真の御父母様の生涯路程 5
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第二次七年路程

第五節 一九七二年 統一戦線守護(一)

一 一九七二年の出発と摂理的意義

年頭標語:統一戦線守護(一)(一九七二・一・一、米国ワシントン教会)

 今年の標語は「統一戦線守護」です。なぜ統一戦線守護としたのでしょう? 統一教会の統一戦線というのは、一つの国が精誠を込めるのではなく、少なくとも五つの国が天の前に精誠を込めるのです。四カ国が一つの国の防波堤になってその国に入っていくことによって安息できる国となるのです。そうしてこそ、初めて天国建設が始まるということを皆さんは知らなければなりません。そうあってこそ、サタン世界に対する防御陣が生じるので、今日このような蕩減的な路程でも描いておかなければならないために今までこの業をしてきたのです。

 これは、私たちが天の基台を守って防御しなければならないということを意味しているのです。したがって、どこにいても私たちすべての統一教会の食口たちは、韓国の食口と一つになり、統一戦線を守護するために共に前進していかなければならないのです。全世界的な状況から見て、私たちの歩みの中で韓国は最も堅固な基台が立てられた国です。もし、ほかの国で新たに摂理を始めようとすれば、すべての路程を最初の出発点から再び始めなければならないのです。

 現在の世界情勢に立脚してみるとき、民主世界は相当に切迫した危機に直面していることを感じるようになります。共産主義の脅威により、全世界がそのような思潮に巻き込まれていることを私たちはよく知っています。単に米国だけでなく民主世界の全域、すなわちアジアや西欧を問わず、いかなる国家や、いかなる社会団体や、いかなる個人を問わず、このような思潮に巻き込まれていることを私たちは知っています。

 神様が外的な使命を負わせるために民主世界を立たせたにもかかわらず、民主世界がその使命を果たすことができずに、かえって脅威を受ける立場にいるようになるときは、内的な使命を担ったものが外的な使命までも兼ねなければならないのは当然なことです。民主世界圏内において内的な使命をなさなければならないのは宗教圏だと見るのですが、その多くの宗教圏の中でもキリスト教が内的な使命をなさなければならないと見るのです。

 そのような観点から見るとき、現在のキリスト教が実質的に共産主義の脅威を凌駕できる体制を備え、実質的に社会、あるいは世界に防御的な活動をしているかというと、そうでないことは私たちがあまりにもよく知っています。そしてキリスト教ができないならば、どこかに、このような使命を内的になし得る一つの宗派がなければならないと考えるのです。

 それが私たち統一教会であるのは間違いないと考えるのです。私たちはキリスト教を守護すると同時にすべての宗教を守護し、共産世界の脅威を防御する責任を専門的に担当して現れた群れなのです。そのような観点から見るとき、私たち統一教会は、これまで発展してきた過程においてこの二つの方向、すなわちキリスト教が行く方向と、民主世界において共産世界に対して備え得る基準を強化するために準備してきたのです。

 このような観点で神様の摂理、神様のみ旨を中心として見るとき、今現在において私たちの統一戦線こそ神様が世界的に、最後に信じる戦線だと考えざるを得ないのです。それゆえ、この統一戦線を守護することは、単に個人や私たち統一教会やある宗派だけではなく、キリスト教を守護し、民主世界を守護するためなのです。このような全般的な責任が要求される立場から責任を負い、その守護に臨まざるを得ないと見るために「統一戦線守護」という標語を今年、立てるようになったのです。


米国を中心とした世界的三年路程出発(一九七二〜一九七四)

 この三年路程、一九七二年、七三年、七四年の三年は、米国の地において活動を展開したという歴史的な意義をもった期間なのです。この米国の地というものは、住んでいる皆さん米国の国民だけを中心とした国ではないことを私たちは摂理的な観点から知っています。結局、全体の神様のみ旨の中において世界的な使命を果たすためにこの国を立て、この国民を育ててきたということを知っているのです。

 第二次七年路程が終わる前の三年路程のこの期間は、世界的な七年路程に前進するための準備期間です。この第二次七年路程での三年路程を基盤にして世界的な七年路程を本格的に出発するための、準備をする期間であることを皆さんは知らなければなりません。このような立場がいかなる立場に相当しているかというと、イエス様が生存当時にユダヤの国を一つにして、ローマの国を一つにすることができる基盤を連結させるための霊的基準を身代わりしたのと同じ立場だというのです。

 それではイエス様の時と今の時とでは、どのような違いがあるのでしょうか。イエス様の時は国家的時代であったのですが、今の時は世界的時代だというのです。それゆえ、三年路程を中心として民主世界を代表する世界的な米国に来てこのような基盤を築くのは、勝利することのできる歴史的意義をもっているということを皆さんは知らなければなりません。ここに備えて、民主世界の怨讐のような国、この民主世界をアベルとして見ればカインのような国、ここが神様の国というならサタン世界の国のような所はどこかというと、それは共産世界だというのです。

 今や、私たちが第二次七年路程において、米国で勝利の結果を誓ってこの三年路程だけ越えていくようになれば、霊的基準において世界的なサタン世界は後退しなければならない段階に入っていくというのです。


二 真の御父母様の第三次世界巡回(二)
(一九七一・一二・五〜一九七二・五・八、十五カ国、崔元福、金榮輝随行)

米国、英国、ドイツの主要都市講演会(一九七二・二・三〜三・六、米国七大都市、
三・二〇〜三・二二、英国ロンドン、三・二八〜三・三〇、ドイツ・エッセン)


 真の御父母様は、一九七二年二月三日から三月六日まで、米国のニューヨークをはじめワシントンD C、ボルチモア、フィラデルフィア、サンフランシスコ、ロサンゼルス、バークレーなど七大都市で大講演会を開催された。ニューヨークのリンカーン センターでの二月三日の第一日目の講演題目は「一つの神様と一つ世界の宗教」であり、二月四日の第二日目は「神様と人間のための理想世界」であった。二月五日は四千万ないし六千万が視聴するテレビ番組「アル・キャップ・ショー(AL Capp Show)でのインタビューを受けられ、二月六日「神様の公式摂理と新しいメシヤ」という題目の講演をされた。続いて二月八日から三日間、フィラデルフィアのシェラトン・ホテルで講演、二月十一日と十三日はボルチモア、二月十九日、二十日、二十一日はワシントンD・C、二月二十八日、二十九日、三月一日はロサンゼルス、三月四日、五日、六日はサンフランシスコ、三月九日、十日、十一日はバークレーで講演された。
 一方、二月十九日付「ワシントン・ポスト」紙と「ザ・イブニングスター」紙は真のお父様とのインタビュー記事を紹介し、ワシントン大学のリスナー・オーディトリアムで講演される内容を大々的に報道した。
 真の御父母様の講演は、三月二十日から二十二日まで三日間連続で英国のロンドンのユートン街にあるフレンズ・ミーティング・ハウスでされた。このように講演会の日程を終えられながら英国では四十日伝道実施を契機として十ヵ都市に開拓伝道に出るようにされ、十五名のパス機動伝道隊もつくるようにされた。
 英国で七日間にわたった滞在日程を終え、三月二十三日、ドイツのデュッセルドルフに到着された真の御父母様は三月二十八日、二十九日、三十日の延べ三日間エッセンの市立ジャル・ハウス音楽ホールで講演会をもたれた。これで三カ国九ヵ都市での講演会を成功裏に終えるようになった。


 米国には黒人、白人そして黄色人種などすべての人種がみな集まりました。カイン、アベル、そしてセツの後孫たちです。カイン、アベル、セツの争いによってこの世界がこの状態、このありさまになりました。それゆえ、平和な世界を成すためにはこのような三つの民族が一つにならなければなりません。ところで誰が彼らを一つにすることができますか。それは再臨主だけができます。そのような観点から先生がみ言を伝えるために、米国の主要都市で大衆集会をもとうとするのです。

 先生は少なくとも七ヵ都市でこのような集会をもつ計画です。各都市で三日間ずつして、二十一日間かかるようになるでしょう。もし皆さんがそれを願うならば、計画を立てなさい。皆さんが計画を立てなければ、先生が直接立てるつもりです。これは、先生が公的にみ言を宣布する路程の最初の出発です。皆さんがこの計画に対する責任感をもたなければなりません。

 先生はまた、ドイツと英国でも集会を開催するつもりです。それゆえ、サタンにとっては、これは大きな事件です。先生にはこれは歴史的な事件です。今回が第三次世界巡回であるため、先生が直接み言を語らなければなりません。先生はこの日を待っていたのです。

 神様は地上に天国を建設するところにおいて、奉仕する主役として米国を選択されました。米国はこのような使命を果たすためのチャンピオンの立場に立たなければならないのです。しかし、米国のキリスト教精神はその土台が崩れて世俗的な波が起きていて、何か重大な精神的変化や改革がなければ、米国がその使命を完遂する道がありません。私は米国にこのような使命を完遂させるためにここに来ました。私はこの国の渇いた心霊に新しい火を付け、失われていくキリスト教精神を復興させるキリスト教革命を起こそうと思います。ゆえに、神様がこの国に任せてくださった使命を完遂するように導くつもりです。

 現在、米国の道徳的な堕落は、家庭と青少年たちを救済不能な位置に引っ張っていっています。何かの新しい原則による青少年運動が起こらなくては米国の将来は非常に暗澹としています。しかし今は、統一教会によって米国の青少年たちの新しい精神革命が起きています。神様は、世界の前に影響力のあるこの米国で統一教会の運動が活発に展開されることにより、世界のほかの国家でも容易に御自身のみ旨が広まることができると考えられたのです。これが、私が米国に来るようになった理由です。

 私は一九七一年十二月十八日にワシントンD・Cに到着しました。その日が正に、私たちの運動が米国で本格的に展開を始めた日でもあります。私が米国に来た理由を悟る日、その日が本当の米国の希望の日になることでしょう。私個人の意志でここに来たのではなく、私自身のメッセージをもってきたのでもありません。私は神様の命令で神様のみ言をもってきたのです。


世界統一十字軍出帆

 真のお父様は、世界統一十字軍を米国五十名、英国十五名、ドイツ(オーストリア含む)六十名、日本六百名、韓国三百六十名で構成、教育をして編成された。

 統一教会は世界的な教団の立場で犠牲になりなさい、全世界のキリスト教徒を代表し、全世界の人類を代表してアベル的な使命をなしなさいというのです。それゆえ今回、米国で新たに「世界統一十字軍」という名称の世界的な組織を結成したのです。この世界統一十字軍の本部は韓国ではなく米国です。

 その世界に散らばっている機動隊はすべてどの協会長にも所属していません。先生の直轄なのです。「ワン・ワールド・クルセード」という、「世界統一十字軍」という新しい名詞をもって米国のワシントンD・Cに登録するようになっているのです。この人たちは毎週聖日ごとに先生に報告するようになっています。

 機動隊は韓国にだけあるのではありません。日本にもあります。米国にもあります。ドイツにもあります。英国にもあります。ざっと今、五大国家が機動隊に参加しています。ではそのように参加して戦う目的は何でしょうか。五大国を天の前に復帰してさしあげるためです。

 機動隊とは何でしょうか。天の国の平和軍団です。皆さんは、みな国のために乗り出した人として、自分の目的のためでなく、公的な神様の目的のために全国を遍歴しながら、今後大韓民国の若者たちの行くべき道を見せてあげるために編成された機動隊なのです。また、世界の行くべき道を新たに見せてあげなければならないため、この一箇所を中心として、国家が違い民族が違っても超国家的、超民族的な立場からこのような業をしなければなりません。世界の新しい運勢を受け入れることができるように道をみな開いておかなければならないのです。


五カ国機動隊組織
(一九七二年一月〜四月、米国、ドイツ、英国、日本、一九七二・六・一、韓国)


 米国では八十五名を機動隊に動員しました。五十州中、三十五州にだけ責任者を配置し、その残りの人員をもって機動隊二つをつくりました。ですから三十五名を州責任者として送り出し、その残りの人員で各二十五名ずつの機動隊をつくり、バス二台を買いました。私がバスを買ってあげたのです。

 彼らは個人的にこの国において、世界人類のために誰よりも犠牲を覚悟した立場で、個人的、家庭的、氏族的、民族的、国家的に思想が欠乏した米国国民の前に新しいこの思想を注入しようと乗り出したのです。今の計画では来年に四百名、再来年には二千名をどのようにしても動員し、各州に少なくともバス一台ずつの機動隊をつくろうと思います。そうしなくては一九七七年、一九七八年の米国の危機を食い止めることができないと見るのです。

 ドイツ民族は自主性が強い民族なのです。米国民族は総合民族なのですが、ドイツ民族は単一民族なのです。そのようなドイツ民族に私たちの統一思想をたたき込んで火で燃やして一度爆発させればヨーロッパが問題ではないのです。また、ドイツ民族は勤勉で熊のように働く輩なのです。(笑い)

 それで、先生は今回機動隊をつくり、マイクロバス六台を買ってあげてきました。「フォルクスワーゲン」と、十二人が乗れる「キャラバン」という車を六台ずつ買ってあげました。それをずらりと並べれば百メートル以上になるのです。そこに、それ以前から九台あったので、それと合わせて二十台近い車が行列をなすようになれば、約二百メートル近く行列をなして動員するようになるのです。正に壮観です。特別にある期間内でドイツを復帰しなければならないというのです。このように特別指示をして、今は夜昼区別なく太鼓を打ち、ラッパを吹きながら行軍して戦うようにしました。ドイツの食口が足りないので、オーストリアから食口を補充編入させ、今回機動隊を編成してあげてきました。

 そして、日本の機動隊をつくらなければなりません。四百八十名は動員しなければなりません。マイクロバス二台ずつ、そして一人の隊長に四十名ずつ付けて、日本の五十県を回るのです。日本は小さいのです。ですから、やるなら共産党よりも素晴らしい仕事をしなければなりません。どんなことでも決定は早く下さなければなりません。これをすれば、四十名を連れて回れば、教会がなくても常に百五十名の集会は成立するというのです。

 このようになるとき、人材復帰は倍増するようになります。それで何をするのですか。六ヵ月間にわたり原理をマスターしなければなりません。実地訓練です。街頭で毎日路傍伝道し、家庭訪問をさせるのです。すべての分野で訓練させるのです。生きた教育をしなければなりません。そして六ヵ月が過ぎれば立派な人がつくられます。統一教会のこのコースを通過しなければ、将来、中心的な責任者になることができません。

 それで、一九七四年までどれくらい動員するのですか。三千五百名の活動要員を全国に配置するつもりです。そうして、約五年間で七千名を動員するつもりです。少なくとも七五年、七六年までには七千名の要員を配置するつもりです。


韓国機動隊

 一九七二年六月一日を期して、三百六十名の全国巡回機動伝道団が発足、一チームに四十名ずつ、九つのチームを構成して活動を開始した。各チーム団長は、ソウル・李月星、京畿・林奎(三水+文)、江原・金賛均、忠北・任導淳、忠南・金成一、慶北・鄭壽源、慶南・金官楷、全北・洪光鐵、全南・厳日燮巡回師等であった。

 世界復帰の一環として組織された韓国伝道団は、米国、英国、ドイツ、日本の次に、その第一歩を踏み出したのである。このような機動隊の出発は、個人伝道時代から団体伝道活動時代への移行を意味するものであった。

 第一回機動隊員選出は三百何名ですか。三一百六十名です)。ではなぜ三百六十名を選び出したのでしょうか。陰暦で見ると、一年は三百六十日なのです。三百六十名は一年三百六十日を代表するのと同じです。このように考えると、皆さんは共同責任を負ったのです。

 機動隊の巡回は一週間に一箇所ずつ行くのです。一番最初は郡庁所在地を一括的に巡回しなければなりません。統一教会の人たちがいなくても巡回しなければなりません。

 機動隊はどこに属しているかというと、統一教会に属しているのでなく、先生に直属しています。教会長は統一教会に属しているのです。機動隊が行く日には、先生は機動隊をアベルとして選定するのです。統一教会の体制内で機動隊はアベルとして選定して送るのです。一国の勝敗を決定できるものは機動隊であるため、そのような特権的な権限を付与して送るのです。そして、復興会をする一週間の期間は機動隊員が主力部隊になるのです。主体になるのです。もしその教会の教会員が百二十人ならば、機動隊四十名に対し、一対三でくくらなければなりません。

 それでは、機動隊員たちは何をするのですか。日本のように本を売る運動をしなければなりません。『新しい共産主義批判』であるとか、原理の本であるとか、できる限り原理の本を売る運動をしなければなりません。また三十冊を買って三十名に配ってあげなさい。一ヵ月に一回ずつ三十名に配るのです。一人当たりに一冊を、一ヵ月ずつ貸してあげるのです。


日本、ヨーロッパ食□の米国活動

 日本食口は今年百二十名、三年間で四百名を米国に動員するようになっているのです。四百名を動員するのですが、行って何をするのでしょうか。言葉ができないので、言葉を習う期間として二年を見積もるのです。それで今、日本の食口たちは米国に行ってクリーニング・サービス、すなわち掃除する事業を始めているのです。家を安く買ってきれいに掃除し、ペンキ塗りをして新しい家にしてから再び売るのです。古い家を安く買って、高く売るというようなことをしているのです。

 日本食口たちは、一人が一日に三十ドル以上稼ぐという約束をして米国に行きました。一日の責任量ができないときは、労働をするとか、何かをするとかしなければならないのです。日本はエバ国家であるので、世界の人々のために母の使命をなさなければならないため、血と肉を捧げて食べさせてあげなければならない責任があるのです。

 英国では今五十名なのですが百名を送ることを約束したのです。ここドイツにいる皆さんは百五十人ですから間違いなく三倍は送らなければならないのです。そうなれば本当におもしろいことでしょう。ヨーロッパ・チームと米国チームが競争するのです。


三 南北統一祈願特別儀式−「統一の日」宣布
(一九七二・八・一五〔陰暦七・七〕、前本部教会)

摂理の時と七・四共同声明

 第一次、第二次、第三次世界巡回路程がありましたが、霊界と肉界を連結させるために、霊的な国家基盤を連結させて帰ってきたのが第三次世界巡回路程(一九七一・一二・五〜一九七二・五・八)です。そのような基準があるため、肉的な国家基準を中心として相対関係を結ぶことができるときが、一九七二年以後、一九七四年までの期間です。これが第二次七年路程なのです。イエス様は二番目であるためそうなのでしょう? アダムの代わりであるイエス様は二番目の息子なのです。二番目として蘇生期長成級に匹敵するため、第一次七年路程と第二次七年路程はイエス様に該当する期間です。そして第二次七年路程の最後に霊肉の統一的な形態が目前に追ってくる時代にならなければなりません。

 このようにして今日、全日成と朴政権が七・四共同声明を通じて統一方案を模索するのに、自分の主張だけで一方通行していてはなりません。みな壊れるのです。このような立場において、「私はお前のためにあり、お前は私のためにある」というようなことをどのように模索するのでしょうか。このような原則が的中するならば、韓国では戦わずに、血を流さずに統一がなされるのです。

 この民族が今回の期間を通じて団結した決意をもつならば、今回の赤十字会談が成功裏に終わろうが終わるまいが、韓国民族においては損害ではないでしょう。そこから国が新しく蘇生でき、新しい民族の精気で国民の団結が始められるのではないでしょうか。世の中がそうだというのです。


解放二十七周年と「統一の日」宣布

 昔、イエス様の時代には、霊肉を中心としたアベルの立場を宣布して殺されたのです。したがって、国家に対して霊的な立場から宣布するのに、殺されず、反対されずに帰ってきて、歓迎されたという立場に立つ日には、肉的復帰の出発時代に入っていくというのです。原理がそうなのです。それが第三次世界巡回路程です。そうして帰ってくるようになれば、韓国は肉的復帰の内的基盤が築かれてくるというのです。このようにして南北韓の平和親一方案を中心として、早く政府と私たちが一つにならなければならないというのです。

 それでは現政府は何でしょうか。統一教会が肉的アベルなら、政府は肉的カインです。それゆえ霊的カイン・アベルが復帰された基盤の上に、肉的カイン・アベルが復帰されなければならないのです。これが原理の結論です。

 それゆえ、この八・一五を中心として二十七年(一九四五+二十七=一九七二)、三・九、二十七(三X九=二七)なのです。二十七年を越えながら新しい運勢が来ます。先生もこの道を二十七歳の時に出発したのです。これを見るとき、二十七年を越えてからが意味のある期間です。二十七年から二十八、二十九、三十まで満三年です。これが私たちの第二次七年路程に匹敵するのです。ですから一九七五年も八月十五日までを定めるのです。そのような時が残ったゆえに、イエス様も二十七歳から二十八、二十九、三十、三十一、三十二、三十三歳まで、七年間を定めたのではないですか。このように見るのです。それゆえ、これからは歴史的に貴重な時代に入っていくのです。

 今回(一九七二年)の八・一五が有り難くも第一回光復節(解放記念日)を迎える時と陽暦と陰暦がぴったりと合う日なのです。七月七夕の日に解放されたのです。今度の十五日が七月七夕なのです。そう、陰陽がぴったりと合う日だというのです。このようにしながら天地の法度の基準において、九数を三度越えれば十数を迎えることができる新しい時が来ます。それで本部で何をしたのでしょうか。「統一の日」という式をしたのです。

 私たち統一教会は、歴史にない、国家を中心としたカインとアベル、肉的アベル時代を中心として天地の大運を迎えて越えていくことができる時に入ってきたのです。

 皆さんは知りませんが、国家が今、頭をひねって「この団体をどうしようか」というごたごたとする時に入ってきたのです。しかしこの団体でなければ駄目だというのです。既に日本作戦をしたのでこの決定に従っていかざるを得ず、捨てようにも捨てられません。ごつんと公園墓地にぶつかった(注:来るところまで来た)のです。

 それゆえ最近のこの時がどのような時かというと、統一教会が受難期なようなのですが、うまくやる日にはすっと越えていくことができるときです。そのような外的な時代が来るようになれば、霊的にカインとアベルを一つにすることによって肉的カイン・アベルが一つになります。霊的にアベルが勝利するようになるときは、肉的カインが肉的アベルを打つことができません。これは原理原則です。

 なぜそうなのでしょうか。ヤコブがヤボク川で霊的な天使を屈服させることによってエサウがヤコブを打つことができなかったことと同じです。その基準が今日、国家を懸けて越えていく時であるため、「統一の日」を設定したのです。それで八月十五日は、私たち統一教会が永遠に記念できる「統一の日」として設定したのです。

 それゆえ、ここからどのようになるのでしょうか。霊的なカイン・アベルの歴史が交差するのです。カインがアベルを打って祭物にしたのですが、反対になる時が来ます。それが国家さえ越えていく日には、事実、永遠にそのようになるというのです。サタンが天使長であるため、天使長が思いどおりにしていたその時が過ぎ去り、アダムが思いどおりにできる、福を与え、病気を与え、何でもできる時が来ます。

 これまでの統一教会と、八・一五が過ぎたあとの統一教会では違うということを知らなければなりません。今後は即決処分する時が来ます。私たちが八・一五を中心として「統一の日」として設定した時からは、交差する時が来るというのです。今から約七年もすれば、大方は知ることができます。

 あと七年もすればどうなるでしょうか。そう、世界は終わりに来ましたか、来ていませんか。今、日本がちょうどそのようになっているでしょう。それで、先生はこれまで日本政府に対して皆さんの知らない戦いをしてきたのです。

 今回、リトル・エンジェルス後後会会長には笹川氏がなったのですが、岸前首相は堂々と名誉職を受けるでしょう。また、国際文化協会というのをつくるときも、久保木が会長になり、岸前首相は名誉会長になって、今、国際舞台において日本の外交官になった人たちは全部理事として入っているのです。皆さんが知らない中でそのような基盤を築くためにこれまで昼夜休まずに働いたのです。


四 統一思想研究院創立(一九七二・八・二〇)

 統一思想研究院は、真の御父母様の思想である統一思想(頭翼思想)を深層的に研究し、多様に発展させて人類の主流思想として定着させながら人類の平和世界具現に寄与する理念定立を図ることを目的に、一九七二年八月二十日、ソウル市鍾路区楽園洞楽園アパート一三〇八号で国際勝共連合付設機関として創立された。

 創立当時には、李相軒院長が国際勝共連合副理事長を兼任しながら一人で仕事をした。一九七三年以後李済煕、崔正蒼両氏が幹事長と部長に就任して院長を補佐、講師等で活動した。同研究院は一九七八年七月二十四日付で独立した。


統一思想―真の父母思想

 私たちは世界的な機動隊を動かすことができる基盤をつくっておいたため、いつでも秘密命令だけ下りれば世界の果てででも調子を合わせて踊ることができる基盤が準備されています。それで今後の世界は私たちに包囲されています。こうなってこそ、多くの犠牲を払うことなく世界を短期間で私たちのポケットの中に詰め込むことができるのです。今、そのような計画を立てています。それゆえ、皆さんが理解できないことを先生が今展開しているのです。それで今、統一思想研究院をつくっています。

 先生は、早くから長い間の祈祷と瞑想の生活でついに実存する神様と相まみえ、この絶対真理を伝授されてきました。この内容を社会に適用すれば社会問題が解け、これを世界に適用すれば世界問題が解けるのでした。これは、かつてなかった新しい世界観であり、新しい宇宙観であり、新しい人生観であり、新しい摂理観であり、新しい歴史観です。これはまた、すべての宗教の教理や哲学の特性を生かしながら全体を一つに包容できる統合原理でもあるのです。

 神様を父として侍るすべての宗教は、統一結束のもとに、神様がいないとする不具戴天の怨讐である共産主義と敵対するものの、愛と真理をもって勝利し、その誤りを悟らせ、のちには彼らを兄弟として抱かなければなりません。このような原理に立脚した勝共理念は、共産主義を批判し、それを克服できる確実な代案を提示しています。また、統一思想は、今日の世界像をつくってしまったすべての誤った哲学と主義、思想を暴き、神様を中心として固く団結することができる統一された思想体系です。

 この世に思想はたくさんありますが、私たちの統一思想が主体思想であるというのです。統一思想は神様の思想として通じるために主体思想です。そう、民主主義と共産世界を一つにする思想です。それから、宗教人と非宗教人を和するようにするものです。それで、目的は統一世界、一つの世界をつくるのです。

 この宇宙の根本問題に対して唯物史観と唯心史観という二つの史観で押し進められてきたため、この根本的であり哲学的な問題を扱い、この問題を解決するための方案を講究して体系化したものが統一思想なのです。すべてのものを統合し、新しい世界観、新しい人生観を提示する目的で新たに定立し、新たに編成したものが統一思想であることを知らなければなりません。

 統一思想は神様の愛を中心として、神様の心情を中心として、個人統一、家庭統一、民族統一、国家統一、世界統一を成し、最終的に神様統一を経て、「観」のない世界を成そうとするものです。そのときは主権もないのです。主権者が高いのでもなく、相対者が低いのでもありません。主権者は相対者のためのものであり、主体は相対のためのものです。ただ神様の愛のほかにはないという結論が、すぱっと出てくるのです。


『統一思想要綱』発刊(一九七三・六・一、執筆:李相軒)

 一九七三年六月一日付で、真の御父母様の統一原理を思想的に体系化した理論書『統一思想要綱』が李相軒院長の執筆で発刊された。四百ページ。

 皆さんが原理を勉強して、勝共思想で武装し、統一思想で武装すれば世界のどこに行こうが恐ろしいものがないのです。このような良い局面に座って、いたずらに歳月を送る人々は頭がどうか、ちょっと正常でないのです。非正常なのです。

 サタンに勝つためには原理を知らなければならないのです。共産世界に勝つためには勝共理論を知らなければならないのです。共産世界と民主世界が戦っているのを一つにするためには統一思想を知らなければならないのです。

 それで皆さんは、原理にパス(合格)し、共産主義理論にパスし、統一思想理論にパスしなければならないというのです。私たちに残された仕事とは何かというと、サタン世界を追放することです。共産世界を撤廃させることであり、民主世界と共産世界を一つにすることです。この三つだというのです。そうすればみな終わるのです。

 それゆえ、世界的思想武装をしなければならないという話なのです。共産主義に勝つ本のようなものは、みな覚えようと思いなさいというのです。この世で医師になろうとすれば、その難しい本を全部読破して知らなければならないようにです。原理の本がどれほど多く、共産主義に対する勝共理論がどれほど多く、統一思想がどれほど多いといっても、世界的思想武装をしなければならないというのです。

 最高の位置にいる人々、上院議員だとか政治をする人々は、新しい指導者になろうとするため、新しい話の種がなくて心配なのです。また、教会責任者だとか神学校教授、あるいは学士、博士たちもみな話の種がなくて心配なのです。会社の社長たちもみな話題がなくて心配なのです。ですから、私たち統一教会の『統一思想要綱』「原理講論』『新しい共産主義批判』このような本をもっていってあげれば話の泉がどっとあふれ出ることでしょう。想像もできないような言葉が出てくるため「それは使うな、おい、お前、使えば罰があたる」と言っても、「罰はあとで受けることにして使ってしまおう」というのです。そのようになっているのです。


五 リトル・エンジェルス世界巡回公演

欧米公演(一九七二・一〇・七〜一九七三・二・八、一陣四十名、九十回公演)

 リトル・エンジェルス芸術団の第七次世界巡回公演は、一九七二年十月七日から一九七三年二月八日まで、一陣四十名が英国、オランダ、フランス、米国、オーストラリア等で全九十四を公演した。この期間中の一九七二年十二月十四日、同芸術団はオランダ・ヘイグで開かれたユニセフ主催のTV公演に参加したが、この公演放送は東欧圏を含んだ全ヨーロッパ十七カ国で放映された。
 そして、フランス公演を収録した映画が国営TVで一九七二年度最優秀ショーとして選ばれたりもし、韓国の団体としては初めてオーストラリアを巡回公演し、一九七三年一月十五日、フィトラム首相のための特別公演等をしたりもした。


 リトル・エンジェルスが今は有名な団体であるため、米国のニクソン現政府を中心としてホワイトハウスで公演をするのです。英国でも女王の前で公演をするのです。日本でも十一月十六日もしくは十七日に公演する予定です。このような実情にあるため、既に世界的に芸能界において公認された立場に入っているのです。

 今回、ヨーロッパに行きましたが、英国は二ヵ月間特別招請をしたのです。ドイツやスペイン、スペインは少し立ち寄っただけですが、フランスなどでは芸能人たちが私たちを歓迎しても損をすることはないということを知り、私たちに要請してきました。

 それで英国を中心として、今回二ヵ月間、最高の芸能人たちにも会って公演をするようになりました。ところで、英国は子供たちが四十日以上公演ができないようになっているため、四十日間に定め、残りの期間はスペインに行って公演するようになったのです。皆さんは知りませんが、うちの舞踊団は既に世界的な基盤を築いています。

 現在、ヨーロッパを回ってハワイの公演が終わればラスベガスに行きます。ラスベガスという所は賭博都市として世界的に有名な所です。全世界の財閥を引っ張り込むために世界に類まれなる芸能人たちを連れてきて公演をさせて、その公演をだしに膨大な人的資源を吸収する工作をしてくるのです。

 それゆえ、芸能人たちの夢とは何かというと、ラスベガスに行ってその舞台に立つことが最高の希望になっているのです。週給だけでも十万ドル以上、十五万ドルまで支払うため、夢の対象として望んでいるのです。そのように有名な所の演芸責任者たちが、私たちのリトル・エンジェルス公演を一ヵ月間してくれるよう要請したのです。


日本公演(一九七二・一一・九〜一九七三・三・四、二陣三十五名、二百回公演)

 リトル・エンジェルス芸術団の第八次世界巡回公演は、一九七二年十一月九日から一九七三年三月四日まで二陣三十五名が日本で全二百回という長期公演を成功裏に終えることにより、韓日親善に画期的な成果を収めた。同公演は、日本赤十字社主催でベトナム戦争復旧基金の募金のための特別公演であった。

 リトル・エンジェルス公演をするためには莫大な資源が必要なのです。公演する前に数億という資金が必要なのです。膨大なマスコミを動員しなければならず、その背後に連結されたすべての機関を鎮静させていくこのような立体的な活動をするためには、多くの人員を消耗しなければならないのです。

 さて、それにもかかわらず、なぜしなければならないのでしょうか。先生がその状況を知らずにするのではありません。今後、日本の統一教会、国際勝共連合は、文化的な面において新しい一面を開門しなければなりません。このようなことを予想して東京の日劇を四十日も借りたということは有史以来、空前絶後なことです。四十日間も借りて公演するということは歴史にない記録を立てることです。その劇場賃貸料だけにしても私たちが四割近く値切って支払ったのが五千七百万ウォンです。賃貸料がそれだけ出たなら、そこに付加される費用は膨大なもめになるのです。

 このようなことを見た日本の芸能界では、私たちに対して狂った人たちであると評しています。「あの人たちは正気でない」と言っています。自分たち専門家の立場でも、一週間超満員にさせるのも大変なのに、四十日昼夜を公演するなんてことは妄想家のすることであり、まともな人たちではないと判断をしているのです。ですからやり甲斐があるのです。

 彼らの評価は、自分たちだけの評価ではありません。彼らの背後にはマスコミの機関長たちが連結されているため、彼らの評価は一般的に言論機関全体の重鎮たちの結論として下されるようになるのです。そのようなときにこれをひっくり返すということは、私たちの底力を誇示することになるのです。このような世論を通じて、日本でだけでなくアジアでの基盤を築かなければならないのです。

 東京だけでもチケットが十七万枚です。全国の枚数を見れば、三十二万枚を売らなければならないというのです。そうすれば一昨年の何倍ですか。八倍を売らなければならないというのです。そのように、想像もできないことをしようというので、日本の食口たちはみな後ろにひっくり返るしかないのです。また、お金が一銭もないという現実です。

 今回、中共の上海バレエ団が日本に来たことによって、読売と朝日新聞が親中共的な立場から記事を掲載しました。けれども産経新聞だけはこれまで反共的な立場を取ってきたため、その路線を急変させることはできないというのです。そのため、反共的な立場に立つことができる舞踊団を招待することを望んだのですが、それがリトル・エンジェルスだというのです。また、勝共連合がここに関係しています。

 こうして、先日、久保木が現在関係している機関長たちを招請したのですが、そこには日本屈指の財閥と問題の人物たちが八十余名集まりました。これが歴史にない集会になったのです。このようになり、石井(石井光治)の宣伝に完全に引き込まれ、それを支援しようということに対して彼らは拍手で決意するようになりました。

 日本では日本橋の三越百貨店が最高として知られています。ここから「リトル・エンジェルスに対するポスターを全面的に出そう」と注文が入ってくるようになったのです。このように、最高水準の広告主と連結されたので、それからは一瀉千里(注:物事が一気に進むこと)どこに行っても問題ありません。⊇一越が出した広告の横に自分のところの広告を出してくれ」と要請をしてくるのです。この広告費だけでも千五百万円以上が入るようになったというのです。そのように想像できない日本の最高クラスが今回のリトル・エンジェルス公演のために巻き込まれるようになったのです。

 先立って公演したときに観覧した人々の名簿を全部私たちがもっているのです。その人々に全部手紙を出したのですが、おもしろいことは何かというと、前に一度見た人々はすべて二枚から四枚ずつ間違いなく買うということです。これを見ると、リトル・エンジェルスに対してそれだけ関心があるということです。もし、私たちが今回の名簿をもって三十二万枚のはがきを出す日には、次にリトル・エンジェルスが公演するときは宣伝にせよ何にせよ、はがきだけ出しておいても超満員にさせることができる実績基盤になっているのです。

 それではなぜこのようなことをしているのでしょうか。韓国のためです。統一教会のためではありません。今、民団の輩は全部朝総連に巻き込まれていって、金日成の主体思想の宣伝に巻き込まれているというのです。このような時において、韓国は文化民族だということ、日本人までも感動し、感服するような古代文化が韓国の権威を高めてくれるのです。私たちがそのようなことをしてきているというのです。それゆえ、神様の御加護があるのです。私たちのすることは駄目なようですが、これまで冒険の道を経て成功を収めてきたことも私たちのためではありません。私たちが犠牲になって善のためになしたためなのです。それで発展したのです。


六 韓国チタニウム工業株式会社引き受け(一九七二・一〇・一九)

 一九七二年十月十九日に韓国チタニウム工業株式会社を引き受けた。破産直前に置かれていたこの会社を安く買い入れ、いまだ六ヵ月もたたないうちに黒字に転じさせた。チタニウムは本や製靴、塗料などをつくるのに使われる、現代では日常生活に必須な物質である。これをもって、韓国の市場を欲しがっていた外国会社「デュポン」の進出を食い止めることができもした。

半分の予算で出発

 皆さんはチタニウムを知らないでしょう。本や、すべての文化生活をするのに絶対必要なものです。コムシン(注:ゴム製の靴)に限らず、これが入っていないものがありません。良い本を作るのにも、白い色を出すのにも、ペイントにも入ります。それでデュポン会社が韓国に入ってくるのを締め出したのです。

 本来まともにやれば八十億の予算をもって初めて造ることができるのです。ところが私たちがすべて造り、どんぶり勘定でやたらに押し進めたので、四十億ウォンの予算ができたのです。日本で千トンを造るのに予算はいくらですか。合資して造るチタニウム会社は八十億ウォンの予算をもたずしてはできないというのです。それが向こう側の定価なのです。

 それを四十億ウォンで造ろうというのは、私が統一産業を造り、どんな機械でも私たちが全部作ることができるようにして予算を見積もったためです。駄目なら私が行って監督をしてそのようにするのです。できるようにするのです。そのようにしておいて、今や、そのような資金を調達できるなら、何、一年に百億ウォンくらいはいつでも思いどおりに使うことができるでしょう。


トンファチタン引き受け

 トンファチタン、韓国チタニウムを買って良かったですか、悪かったですか。(買って良かったです)。全部が手を引くときに買ったのです。あー、これをいくらから売り出したかというと「二億八千万ウォンの現金をよこせ」と言ったのです。全部引き受けることにしてからです。「大変だ」と言って、約八ヵ月、一年近い月日が過ぎたのち、私たちが「一億二千万ウォンあげよう」と言うと、「一億五千万ウォン下さい」と言うのです。

 それで「あんたのところが一億二千万ウォンでくれるならばよいが、一億三千万ウォンなら駄目だ」と言ったのですが、六ヵ月ほど過ぎて「それじゃあ、一億二千万ウォンにしてください」と言うのです。それで、「いや、もう買えなくて駄目になった」と言ったのです。(笑い)ですからまた下がったのです。

 それで「いくら?」と聞くので、「うちは六千万ウォン以上はあげませんよ」と言いました。(笑い)それで十二億の工場を六千万ウォンで取り引きしたのです。(笑い)それすてきでしょう? 時間が取り引きしたのです。

 そうでなければ、家まで全部吹っ飛ぶというのです。彼らは破産して一銭でも惜しいのです。六千万ウォンでも惜しいのです。それで「六千万ウォンあげるのにも現金では一遍にあげられないから、一千万ウォンずつ手形を振り出してあげよう」と言って、一千万ウォンずつ六ヵ月手形を切ってあげました。

 現金を一銭もかけずに、紙切れを一ヵ月に一枚ずつ渡してそっくり買い取って、六ヵ月の内に黒字を出し始めたというのです。ですからびっくりしてひっくり返るのです。(笑い)あちら側に対しては悪いことでしょう。(笑い)

 そうして、その工場の仕事を中心として先生が願っていたこと、神様が御加護され私がしたことは今後発展性があるというのです。私が霊的な要点を通じて占ったことは間違いないということが、日がたてば明らかになるのです。そのような何かがあるので大きなことをするのです。


七 真の御父母様の第四次世界巡回
(一九七二・一一・二一〜一九七三・七・二二、崔元福、金榮輝随行)

 真の御父母様はT九七二年十一月二十一日、第四次世界巡回路程に上られ、八ヵ月目の一九七三年七月二十二日、米国に活動基盤を築くなど、至大なる成果を収めて帰国された。この路程は統一教会の世界的な環境造成と、機動隊を再教育しようという目的で計画された。金榮輝協会長と崔元福先生が随行した。


六ヵ月特別精誠と世界巡回準備(一九七二・五〜一〇)

 今年の秋には私がまた米国に行かなければならないのです。世界科学者大会(科学の統一に関する国際会議)をするようになっているためです。科学者大会をして世界科学者協会をつくり、それから世界経済人協会をつくろうと思います。

 それで、今韓国でも最高の権威ある人を二人を選び出していくつもりです。日本でも選び出しなさいと私が指示したのです。世界十カ国を中心としてセミナーをするとき、そこでの重要な主題講演は文先生がしなければならないのです。それで、全般的な経費を私が全部支出してきたのです。

 大韓民国が信じないので、今はこの人々に教育をちょっとしなければならないのです。それで来年三月には世界的な経済人を集めてしなければなりません。一つ一つ入っていくのです。ですから、先生がそのような世界的な舞台を中心として活動するためには、大韓民国で活動するときは過ぎ去るというのです。しかし、少なくとも二年残っています。

 金日成が還暦を迎える時まで、私はこの国を守護しなければならない責任を感じるため、決死的に祈祷してきたのです。本来はこの五月から祈祷期間に入るのです。

 これからは祈祷するのです。三年延長して今年の十月まで私たちは祈祷しなければなりません。六ヵ月の祈祷期間に再び私たちは入らなければならないのです。五月から六月、七月、八月、九月、十月までの六ヵ月なのです。私たちにはこの民族をつかみ、世界の共産圏をつかんで神様を中心として談判祈祷をしなければならない三年路程が残っているのです。


第四次世界巡回の目的

 第四次世界巡回路程は、今後統一教会の皆さんを中心として、全世界をどのようにして天の前に導いていくかという問題を前に置いて出発する道であることを皆さんは知らなければなりません。それゆえ、私たちは必ずどこに行かなければならないでしょうか。世界に行かなければなりません。

 しかも、日本で公演をするからといって、前々から「来てほしい」と招請をしてきたために行かざるを得ないのです。少しの間だけでも行かなければならないのです。また、今やニューヨークに行けば、二十何日かに講演をしなければならないのです。世界科学者大会(科学の統一に関する国際会議で講演をしなければならないのです。それをすべて誰がしましたか。私がしたのです。

 もうこの秋になれば、十カ国から十二カ国以上の国で全部機動隊をつくるのです。そして先生が直接管理しなければならないのです。それで機動隊を再教育するために行きます。これが第四次世界巡回路程です。再教育をしてからどうするのでしょうか。強固な編制をつくり、世界的な舞台にだんだん拡大させていくつもりです。それを拡大するには、一箇所で命令するようになれば全世界的に広まっていくのですが、ここでは民族と国家を超越しなければならないというのです。米国の人、日本の人、どこの人、韓国人といわず、全部追い込んで「米国へ行きなさい」と言うならば米国に行くのであり、「ドイツに行きなさい」と言うならばドイツに行くのです。世界的な大移動時代なのです。


日本経由で歴訪

 日本においても今を迎えるために数多くの先人たちが犠牲になってきました。一日、一年の勝利的基準をついに私たちが迎えたというとき、それはそこで終わるのではなく、永遠の勝利の生涯を迎えたのと同じことになるのです。

 それゆえ、私たちはこの一日を失ってしまっては絶対なりません。もしそうなれば神様は一年を嘆息なさり悲しまれるのです。また、遅延させてしまう一日となってはなりません。一年なら一年という過去を振り返ってみたとき、真摯で緊張した神様に向かって自分が従っていくことができなかったというとき、数百年、数十年、死にたくても死ぬことができないというつらい思いにぶつかった経験もあることしょう。今は絶対、死んでもそのような悲しい立場、悲しい境地に陥ってはなりません。

 皆さんの一瞬に日本の運命がかかっています。皆さんが一歩動く方向に従って日本の将来が左右されます。そのような中心的立場に立っている人々が私たち統一教会の食口たちです。摂理上から見た方向と日本の行方を見るとき、力を尽くしてこの一瞬をつかまなければなりません。逃してはなりません。一九七四年まで総動員して、今の時間を死守しなければなりません。それが私たちの使命です。


第一次「科学の統一に関する国際会議」(ICUS)(一九七二・二・二三・二六、
ニューヨーク・ウォルドルフ・アストリア・ホテル、八カ国、五十名参席)


 第一次「科学の統一に関する国際会議」が「現代科学の道徳的方向に対して」という主題のもとに、一九七二年十一月二十三日から二十六日まで四日間、米国ニューヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルで開催された。この会議の参加者は、八カ国より討論参加者三十名を含め、オブザーバーまで合わせて約五十名であった。今後、この会議は本部を米国に置き、支部は米国、英国、フランス、日本、韓国などに置くことに決定した。

 ICUS(科学の統一に関する国際会議)が出発する時、先生はどうでしたか。尹博士(尹世元博士)、それ、思い出すでしょう? (はい)。尹博士はそのとき太陽のようで、私はまるで面事務所の給仕のようでした。だからといって、それが悪いというのではありません。私はそれをすべて受け入れました。そこに対抗したなら、何でも既にみな崩れてしまったでしょう。

 見なさい。私が基調演説したのちにユージング・ウィグナーのような人がそこに反対して大声を張り上げて席をけって出ていったのを知っていますか。そのような冷遇を受けました。私は言うべきことを言ったのです。けれどもそのようなことを意に介すことなくすべて忘れてしまったのです。大きいことをしようとするからです。

 高い山になったなら、風も受けなければならず、夏でも雪を背負っていなければなりません。それ、どれほどうらやましいですか。青い地帯に育っている草木たちが頂上に雪を背負っているのを眺めるとき、どれほどうらやましいですか。

 それがもし、白頭山なら白頭山、富士山なら富士山の頂上がどれほどうらやましいでしょうか!うらやましいからといって、その位置を守らなければどのようになりますか。名山がみな砕け散るのです。

 そう、ほかの人々は豊かに暮らす世の中にいるとき、先生はそのように頂上に白雪を背負い、独り孤独に歩んできた生涯になったのです。しかし、白頭山、あるいはヒマラヤ山頂を登攀する勇士たちの前にはそれが希望峰になるのです。


国際機動隊(IOWC)結成と米国主力活動(一九七三、米国)

一九七三年ヨーロッパの食□に対する修練が終わり、二月一日に国際機動隊を十個の組に編成して米国各地に配置した。

 世界機動隊は統一教会の復興機動隊だけでなく、統一教会の勝共機動隊など、多方面で活動できる機動隊にならなければなりません。

 ここに五カ国が参戦して活動するはずですが、その機動隊員たちが働くようになる時は世界的な時代が開かれることでしょう。

 それで、今回数ヵ月間で、五十州に、十二名単位の機動隊として活動できる機動隊要員を五百七十名配置してきました。私が行く以前には、米国の食口がどれくらいであったかというと五百名未満でした。今は三倍以上の数に拡大し、そこで活動要員を教育して一線に立つようにしたのです。

 私たちの機動隊要員を州ごとの代表に立てて基盤を準備し、今や、全州に影響を及ぼすことができる活動体制を整備して戻ってきました。ここにもし一年だけ拍車をかければ発展するのです。一九七四年まで八千名動員を標準にして出て行くのです。この八千名動員の要員を裏づけするために一年六ヵ月以内に三万二千名を修了させようというのが私たちの今の目標なのです。そのようにさえなる日には問題が変わります。

 遠くない将来、共産党が上院議員の中に投入されるのは間違いないため、彼らを防御できる強力な体制を私たちがつくらなければならないというのです。このようにして米国を守護することができなければ、今後、このアジアの反共戦線を防御できる道を失うようになるということを皆さんは知らなければなりません。

 機動隊員たちの中で不平を言う人は伝道しても駄目なのです。天が協助をしません。そのような人は孤立するのです。一番最初にいくら基盤を築いたとしても、ひそひそとやるようになれば、のちには孤立して消えていくというのです。

 私がこのような私として天の心情圏にあえて同参し、体験できるこの位置がいかに有り難い位置なのか知らなければなりません。道を歩きながらも涙を流し、夜を明かしながらも涙を流し、私の息子に会いたいがごとく、神様に会いたいと思ったとしたら、そのみ旨は成せないでしょうか。

 その恨が私によって解けるという、そのような心情をもっていくようになればすべて解けるのです。天が役事してくれるというのです。


米国百日修練会開設(一九七三・三・一)

 米国を開拓するための闘争は険しい道であった。この時の教会の構成員たちにはみな責任者意識が要求された。世界的な領域で宣教を拡張させるためには教会食□たちに新しい精神武装が要求された。この時期にヨーロッパの責任者を三人ずつくくって一九七三年三月一日から百日修練をしたことも同じ理由からであった。統一教会としては興亡の岐路に立ったわけであり、このような危機を機会とするための食□たちの努力が百日修練に現れたのである。

 先生がなぜ百日教育をさせるかというと、私たち統一教会の指導者は原理を知らなければならないからです。原理を知らなければならないだけでなく、生活に適用しなければなりません。原理を生活にどのように適用するかという問題がこれまでおろそかに取り扱われたがゆえに、相当な苦衷があったことでしょう。それが今日の現実です。

 ですから、まず原理に対する主流骨子をたくさん知らなければなりません。本にあることをたくさん知ることが、どのように実力を備えるかということが一番大きい問題だというのです。そして、生活化させるためにはこの修練過程で、生活現場でこれを直接体得することをさせなければならないというのが先生の考えです。

 今回の修練会では、第一に原理講義を少なくとも六回ないし七回は聞くようにしなければならないというのが先生の考えです。四回あるいは五回までは細密にしないで大体一般的に知らなければならないのです。そして皆さんが責任者になったときに対外的に講義できる内容を主にするようにします。その次に、一、二回は、もっと詳細なものをしてあげるようにしなければならないというのが先生の考えなのです。

 それで、その期間をどれだけ取るかといえば、三十五日ないし四十日間を取っているのです。そして、その期間内に試験を二度ないし三度しようと思います。皆さんが原理を知ってこそ、その次から勝共思想とか統一思想を知って共産主義問題を扱うことができるでしょう。

 この百日修練会はいつでも続けるつもりです。一年間ずーっと続けるつもりなのです。それゆえ、新しい人たちと百日修練生と別途に取り扱うのではありません。食べることも全く同じようにし、時間も全く同じにしなければならないのです。

 これまでの米国教会、米国食口たちが考える統一教会の伝統を全部改正し、是正し、この全体を変えてしまわなければならないという目的でこの修練会を始めました。そのような作戦を立てるための一環として機動隊を編成したのです。そして、この修練会もそのような目的を達成させるために始めたのです。

 ですから、最高幹部から先頭に立って新しい伝統を立てる運動をしなければならないというのが先生の考えです。それで、最初、ここの宣教師であった金永雲氏や金相哲氏を機動隊隊長に任命したのです。そして、これまで統一教会で一番長くなったという食口たち、本部にいる食口たちも全部機動隊に投入しました。

 それから、そこで合格した人はどこに行くかというと、ニューヨークに行くのです。ニューヨーク街に行って一人が一ヵ月に三人を伝道しなくてはほかの地域に行くことができないのです。そうしなくては、どこに行こうと一ヵ月に一人を伝道する責任者となれないためです。責任者が責任を果たせなくては誰かにさせられないので、ここで合格した人でなければ送り出さないのです。














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