真の御父母様の生涯路程 9
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環故郷活動と真の父母宣布

六 「世界平和連合」創設の提唱と共産圏との交流活性化

「世界平和連合」創設の提唱とその準備の着手(一九九〇・六・一)

 一九九〇年六月一日、アメリカのワシントンD・Cで、真の御父母様は、世界のすべての政府と民間が相互協助する世界的な機関として「世界平和連合」創設を発起され、世界各国の著名人士だちから加入署名を受けるなど、本格的な創設準備に着手された。

 今回、私が、ゴルバチョフに仕えている中心人物を呼んで何と言ったのかというと、「私が、ソ連に千あるいは数千の工場をもっていきますから、十年以上税金を免除し、国家が策定して土地をそのまま与えるか、そうでなければ条件的価格を出して、少なくとも五十万から三百万人が暮らすことができる数値坪の土地を与えなさい。そして、そこに移民するすべての人々には、すぐにすべて永住権を与えなさい!」と言いました。そのように言ったところ、「分かりました。そのように話します」と言いました。

 今回、ブッシュとゴルバチョフの会談のために、ゴルバチョフに随行してきた核心メンバーたちを呼んで「このようにしなければなりません! やりますか」と言ったところ、「それは問題ありません」と答えました。その面積は、ワシントン市の四倍です。ワシントンの都市全体の四倍ですが、「世界から誰を連れてこようと、私たちの要求のとおりにしてほしい」と言ったところ、「それは問題ありません」と答えたのです。(拍手)

 そのようになれば、レバレンド・ムーンが司令官になるのです。新しい国、新しい工場国が生まれるのです。それで、中国、ソ連、北韓を助けてあげ、全世界の飢えて死んでいく人々を助けてあげる運動をするために、ソ連において模範を見せてあげようというのです。世界を生かす運動をしようというのです。それをなすことができるのが「世界平和連合」なのです。

 民主主義というものは、政治形態の解説方法です。思想的基調は何もありません。今は、思想の空白期に入っています。今から、私たちの思想を教育しなければなりません。「神主義」、「頭翼思想」を掲げて進んでいかなければなりません。それを掲げて制度化し、引っ張っていく機関が必要です。統一教会ではできません。

 それを、統一教会が引っ張っていけば、統一教会の教理が中心になるのです。また、勝共連合を中心として行えば、共産主義に対して偏向的な立場の団体の理念が中心になるのです。それゆえに、大きい枠を中心とした「世界平和連合」というものを中心として行うのです。

 金日成は、神様はいないとするサタン側の共産主義世界の代表者である一方、文総裁は、絶対的に神様は存在するという民主世界の代表です。ここに韓国を中心として北韓を消化し、吸収することによって、一つの父母−二つの父母はあり得ません−である真の父母の心情をもって、歴史的善悪闘争を越えて平和世界を創建すべき宿命的な課題の前に、今回「世界平和連合」を創設して、摂理史的み旨に合わせようとするのです。今から、「世界平和連合」という言葉が出てくるのです。

 今から皆さんは、サインをもらうことができる人々を訪ねていかなければなりません。個人がサインするよりも、できるだけ団体の代表が入ることを考えなければなりません。十万の団体ならば、何百万人になるのです。その人々を中心として、今後、後援を受けるために募金運動をしなければなりません。

 官民合同機構だというのです。官だけではできません。第一次大戦後の国際連盟がそうだったのであり、国際連合も倒れました。政治をする人々は、口で言うだけで、すべて途中で倒れていきました。民間が主導して官を背負おうというのです。それで、「団体長の名前をもらいなさい」と言いました。数百万、数千万、数億の人をここに加入させ、その名簿を中心として戸籍謄本のようにつくって、その人数を世界に発表するのです。


ソ連の大学生を招請した大学生国際指導者会議
(一九九〇・七・一〜八・一九、四回実施)

 一九九〇年七月一日から八月十九日まで、四回にわたり、アメリカのニューヨーク市およびワシントンD・Cで、ソ連の大学生を招請した大学生国際指導者会議が開催された。ソ連の大学生たちは、モスクワ大学、レニングラード大学、トゥベール大学をはじめとする主要大学から選抜され、一次に七十五人、二次、三次、四次には、各百人ずつの学生が参加し、原理を傾聴した。彼らのうち、百七十九人がCARPメンバーとして活動することを決意した。

 今、アメリカで何をしているのでしょうか。ソ連の四十六の大学を中心として、その大学総長と学長たちに「学生八百人を選び出しなさい」と外務省を通じて通知しました。このようにして、最も有名な四十六大学から選出した八百人に対して、原理研究会の二人の責任者が行って試験を行い、英語が上手な人三百五十人を選抜しました。そして七月一日から、教育を受けるために彼らがアメリカに来るのです。教授二十五人を含む、総勢三百七十五人です。そのうちモスクワ大学から八十人です。

 この教育は、第四次で終わりますが、これが終われば、ソ連の四十六大学にCARPとPWPA、すなわち「(世界)平和教授アカデミー」ができるだろうと思っています。これらは、中心的な学校なのです。このようになれば、ソ連の共産党がいくら反対しても、大学街に着陸してしまったので、取り除くことはできません。

 彼らは完全に英語で話すことができるのです。それに引き換え、ここにいるアメリカの学生たちの中で、ソ連の言葉を話す学生が何人いますか。それは何を意味しているのでしょうか。ソ連は、西欧社会を占領する準備を既にしているということです。皆さんは、そのことを知らなければなりません。今、レバレンド・ムーンは、そのような優秀な学生たちを神側に転換させているのです。この場所で、どれほどの改革が起こっているのでしょうか! これは歴史的事件です。

 それを中心として、三十五歳未満の全世界の共産党指導者たちへの教育を始めているのです。今回、七月二十二日のCARP大会では、ソ連の学生連合会を通じて、すべての共和国、連邦共和国に属している弱小共和国の代表である学生たち百人を連れていき、孝進が来て、ひと勝負行う予定です。


大小韓日経済視察団派遣説明会
(一九九〇・七・六、ソウル市、ヒルトン・ホテル、最高経営者二百人参加)

 一九九〇年七月六日、ソウル市、ヒルトン・ホテルのコンベンションセンターで、世界日報(社長二郭錠煥)主催による最高経営者招請大小韓日共同経済使節団の派遣説明会が、経済界人士百六十人等、二百人が参加する中で開かれた。

 皆さん! 今や私たちは一致協力し、経済人であろうと、誰彼を問わず、一致協力して北韓を解放し、世界統一に向かって進んでいかなければなりません。地球家庭時代を迎え、「天の真の御父母様に侍って千年、万年生きたいものだ」と言うことができる基盤を築かなければなりません。この文総裁と統一教会は、摂理史的使命を完遂する中心である心的立場に立っているのであり、体的立場には、物質的なものを追求する経済的分野が立っているのです。

 天意に従い、世界を中心としなくてはなりません。個人を中心とし、韓国を中心として行う時代は過ぎ去ります。そのような企業は、ソ連やアメリカヘ行ってすべて引っ掛かってしまいます。韓国でいくら誇っていた企業であっても越えていくことはできません。今、ソ連は韓国を利用しようとしているということを、私は知っています。もう少し基盤が築かれれば、日本の経済力を必要とするようになります。そのようになれば、韓国の企業は締め出されるようになるのです。ですから、私は、急いでそれ以上の基盤である思想的基盤に基づいて、数年後には、これを包括することができる基盤を築こうと、今、心を痛めているのです。そのようにしなくては、今後脱落する韓国の運命を避けることはできないと考えているのです。

 天意に従い、世界を中心とした経済観をもって進んでいけば、天が助け、万事が都合良く運ぶようになるはずです。この文総裁と共にです。ですからどうか、そのような経済観をもって、祝福を受ける韓国と世界に向かって進んでいきましょう!


ソ連および東ヨーロッパの主要人士招請晩餐会
(一九九〇・一二・一八、イースト・ガーデン)

 一九九〇年十二月十八日、真の御父母様は、ソ連と東欧圏の主要政治指導者五十人をイースト・ガーデンに招いて午後六時三十分から晩餐を催された。その時、四時間にわたってみ言を下さった。

 ここにソ連の人々も来たので、私が一つ忠告しようと思います。今後、ソ連がドイツやヨーロッパを中心として経済体制を強化させていけば、大きな問題が起きます。常に念頭に置かなければならないことは、アメリカを第一にし、ヨーロッパは第二にしていかなければならないということです。もしヨーロッパを第一として連結していけば、近い将来、世界的な難しい問題が、ヨーロッパ地域と太平洋沿岸のアジア地域にまで起きるのです。

 二つの陣営、右翼と左翼、すなわち民主主義と共産主義が一つになって動いていくようになれば、平和が早く実現されるのです。ところが、今はどうでしょうか。価値的な面において、民主主義は没落し、共産主義も完全に没落しているということです。収拾する道がありません。アメリカも、キリスト教思想を中心として進んできましたが、精神分野は完全にゼロです。ソ連も同様です。

 今、ソ連を、レバレンド・ムーンに七年だけ任せれば、問題なくアメリカを凌駕してしまうというのです。そのようなことを、私がゴルバチョフに話したのです。ここに共和国の代表がたくさん来ているでしょう。エリツィンと争えば大変なことになります。今は一ヵ国主義時代、民族主義時代ではありません。そのような時代は過ぎ去りました。ヨーロッパは、一九九一年には統一ヨーロッパになるのです。ソ連の十五の共和国は、絶対に分裂してはならないというのです。分裂すれば滅びます。

 ヨーロッパが一つになれば、南・北米も一つにならざるを得ず、アジアも一つにならざるを得ません。今一つになっているのに、なぜ引き難すのかというのです。そのことを忘れてはなりません。

 ここにいる皆さんが責任者になれば、全体のために全力を投入しなければなりません。そのようなソ連の体制にならなければなりません。そのためには、共産主義体制は絶対的に瓦解しなければなりません。レバレンド・ムーンの思想さえもてば、そのまま一〇〇パーセントできるのです。


七 第二回「世界宗教議会」と「世界平和宗教連合」創設の提唱

第二回「世界宗教議会」
(一九九〇・八・一六〜八・二一、アメリカ、サンフランシスコ、ハイアット・リージェンシー・ホテル、五百五十人以上参加、主題:若者と社会に宗教伝統の伝承を)

 一九九〇年八月十六日から二十一日まで、アメリカ、サンフランシスコのハイアット・リージェンシー・ホテルにおいて、世界七十数力国、五百五十人以上の宗教指導者や学者等が参加する中で、「国際宗教財団」(理事長二郭錠煥)の主管する第二回「世界宗教議会」が開催された。同大会は、「若者と社会に宗教伝統の伝承を」という主題で開かれた。

 今年のサンフランシスコ宗教大会の主題は何だったかというと、「宗教を中心とした伝統を、社会と二世にいかに伝授するか」ということでした。摂理的にぴったり一致する言葉です。ですから、先任者が一人で来て決定するのではなく、後継者まで参加させようといって、ユース・セミナー(世界宗教青年セミナー)で活動していた四十代の人々四十人以上が動員されたのですが、

 一つの教派から、二、三人ずつが連結されるようになりました。

 今回の大会を通じて、一つの新しい土台がつくられました。その主題内容を簡単に言えば、目的は一つであり、同じだということです。宗教の中には、僕の宗教があり、養子の宗教があり、庶子の宗教があり、直系の宗教があり、最後には父母の宗教があるというのです。神様は、その摂理を父母の宗教を中心として完成しようとなさるので、歴史的時代に現れたすべての宗教は、父母宗教の位置を訪ねていかなければなりません。

 世界を収拾できる新しい宗教時代が来ることによって、真の父母宗教が顕現するのです。それゆえに、地上の宗教の教徒がすべて教主に侍ってきたのは、真の父母に侍るための訓練だったのです。

 このような内容を提示したので、これは、宗教界に次元の高い革命が起こり得る一つの主体観なのです。そのような内容を中心として、「レバレンド・ムーンは、真の父母宗教のみ旨を代表し、天の召命を受けた人だ」と完全に宣布してしまったのです。私の言うことを聞きなさいという話です。

 宗教の代表がすべて来て、「世界平和宗教連合」創設のための声明書にサインし、それを、その場で私に捧げたのです。真の父母宗教のみ旨を奉じて「世界平和宗教連合」へ進出しようという決意大会を行ったのです。

 これは、歴史的な事件です。宗教圏を一つの枠にもってきて一つにしようということは、今まで誰も考えることさえできなかったのです。そのようなことが成し遂げられたという事実は、歴史的な事件です。

 このようなことが新聞に出たので、「レバレンド・ムーンがメシヤ宣布をした」と言って、キリスト教では大騒ぎです。キリスト教徒にとってはメシヤが重要ですが、これは真の父母宣布なのです。「真の父母宗教の主導者はレバレンド・ムーンだ」というようになっているのですが、その内容を見ればメシヤ宣布です。

 これを、アメリカの世界的な有線放送であるCNAで全世界的に放送してしまったのです。それで、一時、サンフランシスコをはじめとして、全米中で大騒ぎになりました。しかし、既にみな知っている事実です。メシヤが人として来られるならば、メシヤになることができる人はレバレンド・ムーンしかいないということが、判定ではなく、決定的なことになっているのです。


「世界平和宗教連合」創設の提唱

 一九九〇年八月十六日、アメリカ、サンフランシスコのハイアット・リージェンシー・ホテルで開催された第二回「世界宗教議会」の午前の開会式において、真のお父様は、創始者としての基調演説を通して「世界平和宗教連合」の創設を提案され、参加者すべてに同団体の活動に積極的に参加することを訴えられた。

 私は、きょう皆さんの前に「世界平和宗教連合」の創設を提唱します。最近の外的世界情勢は、冷戦の終息、東西和解へと進行しています。対決と分裂を克服し、人類が一つの兄弟、世界一家へ和合していく統一の時代を指向しています。

 二十世紀を締めくくる最後の十年は、神様が人類に本然の世界へ復帰できるように許された貴重な機会です。私は、既に去る六月一日、外的に「世界平和連合」の創設を提唱し、これにアメリカ、ソ連などの世界各国の指導級人士数万人が呼応してきています。この機構の目標を達成するためには、その内的基台がなければならないのですが、それがすなわち「世界平和宗教連合」です。

 究極的な平和世界の実現のために宗教の役割は絶対的なので、今や宗教人たちは宗派の垣根を壊し、神様が願う目的のもとに連合した力をもって、世界平和の具現に向かって前進していかなければなりません。世界平和のための宗教人の役割が不足していたことを自省し、世界和合の動機であり、根本要素である真の愛を宗教の中で開発し、これを実践する「世界平和宗教連合」の運動を大々的に展開する時です。

 世界のことを思われ、それを本然の状態に回復しようとされる神様のみ旨を成すために宗教が立てられました。神様がこの時代を経綸するために願われる宗教は、真の父母の宗教です。真の父母の心情を抱いた宗教、真の愛を実践する宗教であってこそ、葛藤と不正で満ちあふれた今日の世界において、神様のみ旨を実現することができる宗教となるはずです。

 今日、世界の若者たちは、私たちの前に置かれているこの重大な機会を直感的に認識していると考えています。宗教指導者としての私たちは、今日の若者たちに真なる師の役割を果たさなければなりません。永遠に不変な絶対価値の基準である真の愛を指向し、私たち自身の心身の統一はもちろんのこと、唯心、唯物の世界までも連結し、統一しなければなりません。

 このような基盤の上で、私たちは、内的世界である宗教界を統一し、外的国家を統合して、最終的には永遠の世界平和を成し遂げなければなりません。このような目的を達成するためには、すべての宗教人は、男女を問わず責任的役割を果たさなければなりません。


第二回「世界宗教議会」送別会
(一九九〇・八・二〇、サンフランシスコ、ハイアット・リージェンシー・ホテル)

 今晩、私は、宗教を考えるにおいて必要な三つの条件についてお話ししようと思います。

 第一に、宗教は、神様の愛の心情を具体化しなければなりません。神様は、宗教の目的を実現させるために生まれたのではありません。宗教が、人間を神様の懐へ帰っていくことができるように導いていかなければなりません。

 本来、宗教とは、神様を喜ばせてさしあげるようになっているものなので、宗教がお互いに争えば、神様から許しを受けることができない罪を犯すことになります。真の愛がなければなりません。そうでなければ、神様が願われる基準まで、人間を復帰させることはできません。

 第二に、神様が人間を創造される時、人間の思いのままに造られたのではなく、神様の計画に従って造られました。しかし、人間は、神様のみ意ではなく、自分自身の観念と欲求を中心とするようになりました。そこで神様は、私たちを本然の理想へと復帰されるために、宗教を通して役事してこられました。この復帰の過程が、私たちを本然の状態に再創造するのです。

 この復帰の過程において、私たちの心は、神様のみ旨の前に完全に純粋にならなければなりません。私たちの生命に対する神様の計画の前に、私たちは絶対的に謙遜でなければなりません。なおかつ、私たち自身を完全に空にして、絶対的な主体であられる神様の前において、み旨で満たさなければなりません。

 第三に、宗教が常に焦点を合わせなければならないことは、私たちと私たちの若者、そして新しく生まれてくる世代が、その生命の源泉としての神様を失わないようにさせることです。

 私たちによって、神様と次の世代との間に断絶をもたらしてはなりません。宗教団体が、自分のところの若者たちだけに関心を注いでもいけません。神様がそうであるように、すべての新しい世代に関心を傾けなければなりません。

 私は、神様の愛を実践することに全生涯を捧げてきました。神様の真の息子の立場で、皆さんも通過しなければならない路程と全く同じ路程を歩んできました。私たちが、そこで完全に成功できるならば、私たちが解決できない問題はないはずです。それで、「世界平和宗教連合」(TheInter-Religious Federation for World Peace)を創設したのです。


世界経典編纂準備

 堕落することによって心と体が分かれたのですが、今はこれを統一しなければならない時代が来たのです。それゆえに、活動するすべての体制は、世界と連結されなければなりません。今、そのようになっています。国家を越えました。世界時代に入っていくのです。

 すべての企業も、世界と連結できなければ生き残ることはできません。すべて世界に向かっていく時なのです。歴史的方向がそのようになっているので、環境的条件も、その方向に従って形成されるのです。

 そのような環境圏を逃避して生きていくことはできないので、私たちも、不可避的に世界という方向性に向かって問題を扱わなければなりません。それは、理論的に誰も異議を唱えることはできないことです。

 そのような意味で、一つの経典を作るのです。何年前から準備してきたことですか。(五年になりました)。イスラム教ならば、イスラム教圏の博士たちを中心として、ベリータウンの神学校で学ばせながら育ててきたのです。そのようにして、彼らに自分の宗教の教理を経典に入れさせたのです。それは一つの目的に向かっていくためです。一つの宗教、父母の宗教に向かうという目的を中心として、統一の世界へ行くのです。

 統一教会の原理には、ないものがありません。彼らの教理には、創造説や堕落説はありません。また、復帰説もありません。復帰説がないので、理想がありません。ただ極楽世界に行くというのです。

 では、極楽世界に行って何をするのかというのです。酒を飲んで、踊りを踊る所ですか。目的観が明確ではないのです。それゆえに、未来に段階的な発展性をもたらすことができません。彼らは霊界も発展しているということを知りません。しかし統一教会の原理には、除くものがありません。それは、肯定せざるを得ないので、既に統一が成されたのと同じです。そのようにして、すべて連結させました。


シリアのイスラム教指導者の四十日修練会
(一九九〇・一二・二〜一九九一・一・一一、ニューヨーカー・ホテル、四十人)

 一九九〇年十二月二日から一九九一年一月十一日まで、アメリカ、ニューヨーク市のニューヨーカー・ホテルで、シリアのイスラム教指導者四十人が参加する中、第一回世界宗教指導者四十日修練会が行われた。同修練会は、原理講義と「統一思想」の講義、主要機関および団体訪問などの日程で進行した。原理講義はカフマン(F.Kaufmann)博士、ピーペンバーグ(F.Piepenburg)宣教師、キッテル(R.Kittel)宣教師が担当し、統一思想講義はセルビト(G.Servito)氏が行った。第二回修練会(一九九一・四・二一〜五・三一、四十日間、ニューヨーク)には、イエメンのイスラム教指導者四十人が参加した。

 先回、ニューヨーク市のニューヨーカー・ホテルでは、グランド・ムフティ(アーマド・クフタロ)直属の四十人のイスラム教指導者たちを対象に、原理修練会がありました。私が先回(一九九〇・一一)韓国を訪問した時も、グランド・ムフティを迎えたことがあるのですが、彼は、私をレバレンド・ムトンではなく、「ファーザー・ムーン」と呼んだのです。すぐに再会することを祈願する手紙を彼からもらいました。

 バラバは、イエス様が死ぬことによって生きました。しかし今日、再臨理想圏を中心として世界に真の父母を宣布するにおいて、バラバは何の関係もないのです。関係ない位置に立てるために、シリアのグランド・ムフティ直属のイスラム教指導者四十人以上を連れてきて四十日教育をさせたのです。教育したのち、彼らは、「ああ、帰らないでここにいることができたら良いです!」と言うのです。帰りたくないというのです。

 そのグランド、ムフティの立派な点は何でしょうか。自分の弟子たちに対して「あなた方が、今から四十日修練を受けたのちには、文総裁の弟子になる人もいるだろうということを私は知っている。それでも、行って教育を受けなさい!」と命令したことです。それに対して、私が「あなた方の教主がこのように言ったので、統一教会に入らなければなりません!」と言えば、あいさつにならないでしょう。

 それで、「あなた方が統一教会の『原理』の偉大さを知ったならば、それを、あなた方の教理にプラスさせ、シリアのイスラム教圏に新しい復興をもたらすことができる動機としなければならない。ですから、帰らなければなりません!」と言ったのです。行こうとしても行くことができず、いようとしてもいることができません。しかし、私が行きなさいと言うままに従っていかなければなりません。


四十日修練会参加者招請晩餐会
(一九九〇・一二・一七、イースト・ガーデン)

 原理修練と機関団体訪問などを通して真の御父母様のビジョンに深い感銘を受けたイスラム教の指導者たちは、修練期間を通じて真の御父母様に非常に会いたがったが、一九九〇年十二月十七日、真の御父母様は、彼らをイースト・ガーデンに招待してくださった。彼らは特に、「真のお父様とグランド・ムフティ(GrandMufti)は、統一運動とイスラムだけを担おうとするのではなく、共に世界を担おうとする」という真のお父様のみ言に深い感銘を受けた。

 宗教人がしなければならないことは、平和の世界を成し遂げることです。イスラム教徒であろうとクリスチャンであろうと、誰彼を問うことなくすべてが平和の世界をつくり、人類が永遠に一つの希望的な人類として残らなければなりません。そのことにおいては、宗教の統一は成されています。

 皆さんの教会の責任者であるグランド・ムフティは、「ユダヤ教とキリスト教とイスラム教を一つにする」と言ったのです。一つになることは簡単なことではありません。一つにしようとすれば、どのようにしなければならないでしょうか。イエス、マホメット、ユダヤ教のモーセ、アブラハムよりも、もっと大きな愛の心をもち、父母の心情をもたなければなりません。そのような心情をもって耐えることができるのかというのです。そのようにして、最終的には「マホメットも愛し、イスラム教も愛した。イエスも愛し、キリスト教も愛した。モーセも愛し、ユダヤ教も愛した」と言うことができる、そのような結果的存在が出てこなければなりません。そうでなければ、一つになることはできないのです。

 皆さんがここに来て、統一教会の教理を聞いて何か損害を受けたことがありますか。皆さんの心のふろしきにどんどんほうり込みなさいというのです。そして、家に帰って静かに比較してみて、良いものがあれば、取り替えなさいというのです。取り替えるのは罪ではありません。取り替える人が知性人です。

 このような問題をおいて見るとき、今、グランド・ムフティとレバレンド・ムーンが始めているこのことは、歴史的な事実なのです。また、霊界の根を中心として始めるからには、皆さんも、よこしまな立場から批評してはなりません。霊界が「グランド・ムフティと一つになってやりなさい」と言う、そこには何かがあるのであって、意味もなくそうするでしょうか。深く祈祷してから決定するのです。


八 アメリカの活動と主要行事

ユニバーサル・バレエ・アカデミー開館式
(一九九〇・九・六、ワシントンD・C)

 一九八九年三月二十五日に開設された「ユニバーサル バレエ・アカデミー」は、一九九〇年九月五日、アメリカのワシントンD・Cで「ユニバーサル・バレエ・アカデミー」として正式に開校するようになった。初代学長は、世界的な名声を博したキーロフ・バレエ団の団長オレゲ ビノゲラードフ(Oleg Vinogradov)が担当した。新入生は四十五人。

 一九九〇年九月六日に何をするのかというと、私たちUBA(ユニバーサル・バレエ・アカデミー)の開館式を行うのです。ブッシュ政権が懇願し、ソ連政府が許可することによって、これが行われるのです。ブッシュが「どうか、キーロフ・バレエ団の団長を我が国に送ってください」と手紙を書いたのです。

 ブッシュが手紙を出し、ソ連政府が回答を出して二つの国の合意のもとで、キーロフ・バレエ団の団長をUBAの学長として任命したのです。そして、キーロフ・バレエ団の重要な先生たちをこのワシントンD・Cに連れてきました。彼らにとっても、ソ連の舞台だけでは希望がありません。自由世界の舞台の上で公演しようと願っています。そのようにして開館式を行うようになったのです。

 現代バレエ界において、聖者のような扱いを受けているオレグ・ビノグラードフが、どうしてレバレンド・ムーンのもとに入ってきて仕事をするようになったのかということがなぞなのです。霊界から「あなたは、ここで仕事をしなければならない。いかなる困難があろうと、レバレンド・ムーンに従っていきなさい」という啓示を受けたのです。それで、私が彼に「これをしなさい、あれをしなさい」と命令すると、「はい、はい! もちろん、そのようにします」と言うのです。彼はバレエ界では第一人者です。

 アメリカの裕福な女性たちは、バレエを好みます。バレエは、神様を賛美する踊りです。それで、バレエ界を復帰しようとして始めたのです。レバレンド・ムーンがそのような女性たちを連結させて、神様を求めることができるようにするのです。


ワシントン・テレビジョン・センター開館式(一九九〇・九・七)

一九九〇年九月七日、真の御父母様が参席される中で、ワシントン・テレビジョン・センターの開館式が行われた。

 先生は、この怨讐の国アメリカを救うために「ワシントン・タイムズ」、「インサイト」、「ワールド・アンド・アイ」をつくり、メディア・センターを建てるのです。そしてプレスクラブ、放送局などを、このメディア・センターに連結するのです。今から先生は、テレビ通信社をつくろうと思っています。そうすれば、どのような内容のニュースであっても、十五分以内に全世界に発信することができます。

 今、言論界を連結しています。平壌でも、モスクワで開催したのと同じような言論人会議を開催するために、ノーボスチと新華社に通信員を送り、そこからも参加することができるように準備をしています。それで、今回、ノーボスチの社長に会って「参加させる人々を選んでサインをもらいなさい」と言いました。言論界の力を無視することはできません。

 メディア・センターには力があるのです。ワシントン・メディア・センターは、一つのブロックです。私は、非常に多くの資金を使いました。それで、全世界のいかなる所でも、即座に連結されるのです。世界的なテレビ放送局システム、テレビ案内システムを始めたのです。UPI、APを利用して全世界へと連結するのです。

 今、二百八十以上の場所と連結されています。このようにして、私たちのメディア世界、情報の世界をつくっていくのです。これは新しい革命です。戦争は既に終わりました。いつかレバレンド・ムーンがその放送局で二時間の演説をしようと思っています。アメリカの人たち、どうですか。(笑い、拍手)四十日修練期間を定めて、み言を語ろうと思っています。そのようにすれば、アメリカが振り向くはずです。それは難しくありません。

 一九九〇年九月七日に開局式を行います。高級機材がすべての場所に配置されるはずです。世界で最も良いテレビ放送局になることでしょう。このメディア・センターには、とても多くのビデオ会社が入ってくることでしょう。各国からとても有名な会社がここに集まってくることで


アメリカ食口四十日伝道(一九九〇・一〇・一〇から)

 男性たちを、すべて動員するのです。アメリカにいる若者たちを、アフリカなど、全世界へ動員するのです。祝福を受けた人々は、兄弟の家庭を救い神様の国を建てるために、全世界へ出動する時が来たのです!

 今回、四十日伝道をしてみたでしょう? きょうが四十三日目です。きょうから決意をしなければなりません。今までは故郷で活動してきましたが、今からは、自分の州から最も遠い州に行って、そこで四十日間伝道しなさいというのです。

 本来は、偽りのない私の血と肉をもって行くのです。お金をもって行ってはなりません。自分の知識をもって行ってはなりません。私の心と体という祭物をもって行きなさいというのです。生畜です。真の汗と真の涙、真の血を植えつけなければなりません。それは歴史的な記録になるはずです。

 ですから、今回の四十日が終われば、それに四十日をプラスして八十日間やってからは、外国にも一度行ってきなさいというのです。アメリカから最も遠い国に行くのです。豊かに暮らしている国ではありません。そこに荷物を背負っていって分け与えなければなりません。大移動をしなければならないのです。

 荒れた荒野でも、喜んで前進していきなさい! アーメン! これは神様がするのではありません。お父様には、すべての迫害が消え去りました。既にお父様はすべて成しました。皆さん以前にすべて成して、この世界を一つにしました。これからは皆さんが私のしたとおりにして、皆さん自身の領域をつくっていくことを願っています。


アメリカの活動の重点方向
(一九九〇・一一・一、イースト・ガーデン、アメリカ牧会者会議の指示事項)

 一九九〇年十一月一日、イースト・ガーデンにおいて、真のお父様は、米国内の韓国人数区長とアメリカ人州責任者の会議を主宰され、み言と指示事項を通してアメリカの活動の重点的方向を指示してくださった。

 大きいタイトルに「原理的公式路程」と書き、小さいタイトルは「経済活動と伝道活動」です。その第一は何かというと、どのようなことがあろうと三日、七日、二十一日、四十日の修練会を通じて、七十日間修練を受けなければならないということです。このように教育したあとは、すぐにファンダレイジングに送り出すのです。今からは、五十州でそのようにしなければなりません。全国活動のために、神山氏のファンダレイジング・チームに三年間送るのです。

 そのようにして、三年間のファンダレイジングを終えたのちは、伝道に行かなければなりません。伝道するにおいても、反対はありません。ホーム・チャーチ・システムに従って全国的な組織をもつのです。そのようにして、三年間で、イエス様の十二弟子と同じ十二人と七十二人を伝道しなければなりません。

 今後、自分の氏族的メシヤ圏に責任をもち、外的なカイン圏と氏族的アベル圏を一つにしなければなりません。その基盤の上に氏族的メシヤが設定されるのです。ホーム・チャーチ基盤を築けば、その次に氏族的メシヤ圏を一つにし、二つの氏族が一つにならなければなりません。

 それで、第一に、体制連合化です。全体を統合して一つの体制をつくるのです。勝共連合もあり、ビジネスもあり、「世界平和教授アカデミー」もあり、文化活動のための団体など、様々な組織があります。今までは、それぞれの自由のままにしておきましたが、今からはすべて合わせて、一つの体制にしていかなければなりません。

 第二に、国別の教会の確立です。今までは、アメリカ教会だけしかありませんでした。今からは、アメリカ教会だけではいけません。短期間内で、多くの民族教会へと拡大させるのです。そのようになれば、膨大な組織になるはずです。それゆえに、「国家別教会の確立」を主張するのです。このようにすれば、食口が急激に増大するのです。

 それでは何をするのかというと、教会の伝道活動を行って復興会をしなければなりません。最初に大学街の復興会です。その次には教会別の復興会です。そして教会別の復興会をしたのちには、ほかの教会に入っていって毎日のように講義をしなければなりません。その次には何でしょうか。大衆が喜び得る娯楽を通じた団体活動を行うのです。

 その次には、総合大学の引き継ぎです。いかにすれば、国家的な基盤を築くことができるのでしょうか。それが問題です。そのためには大学が必要なのです。大学を運営しなければならないのです。さらにアメリカを生かすためには、いかなる困難があろうとも、新聞社も運営しなければなりません。


世界の重点事業の活性化

 クリスチャン・ベルナールに、アラブのある大きな会社から「一万個ほど、クリスマスの時までにつくってくれ」と言ってきたのですが、時間がなくてすべてつくることができないというのです。フランスとスイスの国境に大きな工場があるのですが間に合わないのです。それで今から、その四倍以上も大きい工場の建設に着手するのです。

 企業の中では、クリスチャン・ベルナールが一番お金を稼いでいるのです。約六十ヵ国に支店があります。ですから、ない所がありません。台湾には工場が二つあるのですが、従業員が約七百人になります。

 また、今、ドイツで自動車のライン生産をすることができる最高の工場であるヴォルフスブルクを手に入れているところです。イタリアにはフィアットがあり、イギリスにはロールスロイスがありますが、ドイツの自動車生産能力がヨーロッパをすべてカバーするということです。ドイツの技術が、すべてをカバーするということです。近い将来、そのような時が来ます。ですから、ドイツを基盤とすれば、ヨーロッパの全地域と東欧圏、ソ連までもカバーすることができるのです。

 そして、私たちのドイツの工作機械工場は、ドイツで一番なのです。韓国政府が重機をつくるための計画を立て、ドイツ政府に「ドイツの技術を学ぶために機械工場を紹介してほしい」と頼んで、二つの工場を紹介してもらったのですが、その最初の工場が私たちの工場でした。彼らがドイツに訪ねていって「どうか少し公関してほしい」と頼んで見せてもらったそうですが、知ってみれば、その工場はドイツの工場ではなく、レバレンド・ムーンの工場だったというのです。

 そして、ハッピー・マインド・システムです。これは、世界的なシステムです。今、「セーフティー」や「ジャイアンツ」などというところが「おー! あのレバレンド・ムーンのハッピー・マインド」と言いながら大騒ぎしています。能力が足りなければ負けるのです。力が弱ければ負けるのです。どうしてレバレンド・ムーンのあの配達システムを阻むことができるでしょうか。十五分、三十分以内に、どこにでも配達することができるのです。世界の経済圏は、レバレンド・ムーンの手にかかっています。銀行も同様です。

 そして、リスト(WRIST:世界科学技術研究所)があります。ここで、放射能イオンを測る機械をつくりました。それで測定すれば、どのような物であろうとすべて分かるので、世界的な革命が起きます。医学界や鉱山のようなもの、また、魚がどこにいるかさっと測定してみれば、すべて分かります。

 それは、ソ連でも有名であり、アメリカ国防総省の海軍省の軍事機密機材に絶対的に必要なものです。これは、数学的な計算では出せない次元のもの、ないと思われるのに実際にあるものを測定するのです。今後、これを精神的指導者、霊的体験をもっている人のところにもっていって測定すれば、霊界があるということが、証明される時が来るだろうと思うのです。

 次に一興水産会社です。今、南米やアフリカまで行って魚を獲っています。ここグロスターにいるものは小さいのですが、四百トン級以上の独航船で航海しながら、六ヵ月の間ツナを獲り、日本にもっていって売るのです。ここニューヨーク地域にいても、魚がいるという連絡が入れば、アフリカのケープタウンの南端まで二週間で訪ねていくのです。

 また、世一重工業は有名です。今、韓国で三番目です。一番ビリにいたのが、三年の間でひゅーっと三番目まで上がってきました。政府は、私たち以上の健全企業はないといっています。企業のエージェントたちは、女性を紹介したり、私娼窟を紹介したりしているのですが、私たちはそのようなことをしないので、政府が私たちを全面的に後押ししてくれるのです。


全米全体大会
(一九九〇・一二・一九、世界宣教本部、各分野指導者と祝福家庭集会)

 一九九〇年十二月十九日、アメリカ、ニューヨーク市のニューヨーカー・ホテルにある世界宣教本部で、真のお父様は「全米全体大会」というタイトルのもと、各分野の指導者と祝福家庭を集めてみ言を下さった。

 先生の生涯を中心として見れば、先生が生まれた一九二〇年から一九九〇年までの満七十年間で、すべてのものが整備され、今から先生の八十年代に向かって進んでいくのです。モーセが八十歳でエジプトを出発したのと同じように、十年を残した八十年代に向かって前進しているのです。そのようにモーセの全権時代、神様の全権時代へと、残った時代を過ごしていかなければならないという驚くべき事実があることを知らなければなりません。

 一年間で、このように変わったので、十年間ではどれくらい変わるか考えてみてください。真の父母の使命はすべて終わりました。先生の七十年で、七千年の歴史をすべて蕩減し、この全地球星の、悪魔が支配していた圏内のすべての怨讐が反対したその風土をすべて凌駕し、七千年歴史を整備する勝利的な宣布をして、霊界と肉界の統一圏を成してきたのです。

 それで、祝福を受けた各自の家庭が家庭的伝統を立てなければならない時が来ました。その伝統とは何でしょうか。周辺にいる親戚の家庭と皆さんの家庭を吸収することが、新しい伝統になるのです。今までは奉仕しながら奪われ、投げ捨ててきたのですが、これからは訪ねていって、貴いものを私に糾合していかなければなりません。氏族圏のために、メシヤの使命を果たさなければなりません。

 一九九〇年十二月十九日、第一のタイトルは何かというと、「アメリカ全体大会」です。ここにいる皆さんだけに該当することではありません。来ていない人にも、そのことをすべて教えてあげなければなりません。このような指示事項を伝達する時は、州の代表などの人たちだけに話してきましたが、このように全体を集めて話すのは初めてのことです。


  一 摂理史的意義

 長子権復帰、父母権復帰、王権復帰がすべて終わる時が来たのです。長子は長子権、父母は真の父母、王権は神様なので、すべてのものが備わりました。


  二 教会問題

 今、統一教会には次のような問題があります。その第一の問題は何でしょうか。公的活動を否定することです。第二に原理思想が徹底できていません。第三に蕩減思想の不在です。第四は何かというと、本然的思想の不在です。本然的思想というものは、個人主義ではありません。全体主義です。神様も公的でしょう? 


  三 経済問題

 今まで、アメリカの食口たちを中心として、オーシャン・チャーチ(海洋教会)をはじめとして、ありとあらゆることをしてきましたが、すべてが失敗です。それで、今、世界的経済圏の移譲を受けたエバ国家である日本の食口たちに、新たにそれを一任しようとしているということを皆さんは知らなければなりません。

 その次には、今後、アメリカの教会は、アメリカ人の責任者が中心ではありません。そこに神山氏と韓国人一人が立つのです。アメリカ教会の上にアダムとエバがいて、天使長はアダムとエバの指導を受けなければならないのです。


  四 新体制の確立

 第一に家庭単位復帰です。第二に氏族的メシヤ完遂です。第三に氏族的メシヤの概念です。第四に自治制確立です。ここで停止することは死と通じます。そして、父母として負わなければならない責任です。子女教育と信仰基台です。定期集会参加と伝統です。

 私は、アメリカにおける責任をすべて果たしました。天が「アメリカに行って責任を果たしなさい」と言われたすべてのものは、今すべて終わりました。私の手でアメリカ大統領を立てたのです。

 あす、先生は韓国に行かなければなりません。今度は、いつ来るか分かりません。今から三位基台、すなわち日本人一人とアメリカ人二人を配置して先生は去ります。今後、韓国の僑胞が教会にたくさん入ってくれば、そこに一人ずつ入れ、すべて分散させるつもりです。

 きょう、このような内容をすべて宣布し終わってみると、私の心が本当に軽くなりました。もう私は死んでも恨はありません。この勝利のすべてを、何の代償もなく皆さんに譲ってあげようとしているのです。皆さんが残された第二の責任を勝利することを願います。皆さんがこのすべてのことを受け継ぎ、皆さんの国アメリカにおいて、福を分け与えることができる代身者になってくれることを願います。


九 後半期の国内活動および主要行事

全国の活動の重点方向
(一九九〇・七・一一、国際研修院、六百人、韓国教会長全体会議での指示事項)

 一九九〇年七月十一日午前十時から午後十時まで、世界日報社国際研修院の大講堂で、全国牧会者六百人以上が参席する中で開催された全国牧会者特別集会において、真のお父様は、全国牧会者たちの今後の活動内容を要約され、指示事項として下達された。

 第一は、統班撃破の意義です。四千万民族の家庭を中心として、思想的方向が完全に一八〇度転換しなければならないという意味で、「撃破」という言葉を使ったのです。「撃破」という言葉は、すべて破壊してしまうという意味ではありませんか。お父さんとお母さんの思想、お兄さんとお姉さんの思想、夫婦の思想、子供たちの思想をすべてひっくり返してしまおうというのです。そのようにしてこそ着地が起きるのです。

 着地が起きれば、皆さんが氏族的メシヤ圏をもってそれを訪ねていくので、氏族的メシヤは一気に国家的メシヤ圏と世界的メシヤ圏の蕩減路程を中心として、世界へ連結されるのです。

 第二は、南北総選挙準備と議員選出計画です。国民全体が共産党を防御することができる体制を整えなければならず、国会議員たちが共産党議員たちと対峙し、消化することができる能力をもたなければなりません。言い換えれば、主流思想、主体思想をもたなければならないということです。共産党の金日成の主体思想のことではありません。統一教会が主張している三大主体思想です。

 第三は、組織要員の教育の強化と国民の思想武装です。要員たちだけですべて防御することができますか。組織要員とは統や班の長たちのことです。彼らの教育を強化し、すべての国民の思想武装を完了しなければなりません。

 第四は、既成教会の連合作戦です。長老や牧師たちがアメリカヘ行ってきた所感文を中心として、「キリスト教信者たちは、牧師たちが民族に対して罪悪行動を行ったことを知らないまま、それに順応してきた哀れな信者だったということを知って、覚醒せよ」という警告文を出すのです。それと同時に、文総裁に同情しなければならないという支持声明を出すのです。

 第五は、全国議員の全面対峙教育と奨励の形成です。奨励、形成するには、理論的に時局がどのようになっており、地方自治がこれこれこうであるという内容をすべて身につけ、農民ならば農民、都市の人ならば都市の人というように、その状況に合わせて対峙教育を行い、奨励をしなければなりません。

 次は、世界日報です。既に、調査局をつくりました。要員がますます増えていぐはずです。今は、どの程度まで体制ができあがりましたか。要員たちが世論をアピールしなくてはなりません。

 世界日報とメッコールと消費者組合は、運命共同体です。宿命体ではありません。運命体です。宿命ならば、死んでも逃れることはできません。しかし無理やりにしなさいというのではありません。運命なので、自分の努力いかんによって、もっと良いことをすることもできるのです。

 全教学新聞は、消費者組合、メッコール、世界日報のある所では、常について回るのです。(笑い)メッコールを販売する所でも、新聞の普及所でも、消費者組合でも持って回り、常に全教学新聞は部品のようにしてついて回るのです。

 その次には、大復興会の継続です! 今まで行ってきたものを継続するのです。統班撃破をすべてやったからといって、それで終わるのではありません。私が「郡から動員しなさい」と命令した三千人という数字は、いずれにしろ満たさなければなりません。

 次は、夏季四十日伝道の全国組織です。全体の決定的組織をつくらなければなりません。今回、全体動員して何をするのでしょうか。全国の統班組織を強化するにおいて、橋渡しの役割をするのです。

 次は、闘争的に頂上に向かうCARP活動への全面的な同調です。原理研究会を中心として、共産党対峙戦略を立てることが急がれています。CARPが闘争していることに対する全面的な同調なので、教会長をはじめとして教域長、教区長はもちろんのこと、一般の食口まで、これを全面的に支援し、私たちが南北のこの危機的状況を鎮定化させる役割をしなければなりません。

 その次は、真の御父母様家庭の定着作戦の完了です。真の父母が地上に定着するためには、国家基準や民族基準や氏族基準ではなく、家庭基準がなければなりません。それゆえに、真の父母の定着のために血の涙を流しながら、神様を中心とした新しい家庭を出発して国のために生き、世界のために生きる息子、娘を育てることができる起源とならなければなりません。


第三回「世界統一国開天日」(一九九〇・一〇・三、漢南洞公館)

 一九九〇年十月三日、第三回「世界統一国開天日」を迎え、真の御父母様をお迎えし、漢南洞公館での記念敬礼式(午前七時)と本部教会での記念礼拝(午前七時)が挙行された。


〈祈祷〉

 きょう、三度目の「世界統一国開天日」を迎える前に、この日に合わせて外的な世界が急変し、歴史的な怨讐関係にあったソ連と韓国が修交を始め、東ドイツと西ドイツが統一を宣布するようになり、それだけでなく、この国とこの民族が互いに一つになることができるようになり、統一教会とこの国の主権者が連結することができる因縁を強固に固めるとともに、北韓の金日成が統一教会の内的な面に自ら順応しようという通知をすることができるようになりました。そのような歴史的な日々を残すようにしてくださったお父様の摂理史的天運の方向が、驚くべきことにみ旨と一致したことを思う時、これに感謝申し上げます。

 きょうの「開天日」を迎えることによって、今から訪れてくるすべての日々がこの日を中心として勝利の基準を備えると同時に、歴史の方向をより分けていくにおいて、直行することができる祝福の日と祝福の年と勝利の日と勝利の国となるように許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

 全世界に散在している統一の群れが、残された一九九〇年を飾り、新しく訪れてくる新年と一九九二年まで、任せられた責任を完結することに、すべてのものを顕現させて実践躬行することを宣言し、誓うことができる群れとして受けてくださることをお願いします。

 きょう、この意義ある「開天日」を、祝福の日として、誇りの日として、栄光の日として、勝利の日として、全天上天下に高らかに許諾してくださり、万民が追慕することができる誇りの日となるように許諾してください。真の御父母様のみ名によって祝願宣布いたします。アーメン。

 国のない人が反対を受けながら先頭に立ってこの道を開拓することが簡単ですか。どれほど無念であり、どれほど涙が交差し、どれほど身もだえし、どれほど傷ついた事情が多かったことか、皆さんには分からないはずです。

 「世界統一国開天日」を定めてから三年目になりました。今からは世界の問題がすべて解決されるのです。私が願ってきた第一次的な願いは、すべて成し遂げられました。きょうまでに、韓ソ修好が成されなければなりません。東西ドイツ統一も、きょうをもって終わるのです。そうすれば、共産主義はもう終わりです。完全に終わるのです。私が今まで北韓に連絡してきたすべてのことに対する答弁も、きょうまでですべて終わりました。

 このようなことを見るとき、歴史とは、私をそのように保護するための歴史だったということを知ることができます。私が話し、私が考えたとおりに成し遂げられたというこの事実を考える時、感慨無量です。この三年の峠をいかに越えるのかということが問題でした。今はもう感慨無量です。

 それでこの日は間違いなく韓国で迎えなければならず、またお母様のお母さんである大母様の最初の墓参りもあり、必ず来なければならないので、私が来たのです。


南北総選挙準備の全国活動指針
(一九九〇・一一・一一、漢南洞公館、全国教区長教域長会議での指示事項)

 一九九〇年十一月九日に帰国された真のお父様は、十一月十一日の晩、全国の教区長と教域長にみ言を下さり、南北総選挙準備の全国活動に関する指針を指示事項として下達された。

  一 面・洞単位教育

 今後、面・洞単位を中心として活動しなければなりません。面を中心とした里・班の強化です。里・班をすべて教育しなければなりません。それから二番目は、都心地の洞を中心とした統・班教育です。それから三番目は、その他の確保です。これは、会館や教育場所の確保のことをいうのです。

 四番目は、後援会を結成しなければなりません。後援会さえ結成すれば、すべてのことが解決されるのです。会館基地がない時は、後援会を中心として、警察署長、郡守、校長、教会の牧師たちをすべて動員するのです。五番目は、後後会を中心として、基金を確保しなければならないということです。なんとしても一千万ウォン基金を突破するようにしなければなりません。数千万ウォンの基金をいかにして突破するのかというのです。それさえ集めれば、すべてのことは解決されるのです。


  二 教育と講演

 以前の教育は、面単位を中心とした教育でしたが、今は全体を代表した教育について話しているのです。

 第一に、道・郡の要員を教育しなければなりません。道・郡の要員とは、行政局、政府の要員たちのことをいうのです。その次には、このような道・郡の要員を中心とした後援会をつくらなければなりません。そして面後援会、郡後援会、道後後会をつくるのです。

 二番目は、教育費の自主負担です。自分が中心となって、教育費を負担するのです。自主という言葉は何ですか。一家の主人ならば、その家庭全体を教育する時は、全体に責任をもたなければならないということです。

 三番目は、南北統一の雰囲気の造成です。昼も夜も飛び回りながら、「本当に南北統一をするのだなあ」という雰囲気をつくらなければなりません。男性も女性も、「このようにすれば、南北が統一されるのだなあ」という雰囲気をつくりなさいという話です。

 四番目は、要員の養成です。なぜ要員の養成をしなければならないのでしょうか。北韓に行くようになる時は、自分を中心として、面から数百人の要員を連れていかなければならないのです。班に優秀な青年がいれば、彼を引っ張り出し、統に優秀な青年がいれば、つかまえてきて教育をしなければなりません。

 五番目は、食口化がなされなければなりません。食口化されてこそ、大移動をして、信じて実践をすることができるのです。実際にふろしき包みを広げて闘うことができるのです。


  三 組織編成

 組織編成をしなければなりません。食ロー人を中心として、十人を連結する組織編成が展開されなければなりません。そのようにしてその人を中心として、いつでも、どのような内容であっても、伝達することができるようにしなければなりません。

 最初は、食口を中心として組織編成をするのです。二番目は、社会団体の責任者を中心とするのです。その次には何でしょうか。中学、高校の学生や大学生がいれば、彼らを決定的な組織要員として選択しなければなりません。彼らは二世です。

 次は、横的紐帯を強化しなければなりません。交流しなければならないということです。面同士でも紐帯を結びながら、組織を動かして募金運動も行い、商売もするのです。

 その次には、大衆活動をしなければなりません。大会をしようとすれば、人員の動員が必要です。そして、活動基盤となった人たちを組織化し、多方面に活用しなければなりません。


南北総選挙準備体制のための全国人事措置(一九九〇・一一・二、漢南洞公館)

 全員が講義できる実力を備えなさい。毎日、二百人、三百人、四百人、五百人、一千人が講義することを考えてみてください。発展はそれしかありません。それで、皆さんと同じ実力を備えた人を、いかに早く三千箇所に配置するかということが問題です。もちろん、アメリカに研修に行ってきた教授たちや勝共連合の支部長や私たちと関係している人々を配置することもできますが、その人々が、そのまま北韓に入っていっても理論闘争をすることはできません。今から、彼らも再度教育するのです。七日修練から始めて、二十一日修練、四十日修練をしなければなりません。

 今回、帰れば、各道を中心としてすべてここで行ったのと同じようにテストするのです。テストは一人でするのではなく、三つの道の責任者が集まってするのです。自分の道と隣接した道があるでしょう? 京畿道ならば、江原道とソウル、そして忠清道があるでしょう? 時間をつくって、三つの道の責任者が集まり、原理講義のテストをするのです。そのようにして、実力に比例してすべて再度配置するのです。

 そして、いかにしてでも三千三百の面・洞に三人ずつを配置します。自分の教区を中心とした市・郡があるでしょう? 食口たちを総動員し、自分の道にある面・洞に三人ずつ配置するのです。できれば、主に祝福家庭とその地方の出身者を配置するのです。それで、その人々を中心として、教区長がプログラムを組み、面・洞を巡回しながら休むことなく講義するのです。

 教区長も、聖日が特別な礼拝でない時は、洞ならば洞に場所をつくり、教区に集まる食口たちを連れていって朝早く礼拝を捧げるのです。

 それで、短期間内に、面単位を中心として、百二十人の要員を編成しなければなりません。一つの面には、大抵里が十個、多くは十五個の所もありますが、平均して里は十個です。ですから、一つの里に十人ずつ編成すれば、百人になるのです。百人の要員をつくることは問題ではありません。百人ずつ三回、すなわち三百人だけ教育すれば、その中の三分の一は間違いなく食口になるのです。

 それから、四十八歳以上になった昔の教区長たちは、何をしなければならないでしょうか。対外活動を行うのです。国会議員や道知事を主管しなければならず、警察局長であれ、何であれ、道庁所在地のすべての機関長を主管しなければなりません。新たに任命された人々を連れて歩きながら、活動のやり方を教えてあげるのです。

 たった今配置した人々に、短期間内で自分以上の実力を備えさせることができるようにしなければなりません。その次には、それ以下のすべての教域長や教会長は、一人三役をなさなければなりません。教会の責任者であると同時に、勝共連合の郡支部長、そして「南北統一運動国民連合」の郡委員長としての責任をもたなければなりません。そして後後会をつくって、教授たちを後援会の会長に立てると同時に、皆さんの郡教会の顧問の位置に立てるのです。


南北総選挙準備全国大会(一九九〇・一一〜一九九一・六)

 「南北総選挙に備える全国大会を一九九〇年十一月から一九九一年六月まで実施しなさい」という真のお父様の強力な指示に従い、同大会が全国的に実施された。特に一九九〇年十一月二十五日、リトル・エンジェルス芸術会館でもたれた指導者大会には、各団体の指導者二千人口上が参加し、大盛況を成した。また、十二月二十七日から三十日までの四日間にわたり、ソウル市の東西南北四つの教区において、南北総選挙に備える洞・統・班の責任者大会がそれぞれ行われた。

 「既に、文総裁でなければ南北統一ができないということは事実でしょう? ですから文総裁の命令に従って、みな教育を受けて選挙の準備をしなさい!」と言うのです。今から八ヵ月間です。十一月から始めれば、来年の六月までの八ヵ月です。六月まで一気に推し進めていけば、いかなる風が吹こうと天が動くはずです。そのように思うのです。

 ですから、「南・北韓総選挙準備全国大会」という看板を掲げて進んでいかなければなりません? 何に対する準備ですか。国会議員選挙に対する準備だというのです。そのように考えて活動しなければなりません。

 そして、そのことをするにおいて、私たちが活用すべき人々は、アメリカに修練に行ってきた人々です。その人々がたくさんいます。それらの人々を、いかに核心的な要所要所に配置するかということが問題です。これらの人々をすべて糾合し、統班撃破のために統長、里長、班長にしなければなりません。

 次第に政治風土は信じることができなくなります。ですから国民は、この運動をしなければ思想武装というものははるかに遠いことだということを知るようになるのです。

 南北総選挙は、幻想ではないということを知らなければなりません。総選挙をしなかったとしても、民族団結のためには、総選挙に備えることができる心の姿勢を備えなければなりません。政治世界に対する心の準備をしなければなりません。そして救国的な結束運動を中心として大韓民国が生き残るための伝統を植えつけておかなければなりません。そのためには、亡国の現実を直視しなければなりません。

 そこにおいて、第一に何でしょうか。神様をはっきりと知らなければなりません。神様をはっきりと知ることによって、共産党は崩壊するのです。唯物論は、神様を知れば根本的に壊れていくのです。その次には何でしょうか。人間をはっきりと知らなければなりません。人間が何であるかをはっきりと知ることによって、今日の邪悪な不信風潮とこのような社会がどのように蔓延するようになったのかという事実を知るようになるので、その原因をきれいに収拾できるようになるのです。その次には家庭を知り、国を知り、世界を知らなければなりません。


「霊界解放圏」宣布
(一九九〇・一一・一七(〔陰暦一〇・一〕、第三十一回「子女の日」、漢南洞公館)

 一九九〇年十一月十七日(陰暦十月一日)、漢南洞公館で挙行された第三十一回「子女の日」の敬礼式において、真の御父母様は、教会幹部、各国の宣教師、各家庭の代表が参席する中で「霊界解放圏」を宣布された。

 きょう、三十一回目、満三十周年になる「子女の日」を迎えて、先生が祈祷した内容は何でしょうか。「霊界解放圏」を宣布したのです。先生が宣布すれば、それは問題になるのです。今までは、カインがアベルを利用することができる時代でした。ですから、霊通する人々、霊界に接した人々が、地上のアベル圏を完全に利用してきたのです。しかし、先生が蕩減復帰原則に従い、勝利の基盤を築いてあげることによって長子権を復帰したので、今は、アベルの位置が兄の位置に入ってきたのです。

 天使長が先に生まれましたが、本来はアダムの前に屈服し、アダムを保護すべき立場に立たなければなりませんでした。しかし、人間が堕落することによって、今まで悪魔が、長子権を中心として地上の未熟な人間世界を自分の思いどおりに料理してきたのです。ですから、霊界に通じる人々が地上の後孫たちをすべて利用してきたのです。カインがアベルを殺してきたということです。

 そのような時代は過ぎ去ります。長子権復帰時代が過ぎ去ることによって、今から霊界は、アダム圏の前に屈服しなければなりません。そのためには、理論的体制と実践的基台を中心として、神様の前に祭祀を捧げなければなりません。その祭祀を捧げる式が、けさの敬礼式だったのです。

 きょう、「子女の日」三十周年を中心として、天地の大道を正しておきました。北韓の前に引き回されていた南北統一の運勢を、この文総裁が食い止めて向きを変えておきました。北韓が兄の立場から韓国を引き回していたのです。北韓の全日成が兄の立場におり、文総裁は弟の立場にいますが、金日成の主体思想は、北韓の二千万、五道圏内でしか通じません。しかし、文総裁の三大主体思想は、大海を越え、大陸を渡り、五大洋を越えて世界に通じるのです。

 キリスト教やアメリカなど、摂理的み旨に対した宗教や国々が責任を果たすことができなかったこともありますが、真の御父母様も、その責任を負わざるを得ないのです。そのような意味で、きょう三十周年を迎える「子女の日」に、これを開いてあげるべき責任があるので、そのような内容を中心として祈祷をしたのです。彼らは霊界に行きましたが、霊界で祝福家庭を中心として完全に協助するようになれば、今からは蕩減条件を越えた世界になっていくので、地上世界はその協助圏内で従っていきさえすればいいのです。

 例えば、真の父母の写真を掲げれば、どのようになるのでしょうか。誰が先に来て侍るでしょうか。夜を過ぎて明け方までに霊界の先祖たちが来て、真の父母と因縁を結び、あいさつするようになれば、これは真の父母に侍る霊になったので、サタンは干渉することができず、反対することはできません。それがサタンを分別することです。霊的サタンを追放する方法なのです。明け方三時になれば、全世界の霊人たちが写真を掲げた皆さんの家に訪ねてきて敬拝したのちに、周辺にいる人々をすべて打ってしまうのです。


一九九〇年クリスマス記念行事
(一九九〇・一二・二五、漢南洞公館、機関企業体責任者および公館要員の集会)

 一九九〇年の締めくくりに合わせて年を越えないほうが良いだろうと思ったので、「きょう集まりなさい」と言いました。新しい心で、イエス様が受難の道を克服しながら闘ってきたその日を思いながら、全世界の人々がクリスマスを祝賀する心とともに、きょうを記念の一日として過ごすことが良いだろうと思ったので、このように集まったのです。

 今、一九九〇年を中心として、我が国の統一問題や世界的なすべての難しい諸問題は、このような祝福をすることによって徐々に解かれていくだろうと思います。それで、今後十年間、一九八八年から数えれば十二年間ですが、その間に今後、世界のすべての情勢が天の前に収拾され、二〇〇〇年代においては、一九八八年と同じように、地上天国の顕現を宣布しなければならない時が来るはずです。

 二〇〇〇年代になれば、国を顕現させ、地上天国の顕現を成すことができる時が来るはずです。モーセがエジプトから出てきたのと同じように、地上地獄圏、地球星地獄圏から解放されて天国圏へと移行していくのです。これは荒野路程ではありません。天国路程です。顕現する本然の世界に連結されるものを記憶し、あらゆる精誠を尽くさなければなりません。

 先生は、長子権、父母権、王権を、条件的立場で完全に蕩減したので、サタンが讒訴することはできません。そのようになったので、皆さんが子女の名分をもつのです。同じ血族として祝福してあげたので、これを伝授することができるのです。真の御父母様が何を伝授してあげるのでしょうか。愛を中心とした氏族的族長の使命を付与するのです。













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