・タイムズ」を中心として、アメリカにおける四十社の言論人、有名な新聞社の編集局長、あるいは社長を代表して、言論人のソ連訪問をソ連大使館に提議しました。それは論議の的になったのです。許可をするのか、しないのかというのです。

 このようにして、今回十二日間、有名な言論人がモスクワを訪問したのですが、彼らは帰ってきてから「レバレンド・ムーン、本当にありがとう」と言うのです。「レバレンド・ムーンがこのような人だとは思わなかった」と言うのです。ですから、言論界では気分の悪い話でしょう。アメリカにある日刊の新聞社は、千七百五十三社にもなります。それぞれが「自分たちはひとかどの者である」と主張しているのです。ところが、レバレンド・ムーンに先取権を取られたということで大騒ぎしています。いくらでも騒ぎなさいというのです。

 このようにして「次はソ連の言論人を招聘する」ということを私が提議してきたのです。「ワシントン・タイムズ」を中心としてアメリカに招聘するのです。このようにして三次、四次、五次ぐらいまでいけば、見ごたえのある闘いが起きることでしょう。

 そのようにして、一度行ってきてからは何をするのでしょうか。今後、ドイツならドイツに対して、この「ワシントン・タイムズ」が何をするのかというと、十二の部署があれば、一つの部署から編集部要員を三名ずつドイツに派遣して鑑定しなければなりません。派遣し、ホテルに一ヵ月くらい滞在させてくまなく調べさせるのです。そして、ドイツの政策がヨーロッパの利益となる方向を取っていなければ、ヨーロッパ全域の人々を糾合してそれを糾弾する手段を取らなければなりません。

 ヨーロッパの安保を急がなくては、共産主義の餌食になってしまうということを感じるので仕方がありません。そのような過程を経て、中共にも行くつもりです。キューバにも行くつもりです。うちの新聞社に自由主義の思想をもった要員が必要です。

 それでは、基盤を築いて何をするのでしょうか。言論人たちが、天意と神様の摂理の方向に一致することができる機会をつくり、今日のアメリカとソ連のような、民主主義の指導国と共産主義の指導国の首相たちを呼び集めて頂上会談をリードできるようにならなければなりません。それは、言論界のみが可能なことです。


四十ヵ国「世界平和教授アカデミー」創設と「頂上会議」創設準備

 世界の指導者クラスを大きく二つに分けると、一つは外的世界の国家指導者であり、もう一つは内的世界の宗教指導者です。現在、全世界の国家指導者たちが最も苦心していることは共産主義の問題です。これをどのようにするかと、苦心しているのです。それでは、全世界の宗教指導者の問題とは何でしょうか。疲弊しているこの宗教をいかにして復興させるのかということです。これが大きな問題です。その次が何かというと青少年の問題です。

 それでは、現在レバレンド・ムーンがしていることは何でしょうか。これらの問題を解決しているのです。世界の学者たちと、世界の多くの国家の首相を集めてサミット・クラブ(首相協会)をつくり、高い次元で未来の世界の行くべき道を目指そうというのです。既にこの仕事に着手しています。今は、それが可能なラインを越えたのです。実践段階に入ってきているという事実を知らなければなりません。

 学者たちの世界でも、共産主義を退けることができる人はレバレンド・ムーンしかいないということが、また世界の指導者階層においても、この世界を共産主義から救うことができる人は、レバレンド・ムーンしかいないということが決定的な段階に入ってきているということを知らなければなりません。このように外的世界においては、絶対価値を中心として世界の知性人を糾合するのに一段落がつきました。

 私がバンケットをすれば、学者たちが私の世話になり、頂上クラブが私の世話になり、世界の有名な人々が私の世話になる立場に立つようになって、その人々が行ったり来たりすれば、その国が行ったり来たりするのです。

 例を挙げると、昨年、ドイツに行ってきた時の話です。私がドイツにいるということを学者たちが知り、私に「会いましょう」と言うのです。それで私は、隠れて歩きました。会わなかったのです。科学者大会(科学の統一に関する国際会議)を通じて私に世話になった人がたくさんいるのです。

 最高の学者や大統領たちに「レバレンド・ムーンがバンケットをするので来なさい」と招請状を送れば、来ないと思いますか。「バンケットをする」と言えば、たくさん集まることでしょう。私はそのように思います。すべての国から来るはずです。そのような状況を私がつくっておきました。ですから、宣教師である皆さんを援助しないで、もっと苦労させてもいいのです。しかし死んではなりません。死なずに、どのようになってでも生き残りなさい。(笑い)

 今回、四十ヵ国にアカデミー(世界平和教授アカデミー)をつくったのを皆さんは知っているでしょう? あとはサミット・クラブ(頂上会議)だけつくって、そこに「レバレンド・ムーンが皆さんをゲストとして招請する」と言えば、みな集まるようになっているのです。

 今年、世界四十ヵ国がアカデミーを中心としてアカデミー国家になりました。アカデミーの教授たちは、その国の政治顧問になっているので、その最高のアンテナを通じて首相協会を動かして、バーター制でできるように教授アカデミーが準備しておかなければなりません。そのようになれば、韓国の経済問題は解決できると考えているのです。私は、経済学の博士ではありませんが、方向に対しては、既にぴたっと決定しているのです。


米国CARP、三百大学総力活動

 CARPを中心として、現在、すべての大学街を完全に整理しています。そして大学街を中心に行動しながら学者世界を完全にまとめてきているのです。

 今、アメリカの若者たちの行くべき道がありません。既に民主世界の制度に疲れています。キリスト教文化圏に疲れています。共産主義をもって暴れ回りましたが、それも途中で疲れています。現在、このような緩衝地帯に入っているのです。それで、原理研究会を中心として、米国三百の大学に総攻撃をするよう命令をしてきました。

 エルドリッジ・クリーバー(Elderidge Cleaver)という男がブラック・パンサーズ(BlackPanthers)という団体をつくったのですが、彼らは「共産主義でなければアメリカを革命することはできない」と主張する連中です。

 その黒人たちは虐殺、強姦、銀行強盗をするので、アメリカのFBI、CIAにとって、とても頭の痛い男でした。この人が、あることがきっかけとなって幻想の中でイエス様と出会い、キリスト教に転向したのです。

 ところが、共産主義理論体制の世界観をもっていた彼がキリスト教に入ってみると、これ以上いい加減なものがないというのです。信じられないというのです。優れた神学者、れっきとした有名な復興師にいくら会っても駄目だというのです。このようにして絶望の中で苦しんでいる時に、私たちの「原理」を知るようになったのです。それで、「原理」を自分一人で勉強したのです。私には、会ってみることもできませんでした。

 鬼のように勉強して、「自分はもうレバレンド・ムーンの弟子になった」と言うのです。「ムーニーになった」と宣布している段階です。彼は、現在生きている共産党の世界的な人で、会ってみなかった人がいません。キューバのカストロから、北韓の金日成、中共の毛沢東まで、すべて会ったのです。そして、あのフルシチョフにも会ったというのです。自分の娘の名前も金日成がつけてくれたのです。

 共産主義理論を中心として見るとき、世界に一つしかないと思ってきたのに、現在の政治体制から見ても、方向から見ても理論と一致していないというのです。それで嫌気を感じていたところにイエス様が幻想の中に現れ、キリスト教に転向したというのです。

 しかし、キリスト教においても人生問題や哲学問題を中心とした思想的な観点においては、宗教的な解決点を見いだすことができずに苦しんだのです。そのような時に統一教会の「原理」を知り、完全に転換したのです。そして共産党に宣戦布告するのです。「今から、大学街でムーニーたちが活動する」と言って、全面的な攻勢をかけています。四十日コースをもって有名な大学を中心として、毎日一校ずつ攻勢をかけました。

 もう、その四十日が終わりました。現在は第二次に入って三百の大学を中心に攻勢をかけているのです。そのようにして、アメリカの大学街において共産党にブレーキをかける運動を繰り広げているのです。

 このようにして何をしようというのでしょうか。キリスト教青年会(YMCA)を再編成しようというのです。今、学内にはYMCAが全くなくなってしまいました。社会にあるYMCAは何かというと、これは産業宣教をしている共産党の親類縁者のようなものです。YMCAの責任者は、みな共産党の足場になって活動しているのです。これを覆そうという運動をするのです。新しいYMCAの編成をしているのです。

 YMCA会館を中心として、大学の教授や私たちと関係している地方の有力者を中心として、新たな風土を造成しようというのです。そのようにして、この韓国を日本とアジアに連結させて、アメリカの行政府まで影響を及ぼし、離れることができないようにする活動をしなければなりません。


二千百家庭合同祝福結婚式(一九八二・七・一、ニューヨーク、
  マディソン・スクェア・ガーデン、六十ヵ国、二千七十五双参加)

 一九八二年七月一日、アメリカ、ニューヨークのマディソン・スクエア ガーデンで、四十八ヵ国の新郎新婦二千七十五双が参加する中、真の御父母様の主礼により、国際合同祝福結婚式が挙行された。今回の祝福結婚式の表題は理想家庭を通じて世界平和を成し遂げるための統一教会の成婚式」であった。

 皆さん、今回行った公開結婚式は良かったと思いますか。結婚というのは、一組だけがしても、その村中がお祝いするものです。ですから数千組が結婚するのを反対するなどということは見当違いなことです。まず、警察が驚いたのです。デモをする人がいないからです。それは、そうならざるを得ません。一般的に結婚というものは、そのように思われているからです。この西欧社会には大きな衝撃であったことでしょう。(笑われる)これ(合同結婚式)が話だけではなく事実だからです。ですから、今後皆さんは、合同結婚式を堂々と誇らなければなりません。

 また、今回宣教師九十六名がすべて集まりましたが、長いこと外地において苦労しました。七年過ごしましたが、相当に苦労したことでしょう。(拍手)独りで歩む中でとても孤独だったことでしょう。その間、皆さんは日記を書きましたか。それらの日記は、全部コピーして出版しなければなりません。困難な中で多くの苦労をした事実は、そのまま埋もれてなくなるのではなく、後代の数多くの若者たちの前に新しい開拓精神を残してあげることができる良い材料です。皆さんが何年間も苦労したことは、何ものにも換えられません。歴史路程から見ればそうなのです。

 皆さんが宣教に出て困難なことに出遭うたびに、先生が獄中生活で迫害を受け、また今も法廷闘争をしていることを思えば、とても力になったのではないかというのです。先生の生涯を通じて皆さんが影響を受け、「それがいかに困難であっても克服しなければならず、自らが責任を果たさなければならない」と思ったように、皆さんの生涯を通じて後代が影響を受けるのです。

 今、先生は法廷闘争をしていますが、普通の人であれば、これは家に不幸があって一大事が起きたような環境です。しかし、法廷闘争をしながら「ワシントン・タイムズ」をつくり、西欧社会で二千双の祝福をしたのです。そのような意味でこれは重要な意義があるということを皆さんは知らなければなりません。

 レバレンド・ムーンが歴史を記録するとすれば、このような時であるほど、これらすべてのことがより貴重な価値をもつということを知らなければなりません。法廷闘争をしながら私に反対するその国のために、このような公的なことをしているという事実は、歴史がひっくり返るようなことです。なぜ急ぐのでしょうか。それを知らなければなりません。それは、すべてモスクワ大会のためなのです。

 私の裁判事件により、レバレンド・ムーンと統一教会がこのようになっていますが、そこから駆け上がらなければなりません。アメリカを正すのです。今回七月一日の結婚式によって半分ぐらいまで引き上げました。今回の結婚式によって、すーっと空中に駆け上がったのです。アメリカのすべての塀を越えていかなければなりません。


映画「おー、仁川」試写会(一九八二、九・一七)

 この映画に関心をもつようになった理由は、大きくは二つあります。その第一は、韓国戦争の侵略者が誰なのかということをはっきりさせて、歴史を正そうとしたことです。第二は、先生がマッカーサー元帥の功績に対して尊敬と賛辞を送ろうとしたことです。マッカーサーは、神様を愛し、人類を愛し、また人類と神様の最大の敵である共産主義を正確に知り、嫌悪した偉大な将軍です。

 そして最後に、この映画を作るに当たって、先生としては個人的に忘れることができないもう一つの因縁があります。韓国戦争が起きた時、先生は北韓の刑務所に収監されていました。仁川上陸作戦に続いて国連軍が北へ北へと攻め上がってくる時、せっぱ詰まった共産主義者たちは、収監されていた政治思想犯を処刑し始めました。先生の最後の瞬間が迫ってきていました。ところが、先生が引かれていき、正に処刑されようとしたその数時間前に、先生は国連軍の助けによって劇的に解放されたのです。「おー、仁川」というこの映画は、マッカーサー元帥に対する先生の感謝の表示であるとも言えます。

 最初に「サン・ミョン・ムーン」という字幕が出てきます。(笑い)これは、私が作ったのであって、監督たちが作ったのではありません。(歓呼、拍手)

 それでは、なぜ字幕にレバレンド・ムーンの名前を入れなさいと言ったのでしょうか。入れなくても良いのにです。最初は、何をしようとして入れたのでしょうか。戦略的な意味からです。今、差し当たって損失も大きいのです。しかし、レバレンド・ムーンは、既に人類歴史上で、今までいなかった歴史的人物になったということを知らなければなりません。百年後、千年後にもレバレンド・ムーンはなくなりません。その時になって必要なものをレバレンド・ムーンが作ったという事実! 最も激烈な迫害の中で、最も過酷な公判を受け、宣告を受けながら作った歴史的な映画であるという名前がいつまでも残るのです。共産主義に反対する反共思想が永遠にこの地球上に残されるのです。

 ハリウッド街で「ワン・ウェイ・プロダクション」(One Way Production)のことを知らない人がいないほどに一躍有名にしました。「おI、仁川」は今月十七日に試写会をもちます。

 それでは、お金がどれくらいかかったのかというと、五千八百万ドル、約六千万ドル近くかかりました。それもキャッシュで作ったということで有名です。銀行から一銭も借りずに私たちの財力で作ったとなれば、ハリウッドやアメリカ資本主義世界は私たちを信用せざるを得ません。その実力を認めるのです。ハリウッドで映画を作るときは、大抵八〇パーセントはお金を借りて作るのです。

 私たちの映画に出てくる背景の撮影は、セットではなく、すべて実際の撮影です。飛行機が飛んだり、橋を爆破したりするのも実際の撮影です。爆破するためにアメリカから飛行機を四十機も借りて行いました。

 なぜそのようにしなければならないのかというと、ハリウッドで今まで考えていたイメージを完全に覆さなければならないからです。ですから、どのような映画を作るのかという関心が膨らんでいたのです。素人がどのような映画を作るのかと、関心が高まっていたのです。素人の中のど素人でしょう。(笑い)

 何度も撮り直しながら作ってこそ素晴らしいものになるのです。五回も撮り直しをして、五年の歳月がかかりました。映画歴史上で最も時間がかかり、撮り直しも何度もして、お金も最も多くかかり、批評も批判も反対も最も多く受け、すべてが一番だというのです。

 この映画の背景に出てくる避難民たちは、すべてうちの食口です。(笑い)アメリカ映画を作るのですから実際はアメリカの食口が入らなければならないのですが、韓国の食口たちが入っていったということは、とても風刺的なことです。この映画を撮影する時は、最も暑い時でした。六・二五(韓国戦争)がちょうどそのような時だったからです。どれほど苦労したか分かりません。そこでの総責任者は任導淳氏です。(拍手)


第十一回「科学の統一に関する国際会議」(一九八二・一一・二五〜二八、フィラデルフィア、フ
ランクリン・プラザ・ホテル、百三ヵ国、五百三十四名)主題:絶対価値の探求と新しい世界の創造


 一九八二年十一月二十五日から二十八日まで、アメリカのフィラデルフィア、フランクリン・プラザ ホテルで、三十名以上の東欧圏の学者たちを含む、百三力国から五百名以上の碩学と二百名以上のオブザーバーが参加する中、「絶対価値の探求と新世界の創造」という主題で、第十一回「科学の統一に関する国際会議」が開催された。二十五日の開会式で、真のお父様は、創始者として「絶対的価値観」という題目の基調演説をされた。

 今日の世界を二百で表現すれば、「大混乱の世界だ」と言うことができます。洋の東西を問わず、世界の南北、あるいは国家の先進・後進の区別なく、社会はすべて、矛盾と不条理、不正と腐敗等の病にかかっています。世界の至る所で紛争、衝突、反乱、戦争等が絶えず起きています。先進国は、豊かな物質生活を楽しんでいますが、第三世界、特にアフリカでは、数多くの人々が飢餓にあえぎ、餓死する群れが続出しています。このような世界的な混乱がさらに悪化し、加速化されれば、人類は滅亡の危機から抜け出ることが難しくなることでしょう。

 世界的な混乱の直接的な原因とは、果たして何でしょうか。その原因は様々に分析することができますが、最も根本的な原因は価値観の衝突にあると見なければなりません。

 それでは、そのような価値観の相違はどこに起因するのでしょうか。それは、第一に利己主義に起因しています。第二に思想の違いに起因しています。したがって、人類を滅亡のどん底から救出する道は、第一に利己主義の清算にあり、第二に思想的な違いの解消にあると言わざるを得ません。

 人間が自己中心になり、思想が各々異なるようになった遠因は、堕落により神様を失うことによって神様の愛を喪失し、神様のみ言(真理)を失ってしまったことにあります。神様の愛は、価値(真善美)の根本です。したがって、神様の愛は絶対価値の基盤であり、絶対価値はすべての徳目の根本、すなわち統一価値です。そして、神様のみ言はすべての思想の根本であり、ゆえに絶対真理なのです。また、統一的な真理です。

 人類の関心は、既に宗教から遠ざかりつつあり、熱い火のように燃え上がるべき信仰本然の姿勢は少数の例を除いては次第に消えつつあります。これは、実に重大な事態であると言わざるを得ません。

 それでは、その崩壊の原因とは何でしょうか。第一に、科学技術の発達と経済成長等で、人間の精神が物質主義に流れているからです。第二に、共産主義をはじめとした各種の無神論と唯物論思想が急速に、また広範囲に蔓延しつつあるからです。第三に、政教分離の名のもとに、国家の教育政策において教育科目から宗教を排除することにより、幼いときから無神論思想を注入する結果をつくり出しているからです。第四に、共産主義者たちが赤化工作のために残っている価値観さえも意図的に破壊しようとする戦略をとっているからです。第五に、宗教的な価値観を理論的に守護すべき確固とした本体論の欠如にあります。本体論とは、絶対者に関する理論のことをいいます。

 新しい本体論によって、神様に関するすべてのことが解明され、すべての宗教の神様が結局は唯▽なる絶対神であり、同一なる一つの神様であることが明らかにされれば、ここですべての宗教は、その看板をそのまま維持しながらも実質的な宗教の統一が成されるのです。そして、神様の創造理想である地上天国を実現するために共同の歩調を取るようになるのです。

 そして、すべての宗教教理の不備点、未解決点は、新しい本体論によって補完され、実質的な教理の一致化までもが実現することでしょう。このようにしてすべての宗教は、神様がその宗教を立てられた目的を完全に果たすに至ることでしょう。以上、今日の世界的な大混乱を収拾できる絶対的価値観に関する様々な問題点を解決するために、新しい宗教として登場したのが統一教会です。その内容は広範であり、知性人までも洗脳するという有名な「統一原理」と「統一思想」です。


五 世界的な事業育成と宣教基盤の拡張

海洋教会活性化と地域責任者任命(一九八二・九・五)

 今、アメリカでは何をしているのでしょうか。水産業をしています。全国的に水産業をしているのです。そして、世一路を通じて販売を始めました。それから食堂も始めました。今、シアトルでは問題になっています。約七百万ドルかけて「ゴー・エンジョイ」という会社をつくったのですが、反対派が騒いでいるのです。

 既に陸地は人でいっぱいなので、船を造って海に出ていくのです。海で生活する時代が遠からず来ます。私たちは、海で何をしなければならないのでしょうか。世界のすべての海洋基地に統一教会の男性ムーニーたちが住むのです。それさえ占領すれば、現在の世界の文化すべてを思いのままにすることができるのです。男性ムーニーは、世界のすべての海岸に集まってそこで生活し、占領するのです。

 将来、陸には食べる物がなくなります。食料がなくなれば、死ぬのです。ですから、海に行って暮らすようになります。そこで魚を獲って食べるのです。陸地の肉の代わりに魚を食べ、野菜の代わりに海草類を食べれば良いのです。人の体の三分の二は水です。ゆえに、未来において私たちは海を占領しなければなりません。海にあるすべての金銀財宝は私の手で開発するのです。このようなことを考えれば、トンネルも掘らなければならないので、ハイウェイ・プロジェクトも出てきたのです。

 世界を動かすためには世界経済に影響を及ぼさなければなりません。それでは、私たちがどの分野に手をつけるべきかというと世界的海洋事業です。アメリカを中心として連結される世界の経済圏は膨大です。将来、アメリカの東部・西部・南部の海洋圏を占領すれば、五十ヵ国の海洋都市と連結することができる道が生まれるのです。それは膨大なものです。そうなれば、私たちは世界的な組織をもっているので、アメリカの海洋都市と世界の重要国家の海洋都市が直結するという論理が成立するのです。

 この時間、州責任者はすべて海洋教会の副責任者として任命します。それで、東部、西部の管理地域を分配してあげなければなりません。皆さんは、運命共同体ではありませんか。私はアメリカに来て、海で十年間無駄骨を折ってきました。海にいて、死ぬほどに苦労しても、海から何が生まれますか。顔を見てください。半分は黒人になりました。(笑い)十年間このようなことをしてきたのは、皆さんが海洋やオーシャン・チャーチに対して関心をもちなさいということです。

 私がある州のセンターに行って一晩を過ごし、次の日の朝に「近くに釣りに行こう」と言うときは、いつでも必ず案内をしなければなりません。いつでも、どのような時にもです。そして、統一教会の責任者は、誰もが一年に二週間は動員されて海洋教会の活動をしなければなりません。そこに行けば、教会の責任者などというものはありません。全員に同じように仕事をさせるのです。そして、先生は「お前、どこどこに行って釣りをしてきなさい」と指令を下すのです。

 また、海洋鉱山を手掛けようと思います。海洋鉱を掘らなければなりません。そのようなことを考えています。皆さんができなければ、私が先頭に立ってします。私が皆さんを連れていって掘るのです。また、十個の海洋都市を中心とした地域では、必ず冷凍会社を造らなければなりません。少なくとも、三箇所に一つは冷凍会社を造らなければなりません。そして、冷凍工場三つに対して、缶詰工場か何かを造らなければなりません。そのようにして、どのようなことをしても海で獲った魚を処理しなければなりません。

 オーシャン・チャーチは、昔タイガー朴(朴鍾九)がいた時にはCARPと連結していたものです。ゆえに、きょうからはCARPの責任者がオーシャン・チャーチの責任者を兼ねるのです。若い人は海に相当な関心をもっているので、海に入っていけば伝道できる道が大きく開かれると思うのです。

 そして、西部地区はミスター崔、アラスカは崔周源氏が責任者です。それから、任導淳氏!この人は、私が韓国で原理教育をたくさんさせた人です。原理講義が上手で、勝共講義も上手で、できないものがありません。それからどのようなスポーツでもこなします。背は低いのですが、皆さんが触れただけでも、ぱっと吹っ飛ばされてしまいます。任導淳氏は東部の責任者です。また、この人は出歩くことが好きです。皆さんが夜寝ようとする時に訪ねていくことでしょう。

 その次に、南部は金度完氏です。この人は韓国勝共連合の事務総長もしました。この人の性格に少し気難しいところがあっても、よく耐えなければなりません。韓国では有名な講師です。韓国政府の部署が招請する講師の中で、代表的な講師です。南部に配置されている人たちも立ちなさい。これで、配置がすべて終わりました。


統一産業と世一路を通じた機械産業

 オーシャン・ビジネスが一つで、その次は何ですか。世界の人類を早く糾合し、復帰摂理を促進させるためにはビジネスが必要ですが、世界で最も難しくアメリカで最も成功するビジネスとは何かというと、マシナリー:インダストリー(machinery indusutry :機械産業)です。ですから、第一に海のフィッシュで、第二に陸地の機械です。そして、第三はスペース(space !宇宙)です。今、統一産業で飛行機の製造に着手しているのです。

 それでは、今日、全世界にいる私たちの会員は何をすべきでしょうか。電子分野の日本を中心として、先端へと行かなければなりません。技術面や製造面や販売面において、世界の要員を日本に投入して世界先端の道へと押し出してあげることが最も早い道であると思うのです。また、ドイツは、機械工業を中心として全要員を投入し、ドイツのもっている世界的な技術と販売基準をいかにして拡張するかということが問題です。それから、アメリカのコンピューターや航空技術に関することも同様の原則です。

 それでは、今までの科学文明をリードしている主導的品目とは何でしょうか。経済分野においては、これを考えざるを得ません。それは、何よりも機械です。電子生産施設やコンピューターや航空施設も、その装置や設備や施設は機械文明の技術を通じて可能なのです。

 ですから、機械分野において製造と販売をいかにして世界基準へと突破するのかという問題は、世界の経済圏を掌握するにおいて重要な一つの目標とならざるを得ません。そして、機械産業を相手にすることは、即、国家の経営体制の中枢的な位置をつかむことにつながります。機械産業は、産業世界における背骨と同じです。

 この基盤ができれば、その次の電子事業は簡単です。それは何でもありません。連結だけすれば良いのです。そして、機械と電子だけ連結すれば、コンピューターや航空施設は自動的にくくられていくのです。電子と連結させれば、コンピューターや航空分野は難しい問題だとは思いません。

 ですから先生は、これまで二十七年間、皆さんの知らない中で機械産業に対して準備してきました。それで統一産業をつくり、今ではドイツの工場と連結して、それを消化することができる段階に来ました。連結できる基準になったのです。今は、統一産業の工業技術を中心としてドイツの技術と連結できる時代になったので、ドイツの工場を買うのです。

 昨年(一九八一年)の夏ドイツに行き、それを連結するためのすべての基盤を築くように努力してきました。ドイツ内の販売組織である世一路を世界的な組織へと展開させるための準備を今、皆さんはここでしているのです。


統一産業の機械開発と博覧会席巻

 今から六年前の一九七五年に、水深里の工場を昌原に移しました。今は最高基準クラスのマシン・センター(machine center)を造らなければなりません。自動機械を造らなければなりません。文社長に「それをしなさい」と言いました。それをするために、ドイツの若者を入れ、日本の若者を入れました。十五年前から入れたのです。

 工場を建て、すべて造ったのですが、人はどこから連れてくるのでしょうか。各国め人を集めてくれば良いのです。みな、自分の国の技術をもってくるのです。その機械は韓国の昌原で造られましたが、ドイツの製品や日本の製品よりも優れているのです。すべて日本人やドイツ人が開発してつくったのです。

 既に、十五年前に私が韓国を離れる時から、人の配置をすべて準備していました。それは、この世の人も知りません。小さな鋳物工場を造って「十倍、二十倍まで大きくしなさい」と指示しました。未来の計画をもっていたので、そのような指示をしたのです。そして、今ではNC(numerical control !数値制御)旋盤機まで造るようになりました。その質が良いのです。今や何でもつくることができる能力を備えました。私たちは何でもつくるのです。マイクロメーター(micrometer:測微尺)までつくることができます。そのような技術をもっているのです。

 最近、産業博覧会で統一産業が問題になりました。今回の大阪博覧会では、日本などの機械工業国家が衝撃を受けたのです。今回、私の力でコンピューターの電子装置を新たに製作しました。それは、うちの工場の人も知りません。

 なぜ、そのようにしなければならないのでしょうか。機械は、鉄とコンピューターの電子装置とを合成してつくるものですが、世界の一般の機械工業会社は電子装置をほかの所から買ってきてはめ込むのです。それが機械価格の四〇パーセントまでを占めるのです。このような実情を知っている私としては、未来の工業界を占領するときにこの電子問題、すなわちコンピューター装置が生命を左右する問題となるために、これを私の手でなさなければならないのです。

 コンピューターのうち、原資材の価格は五十対一にもなりません。百分の一にもならないのです。うちの女性工員を散人だけつけてあげれば、いくらでも型に押してつくることができるのです。それによって国際市場においては機械価格の四〇パーセントも思いどおりにコントロールすることができる背景をもつようになるのです。そうなれば、世界舞台における市場販売のチャンピオンになる距離が近づいてくると判断するのです。ですから、どのようなことをしてでも準備しなければなりません。自動機械の出発と同時に、コンピューター装置を手掛けるのです。それを十五年前からしてきました。

 シカゴ博覧会の時も、文なにがしのおかげで韓国が威信を立てたでしょう。今回、この大阪博覧会によって国家が文先生を賛美することでしょう。一つ開発するのにドイツ人が一年以上かかるものを、私たちは正月から始めて三ヵ月で設計を終えたのです。うちの設計陣に来させて、「私たちがその設計をしました」と自慢させました。私たちが機械施設から電子施設まで、ぱっと設計してすべて造ったのです。

 日本の博覧会が十月ですが、図面をもってきたのが四月です。四つの品目を開発するのですが、ドイツであれば一つの品目を開発するのに一年半から二年を見積もります。ですから、八年をかけなければなりません。それを四月の末から始めて九月までの五ヵ月でつくったのです。

 お金がないからといってオール・ストップするわけにはいきません。神様がいるので、心強いのです。それがレバレンド・ムーンの強みです。なぜ、一番難しい機械工業をしなければならないのでしょうか。早く世界的になるためです。答えは簡単です。これが一番難しいので、これを解決すれば世界のすべての分野でチャンピオンになるのです。これを長い期間ではなく短い期間で成し遂げようというのです。


世界的な販売組織の一元化

 皆さんを外国に宣教師として送り出す時にも、アメリカ人とドイツ人と日本人にして、一箇所に三人ずつ派遣しました。「一つになって、一つの目的を中心として活動しなさい」と指示しました。顔と国家の背景が異なる日本人、ドイツ人、アメリカ人ではありますが、先生が見れば一つです。みな、統一教会人です。

 そして、日本、アメリカ、ドイツの三ヵ国の中で、現時点の先頭走者は日本です。現在日本が主動的役割をなしています。ですから、日本全国で生産されたものを私たちが販売しようとすれば、何日もかからず、すぐにできるのです。そうして、私たちの販路を一〇〇パーセント活用することができる境界線までできあがっているのです。

 現在、日本における販売を取り扱う私たちの会社は、約百五十社を越えます。大きくはありませんが、そのような品目を取り扱っています。そして、すべての責任部署の販売アイテム(品目)を全損的にチェンジさせるのです。ある品目があれば、それは季節によって価格調整がなされます。価格が異なってくるのです。ゆえに、その季節に合った価格の高い品目があれば、その会社にあるものを全国化させるのです。そのようにして全国に通じる訓練をしています。価格の変動があるのです。上がったり下がったりします。そのような訓練を世界化しなければなりません。

 日本自体を見れば、日本の主要生産品は何かというと、世界的に見て電子機械です。そして、今後私たちが世界的な経済圏を握るために、まず世界的な販売組織の一元化を始めました。

 生産分野と販売を連結させなければなりません。今後、皆さんが経済活動する品目はすべて私たち自体内で生産する品目にして世界へと連結させなければなりません。このような結論が出てきます。

 世一路は、機械を中心として神様の復帰のための戦争をするのです。機械世界を占領するためです。アメリカではありません。世界の機械工業を勝ち取るためです。では、世界へ出発しようというとき、私は、アメリカを越えて全世界を主管しますが、世一路は何をしますか。今、世一路は小さいですが、食口たちは弱くありません。一番強いのです。私たちは、世界に行って世界のために生きなければなりません。


宣教地の事業経営方針

 今後、皆さんに必要なことは、私たちの宣教部がいかにしてその国に善の影響を及ぼすことができるようにするかということです。皆さん、考えてみてください。第一に、農業の方法を教えてあげなければなりません。その次に教育をするのです。技術教育や養育など、日常生活に必要な教育をするのです。そのようにすれば、絶対に怠けたりする人や、汚くしたりする人はいなくなるのです。朝早くから起きて仕事をする運動を教えてあげるのです。

 皆さんは、男女関係が徹底しているではありませんか。常に教育をしなさい。農業の方法を教えてあげ、その次には教育をしてあげなさい。生活面、社会面、倫理、道徳、社会規範となるすべてのものを教えてあげなければなりません。

 その次に、外的には何をするのかというと、うちの宣教師がいるではありませんか。ドイツ人宣教師、アメリカ人宣教師、日本人宣教師です。そこに、フランス人一人と、スペイン人一人が入れば外国語学院を始めるのです。なぜでしょうか。その国で外国と関係を結ぶ人々はみな知性人だからです。その人々を教育すれば、皆さんはその人たちと友達になるのです。ハイ・ランキング(high ranking :高い身分)になるのです。また、ランゲージ・スクール(language school:語学学院)をもつと何が良いかというと、その国におけるすべての通訳の依頼を受けるようになるのです。翻訳をすれば、その国の政治経済の方向と動向を素早くキャッチすることができるのです。大変重要です。

 その次に何をするかというと、自動車修理工場と機械修理工場を遣るのです。上流階級の人々はみな自動車をもっているので、それをすれば彼らと連結することができるのです。また、自動車修理工場をもっていれば、バスのようなものを造ることは問題ありません。ミニバスを造ることは問題ありません。エンジン一つ買えば、一遍に造ることができるのです。そして、運輸事業を始めるのです。それが今後の事業経営方針です。自動車修理工場の経営がうまくいけば、先生はすぐに良い機械を入れて工場を造ってあげます。そうすれば、自動車の部品を作っていくらでも販売することができるのです。

 そのようにしてお金を稼いだなら何をするのでしょうか。山林地帯を買うのです。その次には鉱山を買うのです。どんどん買いなさい。私が鑑定してみて良ければ、一遍に金鉱も買うことができるし、宝石工場も造ることができるし、製材所も造ることができます。何でもつくることができます。そのようにして原資材の生産地帯を、できるだけカバーしなければなりません。原資材は、日がたつほどに価格が上昇するので、今後、おのずと大きな基盤が築かれるはずです。

 また、海に近い所では、海の事業をしなければなりません。海の工場を造らなければなりません。そして、湖がある所では、魚の養殖をしなければなりません。そのような面において、私たちは頭を使わなければなりません。お金を稼いで、そこで使うのです。

 そして、宣教部の隅では野菜を栽培しなければなりません。さつまいもを育て、かぽちゃを植えるのです。そこから始めるのです。私が行ったら、そこで育った野菜をもってくるのです。買ってきたものは駄目です。


南米の支持基盤

 南米では、レバレンド・ムーンを連れてこようと交渉をしているのです。その国の国会で「レバレンド・ムーン、反対している所で何をしているのですか。我が国に来てください」と言っているのです。私がこの世の人と同じであれば南米を動かして北米戦争を起こす背景をすぐにでも造成することができます。(笑い)この世の人であれば、どのようなことでもすることができます。しかし、そのようなことをすることはできません。南米に行ってもアメリカを救ってあげようとするのです。アメリカが私をいじめ、アメリカから追い出したとしても、私はそのようなことをすることはできません。

 今からは、世界的問題について話します。眺めるのも大韓民国を越え、太平洋を渡ってアメリカ、そして世界を眺めなければなりません。アフリカ、南米を眺めるのです。私は、ウルグアイという名前を覚えてから何ヵ月にもなりません。ウルグアイとはそのような所です。その名前が実に変なのです。「ウルグアイ」と言うと、「帰るもの、帰れ」という意味が頭に浮かびます。ウルガイ、チョルガイ、チョリガラ(あっちに行け)、ウルガイー イリガラ、チョリガラ(こっち行け、あっち行け)です。最近ではそこにホテルを買ったり、オフィス・ビルを買ったりしています。そこの大統領は私と一つとなりました。そして「レバレンド・ムーンでなければ我が国を生かすことができない」と言っているのです。その男の表情がまた良いのです。それで、「男らしく行動しなさい」と言って、するかしないか見てみようというのです。

 彼はブラジルが盛んに騒ぎ立てているときに白らの就任式をして、その翌日には内務長官に記者会見をさせ、「我が法治国家ウルグアイは宗教の自由を保障する。アメリカのように宗教の自由がない、恥ずかしいまねはしない」とたたいたのです。そして、ブラジルのようなまねはしないという態度を取ったのです。私が見るとその男には見所があります。それで今回も、「あなたはどのようなものを望みますか」と尋ねるので、「カンバセイション・センター(conversationcenter)を造りましょう」と言ったのです。

 ですから、私はお金がなくても建てます。一番良く建てるのです。最近三十階まで建てたそうですね? 一つの三歎ではなく、その相手となる相対数が必要なので「三十三階にして一度建ててみなさい」と言いました。ですからお金がたくさんかかるでしょう。それで私を見て、「とばくをよくする」と言うのです。とばくはよくするのですが、いつも負けるとばくをよくするのです。負けはしますが、そこに鉄線をつけておくのです。鉄の輪をつけておくのです。

 今、蒔いておいて、十年後、千年後に刈り取ろうというのです。それには神様の心情的な核が入っているので腐りません。千年後でも芽を吹くのです。私は祈祷するときに「神様! 私の一生の間何も助けてくれなくてもいいです。千年後、万年後に統一教会はこのようにならなければなりません」という祈祷をするのです。私は、それを植えつけようと思っているのです。

 今、エルサルバドルやホンジュラスやグアテマラなどの国が大変です。中米が死にそうなのです。しかし彼らはレーガンの行政府に「助けてくれ」と言うのではなく、私に「助けてくれ」と言うのです。共産主義の赤化問題が世界的な問題なのです。

 先日も、ブラジルで百十名の教授が集まって公聴会をしたのですが、そのうちの七五パーセントがつながりました。南米でこの運動が、どれくらい問題になっているかを知らなければなりません。教授が人の言うことを聞いたりしますか。ところが、それらの教授は、今アメリカでレバレンド・ムーンやムーニーがどれくらい迫害を受け、私たちとつながった教授たちが「ムーニー教授」だと言われてどれくらい迫害を受けているのかをすべて知りながらも「私たちは祖国のために闘わなければならない」と言っているのです。アメリカとは違うのです。

 南米では、あのハンサムな朴普煕氏に大統領たちが会いたいというので、きのう(一一・一五)も夜に出ていって三時に帰ってきました。みなが会いたいといって大騒ぎになっているのです。(拍手)それはミスター朴が偉いからでしょうか。先生が基盤を築き、背後から導いているからです。南米、中米のいくつかの国が「自分の国を救ってくれ」と、大統領が私に親書を送って頼んできているのです。


南米とアフリカの基盤の拡張

 今から全世界は原資材が問題になります。ソ連もアメリカも原資材が問題です。アメリカは南米に依存し、ヨーロッパはアフリカに依存しているのです。しかし、南米とアフリカの人々は反米運動、反ヨーロッパ運動をしているのです。ソ連が南米とアフリカのすべてに接触してきているのです。フォークランドでもイギリスがたたかれたでしょう。アフリカでも今、アメリカは散々な目に遭っています。

 私たちは違います。統一教会は、ソ連に対抗しながら新しい意味でこれを形成しようというのです。「神様のために形成しよう!」というのです。それで唯心論と無神論が闘うのです。ソ連は絶対的に無神論です。それでは、絶対的な唯心論者とは誰でしょうか。それはムーニーです。

 南米とアフリカがアメリカに反対するのです。それはレバレンド・ムーンを歓迎することができるようにさせる神様の摂理なのです。それで、アメリカが反対される要素を除去し、歓迎されるユニフィケーショニズム(unificationism :統一主義)をいかにして南米に拡張させるかという問題を中心として、今、南米作戦を急いでいるのです。南米に行って、南米の人よりももっと世界を愛する立場に立てば、神側になるのです。

 そのために先生は南米やアフリカや世界にお金を使うのです。韓国のムーニーは「先生! どうして韓国を助けないでアメリカに使うのですか」と言い、またアメリカのムーニーたちは、「どうして先生は、アメリカに使わないで世界に使うのですか」と言うことでしょう。そのような伝統を立てれば世界が早く救われるのです。アメリカの国民全体がこのような思想をもてば世界を早く救うことができるので、私はこのようなことをしているのです。先生は南米に行っても、そこを自分の国だと思います。私は、誰よりも南米を愛していると思っています。そして、先生が南米に行けば、皆さんはどこに行かなければなりませんか。皆さんはアフリカに行かなければなりません。

 神様が行くことができる神様の国にするために、アフリカ、南米、六大州に、神様の行くことができるカーペットを敷くのです。ムーニーたちがファンダレイジングをすることによってなしていることが、いかに偉大なことでしょうか。そのようなことを約十年してきてみると、世界の学者たちの方向が一箇所に集まるようになったのです。彼らは、「レバレンド・ムーンは学者世界の希望だ!」と言っています。(拍手)その学者たちが統一教会の希望なのではなく、レバレンド・ムーンが学者世界における希望なのです。これは私が言ったのではなく、彼らが言ったのです。

 アフリカの十二ヵ国が集まってアカデミー創設のための会議をしたのですが、そこに行ってきたミスター郭が言うには、「アフリカの希望はレバレンド・ムーンだ! レバレンド・ムーンはアフリカの太陽だ!」と言っていたというのです。

 中央アフリカで私たちが教育をしなければならないのですが、フランスのミッテラン大統領が反対をして、全面衝突しています。しかし、国民は私たちの側です。また、今回の結婚の時も、アフリカから来た人たちを日本人や白人たちがたくさんもらっていきました。そのような意味で、合同結婚式をした六千双がアフリカにどれほど貢献しているかという事実を知らなければなりません。


六 ソウルでの言論人会議と六千家庭祝福式

ソウル言論人会議の開催準備

《祈祷》

 十月といえば、統一教会においては勝利の月として記念する日がたくさんあります。あす四日は「天勝日」であると同時に、歴史的な悲しみの日を整理し、喜びの歓声をあげる記念の日でもあります。そして十四日です。これらの日を中心として、今年、私たちは世界的な大行事を行おうと計画しております。四日(第五回「世界言論人会議」)には言論界を中心として世界のすべての主導的な役軍たちが集まり、十四日(六千家庭国際合同結婚式)には全世界に散らばっている若者たちが集まります。過去の歴史の悲しい日々をよみがえらせ、お父様の賛美の一日として天の前に結実をお返ししたいという心があることを、お父様、記憶してください。

 訪れるすべての人の足取りを守ってくださり、とどまるすべての人の心に韓国を忘れることができず、統一教会を忘れることができないという深い心情的事情を宿してください。このような心をもった個々人と関係している人々と、取り囲んでいる霊魂と、韓国の精神と、韓国の未来の摂理的み旨とが結ばれる契機をつくってください。

 ここで始めることがここで終わらないことを私は知っています。世界と連結され、天使世界と連結され、あなたの心情圏と連結される新しい起源の日々が生じるよう許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

 数多くの外国の若者と著名人士がこの地を踏み締めるとき、文化の背景や生活環境やすべての環境が異なっていたとしても、韓国に宿ってきた精神的主体思想を探知し、体得して、韓国がアジアを代表する一つの起源地となったことを感じて帰るならば、韓国の現在から未来まで、今後の私たちの後代、後孫まで、誇らしい一つの伝統が残されることと思います。お父様!このような背景を祝福してくださり、この場に集まったあなたの子女たちを記憶してください。


第五回「世界言論人会議」
(一九八二・一〇・四〜一一、ソウル、ロッテ・ホテル、七十三ヵ国、二百三十名)

 一九八二年十月四日から十一日まで、ソウル、ロッテ・ホテルのクリスタル・ボールルームにおいて、七十三力国、二百三十名以上の言論界の重鎮たちが参加する中、「ニューズ・ワールド・コミュニケーション」主催による第五回「世界言論人会議」が開催された。真のお父様は、創始者として「社会の諸問題と言論の責任」を主題に開会演説をされた。

 言論界を動員して何をするのでしょうか。頂上会談を開催しなければなりません。中東問題において、イスラエルはイスラエル自体の利益を求め、アラブ圏のエジプトならばエジプトが自らの利益を求めるという、異質な対峙する二つの利益を追求するような政治会談は、人類の未来に被害を与えることはあっても、公益を与えることはありません。

 ゆえに言論人は、世界福祉化運動や世界平和運動というタイトルを中心として、公正な趣旨とともに、世界の公益圏に立っている政治国家形態から支持されるので、それを育成していかなければなりません。この運動をしなければなりません。

 今回、ソ連に行ってきたことを一つの契機として中共に行こうと思います。その次には何をするのでしょうか。先進国家において、ドイツならばドイツの省庁が二十あれば、その二十省庁に対して取材団をつくらなければなりません。そして、ヨーロッパ全体の利益を求めるようにさせるのです。「ヨーロッパのある一国家が平和目的に向かうヨーロッパの支障とならない政治風土を堅持し、教育しよう」という運動をするのです。そのようにしてネーム・バリュー・がつけば、英国、フランス、アメリカが自ら始めることでしょう。

 これをしていれば、どのようになるのでしょうか。有名な言論人たちが糾合されるはずです。間違いなく糾合されることでしょう。科学者大会(科学の統一に関する国際会議)を通して教育したので、間違いなくそのようになるはずです。言論人大会は現在五回目ですが、七回まで行けば限界線を越えるだろうと思っています。ブレジネフとレーガン大統領の会見を私たちが斡旋することができるのです。

 それで急いでいることとは何でしょうか。フォード大統領、ニクソン大統領を前に立てて、サミット・クラブという前首相協会をつくりました。これが済めば、発起会をする段階に来ています。世界の首相職を務めたすべての人たちの協会をつくるのです。日本だけでも何人かの人がいます。

 その次には何をつくるのでしょうか。今回の裁判が終われば、司法協会をつくるのです。アメリカの有名な弁護士たちが私の所に集まりました。現在、二百から三百名の弁護士と関係を結んでいるのです。

 司法協会をなぜつくるのでしょうか。これをもって共産党を取り調べるのです。既に日刊紙はひと月もあればつくれるようになっています。人的資源を引き入れることができる整備がすべてできあがっています。それをつくれば、世界の判事、検事、弁護士がいつでも競って加入するようになっています。そのような基盤をすべて築いておいたのです。

 このようにして、ソ連に政治犯の裁判事件があれば、世界的な判事陣、検事陣を派遣するのです。そして、それをくまなく調べ上げて暴露するのです。モスクワ大会を宣言したので、その準備のための組織をすべて編成してソ連の衛星国家に送り込んでいるのです。


《基調演説:社会の諸問題と言論の責任》

 「世界言論人会議」は、「今日の社会における言論の責任」という命題を中心として、著名な言論界の重鎮が集まり、深い理解を増進させようというところから出発したものです。

 本会議の範囲は汎世界的であり、私たちが追求し、達成しようとする利害は国際的な利害です。このような意味から、今から三十二年前に北韓の共産党が不法南侵してきた当時、その侵略を自由世界の二十一ヵ国が団結して打ち破ったこの韓国において本会議を開催することは、とても大きな意義があることだと思います。自由諸国が団結したこのような実力行使は崇高な国際協力の標本であり、その類例はほかに見つけることができません。

 六・二五動乱当時、我が祖国が危機に瀕し、世界平和が脅威を受けた時、国連の名のもとに数多くの自由主義国家が韓国の自由守護のために貢献してくれました。私たち韓国人は決してその恩恵を忘れることができません。

 そしてまた、私は、本会議が韓国で開催されることにもう一つの重大な意義を発見するものです。それは、今日の韓国が世界の各種主流文化の融和点になっているという事実からです。

 韓半島は、世界の縮小体として見ることができます。世界のすべての問題は、縮小された状態で韓半島において引き起こされています。したがって、韓国で得られる経験と成功した解決策は、それが単に韓国問題の解決策というだけでなく、直ちに世界問題の解決策にもなるのです。

 それでは、どのような形態の解決策を私たちは探しているのでしょうか。共産世界と自由世界の対決は、一言で言えば理念の対決です。さらには哲学の対決であり、究極的には主義と思想の対決です。もし神様がいるとすれば無神論がうそになるのであり、もし神様がいないとすれば唯物論が真理になるのです。神様をおいて「いる、いない」という二つの相反する主義が二つとも真理であるはずはありません。ゆえに、この二つの主義は宿命的に必ずぶつかるようになっており、二つのうちの一つ、すなわち本当の真理のみが残るのです。

 ゆえに、神様の実存を信じる私たちは、その神様を私たちの日常生活で実証してみることができなければならず、世界が否定することのできない神様として浮き出させなければなりません。「神様がいない」という思想には、「神様がいる」という徹底した実証によってのみ勝つことができます。それができれば、共産主義の問題はその根本から崩壊していくことでしょう。このような使命をもって始まった精神運動こそ私たちの統一運動であり、また、この運動がここ韓国で始まらざるを得なかった論理的根拠もそこにあるのです。

 私は、言論が私に対して至大な関心を見せてくれたことに対して有り難く思っています。もちろん私は言論人に貴重な奉仕をしてきました。皆さんが使うことができる数多くの資料を差し上げたからです。レバレンド・ムーンを追いかけていれば、言論は決して倦怠や退屈を感じる暇がなかったはずです。

 実際、私は言論人団に対して嫌悪する心をもっていません。私は、言論のもつ正しく無限な可能性が達成される日が必ず来ると堅く信じているからです。今まで私は、多くの誤解を受けてきました。その誤解は無知から来るものであり、その無知と誤解から歪曲された記事が出てくるのです。きょう、私が皆さんにこのように演説するのも、結局は皆さんと私との間に理解を増進させようとするためです。


六千家庭国際合同祝福結婚式(一九八二・一〇・一四、ソウル、蚕室室内体育館、八十五ヵ国、五千八百三十七双)

 一九八二年十月十四日、ソウル、蚕室総合室内体育館で、八十五力国、五千八百三十七双の新郎新婦たちが参席する中、真の御父母様の主礼による国際合同祝福結婚式が盛大に挙行された。

 日本の共産党がすべてを動員して「結婚反対だ」と騒いだのです。十月二日、名古屋に会館を準備しておいて「合同結婚式をするので、法務省に通過させなさい」と私は指令を下しました。すると、それを知って反対したのです。ですから、「それしか道がないと思うか」といって、久保木氏に「私は日本には行かない」と連絡して出発したのです。出発する前日にすべて変更したのです。そして「すぐに韓国で行うので、日本人、全世界の人は韓国に集合!」と言って、きっちり三週間以内でやり遂げてしまったのです。

 アメリカから来る時です。九月二十二日に宣教部の責任者をすべて呼んで「すぐに公文を出しなさい」と言いました。「全他界に散らばっている統一の若者たちは、韓国で祝福を挙行するので集合!」と言ったのです。その紙切れ一枚が飛んでいくのです。

 今回の大会を摂理史的に見るとき、歴史的な一つの終着的結末をつけたものであると思っています。韓国で出発した統一教会が韓国でそのままとどまっていたとすれば、このように歴史的で、全世界に影響を及ぼし、全世界の人々の心情を集めるという結果をもたらすことはなかったはずです。しかし、私が国際的な舞台へと伸びていく世界的な拡張運動をしたので、全世界の心情を糾合することができたのです。今回が、そのような一つの良い機会であったと思います。

 ここに参加した国は八十五ヵ国です。自由世界はもちろん、共産圏にいる人々までもここに参加したということは歴史的な事実です。このように見るとき、この大会自体を霊的に見れば、数多くの霊界の先祖たち、八十五ヵ国の先祖たちすべてが団結した瞬間なのです。このように歴史過程を通じてその霊的先祖たちすべてが団結したことは、この時以外にはありませんでした。

 摂理上にあらゆること、何かの誇るべきことはたくさんありましたが、霊的世界全体が超国家的な立場に立って団結することができた時があるとすれば、神様の摂理歴史過程を通じてこの時が最初だったという結論を下すことができます。それくらい全霊界が注視する一つの焦点だったのです。

 そして、全世界八十数ヵ国の若者たちが来てこの場で祝福を受けるその瞬間の雰囲気や、祝福を受ける立場に立った本人たちの心の姿勢も、国家を超越して一つの焦点に合わさっていたのです。

 ですから、神様の立場から見るときに誇らしいのです。誰を誇るのでしょうか。もちろん統一教会を誇るのですが、今までの先生の生涯を通してみて、先生も先生に対して誇らしく思うことができる一時ではなかっただろうかというのです。霊界が協助し、数多くの宗教を通してこのように苦労してきましたが、この一時にあった事実を中心として神様が喜び、また誇ることができたのは、歴史時代で初めてのことではないでしょうか。これが総評です。

 それでは、このようなことがどこで起きたのでしょうか。韓国の地で起きました。大韓民国の地で起きたということは歴史的なことです。統一教会が大韓民国から出発し、世界を回ってようやくこのような結実を大韓民国にもたらしたという事実は、大韓民国における誇りです。

 今回このように、全世界のキリスト教文化圏から若者たちを引っ張ってきて、ここで結んで祝福をしてあげ、再び世界へと向かって送り出す場というものは、イエス様が再臨して新婦を迎え、天下に向かって進出する場と同じです。イエス様とイエス様の新婦一人ではなく、八十五ヵ国の数千組を送り出すことを自然にすることができる恵まれた時代が来たのです。

 それで、今回祝福を受けた人を世界に配置すれば、人種が完全に結ばれて縦横の歴史が完全にひっくり返るのです。上下の歴史が完全にひっくり返り、東西が逆転するのです。

 それによってすべての歴史的潮流が逆転するのです。潮の流れが変わるのです。家庭理想は愛を中心として展開しますが、今回の祝福で世界の歴史上初めて愛の潮の流れが神様の側から満ち始めたのです。満ちてきただけでなく、愛の潮の流れが世界へと広がっていくのです。これが今回の祝福です。

 今の時がそうです。ようやく地球上にうきうきするような思春期が訪れてきたのです。それは、今回の六千双の合同結婚式によるのです。既成家庭までを含めれば六千三百八十四家庭です。六千双をはるかに越えます。六数はサタン数ですが、サタン圏内を撃破することができる六千双として、愛の六千双の旗を振ることによってサタン世界は退いていくのです。


三年任地動員活動(一九八二・二・二四出発〜一九八五・二・二三修了)

 全員開拓伝道に行かせなければなりません。三年間は労働をするなり何なりして、教会のために捧げなければなりません。お金を稼ぐためというよりは、訓練のためです。それを三年半して、その次には開拓伝道に出ていくのです。本来は、その三年半の開拓伝道を終えてから祝福を受けて家庭生活に入っていかなければなりません。

 しかし、先生が便宜を図ってあげ、三年を越えた人は約婚してあげて三年の公的生活をさせて七年を合わせるようにするのです。七年が過ぎてから家庭生活をしなければなりません。七年たてば、互いが家庭に現れても恥ずかしくありません。サタン世界の蕩減条件がないのです。物質に対して恥ずかしいことがないのです。

 堕落することによって物質に対する罪を犯したのです。堕落することによって神様の人格を侵犯する罪を犯したのです。それらをすべて脱しなければなりません。万物圏を脱し、人間圏を脱し、神様の愛と人格を備えてこそ天上圏に入っていくことができます。今日、すべて嘆息圏内にとどまっているではないですか。

 それゆえに、旧約時代は万物に血を流させて蕩減してきました。新約時代はイエス様が代表として血を流し、キリスト教徒が血を流してきました。成約時代は真の御父母様が最後の十字架を背負うのです。ゆえに、皆さんはこの三時代のすべてを縮小して歴史を蕩減するために七年間の道を行かなければなりません。経済的旧約時代、その次は新約時代、そして成約時代です。成約時代は何かというとホーム・チャーチ運動です。

 今日、世界復帰のための真の御父母様の血のにじむ闘争歴史を基盤として、皆さんは反対を受ける立場から、それを愛で消化していって一つにしなければなりません。それをしなければ天国には行けないという結論が出てきます。遊んで食べることは通じません。いい加減にしてはいけません。今後、法ができれば、法的にすべて定めてしまいます。それをしなければなりません。

 三年半の間は公式的な立場で最も難しい仕事、炭坑の仕事のような訓練をするのです。その次の三年半は、全国の山河を縫って歩かなければなりません。東西南北にすべて縫って歩かなければなりません。そのようにして、涙を流したその上に立ち、迫害した者たちの前に勝利の旗を掲げて現れなければなりません。現れるときには自分が出ていってはなりません。迫害していた人々を前に立たせなければならないのです。「あー、あの方は天の人です」と言わせなければなりません。


七 機関の企業体の運営体制と懸案

全国大学原理研究会三万名確保運動

 最近、私のことを愛国者だと言う人がたくさんいます。私のどこが愛国ですか。ただ、悲痛な運命に生まれた韓民族となったために、生き残る道を見つけるためにもがくこと以外何もないのです。

 今からは総長たちと教授たちを糾合する運動をしなければなりません。総長糾合運動、理事会糾合運動をしなければなりません。教授アカデミーの基盤をもって学校当局の方針をそのように定めるのです。右翼教授たちと組んで、原理研究会を中心として運動をするのです。

 今年、三万名に増やさなければならないと、特別指示をしました。大学街のデモに対して命を懸けて、たとえ死ぬようなことがあったとしても私たちはこれを防がなければなりません。そこに政府は加担できません。全斗煥大統領が軍隊を送るでしょうか。警察を動員したりするでしょうか。

 私たちは共産党を憎みます。今まで共産党が統一教会の文先生という人を、生涯にわたって迫害してきました。政府がしたのではありません。共産党やKGBが背後から操って文なにがしを、アメリカだけでなく全世界から悪党として追放しようとしたのです。共産党は怨讐に復讐するときは、明らかに第三者を通じて復讐する戦略戦術を使います。そのようにして今まで除去作戦をしてきたのです。私たちは、そのような共産主義に対して歯を食いしばって闘わなければならない責任感を感じるのです。

 学校に悪いことがあれば消化しなければなりません。勉強しなければならない青春時代の若い男女の精気は旺盛です。その旺盛な熱気をすべて吐き出しながら天理原則の価値的愛の深い谷間に深く入り込んでいかなければなりません。そして、その谷間で育っている自らの人格を見つけ出して世界へと伸びていく道を切り開いていかなければなりません。それをするにも時間が足りません。それなのに何がデモですか。

 私もデモは好きです。しかしデモはしても価値あるデモをするのです。堕落していく青年男女をつかみ、信仰が破綻していくキリスト教をつかみ、キリスト教思想が崩れて位置を失っている現状に便乗して侵入してくる共産党を防がなければなりません。没落していく思想分子たちをつかんで痛哭し、身もだえしながら行く道が天意の願う道ではないかというのです。

 天意に従っていく若者になりなさい。そこに異議はありません。先生が歩んだように、無言で自らの行くべき道を心に誓って歩んでいきなさい。この日からそのような雰囲気が大学街で起きて、皆さんによってこれが一つの風潮になっていけば、大韓民国の大学街には新しい希望の灯台が立つことでしょう。ですから、これを早くしなければなりません。

 日本の原理研究会が韓国の先を進んでいます。今はアメリカの原理研究会が活動しています。ドイツのベルリンに原理研究会の青年たちを集め、世界の言論を糾合して攻撃させるつもりです。数多くの群集、数多くの若者と言論人を集めてベルリンの壁を崩すつもりです。その勇気がありますか。そのような勇気がなければ大韓民国を守護する若者にもなれません。世界を守護する統一家の原理研究会の会員にもなることができません。私たちは、目標に向かって、強く雄々しく前進しなければなりません! アーメン! (アーメン!)(拍手)。


勝共連合地方組織再編活動

 先日私は、「勝共連合の組織再編成を九月までに終えなさい」と言いました。九月までに里単位をすべて自給自足できるようにするのです。国家の力ではできないので自給自足しなければなりません。愛国というものは、三千七百万の国民一人一人がしなければならないものです。愛国する思想の方向というものは、誰にとっても同じではないかというのです。それをレバレンド・ムーンだけがする道理がどこにありますか。運命共同体です。

 国を思うそのような民族的結束体が大韓民国にいくつありますか。共産党は「南韓を赤化する」と言って、一千七百万全体がひと塊になっているのです。これではやられてしまいます。ですから、このような基盤を急いでつくるべき責任を感じて、今まで私は、軍隊教育問題から部落の里の組織編成まで、すべてにおいて進めてきたのです。そして、里単位の大会までしました。ところが里単位の大会から班組織をつくろうとしたところで問題が生じたのです。

「九月に終えなさい」と言いました。「自ら志願して郡の責任者になりなさい」と言いました。郡の活動は、本部から指示が下れば、盗賊をしようと何をしようと、自分たちで団結してしなければなりません。このようにして、郡単位の自体統合運動、面単位の自体統合運動、里単位の自体統合運動の訓練になじむようにさせるのです。そして、戸主を中心として五人家族ならば五人の家族全体が団結運動をして、共産党の防御基地にならなければなりません。

 そのようにしたのちに、どのような組織をつくることを指示しましたか。一つの里には五つの班があります。ゆえに、二十の班を合わせれば、三つから四つの里が一つになるのです。今までは一人の班長の指揮下にあったので、すべての秘密を保持することができました。ほかの里やほかの班と関係がなかったからです。また、里長もほかの里長と関係がありませんでした。それゆえに、この二人(班長と班員)が組めば、いくらでもスパイを隠しておくことができるのです。ゆえに、これを爆破させるためには二十の班が一つのチームになって、それから四つの里が一つのチームになって連結するのです。里長と班は上下関係で、里と里は左右関係で連結するのです。そうしなければなりません。

 このような原則から、一人の里長が常に一箇所の里長だけをしてはなりません。勝共の支部を編成して、支部長にするのです。そして、その里支部長はどのようにするのでしょうか。支部に出勤するときも一つの里に六ヵ月間出勤するのです。そのようにして移動しながら責任をもてば、二年で四つの里を管理することができる立場になります。そのようにすれば、その四つの里全域を細かく知ることができるようになるのです。

 里で優秀な人は、面へと上がっていけるように、出世できる道を開いてあげるのです。そして、面の人は郡に上がり、郡の人は道に上がり、道の人は中央に上がり、中央にいる人は引き抜いて外国に配置してしまおうというのです。そのようにすれば、自らの活動実績に従って自然とルートが生まれるのです。

 それでは、地方では何をするのでしょうか。私たちの機関誌や公文を使って毎週指示文を送るのです。里単位までが約六万個あるとすれば、六万通の公文を里単位まで送るのです。公文を送って「今週の全体発行物の中で、何ページと何ページに思想的内容が掲載されているので、それを教本にして教育をしなさい!」と指示するのです。そうすれば、その指示のとおりに行うのです。

 今まで、統一教会の宿願は何ですか。国を動かし、国を救うことが宿願です。今、そのような時が来ました。このような良い時期にこれを連結し、四十日以内で雰囲気を造成しなければなりません。遅く見積もって十二月までです。十一月の末になれば、相当な世論がわき起こるはずです。

 それを成すためには、善意の闘いで問題を起こさなければなりません。支部に人がいれば、支部で寝かせないで引っ張り回すのです。最近は、夜の通行禁止もありませんから「以北を突破しに行こう!」と言って、「愛郷歌」に歌詞をつけて歌を歌いながら軍隊式に行進するのです。最後に「統一勇士の歌」をくっつけるのです。このようにして歌を歌いながらすれば、神秘的なのです。そのような環境的雰囲気をつくろうというのです。


キリスト教聖地巡礼団を中心とした超教派活動

 きょう(八二・一一・二)も、超教派の会員たちに、「新門路の公館に集まりなさい」と言いました。キリスト教の総代が全部で二千三百ほどになります。この人たちに聖地巡礼をさせようというのです。聖地巡礼に行ってきた長老や牧師たちが除名処分を受けたり、裁判をしたりして大騒動になっています。このようなことは突破しなければなりません。キリスト教徒にとって、聖地を巡礼することは一生における希望です。一般信者でさえそうなのに、聖職者が一生を捧げて教育したのちに、五十、六十を越えた年齢で「死ぬ前に一度行ってきたい」と願うのは当然のことです。

 このようなことを思うので、ここに原理研究会活動の集中攻勢、あるいはクリスチャン教授アカデミーやクリスチャン学生会全体が焦点を合わせてここに介入するのです。そのような活動をどのように展開すれば、これが全国的に解決されるだろうかということが問題です。

 それで、超教派運動を十五年前から始めたのです。牧師原理研究会をつくり、全国に四十二の講義所をつくって老会伝道(注:老会とは長老派教会の牧師と長老の代表による集会)をしたのです。そして、講義をしてぐっと引き寄せ、チャンスが到来したと思った時に南大門教会事件が起きたのです。南大門教会事件は、統一教会に非常に大きな被害をもたらした一つの事件です。それがなければ既成教会は完全に崩れていたのです。

 その年の七月十二日か二十二日だったか、既成教会の牧師三千名を集めて統一教会支持の声明を発表しようというプログラムを組んで推し進めていたのです。ところが、四月にこのような事件が起きたのです。それで、仕方なく作戦を変更して聖地巡礼というタイトルをもって運勢を変えようとしたのですが、その時から食い違っていったのです。

 それは何年度でしたか。三年前でしょう? その時、全世界的に宣布して、全世界の各国首相宿に公開書簡を送り、全世界のキリスト教団体とキリスト教の学校にそれを配布しようとしたのです。そうすれば、闘いはすべて終わっていたのです。

 結局、闘いを終結しようと思えば和解しなければなりません。そうすれば、これが動機となって一つの道をつかんでいくようになるだろうと思っていたのです。ところが、それが食い違ってしまったのです。それで、聖職者の聖地巡礼に関心を転じ、それを回復するための運動を展開したのです。その時反対した世論は、今も反対しています。その時に狂ってしまったのです。

 それで、総代を中心としてこのような運動をしようとしたのです。それで、きょう、私が指示したことは何かというと、「五つの宗派を全体的にするのではなく、一つの宗派に集中しなさい」ということです。監理教(メソジスト派)ならば監理教、聖潔教ならば聖潔教というように、一つの宗派に集中するのです。そのようにして、すべての宗派が聖地巡礼に出掛けるようになれば韓国教会が崩れるのです。もし、ほかの宗派が受け入れなくてもかまいません。五つの宗派のうち、一宗派が受け入れなければ、ほかの四つの宗派を中心として私たちが群小宗派をつくってNCC(キリスト教協議会)作戦を行うのです。現在残っている四つの宗派のNCC活動と私たちが新たにつくったNCC活動というようにしようというのです。

 最も早い道は、復興会をすることです。ソウルで行えば、全国をカバーすることができる起源となります。ソウルで人が集まらなければ、地方からでも上がっていかなければなりません。一つの道だけでもそれをすることができれば、その一つの道に集中攻勢して全道のキリスト教徒たちと統一教会の教会員たちの和合運動をしなければなりません。

 それをなしてこそ、国が生き、世界が生きるのです。私は、言いたくてそのような話をするのではありません。摂理の方向はそのように一点から解かれていくのです。解かれていくその一点がアメリカではなく韓国だという事実は、世界的に韓国が祖国の使命を果たしたという杭が打たれることになるのです。

「原理」を勉強している牧師がたくさんいるということを知らなければなりません。八○パーセントから九〇パーセントの人が『原理講論』を読んでいるはずです。みなもっていて、読んでいるのです。私は早く誰かが橋渡しをして連結できるようになったら良いと思うのです。「原理」の内容を知ればとてつもない内容です。分かる人々は、もう口がぺらぺらとしゃべってしまうのですが、統一教会の講義をすると言われて追放されることを案じ、唇を横に堅く閉じてその時を待っているということを知らなければなりません。いくつかの教会だけでも門を開いたとなれば、我も我もとみなするようになっているのです。


機関企業体の体制強化

 月給をもらっている人は、一時間の月給配当額がいくらになるのか書いておかなければなりません。そうすれば、何千時間、何週間、一ヵ月仕事をしたとすれば、すぐに計算できるのです。また、どれくらい遊んだとなれば、ぱっと処置するのです。

 出勤簿は必要ありません。タイムカードが出勤簿まで兼ねるのです。そして、その一年分をとじれば、それでもう出勤簿は必要ありません。判を押すことはもうやめなさい。

 そして、経理の帳簿には理由書をすべて添付しておくのです。そのようにすれば、五年後、十年後にそれを見れば、その人の人事措置を決定することができるのです。それが必要です。審査委員会で審査するとき、そのような資料をざーっと見て評価するのです。等級がすべてさーっと出てくるのです。

 ですから、監査をするのです。無慈悲に評価して、駄目なら呼びつけて話し、全く言うことを聞かなければ、幹部会議で前に立たせて監査報告で激しくたたくのです。人事措置をする時にイエスかノーかを聞き、「ノー」と言えばそこで協議にかけ、無記名投票をしてその結果のとおりにするのです。

 社長は管理体制を強化すべき責任があり、主導すべき責任があるので、管理に不備な点はここで是正しなければなりません。そして、指導するとき、教えて駄目ならば新しい責任者を任命しなければなりません。それは正しい道理です。座ったまま愚痴をこぽしていないで体制を整えてあげなければなりません。

 ですから、良いコンパス(羅針盤)と良い体制です。その体制の運転を誰がするのかという問題は明白です。責任者は、そのような分野で常に報告を受ける形で監督しなければなりません。

 縦的基準の連結が確実であってこそ、社長から、専務、専務から部長、課長、係長まで確実に伝達されるのです。そのように縦的基準が系列的に連結されてこそ、横的系列がその指示を受け取ることができるのです。

 誰かが会社の発展に支障となる言葉を吐くなどの行動をすれば、すべて記録するのです。会社の発展に対して、良いことと悪いことをすべて記録するのです。それをコンピューターに入れ込むのです。

 また、機械工具を入れる場所はよく磨いておくのです。二回使うものは近い所に置き、五回使うものは、もっと近い所に置くのです。一度しか使わないものは、遠い方へと置きます。そのようにするのです。そのような体制訓練をさせなければなりません。

 そうすれば、作業位置や机の配列などもすべて問題になるのです。トイレの位置、水道の位置もすべて問題となります。

 それぞれの機関の仕事を評価してその予算を編成すれば、責任者は「自分が借金をしてでもやらなくてはならない」という思想をもたなくてはなりません。自分の体面や人格が左右されるのです。

 考課表をつくらせなさい。全体の総評をして、現在はどれとどれがどのような過程にあり、現状から見れば、今年の予算が前半期の二週間前を中心としてどのようになったので、二週間後にはどのようになるだろうかと知ることができるように毎日評価をして、総合的な考課表をつくらなければなりません。考課表をつくって、監査するのです。

 事務監査といっても特別なことがありますか。ぱっとやってみて、それを中心として原帳簿をめくってみればよいのです。どの帳簿から引き出したものなのか、それが違っていたり、問題が生じたりしたときは掘り下げていくのです。本来は私に報告しなければなりません。ひと月に一回、財団の理事長は先生に考課表を出して報告しなければなりません。

 今からは赤字を出す会社をつくってはいけません。そのためには、姿勢から変わらなければなりません。そのようにしてこそ霊界が協助するということを知らなければなりません。昼食の時間になったからといって「御飯を食べよう!」というのではいけません。寝るときも必ず十二時になってから寝るのです。「時間になったのであすにしよう」と考えてはいけません。私はそのようには考えませんでした。寝るにも、すべてけりをつけてから寝たのです。

 また、一人を使うことによって、どれくらい利益を出すのかという計算のもとで使わなければなりません。理由なく「人を雇おう」というのは駄目でしょう。それは減らさなければなりません。

 今からは国際舞台にたくさん出ていかなければなりません。ここですべての訓練をして、引き抜いていきます。西欧社会はコンピューターを中心とした活動体制になっています。それで、人事管理や経理管理や生産管理をすべてコンピューターで行うのです。

 姿勢と責任です! 言い訳は通じません。間違いを犯せば罰を与えるのです。上部から指摘するときに言い訳をしようとすれば、既にそれは間違っています。言い訳をしようとする人は除去されるのです。実績をもって弁明するのです。実績の侵害を受けたときは、堂々と弁明しなさい。

 ゆえに体制を整えて、姿勢と責任感を徹頭徹尾教育しなければなりません。責任を負う人が勝手にふらふらすることができますか。会社を離れたとしても、問題となるようなことがあれば、必ず真っ先に飛んでいくのです。

 ですから、先生がいなくても体制化されたその位置において役割を果たし、将来誰に任せても不平を感じないように基盤を築いておきなさい。
















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