真の御父母様の生涯路程 7
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解放後四十年と第二回第三次7年路程

第三節 一九八三年 家庭教会は我々の定着地

一 一九八三年の出発と摂理的意義(一九八三・一・一、ニューヨーク、世界宣教本部)

元旦の祝祷

 愛するお父様! 今、一九八二年が過ぎて新たに一九八三年の元旦を迎え、一九八三年の一年が始まる瞬間に立っています。全世界がこの時間を迎え、新しい一年を計画する数多くの民があなたの経綸のみ旨と一致することができるよう、心の方向を収拾してください。

 特に、全世界に散らばっている統一の群れは、摂理の最終目標に向かって前進しており、受難と迫害の中で一九八二年を送り、新しい一九八三年を迎えて、新しい年が希望の年となってくれることを両手を合わせてお父様の前に祈っています。

 個人から迫害されて追い出され、家庭から迫害されて追い出され、氏族、民族、国家はもちろん、現在自由世界の中心であるアメリカにおいて、天を中心としてあなたのみ旨に侍っているこの群れが、天に従ってきたすべての宗教人の前に排斥されてきました。そのようにしながら、今日、このような基盤を開拓するまでに数多くの犠牲と涙の跡を残しましたが、その背後にはあなたの悲しい歴史が隠れているという事実をよく知っております。

 斜陽を迎え、夜に向かっていく統一教会ではなく、午前零時を過ぎて、光明の太陽を迎える夜明けの瞬間、黎明の瞬間におかれている統一教会ですので、その上に、あなたが希望をもってください。一九八三年は、この地上で定着し、すべてのことに権威をもち、勝利の盾をもって防衛しながら天の国の利益を追求し、あなたの勝利の権限を造成することを誓う新しい年となるよう許諾してくださいますことを切にお願い申し上げます。

 大韓民国、日本、アメリカ、ドイツ、その他百二十七ヵ国のあなたの愛する者たちが涙の跡を残しながら祈祷しておりますので、あなたに向かって泣き叫ぶすべての訴えの涙と祈祷を新たな歴史的一つの勝利的蕩減条件としてこの世界の上に立てられ、民族動員と人類動員を直接指揮できる一つの基盤を成就させることができる起源の年となるよう許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

 今年の標語の「家庭教会は我々の定着地」という表題を中心として、今や自信満々たる一つの基点をもって出発命令を下すことができる年として天が宣布され、数多くの道人と数多くの宗主を動員し、地上の宗教圏を一つにしてお父様の胸に抱かれることができるよう、前進命令することを許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

 許諾してくださった恩賜に感謝申し上げつつ、すべてを真の御父母様のみ名によってお祈りいたしました。アーメン、アーメン、アーメン。


年頭標語:家庭教会は我々の定着地

 家庭教会は我々の定着地です! いったい、家庭教会とは何でしょうか。家庭教会とは、統一教会の迫害の歴史において、個人蕩減の世界的基準、家庭蕩減の世界的基準、民族蕩減の世界的基準、国家蕩減の世界的基準、天宙蕩減の世界的基準など、すべての歴史的蕩減基準の蕩減路程において、レバレンド・ムーンを中心としてチャンピオンの継承権を獲得し、全体勝利のサインを受けて決定してきたものです。家庭教会によってのみ、すべての蕩減条件を脱ぎ捨てて定着することができるのです。

 先生が定着できなければなりません。先生は、自由世界に対する責任をすべて果たしたのです。既に先生が与えるべきものはすべて与えました。ゆえに、ホーム・チャーチに行って定着しなければならないという責任があります。今年、一九八三年は重要な年です。今年は、先生の裁判も終わることでしょう。今や峠を越えていく時が来たのです。日が昇る時だというのです。

 昨年の標語は、「ビクトリー・オブ・ホーム・チャーチ(家庭教会勝利)」でしたが、ビクトリーしましたか。また、その前の年は、「ホーム・チャーチは私の天国」でしたが、どれくらい私の天国を愛しましたか。さらにその前の年は、「ホーム・チャーチによる天国完成」でしたが、どれくらい天国建設をしましたか。すべてできませんでした。今年こそはなさなければなりません。

 私がこちらに来る時に、韓国でもすべての祝福家庭に全体動員を命令してきました。日本もそうですし、アメリカの祝福家庭もすべて動員するつもりです。これができなければ、皆さんも流浪の立場、ジプシーのような行脚の路程を永遠に続けなければならないことでしょう。定着できないというのです。

 ですから、きょうこの日をもって新たな日として、皆さんは「私は分かったので、これからは神様に侍り、真の御父母様に侍り、真の夫婦と子女を愛することができる定着地を求めて出発しなければならない!」と決意をしなければなりません。どれくらい強い決意をしましたか。今年こそは実践しなければなりません。

 もうレバレンド・ムーンが歴史上から消えてなくなるということはありません。今、南米に関していえば、南米のすべての為政者が私を仰ぎ見ていますし、アフリカにおいてもそのような境地に入っています。今、ソ連とアメリカが第三世界の原資材を中心として闘争していますが、私は、彼らを和解させようとしている人です。そのような基盤を築くために、千辛万苦の事情や曲折を克服してきました。それを築くための基礎作業はすべて終わりました。

 私がホーム・チャーチ組織まで編成し、「ホーム・チャーチは我々の定着地」という結論を話した一九八三年までに、すべてのことが終わりました。もう私が死んでも、統一教会の文なにがしは失敗した男ではないということを天が認めるでしょうし、サタンまでも認めざるを得ないという事実を知っています。


二 荒野四十年路程の最後の三年(一九八三〜一九八五)

世界的荒野四十年路程(一九四五〜一九八五)

 統一教会は、荒野四十年時代にいるということを知らなければなりません。幕屋教会時代にいるということを知らなければなりません。これから世界的カナンの福地に入っていかなければなりません。ですから、地に対する取り分を分けてあげなければなりません。統一教会の取り分を十二支派に分けてあげなければなりません。蕩減条件を怨讐が認める基準において立て、国境を越え、主義、思想を越えて、四十年以降に定着できるカナン福地の基準を世界に広げることによって、私たちの国の創建が始まるのです。

 第二次大戦後の一九四五年から一九八五年までの四十年間でこのことをなさなければなりません。イスラエル民族がエジプトで包囲された立場からカナンに復帰していく四十年のように、第二次大戦以後の四十年を突破口として、新しいカナンに復帰して新しい世界理想に向かって越えていかなければなりません。これが原理観です。

 今の時は、荒野四十年のイスラエル民族がカナンに復帰する路程です。今は、その三十七年になったので、四十年まで、あと三年です。今日、統一教会は疲れています。私も疲れました。カナン復帰において、ヨルダン川を渡ることができずにいるのです。

 ですから、私たちは砂漠で飢えながらでも軍事訓練をしなければなりません。カナン七族を相手にしなければならないということを知らなければなりません。エリコ城を落としてしまわなければなりません。食べることができなくても激闘訓練をしなければなりません。


荒野路程最後の三年期間(一九八三〜一九八五)

 今、私たちは、四十年の最後の三年を残しています。三年が過ぎれば、四十年荒野時代はすべて過ぎ去るのです。一九八五年までの四十年間で全世界が変遷し、ひっくり返るのです。天か地か分からない混乱の時代となるのです。何が真実なのか分からない混乱の時代が展開するのです。

 モーセ時代において、モーセに従ったイスラエル民族がその荒野四十年の期間で、モーセが石板を受けるためにシナイ山に登っていった時、アロンを中心としてすべて性的に乱れて混乱したように、この四十年間においても、キリスト教の主体思想をすべて忘れてしまい、淫乱とフリーセックス、アルコール中毒や同性愛という、ありとあらゆる問題が起きるのです。共産主義が現れてすべてが混乱します。思想的混乱、家庭的混乱、愛の混乱、男性・女性の混乱が起きるのです。

 それゆえに、数多くの事情を経てきた統一教会の歴史的背景に染みをつけたサタンやその僕たちもたくさんいましたが、これを許すために特別期間三年を定めるのです。この三年間は歯を食いしばり、妻が死のうと夫が死のうと、子供が死のうと、乞食になろうと、どのようになろうと同情してはなりません。この一時を中心として皆さんを、世界基準を越えていくことができる最終戦線の同伴者としてあげるのです。

 先生はアメリカに来て迫害を受けました。アメリカは私をなくしてしまおうとしました。私は、自由世界を代表する権限をもって、大きな範囲から自分の国や自分の国の人、私たちの子供や妻までも投入するのです。ここ(アメリカ)に韓国の統一教会を投入するのです。日本やヨーロッパまで、すべてをアメリカに投入しているという事実を知らなければなりません。そうかといって、アメリカ人が統一教会を歓迎しているわけではありません。「私たちは、日本人は嫌いだ!」と言っているのです。

 先生は、この国のパンやソーセージが好きで来たわけではありません。この国の文化が好きで、アメリカという国が好きで来たのではありません。世界のために、世界を救うために、世界へと行く途上においては、ここが最後の峠だからです。

 韓国でも迫害を受けましたが、ここ(アメリカ)では韓国よりももっと多くの悔しさを味わいました。韓国を中心として見れば、ここは異邦です。よその国です。ですから、反対による痛みはより一層大きくなるのです。悲惨さがより増大するのです。

 ゆえに、四十年の結末をつけなければなりません。この期間を通してムーニーを歓迎することができなければ、ムーニーはこの国と分かれるのです。法廷闘争を中心として、この三年期間で完全に「イエス」か「ノー」かを決定することができる時代へと越えていくのだということを知らなければなりません。その前に早く皆さんが活動して、ムーニーを歓迎することができる雰囲気をつくるのです。そうすれば、「ワシントン・タイムズ」やすべての作戦をそこに投入するのです。


私たちが行くべき新しいカナン

 モーセの導くイスラエル民族がカナンに復帰する前に「三日期間を下さい」と言ったのと同じように、今、三年期間を残した私たちは、全体がカナンの福地に入っていくことができるようにするために、第二第二、第三イスラエルを収拾しなければなりません。新しいカナンの福地へ行く道、世界へ行く道においては、第一、第二、第三イスラエルが一つとならなければなりません。すべて告知しなければなりません。告知して言うことを聞かなければ、その時は仕方がありません。

 では、第一、第二イスラエルは、主にどこに住んでいるのでしょうか。主にアメリカに住んでいます。そして、第三イスラエルはムーニーです。それで、新しいイスラエルに入っていくのです。

 その新しいイスラエルがどこかというとモスクワです。モスクワに入っていくのです。ですから、先生が「モスクワは、マスト・ゴー(must go :行かなければならない)である」と話したでしょう? 荒野時代は過ぎ去り、今からは定着時代が来るのです。ですから、今年は定着というタイトルが登場するのです。

 イスラエル民族がモーセに従ってカナンの福地に向かっていったのと同じように、私たちはモスクワへ行こうというのです。カナン七族に向かって進んでいったように、十二ヵ国、十三ヵ国以上の共産世界の敵を前において、前進命令をしなければならない時が来るのです。

 カナン七族の偵察に行ってきたイスラエル民族を代表した十二人のスパイは、「強く雄々しくあれ」と言ったヨシュアとカレブの主張に従わなかったがゆえに滅びました。同様に、皆さんも強く雄々しくあらねばなりません。

 共産主義であろうと何であろうと恐れることはありません。そうであってこそ越えていくことができます。私たちは、神様を信じるという信念をもち、「神様が愛している」という信念をもち、旗手として堂々と前進していかなければならない時代に臨んでいるということを知らなければなりません。


人事断行(一九八三・一・二)と三年路程の本格的出発(三・一)

 今年一九八三年は、(その数を合計すれば)二十一数なので、二十一数のように、私たちはより高い次元の谷間を通じて上がってこなければなりません。「この高い所から深い谷間に早く降りていくことによって上がってこよう」という心の姿勢をもたなければなりません。「ヨーロッパで支部長を何回した」という考えや、「教会の責任者をしてやろう」という考えをもってはいけません。降りていくことを知らなければなりません。一般の人々もそうでしょう? 責任を与えられたのち、その責任を奪われて他の所に追い出されたりすることは嫌うのです。

 それゆえに、家庭の人が家庭のために犠牲になるよりも氏族のために犠牲になるほうが次元が高く、氏族のために犠牲になるよりも民族のために犠牲になるほうがもっと次元が高いのです。そして、民族よりも国家、国家よりも世界、世界よりも天宙のために犠牲になるとき、その人の世界はより一層広がるのです。

 ですから先生は、「一九八三年は、アメリカの組織体制を大幅に変動しよう」と考えているのです。「下がる」と思うかもしれませんが、それは下がっていくのではありません。高い人がどん底にまで落ちれば「上がってくるな」と言っても上がってくるようになっているのです。上がることだけが良いのではありません。

 先生は、もうすぐここ(アメリカ)を離れることでしょう。間違いなく離れます。皆さんが先生の言うことを聞けば再び訪ねてくるかもしれませんが、そうでなければ永遠にこの国に足を踏み入れることはないでしょう。皆さんが三年間しっかりやれば、再び来ることができる機会をもつかもしれませんが、そのようにすることができなければ永遠に「さようなら」です。そうなれば、アメリカは禿鷹の餌食になることでしょう。共産党の餌食になるのです。見ていなさい。

 今は、ヨシュアとカレブが立ち上がり、イスラエルの再起を図る瞬間であるということを知らなければなりません。私たちの行く所にはカナン七族という怨讐がいるのです。そこに真正面から挑戦していかなければなりません。ですから、先生は深刻です。神様も深刻です。先生は今、アメリカの代わりに南米を立てる準備をしています。それで、最善を尽くさなければならないと思い、CAUSA(南・北米統一連合)運動を国民に展開させているのです。三月一日を中心として行うのです。最大の行動を起こして決戦をして、勝敗を決しなければなりません。

 息詰まる世界情勢になっているということを知らなければなりません。アメリカを中心として、一九八五年までが二百十年に該当し、四十代大統領に該当します。そして、第二次大戦以後四十年に該当します。すべて原理的な数字です。先生を中心として見れば一九八三年は二十一数であり、三月一日を中心として出発するのは四散です。すべて原理数です。日本について言えば、一九八八年までが百二十年期間です。その期間を準備してきたのです。

 一九八三年三月一日を中心として、アメリカですべての教会を新たに収拾し、世界的全面攻勢の時代へと入っていくようになりました。一九八三年三月一日に機動隊を再編成し、アメリカにいるキリスト教を連合する運動を始めたのです。

 この時にアメリカのキリスト教が反対する立場からこちら側に転換すれば、それでもう終わりです。しかし、きのうまで反対していたアメリカの教会が何の条件もなく、いかなる動機もなく支持することは不可能です。大きな蕩減条件を立て、一大犠牲の代価を払い、ここに蕩減させる何かが起きなければなりません。それで三年間、統一教会を全面的な蕩減路程に立てて追いやるのです。


アメリカ三年総動員活動の指針

 一 新しい伝統の確立

 アメリカに新しい伝統を確立しなければなりません。皆さんがこれを成すことによって、全世界が従っていくのです。ゆえに、外国の宣教師をみなここに連れてきて訓練させるのです。アメリカで訓練し、それから霊界で訓練するのです。霊界でも、今伝道をしているのです。それを知らなければなりません。ここで、これをしてあげてこそ霊界も解かれていくのです。

 それで第一にアメリカ、その次に世界、その次に霊界に確立するのです。このような責任を負わなければなりません。このような共同責任を負っているということを知らなければなりません。そのような全体目的の責任を負っているという、全体目的の伝統を立てているという事実を知らなければなりません。皆さんは個人のために動くのではありません。皆さんは一人ですが、全世界と霊界とアメリカを代表しているということを知りなさい。


 二 蕩減と悔い改め

 皆さんが悔い改めと蕩減を通さなくては霊界が協助できません。神様が介在できないということを知らなければなりません。悔い改めは個人のためにするのです。皆さんは、自分自身の清算をしなければなりません。皆さんの過去や現在について、思い浮かぶ過ちがあれば、今から一つ残らず清算しなければなりません。

 その次には、皆さんの家庭のために悔い改めなければなりません。妻について、子供について、皆さんの親戚について悔い改めをしなさい。その次に、国が過ちを犯したものがあるのです。アメリカならばアメリカの国が、今まで多くの罪を犯しているのです。ゆえに、国のために悔い改めをしなければなりません。国を代表して悔い改めてあげるようにしなければなりません。

 その次に世界が過ちを犯しました。ゆえに、世界のために悔い改めなければなりません。そうすれば、世界の福が皆さんを通して訪ねてくるのです。世界が受けるべき福は、悔い改めた人が先に受けるのです。それが原則です。

 その次に、霊界のために自分が蕩減を受け、霊界のために悔い改めをしなければなりません。霊界に行っている人も、私たちを通してこそ救いを受けるということを知っていますか。ゆえに、霊界に行った人のために悔い改めてあげれば、霊界の福が皆さんを通して訪ねてくるのです。そして、これらすべてのことは、家庭教会を中心として行えば良い結果を結ぶだろうというのです。


 三 機動隊編成

 三機動隊から十機動隊、十機動隊から五十機動隊、五十機動隊から二百五十機動隊にするのです。一万二千名をいかに三倍にして五万名にするのかというのです。最初は三機動隊ですが、既に私は、十機動隊の出発を指示しました。それから、伝道する人をどんどんつくって五十機動隊にするのです。それゆえに、十機動隊長たちは、今後それ自体内で五名以上の新しい機動隊の後継者を養成する計画を立てなさい。

 それで、今やアメリカ教会ができるのです。日本人がアメリカ教会の伝道において大部分の根になると思います。統一教会の経済基盤も日本の女性や男性がつくりあげることでしょう。日本には、短期間で経済を復興させた実力があります。アメリカ式にやればすべて奪われてしまいます。しかしアメリカ内で日本式にすれば、統一教会は富強になるのです。それで、既に十五日後には、約三百名が日本から来ることになっています。来るときにはアメリカの市民になって来ます。それで、今から特別経済活動の機動隊をつくるのです。また、その次には特別伝道団をつくろうと思っています。

 アメリカの女性と結婚した男性は伝道団をつくり、アメリカの男性と結婚した女性は特別ファンダレイジング・チームをつくるのです。そして、アメリカのチームと競争し、アメリカの州責任者と競争するのです。ですから、一つの州に日本の経済チームと日本の伝道チームをそれぞれ一つずつ配置するのです。


 四 ビデオ伝道所

 最初は配布用です。これは伝道するときに貸してあげるものです。その次は設置用です。これは、教会などに設置するものです。三番目に事業用です。それは販売をするものです。

 今、日本ではビデオ伝道所で伝道していることを知っていますか〇今からはビデオがすべて伝道してくれることでしょう。それは、人の四倍以上伝道するのです。アメリカでも、私が百五十万ドル支援することを約束して「ビデオ伝道所をつくりなさい」と言いました。今年、主要都市でビデオ伝道所を始めるように指示しているのです。また、映画館を借りることは相当に難しいことですが、映画館をそのまま活用できればどれほど良いでしょうか。そこにはコーヒー・ショップもあるのです。夜そこを使って修練会をするのです。何でもすることができるのです。


 五 修練所

 いかにして五十州に修練所をつくるかということを常に考えなければなりません。常にそれを頭において、良い場所があれば修練所をつくることを徐々に準備していかなければなりません。少なくとも百名以上収容することができる場所が必要になります。私たちが機動隊の活動をしている時、一つの地区に五十名が行くとすれば、百名を収容することができる能力があってこそ消化することができるのです。

 機動隊チームが三週間とどまるので、その期間に、当然原理講義もして、超教派活動もしなければなりません。それからCAUSA(南・北米統一連合)大会もできるようにしなければなりません。それから、できれば原理研究会の活動もして、オーシャン・チャーチ活動もするのです。一日ずつでもしなければならないのです。

 なぜそのようにすべきかというと、その地方にいる人員を大量動員するためです。それは、学会や思想界、そして学生や超教派など、私たちが関係している分野を広め、動員する人員を拡大するための作戦です。今や、全国を通じてこのような計画を継続的に推し進めていかなければなりません。

 毎月、一等、二等、三等を決めて賞金をあげたらいいのです。では、一等はいくらにしましょうか。一等は三千ドルにしましょう。そして、二等は、二千ドルで、三等は千ドルにしましょう。しかし、一人がひと月に一人ずつ伝道して初めてここに入れるのです。また、良い旗を一つつくりましょう。三年間このようにすれば、これは宝物になります。韓国に天の国の博物館ができれば、アメリカにあるものを韓国にもっていってそこに置こうと思います。


三 韓国総動員体制と事業推進

金慶継忠母様追慕礼拝(一九八三・三・二九・一〇:〇〇、お誕生九十二周年、本部教会)

 真のお父様の生母であられる金慶継女史の追慕礼拝が、一九八三年三月二十九日(お誕生九十二周年)午前十時、本部教会の小講堂で、真のお母様と譽進様、仁進様をはじめとして、親しい知人など百名以上が集う中で行われた。一方、礼拝が終わるや否や、真のお父様が到着され、宣教教育院の教育を受けていた首都圏の牧師たちを合わせ、約二百名以上の食□たちにみ言を語ってくださった。

 今まで先生の故郷についてたくさんの話を聞いたことと思います。このように全国から、各道から集まってくれて、私がこのような話をするとは思いもしませんでした。私は指示もしなかったのです。

 皆さんが深く知る必要もありませんが、私が一つ誤ったと思うことは、監獄から出てきたのちに、私の父母に侍ることができなかったことです。一つ気に掛かっていることはそのことです。私がみ旨の道を歩んでいくことによって、私の父母は本当にかわいそうなことになりました。

 一九四五年の解放後に初めてこの道を出発したとき、キリスト教が第一であって家庭が第一ではありませんでした。キリスト教を中心として、キリスト教の基盤が築かれた基台の上で家庭を歓迎しなければならないというのが神様の本意の摂理観です。それゆえに、キリスト教が反対する限り、飛び越えて家庭にいくことはできません。家庭より先に立てなければならないキリスト教です。家庭より先に立てなければならないキリスト教の基盤がないので、家庭を第一として行くことはできないのです。

 そのような摂理観的な立場があるので、今日統一教会がキリスト教を身代わりし、内外のすべての実力から見てキリスト教を身代わりすることができる世界的な基準にまで行くのです。そのようにして、キリスト教が使命を果たすことができなかったことを、私たちの「原理」で言う蕩減復帰をしなければなりません。統一教会がそのようなキリスト教を身代わりして世界的な基盤を築く時までは、家庭の面倒を見ることはできないのです。これが復帰摂理の悲しい立場です。

 キリスト教が世界の基盤をもつことができず、今後の世界を指導する能力を喪失している中で、今私は、世界的な組織を編成し、この時代の世界に影響を及ぼすことができるキリスト教文化圏以上の基盤を築いてきています。今回、韓国に帰ってきたのもその問題のためです。

 私が還故郷する時になれば、国を経て、以北の故郷まで行くつもりです。もし金日成が生きていれば、統一教会員たちは、先生の故郷を奪還するためにすべてのことを克服していかなければなりません。そのような運命が残されていることを知らなければなりません。そのようにすることによって、皆さんの父母が先生の父母から恵沢を受ける道が生じるのです。

 天の復帰摂理は、怨讐やサタンを神様と同じように愛し、また自分の父母や妻子以上に愛さなければ復帰できないようになっています。サタンの怨讐の基地から、天の新しい伝統の土台を出発する命令が出てこなければ、天国はこの地上で出発することができません。

 これを思うとき、きょう皆さんがこの場に来たのを見れば感無量です。ずっと見ることもできず会うこともできなかった皆さんが、全国の津々浦々から集まり、私の父や母のことを思ってくれているのです。ありがとうございます。私が抱いてきた伝統的思想が間違っていなかったことを父母が知って感激することでしょう。

 私は、一代において父母の祝賀をすることはできませんでしたが、皆さんがこのようにしてくれることによって、霊界にいる父母も生きがいを感じ、今からは自分の息子が苦労していることを思いつつ先頭に立って導いていくことができる方々になるだろうと思います。「あー、うちの息子があの時にあのように言ったのは、神様のために、世界のためにだったのだなあ! 後代の後孫と私たちが今来ているこの世界のために苦労しているのだなあ!」ということを私の父母が知るはずですから、これからは総動員命令を下すことができ、霊的世界の門が開かれることでしょう。そのような意味で、きょうの祝賀の日は意義があると思います。


韓国の三年総力活動の出発(一九八三・四・一)

 今回、私が来たのはほかでもありません。第二次世界大戦後、一九八五年までが四十年です。統一教会は、イスラエル民族がカナンを復帰した時と同じ路程を歩んでいるのです。そして今、統一教会がどのような時代におかれているかというと、世界カナン復帰圏四十年荒野時代におかれているのです。この荒野時代におかれているがゆえに、今まで「統一教会は定着しなさい」とは教えてあげなかったのです。先生自身もそうであり、統一教会もまだ国のない移動民族なのです。

 国からも冷遇されたでしょう? どこに行っても冷遇されるのです。それでは、カナン七族はどこにいるのでしょうか。ヨルダン川の向こう側にいるのではありません。今日、統一教会の時代では、この地球星がカナンの福地なのです。それゆえに、今三年を残しているこの四十年期間において、イスラエル民族を怨讐とするカナンの七族が準備したものを防ぐために、イスラエル民族が砂漠で訓練をしたように、訓練をしなければなりません。激しい決意をして、新しい国を建てる建国理念を中心として万全の準備をしなければなりません。モーセが自分の愛する神様に侍るために三日間の許可を受けたように、私たちの統一教会時代においても、この三年間は最も貴重な期間です。

 今は自由世界の行く方向を正してあげ、キリスト教文化圏全体が統一教会の行く道に従っていかなければ生きることができないということを教えてあげなければならない時です。エジプトで暮らしたイスラエル民族とは何かというと、それは全世界に散らばっているキリスト教徒のことです。キリスト教徒にこのことをはっきりと教えてあげ、このキリスト教徒を連れてカナンに復帰しようというのです。イスラエル民族がカナンを復帰したのと同じように、キリスト教と統一教会が一つになってモスクワまで行こうというのです。これをすべて勝利圏へと消化しなければ、将来理想世界が地上に到来しません。その基盤を築くべき時がこの三年期間です。

 それで、三月一日に全国的な組織をつくりました。新しい運命の転換期が来たので、韓国に戻ってきて、「ここ(韓国)にも四月一日を期して完全に基盤を築かなければならない」と言ったのです。それで同じ歩調に合わせる責任があるので、今回来て祈祷をしているのです。


協会および原理研究会の機動隊編成

 協会は、一九八三年五月七日付けで、新しい職制である「機動伝道隊」(一機動隊一五十名)を新設し、新しい総機動伝道隊長に朴奎南前ソウル教区長を任命した。今回の職制の新設は、一九八三年三月一日にアメリカで発足された機動伝道隊とともに、世界的な歩調を合わせるための措置であった。同機動伝道隊(本部機動隊百五十八名、先輩家庭機動隊百八名、教区機動隊三百六十七名、合計六百三十三名)の活動により、一九八三年十一月中で四百九十七名を伝道した。

 今後、協会長を中心として、できる限り機動隊を編成しなければなりません。新しく入ってきた人は、六ヵ月以内に七十日の教育をしなければなりません。そして、七年路程を経ていない人は、ファンダレイジングもさせ、伝道活動もさせなければなりません。伝道活動をさせるときには、全体で活動させなければなりません。個人の伝道活動ではなく団体の伝道活動です。それを中心として、七年以内で何としてでも一人が八十四名を伝道する伝統を立てなければなりません。

 今、大韓民国の状況がどれほど危険な状勢でしょうか。寸刻を争う非常な時代であるということを知らなければなりません。CARP(原理研究会)は、今から前進的なCARPにならなければなりません。環境と数を爆発的に増加させなくては、韓国の緊迫したこの状勢の中ではそれに寄与する使命を失ってしまうことでしょう。

 そのような意味で、最近になって先生は「今年CARPのメンバーを何名にしなさい」と言いましたか。(三万名です)。CARPには何でも支援するつもりです。ですから、三万名にしなければなりません。

 統一教会のみ旨を知った人は、すべて休むことなく国の端から端まで飛び回る時代になったということを知り、皆さんは、大学街の端から端までを一日に何十回も走らなければなりません。足が折れるほど走りなさい。痛哭して回りなさい。今からはCARPの機動隊をつくり、CARPの特攻隊をつくらなければなりません。それで今、テコンドーを教えています。CARPの機動隊をつくり、その学校にあらかじめ訪ねていって、一対一で対話をして、言うことを聞かなければ力で征服してしまわなければならないような段階に入ってきたのです。

 そのために先生は、一九八一年に勝共連合を中心として里単位まですべて大会をしました。ただ意味もなくしたのではありません。大韓民国が生きる道は、CARPのメンバーがテコンドーで武装し、共産党の急所をたたけばひっくり返せるような実力を備えることです。そして、各科にのさばっている自由主義的色彩をもった教授たちを、すべてこの社会から粛清する運動をしなければなりません。

 皆さんは、三万名を突破すると同時に、特攻隊編成のための要員であることも忘れてはなりません。先生は、目が疲れていても、口がすり減るほどに、舌が乾くほどこの仕事をしてきました。夜も寝ないで二十四時間話すことは普通です。同志を糾合し、後継者をつくるために、地域を越え、国境を越え、大洋を渡ってこの仕事をしてきた先生の生涯の実績を皆さんは忘れてはなりません。金奉泰氏、分かりましたか。熾烈に闘わなければならない時が来ました。

 それで、学生の機動隊をつくり、今後デモが発生したなら、ソウル市内のすべての原理研究会に連絡するのです。ボタンだけボンと押して「どこの大学に来なさい」と連絡すれば集まるようにしておくのです。そのようにして数百名のデモ隊を防ぐことにおいて先頭に立たなければなりません。デモをするのは利敵行為です。共産党に有利になる結果しか生みません。この国の政権を批判することは悪いことです。私たちがそのようなことをするのではありません。共産党の地下組織が拡大してしまうので、このようなことをするのです。


教会と勝共連合に二元化

 今からは、勝共連合と教会に二元化します。統一教会は、既成教会の消化運動をし、勝共連合は四千万近くの国民消化運動を急いでしてきたのです。それ(勝共運動)が現実的に組織編成をすることができる自由な雰囲気が全国的に風土化されてきているという報告を受けています。ですから内外において、すべてのものが入ってくる思潮に適応できる新しい次元に立たなくてはなりません。ですから皆さんも故郷に行って、父母によく侍りなさい。これは現実的に重要視しなければなりません。

 統一教会と勝共連合に組織を二元化しました。現在の統一教会一辺倒の指導体制では相手を抱き込むことはできないので、すべての機関の要員に一般社会の重鎮たちを立てたのです。このようにして、闘いや政府に対するすべてのことは、統一教会が後ろに立ち、彼らが先頭に立って闘うことができる組織にしたのです。

 これを可能にした毛のが何かというと、これ(勝共運動)が愛国運動であると同時に、社会の人が出世しようとするときの不変基盤となるからです。国会議員選挙にでも出ようという欲望をもてば、勝共連合の基盤が不変基盤になるのです。政治も風土によって変わり、民主党と共和党が交替すれば変わるものなので、彼らはこれではいけないと思うのです。それで、勝共連合組織が間違いのない固定的な基盤だということを知り、財力をもった人、知識をもった人、権力をもった人がすべて関心をもつことができる次元に入ってきたのです。それゆえに、これが可能なのです。

 それで現在、社会の人士たちが自分でお金を出してこの運動をすることができる体制にするために教育しているのです。なぜレバレンド・ムーンだけが愛国するのかというのです。


済州島開発推進(一九八三・四・一五〜二二、五・九〜一三、滞在)

 先生は、済州島に対して十年前から関心をもってきました。済州島は軍事要塞地域として、今後アジアで重要な地域になります。このようなことをずっと考えてきたので、済州島に対する関心が深かったのです。もちろん観光開発も開発ですが、今後、国の運命において海に接しているこの済州島が重要です。

 済州島のかわいそうな人々。海女の暮らしをしたところでわびしいのです。一日にいくら稼ぐのかと聞いてみたところ、一万ウォン、二万ウォン、良くて三万ウォンだというのです。かわいそうな海女にまず思いが行きます。しかし今からはそのような時代は過ぎ去るのです。ですから、海洋事業に着手するのです。

 将来は、どのような魚でも養殖をすることができます。海から獲ってきて食べる時代は過ぎ去るのです。ですからそのような基盤を築き、統一教会が世界的経済圏を握らなければならないという計画を立てているのです。

 十年前に計画したものを今回すべて買いました。地歸島という島を一つ買いましたが、それが何坪かというと二万六千坪です。西歸浦を中心として河川敷のように露出した土地が約二百坪あるのですが、ここを工事すれば十五万坪から三十万坪に拡張されることでしょう。そのようになれば大変なものです。

 済州島の特徴とは何かというと、済州島は火山によってできた土地なので、火山が爆発して膨らんだりへこんだりしたものが冷えてできています。ですから、どこも盆地のようになっています。平地がありません。平地のある島は唯一、地歸島だけです。その地歸島の周辺は、日本にまで知られている釣り場です。

 今、約十万坪近くの土地を買ってあります。漢拏山は韓国の名山です。白頭山と漢拏山は常に韓国民族の心から離れない、常に懐かしく思う希望の山なのです。ですから、済州島に来る人にとっては「漢拏山に一度登りたい」というのが常に願いなのです。

 現在、交通施設もできていますが、観光客の九八パーセントが漢拏山を眺めるだけで、登るのは難しいというのです。済州島といえば漢拏山であり、済州島に行く人は「漢拏山に登りたい」と思うのですが、登ることができなければ、それまでの慕わしい思いが解消してしまうのです。ですから、ここにケーブルカーを架けなければなりません。この計画を既に十年前に立てました。

 また、船を造って観光事業をしようと思います。済州島を一周する距離がどれくらいになるかというと約三百里で、百二十キロメートルです。ここを時速四十キロで、三時間から四時間かけて回るのです。そのような船を造ろうと思っています。その観光船は豪華船として造らなければなりません。そのようにして山にも登り、島も一周したのちには何をするのでしょうか。釣りです。

 なぜ魚が多いのかというと、わき水が出てくるからです。もちろん淡水は淡水ですが、新しい澄んだ冷たい水がこの山を通じて出てくるので、その新鮮な水を魚たちがとても喜ぶのです。もちろん、この淡水も海水と混じって海水になるのです。ですから、あれやこれやと魚たちが生息することができる条件として、これ以上良い所がありません。

 そして、岩がごつごつしているので小さな魚たちが卵を産みに来るのです。どのような魚でも、卵を産んでおけば生存の確率が高いのです。

 それで私は、久保木会長を日本の釣り協会の会長に立てました。そのようにして、私たちの主催する済州島観光がとても素晴らしいということになれば、その次にはアメリカに連れていくのです。それで、今三十の港に船を十隻ずつおいて訓練しているのです。海洋教会です。

 そして、この地筒島の周辺をどのようにするのかというと、「すぐに二千箇所の釣り場をつくりなさい」と指示しました。ですから、(その長さは)二・五キロメートルぐらいになるでしょう。


巨済島・長承浦の開発(一九八三・四・二五、訪問踏査)

 私は、済州島の釣り場をつくることを考えると同時に、巨済島のことを考えたのです。なぜなら、陸地の人々を誘致するためです。陸地の人を済州島へと誘導しようとすればその(巨済島)ような一つの関門がなければなりません。事業のセンスとはそのようなものです。意味もなく私がここに来たのではありません。

 済州島に直接来ようとすれば飛行機に乗って来なければなりませんが、釣り人たちは飛行機に乗っては来ません。ですから、ここにクラブをつくって連絡ができるようにしておいて、紹介してから来ることができるようにしなければなりません。

 今から船を造って釣りをしなければなりません。ここで釣った魚は、とても高く売れます。この周辺に都市があるので、釣ればすぐにもっていくのです。車に酸素供給装置をつけて、ここから釜山、馬山、鎮海、三千浦、それから忠武などの全国の都市へもっていきます。どこも重要な都市です。

 大きな船を一つ造って、船の底に穴を開けるのです。そして網を張って海の水がそのまま入ってくるようにしておくのです。そのようにして、近海で売っている魚を生きたまま買ってきてそこに入れておくのです。捕まえてくる魚は、大抵のものは生きています。それを船から買い入れるのです。死んだものは売ってはなりません。トラックに装置をつけて、その生きた魚をそのまま素早く運んでいくのです。これは大きな商売になります。

 捕まえた魚は、すべて釜山にもっていくというではありませんか。その話を聞いて私がすぐに思いついたことは、船をつけることができる島です。それが巨済島だと思ったのです。それで、私が巨済島に来たのです。今なぜ修練所と船を造るのでしょうか。今後、海洋や釣りに関連した人々の合宿所を造るつもりです。そのようにして小さなボートをずらーっと並べるのです。そのようなものをここに二箇所だけ造っておけば、私たちの速い船なら何時間圏内で行ったり来たりすることができるのです。

 ここから海金剛に行くのに三十分かかるという話ですが、私たちの船ならば、十五分あれば行くことができます。ここは、釣り活動の舞台として最高の場所です。それで、私は先ほどホテルの場所を見て回りました。厳徳紋氏を連れてくれば、一週間で造船所を造ることができます。今から釣り場を少し調べてみて、この付近に三百坪買いなさい。そして、そこで二百名が修練を受けることができるように修練所を設計するのです。

 長承浦という名前を見ると、「長く継承する」という意味です。また、巨済島というのは、私たちのハイウェイと同じように「大きく渡る島」という意味です。(注:巨は大きい、済には渡るという意味がある)。その名前のことを考えると、昔の韓国人は、みな霊通したと思うのです。「私を使いなさい」ということで巨済島となり、長承浦となっているのです。

 巨済島は慶尚南道と全羅南道の境界にあります。それから、仁川から近い海にある所を探さなければなりません。それが江華島です。そこは仁川と似ているので、江華島にも釣り場をつくればいいのです。私たちの島は、すべて釣り場にすればいいのです。


江華島の摩尼山に登攀(一九八三・五・四)

 大韓民国はどこに行くのでしょうか。この国の主権者に言いたいことは「あなた方は、この国を愛し、この国の百年大計の伝統を立てるべき責任があることを知っていますか。南北を統一すれば、中共とソ連を処理し、解消していく自信がありますか」ということです。それがなければ謙遜でなければなりません。国民の前に謙遜であり、アジアの民の前に謙遜でなければなりません。私は大韓民国に来てこれを忠告したいのです。

 この民族が滅びてはなりません。済州島を訪ねていったのもそのためであり、巨済島を訪ねていったのもそのためであり、江華島を訪ねていったのもそのためです。江華島に行って大韓民国万歳を叫んできました。その時が祖国の難しい時であることを知っていたのです。私は通り掛かりのお客さんのように通り過ぎていきますが、民族の前に愛国思想を鼓吹して、民族を越えて世界にまで連結させるべき責任をもった者であることを知ったので、そこに行ってきたのです。また、民族が眠りについて休んでいたとしても、私が行くべき大道の道を連結させる責任があるので、そこに行ってきたのです。二度と現れることのない通り掛かりのお客さんだと思って冷遇してもかまいません。大韓民国よりも高い世界基盤があるのです。いずれにしろ再び訪ねてくることでしょう。

 そのような意味で、ここに残っている統一教会の教会員たちに先生を送る心があるとすれば、民族を代表して送ってくれることを願うのが先生の思いです。どうですか。大韓民国の南北を合わせれば五千八百万です。五千万を超える民族を代表して送ってくれなければなりません。だからといってお金をくれということではありません。権力を望んでいるのでもありません。知識が欲しいのでもありません。

「国を愛することができなかった」と、のどが詰まるほどに痛哭しながら「私の国はどうなるのか」と心配する心と、「世界の同情を受けることができる道を行かなければならない」という心をもって送ってくれることを望むのです。そうすれば、私が行ってその道を築いてから戻ってくるのです。その思いしかありません。

 私が出世して金のろばに乗ってこようとは思いません。私が乞食になって帰ってきたとしても、間違いなく世界の人を愛したということだけをもって戻ってくることでしょう。そのような鉄石の心であることを皆さんは忘れてはなりません。そのようになれば、私の訪れる大韓民国の地に神様が帰着することができる一日が必ず来るはずだと、私は信じるのです。南北統一を私の手で成し遂げ、中国からシベリアまでのアジアの大国をすべて主管できる防波堤をつくってやろうと身もだえしている男なのです。


アジア連合圏と玄界灘海底トンネル調査着手(一九八三・五・二四、発表)

 一九八一年十一月十日に真のお父様が提案されたインターナショナル・ハイウェイ建設のための第一次作業として、韓日海底トンネル工事が始まり、韓日トンネル研究会で、地質調査等の基礎調査に着手した。これに対する内容は、一九八三年五月二十四日、韓国の主要マスコミに紹介された。

 今まではヨーロッパ一辺倒の時代でしたが、今はヨーロッパ一辺倒ではありません。アジア一辺倒の時代へと変わっていくのです。今、日本が急速に発展してきました。一九七八年から五年間で世界的に有名になりました。なぜでしょうか。それは、神様の復帰摂理において日本がエバ国家なので、経済圏は日本が握るようになっているのです。

 日本は、嫌でも韓国を防御しなければなりません。それができなかったので私は「韓日文化協会」をつくり、「日本人を教育しなさい」と言いました。韓国の防御のためにそれらをつくり、二国間の交流を教会を中心としてしようとしたのです。ハイウェイをつくるのも、そのような目的があるからです。それをしなければ日本の未来がありません。ですから直ちに取りかかって、四ヵ月以内で三百五十名ずつを毎日でも送りなさい。

 世界を救うためには、アメリカと日本と韓国が一つになって中共を引き入れることができなければなりません。アメリカが私の言うことを聞けば間違いなくそのようにすることができます。私に任せれば、私がそのようにすることでしょう。中共を牽制することができる場所はヨーロッパではありません。

 ソ連がヨーロッパを牽制したところで、アジアと太平洋を渡っていくらでも戦略線が延長されるのです。それを見れば、アジアがアメリカ政治の中心にならなければなりません。摂理的に必ずそのようにならなければならない環境へと追い込んでいくのです。

 日本政府も、よくよく見ると大変なことになっているのです。皆さんは、日本で建設中のインターナショナル・ハイウェイ(国際高速道路)について知っているでしょう? 既に関釜トンネルの調査に着手しているのです。五年前に六十億円を支払いました。今回も十四億円を支払いました。工事に対する調査をしているのです。今回、世界を代表してアメリカ人、ドイツ人、フランス人、イタリア人、イギリス人を招聘しました。そのようにして、海底トンネルを掘る所に先進国家の青年の中で優秀な人たちを連れてくるのです。

 日本では勝共連合の会員が三百六十万を突破しています。今後、日本の国が統一教会を無視できないようになります。どうして無視することができるでしょうか。韓国も、勝共連合を中心とした七万名を内的諮問委員や洞・班の責任指導委員としてすべて策定しました。統一教会が日本の外形的な基準と内外で一体化することができ、韓国も、国家的次元で日本と内外で一体化することができるのです。

 勝共連合を中心として韓国と日本が郡のレベルで姉妹関係を結べば、台湾は自動的に加入するようになっているのです。このようにしておけば、フィリピン、インド、ビルマ、中東など、すべてのアジア大陸はこの組織圏内に自ら進んで参加してくるので、アジア圏の勝共連合組織は完全に国家的次元で形成されるのです。

 フィリピンなどのすべてのアジア諸国も共産主義の脅威にさらされているので、自動的に拡大してアジア的統一戦線圏の勝共連合連絡運動の基盤が国家的次元を越えてつくられるのです。そのようになれば、レバレンド・ムーンが計画しているアジア高速道路は一時に可能になるのです。


83世界宗教青年セミナー
(一九八三・八・一六〜二二、ソウル、プラザ・ホテル、三十九ヵ国、百四十八名)


 一九八三年八月十六日から二十二日まで、ソウル、プラザ・ホテルで「83世界宗教青年セミナー」が開かれた。三十九力国から、カトリック、プロテスタント、ユダヤ教、仏教、ヒンズー教、儒教、イスラム教などを信仰する各宗教団体の代表教授および学生たち百四十八名が参加した。

 統一教会の教会員たちは、「あー! 先生は科学者大会(科学の統一に関する国際会議)や、この前はユース・セミナー(世界宗教青年セミナー)をするのに百五十名を連れて回り、五十日間で百五十万ドルも使ったそうだ。うちの統一教会のセンターを買うことにはお金を出してくれないで、すべてほかの所にお金を使っている。なぜそのようにするのか」と不平を言うでしょう?

「私たちにはマクドナルドのハンバーガ一つも買ってくれないのに」という話を聞いて、私は「この者たち、このお金はあなた方のために使うものではありません。世界のために、もっと大きなもののために集めたものでしょう」と言うのです。お金は教会を紹介するために使い、世界のために使うのが正当な使用法であることを知らなければなりません。今年は、学者たちのための予算が八百万ドルです。

 私は、統一教会の予算のことは知りません。計画を立てることもしません。その都度、書いて出して使うのです。お金がなければ使うことはできないのです。苦労をさせるのです。(笑い)

 ですから皆さんに「ムーニーたち! 苦労しなさい」と言ってたたき出すでしょう。そうすると皆さんは「まただ、まただ。全く、また酷使しようとしている」と言うのです。どうですか。不満ですか。歓迎しますか。なぜそのようにするのでしょうか。新しい分野へと発展するためです。


四 世界基盤確保のための重点事業の推進

世界基盤確保のための四大任務

 私たちムーニーがもたなければならないものとは何でしょうか。第一に思想的な面において、第二に科学技術において、第三に経済的な問題において、第四に言論問題において、それぞれ世界的な基盤を築くことです。

 思想的な面において統一教会は、民主世界と共産世界がついていくことができない最高の位置、王者の位置に上がっていくだろうと思っています。なぜでしょうか。摂理的に見るとき、共産世界と民主世界は完全に過ぎ去っていくものです。すなわち人類はそれを捨てるのですが、それよりももっと良いものを手に入れてから捨てなければ混乱が生じるのです。

「原理」のみ言を通じても、勝共理念を通じても、現在CAUSA(南・北米統一連合)を中心とした「統一思想」を通じても、大衆がみな歓迎して「これでなければ駄目だ」という結論に到達したという事実、既に実験が終わったという事実を知らなければなりません。キリスト教を良く信仰している神父から、学者、そして共産党の輩に至るまで、今すべてここに戻ってくるのです。

 その次に何かというと、科学技術的な面です。韓国という低開発国にいる私が、先進国のドイツやアメリカや日本の最高技術をすべて掌握しなければならないのです。それをするために統一産業を育ててきたのです。施設を急進的に強化しました。世界の頂上に上がることができる準備を整えたのです。

 今計画していることは、世界的な開発をすることです。私たちは、全世界の科学技術を研究している学者たちを動員することができるのです。それで、科学者大会(科学の統一に関する国際会議)をするのです。これは、世界の権威ある人たちをすべて連結することができる基盤となるのです。技術世界の理論において最高の科学者たちを集めることができ、技術において世界の最高水準にまで引き上げることができるのです。

 その次、三番目は、今後経済問題をどのようにしていくのかということです。この問題は大変深刻な問題です。経済体制においては、生産国、市場国、それから原資材国の三つのパートに分けることができます。今までは、生産国が世界のすべての組織を支配してきました。しかし、もうそのような時代は過ぎ去りました。生産は誰でもできるのです。中進国以上の国であれば、どこの国でもできる段階に入ってきているのです。

 それでは、何が問題となるのでしょうか。原資材をいかにたくさんもっているかということが問題になるのです。それが今後の世界の経済圏を左右する根本問題になるのです。それゆえに、ソ連とアメリカ、自由世界と共産世界が角逐戦を繰り広げながら南米とアフリカに主力活動を展開しているのです。

 レバレンド・ムーンがこのような思想をもったとすれば、今後経済問題においてはどのようにしていくのでしょうか。このようなソ連やアメリカの方案に負けてはなりません。それゆえに、第三世界の原資材国である南米をつかみ、アフリカを早く攻略しなければなりません。

 その次には言論界です。今日、共産主義者たちは、世界の至る所に浸透して自由世界を滅ぼしていますが、自由世界の言論機関がりベラル系統を打ち倒して自由世界を滅ぼそうとするところにブレーキをかけて新しい方向に導かなければ、この自由世界の運命は終わりです。七年前に「世界日報」をつくり、言論人大会をしました。「ニューズ・ワールド」のマイケル・ウォーター(Michael Warder)を中心として言論人大会をしようとしたのですが、しり込みをしたのです。それで、仕方なくすべて日本を通じてさせたのです。そして今年、第六回まできているのです。

 最後の戦線であることを知らなければなりません。それで今、中南米六ヵ国の言論人百八十名をソ連まで連れていき、ソ連の胸ぐらをつかむのです。また南米の責任者たちの首を切る作業をしているのです。自由世界において、共産主義を攻撃することができる言論人の活動が必要です。

 統一教会の教会員は、以上の四つのことを中断してはいけません。ですから、伝道し、技術を学び、経済活動をし、新聞社の特派員にならなければなりません。


南米二十六ヵ国のCAUSA教育と組織

 アメリカの行政府が南米の外交問題においては、私を通さなくてはならないのです。昔は、南米は、高姿勢で「ムーニーたちが何だ」と言っていたのですが、最近では朴普煕氏が行くだけで、互いに争って会おうとするのです。最近、「ワシントン・タイムズ」のムーニーたちは、王様や女王様のようなまねをしているのです。手厚くもてなされ、バンケットを回ったりして忙しくしています。

 教会において侍っている真の御父母様を、国家と世界と霊界にまで拡大する運動をするのです。これが、今日の統一運動だということを知らなければなりません。今、時が近づいてきているのです。国家統一教会、国家ペアレンツ(父母)として迎え入れられる環境が今近づいてきているのです。

 では、そのような国はどこの国でしょうか。一番悲惨な国であり、共産世界と民主世界から患難を受けている国です。そこから始めるのです。それがエルサルバドルやホンジュラス、グアテマラなどの国々です。それで、CAUSA活動を国家的次元で南米に展開しているのです。南米二十六ヵ国すべてにCAUSA組織をつくります。現在、北米のCAUSA活動を展開しているところです。

 ホンジュラスが先生を信じているのです。私が千名の教育に責任をもち、百二十万ドルを募金しました。朴普煕氏を送り、現場で財閥を集めて国家運動のための募金をしたのです。そのようにして教育をするのです。エルサルバドルでもグアテマラでもそうです。

 そのような基盤を築くために、「ワシントン・タイムズ」と「ニューヨーク・シティ・トリビューン」を利用し、ホンジュラスを中心として世界の言論人二百名以上を集めて始めたのです。新聞社の名前をもってするのです。これは巨大な名前です。

 それゆえに、私は言論界の一人として、どこの新聞社の長に対しても理論的に話すことができるし、実力で対決しても負かすことができる基盤を築くことができました。全世界の有名な言論人二百名を集めて、ホンジュラスで「統一思想」の講義をするのです。「統一思想」を通じて統一主義者をつくる運動をするのです。

 今年の目標は南米で百万名です。各国に何名かずつを割り当て、組織を中心として駆け回っているのです。南米二十六ヵ国をすべて一つの網に追い込むのです。

 ブラジルやアルゼンチンのような所は広大な平野です。そこはごま油の流れるような肥沃な土地です。「いくらでもその土地を開発しなさい」と私に言えば引き受けます。それをしようとすれば大韓民国の半分ぐらいの人が必要ですが、引き受けることができます。


北米CAUSA運動の展開とCARP活動

 南米にブームを巻き起こしたように、この時間(一九八三・一・六)から、北米全域を中心としてCAUSA運動を始めるために準備することを命令します。先生がこの国に来て始めた時のように、今からスケジュールを組んで、各主要都市で大々的な運動を展開し、問題を起こさなければなりません。

 この原則に従って、すべての責任者が全国組織に向けて統一愛運動を展開すべき時が来ました。この運動にはすべての団体、すなわちCARPや海洋教会、統一教会、教授アカデミー、ニュー・エラ(New ERA :新超教派研究協会)など、関係のある人はできる限りすべて動員するのです。全体動員です。そして、ブームを起こさなくてはなりません。急速に伝播しなければならないのです。二千双や六千双、言論人大会等、今までの行事内容のビデオをすぐに完成させなさい。

 また神山氏は、ビデオ伝道所など、日本でやっているものをすべて集め、それを検討し、アメリカに適用できる内容を入れてビデオ・テープとして早く完成させなさい。そして、ビデオ伝道所で使う本を別に一冊作りなさい。ミスター郭と相談して急いでやらなければなりません。すぐに始めなさい。

「先生は、将来アメリカ全土と自由世界を席巻するための準備の過程としてCAUSA活動とCARP活動をしているのだ」という考えをもち、あらゆる精誠とあらゆる努力を尽くして万全の準備を整えなければなりません。

 ゆえに、アメリカを早く救い、「統一思想」で武装させなければなりません。一人ではできません。それで先生は、科学者世界と宗教界を連結し、それから経済界と政治界を連結し、言論界を連結しているのです。今は、レバレンド・ムーンのすることは世界的に認めざるを得ません。それで、今、アメリカもそのことを知りつつあるのです。

 ですから、共産党を憎むのではなく、教えてあげることができる実力を備え、早くアメリカを救い、アメリカがすべての分野において早く共産世界を救ってあげられるようにしようというのです。アメリカが変われば共産世界はそれほど問題ではありません。問題にもならないのです。

 アメリカがしきりに反対するので、南米が私と完全に一つになっているのです。今回、二月二十六日には、ここで北米CAUSA会議があります。そして南北アメリカを一つにまとめようというのです。南北を縫い合わせようというのです。今や私が彼らの間を和解させてあげなければなりません。

 一九八三年の三月一日から、五百箇所にファンダレイジングの基地をつくってCAUSA運動を強化しているのです。それと既成教会二百五十を合わせて、七百五十箇所の基地を中心としてCAUSA運動を展開しなさいと命令し、今まで歩んできているのです。そのようにして七万名の教育を終えました。そこでの責任者は牧師たちがするのです。


「ワシントン・タイムズ」と「ニューヨーク・シティ・トリビューン」
(一九八三・四・四、「ニューズ・ワールド」を「ニューヨーク・シティ・トリビューン」に名称変更)


 今までニューヨークで発行されてきた日刊紙「ニーズ・ワールド(News World)」は一九八三年四月四日付で「ニューヨーク・シティ・トリビューン(New York City Tribune)」に紙名を変更した。本紙は、大判二十八面の総合新聞であり、政治経済の先端を走る「ワシントン・タイムズ」と同じ内容を同時に報道するなど、迅速なニュースと品質の高い記事を掲載できるようになった。

 これからは「統一教会は良い」という太鼓の音がヨーロッパで鳴り響くでしょうし、アメリカの天地でも鳴り響くことでしょう。韓国は、ほっておいても従ってこざるを得なくなります。ですから、私は「ワシントン・タイムズ」をつくったのでしょう? それから、四月四日に「ニューヨーク・シティ・トリビューン」をつくりました。今後、「フィラデルフィア・タイムズ」をつくり、「ボストン・タイムズ」をつくれば、アメリカ東部の言論界は完全に私の手中に入ってくるのです。

 「世界新聞オリンピック大会」を知っていますか。新聞編集のオリンピック大会のことですが、「ワシントン・タイムズ」がそこで一等を取りました。私がコーチしたのです。先生にはアンテナがあります。皆さんにも各自がもっているアンテナがあります。しかし、先生のアンテナは皆さんのものとは異なります。一面を見るのではなく、四面を見るのです。

 現在、私たちの新聞社の施設は、世界最高水準です。韓国の新聞社はどこでもみなオフセット印刷でしょう。そのようなものは相手になりません。こちらは、記者が取材するときにタイプを打てば、それがそのまま組み版に入っていくのです。そして、鉛版になってそのまま輪転機に入っていくのです。

 この会社は、軍関係の情報の取り扱いにおいて先端を走っています。ですから、国家秘密も扱える機材をもっている会社なのですが、私がこれを知って、初めて「ニューズ・ワールド」に使ったのです。その会社で初めて試験的に制作したものを、私たちがそのままニュース体制として使ったのです。「ニューズ・ワールド」の責任者とその会社の責任者が共同開発したのです。そのようにして「ニューズ・ワールド」で行ったことを「ワシントン・タイムズ」でも行うので、これは最高なのです。

 言論に関する法律がアメリカにもあるのですが、その法律では「十二年以上名前を使わなかった場合は、いつでも誰でもそれを使うことができる」となっています。このような法的な条件を中心として、「ニューヨーク・タイムズ」がもっていたものをすべて奪ってきたのです。それで、この四月に「ニューズ・ワールド」(新聞)を雑誌社に変え、新聞社には新たに「ニューヨーク・シティ・トリビューン」という名前をつけたのですが、この名前が実に良いのです。名前一つが何百万ドルもするのです。

 ですから、初めてニューヨークに来る人は、ニューヨーク・タイムズ」紙と「ニューヨーク・シティ・トリビューン」紙を見るようになっているのです。一般の人々は「ニューヨーク・シティ・トリビューン」といえば、それは「ニューヨーク・タイムズ」と対等な立場にあると思うのです。また、「ワシントン・ポスト」と「ワシントン・タイムズ」を一般の人々は対等に見るのです。アメリカ人の観念がそのようになっています。「タイムズ」や「トリビューン」という名前は、新聞世界では王様です。王様の名前と同じです。


世界経済人協会の構成準備

 今、世界的な経済危機に入ってきています。アメリカの主要銀行が南米借款問題を中心として危機に直面しているのです。アルゼンチンやメキシコがアメリカから持ち込んだ借款を「アメリカはすべて放棄しなければならない」と宣言してしまったのです。これによって大銀行が一気に破綻直前の状態に陥るという問題にぶつかりました。これは、誰も解決することができません。私はそのような時が来るであろうと予想し、ずっと考えてきたのです。

 それで、アメリカの有名なある一人の人を選びました。その人が誰かというと、アンダーソンというアイゼンハワー大統領時代に財務長官を務めた人です。その人は、現在も経済界の巨頭のような立場にあり、アメリカの銀行や財閥の人をすべて知っているのです。それだけでなく、西欧社会の経済世界にもたくさんの友人をもっているのです。アメリカを見れば、アイゼンハワー大統領の時代が全盛期でした。彼は、その時に経済長官を務めた人なのです。

 私がその人と因縁ができ、「これこれの内容を政府に提示して、高い次元から世界的な経済調整をしなければならない」と建議したところ、その人が先生に感動するのです。「世界の有名な経済界の巨人たちもそのような考えをもつことができないのに、宗教指導者だというレバレンド・ムーンがそのような考えをしているとは驚くべき事実だ」と言うのです。

 それで、何を提示してあげたのでしょうか。現在、先進各国の財閥は、お金はもっているのですが、そのお金を自国にもっていけば、税金ですべて問題になるのです。税金を納めれば、結局残るものがないというのです。そのために、これが外国で遊休資金となっているのです。これを一箇所に集めれば、アメリカにあるいくつかの銀行が倒れてもそれに代わることができる膨大な資源になるのです。「今後これを一箇所に集めて世界の経済危機を克服できる新しい方案を提示しなければならないだろう」ということをずっと考えてきたのです。それで、それを中心として、アメリカのアンダーソンという人に会議を開かせ、この運動を提示したのです。

 それで、今回、八月に世界中から四十名を選び出しました。そこには大資本家を動かす銀行の頭取もいますし、財閥もいます。この人々を指導するために、今後、経済人協会を構成しなければなりません。それで、経済要員を数十万名でも集めることができますが、今私が計画していることは、まず一万名を集め、「一人につき一千万ドルずつ出しなさい」と言うのです。そうすれば、一千億の基金になるはずです。このようにしておいて、これを中心として銀行をつくるのです。(そのようにすれば)その銀行は、世界のいかなる国家の支配も受けない銀行となるのです。


海洋教会と水産事業

 レバレンド・ムーンを中心とした統一教会は世界的です。西洋人たちは、レバレンド・ムーンは韓国人であっても韓国のためだけに仕事をしているとは思っていません。世界のために仕事をしているという観念が強いのです。それで、迫害を受けながらも、陸地でも海でも雄々しく勇敢に世界的な協会を構成しているのです。そのような意味で、一般の思想を中心とするのではなく、宗教という背景を中心として、−宗教というものは強い力をもっているのですが−−このような体制を整えて「海洋教会」というタイトルを掲げたということは恐ろしい宣言です。これは、レバレンド・ムーンの恐ろしい課題設定です。

 それでは、今後海洋教会で何をするのでしょうか。海に出ていって訓練をするといった程度のものではありません。海を占領し、海を愛するのです。天宙主義の本意に適合するように海を管理し、愛するという意味から、海を中心として世界を結束させることができる舞台にしようというのです。今後「陸も海も必要だ」という時には海岸線が最も重要になるのです。このように見るとき、将来海岸線が陸地のどの土地よりも高価になる時代が来るだろうと思うのです。

 海が静かな時は、神秘的です。魅惑的な神秘の女王のような美女となって、すべての人を引き込む力があります。それは、銀色にも、ひすい色にも見えます。そうかと思うと、また千態万状です。そこにそよ風が吹けば、その波の美しさというものは何と表現すればよいでしょうか。舞姫がいくら踊りを踊っても、それにはついていけないほどです。皆さん、ダンサーが小さなステージで踊っているのを見物するでしょう。しかし、それはあまりにも狭いのです。それに対して海のステージは無限です。その舞台はどれほど広いことでしょうか。

 また、そこにかもめが飛んでいると考えてみてください。留まっているものがいるかと思えば、飛んでいるものもいて、それはどれほど美しいでしょうか。その時は、かもめが悲しくて鳴いているのか、うれしくて鳴いているのか分かりませんが、すべて美しいものに思われるのです。そしてまた、大きな波が高く盛り上がって、さーっとなればどれほど美しいでしょうか。さーっとなって、ざぶーんと打ちつければ、金色の水玉が飛び散り、太陽の光にきらきら輝きます。そのようなものを見れば、その変化には並ぶものがありません。

 そのような美女や舞姫のような性質があるかと思えば、一度腹を立てると、荒野で飛びかかってくる虎やライオンよりももっと恐ろしいのが海です。何十メートルもの波がぐわーっぐわーっと押し寄せてきます。(笑い)そのような時は、かもめが鳴いたりするのは相手にもなりません。「お前がいくら歌をうまく歌おうと、また素晴らしい喜劇の俳優であろうと、勇壮な私の勢いの前にはかなわない!」と言うのです。その勢いはすさまじいのです。

 ですから、自然の力は偉大です。ゆえに、海を愛する人は驕慢になれません。海にはそのような偉大さがあります。また、海の門を開けてのぞいてみれば、そこには魚が無尽蔵にいるのです。黄金色、金色、青色など、ない色がないくらい多くの魚たちがすんでいるのです。

 このように見るとき、陸地と海の中ではどちらがより美しいでしょうか。陸地も美しいです。しかし、美しいものは花と蝶と鳥でしょう。しかし、それらは単調です。花は動きません。ただ咲いて、そのまましおれるのです。海にいる豪華絢爛な色をもった美しい水中の生き物たちは、すべて踊りを踊りながら活動しているのです。

 神様は、なぜ水というものを造ったのでしょうか。「神様が鑑賞するための特別装置が水だ」とも言うことができます。ぱっと隠しておいて公開しなかったというのです。このようなことを見れば、神様は、陸地よりも海により多くの関心をもっていらっしゃるのでしょう。

 これからはアラスカにも行かなければなりません。先生はお母様に「アラスカに行きますか」と尋ねてみるのです。そこはアメリカから遠く離れていて、熊と暮らしているような所です。そこで暮らす夫婦のように私たちもそこに行って、一年か二年ぐらい暮らしてから戻ってくれば良いのです。しかし、そこにまでも私を訪ねてくる人が多くいれば、それは少し困ります。

 今回も鮭を売るときのことですが、商売人は自分たちの利益だけのために売り、そこの人々の事情は全く考慮しません。それで、私たちが船を造ったのですが、−ニューヨークは鮭が安いので−その船でニューヨークに行き、ここでは二十五ドル、三十ドルするものを三ドルで買い、いっぱいに積んできて分けてあげたのです。無条件に分けてあげました。私たちがそのようにしたので、私たちが買うところには船が十五隻も二十隻も常につながってくるのです

 今回も南米で七十隻も出してえび捕りをしたのです。すると、えびが欲しいという人々は、みな私たちの船の所に来るのです。私が精魂込めてお金を稼ぎ、海洋世界、そして世界を生かそうという運動をしているからです。


五 アメリカ連邦高等裁判所の脱税容疑裁判

裏切られた真実と神様の心情

 一つの世界をつくりあげるために神様のみ旨を身代わりした以上、私にはこれを一つにしなければならない宿命的責任があるのです。嫌でも一つにし、また消化しなければなりません。反対を受けたとしても、一つにしなければならない責任があるのです。それが問題です。右の手には民主世界をつかみ、左の手には共産主義をつかみ、口には神様をくわえて一つにするために行くのです。私はこのように考えている人です。

 私は、アメリカ大統領に真実と神様の心をもって対しました。しかし、裏切られました。上院議員たちに真実と神様の心をもって対しました。しかし、裏切られました。また、アメリカの国民にも、そしてアメリカ統一教会にも真実と神様の心をもって対しました。しかし、裏切られたのです。彼らは私を太平洋の海に葬り、大西洋の海に葬り去ろうとしているのです。

 しかし、私が死んではなりません。生き残らなければならないのです。千鈞のごとく重いこの体をもって歩みながら、我を忘れて足がふらつく時が何度もあるという事実を知らなければなりません。しかし神様の前に勝利しないで逝くわけにはいかないのです。そのたびごとに耐えるのです。

「私は孤独な神である!」と神様は、いつもそのようにおっしゃいました。人類歴史上に神様を信仰する人はたくさんいましたが、彼らは神様の孤独な立場を知ることができなかったのです。レバレンド・ムーンは、そのような神様の事情を知ったのです。神様のそのような立場を知ったので、先生は喜んでそのような悲惨な環境に入っていったのです。一度決心したのちには、何も疑うこともなく、何の不平もなくきたのです。かわいそうな神様なのです。神様の立場は涙がとめどなく流れるような立場です。このような事実を知れば、誰であろうと立ち上がることができます。これは言葉だけではなく事実です。説明以前の事実なのです。皆さんは、このような深刻な事実を知らなければなりません。

 今、神様はそのような立場です。ゆえに、神側に立っている皆さんは、もっと多くの迫害を受けなければなりません。そのようになって初めて皆さんは、ある領域に到達することができるのです。たくさんのムーニーが世の中に出ていって迫害を受けています。そのたびに、帰ってきて祈祷しなければなりません。静かな場所で、ひざまずいて涙を流しながら祈祷をしなければなりません。そうすれば、神様からある力を受けるようになるのです。ですから、祈祷をたくさんすることが重要です。

 このイースト・ガーデンにいながら、先生は孤独です。友達もなく、相談する相手もいません。誰もいません。ある時は、物思いに浸って、一日中プールで時間を過ごします。そのようにしながら一日を過ごし、また一日を過ごします。先生は、今そのような立場なのです。


担当判事決定(一九八三・三・一六)と裁判(三・二三)

 一九八二年十一月三十日、弁護入団は、第二審であるアメリカ連邦高等裁判所に控訴文を提出し、十二月三日、アメリカ宗教界および民間団体が連邦高等裁判所に無罪支持嘆願書を提出し、有罪判決を覆すよう要請した。しかし、連邦高等裁判所は、一九八三年三月十六日にジェームズ・オークス(James Lowell Oakes:裁判長)、ラルフ・K・ウィンター(Ralph K. Winter Jr)、リチャード・カーダモン(Richard J. Cardamone)の三名の担当判事を決定したのに引き続き、二十三日に裁判を開廷した。

 同裁判は、弁護士側と被告側、政府側で、三十分間、要約して説明する機会が与えられる以外は、すべて書類審査であった。神山氏の弁護士が十分、真のお父様の弁護士であるトライブ(Laurence H.Tribe)博士が二十分報告するようになったが、ドライブ博士は、真のお父様の起訴事件はアメリカ憲法の基本精神と信託法に違反する事件であると説明した。また、被告側が願いもしなかった陪審員制度を政府が任意で採択し、法律に対する常識のない十二名の陪審員に信託法に対する教育をしなかったということを指摘した。この日、政府側では、検事ジョ・アン・ハリス(Jo Ann Harris)女史が出て十分程度発表したが、真のお父様に対する人身攻撃に終始した。この日、控訴審では、地方裁判所の陪審員たちが法律の専門家でないので、裁判を進行したのちに判決を下さなければならない段階で受ける判事の具体的な指示事項段階で、判事が故意的に信託法に関する内容を彼らに明らかにせず、致命的な誤りがあったということが明らかにされた。そして、事件と関係のない移民局問題を介入させて被告人に人身攻撃を加える検事の横暴を、判事たちも指摘した。


 私の目は法廷を見ていません。天上世界、すなわち神様の玉座に行く道に焦点を合わせるのに忙しいということを知らなければなりません。「一審の時はどうだった」と言って、むしろ弁護士が私を慰めてくれたのです。しかし既に先生は、そのようなことを超越しているのです。弁護士が何か家に不幸があったかのような顔をしても何でもありません。大きなことを成す人は、監獄に行っても、そこを隣の家ぐらいに思わなければなりません。そのように思うのです。既に私は監獄生活を通過している人です。全く問題にならないというのです。

 問題は、私の生涯をいかにして正道の焦点に合わせていくのかということだけです。国家と世界の前に、従ってくる民族の前に、統一教会の信徒の前に、若者たちの前に、いかにして正しい焦点をたどっていくことができるかということが問題なのです。それが問題であって他のことは問題にはなりません。それは、どのようになっていくのでしょうか。どのようにもなっていきません。既に勝利したのです。たとえ私が死んだとしても、その墓には花が咲くでしょうし、白人たちが来て大声で痛哭することでしょう。そのように思うのです。「歴史的な悔い改めをしなければならない」と思うのです。

 それで、裁判が終わるや否や、二十三日か二十四日から出発し、その際に「今からは攻撃戦だ」と言って、攻撃命令を下してきました。それから「統一教会を隠してはいけません。レバレンド・ムーンに反対する人がいれば、胸ぐらをつかんで『証拠を出せ!』と言いなさい」と命令しました。証拠を出すことができなければ、引っ張ってきて「こいつ、本当の話を聞きなさい!」と言うのです。

 今年から機動隊員が活動する時は闘うのです。これからは私たちを侮ることはできません。そのような指示をしてきました。そうかといって、暴力を振るうのではありません。理論的に証拠を提示してあげるのです。

 また現在、有名な国ではすべて裁判が起きています。一九七七年に「新時代に入る」と発表してからは、守りの態勢から攻撃の態勢へ変わったので、打って出るのです。二百八十回もの裁判をしました。今も係争中のものがたくさんあります。ですから、アメリカの有名な弁護士でレバレンド・ムーンと関係をもっていない人がいません。

 そのような膨大な基盤を通じて世界の代表として闘っているのです。このようにして、白人たちが行くべき姿勢を正してあげ、正常な方向へと導いてあげるのです。神様の行く方向に歩調を合わせることができるようにしてあげるのです。そのようにしなければ、白人たちを中心とした人種戦争による全滅時代が来るだろうと思うのです。これを防止するために、宗教連合運動と政界の元首相の連合運動を促進しているのです。


原審確定の判決(一九八三・九・一三)と再審請求棄却(一一・一)

 アメリカ連邦高等裁判所は、一九八三年九月十三日、控訴審で、真のお父様の控訴を理由がないということで棄却し、原審どおり一年六ヵ月の懲役と、二万五千ドルの罰金刑を確定した。三名の判事のうち、主席判事であるジエームズ・オークスは、有罪判決に反対したが、二対一で有罪判決を受けた。これに対し、アメリ力NCC(キリスト教協議会)、バプテスト教会連合会など、アメリカのキリスト教の代表機関から「有罪判決は、宗教の自由に対する威嚇」であることを主張する声明書を発表した。アメリカ教会も、声明を通じて有罪の確定判決は不当であるということを明らかにし、即座に再審を提起することにした。しかし、同年十一月二日、アメリカ連邦高等裁判所は、再審請求を棄却した。

 アメリカの裁判のやり方は、韓国のやり方とは異なります。判事が三人いるのですが、その三人の中に中心判事がいるのです。そして、選挙で、すなわち投票で判決を決定するのです。その判決内容を見ると、中心判事は全くの無罪を宣言しました。そして、十四ページにわたって「アメリカが悪い」というアメリカ政府に対する攻撃的な判決を宣言したのです。

 しかし、ほかの二人の判事は理念が異なるのです。彼らは自由主義色の強いリベラルな人です。レバレンド・ムーンは共産世界の前には怨讐なので、何としてでも有罪にしようというような雰囲気の影響を受けている人たちなのです。そして、投票で二対一で敗れました。今は、最高裁判所に上げているところです。

 今、レバレンド・ムーンは、アメリカの人々と先頭に立って断固とした道を行かなければならないのに、どうしてののしられて反対される道を行くのかというのです。いくら私を監獄に閉じ込めたとしても、レバレンド・ムーンの本質は変わりません。本質は最も重要で、最も貴いものです。変わらない何かがあってこそ、永遠なるものを提示することができるのです。変化する世の中で変化しない道を行くのがレバレンド・ムーンの行く道です。

 レバレンド・ムーンは知恵深い人なので、一生涯この仕事をするのです。今や、全世界がレバレンド・ムーンを尊敬する時代が来ました。戦争はすべて終わりました。法廷闘争で私を軽く見ていてはいけません。私を監獄に閉じ込めてみなさい。そのようなことをしたならアメリカがどのようなことになるか考えてみなさい。大法廷も恐ろしくはありません。私はそのようなものを恐れる人ではありません。


六 漢南洞の公館へ移転(一九八三・八・二九)

漢南洞公館購入(ソウル市龍山区漢南洞一〜九)

 世界の人々が献金して三清洞に三十九億ウォンで公館を買いましたが、私がそこに住んでみると、その場所がとても良いのです。「青瓦豪よりも良い」と誰かが言いましたか。それを大統領が使わなければならないということで譲ってあげました。そのお金で全斗煥の基盤を築いてあげたのです。国のことを思って助けてあげたのです。

 このような人(全斗煥氏)は、この世的に見れば怨讐ではありますが、政権を安定させてあげました。勝共連合を通じて第五共和国(注:全斗煥政権)を安定させてあげたのです。家を売ったお金で第五共和国の土台を固めてあげたのです。国を助けてあげなければならないのでしょう! その時は橋を渡らなければなりません。冒険をしなければなりません。

 この漢南洞の家はいつ買いましたか。それ以前には青坡洞に住んでいました。新門跡の家も私が買いましたか。「祝福記念として買おう」と言って自分たちで買ったのでしょう? ですから、これは私の家ですか。これは私が買った家ではありません。私が買おうとしたのではありません。私が黙っていても誰かが買おうとしたのです。「買ってあげます」と言う人々が買ったのです。私がここに見物に来たところ、引き込まれてしまったのです。(笑い)本当です。何かの拍子で見物に来てみると、既にこれが買われていたのです。誰が買ったのか、その歴史を話せば特別な事実がたくさんあります。統一教会の群れがどうしてそのようになっているのでしょうか。より愛する人がより価値のある所にいることを万宇宙が願うからであり、それは万民の要求する共通心理だからです。

 漢南洞の家が少し大きいからといって、それは私のために買ったのではありません。かわいそうな統一教会の教会員に「何百名集まれ!」と言えば、番人がいることも知らず私の顔を見るためにどかどかと入ってくるのです。ですから、そのような良い家を少し見学させてあげたいのです。すべて教育のためにつくったのであって、私のような人は同じ所に座ったままでも生活し、立つたままでも夜を明かして生活する人なのです。ゆえに、家が問題ではありません。すべて団体のためにそのようにするのです。


漢南洞の地は龍の頭

 漢南洞(ハンナムドン)は、一番果ての南側(ナムチョク)の園(ドンサン)という意味です。ハンは「果て」という意味になるのです。限定の「限」という字です。限南洞(ハンナムドン)です。また、意味を見れば恨多き南側です。そこを訪ねていくことがどれほど恨多きことでしょうか。

 ここは、漢南洞にある住宅としては最も高い所にある家です。ここは土地の気が強すぎて、誰もが住めるような所ではありません。ここは龍の頭のような場所です。文総裁なので、今このように持ちこたえて住んでいるのであって、普通の人であれば、一年に万人ずつ死んでいくような所です。土地の気が強いのです。そのような意味で皆さんをここに連れてきて教育するのです。国家を代表して呼ぶのです。ですから、いくら土地の気が強かろうと、私を打つことはできません。

 南側は天を象徴しているのでしょう? 北側はサタンの象徴です。これがはかり竿であれば、南側の端を少し押しただけで、北側はぱっとひっくり返るのです。大統領数人だけでも漢南洞に贈り物をいっぱいもって訪ねてきて、それに対して先生があいさつを受けたならば、どのようになるでしょうか。三人の有名な国の大統領がそのようにしてきたならば、韓国の民は回りますか、回りませんか。(回ります)。鄭鑑録に、韓国に正道令が現れれば万国から朝貢を受けるという言葉があるでしょう? 今、私が万国の朝貢を受けているではありませんか。


公館生活の心境

 私の家は漢南洞の一番高い所にあります。私が朝起きて祈祷をしていると、鳥たちが来てチュンチュンさえずりながら木に留まります。チュンチュン鳴きながら「来ましたよ!」と言ってあいさつするのですが、黙って見ていると誰も出ていってあげません。それで、金榮輝協会長の奥さんの鄭大和氏に「今からは粟でも買って蒔いてあげなさい」と言いました。とうもろこしではなく、もろこしがあるではありませんか。それがなければ大麦や小麦など、そのようなものをさっと蒔いてあげればどれほど良いでしょうか。一度つまんで食べればそれで鳥たちは満たされるのです。

 皆さんもそうです。子供たちに食べさせる米を買ってきても、そこから十分の一くらいは自分の息子、娘の肉となってくれる万物を愛する意味から、鳥の雛に食べさせて育ててあげようと思わなければなりません。

 ですから、漢南洞では鳥たちに粟を食べさせてあげるのです。「鳥の雛がたくさん来て食べるように、世界の人々が漢南洞に来て御飯をたくさん食べなさい!」と考えるのです。愛の食物というものは、大きいがらといって大きいのではなく、小さいからといって小さいのではありません。愛は、大きいものをすべて身代わりすることができるし、小さいものをすべて身代わりすることができるのです。

 先生が座る部屋で、こぢんまりした所がありません。そこに入って座っていれば、ひんやりしていて気分が合いません。しかしそこにでんと座り、いつも来る人、行く人を待っているのです。明け方からそこに行って座り、その場所を守っている人が私です。夜遅くまで守る人が私です。私がいなければ、その漢南洞の家は本当にのんびりした所になることでしょう。どのような人が来るかは分かりません。国のために、世界のために神様を迎えることができ、橋を架けることができる人を待っているのです。

 もはや待つことができなくて探しにいくのです。海を越え、山を越え、地の果てまで探しにいき、それでも会うことができなければ、そのようにすることができる人を見つけて愛し、これを広げてみようということを今までしてきたのです。ですから、神様が地上を眺めるとき、私のような人はいないと思われるのです。

 ゆえに、統一教会に入ってくれば、夢中になって気が狂うのです。「ああ、教会に行かなければ」と言って、夜明け前の三時、四時に出てきて、「東の空はいつ明けるのだろうか」と思いつつ待つような現象が起きるのです。教会に行きたくてそのようになるのです。「ひょっとすると先生に会うことができるのではないか! 会うことができればどれほど良いだろうか」と思うのです。

 しかし、会うことができなければ「漢南洞に行きたい。先生に会いたい」と思うのです。しかし、勝手に入ることはできないので、国連村の守衛が立っている場所で先生の乗った車が通るのでも見れば、千年の恨が解けるような思いになるのです。そのような思慕の心をもって見守り、先生を見れば涙がすーっと流れ、我を忘れて倒れてしまうまでにならなければなりません。そのようになってこそ真の愛がどのようなものであるかが分かるのです。


公館を警備するときの心情的姿勢

 今、漢南洞の先生の家に誰もが訪ねてくることができますか。今は保安問題のために番をする人がいて、「あなたは誰ですか」と言われるのです。その番をしている人は、先生のような人ではありません。(漢南洞を訪ねてくる人に対して)目を丸くして「何だ?」と言うのです。すべてを疑ってかかり、目をこのように見開いて眺めるのです。「こいつ、どろぼうではないか」、「共産党ではないか」、「こいつ、先生を傷つけに来たのではないか」と思うのです。

 先生の誕生日になれば、どれほど来たいと思うでしょうか。来たいでしょう? だからといって漢南洞の塀をすべて壊して、我も我もと入って来れば、人が人の上に乗って見るようになり、年寄りたちはごみ箱に入っていくことでしょう。(笑い)そうなってはいけません。ですから、仕方なくここで規範をつくって「こうしてはいけない」というものができるのです。

 しかし、食口たちが訪問する時、守衛の人がその訪問する人以上の切なる思いをもって先生を保護するために追い返すということは通じますが、そうではなく習慣的な因習をもって追い返すならば引っ掛かるのです。それは私がそうしなさいと命令したことであったとしても引っ掛かるのです。

 昔のおばあさんたちが来てそのまま涙を流して帰っていくようになった時、その涙を誰が慰労してあげるのでしょうか。慰労してあげる自信がありますか。それができなければ理解させてから帰らせる時、それ以上の慰労をしてあげてこそ彼女たちは喜んで帰ることができるのであって、そのまま背を向けてそそくさと帰るようになれば、統一教会のあなた方にとって良くありません。

 先生が育てた人たちを主人(先生)が忙しいからといってぞんざいに扱ってはなりません。先生が率いてきた人たちは、天の心情的、天情的因縁を結ぶために多くの苦難を経ながら生死の路程を越えてきた時のみ旨の基盤であると、貴く思わなければなりません。骨董品がありますが、骨董品の何が良いのですか。骨董品には隠れた価値があるということを知らなければなりません。それと同じです。

 皆さんは、おばあさんやおばさんたちが「先生にお会いしよう」と何日も斎戒沐浴しながら祈祷しているという事実を知らなければなりません。それを否定すれば、涙を流しながら「申し訳ありませんでした」と言わなければなりません。そのような心の姿勢がなければなりません。

 ですから、先生がどこに行っても、外国に行ったとしても、外国の食口たちが、先生が行ってしまうと涙を流すのも先生にそのような心があるからです。この世のいかなる責任者ももつことができず、いかなる宗教指導者ももつことができない心を知っているからです。心情を中心として常に涙の交差路を往来している男がレバレンド・ムーンであるということを知らなければなりません。ですから、統一教会を本当に知っている人は、統一教会を離れることができないのです。


七 年末の緊急勝共大会と興進様の犠牲

第十二回「科学の統一に関する国際会議」
(一九八三・二・二四〜二七、アメリカ・シカゴ、マリオット・ホテル、八十力国、三百名参加)


主題:絶対価値と新文化革命


 一九八三年十一月二十四日から二十七日までの四日間、アメリカ・シカゴのマリオット・ホテルで、ノーベル賞受賞者三名を含む、世界八十力国、三百名以上の碩学たちが参加する中で、第十二回「科学の統一に関する国際会議」が開催された。二十五日の開会式で、この大会の創始者である真のお父様は、「絶対価値と新文化革命」という主題で基調演説をされた。

 根本的に民主主義と共産主義は、人類の共通した問題解決の欲望から発展しました。しかし、民主主義はこのような課業に成功できなかっただけでなく、共産主義の破壊活動を克服したり、阻止したりすることができないということが判明しました。

 これに対し共産主義は、世界問題を完全に解決することができず、皮肉にもより大きな問題ばかりを人類に引き起こしました。したがって世界は苦境に立たされるようになり、民主主義と共産主義はどちらも窮地に至り、勝者のない状況に直面しています。これが私たちの直面している現実であり、人類の将来は、暗うつで予測することができないもののように思われるのです。

 それでは、民主主義と共産主義は、なぜ解決策となることができないのでしょうか。二つの思想を注意深く分析すれば、どちらも究極的な意味の真理の核をもっていないということを見せています。民主主義は、政治制度の根幹としての貢献をなすかもしれませんが、決して明確で包括的な世界観ではありません。共産主義は、包括的で体系的な世界観をもってはいますが、それは偽りの仮定と歪曲された事実に根拠をおいています。

 したがって、世界の社会には、新しい真理に立脚した運動としての第三の代案が必要です。このような代案こそ、真理と絶対価値に立脚した完璧で体系的な世界観である「統一思想」であり、統一運動です。この運動によって新しい文化革命が起こりつつあり、すべての学者と専門家たちは新文化創造への参加を要請されているのです。

 私たちはこのような第三の世界観を発展させ、現世の問題解決を目的として「科学の統一に関する国際会議」(ICUS)を始めました。十二年前にICUSを創設した時、私は絶対価値を中心主題として掲げました。

 ICUSにつけ加え、すべての人類が希望し、夢見てきた理想社会の建設を準備するために、私は、様々な会議とプロジェクトをつくりました。私が一生をかけて追求してきた統一運動の目的は、新たな体系的世界観に立脚した新文化革命を創造することだったのです。

 「統一思想」は、共産主義の虚構を暴露しています。彼らはこのことを知っているので、統一主義を根元的に根絶しようとしています。共産主義者たちは、彼らの正体を暴露するいかなるものも極度に恐れているのです。

 今日、皆さんと私は共通の運命の前に立っています。私たちはお互いに共産主義から学問世界を保護し、歴史がこの時代、私たちに課した課題を完遂するために共に働きましょう。私と統一運動の会員たちは、このとても難しい課題にぶつかっていくことを決心しました。きょうから全世界の学者たちは、各分野で指導力をもつために合流しましょう。

 共産主義者側では、マルクス主義の学者たちが学生のキャンパス活動を指導することによって、その指導力を行使しています。労働階級および少数民族の組織者たちと提携して、彼らは最終的には人間の本当の幸福を破壊してしまうとてつもない理念的、社会的戦線を構築しました。ゆえに私たちは、教授と学生が責任をもって協力し、組織的かつ社会的な基盤を早急に確立しなければなりません。

 この悪の世界では、もし正義を擁護する人がある実質的基盤をもつことができなければ、その人は簡単に取り除かれてしまうということを、私は骨の髄まで悟っています。ゆえに、学者と学生たちの連合戦線とともに、クリスチャンとすべての宗教の信仰者たちが共に働かなければなりません。このように歴史上最も重要な時代に生きている私たちは、生と死の岐路に立たされているのです。

 私は、皆さんが大望を抱き義に満ちた学者や教育者として、世界に実質的で建設的な変化を成してくれることを熱望しています。私たちは生活のすべての領域を包容する統一された戦線で共に働きましょう。歴史の頂点に立ち、世界中に及ぶ新しい文化革命に火をつけましょう。


全国八大都市の勝共決起大会
(一九八三・一二・一四〜二三、「世界平和教授アカデミー」世界議長団と十五万市民が参加)


主題:世界と韓民族の決意

 全国八大都市勝共決起大会が、一九八三年十二月十四日、慶尚南道馬山を筆頭に十二月二十三日の光州大会まで、全国八つの都市で開催され、延べ十五万人が参加する大盛況を成した。この大会には、アメリカの有名な歴史神学者ルーベンシュタイン(Dr. Richard Rubenstein)博士、モートン・カプラン(Moton A Kaplan)博士など、世界七十二力国の「世界平和教授アカデミー」の議長たちが、真のお父様の命により大挙韓国に集結、大会を支援した。真のお父様は「世界と韓民族の決意」という主題で講演された。

 いったい、年末のこの忙しい時に、あの文なにがしという人は、なぜ何の前触れもなく韓国に飛んできたのか、それが気になるところでしょう。この勝共大会を今年の初めから計画していたのか、そうでなければ、これはいつ決定したものなのか、そのことが気になりはしませんか。

 これを決定したのはいつでしょうか。今回、十一月二十七日まで、シカゴで「科学の統一に関する国際会議」をもちました。それを終えてニューヨークに戻ってきた日が二十八日です。その次の日、十一月二十九日に韓国に行くことを発表しました。それで、十二月三日にアメリカを出発して韓国に来たのです。

 それでは、韓国に来て何をするのでしょうか。このような大会をするのです。なぜそれを急いでしなければならないのでしょうか。今、国家の立場が大変難しい立場にあります。政府は政府で難しい立場にあり、国民は国民で難しい立場にいるのです。また、国際情勢を見るとき、ソ連ならばソ連の情勢、アメリカならばアメリカの情勢が難しい立場にあります。アメリカの情勢について私はよく知っています。ソ連にも私たちの組織があります。地下組織があって、現在ソ連内部の動きが相当に緊迫した状況にあるということを、報告によって知っているのです。

 このように、現在自由世界や共産世界がおかれているこの政策風土を見れば、アメリカは問題にならないのですが、ソ連は国内の難問題を解決するために、対外的な事件を急激に起こすのです。そのようにすることによって、国内のすべての問題を政治的に防御しようとするのです。

 今から最高裁判所を中心とした闘争過程で総指揮をしなければならない立場に立っている先生としては、韓国のことを考えることができませんでした。韓国のことを考える余地がなかったのです。ところが天から突然、命令があったのです。「今回、行って大韓民国の方向性を定めることができなければ、大韓民国は危険だ。政府も難しくなり、国民も難しくなる」と言われるのです。すべてが浮き上がっているので、それを安定させなさいというのです。

 その時、韓国の国民は、大韓航空機爆破事件やラングーン爆破事件で大きな苦痛を味わっていました。しかし、先生が訪問した時、一筋の希望を発見したという表情で迎えたのです。国民は、士気が大きく低下して落胆していたのですが、先生から共産主義に勝てる方法を見つけ出すことができるかもしれないという希望をもったのです。

 全国勝共決起大会が開催され、すべての国民は、共産主義者に勝つことができる先生の明快なメッセージに接し、歓迎の拍手でこたえてくれました。先生は、絶望の中で怒りを鎮めていた彼らに希望を吹き入れてあげたのです。

 私が「韓国で勝共国民大会をする」と言ったところ、政府の民政党が「何! 国民大会であれば政府がすることなのに、レバレンド・ムーンが生意気にもするのか」と言うのです。それでけんかをしたのですが、結局、所定の日にすることはできませんでした。それで、開始を十二月十四日にしました。その時は年末で寒い時でした。

 統一教会は、表に現れたものは大したものではありませんが、津々浦々に連結された組織力をもっているのです。それをいつ、うわさも立てずにつくったのでしょうか。それはレバレンド・ムーンの力であり、統一教会の力なのです。いつつくったのかは分からないのですが、「やろう」と言えばできないことはありません。そのようにして、その時、会場を超満員にしたのです。

 アメリカを出発する際の幹部会議の時にも、「今回、このような大会をしなければならない」と私が言ったところ、年末でもあるし、絶対このような時にすべきではないというのが一般的見解でした。「できる」と言った人はたった万人、私しかいませんでした。それで、「あなた方は人間側に立っていて、私は天側に立っている」と言いました。結局、誰の話のとおりになったかというと、先生の話のとおりになったのです。

 それで、蚕室体育館に五万人から八万人が集まって大騒ぎになったのです。光州では、体育館が壊れるという声が出るほどの事態となり、時間前に門を閉めるという騒ぎが起きました。このような争乱や戦争のような大きな旋風を巻き起こすのは人間の力ではありません。


第一回「世界平和教授アカデミー世界大会」(一九八三・一二・一八、リトル・エンジェ
ルス芸術会館、七十二力国の議長団と韓国の教授五百五十名参加)


 一九八三年十二月十八日、リトル・エンジェルス芸術会館で、第一回「世界平和教授アカデミー世界大会」が、世界七十二力国の議長団七十名以上をはじめとする、国内の大学教授および一般人士五百五十名以上が参加する中で開催された。真のお父様は、「世界平和教授アカデミー」の創始者として、「世界平和教授アカデミーと我々の決意」という題目で激励の辞を下さった。

 きょう、この場に外国から来られた多くの議長団の皆さんに、去る十一月の末、シカゴで開催された「科学の統一に関する国際会議」を終えて別れてから何日もせずに急な連絡を差し上げました。それが一週間以内で集まってくださいという通知であったにもかかわらず、既存計画と年末の慌ただしいスケジュールを取り消して、遠い距離もいとわず六大州から私の招待に応じてくださったことに対して心から感謝を申し上げます。常識的には理解し難い招待を受けて、難しい条件を乗り越えて来られた今回の集まりは、歴史的、摂理的な意味があるということを皆さんは漸次知るようになることでしょう。

 私は、歴史を収拾し、人類の理想を実現するにおいて、学者たちの研究業績と良心的決断、そして人類を先導する先駆者的な実践がとても重要であるということを早くから考えてきました。それで、厳しい教会事情にもかかわらず、一九六八年に「国際文化財団」を設立し、一九七二年からは、毎年「科学の統一に関する国際会議」を開催してきました。

 このような大会は、個人や宗教団体が主催するものではなく、国家主権の後援のもとでなされるべきものです。しかし、誰もこの点に関心を寄せる者がいなかったので、先に知った者が実践しなければならないという信念をもって開催したのです。そして、今年は、「世界平和教授アカデミー」が韓国で創立されてから十周年を迎える年でもあります。

 私は、「世界平和教授アカデミー」を通して、人間の知恵を開発するために一生を捧げて尽力してきた皆さん知性人がこの危機の時代を転換させ、世界平和の根元を模索する牽引車のような機構となることを願って創立しました。「世界平和教授アカデミー」の究極目標は、平和と繁栄のための新しい理念と方法論を研究しようという勇気ある学者たちの献身的努力によって、正義と調和と秩序の世界を創造することです。また、「世界平和教授アカデミー」は、今の時代に危機意識をもっている学者や指導者たちが、人類が直面している最も根本的な問題を検討するにおいて、必要な資料を提供しなければならないと思っています。

 真の人類平和は、価値観の異なる人間相互間の平面的関係改善だけではもたらすことができません。神様を求心点とした絶対価値のもとでのみ、真の平和世界を探し出すことができるのです。

 この平和理想に対する根本的障害要素は、無神論的共産主義です。私は「資本主義も神様の願われる主義ではない」ということをはっきりと教えています。しかし、共産主義は神様の存在を否定しているので、この(共産)主義は、神主義の前に第一次的な障害となるのです。

 既に私は、去るシカゴでの「科学の統一に関する国際会議」の時に「学者たちが積極的に共産思想を防がなければならない」と宣布しました。ある人は、皆さんに対する私の宣布と勧告が「あまりにも強すぎる表現だ」と言うかもしれません。流れていく時間の中で、きのうときょうは同じように反復されますが、歴史と摂理の中には節目があり、重要な転機があります。常に反復される時間ではなく、決定的な意味をもって決断を下す時があるのです。今がまさしくその時です。私は、人類の将来について深く感じるものがあって、このような勧告を申し上げるのです。

 皆さんが後援する今回の韓国での勝共国民大会は、皆さんの祖国と自由世界の至る所で行わなければならない標本となる大会です。自由世界の指導者たちが共産主義に対して決断を下すことができず、優柔不断である限り、世界制覇の野望をもっている共産主義の膨張運動は防ぐことができません。

 きょう、この場に集まった七十二ヵ国の代表である皆さんの「世界平和のための『世界平和教授アカデミー』の歴史的目標を達成しよう」という確固たる決意と、また有神論に立脚した献身的な勝共の信念は、皆さんの国だけでなく、勝共の世界的な民間連合の基盤を構築する決定的な契機になるだろうと、私は確信しています。


七十二ヵ国の議長団による「一二・一八宣言」宣誓決議文採択

 世界七十二ヵ国から世界的代表、最高の知性人を集めることによって、七十二門徒を失ってしまったことをすべて復帰するのです。国家の首班までが支持する国の最高知性とみなすことができるそれら七十二ヵ国の碩学たちをアカデミー議長団としてまとめ、すべて韓国に集めるのです。それも「信仰をもって来なさい」と言うのです。「ただ来るのではなく、信じて来なさい」と言うのです。私を信じなさいというのです。この世には、そのようにすることができるものがありません。

 先生が獄中で十二弟子を復帰したのと同じように、七十二ヵ国の世界的な代表を韓国に集めたのです。集めて何をするのかというと、共産主義を防ぐための世界的勝共大会をするのです。その時、その学者たちが金浦空港まで来ても、勝共大会をするとは思っていなかったのです。

 一九八三年十二月十八日は、意義のある日です。皆さんに「十二月十八日が何の日か祈祷して探り出して私に報告しなさい」と指示した、まさしくその日なのです。先生の生涯で忘れることのできない日です。人間世界から裏切られた忘れることのできない日です。監獄から出てきて第二の出発基地に向かって歩んでくる時に、信じていたすべての人々から裏切られた忘れることのできない日なのです。

 しかし、今日においては、世界の碩学たちが私を信じ、すべての国民が歓迎し、統一教会の全体が内外で一つになり、また勝共連合もカイン・アベルのような二部組織化された環境で一般の人々も完全に一つになり、この期間に支援したのです。世界共産主義、すなわちローマに対して宣戦布告する時なのです。それは何かというと、イエス様がキリスト教文化圏を中心としてローマに入っていき、「世界の国のために神様のみ旨に従っていきなさい」と宣布することができたとすれば、その時に匹敵することなのです。

 文化革命の出発をしなければなりません。宣言しなければならないのです。それで、統一教会の「私の誓い」の五番目を書いて、「サインしなさい」と言ったのです。それは忘れることができない話です。話をして、その人々すべてにサインをさせなければならないのですが、西欧社会では、サインというものに自分の命を懸けなければなりません。自らの看板を賭けることなのです。高名な議長団を集めてすべてサインさせ、十二月十八日に世界に宣言文を発表したのですが、それは歴史的な記録です。


最後の光州大会の登壇時刻、興進様の事故
(一九八三・一二・二二、二一:一〇、韓国時間一二・二三、一一:一〇)


アメリカ、ポーキプシー市付近ハイド・パーク九番走行途中に交通事故

 全国八大都市勝共決起大会の最後の光州大会が、一九八三年十二月二十三日午前十一時に始まった。講演開。始約十分後の真のお父様の講演登壇時刻(アメリカ時刻十二月二十二日二十一時十分)に、アメリカではポーキプシーの近くのハイド・パーク九番の州道上で、大型トレーラーが凍りついた路面で急ブレーキを掛け、興進様が運転されていた車に衝突する交通事故を起こし、興進様が重傷を負われた。

 国民は、金日成を捕まえて南北を統一することは統一教会とレバレンド・ムーンでなければできないということを知っていましたが、今回実力をもって完全にそれを見せてあげたのです。日本まですべて合わせれば七百万人です。このような立場に立ったので、これはサタン世界にとっては驚嘆すべきことです。

 韓国政府がレバレンド・ムーンを捕まえたくても、今やレバレンド・ムーンは世界的な次元にいるので、自分たちの次元ではどうすることもできないということを知ったのです。世界的な基盤をもっているので、韓国政府はどうすることもできないということを知ったのです。今回も、その配下の人たちに「間違いを起こせば捕まえろ」と命令していたのです。ところが、政府はとても驚いて完全に顔が青ざめてしまったのです。

 それで、ひそかに様々な方面から見えない反対をしたのです。光州大会、これが最後の大会です。ここが最も危険な所です。サタンは先生を攻撃したいのですが、先生は蕩減条件をしっかり立ててから韓国に来たのです。アメリカにおいて、ホワイトハウスの背後で七十二ヵ国がすべて約束し、内外の条件をしっかり立ててから韓国に入ってきたのです。今回、私が韓国に来ることに関しては、アメリカも関心をもち、日本も関心をもっていました。三国の関心がすべて一つの方向に集まっていたのです。

 いかにサタンが先生を侵犯したくても、先生が蕩減条件を立てて越えていったので、先生が勝ったのです。統一教会に対してすべての民主世界が反対したのですが、私は蕩減条件を立ててその反対する輩たちに勝利したのです。しかし、統一教会の先生の息子は、まだ皆さんの代表の立場にいるのです。それで、興進がそこに相対となったということを皆さんは、はっきりと知らなければなりません。

 サタンは常に最後に打つのです。光州、このすべての大会が成功裏に終わろうとしたその時間に事故が起きました。先生が講演に進み出た、ちょうどその時間です。光州には共産党の地下組織が多いことを知っていたので憂慮していたのです。十一時に始まるところ、十時には会場がすべていっぱいになってしまいました。ですから、工作員たちが入ってきて活動することができないようにぎっしり埋め尽くしてしまったのです。超満員になってしまったのです。人がうじゃうじゃして、動くこともできないほどにいっぱいになってしまいました。工作員たちはあとから入ってこようとしたのです。しかし超満員になったので、それが彼らを自然に防御できる良い環境になったと思うのです。ですから、サタンは仕方なく先生の最も愛する息子を打ってきたのです。

 その時、霊通する人たちは、先生に対して「光州には行ってはならない」と言いました。「共産党がすべて集まり、文総裁をコーナーに追い込み、一気に捕まえようとするので行ってはならない」と言ったのです。「行くな」と言われて行かない先生でしょうか。公的な人は命を懸けて行くのです。ところが、正にその時間に事故が起きたのです。

 そのような立場で興進君が霊界に行きましたが、もし興進君が霊界に行かなければ、国家的次元で問題が起きるようになるのです。その数ヵ月前には大韓航空機爆破事件やラングーン爆破事件等が起きていました。それは、すべてその転換期に外的にも内的にも蕩減を受けたものです。そのようなことを知っていたので、先生は子供たちを集めて「お前たちは、できればこの期間は外に出歩いてはならない」と言ったのです。お母様がよく「どこかに行きましょう」と言う時も、私は「この二十日が終わったのちに行こう」と言いました。そのようにしたのは、このような摂理的内容を知っていたからです。

 この時は精誠を尽くさなければならない時です。統一家においては大変貴重な時なのです。四十年を迎えて越えていくこの時において、先生を中心として世界史的な長子権を立てなければならないのです。今まで長子のカインは、サタンが讒訴することができるカインでしたが、今は神様と一つとなることができる長子権を立てなければなりません。先生の家庭でそれをしなければならないのです。

 それで、サタンはアダム・エバを攻撃したのと同じように、何も知らない息子、娘を攻撃するのです。譽進から孝進が一代であり、それから仁進から二番目の息子である興進までが二代です。サタンが一番ねらうのは二番目の息子です。

 孝進に向かって「お前がそのようにしていれば車の事故が起きる!」と、何度も言いました。何度も死ぬところだったのです。興進がそのようになる前日に「自分が車に乗っていく途中で事故に遭うのが目に見える」という報告を私は聞いていたのですが、そのような時だったのです。サタンの総攻撃時代です。


勝共連合全国支部長団総会(一九八三・一二・二六〜二七、リトル・エンジェルス芸術会館)

 一九八三年十二月二十六日と二十七日の二回にわたり、リトル・エンジェルス芸術会館で、各々一千五百名以上の牧会者と勝共連合の支部長団が参加する中で、国際勝共連合全国支部長団総会が開催された。八大都市勝共決起大会に対する報告会を兼ねた同集会は、真のお父様が感謝の意を述べられ、今後七百万の勝共会員確保の決意を固める契機となった。

 私たちがこのように集まるのは、ひたすら韓国の未来のためであり、将来の国家の運命を守り、守護しようという目的からです。そのような目的で集まる結果となることを願ってやみません。

 私が今回の講演でも話したことですが、国家理念に民主主義を掲げてはいても、民主主義というものには思想的な面で世界的に統一された内容がありません。しかし、共産主義というものは、その体制が思想的に世界制覇という内容を中心としているということをはっきり知らなければなりません。

 共産主義は、その目標を中心として全体活動をしているのです。主力目標をそこにおいて進軍しているのです。個人のことからすべての団体のこと、共産党全体のそのような内的な活動が、その目標を中心としてまさしく進軍しているのです。このような状況を見るとき、世界史的な思想問題を根拠とした共産主義対峙問題、対抗問題を考えなければならないと思うので、今日勝共連合の創設が可能だったのです。それゆえに、韓国はこのような重要な場所です。

 今回の大会だけは、統一教会の教会員と勝共連合の会員たちが一体とならなければなりません。「なおかつ、統一教会の教会員たちは、ここにいる私の教えを受けたので、行くべき道についてはっきりと知っています。どのように行くべきかをよく知っているのです。それは統一教会に勝利をもたらすためではありません。勝共連合の勝利を目標としてすることでもありません。大韓民国の勝利のためにです。そのようにしてアジアの勝利、世界の勝利と連結させなくては、民主世界と共産世界の背後にいるアメリカとソ連を動かすことができません。そのような考えをもって前進命令をしたのです。

 今日、この民族に関していえば、世界の焦点にある共産主義と民主世界の運命を解決するための偉大な天意がこの民族にあるという事実を知ったので、冒険を躊躇することなく太平洋を越えてここに来たのです。きょう、皆さんに再び会ってこのような話をするということは危険なことです。ここには曲折の歴史がたくさんあります。

 私は忙しくて数口内でここ(韓国)を離れなければなりません。歴代の大韓民国の大統領、あるいは政党は、すべて私を冷遇しました。ここは私の本家と同じです。本家が難しい状況にあるのです。自らの父母と兄弟がいるその家に悲しいことがあれば、その家を愛する孝子ならば、ぽろをまとってむちで打たれなければなりません。そのようにしてこそ、その人はその家の孝子となってその家門を受け継ぐことができるのです。

 勝共連合に加担した会員の皆さんは、負債を負ってはなりません。私が大韓民国を後援して勝共戦線をつくることも必要ですが、アメリカを後援して勝共戦線をつくることはもっと急を要することです。大韓民国で勝共戦線をつくることができなくても、アメリカの勝共戦線で勝利すれば、世界が蘇生することができるのです。ですから、私がどのような考えをもっている人かというと、アメリカの勝共戦線のためには、大韓民国を助けてあげることができなくても、そのようにしようと思っている人なのです。


統一式挙行
(一九八三・一二・三一、〇六:四〇、ニューヨーク、聖フランシス病院二階、医師会議室)


 一九八三年十二月三十一日午前六時四十分、興進様が入院していらっしゃるニューヨークの聖フランシス病院の二階待機室(医師会議室)で、真の御父母様は、譽進様や孝進様などの直系の御子女様と、各家庭代表および四ヵ国の代表(韓、日、米、独)、そして第一、第二、第三イスラエルの代表である、ユダヤ教、キリスト教、統一教会の代表を集合させ、「一つになる式」を挙行された。

 新年になる前にこの式を挙行するのです。今や、宇宙的な転換期が来るようになります。すなわち、主権転換がなされるのです。先日、韓国で代表的に宣言した七十二ヵ国は、世界の代表国家の数です。そして、韓国、日本、アメリカ、ドイツ、この四ヵ国は横的な代表国家です。そして歴史的なアダム家庭を復帰するのです。

 今や、興進が行くことによって、共産主義の侵略は阻止されることになるでしょう。七十二ヵ国を代表として立てることにより、東洋文化と西洋文化が融合されるのです。国民はアベルで、主権者はカインです。今回、この病院が積極的に協助し、医師がみな涙を流しながら感動を受けたことは、カトリック側で大きく協助した条件となります。

 また、特に七十二ヵ国の代表の中にはユダヤ教徒がたくさんいます。将来、東洋と西洋の宗教、政治、芸術が一つになる契機が今回整えられたのです。興進が霊界に行くことによって、今後霊界と自由に往来するようになることでしょう。これによって、全世界が統一教会の祝福を受ける時が来るようになります。

 興進が霊界に行くことによって、霊肉合わせて世界が戻ってくるようになります。反対していた政府が支持に変わるのです。摂理的に見るとき、一九八四年で三十年の私生涯が終わり、一九八五年からは公生涯へと入っていくのと同じです。

 興進が霊的に生きて行くようにしてください。二十四長老を中心として、天国を建設させてください。真の父母、真の子女が一つとなって勝利の印を押して興進の霊肉を受けてください。ユダヤ教、キリスト教、統一教会が一つとなることを受けてください。神主義の世界になるようにしてください。今から一九九〇年までの七年間、攻勢をかけて統一世界となるように神様、真の御父母様、祝福してください。このようにアベルたちが逝くのは、三子女が責任を果たすことができなかったからです。したがって、今後三子女が一つとなるようにしてください。

 興進が祭物となって行くことによって聖進と孝進の間を円満に解き、復帰されたエサウとヤコブとなるようにしなければなりません。興進が祭物となって行くことによって父母が完全に一つとならなければなりません。お母様は、お父様に服従だけすればいいのです。

 興進がこの世を離れる前に、これをすべて収拾してあげなければなりません。父として収拾してあげなければならない責任があるのです。息子(イエス様)が背負った十字架を神様が収拾してきたのと同じように、これをすべて収拾して統一式をしてあげなければなりません。今、本当に、傍らにいる息子、娘たちは泣き叫んで大変ですが、息子が死ぬので統一式をしてあげるのです。

 統一式をするのですが、どのようにするのでしょうか。何でもかまわずつかんで式をしてあげるのではありません。生殖器をつかんで式をしてあげるのです。愛のみ旨を成すことができずに行く息子の前に、愛の統一式をしてあげてこそイエス様と直結することができるのです。お母様もそれはすべて知らないと思います。そのように死んでいく環境で統一式をしてあげることによって、悪魔たちが眺める立場のあらゆるものを越えるのです。

 息子が死ぬのが問題ではなく、泣くのが問題ではありません。それを知らないで、横からは、「神様の愛する家庭がなぜこのようになるのか」と恨み言を言ったりしますが、そのような局面の中で、それをすべて退け、父として息子の行くべき道を収拾してあげなければならないのです。

 旧約時代、新約時代から二分され、統一教会まで二つの群れになって闘っていたものが、真の愛を中心とした神様と父母によって一つとなり、父母と息子が一つになるのです。イエス様の願いは何でしょうか。真の父母の懐で愛を感じることです。真の愛の父母、真の父母の懐で育つことができなかったイエス様の恨を連結させなければなりません。

 イエス様を真の御父母様の家庭に心情的に結んであげることによって、出家して三十歳までかわいそうに育ったすべての恨を解いてあげなければなりません。恨を解いてあげるにはどのようにするのでしょうか。イエス様の代わりに興進が生きてきたのです。

 ですから、この十代、二十代の環境を中心として、青春時代を連結してあげなければなりません。完全にイエス様を解怨成就してあげなければなりません。十代と二十代を連結し、統一式をしてあげなければなりません。真の父母の家庭に興進が連結されることによって、すべてのものを蕩減した立場に立つのです。













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