真の御父母様の生涯路程 8
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統班撃破と南北統一運動

第一節 一九八六年 天国創建

一 一九八六年の出発と摂理的意義(一九八六・一・一、本部教会)

元旦の祝祷

 愛のお父様、たった今、喜びと悲しみの双曲線をなした一九八五年を送りました。新しく迎えた一九八六年元旦の、この時間を祝福してください。

 お父様、一昨日は、この本部教会において「神様の復帰摂理の総決算」というみ言を宣布しました。そしてそこにおいて、旧約時代には万物を犠牲にして子女の行く道を築き、新約時代には子女を犠牲にして父母の行く道を築き、成約時代には父母とその家庭を通して神様の解放のために復帰摂理を推進させてきたという事実を告げました。

 今や、最後に越えるべき責任分担の完成を中心として、相対的な立場では、アダムが果たすことができなかったカイン・アベルの基準を清算し、その血統的起源を覆さなければなりません。そしてまた、縦的な基準においては、世界史的な基盤で蕩減を受けることによって、真の御父母様を迎えて天倫の愛の道理を受け継ぐ基盤をつくらなければなりません。

 また、そのようにしてくることによって、今は天と地の愛の一体圏、すなわちお父様が創造された直接主管圏と間接主管圏の愛の一体化圏を全世界的な基準で蕩減復帰し、その基盤の上でお父様の願われたものをすべて果たし、新しい次元における一つの転換点を迎えるようになりました。

 お父様、アメリカで築かれたこの基盤を韓国に連結させ、韓国を中心とした世界の国が水平基準において統一圏を形成しなければなりません。そのような新しい出発を予告するこの時間となりました。ゆえに、今この時間、韓国にいる食口と共に心と心を合わせ、手に手を取って、新たにお父様の前に決意いたします。今から私たちは、天国創建という途方もない歴史的な使命を完全に成し遂げなければなりません。

 私たちの家庭においては、男性を中心として女性が絶対服従して一つになることによって、お父様のみ旨の前に堕落したアダムとエバの恨を解き、主管性転例のすべての内容を正し、もう一度権威を立てて天に侍ることができる起源を立てなければなりません。そのような途方もない基準が残っております。そのような家庭の行くべき本然の基準が残っています。そして、この基準を立てることができなければ、家庭の天国をつくることができないということも知っております。

 このように夫婦が一つになって真の御父母様に侍ることができて初めて、私たちは四位基台の完成圏をなして天国に入っていくことができるという創造的理想圏を知りました。しかし、その実践路程においては、今まで祝福家庭がそれを果たすことができないまま一九八五年までを流してしまいました。ゆえに一九八六年においては、家庭の伝統を立て、家庭天国を成すために、夫婦が絶対的な基準で愛の一致を成さなければなりません。

 今、勝利し、四位基台圏を中心としたこの家庭が家庭教会を出発し、カイン圏の家庭を形成し。長子復帰のカイン圏をつくり、次子の復帰基準において、天のみ旨の前に一つにならなければなりません。

 そのようにしながら国家基準を成し、その次は世界天国へと、そして世界天国を通じて天宙天国へと進んでいき、神様の解放と全体解放圏をこの地上と天上の世界に成し遂げなければなりません。今から出発するすべての歴史が一つの目的圏に連結しているということを知り、一九八六年からは本格的な新しい出発をしようという決意をなして誓うことができるこの時間となるよう許諾してくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

 許諾された使命の前に恥ずかしくない姿となることを、心と体を一つにして、個人あるいは夫婦において、家庭あるいは氏族において、全体を一つにして誓いますので、このすべてのことを喜んで受けてくださり、今後行くべき天国創建の使命を果たすことができるように祝福してください。

 すべてを真の御父母様のみ名によって祝願し、宣布いたします。アーメン、アーメン、アーメン。


年頭標語:天国創建

 一九八五年が過ぎ、一九八六年が始まりました。先ほど祈祷したことによってどのようなことが起きるのかというと、世の中が逆に回り始めます。今まで時計と同じように回っていたとすれば、今からはそれが逆に回り始めるのです。今までは統一教会が世の中から踏みつけられてきましたが、今からは統一教会が世の中から認められていくのです。そのような時になりました。今年からです。

 新しい決意をしなければなりません。そして、一九八六年は天国を建設しなければなりません。できていないことは、すべて整理しなければなりません。一人が誤れば、全体の十人に被害が及ぶので、すべて処理しなければなりません。ですから、今までの全世界の憤りを統一教会自体内において、私が解いていきます。先生が息子、娘に対して解いていきます。皆さんはそのように理解してください。一九八六年からは新しい時代に入っていきます。ですから、標語は「天国創建」です。天国をつくらなければなりません。

 それでは、「天国創建」はどこからでしょうか。公的な愛を中心とした家庭からです。その家庭は、宇宙史の迫害圏を越えて探し出された家庭です。今までの世俗と伝統の基盤の上で存続し、それと関係を結んでいる家庭ではなく、これを克服、跳躍し、真の御父母様によってその伝統を受け継ぎ、新しい天地において初めて始まる、新しい歴史時代の新しい家庭です。

 自分の心と体が一つになり、宇宙愛が基盤となる時は、自分自身のために生活するその生活自体が善となる結果をもたらします。それ自体が公的な生活です。そのように生きる人は、一人で生きたとしても天国に行きます。一生の間、個人がこのような愛の理想を中心として父母兄弟に侍って生きるとすれば、堕落はありません。そのまま天国に行くのです。自らの本心と誠心をすべて尽くして愛という軌道に乗って行動するということは、本郷に行く資格をもつということです。そのような人は、本郷の倉庫に貯蔵される貴き者となることができます。そこから地上天国が生まれます。それで「天国創建」という言葉が成立するのです。

 今まで、先生がアメリカでしたことは何でしょうか。アダム国家とエバ国家、そしてカイン国家とアベル国家を復帰することです。アダムが堕落して蒔いた種なので、これを世界的国家基準において蕩減復帰しなければなりません。韓国はアダム国家であり、日本はエバ国家です。そして、アメリカはアベルの立場です。長子権復帰、主権復帰を成すために出てきたのがこのアベル国家です。また、ドイツはサタン側のカイン国家でした。しかし、日本がエバの位置に立ったので、ドイツが天側のカイン国家となるのです。この四つの国が世界的な舞台の上で一つの国としての伝統を立てなければなりません。その舞台がアメリカです。

 それで、今まで何をしたのでしょうか。これらの怨讐国家が一つになり、自分たちの伝統を捨て、その国のいかなる愛国心よりも強い愛国心をもち、アメリカ人以上にアメリカを愛するという立場に立たせたのです。そのようにして統一圏をつくりました。統一圏をつくり、国を動かすことができる段階まで上がっていかなければ、世界を天の懐に抱くようにすることはできません。そのような時代です。ゆえに、今までその国を動かすことができる基盤を築き、このように帰ってきたのです。ここで怨讐圏に勝利したという条件を立てることによって、初めて天国に向かって出発するのです。これは、この世の歴史にはなかったことです。このような伝統基盤が立つことによって、この自由世界に向かって初めて天国のスタートを宣布できたということは驚くべき事実です。

 それで、韓国に戻ってきた今からは「天国創建」です。天国をつくらなければなりません。再建ではありません。天国はなかったのです。ですから、つくらなければなりません。国の形態はもっていたのですが、今まではサタンの国であって、天の国ではありませんでした。ですから、天国をつくらなければなりません。


カナン入城三年路程と一九八六年

 今はもう冒険をしてはいけません。また、そのようにすべき時代も過ぎ去りました。今は冒険をしようと思っても冒険をする必要がありません。アメリカが統一教会をなくすことはできません。韓国も統一教会をなくすことはできません。共産党さえも統一教会をなくすことはできません。統一教会は、共産世界のソ連にもあるのです。既にソ連自体内においても統一教会をなくすことができない基盤を築きました。

 ですから、私が死んでも問題はありません。今この一九八六年を迎えてこのような話を皆さんにしたのちには、私が皆さんの前に出てきて説教をしてあげなくてもよいのです。統一教会をほっておくのです。今はもう統一教会の指導体制は、先生が引っ張っていく時代ではありません。そのような時代は過ぎ去りました。平面的拡大時代になったのです。すなわち、家庭理想をもった氏族を中心として拡大すれば、世界は自然に復帰されるのです。その氏族を中心とした拡大方法とは何かというと、統一教会で言ういわゆるホーム・チャーチ(home church:!家庭教会)です。このような総決算的公判廷が生まれたのです。

 今まで先生が送ってきた六十六年の生涯の六十六数は、創造数でいうと、終わりの数です。六十六数は、サタンの長成期完成数です。六数は、三段階の成長期間の中で、その時代圏に該当するのです。今はもうサタン世界は、統一教会に侵犯することができる勢力圏をすべてふさがれてしまいました。正に今から統一教会の時代が来るのです。今後は統一教会に入りたくても入ってくることができません。むやみに入ってくることができない時代が来ます。なぜでしょうか。人があまりにも多くなるからです。

 また、お母様もそうです。お母様は四十三歳ですが、これは夫人を中心とした新しい世界的カナンヘ復帰することができる時だということを意味しています。受難時代を越えていく時です。四十三数は、エジプトに行って苦役したのちに、そこから抜け出してくる時の数です。ですから、先生においても新しい世界へ越えていく時であり、お母様においても新しい世界へ越えていく時です。今年が四十三数と六十六数にぴったり一致しているということは、新しい蕩減復帰摂理史から見るとき、すべてのものが数理的に一致しているということです。

 歴史時代のヤコブによるイスラエルの勝利圏の出発からキリスト教文化圏まで、四千年間をかけて基盤を築いてきたことが失敗に帰しました。ゆえに、四百年をかけることはできないので、それをレバレンド・ムーン一代における四十年間で蕩減復帰するのです。いかなる屈辱を受けたとしても、四十年間で蕩減復帰しなければなりません。それが荒野四十年路程でした。

 イスラエル民族は、荒野四十年を経てからカナンの福地に入っていきましたが、その直前に荒野で三日間を過ごしながら石で聖殿をつくる準備をしました。それと同じように、今まで四十年を経てきましたが、それを経たのちの一九八五年から一九八八年までの三年間は、世界の新しい整備運動をしなければなりません。整備できる準備をしなければなりません。

 一九八六年からは新しい時代に移行していきます。今から七年とすれば一九九二年まででしょう? 統一教会の文化を中心として、世界がせき立てられるようにして転換していく時代に入っていくのです。世界は、最初に日本の影響を受け、その次にはアメリカの影響を受け、最後に韓国の影響を受けるのです。そのように本来とは逆になるのです。

 それでは、なぜ韓国が最もあとになり、それほど難しいのでしょうか。世界には、韓国情勢ほど難しい所はありません。韓国問題を解決しようとすれば、共産党を解決しなければなりません。南北を一つにしなければなりません。そして、日本と中国と、その他のすべての共産党を解決しなければなりません。

 なぜそのようになっているのでしょうか。おもしろいのは、ソ連がアジアを支配するためには韓国を占領しなければならないというのです。また、日本もアジアの盟主になろうとすれば、韓国がなくてはなりません。中共もアジアに影響を及ぼすためには韓国がなくてはなりません。そして、アメリカもアジアに影響を及ぼすためには韓国がなくてはならないのです。すべて韓国にかかっています。これらのことを解決するためには、世界を動かして包囲圏をつくらなければなりません。それをしなければ韓国情勢を解決することができません。それゆえに韓国問題が世界圏に入ってくるのです。


二 真の御父母様の帰国後、百二十日の統班撃破活動
(一九八五・一二・一一〜一九八六・四・一一)

世界的長子権勝利基盤を接ぎ木

 今皆さんは、長成期完成級の段階を越えました。今から皆さんが完成級へ進んでいく道において背負うべき十字架に対しては、皆さんが知らないので先生が代わりに背負います。世界舞台に行き、家庭的個人長子権、家庭的家庭長子権、家庭的氏族長子権、家庭的民族長子権、家庭的国家長子権、家庭的世界長子権の条件を立てたのです。そして、韓国に帰ってきて、それらを接ぎ木するのです。先生が帰ってきて、切れてしまった韓国民族をすべて外国人と接ぎ木する作業をしたのです。

 一九八五年までが終わったので、今は接ぎ木が終わりました。ゆえに皆さん自身の世界において、統一教会を信じているということが恥ずかしいと思うならば、それは罪です。今からは罪になります。そのような人は統一教会の食口ではありません。なぜでしょうか。サタンが讒訴できない位置に立った子女は、そのような讒訴圏を踏み越えていかなければなりません。それにもかかわらず自ら躊躇しながらサタン世界に恐れを抱いているという事実は、サタンの讒訴圏内、サタンの主管圏内にとどまっているという証拠です。今やすべての統一教会員は、先生を誇り、祝福家庭を誇らなければなりません。次子の立場から長子権を復帰してサタン世界の第一線に行き、サタンが主導する世界のすべてのものを打たれながら奪ってきます。打たれながら屈服させます。打たれながら損害賠償させるのです。このようにして長子権を回復し、サタンを屈服させることができる位置に立ったのちに国に帰ってくれば、そこで初めて長子権世界時代へ入っていくのです。それゆえに、私が韓国に帰ってきたのは、世界的な基準で立てた長子権の蕩減条件を国家的な基準に連結することによって韓国を世界に連結させるためです。国家全体を統合することができる運動の時代に移行していくのです。

 今回韓国に来たのは、世界的長子の勝利圏を接ぎ木するためです。韓国に戻ってきて、すぐに何をしたのでしょうか。今回は、戻ってきて教会訪問をしませんでした。韓国の統一教会を中心として見れば、統一教会はアベルであり、勝共連合はカインです。世界的な版図において長子権を回復してから戻ってきて、最初に統一教会の人に接すればどのようなことが起きるのでしょうか。長子の立場にある統一教会の前において、勝共連合は庶子の立場になります。彼らは庶子の立場から「ああ、私たちは付け足しだ。文先生は統一教会の先生であって、私たちの先生ではない」と言うのです。

 しかし、彼らも、本来は長子の立場にある統一教会が父母から最初の愛を受けなければならない立場にいることを知っているのです。それを蕩減してあげなければなりません。今回帰ってきた時、そこには重要な機関の長や協会長もいましたが、韓国の晩餐会における責任者は誰だったのかというと、勝共連合理事長の崔容碩氏でした。

 私が韓国に来たのは、世界史的に一つの新しい国家が行くべき運命の前で、その国が春を迎えることができるように道を連結してあげたいからです。それが私の願いです。春を迎えることができるようにしてあげなければなりません。そのためには、韓国の四千万の民が新しい葉を出さなければなりません。すなわち、新しい世界的な天運が訪れてきた時代において、退廃的な過去を清算し、花を咲かせる新しい芽が出てこなければなりません。芽が出て、その芽が育って茂れば茂るほど、間違いなく花が咲き、間違いなく実を結ぶのです。


百二十日間の韓国結合運動

 先生が帰ってくることによって、韓国においてどのようなことが起きたのかというと、韓国の結合運動が起きました。今まで韓国では、統一教会は大韓民国の民と分離していました。完全に分離していました。これは、ほとんど極と極、一八〇度違う群れでした。それが約三年の間に急激な転換を遂げたのです。キリスト教が問題ではありません。大韓民国の民自体が先生と一つになり、大韓民国自体が先生と一つになることができれば、キリスト教はその中で復活するのです。キリスト教が責任を果たすことができなくても、アベル圏の世界的な勝利基盤を築いて戻ってきた統一教会が、国と自民を完全に動かして一つにする運動をしているのです。

 韓国に戻ってきてからは、継続的な疲労で、体はいつもくたくたの状態です。これまでの約四ヵ月間で、先生は多くの仕事をしたでしょう? (はい)。四ヵ月の間で韓国がさーっと転換したのです。完全に変わってしまいました。それは、自然にそのようになったのではありません。先生が転換させたのです。そうなるように、前もってすべて計画を立ててから行動したのです。四ヵ月、すなわち百二十日間で韓国を転換させなければ問題が大きいのです。私の力と国民の力をもって変えました。「神様の御加護によって、力が足りなければ神様が後押ししてくれるはずだ!」と考えて、そのようにしてきたところ、今はもう韓国の風潮が大きく変わりました。

 今まで私は、大韓民国の主権者が知らない道をかき分けていくために、困難なことが起きるたびにこの国に来て協助してあげ、この地を離れてはこの国のために涙を流して祈祷してきました。そのようにしながら往来してきました。私はそのような人です。しかし、誰一人として私を認める人がいません。だからといって私は寂しくはありません。天だけが認めてくれればそれで十分だからです。しかし、本心の心の下地をもった国民は、私のことを知ることでしょう。門を開けておけば、私が精魂を込めた基盤まで一気に上がってくるはずです。愛の力は創造力をもっています。愛の力をもてば、同参の力をもつのです。


世界摂理の方向と韓国の進路

 世界の共産圏問題を解決するための最後の鍵は、韓半島にあります。板門店のような場所は、ほかにはありません。サタンと神様がこの世界をめぐって讒訴したように、三十八度線を中心として、サタンの側と天の側が互いに主張しながら争っている場所がこの板門店です。その板門店の背後には「金門店」が待っているということを知らなければなりません。北韓は南を侵略するためにトンネルを掘りましたが、そのようなトンネルの代わりに、私たちは地獄から天国に行く直通の道をつくるのです。それを知らなければなりません。反対から(北韓政権のように)トンネルを掘って入っていくことは悲惨なことでしょう? ですから、すべてがこの韓国にかかっているのです。

 しかし、韓国を生かそうとしても韓国だけではできません。韓国は世界を代表した国なので、日本も加担し、アメリカも加担しなければなりません。そして、中共まで連合させなければなりません。そして七千マイルにもなる中共の国境線をどこが包囲しているかというと、ソ連です。

 韓国はアダム国家です。日本はエバ国家です。アメリカは天使長国家であり、アベル国家です。そして、ドイツはカイン国家です。それらを率いてアジアに来る時は、サタン側のエバ圏である中共を引っ張り出さなければなりません。蕩減復帰の原則により、サタン圏のエバ国家を奪えばすべて終わりです。中共さえ私たちの側に転換すれば、共産主義は問題ありません。それは、私が主管します。北韓も私が主管するのです。

 現在、その熾烈な闘いをするために、先生は迫害を受けながらもすべてを忘れて投入してきたのです。郭錠煥氏が中共に行って自動車工場を造る契約を結んだのち、それを報告するために私のところに来ましたが、その時に私が言った言葉があります。「三十年精誠を尽くしたものが着陸した!」と言ったのです。一年ではありません。

 そのようにしなければ韓国の生きる道はなく、南北の生きる道もありません。韓国が強大国の間から出てくる道もありません。神様が念願し、加護されることによってレバレンド・ムーンが韓国人として生まれ、四つの強大国圏内において、アメリカと日本と中共が私たちの側になるようにしました。そのようにして、ソ連を押さえつけることができる環境基盤を築きました。そのために、ダンベリーの刑務所にまで行き、「ワシントン・タイムズ」を中心としてソ連と熾烈な闘争をしてきたのです。

 今まで私がアメリカに基盤を築き、日本に基盤を築き、中共まで動かしたのは何のためかというと、ソ連と満州の国境線を強化するためです。その準備をしています。三十八度線が問題ではありません。今、アジアで最も問題となっているのはソ連です。このソ連を防御するには、日本をもってしてもできません。日本には経済基盤はありますが、ソ連に対抗できる軍事基盤がありません。ソ連を防御するにおいて、中共にもそのような力はなく、韓国にはなおさらありません。

 ですから、韓国が生き残るには、日本を背負い、アメリカを背負い、中共まで引っ張り出さなければなりません。そのようにして、最高の先進科学技術を中心とした現代武器を備えているソ連に対峙できる国防の強化を樹立しなければなりません。それで、アジアにおいては、中共がその防御線を張らなければなりません。ソ連と国境をなしているのは、まさしく中共ではありませんか。ウラジオストックを中心としたソ連と北韓の境界線は、鼻くそほどにしかなりません。鴨緑江、豆満江を中心としたほとんどの境界線は、中共にかかっているのです。そうではありませんか。

 それならば、私たちに実力がなくてもいいのでしょうか。日本に勝る実力がなければならないでしょう。韓国は日本に勝っていますか。経済力で勝っていますか。学問的に勝っていますか。すべての科学的な技術面で勝っていますか。あとをついていくだけで忙しいのです。また、ついていくことができればいいのですが、それさえもできない立場です。また、アメリカについていくことができますか。そのようにできるものが何もありません。しかし、思想戦において、宗教面において、私はアメリカの宗教をリードすることができます。世界史において、共産主義思想や民主主義思想を私がリードしているのです。そのような面で、世界的に「レバレンド・ムーン主義、ムーニズム」と言われています。現在、ムーニズムという言葉が世界化しています。ほかにも「ゴッディズム(Godism)」や「ユニフィケーショニズム(Unificationism)」などの多くの言葉が生まれています。

 民主世界と共産世界は壁にぶつかって二十世紀以内に滅亡するということは、みなが公認していることです。一方で「レバレンド・ムーンの主張する主義、運動は二十一世紀以降の主義だ」と自他共に認める段階に入ってきました。そのような意味で、この主義を中心として共産党に勝利しようというのです。何をもって勝利するのでしょうか。こぶしで勝利するのではありません。理論によって勝利し、覚醒させるのです。愛の道は、「ため」に生きる道です。愛には必ず犠牲が伴います。


強大国の利害関係と南北総選挙に対する準備

 一九八八年を中心として頂上を越えていくのです。この時に、南北を統一し得るあらゆる内外の準備を急がなければなりません。一九八八年のオリンピックももちろん重要ですが、それよりも南北総選挙に対する準備を急がなければなりません。それをすることが私たちの責任です。それでは国家的に見るとき、今まで国家は長子圏にありましたが、今は何圏に立っているでしょうか。次子圏に立ちました。統一教会が世界的長子圏の位置に立ったので、大韓民国は、統一教会に従っていかなければ生きる道がありません。生きる道がないので、嫌でも従っていかざるを得ません。現在、強大国に囲まれているその環境において、貿易をしようと何をしようと、経済的にも軍事的にも、大韓民国は統一教会の基盤を通じなければ思いのままに動くことができません。

 現在、韓国の情勢は、世界が注目する緊迫した状態に置かれています。もしここで誤れば、第三次世界大戦が勃発し、それによって人類の滅亡を招来するかもしれません。そのような危険な焦点に置かれています。ですから、アメリカやソ連や日本は、韓国と北朝鮮が闘うことを願いません。何としてでも平和が持続されることを望んでいます。また、中共自体を見ても、八八年以降は方向転換をして自由世界と連結する道を開こうとしています。そして、それを推し進めていくためには、大局的な面でアジア地域の国々の後援が必要となります。しかし、もしここで南・北韓の間に紛争が起きれば、中共は自由世界との関係結合において大きな打撃を受けるのです。ですから中共としても、これを願いません。

 また、現在アメリカ自体も、中共を中心としてソ連に対処し、防御するための準備をしています。しかし、中共には、現代武器を中心としたソ連の装備に対抗し得る実力基盤ができていません。だからといって、アメリカが全面的に責任を負うことはできません。ですから、中共の後押しをして軍需産業を発展させることができるようにし、その基盤を通じて中共を自体防衛圏へと転換させるのです。このことがアメリカ自体から見ても望ましいことです。

 このような状況を眺めるとき、北朝鮮としては、間違いなく南・北韓総選挙を主張してこざるを得ないだろうと思います。それと同時に、全日成は「できるだけ短い期間、四十日以内で総選挙をしよう」と言ってくるはずです。このように主張してくれば、韓国政府としては、今まで色目を送ってきた立場上「ノー」と言うことはできません。その主張を受け入れざるを得ないのです。

 ところが、今北韓はどのようなことをしているのかというと、韓国の行政部署の組織から市、郡、里、統、班長に至るまで、すべてを組織しているのです。韓国の面、里、統、班長まで編成しているのです。そのように二重に編成して待っているのです。「総選挙をするということで韓国に行けば、里支部長の誰それがそこにいて、誰それが影響力をもっているので、あなたはそれらの人々と関係を結び、選挙運動にすべて動員しなさい」といって、組織編成がほとんどなされているのです。韓国に来るや否や、自分たちの計画どおりに全面的な宣伝攻勢を仕掛けることができるようになっています。ところが、韓国にはそのようなものがありません。何もできていません。

 それでは、大衆はどこに帰結するのでしょうか。韓国の大衆は全日成のことを知りません。また、彼らが金日成を宣伝する時には素晴らしく宣伝をするのです。それに対して、今までの韓国政府には「腐敗政府」という格闘が押されています。したがって、韓国全体は短期間内で彼らの宣伝圏内に埋もれてしまうはずです。韓国には北韓に対して備えていたものが何もありません。ですから「北韓全体が韓国に来て宣伝をするので、韓国でも北韓に行って宣伝をしよう」と言ってそのようにしても、効果も出ないはずです。彼らは、できる限り全体を動員して韓国に下ってくるはずです。このように、北韓がその国力を圧縮させて押し寄せてくる時、韓国にはそれに対抗することができる何の対策もありません。

 このような時が来る前に対策を立てなければなりません。誰がその準備するのですか。神様の摂理から見るとき、悪魔というものは、その生命が尽きる最後の時まで攻撃して、初めてそこから後退するようになっています。そのようなことを見れば、彼らが総攻勢をかけてくる時には、韓国はそれを防御することはできません。そのように思うので、今までの四十年の間、私はこれを防御することができる準備をしてきたのです。

 それでは、選挙発表をしたその日から韓国が準備するとすれば、四十日間で何をするのでしょうか。野党は野党なりにいい加減なことを言うでしょうし、与党は与党なりにいい加減なことを言うのではありませんか。それでは、国民はどのようになってしまうのでしょうか。国民は、右往左往しながらそのまま滅びるのです。一度も声をあげることもできず、選挙だといって駆け回ることもできずに、すべてつまずいて倒れるのは火を見るよりも明らかです。それを知っている文なにがしにとって、これは御飯が食べられない以上に耐えられないことです。それが分かるので、このように急いでいるのです。ですから、里単位を中心として組織編成をしているのです。


済州島における里、統の支部長教育
(一九八六・二)

 済州島垂紐支部長勝共研修教育が、一九八六年二月十一日から十四日までと、二月十八日から二十一日までの二回にわたり、国際勝共連合中央研修院(龍仁)で開催された。真のお父様は、上月十二日と二十日、み言で「済州島は、香港のように開発されるだろうから、思想的な面で脆弱地区になり得る」と指摘しながら、「済州島に勝共ののろしを揚げなければならない」と要請された。

 それで、今先生はすべてのものを植える作業をしています。教授アカデミーを通じて学界にもすべて植えるのです。今回は私が特別に済州島の人を教育しました。済州島はどれほど寂しい所でしょうか。済州島は島国です。島国を愛さなければなりません。それで、きょう済州島の六百の里長が教育を受けて帰っていきます。次にまた三百名が来れば、先生は彼らを手厚くもてなしてあげるつもりです。

 統一教会ではこの済州島を道として扱うこともなく、一つの区域のように考えてきました。しかし、今回先生が行って地域編成をしました。一段階引き上げてあげたのです。今や済州島は、下においては里長、班長たちまですべて対することができるような基盤を築きました。それから上においては教授たちが行って伝道するのです。今からは、ののしられながら伝道するのではなく、すべての教授を統一教会の伝道師にして権勢を振るいながら伝道して回るようにさせるのです。

 全国には都市がいくつありますか。百六十六都市でしょう? ソウルまで入れれば百六十六都市です。これを完全に蕩減復帰しようと思っています。百六十六のうちの百はないものとして、六十六だと考えるのです。そのようにして、韓国の死んだ人を再び枝に接ぎ木しなければなりません。どのような接ぎ木ですか。「統一思想」を中心としたレバレンド・ムーン主義、すなわち神様の愛を中心とした主義に接ぎ木するのです。春の季節に接ぎ木しなければなりません。接ぎ木をするための旋風を巻き起こしているのです。

 ですから、レバレンド・ムーンの言うことを聞けば、韓国も生きることができます。そのようにして何をしようというのでしょうか。南北統一はレバレンド・ムーンがしなければできません。金日成ではできません。金日成はどのようなことをしても偽りの父です。「金お父さん」です。(笑い)「金お父さん」よりも「文お父さん」のほうが良いのです。(笑い、拍手)


一万二千名のソウル統支部長教育
(一九八六・二・一九〜三・一二、ソウル統支部長安保教育および決起大会、八回)

 一九八六年二月十九日から三月十二日まで、九回にわたり、リトル・エンジェルス芸術会館で「ソウル統支部長安保教育および決起大会」が開催された。同大会は、真のお父様が直接一時間三十分から二時間にわたってみ言を語られながら教育を主導された。

 きょうのこの大会は安保決起大会ですが、何に対する安保でしょうか。それが問題です。安保をするにおいて、共産主義に対する安保に先立って自らに対する安保をしているのかということが深刻な問題です。皆さんは、大韓民国の国民として都市を自由に闊歩しながら生活していますが、自分自身に対する安保をしていますか。未来に訪れてくる理想的な大韓民国の前において、その大韓民国の国民として、安定し、保護を受けることができる位置に皆さんが立っているのかというのです。私は、そのようになっているとは思いません。

 相対的安保圏といえば、もちろん個人から国家、世界まで入りますが、その相対的安保圏よりも自分自身に対する安保が問題です。自分の命を中心とした安保です。「私」という枠を中心として、自由と幸福を保障される位置に自分自身が立っているのかということが問題です。そのことがまだ解決できていません。

 そのような観点から見るとき、共産主義に対する世界的安保というものが、どれほど遠い距離にあるのかというのです。したがって、絶対的安保圏とはどこからつかんでいくのでしょうか。皆さん自身からです。四十年間このような受難の道を経ながら、レバレンド・ムーンが今日まで耐えてきたのは、自分自身をいかに守護し、防御すべきかという確固たる信念が立っていたからです。それゆえに、このレバレンド・ムーンという人は、世界的問題を提示し、新しい方向を提示することができたのです。

 今後、韓国の行く道ははっきりしています。摂理史的方向と心情が一致する統一教会圏を形成しなければなりません。そして、その統一教会圏を民族的心情統一圏に統合させて一つにしなければなりません。そのようにして、世界の摂理方向を備え、世界の心情圏まで連結させるべき責任が統一教会のすべての教会員にあります。現実的にそのような責任が皆さんにあるという事実を忘れてしまってはなりません。

 怨讐を怨讐として対し、恨みを晴らそうとすれば、神様の心情圏が連結されません。ですから、統一教会には怨讐がありません。先生には怨讐がいません。ゆえに、私は誰も恐ろしいと思いません。先日も、統支部長をすべてリトル・エンジェルス会館に集めて話をしたのですが、その時に「先生! どのような輩が集まるのか分からないので、先生の安全のために絶対そこに出ていってはいけません」と言うのです。

 かまわないのです! 私は考え方が違います。私は、自分のために出ていきません。全体のために出ていくのです。もし私が倒れるならば、世界万民のために倒れるのです。

 今回先生は、勝共連合の統支部長設定問題に対して、それを三週間以内にしなさいと指示しました。結局は二十四日かかりました。そのようにして集まった聴衆


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んが至急に班支部長を編成しなければなりません。そして、その班支部長を中心とする班常会(注:班で毎月もたれる例会)を通して徹底的に教育をしなければなりません。ここから新しい芽をはぐくまなければなりません。統支部から班長を中心とした芽が出てくれば、それを一つの枝として植えなければなりません。

 そのようにして、その枝が根を下ろして新たに生まれれば、その家庭は、大韓民国を身代わりすることができる家庭になります。その家庭が全体の木を身代わりすることができるのです。その家庭を中心として咲く花は、その木と同じ花となり、同じ実を結ぶことができます。ゆえに、それは宇宙の宝、人類の宝としての価値をもつようになります。そのようになれば、その種をもっていくなといっても間違いなくもっていくようになるのです。それを願って文総裁が先頭に立ちました。 

 既に、統支部長の編成はすべて終わりました。しかし、残された十二万の班をいかに編成し、定着させるかということが問題です。系列から見れば、洞、統、班、それから家庭となり、段階から見れば三段階で、数で見れば四数です。その中心は何かというと、統・班長です。また、洞は面に相当するでしょう? それで、三月末までに全国にいる面支部長の夫婦教育を終えるという計画のもとで走らせています。ソウルでの組織が終われば、全国の組織は瞬く間にできます。ですから、私が言ったとおりにすればできるのです。

 十二万の班組織をつくっておけば、教会の組織を中心として、一人が一つの四位基台をしっかり固めさえすれば、すべてを生かすことができます。ゆえに、四位基台を編成しなければなりません。そのようにして、姉妹関係を結ぶのです。そして、それを日本やアメリカにまで連結させようと思います。

 今回、その十二万の班常会に、「統一思想」、「勝共理論」、「原理」、それから画報をすべて配布してあげます。そのために、現在四十八万冊の本を刷っています。間もなくできあがることでしょう。それを正式な研究書籍として班に配布してあげるのです。それらの書籍を使って班常会を行うのです。

 今後、勝共連合の人々は講師になるために錬磨しなければなりません。今後、ますます班組織を中心として組織を強化していきます。今からここにいる局長たち、教会長たちは、班組織に総力を注ぐのです。勝共連合全体も総力を注ぐのです。統一教会全体も総力を注がなければなりません。また、アカデミーも総力をもって後援しなければなりません。また、CARP(原理研究会)、ICSA(国際クリスチャン学生連合会)もここにすべての総力を注ぐのです。

 それで、まず約十万に相当する班長、一人一人に対して責任をもたなければなりません。それが完全にできれば、その次には体制を中心として有力者を投入するのです。主に教授や学生を中心として活動するのです。常に円滑に動くことができるのは学生です。学生はいくら動いても社会的に無理がありません。書籍はすべて配布してあげているので、この学生たちが中心となってその書籍を使って教育をするのです! 今からはすべて精神武装です。総力を注がなければなりません。

 そして、統一思想研究院は、各長たちが講義する時に、それが横道にそれていないかどうかを聞いて、正しくコーチしてあげなければなりません。「発表したものを録音して持ってきなさい」と言って、常にチェックするのです。そして、その内容が正しくない時には、すぐに是正しなければなりません。私たちの団体は大きくなったので、公認された公的な発表をしなければなりません。個人的で私的な発表をして問題になってはいけません。公的な席でそのようなことがあれば、即刻処分しなくてはなりません。思想的な体制整備の総責任を負わなければなりません。事相軒氏は、国際舞台においてなすべき仕事がたくさんありますが、ここを離れていく前にそれを整備しなければなりません。


統班基地の確保

 今年一九八六年は歴史的な年なので、韓国を摂理のみ旨の前に立てなければなりません。そのために先生は、一年のうちの八ヵ月を韓国で過ごしました。多くの時間を韓国で送りました。そのようにして重大な摂理的な帰結点をつくりました。韓国において、里から班までの組織を完全につくったのです。韓国のソウルからすべてつくりました。政府ができないものをつくったのです。韓国が困難に直面すれば、私がそれを動員して解決できるようにしなければなりません。今、定着することができる活動をしているのです。

 先生に関していえば、その統・班長を育て上げるまでに四十年がかかりました。四十年間努力を投入してくることによって、初めてそれをつくることができたということを知らなければなりません。郡レベルではいくらでもつくることができます。洞レベルでもいくらでもつくることができます。しかし、統・班長をいかにして連結し、生かすのかというのです。これを生かさなければなりません。一方は縦的な代表であり、もう一方は横的な代表です。この二つが生き返れば、ソウルが生き返るのです。これが私たちの基地です。

 それをつくっておけば、既成教会が反対しても統・班長が防御します。統・班長を中心として既成教会の要員をすべて消化できる能力をしっかりもてば、教会の副作用的なものはすべて解決されます。「なぜ反対するのか」と一言だけ言えば終わりです。これが撃破運動の目的です。

 統・班長が問題です。統・班長が生きれば、この国も生きます。それをどこに移したとしても、そこから根がつき枝が出るのです。水分が適当にあって、まともな土地であれば、根を下ろすようになっています。このような訓練をしなければなりません。縦的、横的に九〇度になり、縦的な因縁を九〇度で受け継ぎ、一〇〇パーセント根を張れば、そこで初めて根が願い、枝が願い、葉が願う花が咲き、実が結ばれるのです。


家庭教会運動と統班組織

 先生が皆さんの前にホーム・チャーチを分けてあげたということは、地上天国を分けてあげたということです。ですから、ここで世界を代表し、天国を代表した者として精誠を尽くし、感謝しながらそれと一つになれば、そこには皆さんの子孫を通して世界に残された福をすべて連結させてあげたいという神様の心情があるということを知らなければなりません。

 したがって、このような条件を中心として、心情圏だけが全体を身代わりできるということを知らなければなりません。ゆえに、ホーム・チャーチは小さなものですが、それは世界の三百六十民族を縮小したものにもなります。そのようなことを知って、ここに精誠を尽くせば、それがすなわち世界人類のために生きたことになり、神様のために生きたことになるのです。ですから、現実を無視してはいけません。皆さんが、個人、家庭、氏族、民族の心情圏を越えたという条件をもたなければ、天上世界に入っていくことはできません。そのことを、はっきりと知らなければなりません。

 子女が真の御父母様に侍ることができなかったので、真の御父母様が蕩減の道を行ったのです。そのようにしながら、真の御父母様が世界的な基盤を築いたものを子女が再び相続するのです。その次には、氏族的メシヤ圏を蕩減するのです。イエス様とザカリヤ家庭が一つになれずに越えることができなかったことを、皆さんが越えていかなければなりません。そのようにすれば、皆さんは、真の御父母様が築いた民族的・国家的メシヤ圏に従っていくことができます。ここには、二つの意義があります。これさえ解決すれば、すべて越えていきます。その縮小型基盤である三百六十軒の三百六十家庭は、三百六十の氏族にもなるのです。ホーム・チャーチ第一主義時代です。そして、今後皆さん自身のホーム・チャーチは、氏族チャーチとならなければなりません。今からは家庭教会ではなく、氏族教会として発展していくのです。皆さんが氏族教会だけ連合すれば、金氏や朴氏という民族は自然に生まれます。金氏、朴氏、文氏といったように、氏族復帰基盤がどんどんできていけば、そこから国家が自然に生まれてくるではありませんか。そのようになります。氏族教会から民族教会、国家教会、世界教会、天宙教会へと連結されていくのです。

 ホーム・チャーチの基準は、統・班長組織です。統・班長組織の縦的基盤と横的基盤を連結させ、そこから四方に家庭全体を一元化して消化するための運動です。ですから、神様の愛圏です。サタンの愛圏ではありません。間接主管圏の責任分担完成を真の御父母様の恩徳によってなして、直接主管圏と連結していくのです。家庭において、家庭基準の一人の責任者を中心としたその家庭を一つの細胞として見るならば、その細胞は一つの細胞ですが、責任分担完成圏の位置に立った細胞なので、サタンが侵犯することはできません。しかし、まだその基準ができていません。それをなすことができなければ、国を生かすことはできません。縦的・横的連結ができていないのです。

 それで、統一教会に長くいる人たちは、統一教会の機関を使用してはいけません。統一教会の機関に就職させてはいけないということです。すべて出ていきなさい。時が変わっていくのです。長子権をもったので、サタン世界に行って、サタン世界の長子権を中心として悪が打ってきたものを蕩減復帰するのです。そのためには、社会に出ていき、その長の役割をしなければなりません。国に行き、長の役割をしなければなりません。そのようにして、今まで歴史的に打ってきたものを蕩減復帰すれば、天国は早く成し遂げられます。

 そして、今はホーム・チャーチを始めたので、教会の長たちもすべて追い出さなければなりません。教区長時代は過ぎ去ります。教成長時代、教会長時代は過ぎ去ります。今は、族長時代です。族長とは法を中心とした族長です。一つの氏族の族長が法を中心とした族長となるので、その人が賢かろうと愚かであろうと仕えなければなりません。そのような時代になっていくのです。

 ですから、今後統一教会の教会員は、恩恵を求めて言葉の上手な人を訪ね歩いてはいけません。言葉の上手な人の中には、偽物もあり得ます。本物は自分の族長です。自分の家です。自分の族長は血統的につながっているので、自分に最も近い人です。その人が一番の本物です。


三 全国の郷土学校運動と大学教授の講演

郷土学校設立と勝共領城の拡大
(一九八六・一・二一:設立指示、二・二四:郷土学校本部の設置)

 一九八六年一月二十一日、真のお父様の指示により、既存の教育体制から疎外された階層のための夜学教育機関である郷土学校が、「世界平和教授アカデミー」付設として全国各地に設立された。郷土学校本部は、二月二十四日に設置された。

 今回、何をするのでしょうか。全国に三千三百の面があるので、その面を中心として私たちが市民大学をつくるのです。教授が地方に行けば、そこでどのようにするめでしょう。家でじっとしていた教授がただ故郷に訪ねていっても、そこでどのような面目をもって何をしようというのでしょうか。いきなり現れることはできません。それで、市民大学と郷土大学という名前を掲げたのです。二万三千名の教授がいるとすれば、三×七は二十一なので、一つの面に七名ずつの教授が編成されるはずです。そして、その七名を中心として郷土を生かす運動をするのです。その郷土内の面には中学、高校もあるでしょうし、それから各里には小学校が一つずつあるはずです。その数百名の先生をすべて一つにまとめなければなりません。

 その次には、地方の有力者を一つにまとめるのです。そのようにして一年で連結するのです。またそれと同時に、今は七百万人の基盤となる勝共連合の里支部長の組織編成がほとんどできています。これは、対社会と連結することができる基盤です。これを編成して教育をするのです。現在本格的に勝共教育をしています。しかし、小学校の校長から、中学、高校の先生、派出所の主任、面長、そしてその面全体までを動員することができる活動の雰囲気がまだできていません。「あれは勝共連合だから、あのように一生懸命するのだ。私たちには関係がない」と言っているのです。それを追い込まなければなりません。勝共連合の活動領域に追い込み、活性化させなければなりません。

 このようにしながら何をしなければならないのでしょうか。面ならば面において左翼系列の教授がいれば、すぐに分かります。ソウルの何大学の何という教授、それから学生たちを中心としてその里、あるいは大学街で運動をしている核心分子がすべて分かります。ゆえに、その父母、叔父、いとこ、遠い親戚まですべて動員して、家庭的にブレーキをかけなければなりません。もしそのようにしても駄目ならば、その人をうちの若者たちの下宿に連れていくのです。また、彼らがデモに出掛けていけば、そこでうちの若者たちと闘わせなければなりません。

 そして、学内の教授アカデミー、CARP、クリスチャン・アカデミー、そしてクリスチャン学生会までがすべて団結して一つにならなければなりません。それで、一つにしたのです。ここに蚊のような孫大(日偏+牛)氏を立てました。しかし「先生が『蚊のようだ』と言った」と悪口を言わないでください。蚊は竹の串のようなもので血管を剌すのです。錐です。(笑い)人がそのように言うのです。今の時はそのような人が必要です。人が丸ければ、穴を開けることができません。撃破することができません。彼を立て、「すべて一箇所に追い込もう!」と私が指示した時から既にどれくらいたちましたか。一年前から組織を編成してきたのです。その名簿をすべて作りましたか。(はい)。その名簿を作ったのです。このようにして風土を造成するのです。

 平均的に、洞内の六分の一が勝共要員です。平均して六人に一人が勝共要員になっているので、勝共連合を中心として結束させることは問題ありません。どのようにして結束させるのでしょうか。高校の先生など、学校の先生が「何日の何時に父兄はすべて集合してください」と言えばよいのです。父兄を集めることは問題ありません。「私たちは、このような良いことをしています。私たちの願いは何でしょうか。このような準備をして、南北総選挙に備える運動をしています。ゆえに、皆さんの家庭がこの運動を後援しなければなりません」と言うのです。そうすれば「ノー」と言う人はいるでしょうか。いないのです。

 「北韓の若い青年が武装しています。ですから、韓国の青年たちは、北韓の青年を吸収するための準備をしましょう」と言って、それを理論的に話すのです。どこの学生がそれに反対することができるでしょうか。また、その学生たちを連れてきて、教えてあげ、すべて指導するのです。

 指導する時に、違う話をしなさいというのではありません。本をすべて配ってあげたので、ここで文総裁の思想を中心として話すのです。一回は「原理」を語り、一回は勝共講義をして、またもう一回は「統一思想」を話します。三つの本の中で自分が一番得意なものを中心として、一つ二つと教えていくのです。そのようにしていきながら、十ならば十、二十ならば二十の班を集め、結婚式場を借りてその地方自体で修練会をするのです。三日修練会をしましょう。このようにして三日復興会をすれば、超満員になるのです。班長を中心として二世を現地で動員して教育をするのです。

 勝共講義をする時代は過ぎ去ります。今は長子権がアベルの位置に移される時です。サタン世界を抱き込む時代は、過ぎ去らなければなりません。それゆえに、むしろ天側の長子権を代表することができる教会のみ言を語るほうが大きな効果が生まれるのです。今は包み隠さずにすべて話すのです。文総裁の思想を知らせなければなりません。


大学教授全国巡回講演会
(一九八六・二・一七〜三・六、全国百六十六地域、一万八千名以上参加)

 一九八六年二月十七日から三月六日まで、全国百六十六地域で、大学教授全国巡回講演会が開催された。「二十一世紀、韓国の希望と文鮮明先生の統一運動」を主題にした同講演会で、大学教授たちは、文鮮明先生の信仰と思想、統一教会の活動と未来世界の展望等を紹介した。延ペ一万八千名以上が参加した。

 今まで、先生は勝共連合を中心として精誠を尽くしてきました。中央委員会から、一万二千名の統・班長まで、ソウルの一番高いところから底辺までです。今回、教授をすべて動員します。誰よりも教授を愛する立場から、彼らを先頭に立たせます。

 そのようにするので、原理的に見るとき、サタン側は先生を讒訴することができません。私たちに近い人に反対するだけで、私たちを完全に防ぐことはできません。今は、勝共連合の幹部の中で先生に対して不平を言う人は一人もいません。「統一教会の文総裁であって、我々勝共連合とは関係ない」と言う人はいないということです。完全にそのような体制をつくりあげました。

 先生がアカデミーの教授を一番上に立てて全国講演をしたでしょう? それは何かというと「最高の立場にいる知性人たちが先生のために一つになった」ということを宣布する式です。その教授を中心として、先生は地方にいるすべての教授たちのところに行って教えるのです。教える時には、反対するのではなく歓迎しなければなりません。

 それをすることによって上は教授から、下は田舎の婦人まで・、外的基盤が完全に一つになる立場に立ちます。勝共連合を中心として、カイン側である国とアベル圏である統一教会が完全に一つになる時は、政府も統一教会に従っていかなければなりません。統一教会に反対してはなりません。そのようになれば、世界的見地から南北統一の運勢圏が私たちに訪れてくるのです。

 それで、今回さーっと一通り巡ったところ、最も高い位置にある教授たちが「ちょっと会いましょう」と言うのです。教授たちが私を喜んで歓迎しました。最も高い所に位置する教授が歓迎したということは、大韓民国の最高の位置が歓迎したという条件が成立します。ですから、今から先生は一番高い所に出ていくのです。

 その次は、世界の教授を呼んでラッパを吹き鳴らすのです。それが通じなければ、世界の大統領をすべて地方に連れていって訪問させるのです。今後そのようにするつもりです。(拍手)その準備はすべて整っています。先回、選挙運動をしてあげた人たちは、私が「来なさい」と言えば慌てて飛んでくるはずです。(笑い)世界の大統領を先頭に立たせれば「いやあ! 文先生はすごい」と言って大騒ぎするのです。

 最近の韓国における教授の時代は、蘇生時代です。それから西洋の教授、日本の教授の時代は長成時代です。そして、大統領を経験した人たちを連れてくる時代は、完成時代です。大韓民国が歓迎するかしないか見てみようというのです。

 やみくもに書いた文字をすべて消して白紙にし、その白紙に最初に書こうとした文字を書かなければなりません。それが蕩減復帰です。このように、二重高い位置にいる人々と二世を一つにする運動が今回の教授活動です。カインの頭が学者です。最も人の話を聞かず、最も自己主張が強く、驕慢で、降りていくことを嫌がる人々が教授です。しかし、皆さん二世がそのような教授を引っ張ってきました。


大学教授招請講演および晩餐会
(一九八六・三・一四〜二〇、全国五大都市、主題:二十一世紀の韓国のビジョンと南北統一)

 一九八六年三月十四日から二十日まで、全国五大都市で、「世界平和教授アカデミー」(会長・李恒寧)主催 の全国大学教授招請講演および晩餐会が、「二十一世紀の韓国のビジョンと南北続こという主題で開催された。延べ三千二百名参加。

 既にすべて終わったので、あすからは全国にいるアカデミー教授を集め、五回にわたって大会をします。彼らはカインの代表です。本来は、カインが真の御父母様の最初の愛を受けなければなりませんでした。堕落はしましたがそれが原則なので、先生が帰ってくればカイン圏を最初に愛するのです。そのようにすれば、自分たちのほうから「お願いですから統一教会を訪問してください」と言うようになっているのです。

 教授が大統領の顧問をしています。閣僚の顧問官もすべて学者です。ですから、学者を集めて整備作業をするのです。それはどういうことかというと、一番上から一番下までのサタン側、カインの立場にいた人を愛したという条件を立てることになるのです。

 きのう(三・一七)も、大邱の第一級の教授たちを三百名集め「この何も知らない者たち」と言って激しくしかりつけました。そのように言われても彼らはじっと聞いています。(笑い、拍手)しかし、いつもそのようにしかるのではありません。実力だけでも認めてあげなければなりません。そのようにして蕩減復帰するのです。過去においては、教授たちが「文先生、死ね」と大騒ぎしながらどれほど反対しましたか。既成教会の雰囲気に乗って反対したこれらの人々が、先生から良い話を聞いても、悪い話を聞いても、じっとしていて「うひひ」と笑っているのです。(笑い)このように先生に引っ掛かっていくのです。

 教授を百六十箇所以上に講師として、すべて送り出しました。また、私は全国教授大会をしました。今までは大学街で「レバレンド・ムーン、統一教会」と言えば、学者社会の人は拒否反応を示しました。教授、総長など、有名な看板のついた人々が外部からレバレンド・ムーンのうわさをすべて聞きました。行き交ううわさを耳が痛くなるほど、頭ががんがんするほど聞いたのです。しかし、その張本人に一度も会ってみることもなく、その人について話をすることができますか。ですから「来なさい」と言うのです。来て、一発ずつ激しくたたかれました。「そのようなこととは知らなかった」と言うのです。知らなかったはずでしょう。

 教授大会の時に先生が語った内容を本にして三百万部発行します。今回、全国の有名な教授が全国教授招請大会の時に祝辞したその内容を編集し、先生のみ言と一緒にして出版するのです。「二十一世紀の韓国のビジョンと南北統一という題目で発行するつもりです。

 そして、できればこれを大学生全員に配付してあげなければなりません。教授はもちろん、中学、高校の先生から小学校の先生に至るまで、教育者には全員に配布しなければなりません。それから軍関係の人や有力者まで、この三百万部の本を配布するのです。

 この本をCARP(原理研究会)やICSA(国際クリスチャン学生連合会)、また勝共連合を通してすべて配布するのです。約一千万部、すなわち韓国人の四分の一の数だけ刷れば、韓国人はみな読むことでしょう。そのようになれば「統一教会はどのような教会か」と言う時には、このような話をすべて読めば、教育などしなくても入らざるを得なくなるのです。


四 韓国内の主要行事

都元ビル起工式
(一九八六・二・一五、ソウル麻浦区桃花洞、地下四階、地上十五階)

 一九八六年二月十五日、財団が事業主となり、一成総合建設株式会社で施工を担当した地下四階、地上十五階の都元ビルの起工式が、真の御父母様と機関企業体の幹部多数が参席する中、ソウル麻浦区桃花洞の現場で行われた。


《祈祷》

 愛するお父様、一九八六年二月十五日朝九時十一分を期して、この場を聖別してください。今、天のみ旨を立てることができる一つの基盤として、この地域とこのソウルを代表し、さらには全世界と連結させる一つのビルを建設するための準備をしております。ゆえに、この場を聖別してくださり、あなたが永遠に所有され、ここをあなたの祝福の起源としてくださり、万国の栄光となる勝利の殿堂の表示となるように許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

 お父様、真の御父母様の六十六回目、四十三回目の誕生日を終えた次の日にこのような起工式をさせてくださったことに感謝申し上げます。

 今後、ここで因縁をもったすべての動きが日進月歩しながら勝利へと前進することができるように祝福してください。

 このすべての聖別した場所と、今後成し遂げられていく圏内のものをお父様の前に奉献いたしますので、受け入れてくださることを願いつつ、真の御父母様のみ名によって祝願いたします。アーメン。アーメン。アーメン。

 皆さんも知っているように、きょうこの都元ビルの起工式を終えました。今までは、教会の運動を中心として世界的な基盤を築くのに忙しかったのです。また、あらゆる面で多くのことを展開してきました。今からは、それらのことをすべて圧縮して建設していく時代です。

 一九八六年からは集中的な実績基盤を準備しなければなりません。そのような意味で、その第一番目として韓国のソウルに都元ビルを建てます。これがスタートです。今から皆さんは一生懸命団結して、このような世界的なビルをたくさん造らなければなりません。

 さらに、今回このビルを建てるにおいては、一成建設が責任をもって建てます。ゆえに、このビルは一成建設の厳徳紋社長の顔だということができます。さらには統一教会と先生の顔にもなるのです。ですから、このビルをいかにうまく建てるかということは深刻な問題です。

 このビルは、普通のビルとは異なり、世界に広がっている統一教会の信徒たちがソウルを訪ねれば、必ず訪問する場所です。訪問する時は、自分の国の有名なビル、あるいは自分の国の同程度のビルと必ず比較、対照するということを考えなければなりません。

 ですから、建物がうまく造られるためには、まず建設会社の社長からその部署の要員たちまでが一致団結しなければなりません。そして、材料面で世界最高のものを使うのではなく、施工面において模範とならなければなりません。特に円形の部分や角度のあるところ、また壁に対する水平部分、さらにはトイレならばトイレにおいて、便器の使い方一つがすべての標準になるのです。

 まず何から眺めるかというと、床からです。その次には壁の色、そして便器や風呂場です。これが重要です。このような所で批判されないようにしなければなりません。

 また、上がっていく時の階段が問題です。丸く、このように造らなければなりません。それはなぜ必要でしょうか。このように階段を造っておけば、西洋人は常にかかとが引っ掛かりません。

 そのように、すべての施工において上手にやらなければなりません。さらに手すりは、世界最高のものを造らなければなりません。そのようなことを理解し、施工面の工事責任部署にいる人々には、特に良くしてあげなければなりません。

 先生が見る角度は普通の人とは異なります。厳徳紋氏はそのように理解し、失敗してはいけません。今回、会社全体の体制を変更し、部署要員をすべて新しくしたので、新しい建物を建てるにおいて見本となる建物を造ってくれるよう願います。

 そして、一人を本部教会から配置します。その人は、指導はしなくても仕事を一つ一つ評価していくのです。そのようにして、一週間の評価を報告する形式を通さなくてはなりません。今回、この建物が徳紋氏の看板になります。この建物が造られれば、厳徳紋建築事務所も始めるつもりです。このようにして新しい体制を整え、一成建設が世界へ出ていくのに恥ずかしくない建物を造らなければなりません。

 それでは、皆さんが仕事をするにおいて、神様が保護され、事故がないことを心を合わせて祈祷しましょう。また、皆さんは工事現場で争うようなことがあっては絶対にいけません。何かあれば、外に出ていって争いなさい。また事務室に帰ってから争いなさい。現場で争うようなことがあっては絶対に良くありません。ですから、そのような面に注意し、一生懸命仕事をしてくれることを願います。(拍手)


朴珍憲様−文恩進様聖婚式
(一九八六・四・一一、ダンベリー勝利帰国百二十日目、リトル・エンジェルス芸術会館)

 真の御父母様の御家庭の三女である文恩進様と朴鍾九−崔金順家庭(三十六家庭)の長男である朴珍憲様の聖婚式が、真のお父様のダンベリー勝利帰国百二十日目である一九八六年四月十一日、真の御父母様の主礼により、リトル・エンジェルス芸術会館で成功裏に挙行された。

 先生の息子、娘を中心として家庭を設定し、今から祝福を受けた家庭の子女に家庭を設定してあげなければなりません。家庭を設定すれば堕落圏を越えます。そこから定着するのです。今回新たに家庭を設定しますが、もしそこから落ちるようなことがあれば、その家庭は大変です。今後呪いの対象となり、あざけりの対象となり得る途方もない転換時代に彼らは立っているのです。そのことを彼らは知らないことでしょう。しかし、知らないからといって天法が変わりますか。天の憲法が改められますか。そこには従っていかなければなりません。皆さんの習慣的生活時代とは異ならなければなりません。

 祝福を受けて生まれた息子、娘を皆さんが祝福してあげましたか。ここにいる三十六家庭はそのようにしましたか。それは皆さんが祝福してあげたのではありません。先生が家庭を決定し、先生の息子、娘によって祝福してあげたのです。ですから、その姓が変わるのです。朴珍成ならば朴珍成ではありません。文珍成になるのです。洪珍輝ならば洪珍輝ではなく文珍輝になるのです。それで、今先生の家庭を中心として新しい家庭の基準が立てられます。家庭的カイン・アベルの基準が立てられるのです。それによって長子権が設定されます。長子権家庭が平面的に設定され、その相対的家庭が設定されることによってサタン世界は絶えていくのです。

 それで今回、このような時に先生が統一教会で祝福するにおいては、まず先に先生の家庭を祝福しなければなりません。そして、大韓民国と世界の運勢をすべて二世圏に連結しなければなりません。それで今回、三番目の娘の恩進を結婚させました。そこに二世の何人かを平面的に連結してあげれば、そこから家庭的に越えていくことができます。また、家庭祝福圏を立てたとしても、サタンが讒訴できない最低の立場に行かなければなりません。最後の闘いです。

 四月十日になれば、一九六〇年の聖婚から二十六年目になるのです。そこから越えていくのです。そのように、今回の祝福には歴史的な意義があるのです。今回の祝福を受けたあとは、サタン世界が私たちの家庭を認めるようになります。もし二世を祝福することができなければ讒訴され、すべてが終わってしまうではありませんか。

 そして今後は、勝共連合の会員など、韓国人たちがこぞって「文総裁に結婚させてくれと言おう」というブームが起きるようになっています。「統一教会の結婚式が最も素晴らしい」と言うようになるのです。本来ならば、今回の結婚を解放式として盛大に行わなければなりません。そしてこれが終われば、その次には約八千双にして再び世界的な結婚式をするかもしれません。

 十一日に結婚式をするのですが、私の三番目の娘、右も左も分からない恩進に、十日の夜十一時になって初めて「お前は誰それと結婚するのだ」と通告したのです。

 十一日に結婚式をするのにお母様も知りません。先生が命令をするのです。「おい、ベールを準備してきなさい! 嫁に行く準備をしなさい!」と言うと、「新郎は誰ですか」と聞いてくるのです。新郎は、私が決めるのです。お母様が決めることはできません。そのようにして、十日の夜十一時になって初めて「あなたの新郎は誰それになる」と言ったのです。そのようにして婚約式を行い、結婚式を挙行しました。

 そのような意味で、どれほど貴いでしょうか。アメリカに行く飛行機のチケットも買っておいたのですが、行くことができないようにしてしまいました。「問題があるので行ってはならない」と言ったのです。それでも、それが結婚だとは夢にも思わなかったのです。そして、新郎を決める前に「ベールを準備しなさい」と言ったので「いったいそのようなめちゃくちゃなことがどこにあるのですか」と言いました。(笑い)

 開いた口がふさがらなくなるのではありませんか。子馬のように自由に跳び跳ねていた子に「結婚しなさい」と言ったのです。そのようなことを考えてもみなかったことでしょう。

 馬に乗りにフロリダ州に行こうとしていたのです。大会に出る計画を完全に立てていたので、日曜日に行かなければなりませんでした。そして首が長くなるほどコーチの先生を待たせたのです。アメリカでは待っているのです。しかし、このような外的なものは問題ではありません。学校が問題ではありません。世の中の条件が問題ではありません。すべて切ってしまわなければなりません。


二世三十六家庭合同祝福結婚式
(一九八六・四・一二、リトル・エンジェルス芸術会館)

 一九八六年四月十二日、リトル・エンジェルス芸術会館で、真の御父母様の主礼により、二世三十六家庭合同祝福結婚式が挙行された。

 今回の結婚式はどんな意味があるのでしょうか。このような転換期において、今後皆さんが家庭基盤を固めることによって、サタン世界の二世たちは、皆さんを通じて橋を渡るように平面的に越えてくるのです。韓国の班支部長の息子、娘がだんだんと皆さんを通じて橋を渡って平面的に越えてくるようになるのです。

 今までの復帰路程はサタン世界から蕩減復帰しなければなりませんでした。上がってきて清算し、再び国に下りていって基盤を築き、アベル家庭に仕えていかなければなりません。今、先生にはそれが必要です。先生がすべてなしておいたので、今からは皆さんが班常会を通じて若い男女を消化し、皆さんが家庭の標準となり、彼らが越えていく道をつくってあげなければなりません。そのような時代に入ってきました。

 それで、今皆さんは全員が一線に立ちました。今年の年頭標語は「天国創建」でしょう? それで、今天国を創建しているのです。誰がまず天国を創建しなければならないのでしょうか。まず皆さんからするのです。先生と統一家を中心として、皆さん二世の家庭を早くつくらなければなりません。これをすることによってサタン世界にアベル家庭が横的に展開していくのです。

 今まで、皆さんのお父さん、お母さんは先生を中心として従いながら上がってきました。そして皆さん二世を中心として上がってきました。そして、今平衡基準に立つ時が来たのです。そのようになったので、歴史時代において初めて、先生の家庭において平衡基準に立てることができる三番目の娘の恩進を中心として皆さんをそれに連結してあげようと思います。

 それは、たくさんは必要ありません。十二家庭だけでもかまいません。三家庭さえ条件を立てればいいのです。無理にする必要はありません。たくさん集まりましたね! 男性は何人になりますか。七十名ですか、八十名ですか。皆さんはこのように生まれることを知りませんでしたが、どれほど困難な歴史時代を経てきたのかということを知らなければなりません。

 それゆえに、ここから新しくけり上がり、機関車となり、砲弾となって撃破していかなければなりません。このような新しい歴史を展開しなければならない時点に立っているのがまさしく皆さんです。皆さんはそのようにならなければなりません。過去の皆さんの父母のようではいけません。きょう結婚するからといって、ただどこの誰と私が結婚するということではありません。自分個人を中心とした結婚ではありません。統一家において、一大革命を提唱するために結婚をするのです。

 この首都ソウルでは、皆さんが結婚することをすべて知っています。人々が注視する中で結婚するということは、皆さんが歴史的な先発隊として召命を受けて出発したということです。ただ選ぶこととは異なります。選んだのちに召命をするのです。召命されれば既にそれは命令のもとに前進できる一つの部隊と同じです。そのような覚悟の上で、皆さんは「自分たちが新しい歴史的ページを形成しなければならない。そのような重大な使命を担ってこの式典に臨むのだ」という決意をしてくれなければなりません。この話は歴史的な宣言になることでしょう。きょう話したとおりに行わない人は、今後国家と世界の前に審判を受けることでしょう。

 本来の祝福は、父母がしてあげなければなりません。今回私が引き受けたのは、皆さんの父母に任せることができなかったからです。今回私は、皆さんの父母を祝福した時以上の思いをもって、この行事を慎重に扱いました。そのようなことを知り、皆さんは、皆さんの父母を中心としているという観念を捨てなければなりません。それは切ってしまわなければなりません。皆さんは新しい決意をなして、新しい転換時代の旗手となってください。そして、民族と世界の先端に立って召命を受けた者として、それにふさわしい家庭としての責任を全うしてくれることを願います。

 堕落圏から抜け出たといいますが、イスラエル民族はどこで滅びたのでしょうか。彼らはエジプト路程において滅びましたか。荒野四十年路程でももちろん滅び、そこで一世はすべて死にましたが、それでもイスラエル民族は滅びませんでした。その後、彼らはイスラエル民族の願いであったカナンの福地に入っていったのです。

 それでは、彼らはどこで滅びたのでしょうか。カナンの福地に入ったのちに滅びたのです。では、その滅びた原因はどこにあるのでしょうか。カナンを復帰したのちに、神様のみ旨を中心として、指導者が選定したすべてのみ旨の前に一致することができず、環境条件に吸収されていったのです。そのようにしてイスラエルの国が滅びたのです。すなわち北朝の十部族と南朝の二部族に分かれました。それは滅びたということです。

 そのようにイスラエル民族はカナンの地に入ったのちに滅びました。今皆さんは、どこで滅びるのかということを知らなければなりません。祝福を受けた立場で滅びるのです。祝福家庭において滅びるのです。皆さんは歴史的事実を知ることによって誤った過去を反省し、時代の使命において滅びの道を乗り越えなければなりません。それだけに、一日一日の生活が習慣化されてはなりません。


南平文氏大宗会主催、宗長推戴
(一九八六・四・一二、〇八:〇〇、リトル・エンジェルス芸術会館、文鮮明先生世界的勝利帰国歓迎会)

 一九八六年四月十二日午前八時からリトルエンジェルス芸術会館で南平文氏大宗会主催「文鮮明宗長世界的勝利帰国歓迎会」が、文鴻柱会長、文正秀国会議員など、宗親会会員二千五百名が参席する中で開催された。南平文氏大宗会宗長に推戴された真のお父様は、「平和の世界、統一の世界」という主題で講演された。

 今は終末なので、おもしろい現象が起きます。今回ソウルに来てみると、ソウルの機関にいる文氏の宗族会の責任者がすべて集まって「文先生を推戴しよう」と言っているのです。彼らは今、修練を受けるようになっています。また、本当におもしろいことに、機関ごとにすべて文氏が配置されているのです。どうしてそのようになっているのか、それは神秘的なほどです。その文氏の宗族がすべて「先生を推戴する」と言ってきたのです。それは摂理です。時が熟したということです。

 それで、先生の文氏の門中が、宗族が四十万になります。ところで、私が来た時、私があまりに有名なので、文氏の宗族会で「文先生を私たちの宗長に推戴しよう」ということになり、三千名が集まったのです。

 それで、その壇上に約四十名の代表がでんと座っていたのですが、私は「宗長に推戴するのに公義によって推戴しましたか、私意によって推戴しましたか」と聞いてみました。そのように聞かれれば、公義によって推戴したと答えざるを得ません。そこには四十名の長がいたのですが、そこで二重の親玉が誰かというと、文鴻柱といって精神文化院の院長をしている御老人です。

 そのおじいさんに「宗親会の宗長に推戴するのに、ここにいる若い人々がすべて自ら願って推戴しましたか、それをあなたに一度聞いてみましょう」と聞いたので、「自ら願って推戴しました」と答えるよりほかにないでしょう? そのようにしなければ激しくたたかれるようになっているのです。

 そのようにすれば「本当に自ら願って宗長に推戴したとすれば『宗長の言うことを聞きます』と言って推戴しましたか、それとも『聞かない』と言って推戴しましたか」と聞いてみるのです。そのように言えば「『聞きます』と言って推戴しました」と答えるようになっているのです。「それならば、私の言うことを聞きますか、聞きませんか」と言ったので、「聞きます」と答えたのです。

 それで「聞くという人は手を挙げなさい」と言うと、全員手を挙げたのです。その次には、そこにいた三千名の会員に「ここにいる皆さんを指導している頭が全員手を挙げたので、この三千名の中で反対しない人は手を挙げなさい」と言えば、両手をすべて挙げるようになっているのです。このようにして一晩で私が宗長になりました。(拍手)

 氏族のために家庭が犠牲になれば、その氏族の代表者になります。最近、文氏の氏族が私を呼んで宗長にしたでしょう? 今からは文氏の人たちが会えば「文先生が私たちの宗長になったが、我は統一教会を信じる人に負けてもいいだろうか。統一教会を信じようと信じまいと彼らに負けてはならないだろう」と言うのです。

 それはなぜでしょうか。家庭を犠牲にして氏族と民族と国家のために生きることを中心として、初めてセンタ、である垂直線に臨むことができるからです。同じように国家を犠牲にして世界のために生きなければなりません。


文岩奨学会と宗族教会のスタート
(財文岩奨学会登記:一九八六・一二・九、宗族教会創立:一九八六・五・一)

 先日「文氏の宗族会の集まりがあるので来てください」と何度も頼んできたので、忙しかったのですが行ってきました。その時に、私は次のようなことを言いました。私は文氏のことを愛しています。しかし、年を取った人だけを愛してはいけません。それらの人は、すべてあの世に行く人です。生まれてくる文氏の後孫たちが教育を良く受けられるようにしてあげなければなりません。それ以上に貴いものはありません。

 それで、その時に何と言ったかというと「文氏の宗族の三十万が団結して募金運動をしなさい。そうすれば、その募金された分と同じだけ私が補ってあげましょう。百億を募金すれば、そこに私が百億を補ってあげましょう」という約束をしました。

 有り難いことに、今回四月十二日に宗族が集まって宗族会議をして、私を宗長に立てました。そして、二世に関しては私がすべて解決しました。すなわち奨学制度をつくったのです。先日、私が行ってそのことを話してきました。そして「今後、あなた方は二世を教育しなければならない。そうすれば、大韓民国にとって有益となる人材が輩出されるでしょう。そのような人材が生まれて、初めて文氏が大韓民国のためになる民族になり、氏族になる」と言いました。それで「次に会う時までに皆さんは奨学基金をつくりなさい」と言いました。

 文氏の宗族にもいろいろな派があって、言いがかりをつけてくる輩がいることもすべて私は知っています。ですから、二世たちだけは私が掌握しなければならないのです。そして、私が誤らないようにカイン氏族の復帰基盤を築いたので、摂理的に文代の宗族復帰の基準ができあがったのです。四月十二日に摂理的に完全にできあがりました。そのように想像もできないようなことが展開していくのです。

 先日、宗族教会をつくったでしょう? 四十万の文氏の宗族を一度に集めて、四十万の人を一日で完全に統一教会の教会員にしたのです。伝道はそのようにするのです。復帰摂理は前進します。そして、宗族教会をつくるために宗族教会長を立てました。ホーム・チャーチの上は何ですか。氏族チャーチです。それは宗族教会のことです。一段階前進した氏族復帰の基盤を先につくったのです。

 大韓民国の文氏がそのようになったので、大韓民国は滅びることはないだろうと思っています。彼らが死にものぐるいになって私の言うことを聞きさえすれば、統一教会の教会員を後ろに回して自分たちの宗氏を中心にして前進していきます。

 昔私が、私の父や母や文氏の宗族に話さなかったことを今彼らが知って本当に先頭に立つならば、皆さん以上の情熱分子になります。そのようになれば、私が殴ったりたたいたりしても反対する者はいません。足が折れ、頭が割れたとしても、同じ文氏がそのようにしたので、文氏の威信のためにも悪いうわさは出さないのです。(笑い)


協会創立三十二周年記念礼拝
(一九八六・五・一、本部教会)

 一九八六年五月一日、協会創立三十二周年を迎え、ソウル青坡洞の本部教会で、一千名以上の食口が参席する中で記念礼拝を捧げた。真のお父様は、記念の辞で「協会創立三十二周年は、イエス様の三十三年の恨を蕩減することができる栄光の日であり、神様の解怨成就を決意する誓いの日とならなければならない」と語られた。

 既に統一教会の文先生は、神様が願われた霊界の統一をなし、地上世界と統一圏にぶつかり合う一つの旋風のような基準を立てる闘いを韓国のソウルからなし、その闘いをきのうまでですべて終えました。三十二周年の協会創立記念日は、イエス様の三十三年を蕩減して歴史的な恨を解き、地上天国と天上天国の理念を一代において終結させるその一日であり、また解怨成就することができる栄光の時間です。そのように思いつつ、きのうまでですべてのものを清算しました。

 韓国において与党と野党が闘うというならば闘い、また南と北が闘うというならば闘いなさい。私はそのようなことは気にかけません。たとえ闘ったとしても彼らの思いどおりにはなりません。統一教会の文なにがしをいい加減に扱えばこの国は滅びるのです。今からは滅びます。今はそのような時代になりました。

 人間の世の中に来て、青春時代が過ぎ去り、壮年時代が過ぎ去って既に老年時代を迎えました。三十代前後を中心とした青春時代において世界を主管すべき天命を受け、召命を受けた私自身が自らの腰を支えることができず、体を支えることができない惨めな環境を迎えるようになった時、恥ずかしい自分自身の姿を天の前に現すことができないということを私は知っています。

 責任を果たすべき基盤を喪失してしまったのちに第二の道を見いだし、死んだ位置から再び息を吹き返して苦闘した四十年の歴史は、神様に対して「助けてください」と祈祷することができない恥ずかしい期間でした。その恥ずかしさは私のゆえになったのではありません。民族と世界のゆえになったのです。しかし、民族と世界のために来た私は、これに責任を負ったので、厳しい苦難の中で倒れながらもそれを恨むことはできませんでした。私は、父母の位置というものが恐ろしい位置であるということをよく知っている人です。そのように一日が千年のように流れていく歳月を通して、今四十年の峠をすべて越えました。

 協会創立三十二周年を迎え、私が壇上に立って、このように公式的に協会の創立記念をするのは初めてのことだと思います。私は誰に対しても公的な席で「私が文鮮明です」と言って出ていこうとはしませんでした。できる限り陰に立ったのです。

 この日を迎え、イエス様の三十三年を迎えることができる三十三年目の出発がきょうこの時間から始まります。その当時、イスラエルの国を中心としてローマ帝国の主権者から末端に至るまで、すべての人がイエス様を裏切り、迫害しました。その喚声が響き渡った三十三歳のその時の歴史は、二千年の恨を経た今日の統一教会の文先生の四十年を合わせたこの歴史の終末において、イエス様の時代に積もった世界史的な恨を解くことができる一つの起源の記録として定められるのです。

 私たち統一教会において、自分のために生さようという考えはできません。自分の家庭のために生きるのではありません。世界に行き、世界の後孫のために生きることを願ったのがイエス様の思想ではありませんか。家庭的基盤を中心として世界へ、民族的基盤を中心として世界へ、教会的基盤を中心として世界へ行くことを願うことこそ、イエス様が残したかった願いであり思想なのではないでしょうか。

 したがって、歴史的な恨を残していったイエス様の恨を解いてあげると同時に、このすべての世界において恨の基準を平準化させ、万民がイエス様の同参看となることができるようにしなければなりません。そのような生活環境をつくるために、今日統一家において三十二周年を越えたこの時間が終われば、私たちの考え方と活動が変わらなければなりません。

 きょうを記念する日として終えるのではなく、きょうこの日を期して私たちが三十三歳を迎え、歓迎を受けることができなかった三十三年の歴史的、世界的なすべての悲運を清算することができる完全な基台を立てなければなりません。「統一天下と統一霊界、そして統一圏を行使することができる神様の解怨をこの天地に必ず成就させよう」と決意するならば、きょうの記念日は意義をもつのです。そうでなければ意味がありません。


第十回「アジア競技大会」
(一九八六・九・二〇〜一〇・五、恩進様乗馬競技で銅メダルを獲得)

 一九八六年九月二十日から十月五日まで聞かれた第十回「アジア競技大会」の乗馬団体戦(五名)障害物飛び越え競技(九月二十八日、果川乗馬競技場)で、韓国が鋼メダルを獲得した。この日、韓国が獲得した銅メダルは、恩進様の技量と闘魂に助力を得たものであった。恩進様は、アジア競技大会入賞の功労で、国家から体育褒章も受けた。

 今回のアジア競技大会の時にも、私は「時間があれば、すべての時間を投入して朝からそれを見てあげよう。そうすれば、韓国はびりにはならないはずだ」と、テレビの前に座っていました。(拍手)不思議なのは、私が見てあげる時はひやひやしながらもなんとか勝つのですが、私が見てあげない時はめちゃくちゃに負けるのです。(笑い)それは笑い話ではありません。うそではありません。

 ですから、貴いお客様が自分の家に来ることを願うのではないですか。貴いお客様が自分の国に来ることを願うのです。なぜでしょうか。その運勢に乗るからです。「我が町に立派な人が来てくれれば」と願うのです。なぜでしょうか。来れば、何かがもたらされるのです。同じ道理です。

 あー、ここが郷土ということで、故郷の地ということで、今回も私が来たのでしょう。それで、来てから二週間ずっとテレビの前に陣取り、大韓民国の大統領よりももっと熱心にアジア競技大会を応援したのです。二週間の間ずっとテレビの前に座って「頑張れ、中共も日本もやっつけろ」と応援したので、このようになったのです。(拍手)

 今回、恩進が乗馬競技をしたのですが、その条件でも払わなければならないでしょう。あの馬があれはどよく駆けていたのに、そこに行ってからどうして駄目になったのでしょうか。(笑い)しかし、アジアの国に祭物をあげなければならないのではありませんか。それで、私は恩進に「良くやった」と言ったのです。

 そのようになってこそ大韓民国が良くなるのです。私の娘がうまくいかなかったとしても大韓民国は良くならなければならないと考えるのです。この世であれば家族に不幸があったかのように泣いたりわめいたりして大騒ぎするところですが、「涙を流してはいけない、この娘よ」と言うのです。この世とどれほど違うでしょうか。一八〇度違うのです。













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