真の御父母様の生涯路程 9
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環故郷活動と真の父母宣布

五 「一心式」と韓国プリチャッキ連合会総裁就任

宗親会会長団教育

 韓国統一を成すためには、統一教会の文先生を中心として、先生と統一教会の食口たちが完全にプラスとマイナスで一つにならなければなりません。そして、私が縦的なところにいれば、統一教会員は横的な基準で走らなければなりません。走ればいいのです。私が国のためにこの基盤を築いたので、南北統一のために皆さんが氏族を連合させなければなりません。

 氏族を連合する時が来たのです。それは不思議でしょう? 氏族的メシヤを宣布してから三日もたたずして、今私に対して宗族会からお願いに来たのです。昔、その人たちの中で統一教会の文総裁をばかにし、悪口を言わなかった人がいたでしょうか。そのような状況だったのに、宗長たちの集った連合会で私を迎えて「総長にしよう」と言っているのです。「連合総長になってほしい」と言っているのです。このようなことを見れば、天が協助してくださっているのです。すべて準備されているのです。

 韓国に族譜協会というものがあります。その族譜協会にはどれくらいの姓氏があるかというと、二百七十四姓です。それが分派して系列になったものが三千四百派です。それは何かというと、族譜をもった姓氏はすべてここに加入しているということです。

 それで、先日この人たちが勢ぞろいして、総裁について話をしていたのですが、一人の人が立ち上がって「皆さん! 私の話を少し聞いてください。私は不思議な夢を見ました」と言うのです。それで「何ですか」と聞くと、「夢を見たのですが、本当に不思議です」と言うのです。夢の中で「ここには総裁となる人はいない。百五十箇所の基地をもち、五千年歴史の愛国者の中の愛国者である文鮮明総裁を連れてきて総裁にしなければならない」と言われたというのです。(拍手)

 それで、それを承諾する前に、まず二百四十人の教育をするのです! 教育をしなければなりません。教育をしたのちに総裁になるというのならば話は別ですが、みな自分勝手なので駄目だというのです。教育をしておけば、私の言うことを聞くようになるのです。そこで二月十日に二百七十四人を連れてきて教育することにしているのです。

 彼らは何と言ったでしょうか。「歴史始まって以来の素晴らしいお方が引き受けられたので、その次には金冠を作って戴冠式を行います」と言うのです。「それならば、一度してみなさい、そのようにしてみなさい。どれ、どれくらいするだろうか」と言ったのです。また、彼らが言うには、ユタ州に世界族譜があるそうです。「文総裁をお迎えするためにその族譜を探し出してくる」と言っているのです。

 今まで、私はそのような対外世界における長の名を最も嫌っていました。しかし、私はこの民族を愛しているので、これを私の居間に因縁のひもをつないで関係を結ばなければならない天運が訪れてきたことを知っているので、「あー、そうですか」と答えました。それで、二十三日に、私が大韓民国宗氏たちの総宗長(総酋長)となるのです。それは誰の名によってですか。文総裁の名によってですか。神様の名によってです。

 今回のプリチャッキ連合会は、政党組織よりもっと恐ろしいのです。今年の標語は何でしたか。(韓国統一です)。既に韓国統一は、プリチャッキ連合会の集いによって、その基礎的決定が終わりました。それに対する組織を中心として、今後民族会館を建設しようと思っています。


「一心式」(一九八九・六・二三、リトル・エンジェルス芸術会館迎賓館)

 一九八八九年六月二十三日、「韓国プリチャッキ連合会、文鮮明総裁推戴式」に先立ち、リトルエンジェルス芸術会館の本館三階迎賓館において、統一教会側の代表十二人と、各姓氏の親族代表十二人等、三十人以上が参席する中で、真の御父母様をお迎えして「一心式」が挙行された。

 この「一心式」は統一です。皆さんの心と体が分かれ、夫婦が分かれ、父子の関係が分かれ、すべてが分かれているのです。堕落は何かというと、そのように父子の関係も分かれ、心と体も分かれ、父母も分かれ、子女も分かれ、すべてが怨讐になったということです。これを、家庭統一を中心として氏族、民族、国家、世界統一を成すことを誰かが宣布しなければなりません。それで、神様の愛を中心とした血族を中心として、地上と天上世界に鉄の軸を打ち込んだのです。

 私がそのプリチャッキ連合会のことを知っていたでしょうか。今回初めて会ったのです。いずれにしろ、このように出会って因縁ができ、このような族長たち、言わば宗氏のI族たちが一致して、私を韓国の一つの父母として登場させるようになったのです。そのためには、この式がなくてはなりません。

 統一教会で唱えている真の父母の位置は、韓国民族だけにあるのではありません。人類全体にもあるのであり、また先に霊界に行った先祖たちも、本来は真の父母の血族として天上世界の霊界に行かなければならないのです。しかし、堕落することによってすべてが食い違ってしまったのです。ゆえに、地上がアベル的立場であり、霊界はあとなので、アベルが長子権を復帰していく道に順応することによって、天上世界を解放させることができるのです。

 それで、このようにして地上が長子権を復帰したので、今からは霊界が私たちの動きを後押しすることができるようになるのです。ですから、強く雄々しくありなさい! 強く雄々しくなければなりません! 天道があり、天理があるのです。それで、きょうこの時間をもって確定して宣布する式が「一心式」です。

 釈迦牟尼が「天上天下唯我独尊」と語ったその言葉の意味は何かというと、愛の中心核に入っていくことによって初めて、天と地がすべて私にあるという意味です。私のものです。解くことができなかったその内容を解き、重大な歴史的な鉄の軸を打ち込み、このすべての旋風環境を収拾することができる一つの起源を準備する式が、正にきょうの「一心式」です。

 統一教会の人たちは苦労をたくさんしました。先生は四十三年、キリスト教的にいえば十字架を背負って追い回されてきました。今でもそうではありませんか。どこに行ってもたたかれたのです。「あの売国奴め、うちの家庭を破綻させ、うちの息子、娘を盗んでいった」。「盗賊の輩め」。そのように、ありとあらゆることを言われてきたのです。世の中の悪い言葉をすべてもってきて先生に着せました。先生の歴史はそのようになっていなければなりません。そのようにして世界的に迫害されてきたのが、今は勝利して、迫害する環境から説け出て、世界がレバレンド・ムーンを歓迎する時代に至り、再び春と巡り合う時代を迎えて帰ってきて、このような式を行うのです。皆さんがこのように集まったという事実は、統一教会の数十年の苦労を皆さんと横的に接ぎ木するということです。兄と弟が一致して一つになれば、父母を迎えることができる特権が付与される時代になったのです。このような驚くべき時代であることを知って、今後感謝しながら私と協力していけば、何よりもこの国が生きるはずです。そのようにならなければアジアが滅びるのです。


韓国プリチャッキ連合会総裁推戴式
(一九八九・六・二三、リトル・エンジェルス芸術会館、韓国二百七十四姓氏代表が千八百人以上参加)

 真のお父様は、韓国プリチャッキ連合会(会長 孫錫佑博士)の総裁に推戴され、リトル・エンジェルス芸術会館において、韓国二百七十四の姓氏の親族代表など、千八百人以上が参席する中で、その就任式が行われた。

 きょう、本人を韓国プリチャッキ連合会の総裁に推戴するこの意義深い式典を、皆さんの心を合わせた精誠によって準備してくださったことに感謝申し上げます。

 この運動を通じて、すべての人が万有の根であり、生命の根源であられる神様を正しく求め、神様により一層良く侍ることを深く願い、そのような契機となることを願って総裁職を喜んで引き受けます。

 プリチャッキ連合会が各自の先祖を訪ねて侍る運動をするのはもちろんですが、この運動は、誰もが一つの根による一つの子孫であることを確認させる挙国的・世界的運動に発展していかなければなりません。一族単位の族譜を正しい民族譜へと、その次元を高めていかなければなりません。さらに民族単位を支える狭い根の意識ではなく、民族全体、人類全体の求心力としての根の意識へ昇華させなければなりません。

 プリチャッキ運動を通して真の始原を尋ね求めていけば、自らの先祖とその先祖となる人類始祖に至るようになります。さかのぼって善の根を尋ね求めていく道は、まず百万の邪悪と不条理の動機と曲折を解いていかなければならず、さらには神様を知り、人間始祖に対された神様の心情を尋ね求めていかなければなりません。そのようにして初めて、本当に根を見つけたということができるはずです。

 プリチャッキ運動は、神様を根源とした真の愛の実践運動にならなければなりません。私たちは、真の愛の化身体であるイエス様をはじめとする聖賢の教えを生活の中で受け継がなければなりません。私たちはみな、お互いに根源であられる神様を通して対し合い、愛の因縁を広げてこの時代の葛藤を克服し、歴史的な不和の垣根を壊して調和の世界を成し遂げる主役にならなければなりません。特に民族の宿願である南北統一も、真の愛によるプリチャッキ運動の活性化によって民族的同質性を強固にしながら成就しなければならないだろうと思っています。

 神様がこの民族に下された祝福を愛の実践によって開花させなければなりません。私たちはみな総決起し、万民を私たちの運動に連結することによって、真の根、真の愛の灯台を通じた人類和合の理想を必ず成し遂げましょう。


六 「愛援摂理時代」と「八定式」および「天父主義」の宣布

「愛援摂理時代」宣布
(一九八九・八・二〇、アラスカ、コディアック、ノース・ガーデン、ダンベリー出監四周年記念礼拝)

 一九八九年八月二十日、アラスカ、コディアックのノース・ガーデンでの真のお父様のダンベリー出監四周年記念式において、真のお父様は、中心指導者や食口など二百五十人以上が参席する中で「愛援摂理時代」を宣布された。この日、真のお父様は「救援摂理の完結と愛援摂理」という題目でみ言を語られた。

 去る二十日のダンベリー出監四周年記念日に話した説教の内容は何かというと、救援摂理完結と、そしてその時代が過ぎて愛の時代、すなわち愛援摂理時代圏というテーマの内容でした。

 それは何かというと、長子権復帰の摂理時代は過ぎ去ることによって、そのあとは父母権復帰時代に入っていき、王権が復帰され、天にも地にも神様の天的な王統が立つようになるという内容です。そのような時代に向かって、私たちは信仰していかなければなりません。王権復帰です。天にも地にも王が生まれるのです。民主主義や共産主義が世界を指導しようとしましたが、それらはすべて崩れ去っていくのです。今からは私たちの時代です。したがって、左右を収拾していく「頭翼思想」、そして絶対的な神様を中心として愛の世界、そしてその世界に向かって摂理を出発するのは父母です。

 原理に立脚していうと、結果主管圏と直接主管圏です! 結果主管圏は、長子権を復帰することによって責任分担を完成することです。サタンの愛と神様の愛を比較してみてください。世界的にサタンを敗北させ、勝利の旗を立て、「既に彼は天の子女なので、自分は天使長の子女として彼に侍らなければなりません」という基台を復帰した上で、直接主管圏が結果主管圏を主管するようになっているのです。何によってですか。父子関係によってです。長子権を復帰することによって、最初に生まれた子供も次に生まれた子供も、すべてアダムとエバの子女であり、神様の子女となるのです。それで、父母を中心とした子女が神様を中心として家族や血族を連結する摂理時代に帰ってきたので、愛援摂理時代というのです。

 それで、愛による救援時代、「愛援摂理時代」を宣布するのです。救援摂理ではありません。今までは蕩減復帰の救援摂理だったでしょう。それがなくなるのです。長子権を復帰することによって、兄弟たちが父母の懐にそのまま抱かれることができる立場に入っていき、父母の愛を中心として父母に許される環境をつくったので、この地上において統一教会に反対する勢力がなくなっていくのです。反対する時代は過ぎ去るのです。

 摂理的に見れば、今からは愛の摂理時代です。メシヤがこの地の四隅を占領する摂理時代が来ます。それがすべての結論です。救援が完全に終わり、愛の摂理時代が始まるのです。今回、アラスカにおいて、私は愛援摂理時代を宣布してきました。


「八定式」挙行
(一九八九・八・三一、アラスカ、コディアック・ノース・ガーデン)

 一九八八年が終わってから八ヵ月が過ぎる最後の日である一九八九年八月三十一日、真の御父母様は、アラスカ、コディアックのノース・ガーデンにおいて「八定式」を宣布された。「八定式」(定は定着の意味)は、僕の僕、僕、養子、庶子、実子、母、父、神様までの縦的八段階の蕩減復帰路程と、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、神様までの横的八段階の蕩減復帰路程で完全に勝利したという意味を含んでいる。

 人間の堕落によって世界がすべてサタン圏に入っていったのです。そこで天は、すべてに浸透して奪ってくるのです。個人時代、家庭時代、氏族時代、民族時代、国家時代、世界時代、天宙時代、そして神様までです。八段階の蕩減復帰です。横的な面でも八段階、縦的に上がっていくのも八段階です。これを一つにまとめて「定着した」と宣布したのです。すなわち今回、一九八九年八月三十一日に、先生がアラスカで宣布したのが「八定式」です。

 一九八九年という新しい時代の一月、二月、三月、四月、五月、六月、七月、そして八月末です。それは新しい時代の八ヵ月間で世界的な蕩減路程を終えました。それで、昨年は交差結婚式や「世界統二国間天日」の宣布など、様々なことを行ったでしょう? 総合蕩減条件の樹立です。このようにしてすべてのことを八月で終えました。先生は、海上、水上に至るまですべて連結してきたのです。

 サタンもここを重要視しています。フロリダも重要な責任分担地ですが、海上事件がありました。そこで今から海洋世界は先生の側で主管します。そのような意味で一生懸命にやるのです。今、事故で亡くなった人の夫人も来ていますが、彼以上に海で一生懸命に働くのです。その人の価値も先生を基盤にして上がっていきます。その条件基盤をもたなくては上がっていくことはできません。

 昨年、そのような意味で海をすべて回りました。ハワイからメキシコ湾、東太平洋、そしてロサンゼルス、グロスター、そして韓国では済州島です! すべて回りました。ですから、海を連結させたのです。そのようにして、陸地に戻ってきたのです。海をすべて収拾して定着することが重要です。天の摂理時代は、父母の時代、愛の時代に入ってきたのです。

 皆さん、神様の摂理において八数が定着できませんでした。八数は天でも円であり、地でも円です。「世界統一国開天日」を宣布したのち、最初の年の八月は重要です。重要な八月末に天宙的な定着を発表したということは重要なことなので、これを記憶するよう願います。長子権の復帰とともに父母権の復帰です! 父母権を復帰することによって王権復帰が成し遂げられるのです。そして民主主義時代が過ぎ去って愛の世界が来るのです。

 アラスカのコディアックに行ってみると、遠くにある北極星が真上にあったのです。北極星が最も高い場所で「八定式」を行ったのです。縦横にふさがれていた天国と地上地獄のすべての垣根を壊し、人間世界のすべての個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙までふさがった垣根をすべて壊してしまったのです。

 それで、今私はアラスカで「北極に教会を建てなさい」と指示してきたのです。北極の一番センターがあるでしょう? 地軸のことです。私たちが神様の前に最も近い位置にいるのに、ほかの教団がそこに教会を造ってはいけないのです。(笑い)ソ連政府に「私たちは北極教会を建てる」と申請すれば、間違いなく許可が出るはずです。

 それで、今回、私が郭錠煥氏を通じて、ソ連のロシア正教の総大主教に「あなた方ソ連の人々を生かそうとすれば、ほかの方法はありません。レバレンド・ムーンを中心とした統一教会が一番なのですから、七十の統一教会の設立を許可するというサインをしてください」と言ったのです。


「天父主義」宣布
(一九八九・九・一、アラスカ、コディアック、ノース・ガーデン)

 一九八九年九月一日、真の御父母様は、アラスカ、コディアックのノース・ガーデンで「天父主義」を宣布された。長子権を完全に復帰したという意味である「八定式」の基盤の上に「天父主義」を宣布することによって、堕落人間は真の父母を迎えるようになり、真の父母においても、カインとアベルをすべて愛することができるようになった。このようにして父母主義・天父主義時代が開かれたのである。

 「八定式」を基盤として、一九八九年九月一日に「天父主義」を宣布しました。これは何の話かというと、「八定式」が終わる時までは長子復帰の時代、長子権復帰時代です。しかし今や完全に長子権が天の側に復帰されたので、サタンが反対することのできない世界的頂上関に上がっていくのです。今から私たちが強く雄々しく突き進んでいけば、アメリカも押され、共産世界も押され、韓国も押され、日本も押される時代になったのです。ですから、強く雄々しくあれというのです。

 これまでは兄弟主義です。兄弟が一つになることによって解放が起きたのです。そして兄弟たちがすべて解怨成就の基盤をもったので、父母が解怨成就の基盤をもったのです。

 絶対的な代を継承し、神様の代身の立場に立った王権にならなければなりません。この王権基盤を形成するためには、「神主義」を通して、皆さんの個人の家庭、氏族、民族、国家を連結しなければなりません。ゆえに、「天父主義」とは、家庭を中心とした王権を回復させ、連結させることによって王権が復帰されることです。天宙的王権が復帰されるのです。ここにおいて家庭が必ず中心となります。氏族的アダムの統一家庭です。

 子女の解怨成就と父母の解怨成就が成されたならば、家庭において愛によって一つにならなければなりません。家庭を中心としての「天父主義」です。共産世界と民主世界を家庭に吸収していかなければなりません。統一教会が吸収していくのです。完全にそのような時代になったのです。このような時代になったので、文化オリンピック大会を宣言し、合同結婚式を主題にするのです。


七 洪順愛大母様昇華
(一九八九・一一・三、七十五歳、ソウル市鍾路区内需洞、新門路公館)

忠心奉身の生涯

 一九八九年十一月三日午後九時五十三分、真のお母様の生母であられる洪順愛女史が七十六識を一期に、ソウル市鍾路区内需洞二〇−四三、新門路公館において、真のお母様が親しく見守られ、祈祷される中で天の招きに従って昇華された。十一月四日、真のお父様は洪順愛女史の生涯と信仰を褒めたたえ、「忠心奉身」という揮毫を下さり、「大母」という名を下賜された。

 過去に自分がどのように生きたという考えをする人は、天国に入っていくことはできません。ゼロの位置に入っていかなければなりません。それゆえに、このおばあさんはあらゆる精誠を尽くしましたが、そこにはほかのものが何もありません。ただひたすら真の父母と神様という思いしかないのです。そこにほかのものが入り込めば、直線上を行くことはできません。愛の道を行くことができないのです。地上で祝福を受けたからといって、そのまますべて成されるのではありません。

 ただひたすらもつべきことは、神様の愛に対して真っ赤に燃え上がる一つの心情だけです。ですから、洪順愛おばあさんのように、二十四時間を、神様のみ旨と真の御父母様のみ旨を成就させるための思いで生きなければなりません。このおばあさんにはその思いしかありませんでした。それ以外の思いはもたなかったのです。このような立場から見るとき、私たちが尊敬しなければならないおばあさんです。それで、私が「大母」という名前を与えたのです。

 労働者の妻から皇族に至るまで、女性にはありとあらゆる意地の悪い人がいます。そのような人々がすべてお母様を打たなければなりませんでした。お母様一人では耐えきれないので、三代を経ながら打たれなければなりません。代を継ぐにおいて、そこに責任をもったおばあさんだったということを知っているので、先生は「大母」という名前を与えたのです。

 女性が行くべき愛の道において、幾重もの泰山峻嶺のようにふさいでいるすべての垣根に責任をもち、自ら犠牲になってそれを壊してしまわなければ、それがお母様に振り掛かってくるのです。それで「すべての重荷を自分に負わせてください」と言って痛哭し、「真の御父母様の家庭におけるすべての憂いを解怨してください」と言って、十年間、毎日そのようにしたのです。

 それで、今はその恨に満ちた犠牲の道を通じることによって、国家基準を越え、世界基準を越えて全天宙で統一教会に反対することができない環境となり、統一天下に向かい、解放に向かって前進できる時代が来たのです。この転換期に自己の責任をすべて果たし、すべての人が衷心から侍らなければならない大母様の資格をもったので、大母様としたのです。(拍手)

 きょうここで、皆さんはこのお方の一片丹心の心情を継承し、自らの後孫と皆さんの家庭の前に、同じように神様に侍ることができる伝統を正しく立てなければなりません。このおばあさんは、神様に侍るために生きました。神様を皆さんの家庭に迎えるにおいて’それ以上に一片丹心の衷情の道理を果たさなければなりません。きょう、揮毫に忠心、それから何と書きましたか。(奉身です)。奉身です。忠誠にあふれた一片丹心の心をもって、生畜の祭物になる道をすべて歩んだこのおばあさんと共に歩む時には、迫害を受けることなく神様から福を受けることができる始まりになるはずです。アーメン! (拍手)


老衰と昇華

 天国に行こうとすれば、新しく生まれなければなりません。再び生まれようとすれば、地上に生きていた時のものをもっていけば大変なことになります。ぽけは必ずしも悪いものではありません。大母様もぽけました。ぼけが一番の贈り物です。このような話は初めて聞くでしょう? なぜでしょうか。霊界に行く時、地上世界で何か悪いことをしていれば大変です。行くべき所に行くことができません。その意識を取り去ろうとすれば、何千年もかかります。それゆえに、この世であったすべてのことを忘れてしまうのです。

 それはちょうど、秋になれば栗の木の水分が次第になくなっていき、葉が落ち、いがの殼がむけ、それから栗の実を覆っている皮もすべて干からびて、実だけがたわわに実っているのと同じです。世の中のすべてのことがそのようになっています。その実は生命の象徴です。ぽけたお父さんやお母さんを無視してはいけないということです。

 地上で生きた時のすべての不純なことを忘れてしまい、本心からわき出る因縁を整え、後代において自分の息子、娘が来る時のために、正しく橋を架け、ハイウェイを築くという、そのような父母の行く道を準備しているぼけた父や母をぞんざいに扱ってはいけません。

 私たちの第一の先祖は神様です。父母や先祖は神様を身代わりした存在です。ですから、生きている時に高祖父、曽祖父、祖父、父親までの四代の先祖に対して神様のごとく侍らなければなりません。その方々に対して、自分の夫以上、自分の妻以上、息子、娘以上に侍る家庭は千年、万年続くのです。簡単なことです。文総裁の言うことが事実か、そうでないか一度やってみなさい。このような家訓が天理を受け継ぐことができる道理であるということをみな知りません。

 堕落していなければ、人は死ぬことが幸福なのです。それで、今日統一教会においては、死を悲しみで迎える教会になってはならないと教えてあげているのです。それゆえに、昇華式というのです。私の息子が車の事故に遭って死んだ時も、私は一度も涙を流しませんでした。その息子の行くべき霊界の手続きがどれほど複雑かというのです。

 今回、先生の義母が行く時も大母様として送るのです。お母様も涙を流してはなりません。霊はすぐに発ちます。しかし、親戚が取りすがって泣いたりするのは、足にひもをつけて引っ張ることです。行くべき道に行くことができないように引っ張ることです。残された難しい問題、泰山峻嶺が死後の世界をふさいでいたとしても、ケーブルカーに乗っていくことができる道があるということを知らなければなりません。

 今までキリスト教において先祖に対する祭祀を行うことができないようにしたのも一理あるのです。祭祀は、神様と全人類の真の父母が受けなければなりません。天において、上の代の先祖たちが先に侍られなければなりません。ところが、堕落することによって、今までそれができなかったのです。しかし、今や復帰時代において祝福を受けたので、今後は先祖を祭らなければなりません。韓国が五百年間儒教思想を通じて父母に侍る伝統を残したということは、このような一時を準備してきた伝統と一脈相通じるものがあります。既成教会はそのようなことを知らないでしょう。


天地の心情的橋梁の役割を任命する祈祷
(一九八九・一一・六、新門路公館安置所、帰歓式、一九八九・一一・七、坡州元殿、元殿式)

 一九八九年十一月七日午前十時、新門路公館において、真のお母様をはじめとする中心食口等、千二百人が集う中で「大母洪順愛女史協会昇華式」が厳粛に挙行された。真のお父様は、十一月六日に新門路公館の安置所で挙行された帰歓式と、十一月七日に京畿道披州郡積城面武建里カムゴルの元殿の地で挙行された元殿式において、大母様に対して、霊界と肉界を心情的に連結する橋梁の役割を遂行する責任を与えられ、その任命をする祈祷をしてくださった。

 おばあ様がこの地上から霊界に行くことによって、天上世界と地上世界に一つの心情的橋梁を成し、興進君とイエス様に連結されたその橋をより一層強固にされ、キリスト教を中心としてユダヤ教と統一教会を一つにまとめる責任を全うすることができるように許諾してください。

 七十数年の生涯にわたるすべての奉仕の日常生活を通じて、この地上で因縁をもったすべての統一教会の食口たちと共に、このおばあ様が涙と血の汗を流しながら、お母様が行く道の基盤を築くために、隠れた中で独り心を痛め、気をもみながら、その垣根となり、今日の勝利がもたらされる時まで道案内の役割を果たしてくれたことに感謝いたします。

 あすになれば、この場を離れて地上の肉身とは会うことのできない位置に立つようになりますが、天が憂慮することを地上に残した時には、このおばあ様が中間に立ち、霊界から霊を通じて、すべてのことに責任を負い、統一家を代表して中間的、媒介的立場で天の前に連結させるという重大な責任を果たすよう真の御父母様が命じますので、お父様が受けてくださることを切にお願い申し上げます。

 天上世界と地上世界において、この娘が永くみ旨成就の一架け橋としての役割をなすために、あなたが願われた誇らしい一人の娘として行くことを知っています。ゆえに、地上にいる真の父母は、この娘をあなたの前に送りながら、天を動員し、地上にいるすべての善の後孫を動員して、あなたの懐に抱かれることができる愛の一つの表象として、母の愛、娘の愛の表象として褒めたたえますので、お父様の懐に抱いてください。

 お父様! この娘が行くことによって、全霊界が地上に許された勝利の基盤を重ね、あなたのみ旨の前で、善の先祖たちが地上の善の後孫たちに直接的に再臨復活することができる役事をより一層強固に拡張し、連結してくださることをお願いいたします。


八 周辺強大国の基盤と世界的影響力

韓国を中心とした世界情勢

 韓国に帰ってきて何をしたのでしょうか。韓国の大統領選挙と国会議員選挙、これら二度の選挙を中心として、内的基準で縦的に収拾することにおいて、先生が先頭に立ったのです。今年、「韓国統一という勝利的基盤をもって韓国に帰ってきたので、日本も先生に従っていかなければなりません。そして、アメリカも一つになり、中共も一つになり、ソ連も一つになれば、最後には全日成も従ってくるのです。そのようになるのです。金日成はサタン側の父でしょう? 南では神側の父です。今、完全に相反する立場からぶつかっています。

 それでは、韓国の情勢はどのようになっているのでしょうか。正に一九四五年当時と同じように、韓国の青年たちがロシア語を学び、中国語を学び、日本語を学び、英語を学んでいるのです。しかし、世界の統一教会のメンバーはすべてを否定して韓国語だけ学んでいます。(笑い)祖国を探し求め、天を代表しているので、そのようにならざるを得ないという結論は原理的な結論です。

 世界的な統一圏を再び収拾する時代になったので、共産党は後退せざるを得ないようになっています。それで、一九八五年を中心として、彼らは下がっていかなければなりません。そのようにして共産党が完全に無力化すれば、先生に接近しようとしてくるのです。そのようになっています。天運というのは恐ろしいのです。そうでしょう? 共産党が先生に反対したのですが、その代わりに先生は韓国を中心として世界的蕩減基準を立てたのです。

 今回、先生が帰ってきて何をするのでしょう。共産党は倒れていきます。金日成は後退するようになっているのです。今、世界で最も困っているのが金日成です。中共も開放政策をとっており、ソ連も「おいおい! 私に従って開放しなさい」と圧力を加えてきているのです。


統一産業の技術分割運動

 統一産業ではどのようなものでもつくることができます。単一の機械製品だけではありません。本来、目標をそのように定めてあるのです。韓国という国は、技術の平準化が成されていません。ピラミッド式になっているので、一般技術の水準が非常に低いのです。それで、今まで統一産業が技術界に多くの貢献をしてきたのです。

 私の作戦は何かというと、統一産業を中心とする技術分割運動です。一年に三分の一ずつ交替させなさいとしたのです。月給を少ししかあげていないので、三分の一は出ていくのです。どんどんほかの会社に出ていくのです。それは技術分割です。そのようにしながら、彼らがその付属品を削ることができるような道を開いてあげました。ですから、既に韓国の水準がある程度まで上がってきているでしょう? そのようにならなくては、今後韓国を中国に接ぎ木をすることができないのです。

 「現代」がプレーキ装置をドイツに二十億近いお金で注文したのです。国家に損害を被らせながら、なぜそのようなものを注文するのか分かりません。私たちは、その五分の一程度の価格で生産しているのです。それで政府のほうで、それが事実ならば検討しないといけないということになり、その結果、優秀だったので、今は統一産業でつくっています。二十億近いものを五億でです。電子自動装置は、既に十五年前から始めました。韓国政府はそれを四年前に初めて知ったのです。

 今回、日本で開かれた機械展示会に統一産業が開発したシステム機械ラインをもっていって展示したところ、日本が驚嘆したのです。コンピューターチップのようなものをつくる分野では、ファナック(FANIUC)が一番だと思って誇っていたのですが、その会社の社長が来て腰を抜かしたのです。統一産業など何でもない会社だと思っていたのですが、これは問題が大きいのです。

 そのような意味で、今日韓国の自動車工場がこのようになることができたのは統一産業があったからです。昨年、統一産業で七十日間のデモが起きた時、八大自動車会社が散々な状況だったということを知っていますか。その時になって初めて「いやあ大変だ!」と言ったのです。(笑い)「これほどまでに統一産業が私たちの生命の脈になっていたのか」と言って、その時初めてその価値を知ったのです。すべて自分たちでつくっていたと思っていたのです。

 金日成が「何としてでも統一産業をすべてぶち壊してしまえ」という指令を下していることを私は知っています。それで、五年前から文社長に話していたのです。「共産党が襲撃してくるだろうから、あなた方は注意しなければならない」と言ったのです。ところが文社長は「大丈夫です」と言いました。文成句氏! お兄さんが何気なく話しているようであっても、それを天の言葉のごとくに思い、血の涙を出すごとくに教育していれば、あのようなことはなかったのです。


アジアの技術平準化

 今、私は中国を手繰り寄せています。三月を中心として、思想的に指導した百二十人の教授を連れてきて、韓国、日本と連合戦線を築いて「統一思想」の教育を受けさせるのです。中国を生かしてあげようと思っているのです。文総裁は恐ろしいのです。いまだ共産主義体制下にある中国に対して、どうして激烈な世界的反共指導者が「『統一思想』を研究し、教育を受けなさい」と言うのでしょうか。既に教育を受けなければならないように、引っ掛かってきているのです。そして今回、中国四十人、日本二十人、韓国二十人の八十人の教授たちに一週間「統一思想」を教育したのです。そのようにしたところ、彼らの考え方が完全に転換したのです。

 私は、この産業の力をすべて中共に植えつけようと思っています。それで、技術平準化を唱えてきているのです。一九八一年に国際平和高速道路を宣言するとともに、私は中国の満州にいる僑胞や、日本、アメリカ、西ドイツにいる僑胞を糾合しながら、ドイツの最高技術を引き出しました。政府が売らないといっても、秘密裏に工場から引き出すことができる実力をもっているのです。

 先生がインドと中国に対して科学技術を平準化させた場合、世界はアジアを無視することができなくなります。それで、中国は思想的に先生の側になっているのです。先回、日本に、中国情報部の四十人の要員がやって来ました。そして、彼らに「共産主義理論を主張している中国で一番の中心学者、大学教授たち四十人を選抜して連れてきなさい」と言いました。それで、三十六人が来たのです。

 既に文先生の名前はソ連の政界の中央において秘密に論議されており、写真が密室に入っていって注視される時代になりました。不思議なことです。彼らは、既に中国の計画を知っているのでしょう? 技術平準化ということで、中共にこのような工業施設をつくると計画したのですが、ソ連は「何としても最初にそれをモスクワにもらいたい」と考えているのです。彼らは、前からそれらのことをすべて知っていました。情報が早いのです。「中国だけに技術進歩させてはいけない。ソ連を忘れてはならない」と、そこまで言っているのです。


日本政界への影響力

 イエス様が氏族的基盤と国家的基盤を失ってしまったので、世界を一周して再臨の時代が来るのと同じように、四十年前に統一教会の世界統一圏を失ってしまったので、四十三年を経て再び帰ってきたのです。ここで歓喜の旗を掲げ、万世の勝者として君臨すべき群れが、敗者の苦い杯を飲んで退くことはできません。再び春に巡り合う時代が来たのです。その時と全く同じです。

 一九八八年を境に日本は下がっていくのです。一八六八年から一九八八年の百二十年間で、明治、大正、昭和の三皇時代を経るのです。昭和天皇がちょうどこの時に亡くなりました。そこで終わりです。「原理」から見れば、サウル王、ダビデ王、その次に誰ですか。(ソロモン王です)。それが百二十年間でしょう? アブラハム、イサク、ヤコブです。これからは着陸時代が来るのです。

 日本の政界の有名な人の側近が連結されていることを知りません。今でもそうです。そのようにして、竹下氏が総理になりました。先生はその時「二年後を見ていなさい。自民党は大変なことになる! 自民党は面目をつぶし、その姿を現すことはできない。崩壊状態、恥ずかしい情勢、それくらいにどん底に落ちてしまう。それを誰が救うのか」と言いました。

 統一教会と勝共連合と「東西南北統一運動国民連合」が自然に統一運動をするのです。自民党はこの団体がなければ大変なことになっていたはずです。自民党自体がいくら努力したところで二百六十七議席以上を確保することはできなかったのです。


アメリカ各界組織活動基盤

 アメリカの歴史において、政府に対してレバレンド・ムーン以上に多くのお金を使って闘った人はいません。一時間当たり千五百ドルも支払って弁護士を雇ったのです。そのような人たちをつかまなければならないので、その程度のお金は問題ではありません。ですから、弁護上界を完全に掌握したのです。

 千五百人の弁護士を完全に掌握し、今は私が一つの弁護士会社を経営することができるほどの基盤を築いたのです。約五百回の裁判をしました。今でもしていますが、約四百二十回勝利しました。ですから、どれくらい私がお金を使ったでしょうか。それで、有名になりました。弁護士の世界はレバレンド・ムーンのことを知っています。アメリカには七十万の弁護士がいます。アメリカという国は大きいのです。教授も七十万人いるのです。

 アメリカの反対している四万人の聖職者の中で、七千人を韓国に連れてきて接ぎ木するのです。韓国は南朝ユダと同じですが、北朝イスラエルと同じアメリカを生かしてあげるために、アメリカをすべて接ぎ木し、アメリカの教会がレバレンド・ムーンに従っていくことができる基盤をつくってあげるのです。教会の方向性をそのように設定させるのです。また、政治風土を中心としては、州の上下両院議員七千人のうち、四千人以上を教育しました。エリートだけを教育しました。このようにして政治基盤においても、レバレンド・ムーンに従っていかざるを得ないようにしたのです。

 そして、今まで国防総省において、三千五百人の将軍をすべて教育し、また一万人以上の在郷軍人協会の責任者を教育して連結させたのです。教会、地方組織、そして軍事組織を連結したのです。

 軍隊は二世と同じ立場です。防衛軍は内的な軍隊です。この内的な軍隊を中心として、内的な若者と一体化させるための部落組織を編成し、今選挙運動を展開させているのです。このように軍隊が行くべき方向、それから政治風土が行くべき方向、その次に教会の行くべき方向を正してあげるのです。そして、AFC(America Freedom Coalition:アメリカ自由連合)という組織を中心として、今回の選挙期間に、国家的な影響を及ぼすことができる内的な工作をしているのです。

 アメリカの共和党は百七十万にしかなりません。民主党は二百五十万です。頭しかいないのです。この首から下の組織がありません。今レバレンド・ムーンのACC(American Constitution Committee:アメリカ憲法委員会)組織が二年間でどれくらいになっているのかというと、二百万人を超えています。これは決死隊です。私が指令さえ下せば、お金を出す人が七十万人を超えます。毎月お金を出す人がそれくらいになるのです。

 そして、世界は十分生活圏内で動く時代に入ってきたので、それを掌握するために、今ワシントンD・Cにメディアセンターをつくりました。一万四千坪です。成和神学校の大きな石造ビルがあるでしょう? 一万四千坪ならば、成和神学校の三倍以上です。メディアセンターは何かというと、放送局をたくさんもってきて集めておいた株式会社です。KBSのような放送局が何百社も入っているのです。ですから、プラグ一つ差し込むだけでソ連のモスクワがすぐに出てくるのであり、世界とすべて通じるのです。


ユニバーサル・バレエ・アカデミー(UBA)

 一九八九年三月二十五日、アメリカのワシントンD Cにおいて、真の御父母様は、国内外の主要食□が多数参席する中で「ユニバーサル・バレエ・アカデミー(The Universal Ballet Academy)」を開設、テープを切った。このアカデミーの校舎は、以前ワシントンD・Cの統一教会で使っていた建物を全面改修したものであり、三階から成る。理事長には薫淑様、団長にはロイ・トビアス(Roy Tobias)氏がそれぞれ就任した。収容人員は約二百人。

 数日前、私の嫁になる薫淑が「椿姫」という作品で踊る時、それをコーチした人がバイオリニストのアーロン・ローザンドです。この人は有名な人です。この人一人を呼ぶのに三万ドルをあげなければなりません。一回で五万ドルをもらったりもするのです。しかし、この人は、先生が科学者大会(科学の統一に関する国際会議)をする時は、自費で訪ねてきて公演するのです。

 今回も私はこの人と会ったのです。「レバレンド・ムーン、今回の科学者大会に行って公演をするのが私の願いですが、いつですか」と言うのです。また、私が監獄にいる時も、私をそこに訪ねてきました。その時、彼のバイオリンのケースに私がサインしたのです。それで、私は「あなた、あのことを覚えていますか。私がダンベリーにいる時、あなたが最も大切にしているパイオリンケースにレバレンド・ムーンがサインしてあげたことを覚えていますか」と尋ねてみたのです。すると、彼は「それをどうして忘れることができましょうか。家宝として大切に保管してあります」と言うのです。

 また、モスクワ芸術界においては、レニングラードのキーロフ・バレエ団の団長はソ連の人間文化財です。西洋社会においてバレエの先祖として知られている人です。激しい迫害を受け、共産党の反対を受けながらも共産党員にならなかった人ですが、今回その人が来て「文先生の弟子になります」と言ったのです。

 この人はキリスト教徒です。「共産主義は人類を滅亡させるものだと思っていたので、怨讐と思いながらこの政府が滅びることを心から祈ってきた」と言っている人です。私が招待席で話した最初の言葉がこうです。「私の人生において、初めて有名なソ連人と共に迎える食卓です」と言ったのです。すると、彼は「私はソ連人ではありません、ロシア人です」と訂正したのです。それで、私は「いやあ! 君には私と仕事をするだけの度胸がある。志操と気概がある」と思ったのです。今から、その人によって世界の芸術界がひっくり返るのです。

 今、私たちは、ワシントンD・CにUBAというバレエ学校(一九八九・三・二五、開設)をもっていますが、その人がそこに訪ねてきて門をくぐると、天から「お前の立つべき場所はここだ」という命令が下ってきたというのです。その人は、ソ連人なのに「お前の立つべき場所はここだ」と言われたので、何秒間か、めまいがしてくらっとなったそうです。そのような告白をしていました。

 そして、学校を見て回って言うには、その学校が舞踊をする女性の姿に変わり「早く早くしなさい」と言ってきたというのです。「ソ連のゴルバチョフ政権が退陣するかもしれないので、さっさとしてしまいなさい。政府が何か言ったとしても、さっさとしてしまいなさい」と言ってきたというのです。そのようなものを見てきたので、きょう先生がここに来るといえば、先生を探して回るのです。


水産事業推進

 将来、水産業は、世界人類の食糧問題解決の鍵になります。そのために訓練するのです。先生が二十四時間海に出て仕事をしたというその基準は、未来世界において、百年後、何百年後の人々が、それを顧みて先生を尊敬することでしょう。海を愛さなければなりません。

 日本の食口を見てください。水産事業の基盤を築き始めたのは何年度ですか。一九八二年でしたね。その時、六十一人に百ドルずつあげたのです。六十万人に百ドルずつならば、六千百ドルです。「あなた方は、これで基盤を築きなさい。これをもっていって、今から魚を販売する場所を準備しなさい」と言いました。そこから始めたのです。そして、彼らは、七年以内で全国に完全に基盤を築いたのです。商店や食堂を運営するようになったのも、その人々がいたから可能だったのです。ですから、訓練が必要です。お金を稼ぐのは問題ありません。

 今後、水産事業は世界のすべての富をコントロールする鍵となるのです。今までは「牧場だ」「何かの事業だ」と言って、陸地で何かをして生活してきたのですが、今後はそうではありません。養殖をすれば、いくらでも食べて暮らすことができるのです。マイアミのような所には、ホテルやビルがありますが、海岸に数十階、数百階建ての魚のホテルを造るのです。何百階だろうと、コンピューターで独りでにパイプを通じて餌を与えることができるようにするのです。すべて自動的に水の温度を測って調整することができるようにするのです。そのような時代が来ました。濾過装置を取り付けておけば、海水を取り替えることなく一年でも使うことができるようになるのです。それを開発したのです。

 今後、公害を防ぐためには煙を出さないようにしなければなりません。ゆえに、食事は生食を奨励しなければなりません。公害問題がどれほど大きな問題か知っていますか。生で食べなければなりません。何を食べるのでしょうか。草を食べるのではありません。魚を食べるのです。昼食を準備しないで海に出ていき、昼食の時に「さあ、刺身だ!」と言って食べるその刺身がどれほどおいしいか分かりません。それは本当です。

 アラバマ州には漁船を造る工場がたくさんあります。その中で一番の漁船工場を私が購入しました。「マスターマリン」といいます。そこのおじいさんは、有名なおじいさんです。このおじいさんは約五百隻の船を造ったのですが、破損したり沈んだわした船は一つもないということです。船を造るにおいては、その会社が最も有名です。


イギリスのビザ問題裁判の勝利

 私がイギリスに行った時、「あなた方の国の法律はこのようになっており、訪問してくるお客さんを国家が保障するという法の条項のもとでこれこれこのようにしたのにもかかわらず、なぜ特別ケースとして扱うのか」と言って内務長官を相手に訴訟を起こし、二ヵ月間裁判をしました。本来は一週間滞在して帰ってこようとしていたのですが、私が裁判をした記録を残すために、裁判が終わる時まで七十日間滞在しながら闘い、勝利してから帰ってきました。それで、「いつ入ってきても、文総裁をこの国ではそのように扱いません」という降伏文が出たのです。今度、私が行く時には、ラッパを吹きながら入っていこうと思っています。文総裁の旗を掲げて入っていくつもりです。また反対してみなさい、この者たち。そのように国と闘うのです。

 約十五年間裁判をしてイギリス議会で問題となりました。十数年間の弁護士費用から何まで、すべて支払ってあげました。そして今回、イギリス議会で負けたと通告し、取り下げてしまったのではないですか。なぜでしょうか。よくよく見れば、延ばせば延ばすほど、肥おけに落ちるのは自分たちなのです。私が誤ったものはありません。


シリアのイスラム教グランド・ムフティ

 シリアのイスラム教では、教皇のことを「グランド・ムフティ」と言うのです。全世界のイスラム世界においては、フンリアの主教」ということです。行政組織から軍事、外交など、この人が全体を統括しているのです。ですから、王様と同じです。

 シリアのグランド・ムフティは、既に四十年前からユダヤ教とキリスト教とイスラム教を一つにするために、反対を受け、何度も監獄に行きながらも努力してきた人です。しかし、その志を成すことができずに気を落としていたのです。そのような中で、私が宗教議会を中心として活動しているのを見て、驚いて訪ねてきたのです。それで、私と会ってからは「このお方が先頭に立てば、成し遂げることができる!」と言っているのです。

 そして、イスラム教圏を中心とした彼らの司祭二万五千人が集まった場で「私が四十年間努力してきた宗教の統一的方案は、すべてレバレンド・ムーンが既に実践躬行しているので、私に従うすべての人々は、今から私と共にレバレンド・ムーンを協助することに総動員しよう!」と発表してしまったのです。世の中はそのように変わっていくのです。

 アフリカで三百万人のイスラム教徒を指導している人がいるのですが、その人は、霊界からすべて教えてもらいながら、既に六、七年前から教育を受けてきたのです。世界を救うお方がどのような顔をしているのかということを、すべて霊的に見ているのです。アメリカ社会、その暗黒のような世界に光明の光が現れ、アメリカを放棄しようとしていたところに東洋人が現れてアメリカを救ってくれるといって、先生の写真を映画のように見せてもらいながら教育を受けてきたのです。そのようにして先生を訪ねてきたのです。霊界は本当におもしろいのです。


九 言論基盤と米中ソの国家交流

「ワシントン・タイムズ」創刊七周年記念行事(一九八九・五・一七)

 「ワシントン・タイムズ」が千七百七十二以上ある日刊新聞の中で、三大新聞に入りました。「ウォール・ストリート・ジャーナル」が私たちの新聞の下になったのです。それで、「ワシントン・ポスト」、「ワシントン・タイムズ」、「ニューヨーク・タイムズ」というようになりました。それは、言葉では簡単ですが、そこまで上がっていくために、激しい血みどろの闘いをしてきたのです。

 去る五月十七日が「ワシントン・タイムズ」の創刊七周年記念日でした。あの共産党の手先である「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」の口八丁手八丁の輩たち、そしてCBS、NBC、ABCなど、名のある放送局から様子を探っていた者たちが、レバレンド・ムーンが「ワシントン・タイムズ」を創刊してから七周年となって記念行事をするということで、「どれ、来るかどうか見てみよう」といっていたのです。

 今、記者クラブの会長は、「ワシントン・タイムズ」の三流級の記者です。私が指令を出して「あの男をやっつけなさい」と言えば、席を離れることができないようにしてめちゃめちゃにたたきのめすことができる人です。いつそのようになったのでしょうか。ですから、レバレンド・ムーンはなぞの人物でしょう。ホワイトハウスの記者クラブの団長は、うちの記者です。レバレンド・ムーンの部下です。どこかに行く時は、常に相談してくるのです。

 そのようにして政策的な方向提示をしている人は「ワシントン・タイムズ」の三流・四流級の記者です。それならば、私は何ですか。会長でしょう? 社長を思いのままにし、編集局長を思いのままにし、ひとかどの者たちを思いのままにすることができる親分ではありませんか。

 いつの間に、そのような基盤を築き上げたのでしょうか。CIAが「いつの間に」と言って仰天するのです。一つの団体を調査しようとすれば六ヵ月はかかるのです。

 ところが、その六ヵ月の間に、既に先生は数十の団体をつくってしまっているのですから、ついてくることができますか。(笑い、拍手)彼らが私に握られるのであって、私が彼らに握られるのではありません。いまだ彼らは私をつかむことができていません。


中国パンダ自動車工業都市造成
(起工式:一九八九・六・二七、広東省恵州説明会:一九八九・一〇・一二、新羅ホテル、ダイナスティー・ホール)

 一九八九年十月十二日、ソウル市、新羅ホテルのダイナスティー・ホールにおいて、各界人十二千人以上が参席する中で、統一グループ主催による中国パンダ自動車工業都市造成説明会が聞かれた。この自動車工業都市造成は、一九八九年三月二十三日に中国中央政府から許可を受けたものであり、起工式は、六月二十七日、中国広東省恵州において、広東省と恵州市一帯の中国の高官や有力者など、三百人以上参席する中で行われた。

 パンダ自動車工業団地がどれくらい大きいかというと、ワシントン市と同じくらい大きいのです。中央政府と広東省と契約をすべて済ませました。香港から四十分の距離ですが、そこは恵州という所です。今、長官を通して計画を立てるために、アメリカの専門家十二人が入っています。事務所をきれいに建てて仕事をしています。

 ケ小平の長男がいます。この人は、文化革命の時、三階から落とされて障害者になりました。十二億にもなる人口の中には障害者がどれほどたくさんいるでしょうか。それで、この人が恵州の三千二百万坪になる土地を障害者の休養地にしたのです。ところが、この人が「中共を生かすにおいて、障害者休養地をつくることよりも、レバレンド・ムーンのこのプロジェクトのほうがその何百倍の価値をもっています。ですから、私は、私の父が特別に付与してくれたこの障害者基地をそのプロジェクトのために捧げます」と涙ながらに訴えたというのです。国を生かすために捧げるというのです。そして、「政治的風土において、夜に向かって斜陽の道を進んでいるようなこの時に、このプロジェクトを早く宣伝することによって朝が訪れてきます」というようなことを言ったのです。

 このような報告をしたので、ケ小平がその場で李鵬に電話をしたのです。「君はパンダプロジェクトに反対しているそうだが、なぜ反対するのだ。私がするのだ。分かったか」と言うと、「分かりました!」と言うのです。「私が関心をもってするのに、どうしてそのようにするのか。なぜ反対するのか。分かったか」、「分かりました!」。電話を手にしてこの二日で終わりです。このようにして党会議に来て、行政責任者として報告するようになったのです。その演説文に私たちのプロジェクトを組み込んで発表してしまったのです。ですから、李鵬も反対することができず、中国国会も反対することができなかったのです。

 中国は、いまだ共産主義に固執している目です。六・四天安門事件が起きた時、大部分の自由世界の経済人たちは中国から撤収してしまいました。そのような中で、先生は、自動車工業を推進している実務者に「少しも動揺することなく、より一層積極的に推進しなさい」と言い、六月二十七日広東省思州の現地で大々的な起工式を行ったのです。

 難しい事情に追い込まれた中国の指導者たちに大きな恩恵を与えることによって、深い心情的因縁を結び、大局を共に話し合い、太平洋時代を互いに助け合うことができるようにするのです。中国に進出する動機は、目前の利益を追求するためではなく、天のみ旨に従うことにあるのです。

 全く、どこの狂った人がそのようにするでしょうか。私がそのようにしてあげることによって、今後中国は、外交舞台の経済基盤を維持するにおいて五〇パーセントは確保された状態で定着させることができるのです。それは何かというと、三年から五年は、それを背景にしてやっていくことができるということです。


米中使節団交流

 今、中共から毎月二人ずつ来ています。今は四ヵ月目です。十一月から二月までの四月間で既に八人が来て、帰っていきました。毎月二人ずつ来るのです。中共の最高の機関員が来ているのです。言論関係を中心として、私たちが招請しているのです。新聞社を案内するということで招請しておいて、アメリカの機関長たちと会わせているのです。国務省、国防総省に報告して、すべて視察させるのです。そのようにして送り返すのです。情報活動において、このような情報活動はありません。

 中国大使館にはできないことです。それを「ワシントン・タイムズ」が前に立ってしてあげているので、どれほど素晴らしいことでしょうか。そのようにして彼らの道を開いてあげるのです。そうすることによって、中共の裏舞台においては、私たちを経ていった人々が広がっていくのです。この人たちは、ただそのままでいようとはしません。アメリカに対する戦略的な計画を立てるのに、「ワシントン・タイムズ」を中心として背後体制を連結しようとするのです。

 先生を中心とした韓国の代表、アメリカの代表、日本の代表の使節団が中共に行くのです。アメリカの政界と経済界の代表、マッカーサー大使、軍関係にいる人、外交問題などの立場にいる人、そのような人たちが使節団として行くのです。

 ブッシュ政権の経済担当総責任者とマッカーサー大使を送ったのです。日本の降伏文書を受け、中国を解放した功臣がマッカーサー将軍ですが、彼はその人の甥です。そのような人々を文総裁の使節団として送ったのです。使節団として行き、李鵬に会いなさいというのです。そのようにして、李鵬が支持するようになってこそ、世界的問題が解決するのであって、そのようにならなければ、様々な妖しい事件が起きるのです。


米ソ言論使節団交換

 堕落前にアダム、エバ、そして三人の天使長がいましたが、今アダム国家とエバ国家、そして周辺の三天使長国である中国、ソ連、アメリカが、その結実として、あたかも総合体のようになっているのです。そして、どれも取り除くことができないような協同体として連結しているのです。

 私は、世界の一流の言論人を、巡回視察団としてモスクワに五回も送りました。ソ連政府が反対することはできません。私たちの使節団を歓迎したのです。今は、「使節団ではなく、直接交流しよう」と私に頼んできています。

 先生は、四十年前に「一九八八年が転換点だ」と話しました。一九四五年から四十三年間を待つのにどれほど大変だったでしょうか。その一九八八年がいつまで連結されるかというと、一九八九年四月までです。なぜでしょうか。真の御父母様が四月に結婚したからです。その間、すなわち昨年一九八八年に、中共とソ連が世界言論人大会に来たのです。そして、有名な言論界の長たちが、先生のことを尊敬し、拍手しているのです。そんなことがあり得るでしょうか。この時をどれほど待ったことでしょうか!

 三月二十三日の言論人大会(第十回「世界言論人会議」、ワシントンD・C)に、先生は十二人のソ連の代表を招待しました。それは、レバレンド・ムーンが言論人大会等を通じて言論界においては有名だからです。ソ連政府は、ソ連の言論人を招待してくれることを希望しています。特に彼らは、言論人大会に招待を受けることを願っています。なぜならば、アメリカの最高の言論人たちもそこに集まるからです。彼らは、そこでアメリカの著名な言論人に会いたいと思っているのです。それで、先生が招待しました。

 今月、アメリカ言論界の十二人の人を私が推薦してソ連に送ります。ソ連のモスクワに行くのですが、その二週間の滞在費用はソ連政府が責任をもちます。なぜでしょうか。この前の言論人大会に参加した時、ソ連政府が先生に「レバレンド・ムーン、我々は言論人の代表十二人を送りますが、彼らが、二週間アメリカに滞在する間、その費用一切を文先生が出してくれれば、その代価として、アメリカ最高の言論人の代表十二人をモスクワに送ってくる時には、ソ連政府はレバレンド・ムーンがしてあげた以上にしてあげます。レバレンド・ムーンに負けないように、ソ連政府が手厚くもてなすつもりです」と言ったからです。それで、「そうか、あなた方の秘密の包みをすべて解きなさい」と言いました。すると「すべて解きます」と答えたのです。


ソ連の言論人とのインタビュー
(一九八九・一〇、漢南洞公館、ソ連の最高知性誌「ザ・ルベジョム」の副主筆V・イロルダンスキーとの会見抜粋)

 世界日報社の招請により、ソ連の言論界の重鎮五人(ソ連の政府機関紙「イズベスチヤ」の政治評論家ビタリー・コビッチ、ノーボスチ通信社の主筆ナタリア・ヤコブレバ、ソ連の国営放送コステルラジオの政治評論家パリドゥセイプル・ムルコープ、モスクワ週刊誌「ザ・ルベジョム」の副主筆ウラディミール・イロルダンスキ−、コステルラジオのウラディミール・コウセップ記者)が、一九八九年十月七日から十四日まで、韓国を訪問して産業視察や板門店観光、政治家との面談等を行った。真のお父様は、十月八日、ソウル市の漢南洞公館において彼らと接見された。左記のみ言は、ソ連で百万部以上を発行している最も権威ある週刊誌「ザルベジョム」の副主筆イロルダンスキー氏が真のお父様に特別インタビューし、十一月十七日から二十三日付に「精神革命が必要だ」という見出しで掲載した会見の抜粋文である。

 私はソ連が二つの分野に努力を傾けることが重要だと思います。その第一は、ほかならぬ宗教の自由です。私はゴルバチョフ書記長に敬意を表します。なぜならば、既にこの分野でもかなりの進展が成されたからです。

 第二は、皆さんが企業と貿易分野において、より広範囲な基盤をもたせてあげる個人動機システム(Individual Incentive System)を発展させることです。そのことに努力を傾けることを勧めたいと思います。人々は刺激を受けた時により熱心に仕事をし、より多く生産することができます。まさしくここに自由市場経済体制の秘密が入っているのです。

 私は、四十数年前からマルクス主義の反対者でした。私がカール・マルクスが嫌いだったからではありません。カール・マルクスが人間の苦痛と搾取に憤慨した点は正しいのです。しかし、それと同時にマルクス主義は、神様はいないと主張しています。しかし、私の明らかな霊的な体験によれば、神様は私に「神は存在する。神の心情を尋ね求め、それを知ること以上に重要なことはない」ということを見せてくれました。

 私にとって、ロシア民族はとても大切です。ロシア民族は、歴史の中でヨーロッパとアジア文化の仲裁者としての召命を受けた偉大な民族だからです。

 私は、ソ連の人々が、ゴルバチョフ書記長の歴史的な課業の成功的完遂に対する私の希望を知ってくれることを望んでいます。真の民主主義と宗教の自由のために、その努力が実を結ぶならば、ソ連は西欧と張り合うだけでなく、西欧を凌駕するようになるだろうと私は予見しています。

 私はソ連の国民を信じたいのです。私はあなた方の友人です。百三十ヵ国における統一教会の活動も、ソ連に友好的です。今日、私たちの地球は、暴風雨の荒れ狂う大洋を航海する船のように思えます。もし、船が暴風雨に耐え抜けば、私たちはみな生きることができます。そして、私たちは、生きなければなりません。

 私たちは生きるために、兄弟のように、家族の一部のように、共に暮らす方法を学ばなければなりません。その時に私たちはただ単に生き残るだけではありません。その時は、私の真の願いが成され、神様がソ連を祝福し、ロシア民族の未来を祝福してくださるはずです。近いうちにあなたの美しい祖国を訪問できることを心から願っています。


ソ連言論人接見とモスクワ大会準備

 内的には、キリスト教文化圏を中心としたカインとアベル、すわなちキリスト教とアメリカを収拾しながら、外的な共産主義を防御してくることが私たちの活動です。ですから、四十年間してきたことは何かというと、右側の強盗と左側の強盗が闘うのを止めてきたのです。

 統一教会にとって、アメリカはイエス様時代のローマと同じであり、キリスト教徒はユダヤ教と同じなのですが、そのキリスト教が反対をせずに、またローマと同じアメリカが反対をせずに歓迎する立場に立ちました。自由世界であるアメリカにおいて、統一教会の食口たちが十字架にかけられて殉教しなければならないのですが、殉教の時代はすべて過ぎ去りました。先生が生きている間にすべて越えました。既に殉教の血を流すような統一教会時代は越えたのです。今、共産世界が先生に侍っていこうとしているではありませんか。

 ギリシャ正教と私たちの宗教議会が来年モスクワで会議をするようになっています。そして、今、キーロフというレニングラードの有名な舞踊団が私と関係を結ぽうとプロポーズをしてきています。現在、言論界を通じて接触しているのです。

 今、ソウルには、先生の招待でソ連のノーボスチ通信社のヤコブレバ編集局長をはじめとする五人の中堅の言論人が来ています。彼らは韓国の発展の姿に驚嘆しています。そして、帰路には、日本共産党の実態を視察し、中国を経由していきますが、彼らが行きたくないといっている平壌には必ず立ち寄ってほしいと言い聞かせました。韓国の発展の姿と生き生きした印象を北韓の指導者たちに必ず伝えることによって、そこの指導者たちの誤った判断を防ぐ一助とするためです。彼らの中には韓国を紹介する一時間の記録映画を製作するチームが入っています。そして、ソ連に帰れば全国に放映するようになっているのです。

 十一月二十六日にはソ連の国立放送社の会長、ノーボスチ通信社の会長など六人の代表的な言論人が、やはり先生の招待でアメリカに来るようになっています。今月の初めには、世界でトップのキーロフ・バレエ団のオレグ・ビノグラードフ団長がソウルを訪問し、先生が設立したワシントンD・Cにあるユニバーザル・バレエ・アカデミーの学長を兼任することを確約しました。それだけでなく、彼は、ソ連内で神様のみ旨を大きく助けることを約束して発ちました。

 先生は、「ワシントン・タイムズ」に「今後、モスクワが私の手に入ってくるだろう」と宣言しました。それはこれから行われる重大な摂理的な大会のことです。その時、間違いなく十二ヵ国が参加するはずです。来年、一九九〇年四月に、モスクワで言論人大会を行うのです。それで、言論人たちが来てあす(一二・一一)プログラムを決定するのです。(拍手)













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