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5-06
キリストの心情を体恤させてください


アダム以降、四千年間
苦労してこられたお父様が送られた
イエス・キリストは、
涙と汗と血の結実として、
お父様の実体として、
お父様の涙を身代わりし、
汗を身代わりし、
血を身代わりすべき使命と、
お父様の恨みを解いてさしあげるべき
使命を帯びてこられたことを私たちは知るものです。
そのようなキリストが
天を身代わりして涙の道を歩み、
万民を身代わりして休む間もない
苦労の道を歩み、
汗を流す公生涯路程を歩んだことを考えるときに、
お父様、
私たちがそのようなキリストに対することができる
姿となっているかを、心から反省する
この時間となるよう許諾してください。

そして、四千年間苦労してこられた
数多くの先知先烈たちの血の祭壇を連ねて、
その実体で尋ねてこられて、血を流しながら行かれた
その姿をたどり見ることができる
私たちとなれるようお導きください。

イエス様が十字架を背負い、
ゴルゴタの山頂に向かって登っていかれるとき、
遠くで
彼を眺めながら哀悼する弱い女性たちを見て、
「エルサレムの娘たちよ、
わたしのために泣くな。
むしろ、あなたがた自身のため、
また自分の子供たちのために泣くがよい*」と語られた(*ルカ二三・二八)
懇切なるキリストの心情を、今日この時間、
私たちが体恤できるよう許諾してください。

十字架の正しい意味を知ることができない者は、
十字架の救いを受けることができず、
十字架に向かうときの
イエス様の心情を体恤できない者は、
真理の場に立つことができないということを知っていますので、
お父様、
この時間集まった息子・娘たちを哀れにお思いください。

私たちが、
お父様に捧げる物がないとしても、
ゲッセマネの園の寂しいキリストの姿を
心の中に刻みつけ、
侵犯してくる怨讐たちを迎えて闘う、
善の警備軍となれるよう許諾してくださいますことを、
お父様、
懇切にお願い申し上げます。

イエス様がゲッセマネの園で叫んだ
その最後の訴えを、
私たちが今日、
荒れ地のようなこの世に向かって叫びながら、
世界的なゴルゴタ山頂を
越えるべき時が来たことを知っていますので、
キリストを遠ざけ
自分のために生きる息子・娘とならないよう
導いてくださいますことを、
お父様、
懇切にお願い申し上げます。

お父様!
イエス・キリストの心情を身代わりして、
困難がある時に
自分がまずその困難に責任を持ち、
悲しいことがある時にも
自分がまずその悲しみに責任を持ち、
自分が苦痛にぶつかり倒れようとも、
天が願われるみ旨なら、
これを喜んで甘受しながら
闘い行くことのできる者たちとなるよう許諾してください。
主のみ名によってお祈り申し上げました。アーメン。

(一九五七・六・三〇)


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