真の御父母様の生涯路程 6
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第三次七年路程

第六節 一九八〇年 家庭教会は天国基地

一 一九八〇年の出発と摂理的意義(一九八〇・一・一、ニューヨーク、世界宣教本部)

元旦の祝祷

 愛するお父様! ちょうど今一九七九年、すなわち一九七〇年代が過ぎる歴史的な一つの瞬間が過ぎ去りました。今新たに一九八○年代を迎える厳粛な出発の日、新しい八○年代を出発する元旦を迎え、お父様の前に賛美の祈りを捧げることを心から感謝申し上げます。

 愛するお父様! 数多くの国の中において、哀れな韓国という国を記憶してください。韓国という国に、哀れな立場からこの息子を送られ、呼び立てられ、育ててこられたあなたの歴史的な労苦が再度回想させられます。

 十代を送り二十代に向かいながら、身もだえする歴史的蕩減路程の中で、激動の青春時代を迎えさせてくださったことに感謝申し上げます。二十代から三十代において、韓国の運命と共に傾いていく民族の運命を心配されたあなたのみ旨が解放の一日を迎えることによって喜びの歓呼の声を挙げると同時に、未来において再び悲しみの一日が訪ねてくるかもしれないことを心配しながら、お父様に厳粛に祈祷したことがきのうのことのようです。韓国の解放とともに、アジアに新しい灯火を高らかに上げなければならないあなたのみ旨の使命がこの国とこの地上、そして不肖、この息子の体にあることを悟りました。ゆえに、そのような体として、困難な環境にぶつかることを心配しながらも、前後をわきまえて行かなければならない使命と責任がどれほど重大であったかということを再度感じるものでございます。

 青坡洞の一殿堂に孤高の群れが集い、お父様の前にひざまずいて訴えながら聖婚式を祝賀した一九六〇年のその時間は、歴史的な再出発の時間として宣布することができた時でした。その日から新たな二十一年路程、すなわち三次の七年路程を宣布しました。しかし、そのときは孤独な姿であり、「果たして歴史的な勝利の道がそれほど成し遂げられるものか。天のみ旨がそのように早く成し遂げられるものか」とすべての人々が夢のように思いながら疑いの目をもって心配していた時でした。

 今は既に、三次の七年路程における恨み多き峠の闘争路程もすべて経てきました。お父様!有終の美を飾ることができた一九七元年までの限界線を迎えさせてくださったお父様の驚くべき恩賜の前に感謝を捧げつつ、今や一九八○年代を、希望に満ちた年として迎えなければなりません。一九七〇年代がさげすみと涙と悔しさの年であったとすれば、一九八○年代は上昇と希望と賛美の年として迎え、お父様の前にこの統一教会が顔を上げ、「天下に光明の日の光を受けた」と、もろ手を挙げて褒めたたえることができる群れにならなければならないことを知りました。

 一九八〇年代は、朝の日の光がさすその時間から、誇りの統一教会として、世界に伸びゆく統一教会となるように祝福してくださることを切にお願い申し上げます。今や一九八〇年代へと向かうこの一九八〇年を新たに迎えましたので、お父様が祝福してくださることを切にお願い申し上げます。

 韓国と日本とアメリカ、そして全世界に散らばっている百二十七ヵ国において、この時間を記憶しながらこの場所を仰いでいるすべてのあなたの子女たちの上に、天の厚い祝福のみ手が共にありますことを切に願いつつ、すべてのみ言を真の御父母様のみ名によってお祈りいたします。アーメン。


年頭標語:家庭教会は天国基地

 さて今年からは、本格的なホーム・チャーチ活動を展開しなければなりません。本来、み旨から見れば、三次の七年路程が終わると同時に、ホーム・チャーチ体制が完全に展開されなければなりません。それで皆さんは、昨年「ホーム・チャーチによる天国完成」という年頭標語をもって二年間過ごしてきました。また今年は、「家庭教会は天国基地」という標語をもって一年間を出発しようと思うのです。ホーム・チャーチでなければ天国は完成しないというのです。ホーム・チャーチがなくてはすべてのことがうまくいきません。ホーム・チャーチは天国の基地です。天国とはどのような所ですか。天国とは、安息の場所であり、幸福が宿る場所であり、平和な場所です。

 それでは、安息するところにおいては私一人だけが安息するのですか。父母がいて、子女がいなければならず、家庭があり、氏族があり、民族がなくてはなりません。全世界がそこに入ってくるのです。私個人がどんなに安息したくても、父母が安息できず、妻が安息できず、子女が安息できなければ、私は安息することはできません。

 それゆえに、一つの鉄則があるのです。迫害されながら懸命に歩んだ先生の基準を越えさえすれば、霊界はすぐに動員されるのです。困難な時に迫害されながら努力してきた先生の基準を一歩でも越えるなら、霊界はすぐに動員されるというのです。ホーム・チャーチの基盤はそこから始まります。最初が大変です。最初にあらゆる力を振り絞って先生が迫害されたその基準を越えなければなりません。それさえ越えれば最も困難な期間が過ぎるので、そのあとからは徐々に容易になるのです。

 ケープ・ケネディとは何かといえば、人工衛星の基地です。そこからロケットを発射します。皆さんは何かというと、ロケットの頭です。ロケットの頭は最後に上がるものだということを知らなければなりません。ロケットを造るとき、下からつくりあげて最後に上がっていくではありませんか。三百六十軒すべてを一つのロケットにしなければなりません。最後に皆さんがすっと上がっていって、シユーッと飛ばなければなりません。皆さんは三百六十軒を従えて飛んでいくのだと考えてみなさい。(拍手)

 なぜロケットであの月の世界に行ったのか分かりますか。皆さんが統一教会のホーム・チャーチ・ロケットをつくることを象徴的に見せてくれたのです。ですから、ムーン(月)ではないですか。(笑い)その次に、皆さんが月の世界に来て、先生がトップに立って飛んでいけば、今度は太陽の世界に飛んでいくのです。そのようにすれば、ムーニー・がサニーになります。そこで飛びさえすれば神様をトップにしてキンギーになるのです。(笑い、拍手)

 「家庭教会は天国基地」です。そこに行ってこそ幸福があり、鼻唄が出てきて、笑いは本当の笑いになり、休むことは本当の休むことになり、すべての行いが天と地の認めてくれるものになるのです。そこに行って住み、そこに行って死ぬ人が幸福な人だということを知らなければなりません。


二 三次七年路程勝利と特別慶祝行事

真のお父様の還暦(一九八〇・二・二一 〔陰暦一・六〕ニューヨーク世界宣教本部)

 真のお父様の御聖誕六十周年記念行事が、八〇年二月二十一日(陰暦一月六日)、アメリカ、ニューヨークにある世界宣教本部で開催された。還暦を迎えられた真のお父様は、例年どおり食□にみ言を語られ、当面の課題である家庭教会活動を促された。

 今私の年齢は、韓国でいえば還暦です。六十回という定められた軌道があるのです。昔私の少年時代、七、八歳ぐらいの時のことを思い起こしてみれば、おじいさんや、村の高齢の人が還暦を迎えるとお祝いをしたものです。韓国では、そのような時に特別に役者を呼んで、韓国音楽のユクチャベギ(注:南部地方で広く謡われる曲調が活発な民謡)のようなものを歌って楽しみました。

 その歌を聞きながら、私たちは喜ぶのですが、おじいさんたちは「ああ、これからは死の峠に向かって下っていくのだなあ」と思ったのです。彼らもそのように思い、私自身も「ああ、あの人ももう長くはないな」と思ったのです。(笑い)それがついこの間のことのようです。この間のことのようですが、既に私がそのような年齢になりました。(歓呼、拍手)

 私は長生きすることに未練はありません〇私はあの世、霊界がどのようになっているのかをよく知っているので、この世で長生きすることに対しては未練がありません。それでは、先生がいなくなれば統一教会はどのようになるのでしょうか。皆さんが闘って元気をなくしたら、先生でも眺めて元気を取り戻すこともできるのですが、地上に先生がいなくなれば、途方に暮れてしまうことでしょう。

 しかし、年を取って老いたとしても、先生が地上に残ってさえいれば、先生が「どうしろ、こうしろ」と言うことができるのです。世界が私を必要とする立場であるということを知るなら、嫌でもそうしなければならないと思うのです。

 将来、先生が霊界に行き、皆さんが年を取り、二世たちがこの世を動かすようになれば、ここはいかなる宮中よりも仰がれる場所となることでしょう。なおかつ、先生の六十回の誕生日を祝うためにこのように準備し、また精誠を込めた場所だということを思うとき、ここは多くの人々のあこがれの場所となるはずです。その時には、このカーペットはなくなっているでしょう。この床や天井が後代のすべての後孫の涙の友となり、心情の友となり、未来における力の源泉の垣根になってくれることでしょう。

 それでは、神様の祖国はどこから訪れてくるのでしょうか。ある道を通って訪れてくるのでしょうか。個人の怨讐を愛し、家庭、氏族、民族、国家、世界の怨讐を愛するという伝統的な道以外には、理想的祖国が実現されることはないという事実を知らなければなりません。

 きょう、先生の六十回目の誕生日を迎えましたが、この六数は蕩減数です。これを越えて七数に向かうのです。五色人種がこのような思想をもって怨讐を愛し、祖国光復のために歩むならば、また氏族がこのように歩むならば、民族も一つになり、世界も一つになり、そのうち闘わずして祖国光復は成し遂げられることでしょ

 それで、今後皆さんは、どのような試練の舞台を経ていかなければならないのでしょうか。世界を縮小した一つの祭壇のような版図がホーム・チャーチであるため、ホーム・チャーチでつらく悲しい悲惨な目に遭えば、それはすべて先生自らが歩んだ道であり、怨讐を愛する原則において勝利を習得する過程なので、「そのコースを自分も歩んでいるのだ」と思いなさいというのです。

 それで、家庭教会をきちんとこなせば、それを連結してニューヨーク州を越え、東部を越え、中部を越え、アメリカをカバーして余りあることでしょう。それだけでなく、全世界をカバーし、霊界をカバーし、神様までも完全に占領してしまうことでしょう。(拍手)

 それで、アメリカの家庭教会のメンバーが「神様、出てこないでください」と言っても、神様がその間に立たれ、「ああ! 私もそれを願っていたのだ。これこそ私の家であり、私の国であり、私の世界だ。これができたので、もう遊んで、食べて、寝て、踊って生きよう」と言われるのです。

 そのような論理が出てくるのです。それで、神様が祖国を解放し、天の憲法を宣布すれば、その国は永遠無窮に占領されることがなく、またその日は永遠に記念せざるを得ない最高の日になることでしょう。

 祖国光復のために、神様を解放するために、自由と平和と解放をもたらしてくれる祖国光復のために、私たちは出発しなければなりません。「祖国光復のために休むことなく前進する」という勇士たちは手を挙げて誓いなさい。アーメン!(アーメン)。


第二十一回「父母の日」(一九八〇・四・一五〔陰暦三・一〕、ベルベディア修練所)

 第二十一回「父母の日」記念行事が八〇年四月十五日(陰暦三月一日)、アメリカ、ベルベディア修練所で挙行された。真のお父様は、「み旨の完成と父母の日」という題名でみ言を下さると同時に、この日を期して、六〇年に出発した三次の七年路程の勝利と、翌八一年から本格的な出発を迎える第二次三次七年路程の内的な出発を宣布された。


《祈祷》

 きょうこの時間を迎え、あなたの前に残された数多くの曲折の歴史を忘れてしまいたいという一つの願いがあるとすれば、第二十回を迎える「父母の日」を祝うこの日の朝、不肖、この息子がお父様の前に立って三次の七年路程を終えて勝利を宣布いたしますので、この時間を御覧になって慰労を受けてくださるのならば、どうぞ慰労を受けてくださいますよう切にお願い申し上げます。

 今、第一次三次七年路程が終わったと宣布いたしました。天と地に第二次三次七年路程が始まりましたので、新しい息子、娘の伝統、新しい夫婦の伝統、新しい父母の伝統を立てさせてください。その日を思い描きながら今まで闘ってきましたので、他人がもち得ず、他人が知り得ないすべての伝統的事実を統一家において受け継ぎ、世界史的な蕩減路程をホーム・チャーチを中心として祈り、新しい息子、娘と新郎新婦と父母と、そしておじいさん、おばあさんの姿を備えて四位基台を完成できる基盤とならなければなりません。

 この日のために祈祷するすべての群れと、この場のために両手を合わせて祈るすべての統一の群れと、真の父母の名前を記憶してお父様の前にこの日の勝利を褒めたたえるすべての群れと、統一教会を信じて逝ったすべての霊人と、キリスト教を信じて逝ったすべての霊人と、ユダヤ教を信じて逝ったすべての霊人を結束させて一つの体系を備え、分担された責任を中心として、第二次三次七年路程においては、これらの者が直接先頭に立って地上で祝福を受けた統一家の家庭とキリスト教を動かし導くことができるよう、その歴史的出発がこの時間からなし得ますことを切に申し上げますので許諾してください。

 万万歳の恩賜と愛がとこしえに共にあることを願いながら、すべてのみ言を真の御父母様のみ名によりお祈りいたします。アーメン

 皆さんは共産主義以上にしなければなりません。サタンは力の基準が弱くなるときに攻撃して占領するということを知らなければなりません。今まで、先生独りの開拓時代においては、そのようなことは気にもかけませんでした。沈黙と無言で歩んできました。第一次三次七年路程が終わり、子女たちが第二次三次七年路程を出発するときは、万全の準備をして、強い信念と強い体力を備えてその伝統を残さなければなりません。

 皆さんは、共産世界を迎えて闘わなければなりません。父母の立場から先生が闘うことはできません。また銃や刀などの力をもって闘うことはできません。愛をもって闘わなければなりません。共産主義者たちは、民主世界を滅ぼして共産世界をつくろうとしていますが、私たちは共産世界も救い、民主世界までも救ってあげる体制をつくらなければなりません。(拍手)

 きょう「真の父母の日」を迎えるこの日、第二次三次七年路程を出発しますので、きょうこの時間は、真の父母がみ旨の完成を帰結させる伝統的内容を皆さんに贈り物として話すのです。今後ここに妨害となるすべての組織体は解散させ、すべて停止するつもりです。家庭教会運動が第一です。それ以外のものは付帯的なものです。それゆえに、この伝統的思想を全世界に散らばっている統一教会と、統一教会に従うすべての群れの前に伝授することを宣言します。

 きょう、第二次三次七年路程を宣言するこの場における先生の願いは、皆さんを霊的実力者と肉的実力者にして、共産世界と民主世界において、不義を抱いて現れる群れを消化して余りある能力者に育てあげることです。

 先生の伝統を受け継いで家庭教会を愛することは、世界を愛し、人類を愛することです。そのようにしながら、先生の身代わりになって盾となる責任を果たすことが今からの第二次三次七年路程であるということを知らなければなりません。それはケープ・ケネディ基地から月まで人工衛星を打ち上げる発射台のようなものです。三百六十軒は発射台です。ですから、どれだけ遠くに打ち上げるかが問題です。


真の御父母様御聖婚二十周年と協会創立二十六周年
(一九八〇・四・三〇〔陰暦三・一六〕〜五・一、ベルベディア修練所)


 皆さん、陰暦の一九六〇年三月十六日は先生の結婚した日ですが、それがきのうの四月三十日です。そしておもしろいのは、私がアメリカに来たのが一九七三年四月三十日です。先生の聖婚式からの満二十年と、このアメリカに来てからの満七年が四月三十日の一日においてぴったり一致したのです。不思議です。アメリカでの七年路程が完全に終わりました。これを見れば、神様は数理的な神様です。数理的にぴったり一致しているのです。

 イエス様は、もともと二十七歳で出発しました。それがきょうの協会創立二十七回(周年)と絡み合っているのです。四月三十日から二十四時間の中にすべて引っ掛かっています。それゆえに、歴史的な時代へと入っていくのです。ですからアメリカのカーター政権が、今ひどい目に遭うのもすべて摂理時代だからです。

 レバレンド・ムーンがアメリカに来て、統一教会をすべて変えてしまって、こそこそ隠れながらしていれば、どれほど楽でしょうか。レバレンド・ムーンがどうのこうのと扇動して騒いで闘い、国家が知り、世界が知るようにする必要がどこにありますか。迫害を受けることなくじっとしていてもよかったのです。

 時になって神様が「やりなさい!」と言うとき、できなければ大変なことになります。「やりなさい」と言う前にしてしまえば、「やりなさい」と言う時にみなしてしまったので、そのあとは祝福を受けるのです。福以外に与えるものがなくなるのです。

 それゆえに先生は、み旨が延長されるのではないかとどれほど気がせいたことでしょうか。み旨が延長されるのではないかと、この二十年、この定められた期間を越えるためにどれほど気をもんだことか、皆さんには分からないことでしょう。そのようにして、期間を短縮させる業をなしてきたのです。一九七六年まで短縮させなければなりません。八〇年代までかかってはいけません。

 二十七年の統一教会の歴史を経てくる中で、死の峠に直面するたびに、先生は、「ああ、この峠を越えなければならない、ここで死んではならない、ここで倒れてはならない」と思ってどれほど気をもんだことでしょうか。サタン世界はひたすら条件を見いだして、先生を殺そうとするのです。そのようにしてひたすら苦しめるのです。

 これからモスクワ大会を宣布するつもりです。そのように言えば、共産党は笑うことでしょう。KGBが「何、モスクワ大会だと?」と言いながら笑うことでしょう。しかし、何を言うかというのです。今、すべて終わりました。今や自由世界は勝利しました。ですから皆さんがアメリカを守り、アメリカが滅びずに統一教会と一つになれば共産党は滅びるのです。

 既にフレイザーの時から共産党は下降し始めました。一九七八年から八〇年までの三年の期間において、今や名実共に統一教会は、霊肉を中心としたいかなる国家の試練も越え、既に反対できない蕩減条件の峠を越えました。ただ一つ残ったとすれば、それはソ連がこれから反対するだろうということです。しかし、ソ連が反対したところで、反対すればするほど統一教会は上がっていきます。ソ連が統一教会に反対すればするほど、全日成が反対すればするほど、民主世界はより一層結束するのです。急速に結束していき、もう七年もすれば、先生が思うには一九八七年まで統一教会がきちんとやれば、「ひゅーっ」と発展するのです。


三 アメリカ対内外活動の強化

モーゼ・ダースト博士を会長に任命(一九八〇・四・一六)

 一度新しくしてみましょう。「新しいイメージをつくり、レバレンド・ムーンの名前を復活させよう」と皆さんが約束しましたが、いつそのようにしましたか。もう一度信じてあげましょうか。(はい)。先生がしたとおりにしなさい。ここはアメリカ式ではありません、レバレンド・ムーン式です。先生は、アメリカで二十四時間働いています。夜の十二時、一時、二時でも関係ありません。寝るのは車に乗りながら寝るのです。私は良心がある人です。私が寝ている時間にも、私のために祈祷し、私を通じて天の福を受けようという人々が祈祷しているという事実を知っているので、常にそれを背負っているのです。

 皆さんも先生のようにすれば、神様が共にいらっしゃるようになります。神様の同情が皆さんを離れてはいけません。神様の同情がとどまることができれば発展するのです。会長のドクター・ダーストも、西部で活動していた以上にここで活動しなさい。

 これからは新しいイメージが植えつけられるだろうと思っています。ですから希望をもって出発しなさい。ニール・サローネン会長の時は、若い人たちが無視しました。しかしドクター・ダーストは、教授という名前がついていて、大学の学長として嘱望もされているので誰も無視できません。また、フランス語、スペイン語、ドイツ語、英語、すべてできるのです。そして、ドクター・ダーストの次には、アメリカ大統領を経験した人が統一教会の責任者になるであろうという結論が出てくるのです。(拍手)

 きょうからドクター・ダーストに課題を与えます。ドクター・ダーストはそれをしなければなりません。皆さんも、これからは統一教会の名前を告げて共和党の党首や民主党の党首と会い、親密に交わりながらすべて消化しなさい。ここにいるのはニューヨークの人たちですから、そのようなことが上手なはずです。これからは「あなたの友達は誰ですか」と聞かれれば、市長や、上院議員や、大統領候補者といった人々が友達だと言えなければなりません。ニューヨーク・タイムズの社長があなたのかばんを持って歩くようにしてしまいなさい。デイリー・ニュースの社長、そのような人たちをすべて友達にしなさい。彼らに会い、原理さえ勉強させればよいのです。原理の力がどれほど大きいでしょうか。教育だけ受けても「先生!」と言うようになっています。

 ドクター・ダーストは教会に責任をもっていますが、時には宣教本部にも電話をしなさい。また、事業をしている所にも電話をして、すべて問い合わせるようにしなさい。そして、皆さんは、先生に報告するようにすべてドクター・ダーストに報告する責任があります。なぜかというと、全米各州に直接責任をもっていれば、全米各州において現在私たちが何をしているかを知らなければならないからです。新聞社が何をしていて、宣教部が何をしていて、それらをすべて知らなければなりませにん。


修練生輩出と家庭教会伝道活動

 先生は生涯、ずっと教会活動をしてきました。その結論が何かというと、いかにして修練生をたくさん出すかということです。問題はそれしかありません。二日修練会から七日修練会、そして二十一日修練会です。二十一日修練会が峠ですが、二十一日修練会さえ越えれば食口になるのです。「献身するな」と言ってもします。ですから「修練会! 修練会! 修練会!」で頭がいっぱいにならなければなりません。修練会に連れてくれば、講義する人は何としてでも感動を与え、人を育てあげる責任があります。それでは、誰が修練会をしなければなりませんか。それは、皆さん、州の責任者がしなければなりません。二日修練会から七日修練会、二十一日修練会、そして四十日修練会までできる能力をもたなければなりません。

 最初は各自が七日修練会ができる基盤を築くのです。そのあとで、いくつかの州を合わせて四十日修練会をしなければなりません。すると四十日修練会ができる場所をいかに全国的に拡大させていくかという結論に到達します。ですから、すべての州の責任者は少なくとも四十日修練会に責任をもって導いていくことができなければなりません。

 それでは、二十一日修練会、四十日修練会の間に何を教えるのでしょうか。ファンダレイジングも教え、伝道も教え、今日、統一教会で行う諸般の活動をすべて教えてあげなければなりません。そのような活動を各州の本部で提示することにより、各州で引き連れている食口たちの心霊が発展するのです。責任者も共に修練会に参加しなければなりません。

 各州の責任者は、二十一日修練会をどのように進めていくべきかを知っていなければなりません。司会のやり方、講義のやり方、それから事後管理、接待方法などについて公式化された体験をもっていなければなりません。劉協会長が講義していた時から何年になりましたか。それは今から二十五年前です。二十五年前にしていたやり方が変わることなくきちっと公式になっています。一日に十八時間ずつ、三年八ヵ月の間、体の不自由な人に毎日続けて講義をさせたのです。それが伝統です。

 先生のような姿勢をもって皆さんが決意すれば、アメリカなどあまりに小さいです。皆さんが十八時間講義できなければ、十八時間ビデオをかけておき、人を連れてきて見せて聞かせなさいというものです。そのような運動をするのです。三度聞き、四度聞けば教育されるのです。二日修練会のテープをつくり、一週間修練会のテープをつくり、二十一日修練会、四十日修練会のテープをつくりなさいと言ったでしょう。今年中にすべて終えなさいと指示しました。それを準備しなければなりません。

 ドクター・ダーストは、五月、六月、七月の間で、十六ヵ都市の基盤を完全に築かなければなりません。きょうが五月二十日ですから、六月二十日、七月二十日までとすれば、満二ヵ月です。満二ヵ月の間で、この伝統を完全に立てなければなりません。そのようにして、七月二十日以降は全国四十日伝道が始まるのです。そして全員がカセット・テープ、ビデオ・テープをもって、十八時間講義する運動をするのです。全員が、全食口がその運動をするのです。

 この四十日期間は、できれば本部やすべての機関でも「ホーム・チャーチ活動を展開しなさい」と言って配置するのです。そのようにして七月二十日から八月の一ヵ月間を活動して、九月一日に帰ってくるのです。その期間で一人が三名以上伝道する運動をしなければなりません。この期間内にその伝統を正しく立てるのです。その時は一つの地区に一人だけを残して、皆さん全員移動するのです。

 このように見るとき、十八時間の伝道活動と、十八時間の講義という、このような伝統を立てて追い立てれば、間違いなく三名ずつ伝道できます。このようにしておかなければ、来年の作戦、今年以降の計画を成就することができません。問題が大きいのです。

 ではカープ(CARP)はいつ伝道しますか。(六月二十日から八月二十日までです)。カープの全要員も同様です。全世界的に行うのです。日本は既に四月十五日から始めています。六月一日から八月十日までの七十日間は、アメリカの皆さんのために活動をするのです。ヨーロッパにも通知しなさい。そのようにしてこの四十日伝道期間に入れば、訓練された者として、全要員がホーム・チャーチを中心とした活動を展開するのです。そして九月からは全要員が講義をしなさい。


カーター政権との闘い

 ガーターは自分の組織を通じて「レバレンド・ムーンは自分の政敵である」と公然と発表しました。それも良いというのです。それで、私はカーターのところにカープのメンバーを送り、「あなたがそのような態度をとるので、私たちはこのようにします」と通告するのです。なぜそのようなことをするのでしょうか。すべてアメリカのためです。神様の愛が凍りつく前に、神様の愛が散ってしまう前に、それを防御しなければならない責任があるからです。すべて神様の愛を植えつけるためにそのようなことをするのです。

 今や共産党と自由世界は、一九七八年を限界として、三年目に下がっていくのです。この国において、自由主義者たちが暴れ回りましたが、国会から退いていかなければなりません。カーターは何年度に大統領になりましたか。一九七六年の何月でしたか。(七月です)。七月ですね。それが下がっていくのです。それで、八〇年代を中心として下がっていかなければなりません。ですから先生がここで激しく打つのです。ソ連も下がっていくでしょう? 民主世界のアメリカも急降下するのです。

 現職大統領を中心とした体制というものは、とてつもなく膨大なものです。力の基盤は途方もなく大きいのです。お金はあり、言論機関もあり、捜査機関もあって、すべてのものを備えているのです。そのような万能に近い基盤を備えているカーターに対して挑戦するということは、愚かだと言わざるを得ない行為です。そのようなことをしているのです。

 しかしながら、天意に従って生死を決する一つの起源を、ある一時において誰かが準備しなければならないと思ったのです。それは正に冒険でした。それこそ統一教会のすべての運命を懸けて全世界の統一教会員が団結したのです。それで、今年の正月一日には全世界の責任者たちを集めて、「韓国のために百日祈祷会をしなさい」と指示しました。その時は韓国が最も危険な時でした。その次に「今後、天意に基づきガーター政権打倒の祈祷をしなさい」と言いました。そのような準備を既に二年前からしてきました。

 ですから、どれほどカーターがこのレバレンド・ムーンを憎み、統一教会を憎んだことでしょうか。国税庁から四人やって来て、私たちの事務室をしらみつぶしにくまなく探し、ほんの小さなものでも見つけたときには、めちゃくちゃにたたく準備をして、二年八ヵ月もの間すべてを調査しました。また、それでも足りないといって、アメリカは情報組織において膨大な勢力をもっているのですが、二十五ヵ国の自由世界国家のすべての組織を動員して、統一教会について非難の材料となり得るすべてのことを探り出そうとしたのです。そのようにして、「レバレンド・ムーン一人を監獄にぶち込めば勝利だ」と思ったのです。何としてでも監獄にほうり込もうというのです。

 ですから今回、もし選挙で負けていれば、統一教会は悲惨な状態になったはずです。私はそれを知っていました。それで、朴普煕氏と計画したこととは何でしょうか。統一教会で使っている弁護士は約二百八十名になります。優秀な弁護士団を使っています。そこから頭が良くて優秀な弁護士たちを編成し、今までカーター政権が統一教会に被害をもたらしたことをすべて計算させたのです。そのようにして、もしカーターが大統領に再び当選したら、即座に法廷に引っ張り出すための訴訟準備を完全にしておいたのです。私がサインさえすれば、すぐに行動できるようにしておきました。


国会議員連結活動

 これからなすべきことは何でしょうか。韓国が生き残るためには日本を背負わなければなりません。そしてアメリカを背負わなければなりません。アメリカを背負うには政治基盤が必要です。上院議員と下院議員に目星をつけて、「今回の選挙のとき、私たちを後援するようにしておかなければならない」と言いました。天が本当に協助してくれるのです。私たちは上院議員七名を推して応援してあげました。

 私たちは、今まで七年間国会で活動したPRチームをもっています。統一教会の青年が七年間活動をしてきたので、国会の上院議員と下院議員の秘密を私たちがすべて知っているのです。それで、その人たちをA級、B級、C級に分けて、質的に良い人々を選び出しておいたのです。また、「そこで共産主義の色彩の濃い人を選び、まず五人の首を切らなければならない。そのようにして統一教会が国会活動を始めるときには、誰も反対できない風土をつくっておかなければならない」と言いました。

 そのようにして国会議員の落選計画と併せて、当選計画をしました。彼らの写真を見て私が推薦しました。それで、国会の重要要員として推薦した上院議員七名と下院議員八名を合わせた十五名の人々が一〇〇パーセント当選しました。それは驚くべき役事です。

 そして、私たちが切ってしまおうとしたリベラルの上院議員はすべて首を切られました。これにより、リベラルの国会議員は消え去り、完全に新保守陣営が国会を動かすことができるようになりました。その事実は、本当に天が保護されたものです。そして今後それは、韓国が行くべき道の前に助けとなるであろうし、アジアを保護し、世界を保護するところにおいて非常に重要な基盤になったと思っています。

 このようにして何をするのでしょうか。彼らを連結しなければなりません。すべての国会議員を連結する道を築かなければなりません。すなわち日本の国会議員、アメリカの国会議員、韓国の国会議員を連結し、また学者を連結しなければなりません。その次には大学生を連結しなければなりません。


アメリカ内の会社設立

 最初、国務省が私に手を付けたときも、「どうということはない、ふっと吹けば飛んでいくようなものだ」と思っていたのです。ところで、一つの団体を調査しようとすれば、六ヵ月以上はかかります。ところが調査をしてみると、今までアメリカ内において三十四の会社をつくっているというのです。統一教会の幹部でも、一年もすれば会社の名前をすべて覚えておくことができません。ですから、国務省がこれを調査することに着手しても追いついていけないのです。

 なぜそのようなことをするのでしょうか。そのお金と力を、統一教会を発展させるために使っていれば、既成教会は既にすべて砕け散っています。私が数十億ウォンを投入していればみな砕け散るのです。しかし私は宗教指導者として歴史に名前が残るので、非法的な行動はしません。今、いくら「悪名高き文なにがしだ」と言われていても、必ず歴史に残るのです。宗教の本質に背くようなことはしません。

 なぜそのようなことをしなければならないのでしょうか。韓国を生かさなければならないからです。韓国を生かし、金日成をたたくことは、共産世界の脈を切ることです。有り難いことに、現在中共は、ソ連と対峙する立場から、アメリカと日本に接近するため、経済体制を自由化をさせてもよいと言っているのです。それは朗報です。

 では、このような時に、ソ満国境にいる二百万の僑胞をどのように活用するかというのです。これは国家的な次元から研究すべきであり、アメリカならアメリカが対アジア政策を展開するにおいて、この問題を消化すべき段階に入ってきています。このようなことを学問的に体系化させ、学界に問題として提示する段階に来ていると思うのです。

 レバレンド・ムーンは有名です。アメリカ内の政治学者や政治家たちが、先生のおかげで博士になるケースがたくさんあります。「レバレンド・ムーンと政治」というタイトルで論文を書き、博士になった人たちがたくさんいるということを知らなければなりません。「統一教会と経済問題」というタイトルで論文を書いて博士になる人もいます。このようなことが今現実的に明らかになりつつあり、進行しています。


四 水産事業の拡大と経済活動

人類の食糧問題と水産事業

 なぜフィッシングの訓練をしなければならないのでしょうか。それ以上の訓練はありません。魚を捕る時、台風が吹くからといって逃げられません。海に出ていけば波と闘い、命を懸けて海と闘い、そこで身もだえしなければなりません。ですから、それは素晴らしい訓練だというのです。

 そのようにしながらも、水産業だけが目的ではありません。商船に乗って世界的な海運事業を行うのです。今後の文明世界のすべての創造は、船で運搬する物を通じて広がっていくということを知らなければなりません。そのための訓練です。二十世紀の統一教会は、世界の迫害の中で神様の望みと希望をもってそれを克服するのです。ですから、私が水産事業に手を付けるのは、それが統一教会を愛するために神様が準備したものだと思っているからです。

 地球の三分の一は陸地で、三分の二が海だということは知っているでしょう? 人は、海に棲むすべてのものを食べることができます。海の草は大概のものは食べられます。けれども陸地の草と木はすべて食べられますか。(いいえ)。海には、陸地にあるすべてのものがあります。海には、陸地の牛に該当する生き物もいるし、馬に該当するものもいるし、ライオンや虎や蛇に該当するものもいます。すべているのです。また、どれほど多くの魚の種類がありますか。

 白人は何を食べるかというと、陸地の動物の肉を食べます。そしてアメリカの人々は、「海の魚は臭いがするから」と言って食べることを知りません。ところが最近では、「おい、フィッシュがいいそうだ。魚はすべての蛋白質をもっているので肉よりいいそうだ」と言っています。「自然食品が好き」とか、「長生きする」と言っているのです。(笑い)

 牛二頭がいくらするのでしょう。先日、私がマイアミに行って「牛一頭がいくらですか」と尋ねてみると、「二十五ドルから七十ドルあれば買えます」と言うのです。ニューヨークのような所では四百ドルです。ところが、ツナは一匹がいくらしますか。四千ドルもするのです。ところで、一匹のツナは、子供を百五十匹以上産むのです。しかし、牛は一年に一頭しか産みません。(笑い)ですから海がいかに豊かでしょうか。

 先生はまぐろ釣りが好きでするのではありません。今後陸地から出る食糧は、限界となる日が将来遠からずして来ます。人類の生死問題、食糧問題の解決は海洋でしようと思っているのです。


七年間のまぐろ釣り(一九七四〜一九八〇)

 経済力というのは、自動車におけるガソリンと同じです。それがなければ何もできません。ですからアメリカに行くと同時に、その時が一九六五年でしたが、どのようにして今後の経済基盤を築くかという問題を考えながらアメリカの全域を回りました。

 すると、その当時最も有名な事業がくず鉄を集めて製錬する事業だったのです。アメリカのどこに行っても、自動車や何やら、使い捨てられて廃品処理されたものが無尽蔵にあるのです。それらがすべて腐っていたのです。それで「これらをすべて収拾して再生工場をつくれば、アメリカの経済源になるだろう」と思ったのです。それで、調査して、精練所まで立てる計画をしっかり立てて予算を編成したのちに調べてみると、既にマフィアが手を付けていたのです。それでなくても私は悪口を言われ反対されているところなのに、マフィアと額を突き合わせて正面衝突をしては、こなごなに砕け散ってしまうのです。ですからどうすることもできません。

 その次には何かというと、古紙事業です。どの家庭でもアメリカの家庭に入っていけば、いつ行っても、雑誌でも何でも一抱え抱えてくることができます。そのような古紙がアメリカにたくさん散らばっていました。それを再生すれば莫大な財源になることが分かったのです。それで今度は、古紙再生工場を計画しました。ところが調べてみると、それもマフィアが手を付けていたのです。

 それで仕方なく、その次に手を付けたものとは何かというと、水産事業です。皆さんも知っているように、アメリカは国土を中心として三面の海域に世界四大漁場のうちの三大漁場をもっています。そこにノルウェーの漁場を合わせれば四大漁場になります。メキシコからアラスカ、そしてカナダに達するグロスター地域が世界四大漁場の中の三大漁場に連なっているのですが、それは世界のほとんどの魚がそこにいるという話です。ところで、その魚を捕る人がいませんでした。そして、二百海里を定めてからは、全く主人のいない荒れ地のようになってしまったのです。

 しかし、海にわざわざ出ていく人がどこにいますか。海に出れば、二ヵ月から六ヵ月の間は船に乗っていなければなりません。そのようにして帰ってきたときには、妻はディスコだ、ツイストだといって、踊りでも踊って浮気をして回り、荷物をまとめて逃げてしまっているのです。子供たちを孤児院にほうり込み、一家四散するケースが八〇パーセントにもなります。ですから、誰が海に出ていくでしょうか。また、海に出たとしても、魚を補ってから売る販路がありません。アメリカ人は海の魚を食べないのです。ですから、水産事業に手を付けるということは莫大な力の消耗が伴うのです。でも、仕方がありません。この水産事業に手を付けて成功し基盤をつくるまでは、今後の世界に対する作戦を経済的に補給する道がないと思ったのです。

 ところで、このアメリカの青年たちが言うことを聞くでしょうか。それで、私がキャプテン(船長)にならなければならないと思ったのです。それで船に乗り、七年間先頭に立ってツナ釣りをしました。ツナがいかに大きなものかというと、一匹が千ポンドを越えるのです。考えてみなさい。千ポンドといえば、大きな牡牛より重いのです。千ポンドと言えば五百キロ近くありますが、大きな牛でも四百キロにしかなりません。それくらい大きなツナが細い一・五ミリの釣り糸にかかってくると考えてみなさい。どれほど気持ちが良いことでしょうか。また、そのスリルは大変なものです。ですからい若い者たちが一度出ていって一匹、二匹捕まえてみると、もう狂うようになっているのです。ですから、ツナ釣りが若い人々を誘う魅力的なものになると判断したので、七年間ツナ釣りをして専門家になったのです。


要員養成と販売基盤造成

 船に乗って出ていき夜明けに戻ってきて、寝ないでまた出ていくのです。服も着替えずにまた出ていくのです。なぜそのようにするのでしょうか。霊界にいる水産業をしたすべての人々が私に協助しなければならず、私が、彼らの前に見本となり得る何かの条件を立てなければならないのです。そのようにさえしておけば、船が壊れたり船員たちが離婚するなどというようなことは、霊界から協助することにより免れる道が生じるのです。

 また、常に明け方早く、ムーニーたちは出ていきます。見てみなさい、グロスター・地域のすべての漁夫たちを。遊んで、酒を飲んで、賭博をしていた彼らがすべてまじめになりました。私たちに刺激を受けたのです。酒を飲んで遊ぶ暇がありますか。朝早くから出ようとすれば一眠りしておかなければならないので、そのようなことをする暇がありません。

 ですから、そこの市長や警察署長が「このグロスターを生かすのはあのムーニーたち以外にはない」と言って、そのようなうわさが広まるのです。(拍手)考えてみなさい。普通三時に起きて、月の光や星の光を見ながら出ていき、月の光や星の光を見ながら戻ってくるのです。船に乗る者たちは、私が朝早くから起きて無言で出ていくので、嫌でも従ってくるのです。そして「あなたは、今夜は海から戻らずに働きなさい」と言えば「イエス」と言うのであって「ノー」とは言いません。そのような伝統が自動的に立ちました。

 アメリカ東部ではニュー・ホープという私たちの船の名前がツナ釣りで有名ですが、南米まで評判が立ちました。私がそのようなことをするのも、水産事業を開発するための要員を養成するためでした。そのままではできません。私自ら二十四時同船に乗って出ていきながら、教会の若者たちに「船に乗りなさい」と言うと、最初はみな逃げていって話も聞きませんでした。ところが、私が暇さえあれば船の話をし、四年が過ぎ五年が過ぎて、七年までになると、女性たちまでもが「私がキャプテンになります」と言うのです。そのようになる雰囲気をつくったのです。

 そのようにしながら何をしたかというと、造船所を造り、加工工場を造り、それから販売の訓練をさせました。商店を造って、移動バンを中心とした販売訓練をさせました。網を編み、船を造って魚を捕り、それから魚を販売することまで、一年でやりました。販売できなければ加工工場で処理しなければなりません。それもできなければ、シー・フード・レストランまで造らなければなりませんでした。そのようにして七年間で基盤を築き、今では水産業界に影響を及ぼすことができる段階にまで来ているのです。これがもし軌道に乗れば、とてつもない資本が動くようになります。

 アメリカ水産庁では、アメリカの海域に無限の水産資源があるので、その開発のために全力投球をしています。しかし、それをする人がいなければならないでしょう。そこで国家で計画を立てたのです。それが何かというと、誰でも船に二年半だけ乗れば、その人が船を造りたいとき、一〇パーセントのお金だけ出せば、船を造ってあげようというのです。百二十トンの船は二百万ドルするのです。これはすごいことです。

 そのようなことを知っているので、三百の港を中心としてその事業をしているのです。それで特別に考案して船を造りました。小さな釣り船から訓練するのに良い船まで、レバレンド・ムーンが特別に考案して造りました。とてもすらりとしていて本当に美男子のような船を造りました。

 そして訓練をさせるために、フィッシングをする一隻の大きな船を中心として、十隻の船をまとめて出ていくのです。そのようにすれば、万人が十一隻の船を率いて出ることになるのです。そして宣伝をするのです。「五名だけ編成すれば三万ドル相当の船を与える」と宣伝するのです。小さい船でも三万ドルします。さらに水産都市開発のための計画をしています。

 それで、一箇所に六十名の要員を集めて教育するための対策を立てています。今回私は、三十箇所に配置してきました。三十箇所でこの基準ができあがったら、三百箇所に拡大させ、神学大学を出た人たちを責任者に立て、海洋教会をつくろうと思っています。これは歴史上になかった教会でしょう。海洋教会という名前で船に乗り、そこで聖日の礼拝を行うのです。この運動を展開させるために今準備をしています。その仕事を実際の現場で消化することができる基盤を拡大するため、世界的な販売組織を計画しています。ヨーロッパ、日本でもその仕事を準備しているのです。


世界ツナ釣り競技大会(一九八〇・八・二四・〜三一、アメリカ、グロスター)

 今回グロスターに行っていたときも、一時や二時に起きて準備をしました。うちの食口はみな上がっていって寝るのですが、先生はそこに来た人たちと会議しているうちに、一睡もしないで夜を明かし、そのまま出ていく日がたくさんありました。そのようなことをしても私は「夕べは寝られなかったから、今晩は寝よう」とは思いません。価値というものは寝ることと反比例するために、寝ないのです。寝ないことが偉大なのです。眠らないで仕事のために誰よりも先頭に立てば、価値が大きいのです。

 どのように思いますか。レバレンド・ムーンが天国に一つの記録を残すとして、この時間を今記録しようとするときに、居眠りしなければ記録されるし、居眠りすれば記録されないとすれば、どれほど深刻でしょうか。記録しようとする瞬間がこの時間であれば、どのようにしなければなりませんか。そのようなときは、眠気がくればつねらなければなりません。眠ることと寝ないこととどちらがもっと価値があり、どちらがもっと称賛に値することですか。

 今回、グロスターで盛大にツナ釣り競技大会をしたところ、全世界の言論の焦点がすべてグロスターに集中したのです。今回、グロスターでムーニーに反対する騒ぎが起きました。この者たち! そこまで暴力的で悪らつな方法でレバレンド・ムーンを追放しようとするのですか。家の前を通り過ぎると「ムーニー、出ていけ」と言いながら、石を投げたり、落書をしたりするのです。ところが言論界が反論してきました。「これはアメリカの根本を誤る可能性があり、伝統が破壊されるかもしれない危険な行為なので、法的に処断しなければならない」というのです。言論界がそのような態度を示したのです。彼らは誰の味方ですか。いつだったか「レバレンド・ムーンを殴り殺してやる」と言っていたのに、これは何ですか。これが不思議なところです。


海洋教会設立(一九八〇・一〇・一)とフンヨンー・O・E(株)設立(一〇・八)

 私はいずれ、この世に生まれて死んでいく人ですが、この世にいる間に、正しく基盤をつくっておき、若い人々が行くべき伝統をつくってから行こうと、七年の歳月を先頭に立って走ってきました。雨が降ろうと雪が降ろうと、走ってきました。私が「する」と言ったことはすべてしました。私は造船工場を造るつもりですし、私が「これこれこのようにする」と言ったことはすべてしました。また海洋教会(オーシャン・チャーチ)という名称で組織をつくり、三大水域を中心としてアメリカ全域の三百箇所にすべて配置してきました。

 ワン・ホープという釣り船を西部海岸線に送りましたが、その名前はグリーン・ホープです。西部海岸線の釣り船の中で最も良い船です。グリーン・ホープを三十隻もっていき、港に停泊させて訓練をします。船長一名と五名を船に乗せて訓練をするのです。その間、船が十隻そろわなくて、送ってあげられませんでしたが、その間に何をするのでしょうか。魚を捕ってきて、バンで回りながら販売をするのです。

 それが「お金になる」となれば、男たちは海に魚を捕りに行き、女たちはバンの運転をして販売の組織もつくるのです。このようにすれば、千ドルないし一万ドルを稼ぐことができます。そのようにすれば、フィッシュ・セーリング(魚販売)チームは、ファンダレイジング・チームでなくても、ファンダレイジングに自動的に加担する群れになるのです。さて、海洋教会を三百箇所で始めれば、海洋都市は称賛し後援するようになります。そのような環境がアメリカ全域に広まるのです。

 また、うちのフンヨン水産といえば、韓国の水産業界では有名です。アメリカのフンヨン・O・Eも私がつくった会社です。合弁してつくりました。


日本食□の活動(六・一・〜八・一〇、一〇・一〜一・一〇、百七十日間全体活動)

 最近、ファンダレイジングをしていますが、日本の食口が活動をするのは、六月一日から八月十日までの七十日間と定められています。それから、十月一日から一月十日までを定めています。この百七十日は、誰もがみな公的に天のために活動をするのです。祝福家庭だけでなく、全体がしなければなりません。

「責任量を完遂するためには悲惨でありなさい。先回の七十日のファンダレイジングではこれこれの成果を上げたので、百日では、時が時であるだけにこれこれの実績を出さなければならない。一二〇パーセントをやりなさい」と、強力に指示するつもりです。そのようにすれば、日本の食口たちは何と言いますか。「はい」と言うでしょう。

 復讐しようとする先生ではありません。先生と再び出会ったのはなぜでしょうか。韓国のためにそのようなことをさせるのではありません。世界のためにそのようにするのです。未来に日本が行くべき道、未来にアジアが行くべき道のためにそうするのです。過去、国を取り戻す時においては、先生と日本は怨讐でしたが、アジアヘと行く同志であり、世界へと行く同志であり、永遠なる霊界へと行く同志であるので、その同志のすべての因縁について見ても、「国を取り戻す時の怨讐よりももっと貴重なものが愛ではないか」と思うのです。

 教会活動をしながら人を愛するならば、物質がついてくるようになっています。そのように復帰していけば間違いありません。私は一九七〇年度までは経済問題には手を付けてはいけない」と命令しました。人を愛することができる段階に移っていけば、物質はついてくるようになっているのです。ですから、十年内で世界的な経済基盤を築きました。それは間違いのない真理です。皆さんが難しい経済基盤を築き、人を愛しながら、このような体制のために一番下から人のために愛する心をもって行動すれば、経済問題は自動的に解決されるのです。「食べることに心配をしてはいけない」というのです。

 例を挙げてみると、今、日本の食口の献金を誰がしてあげているかというと、霊界がしてあげています。先生が教えてあげた真理を中心として世界の復帰のためのすべての責任を日本が負っているので、世界を生かすためのすべての献金に責任を負い、昼夜を分かたずこの問題を中心として祈祷しながら先頭に立っていき、迫害を受けながらも先頭に立っていくので、霊界が協助するのです。神様が協肋し、その次には霊界が協助するのでしょう? 霊界と、神様と、天使が協助する経済的基盤になってこそ、自分が復帰できる人との因縁を見つけることができるのです。


五 国際機構創設と大会主宰

南北米統一連合創設と第三次世界言論人会議(一九八〇・一〇)

 現在三次の言論人大会を終えました。それで来年からは、言論界を中心として世界的な組織編成をしようと思っています。そこで、それに対処するために私たちはFPI、フリー・プレス・インターナショナルという通信社をつくりました。言論人の組織を編成するための準備段階である整地作業はすべて終わりました。

 さて、その次に一つ残ったことは何でしょうか。現在、全世界の国家の前首相を中心とした国際協会をつくることを構想しています。それで朴普煕氏を中心として、「南米から始めよう」と言って、ペルーからチリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジルなど、南米七ヵ国の大統領にすべて会いました。私たちの日刊紙であるスパニッシュ新聞社とニューズ・ワールドの二人の社長の名前を出せば、彼らは会わざるを得ません。そうして特集を出すのです。ですから間違いありません。百発百中会うようになっています。そのようにして、南米の二十五ヵ国の大統領に会います。二、三年もすれば、彼らはみな前職の首相になるのです。
 その次には、アフリカからアジアまでの前首相の国際協会をつくろうと思っています。では、どうしてそれが必要なのでしょうか。私はワシントン大会で、モスクワ大会をすることを宣布しましたが、それは愚かしい話ではありません。モスクワに行かなければならないのです。
 日刊紙を二つもっている社長の朴普煕氏を中心として南米から救ってあげるのです。彼らはカーター政権から被害を受け、軍事革命が起きて、「ああ、もう生きる道がない」と言って、足もとがふらついてコーナーに追い込まれているのをよく知っているので、朴普煕を送って、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジルを中心とした整地作業をしました。それがすべて終わりました。それでレバレンド・ムーンの思想を中心としてカウサ(CAUSA)が発足しました。私たちの家に来て晩餐もして帰っていきました。


第九回「科学の統一に関する国際会議」(一九八〇・一一・二七・〜三〇、マイアミ州
ポンテンブルー、ヒルトン・ホテル、八十六ヵ国、六百四十名)

主題:絶対価値と人類平和のための模索



 今日の世界は、秩序が破壊された状態にあります。そして、平和を成し遂げるということは、破壊された秩序の回復を意味しています。秩序を回復しようとすれば、主体と対象がその位置を知り、相互統一された関係を確立しなければなりません。

 平和は世界的水準においてのみ要求されるものではなく、国家、社会、そして家庭の水準でも、同じように願われるものです。さらには個人までも、心と体の間の平和を渇望しているのです。

 平和に対する追求が個人の平和から出発しなければ、それはまた再び失敗せざるを得ません。それでは、個人の平和はいかにすれば成し遂げることができるのでしょうか。それは個人が絶対愛を所有し、それを実践することによって成し遂げられるのです。なぜならば、愛は、すべての統一の前提条件であるからです。統一は、愛の基盤の上においてのみ成し遂げられ、平和は、統一の基台の上においてのみ達成されるのです。

 すべての国の平和が成されれば、言うまでもなく世界の平和はこれを基盤にして成就されます。それぞれの国が貿易や交流の面において、国家利益だけを優先する国家利己主義を清算し、絶対愛をもって他国と世界に奉仕する国家になるとき、そして、各国がそのような国際的な風土を恒久的に継続するとき、人類の永遠の平和が保障されるのです。

 平和のために絶対愛を実践する個人の行為は、絶対善です。同様に、平和のために愛を実践する家庭の行為もやはり絶対善です。社会や国家、世界においても同様です。言い換えれば、個人、家庭、社会、国家を問わず、真の平和を樹立するためには、絶対価値、すなわち絶対真、絶対善、絶対美を実現しなければなりません。特に、絶対的な善の実践が切実に要求されます。それがなされれば、秩序を紊乱し、破壊するいかなる悪の要素も介入できないからです。

 ところで、真・善・美などの精神的価値は、愛を基盤として成立するので、絶対愛、すなわち神様の愛を知らなくては、絶対的な真・善・美は実現されません。このような絶対価値が実現されない所では、真の平和はあり得ません。それゆえに、人類の真の平和のためには、絶対愛が実践されなければなりません。

 人間が絶対者によって創造され、絶対者の愛を実践するようにつくられたとすれば、人間の創造に動機と目的があったことは明白です。その動機と目的を明らかにしようとすれば、絶対者がどのようなお方かという問題、すなわち正しい神観がまず立てられなければなりません。正しい神観が立てられることによって、そのお方の創造の動機と目的が明らかになるであろうし、したがって平和のために絶対愛を実践しなければならない理由も明白になるはずです。

 このように見るとき、人類の真の平和のためには、絶対者を正しく理解しなければなりません。絶対者を正しく理解することによって、そのお方の愛を実践できるようになり、結局は、そのお方の絶対価値を実現できるようになるという結論に到達するようになるのです。


六 勝共運動促進化と各機関招請講演

全国勝共安保団結大会と地方体制強化(一九七九〜一九八一)

 大韓民国に対しても私は世話になりませんでした。今まで私をいつも苦しめました。言うべきことは多いのです。憎むなら、誰よりも憎むことができる立場ですが、いかなる主権者も憎みません。また、主権者が憎くても、大韓民国は愛さなければならないのです。今回の勝共団結大会に対しても、「自分たちの運命はどうなるのだろうかと、死に際の叫び声をあげているこの時局に統一教会が何の安保団結大会なのか。彼らは狂っている。ほかに金を使う所がないのか。どうなるか分からないこの時局に、何のために金を使うのか」と言うかもしれませんが、私はある主権者を信じるのではなく、大韓民国を愛するがゆえにそうするのです。

 主権者が右往左往するときに、その国の民族が右往左往してはなりません。見てみなさい。共和党は二百万の党員数を誇っていた党でしたが、朴大統領一人が亡くなることによって、あのように悲惨になってしまいました! 私、文なにがしが倒れたら、統一教会はそのようになるのですか。そのようになるならば、私は統一教会から私の首を切って仕事を始めるつもりです。私が行く道は、私が死んでもそのようにはならないことを知っています。

 それゆえに、私がこの民族の前に残したいものは、秋風に散る木の葉ような党員ではありません。この民族を中心として、サタンも神様もいかなるものも取り除くことができない愛国精神で、世界を愛して余りある思想的核の鉄槌を打ち立てておくことができるなら、この民族は、主権者を押し動かして、南北を統一することでしょう。南北統一だけでなく、アジアと、そして世界全体、左右の世界をすべて吸収して余りある主体国になるであろうと思っています。

 世界の共産党をたたきつぶすための前進命令が、天からの最後の命令として下るときになりました〇皆さんがその仕事を十分に成し終えたときには、どのようになるのでしょうか。大韓民国が統一教会と一つになるのです。全世界の統一教会員が、共産党を完全に防御する旗手として世界的に堂々と進み出ていくときは、大韓民国は間違いなく統一教会と一つになります。見ていなさい。

 そのようにならざるを得ません。そうなるようになっています。世界を中心とした反共王国、反共の聖地、聖域となって、全世界の民族が自然に一つとなる基盤ができるときは、大韓民国は北韓が反対しようと、何しようと、け飛ばしてしまうことができるのです。今や、我が国の現大統領の決断が必要です。

 先生は、そのようにすることができる環境を考えたので、崔昌林氏を呼んで「団結大会をしなさい」と言いました。主人のいない時に主人の資格を備えなさいというのです。先生は摂理的な観点から見たので、そのような命令をしなければなりません。六ヵ月から七ヵ月の間で完全に国を救わなければなりません。

 それで勝共連合の組織は、今後教会の先頭に立ちなさい。先日、私が幹部会議でも言いましたが、勝共連合は教会の先頭に立たなければなりません。国の先頭に立たなければなりません。それで宗教の次元を越え、国家の次元を越えて先頭に立つことができる活動をしています。そのため皆さん幹部たちに、今回講義させてみましたが、なぜそのようにするのでしょうか。「皆さんと世界的な先祖たちが責任的条件を連結させるために講義しなさい」と話したのです。

 皆さんは、勝共連合の活動を中心として、新しい方向をもって、挙国的にこの運動のために闘わなければなりません。今、そのような段階に入ってきています。統一教会の活動を通じては、国をすべて導いていくことができません。ここで、私たちが教育さえすれば宗派を超越できます。それこそ看板を取り外してもかまわないというのです。それで今回、崔昌林氏が勝共連合の第二修練所を本当によく建てたと思っています。

 それで崔理事長にも話しましたが、一線の拡大作業を強化しなければなりません。中央体制強化ではなく、地方体制強化です。そのような意味で、全国の教域長の強化、教会長の強化の問題が急がれているため、先日の会議(一九八〇・一一・七、本部教会、全国牧会者総会)の時にもそのような指示をしましたし、今回、皆さんが教育(一九八〇・一一・九・〜一一、利川研修院、全国牧会者勝共教育)を受けているのです。これを全国的に平準化させるため、夜も昼も走らなければなりません。先生は三年もしないでできると思っています。

 挙国的に全国民が一つとなって忠臣圏を誇ることができる時が、この一時しかないということを知らなければなりません。この数ヵ月の間、来年四月までにすべての決着がつくでしょう。そのような決意をして、そのような誓いをなすことによって、韓国から離れた神様の心をここに集中することができる最後の時が来るのです。

 私たちはホーム・チャーチ活動ができませんでしたが、今や勝共活動を強化することによって、ホーム・チャーチ圏を一時で全国的にカバーすることができます。それを成し終えたのちには、ホーム・チャーチに入っていき、いかなる命令をしても可能であるという時代圏に移っていきます。驚くべき時代が到来します。


国際勝共連合諮問委員長団招請午餐会
(一九八〇・二・二、ソウル、ハイアット・ホテル、二百名、主題:韓国の中の世界)


 今日、統一教会とはいったい何でしょうか。勝共連合とは何でしょうか。私たちには、民主世界を消化し、共産主義を消化し、主体性をもった新しい文明創造の旗手となる可能性があります! 統一教会以上に強力な団体があるならばともかく、大韓民国にはこれ以上の団体はありません。これは国家的でなく世界的です。世界的であると同時に、文化的歴史背景を中心として見るとき、共産主義の理論を凌駕し、また民主世界のキリスト教思想を凌駕できる新しい体系的思想をもって現れ、共産主義を消化し、民主世界を消化すれば、あのイタリア半島が世界を支配した文化創建の基地になったように、韓国は新しい太平洋時代において、文化創建の主導的な基地として残されることでしょう! そのように思うのです。(拍手)

 それでは皆さん、皆さん自身が共産主義を消化できますか。またキリスト教文化圏を消化できますか。これを知らなければなりません。共産主義の深い骨髄を知らなければなりません。民主世界はキリスト教文化圏ですが、キリスト教の深い骨髄を知り、これを消化することができる主体性さえもてば、世界は一つになるのです。

 おもしろいことに、韓国には仏教も入ってきて結実し、儒教も入ってきて結実し、キリスト教も入ってきて結実しました。すべて国を動かしました。最近ではイスラム教も入ってきました。これらがお互いに角を突き合わせています。イスラム教は異色です。これらが何によって一つになることができるのでしょうか。政治力によって一つにはなりません。一つになることができるのは、共産主義を防御する反共、勝共という表題のもとにおいてのみです。すべての宗教団体が互いにひざを交えて共同決意をしなければならない世界史的な時代に入ってきているのです。(拍手)

 このような主役になり得る韓民族が主体性をもてば、問題が大きいのです。それで私自身も、そのような時を望みつつ今まで闘ってきました。きょう、全国の有力者、重鎮であられる皆さんがこのように集まって、新しい決意をしたという事実! これは次元の高い新しい歴史時代の勃発であり、歴史時代の出発の基点となるということを感じてくれるようお願いします。

 そのため皆さんは、三代を連結しなければなりません。人が生きるところにおいては、過去があり、現在があり、未来があります。この三代をしっかり連絡しなければなりません。そのように見るとき、皆さん自身も重要ですが、皆さんの息子、娘をどのように育てるべきかということが問題です。きょう、ここで皆さんが決意して国のために生きることができる方向が決定されたとしても、皆さんの御子息はまだ決定されていません。

 私が切実に願うことは、大韓民国において、頭が良く、天才的な素質をもった人を三千名だけ集めて教育することです。約六ヵ月教育をすれば、世界を動かすことができる主導的な人材を育てあげることができるというのが私の考えです。さあ、今からでも遅くはありません。皆さんの御子息の中に立派な人がいれば、勝共訓練をさせ、思想武装をさせて、新たに中和文明時代、春の季節の文明時代を迎えなければなりません。

 韓国は将来、新たな春の季節の文明、中和文明時代における旗手になる国です。そこにふさわしい大人となり、子女たちを教育しながら思想を注入し、将来、世界の中の韓国ではなく、韓国の中の世界を消化することができる民族となるならば、この民族は、この歴史上ですべての国を指導し、すべての国から崇拝される民族になるはずです。


世界平和教授協議会教授招請晩餐会(一九八〇・一万一七、ソウル、ロッテ・ホテル)

 皆さんは教授アカデミーに籍をおいて関係を結んでいます。その間、多くの迫害も受け、ありとあらゆる難しい環境を経ながら働いてくださったことに感謝いたします。しかし、それで終わってはいけません。韓国を代表する学者を日本の学者たちと連結させる運動を誰がするのでしょうか。学者の皆さんがしなければなりません。そうでなければ、日本がすべき段階に入ってきており、アメリカがすべき段階に入ってきており、イギリスがすべき段階に入ってきています。ですから、これを早い時期に連結させ、韓国を救い、共産陣営に対して防備しなければなりません。

 このような巨大な連結体をつくり、韓国が今後行くべき道、すなわち十年以内に南北を統一させ、アジア諸国の前に及ぼすことができる影響圏を標準にして動かなければなりません。そのために学者が動員され、経済人が動員され、政治家が動員され、各分野が動員されて、集結できる基盤を編成しなければなりません。それは学生ではできません。政治家ではできません。それは学者しかできないのです。

 韓国最高の知性と権威をもった皆さんが今なすべきことは、この国の行くべき方向を教示してあげることです。そのようにするために研究をするのですが、個人の研究時代は過ぎ去りました。今はクラブ研究時代です。それも、国家内のクラブ研究時代は過ぎ去り、アジアの学者を糾合したクラブ研究時代、さらには、世界の学者たちを中心としたクラブ研究時代が到来しています。このような方向を備えずしては、世界の方向を教示できる道がありません。ですから大韓民国の風土をもってはできません。

 我が国はアジアの共産主義を防御し、世界の共産主義を防御して、自由世界の結束とともに、民族の自主性をもった大韓民国にならなければなりません。そのような一つの主体国となり、新しい文化世界創造における旗手とならなければなりません。そのようになれば、「大韓民国がもっている思想でなければ駄目だ」となり、二十一世紀に、三十世紀に世界を指導できる民族となり、その時に世界に国家基盤が形成されると思うのです。

 それゆえに、そのようなことを見つめながら今まで迫害を受け、追われながらも築いてきたこの基盤を皆さんにすべて譲ってあげようというのです。私の力が届くところまで協助してあげようというのです。私が今、アメリカで膨大な資源を投入しています。

 ですからアカデミーを中心として、皆さんは国際的な会議をたくさんもたなければなりません。朱東文氏は、政治学者なら政治学者を中心として、十人なら十人を組織してクラブをつくりなさい。経済学者がいれば、経済学者のセミナーをたくさんしなければなりません。それで日本と連結し、ヨーロッパと連結しなければなりません。

 そのような意味で、研究するところにおいて、自分自体よりも未来を念頭に置いて研究をすることができる学者たちとなるならば、韓国において誇り得るクラブになることでしょう。ですから、多方面の日刊紙をつくろうというのです。そのようにして、皆さん、学者たちを中心として日本、台湾まで合わされば、このアカデミーを中心としてアジアの学者がすべて一つになります。そうすれば、アジアを代表できる新しい百科事典もつくることができるし、韓国なら韓国文化を中心とした事典のようなものもつくることもできるし、多方面ですべき仕事がたくさんあります。

 そのような意味で皆さんが一心同体となって協力するなら、微力ではありますが、私にあるすべての力を尽くして皆さんの後押しをしようと思っています。ですから、そのような意味で、統一教会の思想や、統一教会の原理をまず学んでください。そのようにすれば彼らを完全にリードすることができます。


超教派キリスト教協会招請晩餐会(一九八〇・二・一八、ソウル、ロッテ・ホテル、千二百名)

 キリスト教から見ればユダヤ教がお兄さんの立場にあり、統一教会から見ればキリスト教がお兄さんの立場にあると本人は話してきました。キリスト教とユダヤ教が一つになっていれば、今日世界はこのように悲惨な世界にはならなかったはずです。イエス様のみ旨を中心として見るとき、再臨という名詞をおいて、今日の歴史は数多くの犠牲の代価を払い、現在世界的な頂上、思潮圏内に臨んでいるのです。

 このように見るとき、歴史時代において新しい宗教、すなわち統一教会が現れて、キリスト教において問題になり、世界において問題となっていますが、これはある個人の一念から始まったと、私自身はみじんも考えることができません。背後では常に神様が役事され、私の生涯を通じて成し得ない様々な事件を経験するたびに、天との直接的な解決方策に従ってそれに順応することにより、困難な峠の道を経て今日の名声をもち得る統一教会になったのではないかということを、今天の前に、皆さんの前に率直にお話しするのです。したがって、きょう一九八〇年十一月十八日は、キリスト教の歴史、さらには宗教歴史において、歴史的な一つの記念の日ではないかと思うのです。

 ここにいるレバレンド・ムーンも長老派を信じました。私がしてみなかったことはありません。皆さんより出来が悪くて、このようなことをしているのではありません。自分の国に背を向けられ、アジアと世界から反対を受けたとしても、天意に基づく、確かな真理の道がここにあるということを知ったので、どちらが砕け散るか見てみようというのです。三十五年間、既成教会は私に反対しました。しかしながら、げんこつや、脅迫、恐喝で一つになることはできません。愛によって一つになれるのです。超教派をなぜつくったかというと、愛によって一つになるためです。神様は、一つになることを願われています。

 今回レバレンド・ムーンが韓国に訪ねてきたのは、正に錦衣還郷(注:故郷に錦を飾ること)です。統一教会が歓迎しただけでなく、キリスト教が歓迎し、国が歓迎し得る、このような道を築いてきました。この国は、私に対して相当な関心をもっています。そうかといって、私は国に対して何の欲もありません。

 今、知ってみれば、ヨセフの前の十一人兄弟と同じです。悲しい思いにさせた怨讐のごとく、こなごなにして復讐することもできるのですが、知って見れば、神様の息子、娘なのです。兄弟だというのです。私は、このような勢力基盤を固めたすべてのものを投入して、彼らを生かしてあげるべき責任を感じるので、このようなことをするのです。

 イエス様が来られた目的とは何ですか。神様のみ旨を成すことでしょう? イエス様はメシヤにならなければならないでしょう? 王の中の王にならなければならないでしょう? 今日、イエス様の国がありますか。アメリカがイエス様の国ですか、ローマがイエス様の国ですか。今や統一教会を中心として、韓国のキリスト教が一つになれば、神様の国がここから始まるのです。イエス様の願いとは何ですか。失ってしまったローマを取り戻し、ローマの皇室から、神様の息子、娘が世界に対して命令できる、このような立場に立つことです。殉教の血で連結され歴史的な恨を抱いたこのキリスト教の歴史をどのように解き、どのように所願成就するのですか。日本を消化し、アメリカを消化し、自由世界を消化しなければなりません。そのようにしようとすれば、共産党を消化できる能力がなくてはいけません。ところが、勝共理念を中心として世界的な版図の拡大のために統一教会が闘っていることに対して既成教会では、「レバレンド・ムーンは前衛隊をつくって伝道しようとしている」と言うのですか。そのようなつまらないことはしません。

 皆さん、政府を後押ししてあげなければなりません。政府はかわいそうです。大韓民国はかわいそうです。私は皆さんを後押ししてあげたいのです。また、反対に皆さんは統一教会の文なにがしを後押ししてくださらなければなりません。韓国では闘いません。アメリカで闘うのです。世界の尖端で闘うのです。我々は共産党の脅威を受けています。しかしそれが誰かというならば、怨讐ではなくて皆さんの兄弟であるということを知らなければなりません。

 それで世界史的なカインとアベル、お兄さんの権限を失ってしまった堕落の怨恨を、弟の立場から世界の人類と共に天の国の基盤である宗教圏世界で復帰しなければなりません。このアベルの長子権が一つの国家基盤の上で形成されることが、統一教会とキリスト教が一つになる道です。

















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