真の御父母様の生涯路程 9
(全面表示) 戻る INDEXへ
環故郷活動と真の父母宣布

六 ソウルの国際大会と機構の創設

「世界平和宗教連合」創設大会
(一九九一・八・二七・一〇:〇〇、ソウル市、リトル・エンジェルス芸術会館、二十四ヵ国宗教指導者百二十人など、二千余人)

 一九九一年八月二十七日午前十時、「世界平和宗教連合」創設大会がソウル市のリトル・エンジェルス芸術会館において、二十四ヵ国百二十人の宗教指導者をはじめとして、政治指導者、著名学者、関係人士等、二千人以上が参席する中で挙行された。真のお父様は、「世界平和のための宗教の使命」という題目の基調演説をされた。


〈創設メッセージ:世界平和のための宗教の使命〉

 ちょうど二年前、アメリカのサンフランシスコで聞かれた第二回「世界宗教議会」において、私は「世界平和宗教連合」の創設を主張しました。皆さんを含めた志のある宗教界指導者たちの協助とともに、きょうこの場において、世界のすべての宗教指導者が同参して世界平和のための宗教連合体が歴史的な誕生を迎えるのです。

 今は、世界の宗教が世界平和の実現のための中心的責任を果たすために、実践の道に積極的に立ち上がる時です。幸福な人類の未来は、物質的繁栄を追求するだけでは成し遂げることができませんし、宗教間の理解、精神的な和合を通じて、思想と文化、人種間の葛藤を克服してこそ、それを迎えることができるのです。

 神様の真の愛を中心とした「ために存在する」という為他主義的創造理想は、心と体が調和一体を成し遂げた理想体としての個人を通じて、理想的な家庭、社会、国家、さらには理想世界を成し遂げるのです。

 私たちの社会と世界の紛争の起源が、サタンの偽りの愛によって個体の中の心身が葛藤することから始まったので、真の平和は、まず神様の真の愛によって個体の中の和合統一を成してこそ成就されるのです。平和世界を実現する基地は世界ではありません。

 心的世界を代表しているのが宗教と思想の領域ならば、体の世界を代表するのは政治と経済の領域です。したがって、人間において心が主体で体が対象であるように、宗教と政治の関係においても、神様の真の愛によって主体と対象の立場で調和、統一圏を成し遂げてこそ理想社会が到来するようになるのです。

 神様は、経典の研究や宗教的意識よりも、世界を救援しようという大きな神様のみ旨を知って、それを生活の中で実践することを要求されます。長い間、宗教は、生きていらっしゃる神様をはっきりと目撃して因縁を結ぶということに失敗しました。

 私は、神様の摂理の方向に従って世界を改革し、神様の真の愛の理想を地上に回復する仕事に自らの最善を尽くしてきました。五年前の世界の教団長の合意と私の指示によって今回出版された『世界経典』は、世界宗教の普遍的な価値的内容が集大成された神聖な経典として、人類の心霊を明るくしてくれる最高の光となるはずです。特に一つの地球村家族として一つになって生きなければならない青少年に、宗教と皮膚の色と文化の垣根を跳び越えることができるように教育する大切な教科書になるはずです。

 私たちが真実な目でこの時代を見つめる時、今こそ信仰だけでなく、宗教人の実践行動までが要求される切迫した時であることを知ることができます。

 歴史的な宗教伝統が調和をつくりだしながら、「世界平和宗教連合」が世界平和に向かう実践運動へと前進する時、世の中を率いていく精神的基礎が堅固に立てられ、神様の真の愛を中心とした平和の理想は完成されるはずです。全世界の宗教界が統一された方向をもつ時、統一された世界平和は到来するはずです。


『世界経典』出版奉献(一九九一・八・一五、出版)

 宗教一致運動の結実体と言うことができる『世界経典』が、一九九一年八月十五日に発刊され、八月二十七日、「世界平和宗教連合」創設大会に参席した宗教指導者と世界の碩学の前で紹介され、真の御父母様に奉呈された。世界各宗教の経典の真髄を選んで集大成した『世界経典』は、一九八五年、真の御父母様によって初めて構成され、アンドリュー・ウィルソン博士(アメリカ、統一神学大学院)が四十人の編集委員と共に、五年間にわたって仏教学者、バチカンの聖職者、ヒンズー教の学者の研究と協助を受けて出版した。総九百十匹ページ。

 バイブルを一つにしなければならなかったというのです。神様を中心とした目的は絶対者の目的ですが、絶対者の目的は二つではありません。み旨は二つではなく、一つだというのです。そのような観点から見る時、絶対者であられる神様を中心とした理想郷を追求していくことが摂理であり、そこには必ず教育が必要です。経典とは教科書と同じですが、その教科書は二つではありません。それゆえに、今までこれを準備してきたのです。

 五年間、世界的な大学者、イスラム教学者からヒンズー教学者、仏教学者、カトリックの学者、プロテスタントの学者まで、すべての宗教学者たちに、「自分の経典を中心として世界に残すことができ、今後出てくる『世界経典』はこれに勝ることはできないという最高の内容を選んでみなさい」と言ったのです。深い内容は、大概すべて同じなのです。

 「統一原理」でなければ未来のキリスト教の展望はないという結論が出ています。一九七九年に、世界七十ヵ国以上の世界的な学者が集まった大会において、既に理論闘争をすべて終えたのです。

 それゆえに、文総裁の思想を研究する神学者がたくさん生まれました。現代神学界の権威者であるニニアン・スマート(Ninian Smart)のような人が責任をもち、数年間で世界すべての宗教の経典を統合して『世界経典』を編纂し、八月にソウル市で創設された「世界平和宗教連合」大会の席上で私に奉献しようとしたことはとても驚くべきことです。

 これは、文総裁は宗教統一の明確なヴィジョンと基盤をみなもっているということです。自慢していると思わないでください。すべての宗教を見てみれば、始まりと終わりが明確ではありません。統一教会は、個人路程、家庭路程、氏族、民族、国家、世界の統一路程がぴたっと公式的になっています。神様はこのように始めて、このように終わらせるということが明確なので、知性世界の我こそはと思う人々が頭を下げてきているのです。


「世界平和連合」創設同参署名

 ゴルバチョフが最も信奉する、英語が上手な総責任者、ユーリー・オシピヤン(Yurii Osipiyan)という人が今回のワシントン会談の時に来たのです。ソ連科学アカデミーの責任者です。この人も私の部下になっています。会議の途中で「私が今からワシントンD・Cに行くので、いくら忙しくても、ゴルバチョフに話をして、翌朝私に会いに来なさい!」と言って指令を下したのです。それで彼は来たのです。来て何をしたのかと言えば、「世界平和連合」創設のための文書にサインをしたのです。

 「ここに写真を付けてサインして、印鑑を押しなさい!」と言いました。それで、サインする書類を二枚渡しながら、「あなたは、ゴルバチョフのサインをもらい、それから、サンフランシスコ韓ソ会談の時にゴルバチョフを通じて盧泰愚大統領のサインをもらうようにさせなさい」と指示したのです。これはすべて秘密の話です。

 ポール・ラクソールト(Paul Laxalt)に「あなたもサインしなさい!」と言いました。アメリカの人は、サインしなさいと言ってもなかなかしないのです。それで、「ソ連の相手役は誰ですか」とCIAとFBIとホワイトハウス秘書室長に尋ねてみたのです。すると「ユーリー・オシピヤンです」というのです。「ああ! CIA、FBI、ホワイトハウスも最も信じるその人をどのようにして相手役にすることができたのか」ということになったのです。

 自分から捕まったのですか。相手役として私が捕まえたのです。(笑い)そして、その人を立てて、世界的に有名な世界の指導層三万人がすべてサインするようになったのです。

 今回の大会、「世界平和連合」結成のためにKGBのリーダーが来るのです。KGBはゴルバチョフの下にいながら、世界をコントロールすることにおいてのリーダーなのです。共産党最高の三人が来るようになっているのです。それを見れば、韓国政府が驚いて横に倒れるかもしれません。「現職のこのような人々が、文先生に会うために来るというのだが、どうすればよいだろうか」というのです。韓国政府が知らないふりをすることはできないというのです。

 それゆえに、既にアメリカを越えて共産圏にまで長子権復帰がなされています。長子権復帰をしたとすれば、サタン世界は、先生が行く未来の世界に対して何も反対することができないというのです。


「世界平和連合」創設大会
(一九九一・八・二八・一〇:〇〇、ソウル市、リトル・エンジェルス芸術会館、五十一ヵ国代表など、二千余人)

 一九九一年八月二十八日午前十時、「世界平和連合」創設大会がソウル市のリトル・エンジェルス芸術会館において、世界五十一ヵ国の各代表と元首相、各宗教の指導者、著名学者等、二千人以上が参席する中で開催された。真のお父様は、「世界平和への道」という題目でみ言を語られ、引き続いてアレクサンダー・ヘイグ(Alexander Heig)前アメリカ国務長官の特別講演があった。


〈基調演説:世界平和への道〉

 今、創設される「世界平和連合」は、過去の国際連盟やUN(国際連合)とは異なり、真の本然の平和理想と真の父母の理想によって、最後に世界平和を成し遂げようとする雄大な新しい出発です。人間同士で平和を謳歌せず、神様のもとで、神様と共に平和を謳歌しなければならないという斬新な覚醒がなければなりません。世界平和の中心は神様であられ、その原動力は真の愛なのです。

 各国の政策が利己主義を止めること、それ自体が大きな革命です。その方法は、私たち全員が父母の位置に上がっていって周りを見るのです。そのようにすれば、すべての国家が兄弟に見えざるを得ません。一父母のもとの兄弟国家を成し遂げることができる歴史的機会に直面しています。

 すべてのUN加盟国家は、今相互に尊敬と愛をもち、私たち人類の共通の敵に対して宣戦布告しなければなりません。私たち人類の共通の敵は、貧困と無知と疾病と罪悪です。今、人類が貧困と無知と疾病と罪悪から解放されなければならない時が来ました。

 国家間において良いものがあれば、早く分けなければなりません。新しいことを発見すれば、すぐにその恩恵をお互いが共有しなければなりません。人類にプラスとなることならば、躊躇せずに国境を越えてこれを実践すべきです。したがって私は、世界の技術平準化のために長い間全力投球してきた人です。

 自分主義は色あせ、共生・共栄・共義の利他主義がついに歓声をあげる時代、それが正に明けてくる二十一世紀なのです。平和の時代です。これを名実共に天国というのです。このような希望と光明の二十一世紀に対して、私たちがきょう創設する「世界平和連合」がその理念を提供して、世界人類を教育し、摂理によって今後訪れる平和世界の牽引車の役割をしなければなりません。また、私たちの連合は、世界の道徳性を明らかにする灯台にならなければなりません。

 今、私たちの最後の一粒の汗と涙と血を注いで、人類共同の目的を成し遂げなければならないという歴史的使命が私たちを呼んでいます。それは神様を個人、家庭、社会、国家、世界にお迎えしてくることなので、天が共にある時に誰が敵対するでしょうか。

 人類の前に置かれた最後の崇高な課業である、恒久的世界平和定着の使命の前に全員が立ち上がり、光明な世界に向かって共に前進しましょう! 神様をお迎えして世界の真の平和を成し遂とげましょう!


ソウル大会閉会総合晩餐会
(一九九一・八・二八、ソウル市、リトル・エンジェルス芸術会館、第十八回「科学の統一に関する国際会議」、第四回「世界平和のための頂上会議」、「世界平和宗教連合」創設大会、「世界平和連合」創設大会など、全行事の閉会総合晩餐会)

 「世界平和宗教連合」創設大会と「世界平和連合」創設大会、第四回「世界平和のための頂上会議」(元・現職国家首班など百三十九人が参席)、第十八回「科学の統一のための国際会議」(三十四力国の学者百四十人が参席)、全行事の閉会晩餐会が、一九九一年八月二十八日午後六時半、リトル・エンジェルス芸術会館において、元二現職大統領、首相、高位官僚、各宗教指導者、著名学者、貴賓など、一千人以上が参席する中で行われた。真のお父様は、この日、インドの国際統一財団から国際的な和合と親善、世界平和のために寄与した功労によって「一九九一統一賞」を、真のお母様は「一九九一統一メダル」をそれぞれ受けられた。

 高名であられる各界指導者の皆様! 私たちは、幾日かの間に途方もなく、世紀的な大会を行いました。なぜこのように忙しく、また連続的に大会を行うのかと疑問をもつ方もいらっしゃるはずです。それは、人間には分からない天運の時があるためです。私の生涯がそうであったように、神様の摂理のプログラムに合わせようという一念でなされたのです。

 世界平和理想の実現は、宗教指導者、学者、政治家が相互に協助交流する共同の努力がなければできません。神様の摂理は、可視的なことだけによって平面上で進行するものではありません。摂理の目的をおいて、内的条件の成熟による転換と発展によってなされます。

 人間の先祖は、真の愛と真の生命を完成し、真の血統を伝授する理想生活を経験して失楽園したのではありません。彼らは、神様から離れて神様の祝福とは関係のない偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統の起源をつくってしまいました。したがって、神様の救援摂理は、先に出発した偽りのものを長子として立て、あとから出発した真なるものは次子として立て、次子が長子を屈服させる条件を経ながら、偽りの血統を復帰する摂理が進行してきたのです。

 このように天の側に立った次子の精誠と条件を通じて、神様は、血統復帰の摂理を腹中までなされました。このような摂理の主流の中で、復帰された天の側の長子としてイエス様がお生まれになりました。「ひとり子」という言葉も、このような脈絡から理解しなければなりません。創造理想を回復するために来る救世主は、人間の先祖のこのような真の愛と真の生命と真の血統を回復して、人類の真の父母になられるのです。宗教の救世主思想は、すなわち真の父母思想なのです。

 今回、私たちが創設した世界平和のための二つの組織は、国家権力が主導してつくられたものではありません。真の平和の道は、そのようにして訪れるのではありません。

 私たちは、宗教と文化、そして、皮膚の色の垣根を越えて「神主義」のもとで新組織をつくりました。心と体が一体調和をつくり出してこそ理想体になるように、「世界平和宗教連合」と「世界平和連合」が、「神主義」を中心軸として調和、協力、一体を成し遂げることが真の平和世界へ行く統一方案です。全体の心の世界と全体の体の世界を代表するこの二つの機構が、神様の真の愛で調和統一を成し遂げれば、それがすなわち理想社会になるのです。

 学者と宗教指導者と政治指導者の皆様が、今回創出した業績に対して重ねて祝賀いたします。世界平和のための私たちの進軍が、天運の加護のもとで必ず目標を達成することでしょう。


「世界平和宗教連合」と「世界平和連合」創設の意義

 直線方向に従って本然的創造理想基準に向かい、世界が一つの家庭に連結された兄弟的版図を成就することによって世界平和圏になるのです。それゆえに、政治と宗教を結合させるために、宗教圏は心的世界を代表したものなので、宗教・文化世界として「世界平和宗教連合」をつくり、世界政治圏を中心として「世界平和連合」をつくりました。これを一つにするのです。

 心と体が分かれることによって、サタンの版図と天の版図に分立されて闘争の歴史を経てきたのです。個人が分かれ、家庭、氏族、民族が分かれて歴史時代を経てきながら数多くの戦争をしたのです。これを先生の時代に政治圏と宗教圏の一体、また科学世界と宗教圏の一体を成し遂げなければなりません。それゆえに、先生が世界の学者を糾合してきたのです。今まで科学者と宗教圏が怨讐になってきたというのです。これを統一しようとするなら、先に世界の学者を糾合しなければなりません。それで、「科学の統一のための国際会議」(ICUS)や、「世界平和教授アカデミー」(PWPA)を編成したのです。そして、彼ら学者と統一教会が一つにならなければなりません。そのようにしてこそ、宗教と政治圏、統一教会と政治圏が統一されるのです。

 今まで体が心を犠牲にしてきたのと同じように、今まで政治が宗教にどれほど血を流させましたか。ここで一つ問題になることは何かというと、完成した神様の原則的な理想的実体になった時には破壊することはできないというのです。悪魔はその下に間違いなく屈服するようになっています。今ではもうレバレンド・ムーンに反対したアメリカもなく、ソ連もなく、イスラム世界もないというのです。政治圏を統一し、宗教圏を統一するのです。そして一つにしなければなりません。

 今回の八月二十七日に行った行事は、歴史的な行事です。「世界平和連合」の結成を八月末までに終えなければなりません。「世界平和宗教連合」も同じです。これが九月に越えてはいけないのです。八月が世界的な再出発をする月だからです。そのために、七月一日「神様祝福永遠宣布式」をしたのです。蕩減路程をすべて越えなければならないというのです。そして、宗教圏まで結んで宣布しなければなりません。それが八月二十八日です。それから九月一日に新しく出発するのです。


七 「アジア平和女性連合」、韓・日大会

「アジア平和女性連合」東京大会と全国信徒大会
(女性連合大会、一九九一・九・一七・一七:三〇、東京ペイNKホール、七千余人全国信徒大会、一九九一・九・一八・一三:三〇、東京ベイNKホール、七千余人)

 第一回「アジア平和女性連合」大会が、一九九一年九月十七日、日本の東京ペイNKホールにおいて、日本の知識層の女性が七千人以上参加する中で開催された。真のお母様は、同連合の顧問として、招請講演(題目.アジアと世界を救う真の愛運動、通訳:朴普煕)をされた。九月十八日には、全国信徒大会が同じ場所で七千人以上の食口たちが参席する中で開かれ、真のお母様がみ言を下さり、集まった食□たちに貴石(真の御父母様がサインされた宝石)を分けてくださった。

 日本はエバ国家なので、日本女性を糾合して統一させる準備をしなければならないのですが、私しかする人がいないというのです。それで、準備をしておいて、お母様に「日本に行って七千人大会をする時にこれを講義しなさい」と私が原稿をすべて書いてあげました。

 その時までは、お母様も夫に従っていけばそれですべて終わると思っていたでしょう。「大会をしなさい」と言った時には、まるで雷が落ちたのと同じだったことでしょう。日本の口八丁手八丁の女性たち、総理大臣の夫人まで出てきて座っているその前に行き、その人たちを主管すべき内容を大声で演説しなければならないということは、並大抵のことではありません。

 お母様は、今まで四十年近く先生に従ってきながら、壇上における訓練を受けてきたのです。先生が語ることや、様々なことを見てきながら、壇上に立った時、先生の姿と全く同じようにできるよう訓練してきたというのです。そして、「きょうはここが間違った」と、先生が鑑定してあげるのです。そのようにして、お母様は訓練を受けてきました。

 また、そのような素質をもっているので、日本に来るや否や七千人の前で話すことができるのです。考えてみなさいというのです。一度も壇上に立って話したことがありません。他の食口たちのように、伝道をしてみたこともなく、そのような訓練も受けたことがありません。そのような立場で異国の地、日本の最高知識人集団の真ん中に立つのは大変でしょう。その底力は途方もないものです。その内容を理解して、堂々と自分の所信を発表するのです。ですから、その大会に参加した多くの人々が感動を受けたというのです。

 そのことを見れば、先生が正しく教育したということです。「このように、あのようにしなさい」と言って何度も暗記するようにさせたのです。普通先生は、十二時になって部屋に入っていきます。その時から訓練です。ですから、寝ているのに起こして、「練習する時間です」と言うのです。ですから、お母様が「一晩だけ休ませてください」というようなことが起きるのです。真の父母夫婦がそのような準備をすべて備えなければ、外部の侵入による弊害が生じるようになります。それを防御するためには、あらかじめ準備をしておかなければなりません。

 日本はアジアの盟主だと言い、女性もそのようにしている者たちです。そのような者たちを訪ねていって、一度に「ドーン!」と、完全にたたいたのです。そして北海道から鹿児島まで、日本のすべての家庭に、「その内容を上映しなさい」と言ったのです。そして日本でブームが起きたのです。

 アダム国家の前にエバ国家として選んだのが日本なので、日本から始めるのです。お母様が日本のすべての女性を結ばなければなりません。外的女性と内的女性を完全に結ばなければなりません。外的女性は「アジア平和女性連合」であり、それから内的女性は「世界キリスト教統一女性連合」です。この二つを一つにするのです。

 統一教会において、先生の代身である第二教主という名前をつけてあげたのですが、「その名前をいい加減につけてあげたのではないのだなあ! 先生がよく知ってつけたのだなあ!」と感じるだろうというのです。孝進が行ったのも、母子協助をするために行ったのです。神山氏は福が多いでしょう? お母様に直接従っていきながら、新任会長として人事交替するにおいて中間の役割をしたわけです。それゆえに、私が勧告もしたのです。何年もかかるその基盤が、一度にすべてできました。

 今回お母様が行く時に、「役員を選定しなさい」と言って、各県すべてに百人ずつ合計四千七百人の活動人員を配置したのです。これからその人々を済州島に連れていって教育しようと思うのです。その一人が百人ずつ糾合するようになれば、約六十万になるというのです。そして、韓国僑胞と結んであげるのです。

 女性連合は、五年前に先生が日本で始めたのですが、主体は韓国です。先生が、エバ国家の日本を通して韓国に上陸するためなのです。先生は、アダムとして天使長に勝利して帰ってくるその途中にいます。勝利すれば、韓半島を中心として、アジア大陸上陸作戦をするのです。


「アジア平和女性連合」韓国大会
(創設大会、一九九一・一〇・三一・一二:○○、ソウル市、リトル・エンジェルス芸術会館、女性指導者二千余人、全国大会、一九九一・一一・二〇・一五:〇〇、ソウル市、オリンピック・フェンシング競技場、日本代表千五百人と韓国の女性一万五千人)

 「アジア平和女性連合」韓国支部創設大会が、一九九一年十月三十一日午後二時、ソウル市のリトルエンジェルス芸術会館において、各階各層の女性指導者二千人以上が参席する中で開催された。続いて、創立二十日目の十一月二十日午後三時、ソウル市のオリンピック・フェンシング競技場において、日本の各地域代表千五百人と、全国各地から集まった韓国女性一万五千人が参席する中で、「アジア平和女性連合」全国大会が開催された。

 日本の女性を韓国の女性と一つに結んで、お母様と一つになるようにするのです。それが復帰です。先生は、男性として長男と次男を復帰して、それと同時に、お母様は、女性を中心として長女と次女を復帰します。復帰して神様の前に帰るのは、アベルを通して長子を復帰するのと同じ路程でした。先生がアメリカとソ連を中心として長子権復帰をなしたので、あとはお母様が復帰しなければならない立場です。それで、代表的な国家である日本と韓国の女性を結んであげるのです。

 韓国のお母様に従って、韓国の女性の立場に入ることができる時になったというのです。交流です。そのような運勢が来たので、今回、日本から三人の女性を連れて来たのです。この人たちが入ってきて一つになったという条件を立てることによって、日本の女性とお母様が一つになるというのです。

 今後、母子協助圏が待っているのです。十月三十日にお母様が発起大会をして、二十日目に全国大会をしました。このような大会をなしたことは、世の中の歴史にはありません。神様が協助されたのです! 私はただ眺めるだけです。

 昔、統一教会を始める時に、食口たちが先生に魅了されて引かれてきたように、今、お母様を見て無性に喜んで引かれてくるのです。私が原稿修正もすべてしてあげましたが、いくらそのようにしても、私には涙の一滴も流してくれず、一度の拍手もしてくれたことがないのです。それなのに、なぜお母様には、そのように拍手して大騒ぎするのですか。風が吹きました。春風が吹いているので、踊ってみたいでしょう? それでそうなのです。帰る時に、八道山川の高速道路を通りながら、バスの中で踊っていくという報告を受けた時、「なぜ狂ったように踊るのか」と思ったのです。新しい歴史において、女性が初めて解放の旗を掲げているので、女性は踊りを踊らざるを得ないのです。女性の解放は、私がしてあげなければなりません。そうでなければ、してあげる人がいないのです。

 今、女性時代が来ました。母子協助時代に入ったというのです。それゆえに、母親たちがあらゆる精誠を尽くすようになれば、二世が発動するようになっているのです。時がそのような時です。それで、来年の四月にはオリンピック・スタジアムを借りようとしているのです。

 このように、韓国の女性と日本の女性が一つに結ばれて、今後は、知性世界の名のある女性でなければ入っていくことができないというようになれば、しがみついて、大騒ぎしながらお互いに持ち上げようとするのです。今から自分の母校の同窓生を中心として連結させていくようにすれば、その勢力は大変なものになるはずです。


「アジア平和女性連合」の進路

 来年の四月までに、七ヵ国までどのようにするのかということが問題です。七ヵ国の女性が立つようになれば、これは世界的です。その次には、全世界に日本食口たちが嫁いでいない所がありませんから、彼女たちが中心となって公文を送り、「あなた方の国の女性代表を中心として国家的女性連合をつくりなさい!」と言うのです。

 その次にはどのようになるのかといえば、この組織が大きくなって「世界平和女性連合」になるのです。今はアジアにあるのでアジア平和日本女性連合であり、アジア平和韓国女性連合となっているのですが、その背後には、「世界平和女性連合」があるのです。

 これを何のためにつくるというのですか。神様の復帰摂理の目的は、「私たちは世界の娘である!」「私たちは天地の娘である!」というような自覚心をもつことができる女性の群れをつくることです。

 百二十七ヵ国に日本の女性を連れていきました。百三十七ヵ国のすべての国が日本の女性、エバを中心として女性連合会をつくるのです。エバの踏み台を通じることなくしてはアダムが立つ位置がありません。そのように各国ごとにつくって、それが終わればお互いに連結して大会をするのです。重要な六大州で大会をして大騒ぎし、代表国家から何万人ずつか集まってラッパを吹き、太鼓をたたけば、すべての女性はその風に吹かれるというのです。

 そのようにして、「世界平和女性連合」として登場するのです。それから何かというと、この女性連合を家庭連合に入れ替えるのです。そして女性連合が「世界平和女性連合」にまで上がっていく時、男性たちが世界にそのような風が吹いていることをすべて知るようになり、全世界百六十ヵ国全体に「世界平和家庭連合」が一時に編成されるのです。


八 国内の後半期の主要行事

大学巡回伝道団(以下、巡伝団)終了者の電撃人事発令
(一九九一・一〇・一九、国際研修院、大学巡伝団終了者総会)

 協会主管で一九九一年十月十九日から二十日まで、龍山の「世界日報」社内の国際研修院にて、真の御父母様が臨席される中で進行された「大学巡伝団終了者総会」において、全国三十六教区と傘下の五百教会にわたって、各級牧会者の総体的な人事発令が断行された。真のお父様は、全国の牧会者、巡伝団・学舎長出身者など千人以上が参席した同大会において、「二世時代の召命」という主題のみ言を下さった。

 正しく帰ろうというのです。どこに帰りますか。皆さんの家に行くことではありません。故郷へ帰るのです。きちんと出発しましょう。一線の地に総進軍です。

 そして、教区長を発令しなければなりません。今までの教区長をすべて世代交代しようとするなら、新しい教区長を任命しなければならないので、この人たちを充てるのです。

 今後、私が故郷に行く時、この人たちを一緒に故郷に連れていくかもしれません。そのような理由で、民族の意気を代表できる勝利の覇権をもって先生に従っていこうとするのですが、死ぬほど働かせなければならないというのです。

 二世は、すべて学舎出身でしょう? 父と息子、娘が一つになり、それからエバが一つにならなければならないというのです。それゆえ国内エバの女性勝共連合と「世界平和女性連合」が協助するのです。

 まず、教会を中心として百二十人の目標を数ヵ月間で成し遂げることを祈祷して許諾するのです。皆さんは教区長の立場に立ち、模範的な教会をつくらなければなりません。


南北統一指導者総連合会結成大会
(一九九一・一〇・二四、ソウル市、リトル・エンジェルス芸術会館、各界指導者千五百余入)

 南北統一指導者総連合会結成大会が、一九九一年十月二十四日午後二時、ソウル市のリトル・エンジェルス芸術会館にて、各界指導者など千五百人以上が参席する中で行われた。ソウル大会に続き、二十六日の大田と忠南北、二十七日の光州と全南北、二十八日の釜山、大邱、慶南北、二十九日の済州、各地の結成大会に総勢四千二百人以上が参加した。

 韓国の南北統一とは、韓民族、朝鮮民族に制限された環境内の統一ではないのです。韓国統一は、米ソが結びついた一つの場になっているというのです。これは、世界文化圏の総闘争場なのです。ここに宗教的な面や思想的な面等、すべての面において韓国を統一させることができる宗教や思想が出てきたということは、世界的な問題に直結することです。そのように思うのです。それゆえに、すべての識者が言うには、今後訪れる太平洋文明時代の主役地がどこかといえばアジアだといいます。

 このような太平洋文明圏が目の前に追っている環境を直視しながら、アジアにおいて、キリスト教文化圏を背景として挙族的な民族を備え、受け入れ態勢を備えた国があるならば、それは日本でもなく、中共でもなく、ソ連でもなく、唯一、韓国だけです。韓国は、宗教の結実の王国として歴史を経てきました。仏教がそうであり、儒教、キリスト教がそうです。

 総会長と教区長、教域長が一体になれば、その内的体制の前に長子権体制である「勝共連合」と「南北統一運動国民連合」と「南北総選挙準備指導者連盟」をつくるにおいて、主導的責任を担うはずです。それゆえに、今後国家を教育して、「勝共連合」と「南北統一運動国民連合」が国会議員を教育することができなければならないというのです。

 この団体は何かというと、名前をつけるならば「南北統一頭翼思想院」です。統一思想を踏まえた教育をしなければなりません。国会でもどこでも、大統領でもすべて教育しなければならないというのです。

 今後、南北統一指導者総連合会の教育場所は統領院といいます。皆さんは、南北統一運動の指導者です。文総裁の「頭翼思想」によって徹底的に武装して、北朝鮮の金日成の共産主義主体思想を吸収消化することはもちろん、韓国内の思想的混乱と価値観の不在を収拾できなければなりません。


理想家庭に向かう健全結婚説明会
(一九九一・一〇・二五〜二九、韓国の九つの市、道)

 世界日報社主催「理想家庭に向かう健全結婚キャンペーン説明会」が、一九九一年十月二十五日から一一十九日まで、全国九箇所の市、道で開かれ、二千七百人以上が参席する中で開催された。真のお父様は、「家庭倫理の根本は、健全な結婚観をもった男女の理想的結合にその礎石が置かれます」という要旨のみ言を下さった。

 人はなぜ生まれたのかといえば、それは愛ゆえに生まれたというのです。その愛の本質は、「ため」に生きる基台から始まったのです。「ため」に生きる愛を自分の生命以上に実践することができる人は、聖子であり聖女であるというのです。それはモデル的な男性になり、女性になる人たちです。そのような人々が生きて、夫婦生活をして、息子、娘が一つになり、家庭が一つになれば、この家庭はそのまま天国の家庭となるのです。

 それで、堕落していない本然のアダムとエバの立場から見る時に、おじいさんは神様の王権を私たちの家の中に移してくれた立場であり、父母は、万国に展開する家庭を代表した家庭の王です。そして、息子、娘は、未来の王として王権を受け継ぐ王子、王女の立場だったというのです! 本然的真の愛を中心として、神様と一つになった愛の血統を通して結ばれる眷属にならなければならないにもかかわらず、神様の怨讐であるサタンの愛を通してサタンの生命とサタンの血統を受け継いだというのです。

 この世で最も速いのは何の速度ですか。愛の速度です。真の愛は回り道していくのではありません!直行です。それゆえに、天国からの神様の真の愛は最も直短距離を来るのです。それが地上に訪ねてくる道は、水平線に対して九〇度以外にはありません。神様に、真の愛を求めていけば、「直短距離を訪ねてきなさい!」と言われるのです。その軸は九〇度の垂直線です。

 真の愛があれば、そこに所有権があり、相続権があり、同参・同位権があるのです。しかし地上に生きている人々は、真の愛を中心として相続的価値をもつことができなかったのです。サタンがすべて占領してしまったのです。

 きょう、ここに来た人たちが、このような内容を中心として、より女性らしい女性、男性らしい男性になり、真の愛を中心として理想的家庭を夢見るならば、それは倍達民族の子孫として、二世として行くべき道です。統一教会の二世を指導しようという先生は、韓国民族の前にそのことを通告しなければならない使命があるのでこのような話をします。そのようにしてこそ讒訴されません。その義務を果たすために新聞に広告を出したのです。


洪順愛大母様二周忌追慕礼拝
(一九九一・一一・一〇・一四:〇〇、京畿道坡州元殿)

 大母様二周忌追慕礼拝が、真の御父母様をはじめとして、協会幹部および食□二百人以上が参席する中で、一九九一年十一月十日、京畿道坡州元殿で行われた。


〈祈祷〉

 統一教会が天から始まって大母様を経て今の時代に至るまで、その生涯を通し、この地上で誰も分からない開拓的な時代を経てきました。おばあさんと共に天のみ旨をこの地上に信奉するために苦労している歴史的時代を思いながら、お母様として選ばれる価値を歴史的な背後の天が摂理なさって、三代の母娘を通して天の志を立てるために、三時代を経てこの日を迎えたので、あなたの苦労のみ手がどれほど大きかっただろうかということを再び感じるものでございます。

 この日を迎えて、大母様が統一教会を中心として歩み始めたその日から、激しい受辱の道も感謝して耐えてこられることによって、統一教会の信仰的基台を模範的に見せてくださった歴史的事実を感謝いたします。お母様の行く道を築くために、内外に耐え難い心情的痛みを耐えてくださりながら、勝利の一時を祈祷してきたすべての日々が、今祝福の一時として残されるということを知り、私たちが信仰の道で模範となり、残されたその伝統を受け継いで万民の前にこれを伝えてあげることができる基準になるようにしてください。

 このような日を記念することによって、霊界が一つになり、地上世界の後孫の前にキリスト教とともに連結させてくださり、すべての宗教とともに連結させて万民があなたの祝福の中で結束することができるように、祝福のみ手を表してくださいますことを懇切にお願い申し上げます。

 喜んで記念できる時間を賦与してくださることを感謝し、万万歳の恩賜と愛と共に霊界のすべてのものが日進月歩拡張し、愛の心情圏をすべての霊界に連結させることができるようお願いし、より一層広い祝福を天から賦与してくださることを懇切にお願い申し上げながら、このすべてのみ言を真の御父母様のみ名によって祝願いたしました。アーメン。


財団理事長兼グループ会長離就任式
(一九九一・一一・一二、都元ビル、新任・郭錠煥)

 財団理事長兼グループ会長路就任式が、一九九一年十一月十二日、ソウル市麻浦所在の都元ビルディング大講堂において、統一グループ傘下の機関企業体長をはじめとして、役員と職員たちが参席する中で行われた。文成均理事長の離任辞と新任の郭錠煥理事長の就任辞に続いて、真のお父様のみ言があった。

 皆さんも、全員還故郷の知らせを聞いたはずです。旧時代は退いて新しい時代が訪ねてこなければならないというのです。それで、このようなみ旨の中で、今までの教会責任者をすべて免職して、新しく二世、大学を卒業して平均年齢二十四歳のきびきびした人たちを教会の責任者に任命したのです。これは一つの世代交代であると同時に、歴史的な新しい時代の出発なのです。

 新しい出発は、天運が行くところに拍子を合わせなければなりません。その拍子を合わせれば、いくら困難があっても、難しい問題を退けて越えていくことができるというのです。今、新しく理事長に任命した人は、三十六家庭」としてアダム家庭、ノア家庭、ヤコブ家庭の三家庭の代身家庭なのです。その三家庭は、歴史的に見れば一つの中心家庭です。それゆえに、この三家庭の代表が教会の重職に責任をもちました。

 郭錠煥氏は、今回、財団理事長に就任し、そして洪氏は協会長に就任しました。

 摂理的な観点から見る時、外的な経済問題は問題視されないというのです。摂理的み旨を中心として選んでいく時なので、重要な責任は「三十六家庭」が一括的に責任をもっています。それで、摂理的な対策としてこのようにしたということを、皆さんが理解してくれることをお願いします。

 ですから、和合する主人になり、焦点を合わせる主人になりなさいというのです。きょうこのように交替したのですが、長の役割を果たそうとして大声を出してはなりません。全体のために生きる父母が息子、娘を育てるように、そのような立場で役割を果たさなければなりません。


九 真の御父母様の北朝鮮訪問(一九九一・一一・三〇〜一二・七)

北朝鮮訪問準備と平壌入城

 真の御父母様は、一九九一年十一月三十日午後二時(韓国時周一午後三時)、北朝鮮民間航空特別機(JS2152)便で中国の北京国際空港を出発され、午後三時四十分(韓国時間)に平壌順安飛行場に到着された。四十年と十一ヵ月目に平壌の地を踏まれた真のお父様は、姉と妹、兄嫁などの家族と再会された。真の御父母様の北朝鮮訪問は、北朝鮮政府の公式招待によるものである。

 大韓民国において、一つ残された希望があるならば、統一教会しかありません。統一教会が民主世界の善なる群れならば、金日成は共産世界の悪党の群れです。今、どのような段階に入っていったのかといえば、既に金日成も文総裁の前に条件的に頭を下げました。皆さんには分かりませんが、使節団を送り、政治会談を続けているのです。それは金日成が死ぬ時まで続けます。

 今、日本が金日成と一つになろうとしていることを知っているでしょう? アメリカもそうなのです。それゆえに、この前金日成主席が、日本の金丸氏を中心としてアメリカと一体化する運動をしたのです。日本のお金を中心として、天使長のアメリカと全日成が一つになろうというのです。悪魔の代表である金日成が、天使長圏のアメリカと結んで反対工作をしようとしているのです。それを防備する人が先生です。

 全日成と先生がいつ会うか分かりませんが、今、会えば間違いなく「文総裁と南北統一しよう」というようになるのです。そのとき、文総裁が先頭に立つようになっています。金日成が私の言うことを聞けば簡単なのです。南北の政党代表が統一政党をつくり、私が総責任者となって、唐楽愚と金日成が副責任者をするのです。文総裁の思想によって統一すればよいのです。これは可能な話です。それをどのように説得するのですか。話を聞けば感動するようになっています。すべて自分の利益になるのですから、そのとおりに動かざるを得ないではないですか。それが外交です。

 アメリカは私に反対しましたが、アメリカの行くべき道を選択してあげました。そして今まで私を握りつぶそうとしていたソ連を生かしてあげようとしているのです。北朝鮮に対してもそうです。一九八七年には、私を捕まえて殺そうとしたのです。今でもその菊村事件の裁判が終わらないでいます。それでも、北朝鮮を生かしてあげようと訪ねていくのです。これが事実です。誰も否定できない事実なのです。命を懸けて行くのです。

 中国も、今回のことを有り難いというのです! 私に特別ビザを出しました。本来は、それを出すのも難しいのではないですか。中国外務省が分からないようにビザを出しました。情報部が出したのでしょう? 


平壌萬壽臺議事堂講演(一九九一・一二・一・一二:〇〇)

 一九九一年十二月一日、真のお父様は、平壌萬壽臺議事堂において、尹基福委員長から社会主義の建設過程と「私たちは私たちのやり方で豊かに暮らしている」ということなどの内容を聞かれ、「『主体思想』は、南北の統一思想になることはできない。統一祖国は、『神主義』思想によってのみ可能だ」と強調され、「真の愛だけが問題解決の核心」という要旨で「神主義」の真髄を力説された。

 お父様の位置は神様の代身であり、神様の位置です。ですから、「サタンは実体の神様に服従しなければならない! そうではないか」と言えば、「はい!」と言うのです。底辺から揺さぶらなければならないのであって、他の方法はありません。国会に入っていって、「『主体思想』ではいけない! 『神主義』、『頭翼思想』でなければいけない!」と言いながら、机をたたいて叫んだのです。「主体思想」を批判したのです。そのような主体的、代表的な考えをもって行動することができてこそ主人になるのです。個人の主人になり、家庭の主人になり、氏族、民族の主人になるのです。どこに行っても天を身代わりすることができてこそ、主体者になり、代表者になることができるのです。

 相手の顔色をうかがい、事情をくんで適当にするというような基準ではいけません。それでは蕩減復帰ができないのです。復帰歴史においてもそうではありませんか。アブラハム以上の立場に立ってこそ蕩減復帰できるのです。イエス様以上の深刻な立場に立たなくてはなりません。そのようなことをすべて消化して越えていかなければならないというのです。そうでなくては帰ることができません。東が西に行くことはできず、西が東に行くことはできないのです。ですから、北朝鮮に行って金日成に会い、「私の話を聞きなさい!」と言ったのです。そのようなことは、そこに行って簡単に話せるようなことですか。文総裁の名によって話すのではありません。神様の名によって話すというのです。ですから、北朝鮮が回っていくのです。自分たちも分からずに回っていくのです。それは神様の厳命なのです。

 そのようにして先生が党幹部を教育したのです。今まで北朝鮮では、悪い偏見をもって先生に対していたのですが、金日成が全国の図書館にある先生に関連したすべての本を選び出して、文字一つ一つを一八〇度反対の意味に変えなさいと命令したというのです。そして、何週間かで完全にきれいに直したので、今北朝鮮で先生に反対する人は一人もいないというのです。


北朝鮮伝受式(一九九一・一二・二、早朝、牡丹峰迎賓館)

 真の御父母様は、一九九一年十二月二日明け方、牡丹峰迎賓館において、北朝鮮を伝受する式(特別祈祷会)をされた。

 以北に入っていって委譲式をしたのです。そのような式をしなければならないというのです。全日成からすべてのものを受け継ぐ伝受式なのです。天の側の三人とサタン側の三人を中心として、三段階を経て父母の前にすべて伝受されなければならないというのです。

 私が金日成のところに行って伝受式をしたのは十二月二日です。北朝鮮を引き継ぐ式をしたのです。それをしなければ全日成が帰ってきません。それゆえに、霊的に精誠を尽くしてしなければならないというのです。

 ですから、私が金日成に位置を差し出しなさいといいました。真の父母が右翼と左翼を抱いて天国に行くので、右翼と左翼の代表がすべて定着しなければなりません。韓国も定着しなければならず、北朝鮮も定着しなければなりません。


幻想と夢示

 おもしろいことがありました。三時に式が終わったので、夜が明けるにはまだ間があったのです。お母様が部屋に戻って横になろうとしたのですが、そのとき幻想を見たのです。お母様が大きな廊下を歩いていると、向こう側から立派な男性が意気揚々と歩いてくるのですが、目から光が出ていたというのです。どんどんと近づいてきたので、見ると全日成だというのです。「あの人は金日成だ!」と思いながら、「こいつ、今までは権勢を振るっていたが、もう時が来たのに今でもそのようにするのか」と言って怒鳴りつけると、どんどんと近づいてきて平伏して敬拝したというのです。

 そのように平伏していたのですが、一人の女性―金日成の妻のようです―が現れて、「こいつを信じないでください。信じられない者です!」と言ったというのです。そうです、首領を信じられない者だと言うのです。その女性は、全日成の死んだ妻です。「軽々しく信じるな。こいつはとんでもない者だ」と言うのです。そのような場面を見て、ふと起き上がったというのです。そして、そのような幻想と同じ場面が展開したのです。私たちがシャンペンで乾杯する時に、金日成がお母様に敬拝するようにしたというのです。ぴたっと同じことが展開したのです。

 また、金孝律氏は、行く前に夢を見たのです。池があるのですが、私と朴普煕氏が入っていって魚を捕まえようとしていたというのです。私が前に立ち、朴普煕氏が後ろに立って魚を捕まえようとしているのですが、朴普煕氏が先に魚を捕まえたのに私は関心をもたなかったというのです。

 深いので首までつかりながら、私が「うなぎだ」と叫びながら真っ黒い、わにのようなものを持ち上げて、「あ! これでよし!」と言って出てきたというのです。そして私が「こいつが世界で最も悪いやつで、こんなに真っ黒になって今まで世界を壊してきたのだなあ! 今捕まえた!」と大声を張り上げて喜んだというのです。

 それで、北朝鮮に入っていって、今までしていることを見ると、普煕氏は金達鉉をつかみ、先生は金日成をつかんだので、ちょうどその夢と同じだというのです。(笑い)そのような役事が展開しました。

 先生の前には、あらゆることがすべて現れるのです。そのような話をすべてしようとすればきりがありません。金日成は何の怪物かといえば、猿のようでもあり、山猫のようでもあります。虎のいない町内で山猫が虎のように振る舞うというのです。山猫が部屋に入っていれば、それを捕まえることはできません。それがどれほどすばしこいかというと、壁にくっついたり離れたりするので、捕まえることができないというのです。どれほど巧みか分かりません。前にいると思うと既に後ろに来ています。


故郷定州訪問(一九九一・一二・五)

 真のお父様は、一九九一年十二月五日午前十時、北朝鮮の滞在期間、会談において討議された内容に基づいて、文鮮明・世界平和連合総裁と尹基福・北朝鮮海外同胞援護委員会委員長間において共同声明書に署名され、金達鉉副総理との経済協力に関する合危害に署名されたのち、午前十一時に大型ヘリコプター二台で故郷の定州に出発され、十二時二十五分に到着、生家を訪問された。

 民族が行くことのできる先覚的伝統思想を、暗々裏にすべて伝授するためのものが故郷復帰です。皆さんを九月一日にすべて送り出して九十日を越え、四ヵ月目に入って私が以北に行きました。先生が故郷に行かないでよいでしょうか。先生が故郷に行くこともできずに、「故郷復帰しなさい」と言えますか。私は、故郷復帰をすべてしました。では、朴普煕氏! 故郷復帰がすべて成されたと思いますか、成されていないと思いますか。(はい、すべて成されました)。私たちの一族は、「文総裁を神様として侍りなさい」と言っても侍るようになり、「死になさい」と言えば死ぬようにすべてなっているのです。入っていってそこから出てきて、すべて復帰されたのです。

 故郷に行くのに、ヘリコプター二台を準備したのです。その時、十四人が乗りましたか。二十人でも乗れるというのです。それに乗っていくと、二十八里を四十分で飛んでいくのです。便利なことは便利になりました。そのようにしてまっすぐ行って小学校の運動場に降り、私たちの家があった所に行くのですが、そこもベンツが走ることができるように道がよく舗装されていたのです。約十日間でその道を舗装するのですから、どれほど死んだり生き返ったりしたでしょうか。(笑い)自分たちの主席が来る以上に準備しておいたというのです。私たちの父母の墓にも、芝を植えて碑石を置き、そこに字を刻んで真っ赤な漆を塗りました。そのように苦労したのです。どのようにして家伝を探し出したのか分かりませんが、そのとおりにしておいたというのです。

 そして、家に行ってみると、すべてペイント漆を新しくしていました。それは、すべて金日成が指示したのです。(笑い)そこには土間というものがあるのですが、それが高いのです。その土間は、セメントの粉を塗って石を積み、下には砂を敷いていたのです。とてもきれいにしておいたというのです。王であるエサウが弟を王のように侍ろうとしていると思った時、気分は悪くありませんでした。

 会議の時に金日成が言うには、「文総裁様、生家に行かれたそうですね」と言うので、私が「行ってきました。ありがとう」と言うと、「そこは、今後有名な所になるはずです。私がすべて責任をもって収拾します」と言うのです。ですから、そのそばにいた者たちが、「はい、分かりました。主席様!」と言ったのです。金日成の言葉は神様の言葉のようで、それほど効力があるのです。ですから、上手に収拾するだろうというのです。

 そこに私が一つ条件を付けました。昔、私が暮らした故郷のようにしてくれと言ったのです。その最初の姿形のように、ここはこのこのようにしてあそこはあのようにしてくれと言って、すべて指示しておきました。そのようにしておけば、世界万国に散在している統一教会員たちの巡礼地として、先生がここを散歩をして、木を折ったりしながら、行ったり来たりされたというような歴史的に言い伝えられている昔のことに対して、現実的な舞台で生き生きと見て感じることができるのです。


金日成主席との会談と午餐
(一九九一・一二・六・一O:三〇〜一三:〇〇、咸鏡南道咸興の金日成主席公館)

 真の御父母様は、北朝鮮訪問七日目である一九九一年十二月六日、咸鏡南進咸興市麻田の金日成主席公館において、金日成主席とお会いになり、会談(午前十時三十分から正午)をもたれた。会談には、朴普煕社長夫妻と尹基福委員長、金達鉉副総理などが同席した。続いて午餐(正午から午後一時)をされながら談笑された。

 金日成が私と興南で会ったのです、興南で。(笑われる)興南監獄生活をしたその地に行って会いました。それを見れば本当に、金達鉉が「神様がいないとは言えない」と言ったことが当たっているというのです。「そこでは駄目だと自分が反対したのに、どうして文総裁が願うとおり興南に行って会うようになったのか」と言いながら、神様はいないとは言えないという話が出てきたのです。そこに行って会ってはいけないと考えたのですが、その真ん中に行って出会ったのです。それは、すべて蕩減復帰です。

 以北の地で苦労したすべての代価、天の摂理のすべての代価が蕩減復帰されるのです。そのようにすれば、金日成が福を受けることができる最も近い距離にあると思うのです。

 そうかといって、私が勝共活動をしないのではありません。するというのです。共産主義理論に全く関知しないのではありません。私たちは、「頭翼思想」が定着できる橋梁の役割をしなければなりません。そのためには、共産主義が哲学思想においてどれほど間違っているかということを、理論的にすべて整理しておかなければなりません。それが残っているのです。

 それをなして、評価会を中心として北朝鮮の専門家と韓国の専門家や教授の方向を正して、「頭翼思想」でなければならないという結論を下しておいてこそ、今後ついてくるすべての若い知性人が混乱に陥りません。私たちには、整理作業をしてあげるべき歴史的な責任があるのです。

 金日成はいくら韓国の宗教や宗教協議会の人々が来ても相手にしないというのです。いずれ宗教を受け入れるには、彼らの思想体系と最も近いものを受け入れようと考えるのです。金日成の思想は神様だけ受け入れるようになれば、完全に我々の思想とぴたっと合うのです。金日成が、「文先生の思想を私たち北側で適用することを許諾しますか、しませんか」と言う時、「拡が許諾しなければどうするのですか」と言ったところ、彼が「頼んででもしなければなりません」と言うのです。このような言葉は真に偉大な言葉です。

 今回、先生が北朝鮮に行って、全日成と南北統一を計画してきました。先生を首班として金日成が副首班の立場に立ち、南北統一を計画したのです。そこで先生が提案したことは何かというと、「あなたの全権を私に渡しなさい!」と言ったのです。そのようにすれば、三年以内に南北統一が成され、北朝鮮はこれ以上、飢えるかわいそうな国にはならないというのです。

 南北を統一しなければ私たちの国が出てきません。私は、韓国も願わず北朝鮮も願いません。全日成が言ったことは何ですか。私は、それを聞いて驚いたのです。「あなたがいうカイン・アベル問題を中心として見る時、カイン圏の韓国が責任を果たすことができなくなれば、死なんとする者は生きると言ったように、北朝鮮が責任を果たす時には、韓国の福まで受けることができるというのが文総裁の理論的観点ではないですか」と言ったのです。それに対して私がどのように答えなければなりませんか。驚くべきことです。「私が文総裁に協助すれば、韓国政府を逆に引っ張っていけるではないですか」と言っていたというのです。「文総裁、あなたが来るならば、何でもすべてしてあげます。私が生きるためにもそのようにしなければならないということを知っています」と言っていたというのです。どうしますか。それで、私が個人的に誓約書を書いたものがあります。その内容が私の手帳にすべて書いてあるのです。そのようなことを知っていますか。それとともに、そこに「サインしなさい」と言って、サインをすべて受けてきました。

 そして、金日成に私たちの故郷をあけておきなさいといったのです。興南は修練を受けながら参観して教育できる場所になるので差し出しなさいというのです。アメリカは、私の世話になりながらも、自分たちの父母に侍る場所、文総裁が行く聖地を開拓するということは、夢にも考えることができなかったのです。ところが、金日成がそのようにすることによって、第三イスラエル民族としての権威を備えるようになったというのです。それで、第一、第二イスラエルよりも良い位置に立ったので、亡国の群れをつくらずに保護の群れをつくらなければならないという論理が形成されるのです。


真の愛の完全勝利

 金日成が誰なのか知っていますか。サタン側の再臨主です。実体をもって蕩減しなければなりません。罪を犯したならば、罪を犯した人がその罪を清算するのでしょう? 四十年間赤い王になって文総裁と闘ったのです。共産圏と私との闘いです。金日成が一番悪いでしょう? 自分をお父様と言っているのではないですか。文総裁を何だというのですか。真の父母と言い、向こう側も真の父母と言うでしょう? お父様が二人です。一人はサタン側的悪魔を代表した再臨型であり、文総裁は天の側的神様を代表した再臨型です。

 個人から家庭、氏族、民族、国家、世界、すべての思想界から反対を受けながらこの道を来ましたが、今ではもうすべて克服しました。金日成までも克服しました。金日成のその壁を崩すのは力ではありません。天の愛だけが穴を開けることができると思うのです。

 今回行ってきて、先生が知って歩んできたこの道が真だったということを、明確に悟って帰ってきたのです。ここだけに完全な勝利がある、それ以外には完全な勝利はないという結論を下すことができたということを通告してあげることを願います。自分の息子、娘よりも、自分の妻子よりも、弟子よりも、自分の夫人よりももっと愛することができる心、これが必要なのです。

 それで、私が行ってきた所では、再創造歴史の奇跡が展開したのです。ゴルバチョフに会ったのちに世界が変化して、金日成に会ったのちに難航した南北会談の問題が即刻解決したという事実は、そこに天が働いているということを立証するものです。

 メシヤの戦法と神様の戦法とは何ですか。打たれて奪ってくるのです。それゆえに、レバレンド・ムーンの一生が今七十になりましたが、今まで一度も攻撃したことがありません。打たれてくるのです。アメリカがどれほど私を捕まえて殺そうとしたかというのです。私の怨讐です。しかし、ダンベリーに入っていって、これを生かしてあげようとしました。また、ゴルバチョフと金日成が私を暗殺するために、一九八七年に赤軍派二十五人を派遣しましたが、捕らえられて、まだその問題が法廷で終わっていないのです。しかし、彼らを救うために冒険を顧みずに入っていくのです。それでも生かしてあげようとするのです。

 その全日成に対して、その母親以上の心をもたなければなりません。敵意概念をもっていけば版図が曲がってしまうというのです。水平になりません。それゆえに、金日成を四十年前に失ってしまったお兄さんのように考える弟の立場に立って父母に侍り、天の前において、お互いに敵愾心なく歓談できるようにしなければなりません。そのためには、忠告しなければならない時は忠告もしてあげなければならないのです。お兄さんが間違ったのに、「お兄さん、大丈夫です!」と言っては、天が正義の立場に立てません。

 金日成が何と言ったのかといえば、自分が八十歳になるこの時まで、このような度胸をもった人に会うことができなかったというのです。それで「怨讐に会う」という考えは少しもなかったというのです。兄弟に会ったり、過去に最も親しかった友人に会っているような感じがすることが、なぜそうなのか分からないというのです。自分の心がなぜそうなのか分からないというのです。それを説明する方法がありません。異常だというのです。今でも、「ああ、無性に会いたい文総裁!」と言っているということが伝わってきました。

 また、先生の誕生日には手紙ももらったのです。それほどだというのです。しかし、そのようにしても会ってあげてはいけません。そのように手紙をやり取りすれば、内容を暗号にして二人で何か相談しているという印象を与えるので、これがあとで問題になります。それで、手紙もやめなさいと言いました。

 全日成が言うのです。党員をすべて集めておいて、「私はもう、文総裁を敵とは思っていないから、そのように理解しなさい」と教育したと言ったのです。また、「今、全国のすべての本に『文総裁は悪辣な人だ』と記録されているので、それをすべて消して、『最高に善の人だ』に変えなさいと指示したので、安心して帰ってください」と言いました。


北京到着談話文発表(一九九一・一二・七、中国、北京空港)

 真の御父母様御一行は、一九九一年十二月七日、尹基福委員長、金達鉉副総理など、北朝鮮高位層の歓送を受けて中国の北京空港に帰ってこられ、訪北に関する談話文を発表された。

 今回私は、私の妻と共に北朝鮮政府の招請を受けて、平壌に向かうことになりました。これは、私が北朝鮮を最後に離れた、一九五〇年十二月から満四十年と十一ヵ月目に訪れた歴史的機会でした。

 私は、北朝鮮に対して、恨が多いとすれば誰よりも多い人です。私は、自分が宗教指導者であり、また私の一貫した反共の信念ゆえに、北朝鮮現政府から到底言い表すことができない迫害を受けた人です。

 しかし、今回私は、統一教会の創始者として、真の愛の精神によって北朝鮮に行ってきました。真の愛というものは、愛することができないものまでも愛する精神です。

 平壌に入っていく私の心情は、秋空のように晴れていました。私は、怨讐の家に行くのではなく、私の故郷、私の兄弟の家に行くと考えていました。私は、「お互いに許して、お互いに愛して、お互いに団結しよう!」という私の一生の信条をもって北韓の地を踏みました。

 冷戦時代の終焉とともに訪れた平和の運勢を世界的に拡散させるために、私が「世界平和連合」を創設して国際的な平和運動を主導しているのも、このような私の信念の所産です。

 私は、北朝鮮で別れた私の家族と対面する瞬間、喜びと同時に胸が張り裂けそうな痛みを感じました。それは、愛する人々が南と北に分かれて、きょうも対面の喜びをもつことができない数多くの同胞のことが思い出されたからです。

 今回の金主席との会談において、私は、南北離散家族相互訪問問題を前向きに解決していくように努力してくれることを要請しました。

 北朝鮮は、他の国ではなく私の同族の国であり、私と血筋を共にした兄弟姉妹です。血は水よりも濃いのです。私は、北朝鮮の二千万同胞を私の兄弟姉妹として愛します。熱く彼らを愛します。

 この民族の宿願である祖国統一は、政治、経済、軍事的なものだけで成されるのではありません。それよりも先行しなければならない基本条件があります。真の愛を原動力にした政治、経済、軍事問題の関係改善が統一の基台にならなければならないという点です。

 真の愛というものは、父母の愛のような無条件の愛です。そして、隣人のために自分の命をわらのように捨てることができる犠牲精神がすなわち真の愛です。このような意味で、私は北朝鮮との経済協力および交流を広げ、経済開発事業に積極的に参加できるという意思を表明しました。

 私は、今回平壌に平和の使徒として入城しました。私は、どのようなことがあっても、この韓半島で二度と同族同士の戦争を招いてはいけないという固い信念をもっています。このような意味で、最近アメリカの朝野で言われている北朝鮮の核施設空襲論は限りなく危険な発想です。

 アメリカは、韓国民の生存権を危険にさらすことには、限りなく慎重であることをお願いします。私は、北朝鮮との核問題は、平和的に解決できると信じます。相互に尊重する真の対話を通じて、必ず平和的に解決すべきです。私は、その対話の道を開こうと平壌に行ったのです。

 私は、今回の私の北朝鮮訪問の成果が、大韓民国政府と北朝鮮当局者間の発展的な対話と交流を増進させていく良い契機になることを心から願う心情で北朝鮮を訪問し、今それが成功的に成されるという確信をもつようになりました。

 鉄刀を溶かしてすきとすき先を作る時が今だと考え、統一祖国の明るい新世紀を迎える準備を急がなければなりません。













SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送