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三 人類を救う真の家庭運動

 この講演文は、1997年11月26日、アメリカ、ワシントンD・Cのヒルトン・ホテルで開催された第4回「世界平和宗教会議」の創設者基調講演文です。


1 全世界の偉大な宗教伝統を代表し尊敬する宗教指導者、そして著名な学者の皆様! 皆様が「世界文化体育大典」とこの重要な宗教議会に参加してくださったことを感謝申し上げます。

2 私はきょう、様々な指導者の前で、私が展開してきた真の家庭運動の根本意義を明らかにしようと思います。この土曜日、皆様は真の愛と真の家庭運動の驚異的な現場となる三千九百六十万双の祝福結婚行事を見ることになるでしょう。

3 私は世の中が認めてくれようとくれまいと、いかなる評価を下すかは意に介さず、神様のみ旨を成就してさしあげるために徹底した一筋の道を生きてきました。

4 この真の家庭理想のために、私は一九六〇年、最初の三双の祝福家庭を輩出して以来、回を重ねながらその数を拡大してきました。一九九二年には三万双、一九九五年には三十六万双の祝福家庭を世界的に輩出しました。これらの人々はすべて、神様の前に永遠な愛と信頼によって夫婦になることを誓約し、また、子女たちを高い道徳と純潔の中で育てることを約束して生きていきます。

5 今回は、短い準備期間であるにもかかわらず、全世界百八十五カ国で、三百六十万双を目標とした当初の計画を三千六百万双も超過し、三千九百六十万双が皮膚の色と宗教を超越して、真の家庭のための祝福結婚儀式に同参するようになりました。その趣旨から見ても、規模から見ても、「人間が動機となった行事だ」と言うことはできません。神様のみ意が主動となって成された摂理的な成就なのです。

6 また、皆様を含めて各宗派の多くの指導者が、この真の家庭運動こそ、青少年の脱線と家庭の破綻を防ぐ根本的な方案であると共感し、様々な形で支援してくださり、また、様々な国の指導者が、救国運動の次元で積極的に協力してくださったことに対して感謝を申し上げます。

  ◆ アダムは体をまとった神様自身

7 真の愛の主体者であられる神様は、その真の愛の相対者として人間を立てられました。神様の愛の理想は人間を通してのみ完成されるのです。神様の創造目的は神、人、愛一体の絶対的愛の理想世界です。人間は神様の最高最善の愛の対象として創造されました。ですから、人間は被造物の中で唯一、神様の実体をまとった対象です。無形の神様の前に、見える体として生まれました。

8 人間は完成すれば神様の聖殿になります。神様が自然に、また平安にいつでも入ってきて住むことのできる有形の実体です。神様の絶対的な真の愛の全体的理想は、人間を通して父母と子の縦的関係でもって実現し完成します。神様は御自身の体としてアダムを先に造られました。アダムは神様の息子であると同時に、体をかぶった神様自身でもあります。

9 その次に、アダムの相対者としてエバを創造なさり、横的な愛、すなわち夫婦愛の理想を完成しようとしました。エバは神様の娘であると同時に、神様の横的愛の理想を実体で完成する新婦でもあったのです。アダムとエバが完成して神様の祝福のもとに結婚をし、初愛を結ぶその場は、まさしく神様の実体の新婦を迎える場なのです。

10 アダムとエバの夫婦愛の理想が横的に結実されるその場に、神様の絶対愛の理想が縦的に臨在し同参なさることによって、神様の真の愛と人間の真の愛が一点で縦横の起点を中心として出発し、一点で結実、完成するようになるのです。

  ◆ 人間始祖アダムとエバの堕落とその結果

11 神様の創造目的は、アダムとエバが真の愛の主体であられる神様の戒めを守り、真の人として完成することです。さらに、神様の真の愛で一つになった真なる夫婦になることです。また彼らがその真の愛の中で息子、娘をもち、幸福に暮らすことのできる真の父母になることです。

12 ところが、人間始祖アダムとエバは堕落してしまいました。エデンの園から追われるとき、彼らは子女を抱えてはいませんでした。神様が追い出したアダムとエバをエデンの園の外まで訪ねていき、祝福と結婚式をしてやるはずは決してありません。全人類は神様の愛とは関係なく繁殖した、追い出された先祖の後孫です。

13 アダムとエバの堕落は神様の真の愛の理想に背いた不倫の犯罪です。守るべき戒めが必要だった堕落前のアダムとエバは、未完成段階、すなわち成長期間で堕落しました。人類始祖の初愛の結合は、神様自身の愛の完成でもあるので、当然、神様もアダムとエバも宇宙万象も、歓喜と祝福の中に酔う幸福な祝宴の連続でなければなりません。

14 神様の愛と生命と血統が、人間の中で始原を成しながら定着する幸福な儀式でなければなりません。ところが彼らは下部を覆い、木の後ろに隠れて不安に震えました。天道に背く偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統の根源をつくった不倫の関係を結んだからです。

15 堕落したアダムとエバの後孫である全人類は、子々孫々が生まれるときから原罪をもつようになります。人類が個体の中で心と体の衝突を矛盾として感じるようになったのも、堕落に根源があり、愛の秩序が紊乱する社会の中で本心の願わない人生を生きるのも、すべてがここに由来したのです。

16 アダムとエバが、神様を中心とした真の愛の夫婦を築くようになれば、神様は理想とされたとおり、御自身の実体であるアダムの体内に住まわれながら、エバを愛されるようになるのです。さらに、アダムとエバは神様の実体をかぶった真の父母になり、善なる愛、善なる生命、善なる血統の始原になったはずです。

17 ところが堕落によってアダムとエバはサタンの実体となって、悪なる夫婦、悪なる父母、悪なる先祖になってしまいました。彼らの結合は悪なる愛と悪なる生命と悪なる血統の根になってしまったのです。人類は、すべてこの根に根源を置くことによって、生まれるときから神様の怨讐であり、姦夫であるサタンの後孫となり、悪なる父母の血統を受け継ぐようになってしまったのです。

  ◆ メシヤ思想の根本

18 絶対的な神様の創造理想も絶対的なので、悲しい救援の摂理をなさるしかありませんでした。神様の救援摂理は失った真の愛の創造目的を再び回復する蕩減復帰摂理です。ですから、救援摂理は再創造摂理でもあります。このような点から、復帰摂理の根本はどうして創造理想を完成する人間の種、本然の赤ん坊の種を復帰するかにあるのです。神様が一番嫌いな姦夫になったサタンの偽りの愛から由来した、生命と血統を清算しなければなりません。

19 では、神様の真の愛と生命と血統と一体となった第二アダムたる救世主、真の父母をどのように生まれさせるかというのです。人間始祖が自己の責任分担を完遂できず、不倫なる結縁関係を結びサタンの主管を受けるようになったので、神様が直接現れて、原状を回復させることができないのです。神様は、サタン側に回った人類を、条件なく善の立場から取っていくことも、打つこともできないのです。

20 神様は善の側にいる中心人物を立てて、先に打たれながら蕩減条件を立てさせ、奪ってくる作戦をしてこられました。しかし、サタンは先に打ち、奪われる立場になりました。

21 復帰摂理を概観すれば、母子協助の基盤が重要でした。ヤコブのとき、モーセのとき、イエス様のとき、みなそうでした。堕落の張本人であるエバを身代わりして責任を果たす母を立て、次子と母子協助をしながら、サタンの血統と生命を分立しようとする摂理が存在してきたからです。神様は、堕落によって人類を先占したサタンと血縁的に直結された長子に、直接に接することはできません。神様は、善の側を代表する次子を相対として条件を立てさせ、悪の側を代表する長子を屈服させることによって善の血統を蕩減復帰してこられました。

22 人類の堕落は、アダム、エバ、天使長の三存在によって引き起こされました。天使長がエバを誘引し、霊的堕落をし、次に堕落したエバがアダムを誘引し、肉的堕落をすることによって神様を裏切ったのです。堕落した天使長がサタンになりました。したがって、救援摂理は蕩減復帰摂理であり、復帰の原則は一八〇度反対の道を通して成されるのです。

23 真の愛と生命の種をもったアダムを失った神様は、サタンの讒訴条件がない新しい種をもった息子を探し立てなければなりません。創造のとき、アダムを先に造られたように、再創造摂理である復帰摂理も、堕落と無関係な息子をまず立てなければならないのです。これがメシヤ思想の根本です。

24 この地に神様の愛と生命の種をもって生まれる息子のために、先に母がいなければなりません。母が息子を生むとしても、ただそのまま生むことはできないのです。必ず蕩減条件の公式を通して生まなければならないのです。

  ◆ 長子復帰を通じた血統転換

25 復帰摂理の中に現れる母子協助は、すべて天の息子がサタンの讒訴を逃れた新しい生命の種をもって着地するための準備であり、条件なのです。母子すべてが、サタンの攻撃から逃れ得る条件を立てた土台で、サタンを代表する長子を屈服させることによって、サタンが先占した愛と生命と血統を復帰してこられたのです。

26 神様の摂理の役事を記録した聖書の中に、理解できない記録がたくさんあります。リベカは夫のイサクと長子エサウをだまし、次子ヤコブを助けて彼が祝福を受けるようにさせました。

27 神様は一目すると不当に見える方法を使ったその母子の側に立たれて、彼らに祝福を継承させてあげました。アダム家庭ではカインとアベルの兄弟が胎外で争い、次子アベルがむしろ殺されました。ヤコブはアベル以後、善の側に立った大勢の犠牲と蕩減条件の基台の上に立つことによって、先占したサタンに一層追いついて双子の兄であるエサウと相対するようになったのです。

28 結果的にヤコブは、ヤボク川で天使を屈服させる霊的勝利の条件と実体の天使長の体であるエサウを屈服させることによって歴史始まって以来、初めて勝利したというイスラエルの祝福を受けるようになりました。しかし、その時は既にヤコブの年が四十代でした。

29 サタンの偽りの愛の種がエバの胎中に蒔かれ、悪の生命が生まれたので、神様は母の胎中まで入っていって分別しておかなくては、天の息子が胎中から誕生することはできないのです。ですからヤコブの勝利によっても、まだ分別できない妊娠から四十代までの期間もサタンの分立が成されなければなりません。

30 結果的にこの責任を担った偉大な母がタマルです。タマルはユダの長男エルと結婚しましたが、エルは神様のみ意にかなった人ではなかったので死んでしまいました。当時、慣例に従い、ユダは次子オナンをタマルに与え、子供を生むようにしましたが、オナンは生まれる赤ん坊が自分のものにならないのを知り、精子を地に流しました。これが神様の前に罪となって、オナンも死んでしまいます。

31 タマルはユダの三番目の息子シラと一緒になろうとしましたが、ユダはシラをタマルに与えませんでした。タマルによって二人の息子が死んだと考えていたユダは、シラまで死んで家系が絶たれることを心配したからです。タマルは選民の血統を続けようという一念で、売春婦に偽装し、舅であるユダを迎え入れ双子の子を身ごもりました。赤ん坊が生まれるとき、先に手を突き出して出ようとした長子の赤ん坊が再び胎中に入り、弟になるべき次子の赤ん坊が兄になって先に生まれましたが、彼がペレヅです。タマルの胎中で長子と次子が争って分立される胎中復帰が成されたのです。メシヤは真の父母の理想の完成のために来られます。

32 このような条件の上に選民の血族を集め、二千年後にローマ帝国の国家基準を代置するイスラエルの国家的土台の上にメシヤが懐妊され得たのです。神様の息子の種が準備された母の胎中に、サタンの讒訴のない立場を復帰できるようになった、国家的勝利の基盤が造成されたのです。

33 このような基盤の上に、聖母マリヤが摂理の主流に登場するのです。ヨセフと婚約したマリヤは、自分の体を通してメシヤが生まれるというガブリエル天使長の驚くべきメッセージを受けました。乙女の立場で赤ん坊を身ごもれば死ぬしかない当時の規則でしたが、「私は主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」と言いながら、絶対信仰で神様のみ意を受け入れました。

34 マリヤは親族であり、尊敬する大祭司長ザカリヤに相談しました。神様は、マリヤとザカリヤとエリサベツをしてメシヤの誕生を一番最初に知らせました。この人たちはイエス様によく仕え、神様のみ旨によく従うべき重大な使命をもった者たちでした。

35 ザカリヤ夫婦はマリヤを自分たちの家に滞在するようにしました。イエス様はザカリヤ家庭で懐妊されました。歴史始まって以来、初めての神様の息子の種、真の父になるべき種が、準備された母の胎中にサタンの讒訴条件なく着地したのです。ですから、地上に初めて神様の初愛を独占することのできるひとり子が誕生するようになったのです。

  ◆ ザカリヤ、エリサベツ、洗礼ヨハネの使命

36 神様の息子はたとえ着地したとしても、サタン世界の中で無事に育ち、み旨を成すためには保護を受ける囲いが必要なのです。神様は、ザカリヤ家庭の三人にその基盤になってくれることを期待されました。しかし、イエス様は私生児の立場でザカリヤ家庭の保護も受けられず、またヨセフとの難しい関係のもとで、心情的にこの上なく寂しい環境で育ちました。メシヤの道を自覚するようになったイエス様は、寂しい事情が神様のみ旨を果たすのに、深刻な障害要因であることを一人もどかしく思いました。

37 メシヤは第二アダム、真の父であり、その使命のためには実体の新婦、真の母をお迎えにならなければなりません。もしザカリヤとエリサベツが神様の啓示と霊的な恩恵のもと、初めにもっていた絶対的な信仰を継続していたならば、イエス様に神様の息子として、メシヤとしてこの上ない精誠で仕えるだけでなく、またイエス様を通して神様のみ旨を受け、絶対的に従ったはずです。

38 そしてイエス様のために生まれた洗礼ヨハネは、彼が悔い改めさせた民をしてイエス様を信じ、救援を受けるように導く責任を果たさなければならなかったのです。しかし、不幸にもザカリヤもエリザベツも洗礼ヨハネも、イエス様を神様の息子と証だけはしましたが、仕えた実績は一つもありませんでした。

39 尊敬される祭司長であるザカリヤが傍観し、洗礼ヨハネがイエス様と無関係な立場に立つようになることによって、むしろイエス様の行く道を一層困難にし、民たちが従えないようにしてしまいました。まして彼らが信仰を失い人間的な考えに流れるとき、イエス様が願われた新婦を迎えることを助けたはずは絶対になかったのです。

40 イエス様は母のマリヤからも、ザカリヤ、エリザベツからも反対を受け、最後に洗礼ヨハネからも反対を受け、肉親の保護を受けながら使命を完遂することを断念するしかありませんでした。新しい霊的基盤を探して、再び、復帰摂理を成そうと出発したのがイエス様の出家でした。出家したイエス様は行く所がありませんでした。「きつねには穴があり、空の鳥には巣がある。しかし、人の子にはまくらする所がない」と嘆かれました。

41 家門の基盤を失ったイエス様は、それを身代わりできる基盤を探しに出掛けたのです。これがイエス様の三年路程でした。しかし、民族が不信し弟子たちの信仰が弱まり、サタンの侵犯を受けてしまったことによって、イエス様の基台は崩れ、十字架の道を歩まれるしかありませんでした。

42 本来、イエス様はメシヤとして、すなわち真の父になるべきだったアダムの身代わり、第二アダムとして地上に来て、弟子たちと万民を祝福なさり、罪なき天国を築かなければなりませんでした。ところが不信され新婦を迎えられなかったので、真の父母になれず、その使命を完遂することができませんでした。それで再臨することを約束されたのです。

43 第三アダム、真の父として来られる再臨主は、イエス様が果たせなかった神様の復帰摂理の根本を完成しに来られます。すなわち、創造理想を完成する真なる本然の赤ん坊の種として来られ、神様の真の愛、真の生命、真の血統の根源になる真の父母の理想を完成しに来られます。

  ◆ 祝福結婚は最も貴重な贈り物

44 彼は既に、イエスのときまで神様が勝利した根本摂理の土台の上に臨在されます。すなわち、イエス様が大人になられるときまでの勝利的な基盤の上にまっすぐ立たれ、彼が果たせなかった新婦を探し、真の父母になって祝福で万民を復帰してあげるのです。

45 真の父母は血統転換する新しい祝福結婚式行事を通し、全人類をして神様の真の愛、真の生命、真の血統に接ぎ木され、真なる人として復帰し、ひいては真なる家庭を築いて地上天国を建設なさるのです。

46 尊敬する宗教指導者の皆様! 祝福結婚は神様が私たちに下さる最も貴い贈り物です。私たち夫婦は、皆さんがこの歴史的な儀式に同参して、神様の祝福結婚を受けることを念願します。

47 今から、世界平和統一家庭連合は、一層拍車をかけて真の家庭運動を展開し、二〇〇一年まで、三回にわたって三億六千万双の祝福結婚式を挙行するつもりです。

48 価値観の転倒と倫理的な堕落によって、青少年が堕落し、家庭が根こそぎ破綻しつつあります。蒔いたとおりに刈り取るという言葉があります。エデンの園で、アダムとエバが未完成期に不倫を蒔きました。終わりの日にそのような現象が世界的に再現されて、青少年の激しい堕落現象が罪悪歴史の結実として現れるのです。

49 滅亡の道に突っ走る人類を危機から救うこと以上に、緊急で重要なことがどこにあるでしょうか。人類を救う根本代案である真の家庭運動と祝福結婚儀式を世界化、普遍化させようとする私の活動は、尊敬を受ける皆さんの積極的な後援を必要とします。国別に志のある指導者が団結し、真の家庭祝福結婚運動の支援部隊をつくって、国を救う運動をしなければなりません。

50 人類を本然の姿に復帰するこの意義ある仕事に、多くの指導者が主役となって率先してくださるよう懇切にお願いします。そうして、万民が一日も早く真の家庭を築いて、神様を中心とした地上天上王権時代に進入して、勝利と自由と平和と統一の世界で生きられるように指導しなければなりません。

51 皆さんと皆さんの家庭、そして皆さんの国に、神様の愛が満ちあふれんことを祈りつつ、これで結びといたします。


















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